ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [8月31日(金)~9月2日(日)]

2018-09-05 01:27:10 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸→<早稲田松竹で観た「ペパーミント・キャンディー」 ①18年ぶりに知った新事実>
 →<早稲田松竹で観た「ペパーミント・キャンディー」 ②映画で振り返る九老・加里峰・大林洞の40年の歴史>
 →<早稲田松竹で観た「ペパーミント・キャンディー」 ③申京淑の自伝的小説「離れ部屋」を読んで気づいた3つの共通項>
 この映画の最終章が1979年。そのちょうど20年後が映画の公開年。で、来年が映画公開から20年か。なんか「わが身ひとつはもとの身にして」という言葉が脳裏に浮かんできます。

▸<映画生活>の平均評点が65点と低目ということを知りながらも「スターリンの葬送狂騒曲」を観に行ったのは、幼時のおぼろげな知識を整理しようと思ったからです。物心がついた時分にはすでにスターリンは世を去っていました。しかし、後に権力を掌握したフルシチョフ以外にも、ブルガーニン、モロトフ、マレンコフ等の名前は記憶に残っています。名前だけですが。やや後に、すでに消されていたベリヤという人物がいることを知りました。この映画を観る前の予備知識はほとんどそれだけ。で、この映画を観ていろんなことがわかりました。もちろん史実とフィクションの継ぎ目は(ウィキベディアによる安直な)事後学習が必要でしたが。そんなわけで、ヌルボ個人としてはおもしろくためになった映画でした。しかし、この作品が<コメディ>に分類されているのはいかがなものか? 史実をベースにしたドラマがコメディに見えるとしたら、それは現代日本の視点から見ているからでは? たとえば、朝鮮民主主義人民共和国の初期、金日成が同じ社会主義者の同志たちを次々とスパイのレッテルを貼ったりして粛清して独裁体制を作り上げていった過程も見方によっては喜劇になるかもしれません。(もちろんスリラーにもなりそう。) そんな殺し合いレベルではないにしても、現在日本でいろいろ繰り広げられている政治劇も、コメディっぽい事例がいくつもありそうな・・・。「笑える」とか「笑えない」とか言ってる場合じゃなさそうですけどね。
    
「朝鮮日報」8月31日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)

새로운 스토리텔링의 스릴러


 《週末の劇場街》で紹介

  「search/サーチ」



   新しいストーリー・テリングのスリラー



 「生き残った子」[最後の息子]
   月並を超える叙事の力 ★★★☆



 「ハッピーボイス・キラー」

   陰鬱と愉快が混ぜこぜ ★★★



 「上流社会」

   初め平凡、最後なお微弱 ★★☆

 各作品とも以下の記事の中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(9月4日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
          ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(2) ダンガル きっと、つよくなる  9.51(1,625)
②(1) カウンターズ(韓国)  9.49(193)
③(3) カメラを止めるな!(日本)  9.30(228)
④(-) あなたの宇宙は大丈夫ですか[大観覧車](韓国・日本)  9.29(34)
⑤(6) インクレディブル・ファミリー  9.27(9,728)
⑥(7) 1987、ある闘いの真実(韓国)  9.25(31,321)
⑦(9) ブレス しあわせの呼吸[ブリーズ]  9.25(245)
⑧(-) 万引き家族(日本)  9.23(2,430)
⑨(8) 劇場版 ハロー カボット:白亜紀時代(韓国)  9.23(2,001)
⑩(10) 名探偵コナン ゼロの執行人(日本)  9.20(2,518)

