ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [7月28日(金)~7月30日(日)]

2017-08-02 00:59:27 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶7月30日(日)シネマート新宿に「バッカス・レディ」を観に行ったらチケット売り切れ! また出直すしかありません。代替策として行ったのがシアター・イメージフォーラムの「ローサは密告された」。内容も撮り方もドキュメンタリーのようなフィリピン映画。それにしてもひどい警察。これがフツーなのか? (1ヵ月後に近所のシネマ・ジャック&ベティで上映アリ、ということを知る。今まで何度もあったな。) この映画館、広さのわりに大きなスクリーンで、前の方には座るまいと毎度思ってはいるのですが、ついいつものクセで前から3列目前辺りに座ってしまいます。

ジャンヌ・モローさんが亡くなりました(7月31日)。89歳か。60年代半ば頃か「スクリーン」誌の人気女優ベスト10では3~4位くらいだったかな? ボンヤリとしか記憶にありませんが、その後「突然炎のごとく」を観てその作品とともに女優としての彼女が強く印象付けられました。(その中で彼女が歌を歌っています。→YouTube。)

▶韓国映画今夏の期待作「軍艦島」が7月26日公開されいろいろ話題になっています。とくに問題とされているのは①史実と異なる点 ②2千を超える劇場で公開というスクリーン独占 という2点。とくに①については、実際に「朝鮮人の暴動はなかった」とか「少年労働はなかった」とか。たしかに<DAUM映画>によるあらすじ(後の記事でほぼそのまま記述)を見ても(お約束の?)光復軍の要員の登場等等々。以下、作品を観ないで書くのは無責任ということを承知で現時点での意見を書きます。私ヌルボ、娯楽映画なのでフィクションは全否定するものではありませんが、観客だけでなく作る側にも「思い込み」先行で検証が不足と思われるのは大いに問題だと思います。とくに軍艦島の真実を物語るとされる「母さんに会いたい」「お腹が空いたよ」「故郷に行きたい」等のハングルの落書きについては→コチラコチラ参照。2000年1月の「西日本新聞」が「壁文字」が1965年朝鮮総連傘下の映画製作団体のスタッフが映画の効果を高めるため筑豊の炭鉱の合宿所の壁に自ら刻んだもので、その本人も認めてている」と報じているのに・・・。(そのハングル自体も現代の表記法。) これについては、早くから筑豊各地のかつての朝鮮人たちの労働現場を廻って調査し記録を残した金光烈(1927~2015)さんが「足で見た筑豊」で次のように記しています。
 ・・・もし歴史の真偽を論せず、自らに好都合な事ばかりが真実であるかのように認識するようになり、不都合なものには顔を向けるようになれば、いつかは、露骨に自分の不都合な史実は改竄捏造も辞さない認識になることにはまちがいないということである。そして、自分に好都合な歴史ばかりを捏造し、それを既成事実にして史実を排斥埋葬していくだろうということである。
 このような懸念・警告はもちろん日本側に対しても有効なんですけどね。
 ※私ヌルボ、以前軍艦島に行ったことがあり、その関連で軍艦島についての歴史認識について私見を書いたことがありました。→コチラ
    
「朝鮮日報」7月28日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
)  「空騒ぎ」
   古典劇のシットコム化 ★★★☆


 「ソング・トゥ・ソング」

   断片的映像、詩的な独白 ★★☆

 「空騒ぎ」は、シェイクスピアの喜劇をジョス・ウィードン監督が映画化した作品。アメリカ公開は2012年ですが日本では未公開のまま今に至っています。「ソング・トゥ・ソング」はテレンス・マリック監督作品。修行中の作曲家フェイ(ルーニー・マーラ)とビーヴィ(ライアン・ゴズリング)、音楽界の大立者クック(マイケル・ファスベンダー)、そしてクックがアプローチをかけているウェイトレス(ナタリー・ポートマン)という2組のもつれ合うラブストーリー。(日本公開はありそうですが詳細未定。)

         ★★★ NAVERの人気順位(8月1日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(3) 100メートル  9.47(17)
②(1) ファーミング・ボーイズ(韓国)  9,43(58)
③(4) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.40(215)
④(2) 風の踊り手(韓国)  9.31(51)
⑤(5) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.27(486)
⑥(6) モーディー  9.24(955)
⑦(7) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.23(523)
⑧(8) フリップ/反転  9.18(2,066)
⑨(10) ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣  9.14(657)
⑩(-) 光をくれた人  9.01(741)

 今回新登場の作品はありません。

     【記者・評論家による順位】
             
①(1) 風の踊り手(韓国)  10.00(1)
②(2) ダンケルク  8.50(8)
③(3) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
④(6) アメリカン・ハニー  7.50(6)
⑤(7) 老後の対策がない(韓国)  7.50(4)
⑥(8) オクジャ(韓国・アメリカ)  7,25(12)
⑦(-) 君の名は。(日本)  7.17(6)
⑦(9) ゲット・アウト  7.17(6)
⑨(-) スパイダーマン:ホームカミング  7.00(7)
⑨(-) 恋物語(韓国)  7.00(7)

