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ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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[韓国料理の基本アイテム] 「タシダ」等について考えてみる

2012-04-21 23:56:58 | 韓国料理・食べ物飲み物関係
 最近の「週刊文春」には、毎号のように「金正日の遺訓』独占入手」(4月19日号)のように興味津々、という記事が掲載されていて、「ほんまかいな?」と思いつつ読みふけったりしてます。で、「なるほど、そーなのか」と思っても「ホンマカイナ?」という疑念は消えるわけでもありません。

 ・・・ということで、今回は政治方面のややこしい問題はさておいて、先々週の「週刊文春」(4月19日号)掲載の今週のBEST10  おすすめの韓国料理アイテムを紹介します。
 とりあえず、下のリストを見てみてください。

       

 私ヌルボ、このリストを見て、いつの間にかここまで韓国の食文化が日本に浸透してきているのか、との思いを痛感しました。
 まあ、この週刊誌の読者が皆知っていては記事の意味はないし、逆に誰も知らなくて関心もなければ記事にならないし、その間での多くの読者の興味を引きそうな記事という判断なのでしょう。
 で、今の日本のフツーの家庭で(って何がフツーかもわからなくなってますが)、このリストにあげられたモノがどれほど①知っていて、使っているか、②知っているが使ったことはないか、③知らないか、も正直なところよくわかりません。

 私ヌルボ、約10人ほどの家庭婦人に訊いてみたところ、お一人はタシダを常備していて、いろんな料理に用いているとのこと。

 ヌルボとしましては、サムジャンの1位は意外。この言葉からして、もうそれなりに知られているのですか? 
 経験的にはゴマ油、トウガラシ、ニンニク、トッポキ等については書けばいろいろありますが、好みでいえば一番思い入れがあるのは7位ホットクミックスですね。私ヌルボは2012年釜山の屋台で食べたのがホットク初体験。今は職安通りで出来たての熱いのを食べられるし、韓国広場(職安通り)では焼くときに押さえる道具も売ってるし、けっこうなことです。まだ食べたことのない人はオススメ!

 実はここからが本題。今日サークルの仲間で話題になったのが上掲リスト第5位のダシダ(韓国語ではタとダは曖昧)です。韓国語で「다시다」。ヌルボならずとも、少し韓国に興味・関心を持っている人なら韓国食材店等でおなじみですね。

      다시

 このリストの説明では、この「ダシダ(다시다)」というネーミングは「日本語の出汁に由来」とありますが、それ以外にも「다시다」は「舌つづみを打つ」という意味の動詞でもあり、また「コンブ」「다시마(タシマ)」だし、もしかしたら「다시(タシ.もう1度)」なんて言葉も関係ある(??)かもしれません。

 で、サークル仲間で盛り上がった話題が「旨味(うまみ)」について。そもそも味の素の始まりは池田菊苗博士による旨味成分=グルタミン酸ソーダの抽出。そしてそれを製造・商品化したのが鈴木三郎助で、当初東逗子の工場で生産してたが、その臭気に住民が抗議して川崎に移転して現在に至る、という歴史はずっと前に川崎図書館で味の素の社史で読んだことがありました。(「鈴木町」という町名、駅名はこれに由来。)
 さて、この「うまみ」の歴史、「出汁(ダシ)」の歴史はいつからか?というのが酒を飲みながらの話題。
 よく初めて味噌汁を自分で作ったオトーサンが、味見をしてみると「おいしくないゾ」と首を傾げたら、オカーサンに「出汁を入れてないんじゃないの!?」と言われて「ガ~ン!」となったという話をヌルボは一度ならず見聞きしています。
 日本では、上記のようなオトーサンはさておき、コンブ・カツオ・イリコといった常識レベルのダシの文化が、韓国では、あるいは世界ではどんなもんだったのでしょうか? この記事は、飲み会から帰ってすぐなので詳しくどころかほとんど調べてませんが、チラと検索すると日本では室町時代頃からの歴史があるそうで・・・。韓国については「ダシ」に相当する固有語はないようです。

 甘い・辛い・苦い・塩辛い等と比べると、直接調理には携わることの少なかった男性(=文字文化の主な担い手)は、「旨味」は池田菊苗博士のように歴史的には最近の「発見」の対象であり、もしかしたら発見されないまま(記録されないまま)で現在に及んでいるのかもしれないなー、とかなりアルコールが体内を循環している状態で考えている(現在進行形)ですが、実際はどうなのかなー・・・。若き学徒たちよ、こんなところにも研究対象はあるぞー・・・。 


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6 コメント

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主婦なので・・ (ベリまま)
2012-04-22 17:01:27
この手の話には反応してしまいます!
牛出汁だ!結構いけます!美味しいんですよ!
そして、味の素が東逗子にはかなりビックリ!
葉山マリーナの初期のオーナーが味の素でした!地元の小学生には100円で入場させてくれていたんですよ!プールに!(40年以上前!自分にびっくり)
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以前は逗子市民でした (ヌルボ)
2012-04-23 02:09:24
味の素の創業者が2代目鈴木三郎助。ウィキペディアをみるとその息子の3代目鈴木三郎助(1890-1973)が葉山マリーナの創業者なんですね。
私は73年から5年ほど逗子に住んでいて、たまに自転車に乗って鐙摺方面に行ったりしてました。日影茶屋の近くに「鈴木三郎助」という表札の立派な家がありましたが、今はマンションになっているようです。関係ないですけど、私が最初に行ったケンタッキーの店もありましたが、これも今はないですね。往時茫々・・・。

本文では書きませんでしたが、「味の素」のパクリ商品だ、といわれているのが韓国の「味元(ミウォン)」。商品名も商標もビンの形も、よく似ています。
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Unknown (yohnishi)
2012-04-23 20:48:00
韓国では、たぶん元々「ダシ」という概念はないのではないかと思いますが、結果的に伝統的なダシになっているのは牛、鶏などの肉類やいわし멸치あたりではないでしょうか?

昆布はNATE百科事典を見ると北海道から移植したとありますので明らかに다시마は日本のダシが語源だと思いますし、鰹節も、台湾の花蓮に行ったときに地元の鰹節博物館で、日本から入ってきて台湾で作るようになったとありましたので、これも元々は日本の特産だと思われます。
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なるほど (ヌルボ)
2012-04-24 02:16:41
ナットクしました。

昆布といい、鰹節といい、歴史をたどるとなかなか面白そうですね。
ネット検索したら日本昆布協会のこんぶネットなんてのもあるし、北海道と敦賀には昆布館があるし、鰹節にも博物館があるようで・・・。
台湾には行ったことがなく、鰹節博物館も知りませんでしたが、「400坪もの広大な敷地の中には、実際にカツオ漁に使われていた器材や道具、模型などを使って、カツオ産業の歴史やカツオ加工製品の製造過程などを分かりやすく解説してあります」ということだそうで、意外な感じですねー。
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ホットクミックス大好きです! (のんき)
2012-04-24 09:03:12
先回韓国へ行ったときも、重いのに買って帰りました。フライパンで手軽に作れて、屋台の味に近いものが出来上がります。
残った餡(シナモンシュガー)はカプチーノの上にパラパラと♪
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ホットク (ヌルボ)
2012-04-24 12:49:06
ホットクは、韓国の食べ物の中でも日本人に一番抵抗なく、多くの人に好まれるんじゃないですかねー。

この頃は(以前から?)ネット通販でも扱ってますよ。押し器付きというのもあるようです。
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