ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [7月29日(金)~7月31日(日)]

2016-08-02 23:53:30 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 7月27日に観た「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」は、とても良かった! 個人的には今年のベスト5位以内確実。1947年<ブラックリスト>に名前が載せられて以降他の脚本家の名前で脚本を書いていたトランボが公式に実名で業界に復帰したのが「スパルタカス」と「栄光への脱出」だったのか。私ヌルボが初めて彼の名を知ったのは「ジョニーは戦場に行った」(1971)の公開に合わせて刊行された角川文庫を買って読んだ時、というと40年以上も前か、うーむ・・・。

 その翌日は「ヒメアノ~ル」は、<映画生活>等でけっこう高評価のようなので観てみました。が、たとえば「チェイサー」のような韓国の連続殺人モノと比べると凄みが全然感じられず。逆説的ですが、むしろその点がプキミで怖いような・・・。前半のヘンに滑稽な片想いの話も、他の観客の笑うツボがよくわからず。原作漫画はチラッと見ただけですが、やっぱりブキミな絵柄。もしかして<近頃の若いモン>との間の感性のギャップ?

 週末のぴあ映画初日満足度ランキングを見ると、韓国映画「あなた、その川を渡らないで」「ヒマラヤ~地上8,000メートルの絆~」が1・2位。10年ほど前と違ってこの頃は韓国での大ヒット作もあまり宣伝しないし話題にもならないうちに終わってしまうのが残念。ぜひ多くの人に観てもらいたいものです。横浜でもシネマ・ジャック&ベティと横浜シネマリンで上映中。

 新宿シネマカリテで7月16日から上映中(~8/16)の<カリコレ2016>でいろいろおもしろそうな映画をやってるのですが、上映回数が限定されているのがなんとも残念。台湾映画「私の少女時代 ―Our Times―」は観られなかったし、韓国では1100万人を越えたヒット作「弁護人」も8月6日の1度だけとは、ちょっと行けそうにないかな? 「京城学校:消えた少女たち」は4日・10日・13日の3回か。どういう組み方してるんだろう?(スケジュールは→コチラ。)
   
「朝鮮日報」7月29日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「海よりもまだ深く」
   喪失と失敗、共に大丈夫 ★★★☆


 「ジェイソン・ボーン」

   身体を少し使ったかな ? ★★★


 「ノーマ、世界を変える料理」

   誰もがやるものに非ず ! ★★★


 「仁川上陸作戦」

   意図と結果がズレてる ★★☆


 「ビッグ」

   親と観るにはちょっと ★★☆

 「ノーマ、世界を変える料理」は、日本ではすでに4月から公開。他の4作品はすべて下の記事中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(8月2日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①(-) ショーシャンクの空に  9.39
②(-) レオン  9.38
③(1) ライフ・イズ・ビューティフル  9.38
④(4) 私たち(韓国)  9.23
⑤(3) ベン・ハー  9.23
⑥(-) サイコ  9.19
⑦(7) オーヴェという男  9.17
⑧(5) シーモアさんと、大人のための人生入門  9.15
⑨(10) 太陽の下  9.04
⑩(9) バグダッド・カフェ(ディレクターズ・カット)  9.04

 今回も過半が旧作の再上映。新作のみのランキングにしてほしいな。って、韓国ではそれだけ昔の名作がよく上映されているということか?

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) トリコロール 青の愛  9.00(1)
②(2) キャロル  8.96(13)
③(-) ピアニスト  8.75(1)
④(3) ふたりのベロニカ  8.75(1)
④(3) ベン・ハー  8.75(1)
⑥(-) ショーシャンクの空に  8.50(1)
⑦(5) ライフ・イズ・ビューティフル  8.34(8)
⑧(6) グランブルー  8.25(4)
⑨(7) ビフォア・サンライズ 恋人までの距離〈ディスタンス〉  8.25(2)
⑩(10) 幻の光(日本)  7.84(8)

 今回新登場の作品はありません。②以外は過去の作品ばかり。このランキングについても再考しなければ。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績7月29日(金)~7月31日(日)] ★★★

