あまりにも相手が好きになると人は胸がつまり自己の伝達に支障が出てきます。青春時代を思い出していただくと分かりますが、好きな人が、しかも、その心を伝達していない好きな人が直ぐ傍らに居ると、胸が熱くなり、言語障害気味です。知恵が無い、経験が不足している、度胸がないと、益々何も言えなくなります。青春の当時、大人を見て、何とも図々しく物を言うのを見て嫌悪感を感じました。この嫌悪感は何でしょう?自己の伝達が上手くいかない自分を嫌悪し、ずばすば図々しく言う大人を嫌悪する、この複雑な心理は大人にも共通しています。単なる青春談義として見過ごすのが普通の事ですが、心理療法を学ぶ学徒には、この事例はとても素晴らしい研究課題で、この原理を意識化しておくと、将来、自己の伝達の領域のクライエントと面談した折、この勉強が、その領域のクライエントに役立ちます。さあ、この青春時代の胸が熱くなり物が言えない原因は何でしょう?心理療法はこの事例をどう分析するのか、少し考えてみましょう。言えない自分を嫌悪し、言える大人に又、嫌悪感を感じる、この事例はとても重要な研究問題で、心理療法の試験問題にはしばしば出題されます。自己の伝達に於いて、成功体験がなく、劣等感をもっていますと、社会に入りましても、自己の伝達に自信の無い大人は色々と苦労して生きていく羽目になります。この青春時代の体験は人生を支配しています。皆様はどう答案に答えを書くでしょう?
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