ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[4月12日(金)~14日(日)]

2013-04-17 14:42:56 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 諸般の事情で1日遅れになってしまいました。
 
 昨日映画「ヒッチコック」を観てきました。ウィキの作品リストを参照すると、私ヌルボが観たことがあるのは12本だと思います。あえてマイ・ベストをあげると「レベッカ」かな。それから「断崖」とか。しかしどちらもかなりの部分ジョーン・フォンテインの魅力によるものなんですけどどね。(彼女95歳で健在。同じくアカデミー賞女優の姉オリヴィア・デ・ハヴィランド96歳も。なんという姉妹だ・・・。)
 しかし映画「ヒッチコック」は「サイコ」製作に絡んだ妻との間のもろもろで、その「サイコ」はヌルボは未見の作品なんですよ。公開時(1960年)はまだ子供だったし、ずっーと後ハロルド・シェクター「オリジナル・サイコ」(ハヤカワ文庫NF)を読んだ時に、エド・ゲインの所業はどう小説や映画にしてみても、事実そのものを越えられないと思って、DVDはもちろん劇場上映の機会があっても「サイコ」は今後も観ない映画リスト入りとさせてしまいました。
 ・・・ということで、私ヌルボ、最初に下の本の表紙を見ても、何の映画かもわからず、この形相は何だ!と奇異な感じさえ持ったものです。

             
    【「死ぬ前に必ず見るべき映画1001編)」の表紙。何も予備知識がないと、「この顔はなんだ!?」と驚くでしょう。】

 「サイコ」で、シャワー室で襲われたマリオン(ジャネット・リー)が叫ぶ場面で、実は映画ファンにはおなじみでヌルボが知らなかっただけなんですけどね。
 この「死ぬ前に必ず見るべき映画1001編(죽기 전에 꼭 봐야 할 영화 1001편)」という本は、韓国ではどんな映画の観られ方をしているか等々興味をもって購入したんですが、ほとんど死蔵状態になってます。
 しかし、どんな映画が1001編に入れているか、タイトルだけ眺めてもおもしろいことはおもしろいですが・・・。なんと、→コチラの韓国ブログに、その全タイトルと監督名が載っています。いやー、ご苦労様なこってす。興味のある方はのぞいてみてください。韓国語はダメという方は→自動翻訳でおおよそわかります。そしてこの1001編中、最も多く18作品が収録されている監督がヒッチコックなんですね。
 [記事アップ直後の追記] この本については、「一映画好き」さんから基本事項についてコメントをいただきました。ご一読をお願いします。

          ★★★ Daumの人気順位(4月16日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①レオン 9.3(554)
②パパロッティ(韓国)  9.3(1504)
③シュガーマン 奇跡に愛された男  9.2(129)
④チスル – 終わらない歳月 2(韓国)  9.2(458)
⑤かぞくのくに(日本)  9.1(67)
⑥砂が流れる川(韓国)  9.1(21)
⑦Love Letter(日本)  9.1(586)
⑧偽りなき者  9.1(167)
⑨カルテット!人生のオペラハウス  9.0(34)
⑩ビューティフル・ミス・ジン(韓国)  9.0(20)

 新登場は⑩「ビューティフル・ミス・ジン」だけです。昨年2月<ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2012>で上映されました。何度も映像がフリーズして、お詫びとして事務局からマッコリが振舞われて「会場内は、ちょっとした『マッコリ祭り』と化した」そうですが・・・。釜山の東莱(トンネ)駅近辺の踏切番スドンの前に、ある日現われたのは、片手に女の子の手を握り、もう一方の手には大きなバッグを持ったミス・ジンと、アル中の中年男トンジン。身寄りのないその女の子は「子豚ちゃん」とよばれる(って、꼬맹이はおちびちゃんですけど。) 彼らとご飯を一緒に食べたりするようになって、奇妙な交流が始まり、スドンの穏やかな日常に変化が訪れる。しかし、ミス・ジンたちを快く思わない駅長は強硬手段で彼らの排除に乗り出す・・・。観た人の感想は、「楽しく、時には悲しく、見どころ満載」とのことです。

【専門家による順位】

①チスル – 終わらない歳月 2  9.0(5)
②愛、アムール  8.7(7)
③ホーリー・モーターズ  8.7(4)
④雪男(韓国)  8.0(1)
⑤ジャンゴ 繋がれざる者 7.8(7)
⑥リンカーン  7.7(8)
⑦シュガーマン 奇跡に愛された男  7.7(4)
⑧ストーカー  7.6(6)
⑨偽らざる者  7.6(3)
⑩かぞくのくに  7.4(5)

