ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[3月18日(金)~20日(日)]

2011-03-22 20:46:49 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 先週金曜日(18日)、「悪魔を見た」を観てきました。17日の記事で紹介したように「週刊文春」で池田暁子さんが書いてた「残酷な描写もたくさんありますが・・・決して悪趣味じゃない。・・・それはおそらく、監督にとってその描写があくまでも手段であって目的ではないから」という評がうなずけます。観に行って正解でした。監督の意気が感じられる迫力のある作品で、「すごいなー」というのが私ヌルボの最初の印象。2つ目はマイナス点。この映画の結構というか、基本的な枠組み(ねらい&構成)についてです。単純な復讐の物語ではなく、特に後半は大方の予想を裏切って、目が離せない、・・・という展開になっているのですが、監督自身がこのアイディアにこだわりすぎたかも、という感もありました。ビョン様が強すぎるのも、観客を安心させておくための一手段だったかも・・・。しかし、意表を突く展開を保持するために、「追う者も追われる者も、なんでこんなに過激になれるの?」という疑問が起こるのも当然でしょう。つまりその分リアリティが減じ、「すごいなー」とは思っても、深い感動をよびおこすところまではいかないのですねー。まあ、この意表を突く設定こそがキモになっている映画なので、二律背反という感じではありますが・・・。とはいっても、★4つはためらわずに差し上げますよ。
 別件です。本ブログ2009年11月8日の記事で紹介した青春小説「ワンドゥギ」が映画化されることになり、すでに先月からクランクインしてます。父子家庭、外国人移住労働者、混血の少年、障碍者等々、現代の韓国社会の抱える社会問題を扱っている作品ですが、爽快な読後感で印象に残っています。主人公の高校生ワンドゥギは、ドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」のムン・ジェシン役で人気を高めたユ・アインが演じるとのことです。上記の社会問題の扱い方等々、懸念もないではないですが・・・。

    ★★★ Daumの人気順位(3月22日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①なくな、トンズ(韓国)  9.7(1015)
②あなたを愛しています(韓国)  9.6(1170)
③番人(韓国)  9.5(45)
④塔の上のラプンツェル  9.3(514)
⑤アニマル・タウン(韓国)  9.2(26)
⑥ザ・ファイター  9.2(426)
⑦The Way Back  9.1(76)
⑧恋とニュースのつくり方  9.1(78)
⑨ヘファ、ドン(韓国)  9.0(34)
⑩Io sono l'amore(I am Love)  8.9(66)

 初登場は⑦と⑧。⑤は先週専門家のランキングの方で紹介済みです。
 ⑤、時は1940年、シベリアの強制収用所から脱出を試みた者たちが過酷な自然の中をインドに向かって6500㎞も歩きつづける、という実話を元にしたサバイバルもの。原作のラウイッツ著「脱出記―シベリアからインドまで歩いた男たち」も一部で話題になった本で、ヌルボも読もうかなとは思ったけど未読のまま。いつの間にか文庫化されてます。
 ⑧、日本では2月に公開され、今も上映中。原題は「Morning Glory」で韓国題はなぜか「굿모닝 에브리원(グッドモーニング、エブリワン)」。

【専門家による順位】

①Io sono l'amore(I am Love)  8.5(5)
②ブラック・スワン  7.8(7)
③True Grit  7.8(6)
④番人(韓国)  7.6(6)
⑤Lourdes  7.5(4)
⑥晩秋(韓国)  7.4(9)
⑦豆満江(韓国)  7.4(7)
⑧アニマル・タウン(韓国)  7.2(5)
⑨ザ・ファイター  7.1(6)
⑩You Will Meet a Tall Dark Stranger  7.0(5)

 初登場は⑦だけ。その映画「豆満江」については、本ブログでも昨年12月14日の記事以来何度かふれてきました。脱北者問題を扱った映画で、昨年9月福岡国際映画祭でも上映されました。その事務局のサイトに詳しく紹介されているほか、「毎日新聞」のサイト内にも「期待に違わぬ作品」との映画評がありました。チャン・リュル監督は中国東北地方在住の朝鮮族です。

       
   【「豆満江」のポスター。少年の上の字は「生の悲しみが沈黙へ流れる」。】

   ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[3月18日(金)~20日(日)] ★★★
         「世界侵略」が2週連続1位だが、数字は低調
\t
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・封切り日・・・・・・週末観客動員数累計・・・・観客動員数・・・・上映館数

1・・世界侵略:ロサンゼルス決戦・・3/10 ・・・・・・254,624・・・・・・・・・・・・・・・919,366・・・・・・・・・370
2・・英国王のスピーチ・・・・・・・・・3/17・・・・・・・・・206,142 ・・・・・・・・・・・・・・261,110・・・・・・・・・383
3・・赤ずきん・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/17・・・・・・・・165,339・・・・・・・・・・・・・・・189,474・・・・・・・・・288
4・・あなたを愛しています(韓) ・・2/17 ・・・・・・・・117,420・・・・・・・・・・・・・1,031,292・・・・・・・・・309
5・・ブラック・スワン ・・・・・・・・・・・2/24 ・・・・・・・・109,398 ・・・・・・・・・・・・・1,442,619・・・・・・・・・302
6・・愛が怖い(韓) ・・・・・・・・・・・・・3/10 ・・・・・・・・・81,513・・・・・・・・・・・・・・・322,400・・・・・・・・・337
7・・恋とニュースのつくり方 ・・・・3/17・・・・・・・・・・73,565・・・・・・・・・・・・・・・・86,858・・・・・・・・・170
8・・ビーストリー ・・・・・・・・・・・・・・3/17・・・・・・・・・・66,199・・・・・・・・・・・・・・・・82,656・・・・・・・・・254
9・・The Way Back・・・・・・・・・・・・3/17 ・・・・・・・・・52,708・・・・・・・・・・・・・・・・60,503・・・・・・・・・・206
10・・ランゴ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/03 ・・・・・・・・・42,802 ・・・・・・・・・・・・・・・388,492・・・・・・・・・212

 全体的に低調な動員数は、テレビで日本のニュースを見てるから?
 新登場は3・7・8・9位の4作品。
 3位、童話「赤ずきん」をアレンジしたホラー・ファンタジー。日本公開は6月10日。韓国題は原題(Red Riding Hood)そのままで「레드 라이딩 후드」。
 7位は上述しました。
 8位、[美女と野獣]を元にしたアメリカの学園物ライトノベルの映画化作品だそうです。日本では今夏公開。韓国題も「비스틀리」。
 9位も上述しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする