ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [11月20日(金)~11月22日(日)]

2015-11-24 23:52:02 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 枯葉(ピアノ=ロジャー・ウィリアムス)/メリー・ウィドウ・ワルツ/セントルイス・ブルース/ラ・クンパルシータ/セレソ・ローサ/スケーターズ・ワルツ/エストレリータ/ブルー・ムーン/ベサメ・ムーチョ/タブー/エルマンボ/ジャニー・ギター/ジプシーの歌(ツィゴイネルワイゼン第2楽章)&チャルダッシュ・・・。
 何かというと、<日韓国交正常化50周年 韓国映画1934-1959 創造と開花>(→コチラ参照)の初日(11月21日)に観た「自由夫人」に出てきた1950年代の洋楽の数々。私ヌルボ、中学生の頃(60年代)よくハーモニカで吹いていた曲なので懐かしかったです。上記以外にも曲名が思い出せないのもありますが・・・。
 この「自由夫人」を観たのは初めて。<不倫ドラマ>といっても今の基準ではどうってことのないレベルですが、→コチラの記事(韓国語)によれば、鄭飛石の原作小説もこの映画も、当時は大きな話題(問題?)となり、非難されたりもしたとか・・・。しかし、ラストは「ちゃんと」子供のために家に戻るし、家父長制度の大枠をほとんど揺るがしてもいないように思えるんですけどねー・・・。やっぱり家父長制度(&男尊女卑の倫理)もヌルボの持論通り日本より20年以上長く持ちこたえていたとみていいのかな? なお、映画はソウルでの観客動員11万人で、当時としては大ヒットだったそうでする
 この作品は、実はYouTubeでも観られます。(→コチラ。) ただし日本語字幕ナシですけどね。これ以外の上映作品も、1949年の「心の故郷」以降は「母情」以外は全部<KoreanFilm>がYouTubeで公開しています。(→コチラ。)
 日本の統治時代の「迷夢」(1936)と「半島の春」(1941)も観られますが、これらは日本語字幕付きなのでラッキー!です。
 また「銃後の朝鮮」「朝鮮時報 第11報」も→コチラで観ることができます。
 そういえば、以前<YouTubeで手っ取り早く視聴できる韓国映画(1936~96年)の名作83編 全リスト>(→コチラ)という記事を書きましたが、今数えてみたら111+1作品に増えていました。「+1」というのは「Welcome to the Korean Film Archive YouTube Channel」(→コチラ)と題して代表的な数十本の韓国映画の名場面を約7分に寄せ集めたもので、なかなかおもしろいですよ。いくつくらいわかるか、皆さん見てみてくださいな。(そのうち1つの記事にまとめようかな?)

「朝鮮日報」11月20日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「シチズン・フォー」
   この世の中に内部告発 ★★★☆

 「内部者たち」

   ビョン様を今一度見て ★★★


 「ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション」

   娯楽作らしい強い結末 ★★★

 「フリーダム」

   宗教と感動間の綱渡り ★★★


 「あなたの世界は今何時?」
(仮)
   <ゆっくり>も時により× ★★☆


 「あなたの世界は今何時?」は2014年の釜山国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞したイランとフランスの合作作品。差出人不明の写真を受け取ったイラン女性コリーは20年の間のフランス生活をたたんで故郷の村に帰り、覚えていないことが多い彼女と反対に、過去を細かく覚えている額縁職人ファハドに会うのですが・・・。他の作品についてはすべて下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(11月24日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ  9.3(35)
②危路工団(韓国)  9.3(32)
③アマデウス  9.2(238)
④ミューン:月の守護者  9.2(33)
⑤チュニ マギ(韓国)  9.0(44)
⑥JSA(韓国)  8.9(360)
⑦エターナル・サンシャイン  8.8(496)
⑧あなたをずっとあいしてる(日・韓)  8.8(87)
⑨オリバー・ツイスト  8.8(38)
⑩アウェイ・フロム・ハー 君を想う  8.5(34)