 ④「あなたの宇宙は大丈夫ですか」が今回の新登場です。日韓合作映画で、[大観覧車(대관람차)]の方が韓国題です。船舶事故で行方不明になった先輩のテジョン(チ・デハン)の代わりに大阪に出張に来た船舶会社の代理であるウジュ(カンドゥ)は、出張の最後の日テジョンと似た男性を見かけ、何も考えずに後を追います。<大正>という名の見慣れない街に着いたウジュは、ギターの音に惹かれて<Pier 34>という小さなバーに入ります。バーのオーナーのスノウ(スノウ)のギターを聴いているうちにテジョンを思い出しながら眠り込んでしまったウジュは、翌朝、帰りの飛行機に乗り遅れます。会社に状況を報告していたウジュは、部長にこっぴどく叱られて衝動的に会社を辞め、行方不明のテジョンを探すことを決意します。再びバー<Pier 34>に来たウジュは、マスターからギターを習う少女・はるな(堀春菜)と出会う。そのままバーの居候となったウジュは、思いがけない久々の休暇を大阪で過ごすことになります・・・。今年の<大阪アジアン映画祭>で初めて上映された作品。なお、韓国版ポスターに大きな写真が載っている大観覧車は大阪・天保山にあります。日本での一般劇場公開は未定なのかな?

     【記者・評論家による順位】

①(1) 顔たち、ところどころ  8.86(7)
②(2) 万引き家族  8.13(8)
③(3) 1987、ある闘いの真実(韓国)  8.08(12)
④(4) ソソン里[韶成里](韓国)  8.00(2)
⑤(-) 生き残った子[最後の息子](韓国)  7.67(9)
⑥(-) search サーチ  7.60(10)
⑦(6) ミッション:インポッシブル/フォールアウト  7.56(9)
⑧(9) インクレディブル・ファミリー  7.33(9)
⑨(10) ザ・スクエア 思いやりの聖域  7.25(12)
⑩(-) カメラを止めるな!(日本)  7.14(7)

 今回の新登場は⑤⑥の2作品です。
 ⑤「生き残った子」は韓国のドラマ。新鋭シン・ドンソク監督の初の長編ですが、今年の第68回ベルリン国際映画祭で新人監督の登竜門とされるフォーラム部門に公式招待されたり、ソウル独立映画祭で最優秀長編賞を受賞したり等々、昨年からいろんな映画祭で上映され、高い評価を得ています。日本でも7月川口市で開かれた<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018>では審査員特別賞を受賞しました。(その時の邦題が「最後の息子」。) 以下あらすじ。息子のウンチャンを事故で失った父親ソンチョル(チェ・ムソン)と母親ミスク(キム・ヨジン)は、息子が命を懸けて助けた少年のギヒョン(ソン・ユビン)と偶然出会います。悲しみに沈んでいたソンチョルとミスクはギヒョンを通して喪失感に耐え、一方、頼れるところがなかったギヒョンはソンチョルとミスクに対して心を開いていきます。ところがある日、ギヒョンの思いもよらなかった告白により3人の関係は揺らぐのですが・・・。(もっと詳しく知りたい方は→コチラ。原題は「살아남은 아이」です。川口での上映の時に観に行くべきでしたね。って、今になって知りましたが・・・。ぜひ一般公開してほしい!
 ⑥「search サーチ」については後述します。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績8月31日(金)~9月2日(日) ★★★

