ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [12月11日(金)~12月13日(日)]

2015-12-15 22:42:52 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 13日午後桜木町のブルク13で「ベテラン」を観てきました。106の座席数で半分近くの入り。期待を裏切られることなく楽しめました。ストーリー自体は1週間前に観た「技術者たち」の方が凝っていましたが、コチラはむしろそのわかりやすさが良かったのかも。主役のキャラも「わかりやすい」し・・・。また細部までサービス精神旺盛。そこらが「技術者たち」=250万人、「ベテラン」=1340万人という観客動員数の差の理由かな? ちょっとしたウケねらいの場面が随所にあったり、また何といってもラストの明洞でのいろいろ。よく撮ったものです。許可をもらいに行く時ファン・ジョンミンも同行したら警察も認めないわけにはいかないか。(笑) ユ・アイン君もアブナイ御曹司を熱演してましたね。なかなか存在感あり。「ワンドゥギ」と同一人物には見えません。(見えたら困りますが・・・。) しかし、これだけの韓国の大ヒット作で、たぶん日本人の多くも観てもおもしろいであろう映画なのに、上映館が少ないのはさびしい気がします。

「朝鮮日報」12月11日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)

 「リトル・ボーイ」

   奇跡をつくる信じる力 ★★★☆


 「ミストレス・アメリカ」

   ガーウィグ、魅力の塊り ★★★


 「パパが遺した物語」

   クロウはミスキャスト ★★★


 「タイミング」

   長所が見えないアニメ ★★☆


 「ミストレス・アメリカ」は、ニューヨークを舞台にしたコメディ。孤独な大学新入生のナンシーが、タイムズスクエアに住む冒険好きな義姉のブルークと一緒に過ごすことになり、生活が激変する・・・というストーリー。(日本公開未定。) 「タイミング」は人気漫画家カンプル原作のホラー・アニメ。(韓日合作とか。) 原作は以前読んでおもしろかったけどなー。他の2作品については下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(12月15日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①危路工団(韓国)  9.3(34)
②アリス:ワンダーランドから来た少年(韓国)  9.1(39)
③悪い国(韓国)  9.0(67)
④JSA(韓国)  8.9(362)
⑤ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ  8.9(46)
⑥エターナル・サンシャイン  8.8(509)
⑦ブリッジ・オブ・スパイ  8.5(139)
⑧内部者たち(韓国)  8.3(2452)
⑨フリーダム  8.3(32)
⑩リトル・ボーイ  8.2(23)

 新登場は②と⑩の2作品です。⑨「フリーダム」は11月24日の記事で紹介しました。逃亡奴隷と「アメイジング・グレイス」の関わりを描いた事実に基づく物語です。
 ②「アリス:ワンダーランドから来た少年」は韓国のロマンス+ミステリー。
4歳より前の記憶がないというヘジュン(チョン・ソミン)は毎晩恐ろしい悪夢に苛まされています。その上幻聴と幻覚で生活も大変になった彼女は過去の記憶を取り戻すため24年前に家族と泊まった別荘に行きます。今別荘はペンション<ワンダーランド>に変わり、少年ファン(ホン・ジョンヒョン)と彼の面倒を見る女性スリョン(チョン・ヨンジュ)、そして白いウサギがいました。ペンションを調べ始めたヘジュンは、ついに24年間封印されていた秘密と真実を知るのてすが・・・。原題は「앨리스: 원더랜드에서 온 소년」です。・・・実話をベースにした作品とのことですが、どんな実話なのか知りたいものです。ところで、4歳以前の記憶がないという人はわりとふつうにいそうな・・・でもないですか?
 ⑩「リトル・ボーイ」は、アメリカ作品。太平洋戦争中、カリフォルニア州の小さな町に暮らす一家の父親ジェームズ(マイケル・ラパポート)が戦地に向かいますが、日本軍の捕虜になってしまいます。7歳になる息子ペッパー(ジェイコブ・サルヴァティ)は父が無事に帰ってくることを願って奇跡を信じます。そんな少年と、差別を受けながら暮らす日系人ハシモト(ケイリー=ヒロユキ・タガワ)との絆を描いた物語です。リトル・ボーイは主人公の少年のあだ名ですが、広島に落とされた原爆の名前でもあります。韓国題は「리틀 보이」。日本公開は未定のようです。父親が帰ってきたのはいいとして、一方で数多くの日本の一般市民が犠牲になったことをどうように描いているのか気になります。

     【専門家による順位】

①タクシー  8.5(6)
②シチズン・フォー  8.2(5)
③今は正しいがその時は間違いだ(韓国)  8.2(4)
④ブリッジ・オブ・スパイ  8.1(8)
⑤危路工団(韓国)  8.0(7)
⑥エヴァの告白  8.0(5)
⑦オデッセイ  7.8(6)
⑦ボーダーライン  7.8(6)
⑨ザ・ロブスター  7.6(6)
⑩マクベス  7.0(59

