ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [10月30日(金)~11月1日(日)]

2015-11-03 23:53:37 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 先週観た映画は「“記憶”と生きる」の土井敏邦監督によるドキュメンタリー「ガザ攻撃 2014年夏」。活字メディアやふつうのTVニュースでは伝えられないことがあまりにも多いことがわかります。

 待ちかねていた東京国立近代美術館フィルムセンター(at京橋)で11月21日~12月26日上映される<日韓国交正常化50周年 韓国映画1934-1959 創造と開花>の内容が公表されました。(→コチラ参照。) 「授業料」(→過去記事)等わずかしか観ていないので、この機会にまとめて観ようと・・・。(問題は交通費だな。)

 今年も大分残り少なくなってきました。年内公開の期待の韓国映画は、今年大ヒットした「ベテラン」。12月12日からか。公式サイトは→コチラです。

「朝鮮日報」10月30日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)

 「ザ・ロブスター」

   精巧な世界への招待状 ★★★★


 「ザ・ウォーク」

   驚異の綱渡りだけでも ★★★☆


 「トイレのピエタ」

   トンデモ演出家は学べ ★★★☆


 「コードネーム U.N.C.L.E.」

   初めはグッド、後は曖昧 ★★★


 「ザ・プログラム」

   もう少し強い薬が必要 ★★★


 「あいつだ」

   内容も包装も如何かな ★★☆


 「ごめん、愛してる、ありがとう」

   作為的で見るに堪えず ★★☆


 日本映画「トイレのピエタ」はわりと高評価のようですが、私ヌルボ観てないのでなんとも言えません。他の作品についてはすべて下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(11月3日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①チュニ マギ(韓国)  9.4(37)
②バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2  9.4(64)
③ミューン:月の守護者  9.3(28)
④危路工団(韓国)  9.3(32)
⑤アマデウス  9.2(229)
⑥バック・トゥ・ザ・フューチャー  9.1(273)
⑦ある殺人(韓国)  9.0(29)
⑧JSA(韓国)  8.9(360)
⑨あなたをずっとあいしてる(日・韓)  8.8(87)
⑩あん(日本)  8.7(63)

 今回の新登場は⑤と⑦の2作品です。
 ⑤「アマデウス」は、もちろん旧作の再上映。1984年の作品だからもう30年以上経つのか。あ、これはディレクターズ・カット版か、それでも10年以上経ってますね。韓国題は「아마데우스」です。
 ⑦「ある殺人」は、韓国の犯罪スリラー。交通事故の後遺症で言語障害を患いながらも、ゲームデザイナーの夢に向かって生きる20代の女性ジウン(シン・ヒョンビン)は、ある日、帰宅途中の路地で3人の男から残酷な目に合ってしまいます。犯人を捕まえてくれと警察に訴えますが、警察は逆にジウンを疑い、結局皆からジウンは見捨てられます。誰にも保護を得らえないジウンは、同じ日に再び同じ傷を負ってしまうのですが・・・。誰も守ってあげられなかった彼女は、結局自らを守るために、涙に濡れながら銃の引き金を引き始めます・・・。原題は「어떤 살인」です。

     【専門家による順位】

①ザ・ホームズマン  8.2(5)
②今は正しいがその時は間違いだ(韓国)  8.2(4)
③危路工団(韓国)  8.0(7)
④エヴァの告白  8.0(5)
⑤スロー・ウェスト  7.8(6)
⑤オデッセイ  7.8(6)
⑦ザ・ロブスター  7.6(6)
⑧ルック・オブ・サイレンス  7.6(5)
⑨ハリール・ジブラーンの預言者  7.5(4)
⑩EDEN/エデン  7.5(2)

 ⑦と⑩の2作品が新登場です。
 ⑦「ザ・ロブスター」は、ギリシャ・オランダ・イギリス・アイルランド合作のファンタジー・ロマンスで、今年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門の出品作。物語の舞台は近未来のある都市。そこでは、すべての男女は必ずパートナーを見つけなければなりません。シングルのままという人は捕まり、あるホテルに連行されます。そこで45日以内にパートナーを見つけることができなかった者は、なんと動物に姿を変えられて森にと追放されてしまいます。ところがある日、この森に妻に捨てらてシングルになったデビッド(コリン・ファレル)という男が人の姿のまま逃げ込みますが、彼が見たのは自分と同じように動物に姿を変えられることなく隠れ住んでいるシングルたちでした。彼らは、ソロ生活を維持するため「恋に落ちないこと」を絶対的なルールにしています。その森で、しかしデビッドは完璧なペア(レイチェル・ワイズ)と出会い、その厳格なルールに背くことになる・・・のかな? それにしてもユニークな設定です。韓国題は「더 랍스터」。日本公開は未定のようです。
 ⑩「EDEN/エデン」は、日本では9月5日に公開されています。韓国題は「에덴: 로스트 인 뮤직」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[10月30日(金)~11月2日(日)] ★★★

         韓国スリラー「あいつだ」が1位に

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(45)・・あいつだ(韓国)・・・・・・・・・10/28 ・・・・・・・・・・・456,185 ・・・・・・・・・・628,149・・・・・・・・・・4,876・・・・・・・・・681
2(1)・・ザ・フォン(韓国) ・・・・・・・・・10/22・・・・・・・・・・・・355,150 ・・・・・・・・1,383,834・・・・・・・・・10,722・・・・・・・・・681
3(2)・・オデッセイ ・・・・・・・・・・・・・・10/08・・・・・・・・・・・・330,083・・・・・・・・・4,485,358・・・・・・・・・36,609 ・・・・・・・・610
4(4)・・マイ・インターン・・・・・・・・・・・9/24・・・・・・・・・・・・138,311・・・・・・・・・3,411,894・・・・・・・・・26,970・・・・・・・・・399
5(43)・・ザ・ウォーク ・・・・・・・・・・・・10/28 ・・・・・・・・・・・120,040 ・・・・・・・・・・157,202 ・・・・・・・・・1,482・・・・・・・・・415
6(3)・・特ダネ:リャンチェン殺人記(韓国)・・10/22・・・・・75,845 ・・・・・・・・・・584,477・・・・・・・・・・4,515・・・・・・・・・419
7(新)・・コードネーム U.N.C.L.E.・・10/28 ・・・・・・・・・・・・55,664 ・・・・・・・・・・・78,767 ・・・・・・・・・・・618・・・・・・・・・361
8(新)・・ごめん、愛してる、ありがとう(韓国)・・10/28・・・18,866 ・・・・・・・・・・・36,065 ・・・・・・・・・・・258・・・・・・・・・341
9(新)・・ザ・ロブスター・・・・・・・・・・・10/29 ・・・・・・・・・・・・12,120 ・・・・・・・・・・・15,308 ・・・・・・・・・・・126・・・・・・・・・・69
10(5)・・突然変異(韓国)・・・・・・・・・10/22・・・・・・・・・・・・・・7,595 ・・・・・・・・・・・96,376 ・・・・・・・・・・・721・・・・・・・・・・64
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・5・7・8・9位の5作品です。
 1位「あいつだ」は、韓国のスリラー。たった2人だけ残された家族のチャンウ(チュ・ウォン)と妹のウンジ(リュ・ヘヨン)。波止場のほとりの村が再開発対象となったためチャンウはソウルに引っ越すことを決心します。ところがウンジが突然姿をくらまし、3日後死体となって発見されます。チャンウは一人で犯人探しに乗り出すものの目撃者も証拠もなく、手がかりがつかめません。ところが妹の霊を極楽に送るために行った儀式で、器が流れていった場所に偶然立っていた男を見つけます。逃げる男を、死んだ妹が犯人だと知らせくれたのだと思い込んだチャンウは彼の痕跡を探し始めます。一方、他人の死を見ることができるという予知能力のため村では人々に避けられていた女性シウン(イ・ユヨン)は、唯一自分に声をかけてくれていたウンジの死を見捨てておけずチャンウに接近します。その彼女が予知した場所に現れた男の跡を追ううちに、薬局の薬剤師である男(ユ・ヘジン)にたどりついたチャンウは彼が犯人だと信じますが、警察はチャンウの話を無視し、チャンウの遠い親戚を容疑者として検挙します。自分の言葉を誰にも信じてくれないチャンウはその薬剤師を追い始めるのですが・・・。原題は「그놈이다」。「あいつだ」と「そいつだ」、どちらの訳がいいのかな?