 今回の新登場は①⑨⑩の3作品ですが、いずれも旧作の再上映。③と⑥を合わせてベスト10の半数が旧作になってしまいました。
 ①「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」はヴィム・ヴェンダース監督がキューバのベテランミュージシャンたちを撮ったドキュメンタリー。けっこう話題になりましたね。・・・って日本公開は2000年だったのか・・・。韓国題は「부에나비스타 소셜클럽」です。
 ⑨「オリバー・ツイスト」は2005年のポランスキー監督作品。これも観たな。韓国題は「올리버 트위스트」です。
 ⑩「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」は2006年のカナダ映画。観てないのでなんとも・・・。韓国題は「어웨이 프롬 허」です。

     【専門家による順位】

①タクシー  8.5(6)
②今は正しいがその時は間違いだ(韓国)  8.2(4)
③ブリッジ・オブ・スパイ  8.1(8)
④危路工団(韓国)  8.0(7)
⑤エヴァの告白  8.0(5)
⑥オデッセイ  7.8(6)
⑦シチズン・フォー  7.7(4)
⑧ザ・ロブスター  7.6(6)
⑨EDEN/エデン  7.6(3)
⑩ザ・ウォーク  7.2(7)

 ⑦「シチズン・フォー」が新登場です。2014年のアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞を受賞したローラ・ポイトレス監督によるドキュメンタリーで、内容はアメリカ国家安全保障局(NSA)の諜報活動を暴露したエドワード・スノーデン氏がポイトレス監督、ジャーナリストのグレン・グリーンウォルド氏と連携をとってNSAによる個人情報収集をて告発するようすを撮ったもの。この映画の制作の裏話等について詳しく書かれた想田和弘の記事(→コチラ)はとても興味深い内容。韓国題は「시티즌포」です。今年3月の「Screen Daily」の情報ではギャガが日本の配給権を取得したそうですが、はたしていつ劇場公開されるのかな?

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[11月20日(金)~11月22日(日)] ★★★

         ビョン様とチョ・スンウ共演の政財界犯罪ドラマ「内部者たち」がトップに

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(13)・・内部者たち(韓国)・・・・・・・11/19・・・・・・・・・・1,261,087 ・・・・・・・・1,605,824・・・・・・・・・13,163・・・・・・・1,075
2(1)・・黒い司祭たち(韓国) ・・・・・11/05・・・・・・・・・・・・487,676 ・・・・・・・・4,448,720・・・・・・・・・34,972・・・・・・・・・778
3(37)・・ハンガー・ゲーム FINAL:・・11/18 ・・・・・・・・・330,919 ・・・・・・・・・・436,664・・・・・・・・・・3,368・・・・・・・・・661
       レボリューション
4(2)・・007 スペクター ・・・・・・・・・・11/11 ・・・・・・・・・・・211,471・・・・・・・・・1,662,930 ・・・・・・・・・13,124・・・・・・・・・603
5(4)・・エターナル・サンシャイン・・11/10・・・・・・・・・・・・30,775 ・・・・・・・・・・373,445 ・・・・・・・・・・2,794・・・・・・・・・106
6(32)・・フリーダム ・・・・・・・・・・・・・11/19 ・・・・・・・・・・・・24,614・・・・・・・・・・・・35,221 ・・・・・・・・・・・258・・・・・・・・・117
7(7)・・カエル王国・・・・・・・・・・・・・・11/12 ・・・・・・・・・・・・13,825・・・・・・・・・・・・42,548 ・・・・・・・・・・・297・・・・・・・・・127
8(3)・・オデッセイ ・・・・・・・・・・・・・・10/08・・・・・・・・・・・・・10,375・・・・・・・・・4,872,782・・・・・・・・・39,605 ・・・・・・・・・96
9(新)・・THE IDOLM@STER MOVIE・・11/19・・・・・・・・・・8,429・・・・・・・・・・・・10,705 ・・・・・・・・・・・・79・・・・・・・・・・55
       輝きの向こう側へ!(日本)
10(8)・・マイ・インターン・・・・・・・・・・9/24 ・・・・・・・・・・・・・5,606・・・・・・・・・3,602,934・・・・・・・・・28,462・・・・・・・・・・44
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 1・3・6・9位の4作品が新登場です。
 1位「内部者たち」は、政治家・財閥・メディアそしてヤクザの闇金をめぐる黒い関係を描いたドラマ。人気ウェブ小説が原作とか。チャン・ピルウ(イ・ギョンヨン)と財閥のオ・ヒョンス会長(キム・ホンパ)と裏でつながる政治ヤクザのアン・サング(イ・ビョンホン)に、有力紙の論説主幹イ・カンヒ(ペク・ユンシク)が裏取引をもちかけます。より大きな成功を狙ってアン・サングは、彼らの裏金に関するファイルの取引に着手しますが発覚し、ボコにされて捨てられてしまいます。一方、コネがないため昇進できずにいた 検事ウ・ジャンフン(チョ・スンウ)は大統領選挙を控えて裏金調査の担当となりますが、アン・サングに裏金ファイルを横取りされて調査は終了し、ジャンフンは責任を押し付けられ左遷されます。自分を廃人にした一味に復讐を企てるアン・サングと、アン・サングを利用して成功したいウ・ジャンフン、そして裏金スキャンダルをもみ消さなければならなチャン・ピルウと財閥のオ・ヒョンス会長、彼らを操るイ・ガンヒ・・・。最後に笑うのは誰? こういう政財界と裏金の話は日韓を問わずフィクションとは思えません。原題は「내부자들 」です。
 3位「ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション」は、日本でも韓国から2日遅れで11月20日から公開されています。韓国題は「헝거게임: 더 파이널」です。
 6位「フリーダム」は、逃亡奴隷と「アメイジング・グレイス」の関わりを描いた、事実に基づく物語とのことです。1856年黒人奴隷のサミュエル(キューバ・グッティング・ジュニア)は家族と一緒に農場から逃げます。自由を求める黒人奴隷を助ける秘密組織のトーマス・ギャレットの手引きでカナダまで逃亡します。援助者もいれば悪役もいます。<奴隷ハンター>の執拗な追跡で危機に陥ったサミュエルは、100余年前の自分の祖先と関連する1つの話を祖母から聞くことになります。彼女が語るところでは、彼らの祖先はガンビアの海岸から奴隷船に載せられたりですが、その船の船長があの「アメイジング・グレイス」の作詞者ジョン・ニュートンだったとか。、奴隷運搬を引き受けたニュートンは、船で知り合った奴隷との運命的な出会いで驚くべき選択を敢行することになるのですが・・・。韓国題は「프리덤」。日本公開は未定です。
 9位「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」は、日本アニメですが、私ヌルボに語る資格はありません。韓国にはこの手の日本アニメの固定的なファンの皆さんがいるようですね。韓国題は「아이돌 마스터 무비 : 빛의 저편으로!」です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・エターナル・サンシャイン・・・・・・・・・11/10・・・・・・・・・・・・・30,775 ・・・・・・・・・・373,445・・・・・・・・・・・2,794・・・・・・・・106
2(新)・・THE IDOLM@STER MOVIE ・・・・・11/19 ・・・・・・・・・・・・・8,429・・・・・・・・・・・・10,705 ・・・・・・・・・・・・・79 ・・・・・・・・・55
       輝きの向こう側へ!(日本)
3(30)・・ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・・2001/3/01 ・・・・・・・・・3,671・・・・・・・・・・・・11,439 ・・・・・・・・・・・・・85 ・・・・・・・・・53
4(2)・・ザ・ロブスター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/29 ・・・・・・・・・・・・・3,004 ・・・・・・・・・・・・45,487・・・・・・・・・・・・374 ・・・・・・・・・27
5(17)・・5時から7時・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/19・・・・・・・・・・・・・・2,147 ・・・・・・・・・・・・・3,225・・・・・・・・・・・・・25 ・・・・・・・・・62

 2・3・5位の3作品が新登場です。
 2位「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」と3位「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」については上述しました。
 5位「5時から7時」(仮)は、アメリカのラブロマンス。ニューヨーカーのブライアン(アントン・イェルチン) 24歳はパンク作家を目指していますが、出版社からは拒絶の手紙ばかり。ある日道を歩いていて出会った女性がニューヨークに来たばかりというパリジェンヌのアリエル(ベレニス・マーロウ)33歳。ブライアンは知的な魅力を持つ彼女に魅かれ、彼女の心も揺れます。フランスでは夫がいる彼女。しかし自分だけの時間を持つことができる・・・。午後5時から7時、アリエルはブライアンに特別なデートを提案します・・・。韓国題は「5 투 7(5 to 7)」。日本公開は未定のようです。