ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [4月14日(金)~4月16日(日)]

2017-04-19 14:00:49 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 4月14日(金)の毎日新聞(東京.夕刊)の<シネマの週末・チャートの裏側>の見出しは「アニメにニューウエーブ」(→コチラ)。
 この記事で筆者の大高宏雄さんが注目しているアニメが初登場7位の「夜は短し歩けよ乙女」です。なるほど、ではありますが、私ヌルボ、このアニメは未見でも森見登美彦の原作はも読んだし、まあ話としてわかりやすい部類に入ります。「君の名は。」とか「けいおん」とかもOKです。ところが「暗殺教室」とか、今回韓国で公開されランキングにも入っている「黒執事」といった人気漫画が原作のアニメとなるといけません。「境界の彼方」のようなラノベ関係、それからプリキュアシリーズとかも。還暦を越えた大高さんは、こういったジャンルも「大丈夫」なのかちょっと気になります。もしかしたら、こういう分野でもっと前からニューウエーブが始まっているのかもしれないとチラッと思ったもので・・・。
 (そういえば観ようと思っていた「ガールズ&パンツァー」をまだ観ていなかったな。)

 上記のようなヌルボの苦手な日本アニメが韓国でふつうに次々と公開されています。ということは、日韓の若い層の間に共通する感覚が醸成されてきているということ? 国よりも世代間の距離が遠いのかな?
 
 また韓国の状況を見て思うのは、中国やヨーロッパ、あるいは南米の作品まで多くの国々の作品が公開されているということ。国産のレベルの高いアニメがたくさんある日本とは事情が異なるからということか?

 過去日本で公開された韓国アニメでは「Green Days 大切な日の思い出」(2012年)が印象に残っています。関係過去記事は→コチラと→コチラ。韓国版予告編は→YouTube
 同じアン・ジェフン作品「そばの花、運のいい日、そして青春」は昨年の<花コリ2016>で上映。これも良かったです。
 そして今年の<花咲くコリア・アニメーション2017>は東京ではもうじきの4月22日(土)・23日(日)。詳細は→公式サイト参照。

 韓国アニメついでに書いておくと、今秋公開予定の「似而非(サイビ)」はちょっとケッタイな雰囲気(?)のスリラー。韓国公開は2013年で観客動員数2万2千人と全然ヒットしなかったのにちょっと気にはなっていた作品。よもや日本でそれも今頃公開とは・・・。

    
「朝鮮日報」4月14日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」
  作家の裏の天才、編集者 ★★★
 「パトリオット・デイ」
  米国がやはり強い理由 ★★★
 「ザ・シークレット・スクリプチャー」
  陳腐なメロ、常套的反転 ★★☆
 「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」
  優雅な被造物、人間の体 ★★☆
 「パトリオット・デイ」は、先週紹介しましたが、2013年のボストンマラソンの時に起こり260人以上の死傷者を出した爆弾テロ事件を、ボストン警察本部長の視点から描いた実録サスペンスです。他の3作品は下の記事中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(4月18日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) 謝罪  9.60(110)
②(2) 再び、桜(韓国)  9.57(134)
③(-) 黒執事 Book of the Atlantic(日本)  9.54(161)
④(3) 僕たちの家に帰ろう  9.53(17)
⑤(4) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.45(209)
⑥(5) ヒドゥン・フィギュアズ  9.39(2,294)
⑦(-) 劇場版 アドベンチャー・タイム:秘密のアイランド  9.38(29)
⑧(10) ウィークエンド(韓国)  9.28(163)
⑨(7) ミス・スローン  9.27(354)
⑩(9) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.25(1,491)

 今回の新登場③「黒執事 Book of the Atlantic」と⑦「劇場版 アドベンチャー・タイム:秘密のアイランド」の2作品ですが、いずれについても後述します。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
②(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(3) ヒグマの英雄バムセ:泥棒たちの町  8.00(1)
④(4) ムーンライト  7.83(6)
④(4) 夜に海岸で独り(韓国)  7.83(6)
⑥(6) マンチェスター・バイ・ザ・シー  7.75(8)
⑦(8) ジョン・ウィック チャプター2  7.67(3)
⑧(10) ありがとう、トニ・エルドマン  7,63(8)
⑨(-) 謝罪  7.33(3)
⑩(-)LOGAN/ローガン  7.29(7)

 今回の新登場はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績4月14日(金)~4月16日(日) ★★★

