五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

源氏物語と自己愛~その壱

2009年05月02日 | 悔いのない人生とは?
光源氏の成育史は、亡き母と育ての母の幻影が彼の自己愛を育んでいきます。
赤子の頃に亡くなった母に似た女性である藤壺に育てられた光源氏。

「美しい母」という幻影。

そのテーマから繰り広げられる源氏物語は、光源氏以外の登場人物の成育史にもリアルにせまっていきます。

物語に登場するそれぞれの人物に、自分自身を投影させると、何が嫌いで何が好きかが自分の中に芽生えてきます。

自分がしっくりくる登場人物の女性は、玉鬘。彼女は、苦労の幼少期から青年期を送りますが、結局はほんとうの幸せを掴んで幸せな生涯を送ります。

謙遜さが目につき、何か、良いとこ取りをしているように見える明石の君。

幼いころから光源氏に育てられ、教育を受け、光源氏の理想以上の女性と育つ紫の上。光源氏にとっても最愛の女性ではありましたが、それが故に死ぬまで苦しめられます。私は抑圧の深さに息苦しさを感じます。

甘やかされて育った女三ノ宮は、自分の幼稚さ、ツメの甘さから大きな過ちを犯します。

プライドの高さから、自分の正直な思いを伝えられず、無意識の領域で怨霊となり、葵上や夕顔を殺し、紫の上を死の寸前まで追いやります。

書き出すときりがありません。。。

近々、関西の勉強会で、源氏物語をテーマに勉強会をおこないます。

ブログを書きながら、ちょこっとメモで、どんなふうに物語を見ていこうか考えていこうと思います。


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