 ⑩「マクベス」が新登場です。英・仏・米合作作品。もちろんシェイクスピアによる4大悲劇のひとつ。1915年以来4度目の映画化? 中世のスコットランドを舞台に、欲望と野心にとらわれた戦士マクベス(マイケル・ファスベンダー)が、愛する妻(マリオン・コティヤール)とともに強大な権力を得るべく、王位を手にするために暴走していきます・・・。私ヌルボ、オーソン・ウェルズ作品もポランスキー作品も観てませんが、黒澤の「蜘蛛巣城」はすごかった(!)という印象を持っています。韓国題は「맥베스」。日本公開は2016年初夏とのこと。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[12月11日(金)~12月13日(日)] ★★★

         「内部者たち」が4週連続トップ、動員観客数600万人に

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・内部者たち(韓国)・・・・・・・・11/19 ・・・・・・・・・・・603,010・・・・・・・・5,958,378・・・・・・・・・47,490・・・・・・・・・980
2(2)・・白鯨との闘い ・・・・・・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・234,225・・・・・・・・・・728,222・・・・・・・・・・6,152・・・・・・・・・525
3(28)・・ポロロ 劇場版・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・・・・149,178・・・・・・・・・・161,890・・・・・・・・・・1,214・・・・・・・・・544
       コンピュ―ター王国大冒険(韓国)
4(3)・・黒い司祭たち(韓国) ・・・・・11/05 ・・・・・・・・・・・134,080 ・・・・・・・・5,391,358・・・・・・・・・42,037・・・・・・・・・421
5(新)・・レジェンド・・・・・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・・・・111,762 ・・・・・・・・・・144,025・・・・・・・・・・1,162・・・・・・・・・449
6(4)・・劇的な一夜(韓国) ・・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・・52,166 ・・・・・・・・・・・30,991・・・・・・・・・・2,463・・・・・・・・・336
7(5)・・情熱みたいなこと・・・・・・・・11/25 ・・・・・・・・・・・・41,088 ・・・・・・・・・・639,572・・・・・・・・・・4,660・・・・・・・・・290
       言ってるね(韓国)
8(新)・・BORUTO -NARUTO THE MOVIE(日本)・・12/10・・34,467・・・・・・・40,883 ・・・・・・・・・・・303・・・・・・・・・219
9(193)・・パパが遺した物語・・・・・・12/10・・・・・・・・・・・・28,266 ・・・・・・・・・・・46,792 ・・・・・・・・・・・363・・・・・・・・・351
10(6)・・ボーダーライン・・・・・・・・・・12/03・・・・・・・・・・・・28,002・・・・・・・・・・・109,088 ・・・・・・・・・・・882・・・・・・・・・123
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 「内部者たち」は数字は減っているものの今回も独走して昨日14日600万人を突破。700万人は超えそうです。
 今回の新登場は3・5・8・9位の4作品です。
 3位「ポロロ 劇場版 コンピュ―ター王国大冒険」は、人気TVアニメ「ポンポン ポロロ」の主人公ポロロが活躍するアニメ。一見してわからないかもしれませんがペンギンです。ある日エディ(子ギツネ)が作ったゲームの中に入り込んでしまったポロロとクロン(子ども恐竜)が、ゲームの世界で冒険を繰り広げます・・・。原題は「뽀로로 극장판 컴퓨터 왕국 대모험」。
 5位「レジェンド」は、仏・英合作の犯罪アクション。「マッドマックス 怒りのデス・ロード」で奮闘していたトム・ハーディが、1960年代ロンドンで暗躍した悪名高い実在の双子のギャングクレイ兄弟を二役で演じます。クレイ兄弟は強盗・放火・殺人等々多くの罪で起訴され、無期懲役となった伝説的犯罪者とのことです。韓国題は「레전드」。日本公開は未定のようです。
 8位「BORUTO -NARUTO THE MOVIE」は、日本では8月公開されたアニメ。例によって私ヌルボ何も語れません。韓国題は「보루토 - 나루토 더 무비」。
 9位「パパが遺した物語」は、日本では、すでに10月公開されています。韓国題は「파더 앤 도터」です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・マクベス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/03 ・・・・・・・・・・・・16,086・・・・・・・・・・・・71,947 ・・・・・・・・・・・・546 ・・・・・・・・・84
2(2)・・エターナル・サンシャイン・・・・2005/11/10・・・・・・・・・・・・13,347 ・・・・・・・・・・462,695・・・・・・・・・・・3,508 ・・・・・・・・・62
3(新)・・リトル・ボーイ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/10 ・・・・・・・・・・・・・7,591・・・・・・・・・・・・・9,842 ・・・・・・・・・・・・・69 ・・・・・・・・143
4(3)・・フリーダム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/19・・・・・・・・・・・・・4,558 ・・・・・・・・・・・・90,219 ・・・・・・・・・・・・634 ・・・・・・・・・27
5(22)・・アリス:ワンダーランドから来た少年(韓国)・・12/10・・・4,110 ・・・・・・・・・・・・・6,808・・・・・・・・・・・・・・50 ・・・・・・・・・58

 今回も、前回との間に順位が食い違っています。火曜夕方以降に順位の一部入れ替えがあるのかな?
 1位「マクベス」・3位「リトル・ボーイ」・5位「アリス:ワンダーランドから来た少年」の3作品が新登場ですが、いずれについても上述しました。