         「釜山行き」を抑えて「仁川上陸作戦」が1位
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(18)・・仁川上陸作戦(韓国) ・・・・・7/27 ・・・・・・・・・1,794,116・・・・・・・・・2,625,585・・・・・・・・・20,609・・・・・・1,048
2(1)・・釜山行き(韓国) ・・・・・・・・・・・7/20 ・・・・・・・・・1,453,635・・・・・・・・・8,409,447・・・・・・・・・68,135・・・・・・1,020
3(新)・・ジェイソン・ボーン・・・・・・・・7/27 ・・・・・・・・・1,017,744・・・・・・・・・1,543,250・・・・・・・・・12,694・・・・・・・・826
4(3)・・ファインディング・ドリー・・・・7/06 ・・・・・・・・・・・172,903・・・・・・・・・2,362,733・・・・・・・・・18,965・・・・・・・・422
5(2)・・グランド・イリュージョン・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・104,270・・・・・・・・・3,032,478・・・・・・・・・24,598・・・・・・・・298
       見破られたトリック
6(3)・・アイスエイジ5:地球大衝突・・7/20 ・・・・・・・・・・98,742・・・・・・・・・・・464,757・・・・・・・・・・3,483・・・・・・・・353
7(50)・・-ビッグ ・・・・・・・・・・・・・・・・・7/27 ・・・・・・・・・・・・67,265・・・・・・・・・・・115,088 ・・・・・・・・・・・858・・・・・・・・321
8(5)・・劇場版妖怪ウォッチ ・・・・・・7/20 ・・・・・・・・・・・・61,130 ・・・・・・・・・・265,066・・・・・・・・・・2,001・・・・・・・・234
       エンマ大王と5つの物語だニャン!(日本)
9(34)・・海よりもままだ深く(日本)・・7/27 ・・・・・・・・・・・16,936・・・・・・・・・・・・22,925 ・・・・・・・・・・・192・・・・・・・・・71
10(9)・・-僕のサンティアゴ巡礼の道・・7/14 ・・・・・・・・・9,237・・・・・・・・・・・・55,419 ・・・・・・・・・・・428・・・・・・・・・42
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「釜山行き」は早くも800万人突破。そのあおりが多いだろうと思われた「仁川上陸作戦」が週末ランキングでは首位に。3位「ジェイソン・ボーン」まで含めて上位3作が100万人越えというのは過去なかったのでは?
 今回の新登場は1・3・7・9位の4作品です。
 1位「仁川上陸作戦」は、1950年6月25日北朝鮮の突然の南侵で始まった朝鮮戦争の戦局を一変させた仁川上陸作戦を、その計画段階から描いたドラマ。開戦後1ヵ月で釜山方面を除くほぼ全域を奪われた韓国。そんな中で国連軍最高司令官マッカーサー(リーアム・ニーソン)は、自身が「成功率0.02%%」というほどの至難な作戦を周囲の反対を押し切って推進します。彼の指示で対北朝鮮諜報作戦<X-RAY>に投入された海軍諜報部隊大尉チャン・ハクス(イ・ジョンジェ)は、北朝鮮軍に偽装し仁川に入って情報を収集し始めます。しかし北朝鮮軍の仁川防御司令官リム・ギェジン(イ・ボムス)によって正体がばれそうになる危機の中で、チャン・ハクスとその部隊員たちは仁川上陸艦隊を誘導する危険な任務に出るのですが・・・。原題は「인천상륙작전」。
 3位「ジェイソン・ボーン」は、マット・デイモン主演のアクションシリーズの新作。第3作「ボーン・アルティメイタム」では、記憶を失くし、愛する者を奪われたジェイソン・ボーンが最終的に全ての記憶を取り戻したところで映画は終了します。本作では、その彼が「自分を取り戻した。失った記憶は全部取り戻した」と語るところから始まります。そして彼は取り戻した記憶の他に、 過去をめぐるもうひとつの陰謀があることを知り、ついにCIAの前に自分の姿を現わします・・・。韓国題は「제이슨 본」。日本公開は10月7日です。
 7位「北のノーム」は、アメリカの3Dアニメ。主人公はホッキョクグマのノーム。仲間の3匹のレミングとニューヨークにやって来た目的は、北極への人間の移住を阻止するため。ところがノームたちは北極にコンドミニアム建設をもくろむ会社のマスコットになり、人気者になってしまいます・・・。原題は「Norm of the North」で韓国題は「빅(ビッグ)」。日本公開は未定です。
 9位「海よりもままだ深く」は、今韓国ではちょっとしたブームの是枝裕和監督の最新作。私ヌルボも観ようと思いつつ未見のまま。東京での上映館は下高井戸シネマだけか。韓国題は「태풍이 지나가고(台風が過ぎて)」なので何かと思いましたよ。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(17)・・ビッグ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/27・・・・・・・・・・・・・・・67,265・・・・・・・・・・・115,088 ・・・・・・・・・・・・・858 ・・・・・・・・321
2(15)・・海よりもままだ深く(日本) ・・・・・・7/27 ・・・・・・・・・・・・・・16,936・・・・・・・・・・・・22,925 ・・・・・・・・・・・・・192 ・・・・・・・・・71
3(1)・・デモリション ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・・・・4,889・・・・・・・・・・・・・54,169・・・・・・・・・・・・・442 ・・・・・・・・・33
4(新)・・好きだよ、マギー・・・・・・・・・・・・・・7/27・・・・・・・・・・・・・・・・2,397・・・・・・・・・・・・・・7,635・・・・・・・・・・・・・・57 ・・・・・・・・・58
5(58)・・ライフ・イズ・ビューティフル・・1999/3/06・・・・・・・・・・・・・1,906 ・・・・・・・・・・・126,342・・・・・・・・・・・・・841・・・・・・・・・・・1

 1・2・4位の3作品が今回の新登場。
 1位「ビッグ」と2位「海よりもままだ深く」については上述しました。
 4位「好きだよ、マギー」(仮)は、2013年のメキシコで大ヒットしたコメディ。アカプルコに住む遊び人のバレンティン(エウゲニオ・デルベス=監督・主演)が海辺の部屋で寝ていると、赤ちゃんを連れた女がやって来て、「アナタの子供よ」とその子を手渡し、そのままいなくなってしまいます。彼はその女を探しにメキシコからロサンゼルスへ向かうものの結局見つからず、赤ちゃんの世話をすることに。そして6年が過ぎ、彼はハリウッドでスタントマンとして働き、その女の子マギー(ジェシカ・リンジー)は小学校に通うようになります。しかし、ある日マギーの母親が訪ねてきます・・・。韓国題は「사랑해, 매기」。日本公開は未定です。

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