ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国生まれの大人気学習漫画<サバイバルシリーズ> ジオたちが干潟であのケブル(ユムシ)と遭遇!

2016-06-29 23:40:58 | 韓国の漫画
      

 私ヌルボ、<サバイバルシリーズ>という子供たち(&その親たち)に大人気の学習漫画のことを知ったのは、「児童書で学ぶ韓国史」と題した1年ほど前の過去記事(→コチラ)に寄せられたカイカイ反応通信愛読者さんのコメントが最初でした。
 その後市立図書館で見てみようと思って探してみると、35冊あるこのシリーズ本の蔵書のすべてが予約待ちでいっぱい! その数は30~100人くらい。これでは予約しても自分の番が回ってくるまで何ヵ月かかることか、と思って断念。
 ところが、たまたまこの5月にある書店の児童向け学習漫画の棚に「干潟のサバイバル1・2」があるのをみつけました。
 「もしや」と思い1・2巻をパラパラめくっていくと、ありましたがな、ふっふっふっ。・・・何のことかというと、昨年(2015年)8~9月4回に分けて書いたケブル(=ユムシ)です。(最初の記事は→コチラ。) それも1コマだけというのではなく、けっこういろいろ描かれている上、ユムシ以外の干潟の生物についてもたくさん取り上げていて、全体的に「おもしろてためになる」本のようです。これは何ヵ月かかっても図書館で借りて読むかという気になって検索したところ、ありゃ、蔵書にない!? 8千円の「日本語訳 国連北朝鮮人権報告書」も購入してくれた図書館なのに・・・。そこでリクエストしたら、新本購入ではなく他市の図書館から借りた本を渡してくれました。
 ユムシが登場するのは「干潟のサバイバル 2」の方。その表紙が上左の画像。右は元の韓国版です。韓国語の書名は「갯벌에서 살아남기」なんですね。つまり、<サバイバルシリーズ>は韓国では<살아남기 시리즈>というわけです。

       
 さて、どんな筋立てになっているかというと、主な登場人物は上の3人。
 左から、このシリーズの最近の10数作(かな?)で活躍する主人公のジオ。そしてこの巻で登場する干潟体験団の優等生サラ、そしてムツゴロウ漁師の後継者海鮮(うみき)。うーむ、これで「うみき」と読ませるのか・・・。原書では彼の名は「해문(ヘムン)」となっていてジオからは「해물(ヘムル)」と呼ばれたりしてますが「해물(海物)」とは海産物のことで、たとえば「해물탕(海物湯)」なんかはふつう海鮮鍋と訳したりしてるので、そう考えれば直訳に近いかも。またサラは原書では아라(アラ)。この変更は日本名としての自然さ重視かな?
 
 干潟体験に行く途中、ジオは睡眠不足で倒れた仲間のケイのカバンを預かることになります。現地の干潟に行った彼はそこで自分を馬鹿にしたサラと海鮮を相手に口論となります。ところがジオが持ってきたカバンをサラが無断で開けて中に入っていた探査服を着てしまいます。続いてジオも海鮮も着用したその探査スーツは実はノウ博士の発明品で、彼ら3人は小さくなったまま干潟の生物と死闘を繰り広げることに・・・というわけでサバイバルの物語が始まります。
 
 1巻から貝殻に閉じ込められたり、おぞましい姿のスゴカイイソメと死闘を繰り広げたりとピンチの連続。なんとか切り抜けて2巻に入ると、裏表紙(右画像)にあるように潮が満ちてきて干潟の穴に逃げ込むのですが・・・。

 そこでついにユムシ(ケブル)と出会うことに・・・。

 ジオはユムシのことを知らなかったようですね。

 次のページではユムシの巣穴の説明。

 このようなU字形の巣穴だと、シギのようなクチバシが長く曲がっている水鳥にも捕食されることはありません。

 ところが、ユムシよりずっと小さくなってしまっている3人は下のコマのようなはめに・・・。(笑)

     

 まあ例によってこの難局は乗り越えますが、その後もテナガダコ等々といろいろあったりして、以下は略しておしまい。

 そして最後に、まとめの説明。ユムシについてはずいぶん詳しく記されています。


 「香りが良くて淡泊な味」とありますが、先のコマで「ユムシに比べたらゴカイの方がかわいいわ」と言ってたサラちゃんが「わあ、おいしい」と食べてますねー。この本を読んだ日本の子供(と大人)ははたして食べたいと思うかどうか? ちなみに私ヌルボ、昨年来これだけ書いていながらこの3ヵ月で2回韓国に行ったのにまだ食べていません。ま、そのうち。

 ※朝日新聞出版のサイト中の<サバイバルシリーズ>の公式サイト(→コチラ)によると、このシリーズは世界中で2千万部も読まれているとか。日本では55点刊行されているようです。(→コチラの記事ののんきさんのコメントでは「すでにほとんど全巻持ってます」とのこと。それはスゴイ!です。)

 ※韓国版についての情報は、主として<ナムウィキ>から。→コチラによると<보물찾기 시리즈(宝探しシリーズ)>とともにアイセウム出版社のメシのタネなのだそうです。→コチラによると、第6次シリーズだけでも18作品(32冊)が刊行されてます。その6月シリーズの登場人物は→コチラ、主人公のジオについては→コチラで実に細かく書かれています。「ピピは冗談じゃなく汚い女主人公だ」等々、その本を読んでいなくても笑っちゃうくらい。
 毎度のことながら、<ナムウィキ>のオタク度&ユーモアは大したものです。

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