五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

糺の森

2009年05月19日 | 第2章 五感と体感
下賀茂神社の糺の森を歩いてきました。

出かけたついでなので、上賀茂神社も参拝し、その奥に見える神山(こうやま)を眺めてきました。葵祭で神様をお迎えしているいまこの時に、伺えたことは幸運でした。神様をお迎えする行事はありますが、お送りする行事はないそうです。
どうも、神様は私たちの知らないうちにお帰りになるようです。

下賀茂神社の糺の森。
源氏物語で光源氏が須磨に流される前に、夕方、牛車を止めて、父の墓陵のある下賀茂神社の糺の森の暗がりを見つめるのです。
やるせない罪悪感と懺悔、そして、父を偲ぶ寂しさ、悲しさがこみ上げてくる光源氏の想いの内が、読み手にひしひしと伝わってくるのです。

悲しくて、とても美しい。
背中のまん中が、寒々とするくらい、寂しさと侘びしさを感じます。

平安の頃から変わらないこの森も、現代の手が入り、整備されてはいますが、生い茂る木々の葉を眺める古の人と同じように歩いてきました。
森の息吹を感じるということは、魂との対話と同じことです。

人は、自由に考えることのできる意思を神様から頂きました。今更ながら、すごいことだと思うのです。

自分の呼吸とともに入ってくるもの、出てくるもの、精神と自然を一体とする精神性は、日本人の無意識を司るアイデンティティなのでしょう。

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