         「ワイルド・スピード ICE BREAK」 アメリカ映画の1位が続く

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・ワイルド・スピード ICE BREAK・・4/12・・・・・・1,057,062・・・・・・・・・・1,428,416 ・・・・・・・12,010・・・・・・・1,467
2(19)・・パパは娘(韓国) ・・・・・・・・・・・・4/12・・・・・・・・・・・205,849・・・・・・・・・・・・278,418・・・・・・・・・2,223 ・・・・・・・・520
3(1)・・美女と野獣・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/16・・・・・・・・・・・153,445 ・・・・・・・・・・4,863,059 ・・・・・・・39,954 ・・・・・・・・652
4(2)・・プリズン(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・3/23・・・・・・・・・・・・78,799 ・・・・・・・・・・2,849,938 ・・・・・・・23,142 ・・・・・・・・493
5(3)・・ライフ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/05・・・・・・・・・・・・40,099・・・・・・・・・・・・434,841・・・・・・・・・3,599 ・・・・・・・・456
6(8)・・ヒドゥン・フィギュアズ ・・・・・・・・・3/23・・・・・・・・・・・・19,302・・・・・・・・・・・・403,246・・・・・・・・・3,219 ・・・・・・・・168
7(4)・・ワン・デイ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/05・・・・・・・・・・・・18,044 ・・・・・・・・・・・・220,464・・・・・・・・・1,746 ・・・・・・・・301
        悲しみが消えるまで(韓国)
8(新)・・アバローのプリンセス エレナ・・4/13 ・・・・・・・・・・16,282・・・・・・・・・・・・・16,816・・・・・・・・・・・117 ・・・・・・・・149
        /エレナとアバローの秘密
9(30)・・劇場版 アドベンチャー・タイム・・4/13・・・・・・・・・・11,235・・・・・・・・・・・・・12,549・・・・・・・・・・・105 ・・・・・・・・125
        :秘密のアイランド
10(新)・・黒執事 Book of the Atlantic(日本)・・4/13・・・・・・9,029・・・・・・・・・・・・・12,040・・・・・・・・・・・・93 ・・・・・・・・・94
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 3月の最初からずっとアメリカ映画の1位が続いています。4週連続の「美女と野獣」に代わって今度は「ワイルド・スピード ICE BREAK」。それに対し韓国映画は相変わらずパッとしません。
 1・2・8・9・10位の5作品が今回の新登場ですが、数字的にはパッとしない感じです。
 1位「ワイルド・スピード ICE BREAK」はアメリカの人気アクションシリーズの第8弾。今作は、なんと主人公のドミニク(ヴィン・ディーゼル)が仲間たちを裏切ってテロリストと行動を共にするそうですよ。韓国題は「분노의 질주: 더 익스트림」。日本公開は4月28日です。
 2位「パパは娘」は韓国のコメディ&ドラマ。「勉強しろ」といつも口うるさいパパ、ウォン・サンテ(ユン・ジェムン)は万年課長。世の中全部がキライという中で先輩だけは大好きな娘ドヨン(チョン・ソミン)は高校生。そのドヨンが夢見ていた初デートが現実になった瞬間、そしてパパが切実だった昇進のチャンスをつかみかけた瞬間、なんと2人の体が入れ替わってしまうとは! しかし職場死守vs初恋死守という各々の叶えたかった夢を何とか叶えたい父娘はそれぞれの立場で努力はしますが状況はこじれて行きます。そしてお互いの私生活から心の内までも垣間見ることになった2人は、お互いの知らなかった面を知っていきます・・・。原題は「아빠는 딸」です。
 8位「アバローのプリンセス エレナ/エレナとアバローの秘密」は、ディズニーのアニメ。日本では昨年11月からディズニーチャンネルで放映されている「アバローのプリンセス エレナ」の中のエピソードで、もうすぐ4月23日と30日夜に放映が予定されています。そもそも、この「アバローのプリンセス エレナ」シリーズというのはこれもディズニーチャンネルで放映されてきた「ちいさなプリンセス ソフィア」のスピンオフ作品で、ソフィアがいつも身につけていたペンダントの中に41年もの間閉じ込められていたのがこのエレナというラテン系のお姫様だったというわけ。その彼女をソフィアが救い出す物語がこの作品。詳しくはディズニーチャンネルの公式サイト(→コチラ)参照。そして→コチラの個人サイトもすごい!です。なお、→コチラの記事には「勇敢で優しくエネルギッシュな16歳のエレナというディズニー初のラテン系プリンセスの誕生は、ディズニーがソフィアの次世代の女の子たちに向けて計画的に生み出したと言える」といったことが書かれています。今日本で公開中の「モアナと伝説の海」も同様のことが言えそうですね。韓国題は「리틀 프린세스 소피아: 엘레나와 비밀의 아발로 왕국」です。
 9位「劇場版 アドベンチャー・タイム」もTVで放映されていたアメリカのファンタジーアニメの劇場版。恐ろしいキノコの戦争が終わって千年後の平和が戻ってきたウーランド。スーパーヒーローを目指す少年フィンと特別な力を持つ相棒の犬のジェイクは記憶を失ったまま地下通路に住んでいた筋肉質の少女スーザンに出会います。その後ウーランドに飛来した正体不明の飛行物体からスーザンの過去の痕跡を発見したフィンは、失われたスーザンの記憶を取り戻し、どこかで待つパパとママを見つけるために、ジェイク、スーザンと一緒に初めてウーランドを離れて冒険の旅に出ます・・・。韓国題は「극장판 어드벤처 타임:비밀의 아일랜드」。日本公開は未定、かな?
 10位「黒執事 Book of the Atlantic」は日本では3ヵ月前(1月21日)公開で今も上映している所もあるのに、韓国でもう公開とはなんと早い! 字幕翻訳とかどうなってるのかな? 韓国題は「흑집사 -북 오브 더 아틀란틱-」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ・・4/13 ・・・・8,369・・・・・・・・・・・・13,566 ・・・・・・・・・・・・107 ・・・・・・・・172
2(42)・・十戒・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/13・・・・・・・・・・・・・5,637・・・・・・・・・・・・・7,317・・・・・・・・・・・・・・50・・・・・・・・・・97
3(33)・・ザ・シークレット・スクリプチャー・・4/13 ・・・・・・・・・・・・4,697・・・・・・・・・・・・・8,518・・・・・・・・・・・・・・67・・・・・・・・・122
4(1)・・エル・アメリカーノ ・・・・・・・・・・・・・・・4/06・・・・・・・・・・・・・3,740・・・・・・・・・・・・23,283 ・・・・・・・・・・・・168・・・・・・・・・・96
5(24)・・ダンサー、セルゲイ・ポルーニン・・4/13・・・・・・・・・・・・3,555 ・・・・・・・・・・・・・5,153・・・・・・・・・・・・・・41 ・・・・・・・・・39
        世界一優雅な野獣