 順位、評点とも前回とまったく同じです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[4月12日(金)~14日(日)] ★★★

         日本より一足早い公開の「オブリビオン」が1位。

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・オブリビオン・・・・・・・・・・・・・・・・4/11 ・・・・・・・・・・・・・530,036・・・・・・・・・・・・620,390 ・・・・・・・・4,666・・・・・・・631
2(20)・・伝説の拳(韓国) ・・・・・・・・・・・・4/10 ・・・・・・・・・・・・・478,854・・・・・・・・・・・・676,814 ・・・・・・・・5,026・・・・・・・724
3(1)・・ランニングマン(韓国) ・・・・・・・・・4/04 ・・・・・・・・・・・・・252,119・・・・・・・・・・1,039,134 ・・・・・・・・7,432・・・・・・・439
4(2)・・G.I.ジョー バック2リベンジ・・・・・3/28・・・・・・・・・・・・・・103,865・・・・・・・・・・1,784,576 ・・・・・・・13,954・・・・・・・344
5(3)・・恋愛の温度(韓国)・・・・・・・・・・・・3/21・・・・・・・・・・・・・・・69,003・・・・・・・・・・1,795,789 ・・・・・・・13,300・・・・・・・288
6(4)・・パパロッティ(韓国)・・・・・・・・・・・・3/14・・・・・・・・・・・・・・・39,436・・・・・・・・・・1,687,116 ・・・・・・・11,646・・・・・・・209
7(新)・・プロディ・ザ・ポリスカー ・・・・・・・4/11・・・・・・・・・・・・・・・28,972 ・・・・・・・・・・・・29,812 ・・・・・・・・・・198・・・・・・・229
8(5)・・新世界(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・2/21・・・・・・・・・・・・・・・10,689・・・・・・・・・・4,670,319 ・・・・・・・34,793・・・・・・・・84
9(11)・・チスル - 終わらない歳月 2(韓国)・・3/21 ・・・・・・・・・・10,405・・・・・・・・・・・・110,003・・・・・・・・・・766・・・・・・・・70
10(新)・・レオン・・・・・・・・・・・・・・・・・1995/4/04・・・・・・・・・・・・・・・9,160・・・・・・・・・・・・・11,835 ・・・・・・・・・・・89 ・・・・・・・75
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・7・8・10位の4作品だす。
 1位「オブリビオン」はトム・クルーズ主演のSFサスペンス。日本では5月31日公開。昨日私ヌルボも予告編で見ましたが、なんかよくわからなかったゾ。韓国題は「오블리비언」。
 2位「伝説の拳」のタイトルは、作中のTV番組のタイトル。学生時代に武勇談で名をはせたオッサンたちを集めて戦わせる番組です。人気急騰の番組は最強8人のトーナメントで最高潮に・・・。この番組に参加することになった3人の元ケンカ仲間は、まずソウル五輪のボクシングで金メダルをめざすも挫折したうどん屋のオッサン(ファン・ジョンミン)。男手1つで反抗期の娘を育てています。2人目は海外にいる家族のために屈辱にも耐えつつがんばっているキロギアッパの大企業の部長(ユ・ジュンサン)、刑務所入所経験もあるがいまだに三流チンピラ(ユン•ジェムン)というオッサン。25年後に再会した彼らの最後の勝負だけでなく、彼らの友情や、現在の家族や社会についても心温まるエピソードを盛り込んだ作品、とのことです。「サニー 永遠の仲間たち」とも相通じる要素がありそうな・・・。なお、この作品、北米20都市でわずか2日遅れで公開なのだそうです。原題は「전설의 주먹」です。関係ないですが、ファン・ジョンミンのデビューは1994年のミュージカル「地下鉄1号線」だったんですね。
 7位、「プロディ・ザ・ポリスカー」は、2010年広島国際アニメーションフェスティバルでも上映されたノルウェーの3Dアニメ。意思を持ったフォルクスワーゲンのパトカーが活躍する。1986年に子供向けラジオ番組で登場したのが最初で、その後実写テレビシリーズ、そして実写長編映画へと進化・発展。→コチラのブログ記事(動画入り)によると、「実写版は「ナイトライダー」を彷彿とさせ、ちょっと懐かしい感じ?」とのこと。それは懐かしいなー。韓国題は「꼬마영웅 경찰차 프로디(ちびっこ英雄 警察車プロディ」。
 10位「レオン」は、いうまでもなくリュック・ベッソン監督、ジャン・レノ主演の名作(1994年)。少女役で注目されたナタリー・ポートマンは12歳だったんだなー。先週なんで今「ナバロンの要塞」を再上映するのかなと思いましたが、この作品も同様。韓国題は「레옹」です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・チスル - 終わらない歳月 2(韓国) ・・3/21 ・・・・・・・・・・・10,405・・・・・・・・・・・・・110,003 ・・・・・・・・・766・・・・・・・・・・70
2(3)・・ホーリー・モーターズ・・・・・・・・・・・・・・4/04・・・・・・・・・・・・・3,130 ・・・・・・・・・・・・・・11,945 ・・・・・・・・・・93・・・・・・・・・・36
3(新)・・ベルセルク 黄金時代篇III 降臨(日本)・・4/11・・・・・・・・・2,390 ・・・・・・・・・・・・・・・3,503 ・・・・・・・・・・26・・・・・・・・・・13
4(1)・・終わりと始まり(韓国) ・・・・・・・・・・・・・4/04・・・・・・・・・・・・・1,484 ・・・・・・・・・・・・・・37,585・・・・・・・・・266・・・・・・・・・・67
5(新)・・ディテール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/11・・・・・・・・・・・・・・996 ・・・・・・・・・・・・・・・1,628 ・・・・・・・・・・12・・・・・・・・・・12