 こちらのランキングも新登場はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績7月28日(金)~7月30日(日) ★★★

         記録的な数字でスタートした「軍艦島」

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・軍艦島(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・7/26 ・・・・・・・・・2,515,330 ・・・・・・・・4,067,529・・・・・・・・31,253 ・・・・・・・2,019
2(新)・・怪盗グルーのミニオン大脱走・・7/26 ・・・・・・・・852,846・・・・・・・・・1,225,852・・・・・・・・・9,064 ・・・・・・・1,057
3(1)・・ダンケルク ・・・・・・・・・・・・・・・・・7/20 ・・・・・・・・・・・366,242・・・・・・・・・2,179,548・・・・・・・・18,715 ・・・・・・・・・664
4(2)・・スパイダーマン ・・・・・・・・・・・・・7/05・・・・・・・・・・・100,213 ・・・・・・・・・7,132,430・・・・・・・・58,162 ・・・・・・・・・425
        :ホームカミング
5(4)・・映画クレヨンしんちゃん 襲来!!・・7/20・・・・・・・・・・48,045・・・・・・・・・・・236,799・・・・・・・・・1,744 ・・・・・・・・・236
        宇宙人シリリ(日本)
6(3)・・海底47m ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/19 ・・・・・・・・・・・・28,090・・・・・・・・・・・572,904・・・・・・・・・4,559 ・・・・・・・・・339
7(6)・・フリップ/反転・・・・・・・・・・・・・・7/12 ・・・・・・・・・・・・20,750・・・・・・・・・・・328,713・・・・・・・・・2,617 ・・・・・・・・・125
8(9)・・モーディー・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/12 ・・・・・・・・・・・・20,068・・・・・・・・・・・214,247・・・・・・・・・1,646 ・・・・・・・・・・86
9(5)・・カーズ/クロスロード・・・・・・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・11,967・・・・・・・・・・・472,717・・・・・・・・・3,496 ・・・・・・・・・・77
10(11)・・ナザレのイエスは神の子か?・・7/13・・・・・・・・10,997 ・・・・・・・・・・・135,885 ・・・・・・・・・・974 ・・・・・・・・・・70
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 韓国映画は今回も1作品だけ、といっても、それが超弩級パワーの「軍艦島」。その高波を受けて前週1位の「ダンケルク」も大幅に落ち込んでしまいました。
 今回の新登場は1・2位の2作品だけです。
 1位「軍艦島」については冒頭にもいろいろ書きましたが、あらすじは以下の通り。1945年の日本統治期。主人公のカンオク(ファン・ジョンミン)は京城にある半島ホテルの楽団長です。そして鍾路一帯を牛耳っているチルソン(ソ・ジソプ)、日帝治下であらゆる苦難を経験してきたマルリョン(イ・ジョンヒョン)等、さまざまな事情を抱えた朝鮮人が金が稼げるという言葉にだまされて日本に渡ります。しかし、彼らを乗せた船が到着したのは軍艦島。朝鮮人を強制徴用し、労働者として搾取していた<地獄島>でした。わけもわからないまま連れて来られた朝鮮人たちは海底千メートルの切羽で毎日ガス爆発の危険性にさらされながら労働しなければならなりません。カンオクは一人娘のソヒ(キム・スアン)だけでも守るために日本人の監督の機嫌を取る等あらゆることをやり、チルソンやマルリョンたちも各々つらい日々を堪えつづけます。そんな中、戦争が最終局面に向かう頃に軍艦島に独立運動の主要人物救出作戦を指示されて潜入したのが光復軍の要員ムヨン(ソン・ジュンギ)でした。日本全域にアメリカによる空襲が開始され、日本の敗色が濃くなると、日本は軍艦島で朝鮮人に犯したすべての蛮行を隠蔽するために朝鮮人を坑道に閉じ込め、爆破しようとします。これに気づいたムヨンは、カンオクたち朝鮮人全員で軍艦島からの脱出を決心します。彼らの命がけの脱出劇ははたして・・・。原題は「군함도」です。
 2位「怪盗グルーのミニオン大脱走」)は、日本では(めずらしく)5日早く7月21日に公開されています。韓国題は「슈퍼배드 3」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・モーディー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/12・・・・・・・・・・・・20,068 ・・・・・・・・・・214,247 ・・・・・・・・・・・1,646・・・・・・・・・・86
2(2)・・ナザレのイエスは神の子か?・・・7/13 ・・・・・・・・・・・・10,997 ・・・・・・・・・・135,885・・・・・・・・・・・・・974・・・・・・・・・・70
3(3)・・ザ・ラスト・ワード・・・・・・・・・・・・・・・・7/19・・・・・・・・・・・・・3,509・・・・・・・・・・・・39,723・・・・・・・・・・・・・300・・・・・・・・・・21
4(4)・・フランツ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/20・・・・・・・・・・・・・2,834 ・・・・・・・・・・・・11,749・・・・・・・・・・・・・・85・・・・・・・・・・34
5(8)・・ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ・・2002/8/09・・・・・・782・・・・・・・・・・・・40,715・・・・・・・・・・・・・316・・・・・・・・・・11

 今回の新登場はありません。

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