 4位以外の4作品すべてが新登場です。
 1位「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」は実在の名編集者マックスウェル・パーキンズと小説家トマス・ウルフの人生と友情を描いた作品。日本では2016年10月7日に公開されています。韓国題は「지니어스」です。
 2位「十戒」は、あのチャールトン・ヘストン主演のアメリカ映画(1956)ではなくて、2015年のブラジル映画です。エジプトで400年の間虐げられていたイスラエルの民がモーセの統率下エジプトを脱出して・・・という物語はこの作品も基本的に同じようで、もちろんあのの紅海が割れて云々のクライマックスも半世紀以上進歩してきた映画技術を駆使して描かれている、はずですが、どうでしょうか? 韓国題は「십계:구원의 길」。日本公開はなさそうですね。この映画で思い出したのが珍島海割れ祭り。今年は4月26~29日なのか。
 3位「ザ・シークレット・スクリプチャー」(仮)は、アイルランドのドラマ。同国の作家セバスチャン・バリーの同名の小説(未訳)の映画化作品です。
地方の精神病院の収容者中最高齢の100歳になる女性ロザンヌが主人公。の院長グリーン博士は、彼女が数十年の間に書いた文章を発見し、彼女の過去を遡って調べ始めます。そして場面は1943年のアイルランドへ。抑圧的な時代の雰囲気の中でも自由に生きていく彼女の美貌は男たちの注目の的。そんなある日、イギリス人マイケルと出会ってお互いにのめり込みますが、結局第2次世界大戦で別れることになり、彼女は1人残されますが・・・。(中略) え、それが「自分の子供を殺害したという罪で50年の間に精神病院で閉じ込められて過ごした」とか、「執念深い神父によって彼女の人生が一変させられる」とかいうこととどう結びつくの? その彼女の若い頃をルーニー・マーラが演じています。韓国題は「로즈」。日本公開は年内とのことです。
 5位「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」は英・米・露・ウクライナの合作ドキュメンタリー、ウクライナで生まれ、19歳で英ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシパルとなった後、バレエ界の異端児にして“世界一優雅な野獣”と評されてきた彼の歩みを本人や家族、関係者のインタビューや子供の頃からの映像等を通してたどり、彼の実像に迫ります。韓国題は「댄서」。日本公開は7月15日です。ロンドンで観た方のブログ記事は→コチラ

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