 5位「ザ・ウォーク」は、1974年あのワールド・トレード・センターのツインタワー間をワイヤーロープ1本でつなぎ、命綱なしで高さ411mの空中歩行を成功させたフランスの大道芸人フィリップ・プティの実話をで映画化したもの。日本公開は来年の1月23日で、公式サイト(→コチラ)をはじめ諸情報が出てきています。韓国題は「하늘을 걷는 남자(空を歩く男)」です。
 7位「コードネーム U.N.C.L.E.」は、1960年代TVで大人気を博した「0011 ナポレオン・ソロ」の映画化作品。例によって国際犯罪組織と相対するナポレオン・ソロとイリヤ・クリヤキンなんですが、私ヌルボのような60年代を知る者にとってはロバート・ヴォーンとデヴィッド・マッカラムのイメージは消えるわけないからなー。それに若い世代は知らないのでは? 韓国題は「맨 프롬 UNCLE」。日本公開は11月14日です。
 8位「ごめん、愛してる、ありがとう」は、平凡だけど口にすると特別なことが起きるこれら3つの言葉にまつわるエピソード。過去の誤解と秘密を解く友人同士、カンチル(キム・ヨンチョル)とジョング(イ・ゲイン)の熱い告白は1つ目の「ごめん」。がさつな態度の女優ソジョン(ソン・ユリ)を長い間いつも側にいながら10年も片想いし続けるマネージャー、テヨン(キム・ソンギュン)の勇気ある告白。これは2つ目の「愛してる」。自分の娘を殺した犯人の娘と向き合わなければならなかった刑事ミョンファン(チ・ジニ)の 、ミョンファンの帰りを指折り数えて待つ娘ウニュ(クァク・ジヘ)へ。これは1度も伝えることのできなかった3つ目の言葉「ありがとう」でした。原題は「미안해 사랑해 고마워」です。
 9位「ロブスター」については前述しました。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(6)・・ある殺人(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/28 ・・・・・・・・・・・・・6,748 ・・・・・・・・・・・・12,685・・・・・・・・・・・・101 ・・・・・・・・179
2(1)・・ミューン:月の守護者・・・・・・・・・・・・・・9/24・・・・・・・・・・・・・・4,664 ・・・・・・・・・・・315,426・・・・・・・・・・2,306 ・・・・・・・・・53
3(14)・・アマデウス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/22 ・・・・・・・・・・・・・3,257 ・・・・・・・・・・・・・4,273・・・・・・・・・・・・・35 ・・・・・・・・・29
4(2)・・モルタデロとフィレモン ・・・・・・・・・・・10/15 ・・・・・・・・・・・・・3,042 ・・・・・・・・・・・・27,514 ・・・・・・・・・・・199 ・・・・・・・・・47
5(50)・・ザ・プログラム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/28 ・・・・・・・・・・・・・2,136 ・・・・・・・・・・・・・5,077 ・・・・・・・・・・・・39 ・・・・・・・・・91

 1・3・5位の3作品が新登場です。
 1位「ある殺人」と3位「アマデウス」については前述しました。
 5位「ザ・プログラム」は、プロ自転車ロードレース界の頂点に立ったランス・アームストロングの栄光と没落を描いたフランス映画。具体的にその人生をたどると、癌に脳まで冒されながらも奇跡的に復活し、その後1999~2005年ツール・ド・フランス7連覇を達成し、栄光に包まれます。ところが2012年全米反ドーピング機関により1998年以降の全タイトルの剥奪とトライアスロンをも含む自転車競技からの永久追放の処分を科され、翌年には彼自身過去のドーピングを認めるに至ります。現在まだ44歳。それにしても、なんとも起伏の大きい人生です。韓国題は「챔피언 프로그램」。日本公開は未定のようです。
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