         「君の結婚式」が2週連続1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・君の結婚式(韓国) ・・・・・・・・・・・・8/22 ・・・・・・・・・・568,304・・・・・・・1,948,645 ・・・・・・・16,430・・・・・・・・969
2(新)・・search サーチ・・・・・・・・・・・・・・・8/29 ・・・・・・・・・・446,879 ・・・・・・・・570,876 ・・・・・・・・4,910・・・・・・・・778
3(42)・・上流社会(韓国) ・・・・・・・・・・・・・8/29 ・・・・・・・・・・291,222 ・・・・・・・・509,219 ・・・・・・・・4,187・・・・・・・・841
4(4)・・神と共に-因と縁(韓国) ・・・・・・8/01 ・・・・・・・・・・114,439・・・・・・12,126,436 ・・・・・・101,477・・・・・・・・537
5(2)・・目撃者(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・8/15 ・・・・・・・・・・102,080・・・・・・・2,453,652 ・・・・・・・21,156・・・・・・・・570
6(5)・・マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー・・8/08・・・・・・90,301・・・・・・・2,159.346 ・・・・・・・18,503・・・・・・・・452
7(3)・・工作(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/08 ・・・・・・・・・・・86,336・・・・・・・4,877,536 ・・・・・・・42,029・・・・・・・・535
8(6)・・私を振ったスパイ・・・・・・・・・・・・8/22 ・・・・・・・・・・・29,532 ・・・・・・・・235,061 ・・・・・・・・2,081・・・・・・・・193
9(7)・・モンスター・ホテル・・・・・・・・・・・8/08 ・・・・・・・・・・・23,560・・・・・・・1,056,045 ・・・・・・・・7,816・・・・・・・・208
       クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!
10(62)・・ゼロ・グラビティ・・・・・・2013/7/25 ・・・・・・・・・・・21,187・・・・・・・3,262,924 ・・・・・・・32,026・・・・・・・・・51
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 [多様性映画]の方も含めて、かなり以前の作品の再上映が目につきます。これが今たまたまなのか、今後も続くのかはよくわかりません。しかし考えてみれば、「トップガン」といった80年代のヒット作も30歳未満の人にとっては産まれる前の作品なんですよねー、って当たり前ですけど。まあ再上映が過去を知ったり世代間の疎通につながるとしたらけっこうなことですが。
 今回の新登場は2・3・10位の3作品です。
 2位「search サーチ」はアメリカのサスペンス&ドラマ。木曜日の夜、娘のマーゴにかかってきた不在着信3通。父親のデビッドは、その後連絡のない娘が行方不明になったことを知ります。警察の調査が開始されますが、決定的な手がかりが出てこない中、失踪した夜にマーゴが向かっていたところが明らかになり、新事実が発見されます。捜査の糸口となったのはマーゴのパソコンでした。Google、YouTube、フェイスブック等々から想像もできなかった娘の真実が徐々に明らかになっていきます・・・。韓国題は「서치」です。
 3位「上流社会」は、韓国のドラマ。学生たちから人気と尊敬を一身に受ける経済学教授のテジュン(パク・ヘイル)は、偶然の機会から期待の新人政治家として国会議員選挙に出馬することになります。一方、彼の妻で未来美術館の副館長の役職にある彼の妻スヨン(スエ)は館長になる機会を得ます。しかし、スヨンの美術品取引とテジュンの選挙で馬の裏で未来グループと民国党との裏取引があったことが明らかになり、テジュンとスヨンの上流社会進出はそり目前で危機に直面します。そこでテジュンとスヨンは未来グループと民国党に新しい取引を提案するのですが・・・。原題は「상류사회」です。
 10位「ゼロ・グラビティ」は、2013年のアメリカのサスペンスの再上映。韓国題は「그래비티」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・ハッピーボイス・キラー・・・・・・・・8/29 ・・・・・・・・・・・6,405・・・・・・・・・・9,498・・・・・・・・・・・56・・・・・・・・・・61
2(18)・・トップガン ・・・・・・・・・・・・・1987/12/19 ・・・・・・・・・・・6,346・・・・・・・・・12,775・・・・・・・・・・104・・・・・・・・・153
3(2)・・ホイットニー・・・・・・・・・・・・・・・・・・8/23 ・・・・・・・・・・・2,433・・・・・・・・・15,363・・・・・・・・・・128・・・・・・・・・・40
4(新)・・生き残った子 (韓国)・・・・・・・・・・・8/30 ・・・・・・・・・・・2,399・・・・・・・・・・4,431・・・・・・・・・・・39 ・・・・・・・・・・65
5(新)・・坂道のアポロン(日本) ・・・・・・・・・8/29 ・・・・・・・・・・・1,981・・・・・・・・・・5,752・・・・・・・・・・・46 ・・・・・・・・・・60

 3位以外の4作品すべてが新登場です。
 1位「ハッピーボイス・キラー」は2014年のアメリカのスリラー&コメディ。日本では2015年に公開されています。韓国題は「더 보이스」です。
 2位「トップガン」は、トム・クルーズ主演で1986年公開され大ヒットしたアメリカのドラマ&アクションの再上映。韓国題は「탑건」です。
 4位「生き残った子」については上述しました。
 5位「坂道のアポロン」は、日本では今年3月公開の、私ヌルボの極私的感動作。韓国題は「언덕길의 아폴론」です。<언덕길(丘の道)>の方が<비탈길(坂道・斜面の道)>よりいいのか。

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