 3・5位が新登場です。
 3位「ベルセルク 黄金時代篇III 降臨」は日本で2月に公開されたばかり。日本アニメにはオタクともいうべき固定ファン層がいるように思います。韓国題は「극장판 베르세르크: 황금 시대편Ⅲ – 강림」。
 5位「ディテール」はアメリカのブラック・コメディ。安定した家庭を営んできた結婚10年目の夫婦(トビー・マグワイヤ&エリザベス・バンクス)ですが、倦怠の影もさしてきています。そんな折、庭になんとアライグマの一団が穴を掘って住み着き始めるのです。夫はこの動物たちの駆除を始めますが、意外にてこずるんですね、これが。だんだんとストレスが募って行く中で、彼は長いつきあいの女友達(ケリー・ワシントン)といけない関係を持つ所まできて(って、アライグマとどう関係するんだ!?)、なんだ?隣の奥さんとも? さらには妻が想定外の妊娠をしたとは、一体どうなってんだ、この夫は! ・・・というお話。日本公開は未定。韓国題は「디테일스」です。


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3 コメント

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「死ぬ前に必ず見るべき映画1001編」 (一映画好き)
2013-04-17 15:26:10
 ご存じとは思いますが、「死ぬ前に必ず見るべき映画1001編」は、もともと英国で作られたシリーズ本のうちのひとつですので(ネコ・パブリッシングから日本語訳でも出ています)、韓国向けに再編集されていれば別ですが、韓国での映画鑑賞の傾向の参考にはならないかと…(表紙からすると最新版の翻訳ではないいようですが)。
 http://en.wikipedia.org/wiki/1001_Movies_You_Must_See_Before_You_Die

「サイコ」はモデルとなった事件との関係云々はさておき、円熟期のヒッチコックの映画技法や哲学を知るには「めまい」や「裏窓」同様、絶対はずせない作品だと思います(言うなれば「サイコ」を見ずしてヒッチコックを語るなかれ、と言っていいほどです)。まあ、結局は個人の好みですけれども。
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ありがとうございます。 (ヌルボ)
2013-04-17 15:41:32
さっそくいろいろ教えてくださってありがとうございます。
私は韓国映画には少し詳しい「そこそこの映画ファン」ではあっても、欧米映画にはさほど知識がなく、全然「ご存じ」ではありませんでした。

「サイコ」についても、先入観だけで敬遠していたところがあったかも、とコメントを拝読して反省しました。
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ジャネット・リー (一映画好き)
2013-04-17 19:56:48
 つまらないことを書き連ねました。
 「サイコ」も傑作ですが、ジャネット・リー出演作ではオーソン・ウェルズの怪作「黒い罠」もお勧めです。とまれ短い作品でもありますし、「サイコ」、ぜひご覧くださいませ。
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