生き甲斐の心理学

自分は何の為に生きているのか? 生き甲斐とは何か、自分の魂と成育史と身体を大事にしているか、を思索していきます。

自分は何処へ旅しているのだろう?幸福な日々の為の自問自答

2024年06月16日 | 第15章自分は何処へ旅してるのか?
松本清張さんの小説の話です。一時期、富士山麓の樹海での女性の自殺があり、枕元にこの小説がしばしば見つかる、という事件がありました。この小説を読む契機があり、今、下巻を読んでいる最中です。ここに登場する結城頼子さんは素敵な女性ですが、悲劇の主人公で、とても切なくなる物語です。この小説を読む契機は「謎の宮下文書」という古代史が契機でした。大和王朝が誕生する以前に、富士山のふもとに古代の王朝があった、という書物です。さらに松本清張さんがこの富士王朝を小説にしている、といううわさを聞き、私は数カ月、その小説を探し求めたのです。福岡の松本清張記念館にまで電話をかけて調べてもらいましたが、結果としては、どうも無い、という事で、非常に残念な思いをしていました。その小説の探索をしているインターネットで検索すると、必ずこの「波の塔」が出てくるのです。えいやあ、と買って読みだしましたら、この悲劇のヒロイン:結城頼子さんの人生に触れた次第です。この古代王朝を調べていたさなかに出会ったこの小説は心理療法を職業としてきた私を或意味、愕然とさせています。この結城頼子さんと自分の人生を重ねて、明るく元気に生き抜いた人と、同じ樹海に人生を終えた人(昔の私のクライエント)を思い出したからです。解釈の違いで生命が伸びたり短くなったりするのです。この小説は何とも恐ろしい小説だなあ、と今、感じています。クライエントと重なってしまうと、何とも切なく、昔の私の挫折感が湧き出してきます。しかし、今、ここで、読むのを中止したら、私は更に挫折するので、愛である神様に祈りつつ、最後まで読みきり、明るく元気に人々が生き抜けるよう努力しなければなあ、と思いました。松本清張さんの小説・波の塔:は何とも恐ろしい小説です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする