Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

西端のパースから Auckland へ

2007-03-31 | Aussie & Kiwi
オーストラリアの西端の Perth からSydney 経由でオーストラリア大陸を越えてニュージーランド最大の都市 Auckland 入りしたのが3月29日の夜。トランジット時間を入れて12時間の移動の上にAuckland に到着した
時は土砂降りの雨。ホテルにチェックインしたのが午後7時前で雨脚は強くなるばかりで夕食にも行けず。
結局深夜12時過ぎになりようやく雨脚が弱くなった時、ここを先途と外に飛び出すも開いているのは Convenience Store とハンバーガーショップばかり。しかし背に腹はかえられない。仕方なく Burger King でハンバーガーのセットともう一つハンバーガーを買うがそれが NZ$12.50 もした。
結局そのハンバーグで空腹を満たし、41時間ぶりに床に就くことが出来た。こんな遠征が同じリーグ内に存在するとは、Perth Glory,New Zealand Knights のお互いの遠征はどうなのだろう?

日本がシリアを五輪予選で降した3月28日、オーストラリア五輪代表は Adelaide に難敵サウジアラビアをHindmarsh Stadiumに迎えた一戦に臨んでいた。昨年から AFC に所属したオーストラリアはその実力にかかわらずシード国ではなく、日本を含めたどの国もオーストラリアと同組にはなりたくなかっただろう。
そのオーストラリアの入った Group D は他にサウジアラビア、イランそしてヨルダンと列強が揃った。
第2節を終了してイラン0-0 (ホーム)ヨルダン1-1 (アウェー)と引き分け勝ち点2.一方のサウジアラビアは2連勝でD組の首位。上位2カ国まで最終ラウンドへの出場権が与えられるとは言えこれ以上上位とは離されたくない。ここはホームゲームを勝利で飾りたかった。
その五輪チーム Olyroo のこの試合の Squad は下記の通りだった。

Leigh Broxham (Melbourne Victory), Mark Bridge (Newcastle Jets), Nathan Burns (Adelaide United), Adam D'Apuzzo (Newcastle Jets), Bruce Djite (Adelaide United), Ben Griffin (Queensland Roar), Troy Hearfield (Newcastle Jets), Neil Kilkenny (Birmingham City, England), Vince Lia (Melbourne Victory), Adrian Leijer (Melbourne Victory), Philip Makrys (Bankstown City, NSW), Trent McClenahan (Hereford United, England), Mark Milligan (Sydney FC), Jason Naidovski (AIS), Kristian Sarkies (Melbourne Victory), Nikolai Topor-Stanley (Sydney FC), Tando Velaphi (Perth Glory), Dario Vidosic (Queensland Roar), Danny Vukovic (Central Coast Mariners), Nick Ward (Brighton & Hove Albion, England, loan from QPR, England), David Williams (Brondby, Denmark), Ruben Zadkovich (Sydney FC)

League Championship のBirmingham City のMF Neil Kilkenny が昨年 Socceroo に選ばれて以来、今度は五輪チームに召集され、League Two 、Hereford United のDF Trent McClenahan, English League One、Brighton & Hove Albion のMF Nick Ward らも招集されたがそれぞれ所属先のクラブではサウジアラビア戦の直前のリーグ戦の試合ではベンチ入りせず。そしてデンマークの名門 Brondby のFW、 David Williams も招集され海外組は4名の招集となった。また、先日のACL浦和REDS戦には五輪予選の Jordan 戦で負傷し欠場した Sydney FC の Ruben Zadkovich が回復し、Queensland Roar のFW Dario Vidosic も招集された。また Australian Institute Sports の Jason Naidovski, そして New South Wales 州 Premier League Bannkstown City の MF, Philip Makrys も初めて選ばれ,
試合当日発表されたスタメン及びベンチ入り選手は下記の通り。
Australian line-up: Danny Vukovic (gk); Ruben Zadkovich, Adrian Leijer, Mark Milligan (c), Nikolai Topor-Stanley; Leigh Broxham, Neil Kilkenny, Nick Ward (David Williams 65’); Kristian Sarkies, Bruce Djite (Nathan Burns 70’), Mark Bridge
Subs not used: Trent McClenahan, Adam D’Apuzzo, Ben Griffin, Dario Vidosic, Tando Velaphi (gk)

試合は74分 Kristian Sarkies のFKにSydney FC の長身DF Topor-Stanley が合わせて先制。そしてロスタイムに入った93分、前掛りとなった Saudi Arabia DF陣の後ろを突いて Kristian Sarkies が逆襲から追加点を決めこの五輪予選、オーストラリアの初勝利が決まった。
五輪チームの Rob Baan 監督は “我々には勝利が必要だった。我々のとった作戦は不安のないものであった。しかし、サウジアラビアは我々が対戦した中では最強のチームの一つだ。今日の試合は戦術的によく整備され選手達には勝利を得る為に忍耐を強いた。中盤ではよく組織的に動き両サイドを使った攻撃が効果的と解った。サウジアラビアは大変良いチームでカウンター攻撃に気を付けねばならなかった。しかし、我々は任務に忠実で最終結果はチームワークの証しだ。これまで控え選手に不満が残ったがこの日の交替選手候補達は良いオプションがある事を示してくれた。” とのコメントを残した。
もう一つの Group D の試合、テヘランで開催されたイラン対ヨルダンの試合は 0-0 に終わり、これで勝点5のオーストラリアが勝点6のサウジアラビアに次いで2位となった。苦しくなったのはイラン。サウジアラビア(アウェー)オーストラリア(ホーム)のどちらかに勝たねばならなくなった。
この試合、どこのスポーツバーでも看られなかったなぁ。

気になるのは Sydney FC 所属のNikolai Topor-Stanley がゴールを挙げ、この前のACL 浦和REDS 戦で活躍した Mark Milligan が主将としてチームを勝利に導いたことと Ruben Zadkivich が怪我から回復したこと。 Mark Milligan は累積帰国の為に ACL は次節の Persik Kediri 戦は出場出来ないが5月23日の浦和戦には出て来るであろう。

でも5月23日の Sydney FC 戦が楽しみだ。もっともそれまでに浦和REDS が首位戦線に残っている事が条件であるが…

忙しかった Perth 中国対オーストラリア

2007-03-29 | Football Asia
Perth はもう何度も来ているがここはオーストラリア大陸の西端。東海岸と異なり他に大都市がないのでここで発着する時はどちらかが早朝か深夜になってしまう。今回は深夜のパース脱出だ。その上見本市に出展参加したので連日10時間近く立ちっぱなし。さらに最終日は後片付けの為に寝床に就いたのは午前二時。もうへろへろに疲れた Perth での数日間だった。
それでも天候に恵まれ連日の快晴。今年はここも気温が高く。日課の朝のジョギングは快適だった。本当は毎朝あと10分か15分ずつ走る時間を長くすれば良かったのだが、俺も歳だなぁ..

浦和REDS がSydneyを後にして二日後の3月24日。中国の 広州YueXiuShan Stadium, にオーストラリア代表 Socceroos が乗り込んで中国代表との一戦に臨んだ。

最近のオーストラリアのホテルは値段が上がった。その上豪ドル高(それとも円安?)のダブルパンチで三ツ星クラスのホテルが関の山。従って部屋にはテレビはあるが当然試合を中継する FOX Sports チャンネルなどは映らない。ホテルから約3分歩いた所にスポーツバーらしきものがあったのでそこでテレビ観戦をする事に。 Guinness 1杯と小さなポテトチップスの袋が一つ付いてもう AS$14.50 ( 約1,450 ) 文字通り Pay per View か?
しかし試合はもう前半も45分を過ぎたロスタイムに突入していた。既にオーストラリアが2点をリード。Kewell, Aloisi そしてCahill 抜きでも中国相手でしかもアウェーで2点をリードするのだから恐れ入る。それとも中国が弱すぎるのか?しかし、後で分かった事だが、この日の中国代表のスタメンには 孙继海、郑智,邵佳一の欧州勢や杜威(昨年短期間だが Celtic に在籍)と言ったスターも含んでいた。

前半が終わるとコマーシャルを2、3挟んですぐに後半が始まった。中国は肇俊哲に替えて周海浜が投入される。そして開始早々に董方卓がドリブルで右サイドを突破しライナーのクロスが入る。僅かに李金羽に合わなかった。董方卓は2003年に大連実徳から Manchester United にスカウトされ、 Antwerp に貸し出された後Manchester United に戻ってきた中国の22歳のスターだ。49分には邵佳一が中央からドリブル突破。DF3人に囲まれながらもシュートに持ち込む。邵佳一も2002年のシーズンからBundesliga のTSV Munchen に移籍。現在は同じくドイツのEnergen Cottbus に所属する。51分にはまたも董方卓がドリブル突破を試みると Stefanutto が思わずファールで止めてFKを与える。そのFKを董方卓がちょん出しして郑智が強烈なショット。しかしGK Shcwarzer の正面に。郑智は今シーズンから Charlton Athletics でプレーをする中国期待の選手。だから10番なのか?52分には右から、曹阳のクロスが入るが中の李金羽にわずかに合わない。しかし李は Kisnorbo に引っ張られたと激しく抗議。53分にはまたも董方卓がドリブルシュート。54分には左サイドでロングフィードが毛剑卿に渡りゴール前に迫るところを Lucas Neil が倒してストップ。これでオーストラリアのファールは10になった。毛剑卿は上海申花所属のMF。次はACLでの浦和REDS 戦でどんなプレーを見せるのだろう。
開始10分間、まるで練習のハーフマッチの様にオーストラリアコートでしかボールが回らない。 その状況はさらに続き、58分に左サイドを邵佳一が郑智とのワンツーで抜け出しシュート。しかしこれはオーストラリアDF陣が何とかコーナーへ逃れる。その直後に邵佳一が下がり替って韓鵬が投入される。65分中国にこの日最大のチャンスが訪れた。右サイドを郑智が突破 Stefanutto がまたも振り切られてゴールラインすれすれの位置からマイナスのクロスが走り込んだ李金羽に入りそのまま至近距離からシュート。しかしGK Schwarzer がナイスセーブでコーナーに。その直後 Stefanutto は A-League Newcastle Jets 所属のJade North と交替でベンチに下がった。しかし中国の攻勢は止まらない。67分には董方卓の絶妙の浮玉のパスに韓鵬が走り込み惜しいシュートを放つ。
Arnold 監督はたまらず Holman に替えて Melbourne Victory のFW Archie Thompson が投入される。前線でためを作りたいのか?それが功を奏したか?71分には Thompson の突破から Beachamp が右サイドで粘りクロスを入れるとフリーの Viduka が。しかし、Viduka のヘッドは
徐云龙がクリアー。しかしこれが後半オーストラリアの唯一のチャンスであった。
以降は更に中国の攻撃が続く。73分には董方卓の右からのクロスを毛剑卿がヘッドで落としたこぼれ球を御大、孙继海がシュートに持ち込むが GK Schwarzer が弾いてコーナーに。75分には右から繋いで曹阳がミドルを放つ。75分には毛剑卿に替って阎嵩が投入され、その直後に Mark Viduka が観客の声援に?拍手で応えながらベンチに下がり Scott MacDonaldが入る。 Duke 貴方は今年の9月はどこでプレーするのですか?
79分には李金羽が Jade Smith を振り払い放ったシュートはGK正面。
李金羽は山東魯能泰山でプレーするが、このチームからはこの試合4人の選手が選出された。他はFW韓鵬、GK李雷雷そして MF 周海浜 の3選手だ。韓鵬以外は3月7日にHindmarsh Stadium で行われた ACL で Adelaide United 戦にスタメン出場し Adelaide を破っている。参考までに大連実徳と上海申花からは3人ずつが選ばれている。 中国もこれ以降はスタミナが切れてきたのか?それともオーストラリアが次々に新しい選手を入れたからか相手ペナルティーエリアが遠くなってしまった。オーストラリアは Bresciano に替って Newcastle Jets の Nick Carle, Sterjovski に替って Perth Glory の Colosimo Simon のA-League 勢が投入された。そして結局後半は両軍得点なく前半終了時のスコアー 2-0 のままタイムアップ。相変わらず中国の決定力不足は日本の以上に重症だ。しかし、ロングパスの強さ、正確さそして選手の突破力。これは日本選手ではあまり見られない。シュートにまで持ち込むのは昔から中国の方が日本より可能性がある様に思えるのは変わらない。この日もシュート数を比較すると中国12に対して勝ったオーストラリアは7だった。それだけに戦術などがもっとしっかりすればと勿体なく思う。
一方のオーストラリアは冒頭でも述べたが、このメンバーで中国相手にこれだけ結果を残すのだから、ここに Kewell や Cahill, Aloisi が加わればと思うと….しかし後半 Schwarzer の出来がもし普通であったら失点は免れなかっただろう。ただ Kewell はアジアカップに間に合うかな?
それにしても日本代表は折角 高原、中村が合流したのに対戦したのがペルーの2軍とは…..
韓国もウルグアイと試合を組むのなら日本とやれよ… と思えてならない。よほど今日本を相手に戦える状態ではないのだろう…..
オシム監督アジアカップは大丈夫ですか?日本は2連覇中と言事実を知っていますか?それとも取るに足らない大会とでもお思いですか??????いやそれは Match Make をする協会に言うべきか??

オーストラリア代表: 1-Mark Schwarzer; 4-Patrick Kisnorbo, 2-Lucas Neill, 10-Michael Beauchamp; 6-Luke Wilkshire, 13-Carl Valeri ( 90分 15-Jacob Burns ) , 8-Brett Holman ( 69分 19-Archie Thompson ) , 3-Shane Stefanutto ( 66分 20-Jade North ) 21-Mile Sterjovski ( 85分 14-Colosimo Simon ) , 9- Mark Viduka ( 76分 17-Scott McDonald ) , 23- Mark Bresciano ( 80分 7-Nick Carle ).
Substitutes not in use : Michael Thwaite, Ryan Griffiths, Brad Jones (GK).

中国代表:1-李雷雷,;7-孙继海、2-杜威、13-徐云龙、12-曹阳;17-杜震宇(37分,11-董方卓)、15-肇俊哲(46分,8-周海滨)、16-毛剑卿(75分,20-阎嵩)
10-郑智、6-邵佳一(57分,19-韩鹏);9-李金羽(83分,28-王栋)

次はさいたまスタジアム2002で逢いましょう.....

2007-03-25 | Football Asia
Aussie Stadium から徒歩約2~3分ほどの所にあるスポーツバーに足を運ぶ。予想通りに店内は 水色のSydney FC レプリカを着たサポーター達で一杯だった。赤いシャツを着た人も数人見かけたが。
ベトナムのTan ANで行われている ACL のゲーム Dong Tam Long 対 Adelaide United のゲーム既に Adelaide が1点を先制していた。時折映し出される観客席には結構人が入っている。この日の Aussie Stadium の観客席の主役はもちろん REDS サポーター達だった。これが Persik Kediri (インドネシア ) や 上海申花(中国)だとそれぞれの国から数千人単位で渡豪して来るだろうか?まぁ Sydney には最近中国からの移民が激増しているので観客席はある程度埋まるだろうが…. Persik Kediri戦は Aussie Stadium でなく小規模な Paramatta Stadium での開催だ。
やがて皆私より年上であろう3人の男性グループが声を掛けてきた。今日の試合についての話が一気に盛り上がる。

数千人もスタンドにいた REDS サポーター達は本当に日本から来たのか?貴方もそうか?
そうだ、私は仕事を兼ねてだけどチームが応援ツァーを組んだ。殆どは明日日本に帰る。 Sydney FC は応援ツァーを組まないのか?ぜひさいたいまスタジアム2002に来てくれ。ワールトカップでも使われた立派なスタジアムだ。
それは素晴らしい。しかし、Sydney FC がツァーを組むとは…。
この記念グッズは無いのか? 試合の Match Program すら無かったし。
その通り、プログラムなら A League の試合では必ず売り出されるのだけど
知っている 90 minutes だろ。 
よく知っているなぁ? A League は観た事あるのか?
勿論。開幕シーズンで大雨の中 Aussie Stadium で観た。 Perth でも Brisbane でも Auckland でも見たぞ…… などなど 

実際、これだけの試合でありながら記念グッズは一切見当たらなかった。記念Tシャツでも売り出しておれば日本から駆けつけた REDS サポーター達だけでも数百万円の売り上げが見込めるのに。
“だから俺達がこれを売っているんだ”と言ったのは試合前に駐車場でREDS の赤色と Sydney の青色の2色地のマフラー(こちらではスカーフと言っていたが)を売っていた数人組。試合前に多くの Sydney サポーター達がこれを持っていたもので、彼らにどこで買ったか訊いて駐車場にまで戻った。その前にFUN SHOP で尋ねたら当然打っていないとの回答だったが。
REDS のホームゲームだときっと立派な記念グッズが多くあり予算と選択に悩むだろうに。

そんな話を続けるが他の話題も尽きない、マジシャンが帽子から色々な物を取り出すようにどんどん話題が進む。そしてこちらから尊敬する Johnny Warren の話をする。5年前に Sheilas, wogs & poofters を買って読んだことやメルボルンの悲劇、モンテビデオでの敗戦を経てようやくワールトカップ出場の悲願を見ること無く亡くなったこと。その Aussie Stadium での Uruguay との息詰まるPK戦のゲームをその3人組の一人は観客席で観戦していたことも教えて貰った。
やがて赤シャツの私を見つけた奥の一団がこちらに向かって何やら叫びだす。 Who are you!! Who are you!! Who are you!! これは REDS サポーター達が We are REDS と叫ぶのに呼応してSydney サポーターが叫んでいたコールだった。私も We are REDS ! We are REDS!! と元来 REDS サポーターでも無いのに応ずるとさらに何か別の歌を歌いだし、何やら叫びだす。しかも中指を立てる連中も。まぁ上品な事を言っているのでないのは確かだ。“英語はわからない。日本語でゆっくり言ってくれ。”と英語で叫ぶと、近くにいた女性3人組が“わからない方が好いわよ。日本語にしない方の良い”と話しかける。さらに彼らは飛び上がって叫びだす。私の周囲の人々は両手を拡げて“お手上げだわ”といった表情。すると更に奥の方から初老ながら慎重185cm はあろうかという男性が出てきて彼らに向かって何やら話し掛けると、少し大人しくなった。この男性、スタジアムを出る前に少し話をして握手をして別れた人だ。サポーター達の中でも重鎮的な存在なのかな?彼は私の方に歩いて来て、肩を組み出した。私の近くにいる人々に“彼は私の Best Japanese Friend だ”と説明を始めた。そしてビールを一杯おごってくれた。
“いつでも Sydney に来てくれ。いつでも Welcome だ。”と言ってくれた。“そちらこそ5月には Sydney FC と一緒に日本に来てください。お待ちしています。”ってなことを言った。本当に来てくれると良いのだが。こちらの輪の中にこの男性が加わり今までの話題を振り返り“この日本人はオーストラリアサッカーを本当によく知っている。 Johnny Warren さえも。”と周りの人々が彼に教えた。テレビでは Adelaide が2点目を決めた。昨シーズンまで指揮を執っていた John Kosmina はフロントとの仲が折り合わずとうとう解任されたらしい。Kosmina がソウル五輪に出た事や70年代の Socceroos を支えた事も私から口にした。初老の男性は“今シーズンは Sydney FC がタイトルを取り返すシーズンだ。”と言うと周囲は頷く。やがて店員の“閉店まであと15分です。”と言う声に店内の客が一斉に潮時と帰り支度を始める。私も翌日は仕事だ。もっと話をしたいのだが時の流れには勝てない。初老の男性とは抱擁を交わし、3人組とは何度も握手を交わし、女性達とも抱擁をしてその場を離れホテルに向かった…
5月に何人かと日本で再会出来れば…. と思うもさいたまスタジアム2002の近くにはこんなスポーツバーは無い。試合が終われば埼玉高速を乗り継いで都内のホテルに戻るのだろうなぁ… と想像しながらホテルへの途に着いた。 試合後のこの雰囲気、これがたまらないから海外でのスポーツ観戦を求めるのかもしれない。でもまだまだ手は残っている、5月の試合後に彼らを REDS サポーター御用達の居酒屋に連れて行ってはどうだろう? だけどその時は都内でなくその近くに泊まってもらわねばならないなぁ…….

Sydney に響く We are REDS その2

2007-03-24 | Football Asia
当日のというよりもここ数日間のシドニーは日中の気温が30度を超し湿度が非常に高く、気温が急に下がった埼玉から来た(私もそうだが) REDS 選手に取っては厳しいコンディション。しかし、その気象条件に次第に順応し始めたのか、それともA League が終了し1カ月のブランク明けでSydney 選手達の足が止まり始めたからか?後半は開始からREDS が主導権を握る。攻撃陣はワシントンのワントップの後方には右にポンテ、左に永井が配置される。小野はその後ろから前線にスルーパスを配給する。そして54分に同点ゴールが生まれる。右サイドをポンテが上がる。DFに囲まれながらも粘って中の永井めがけてクロスを上げる。それをGK Bolton が永井の面前でキャッチ。誰もが“ナイスキャッチ”と思った瞬間。方から着地した Bolton はボールをこぼしてしまいそのこぼれ球が首尾よく永井の真正面にころがり、永井はつま先で突くだけでよかった。翌日のSydney Morning Herald 紙には “ Perhaps simplest goal of his career “と表現された。Goal は Simplest かもしれないが、日本からやって来たサポーター達にとってはこの試合 happiest な瞬間ではなかったか?これで更にエンジンがかかったか?REDS 攻撃陣が自軍サポーター達が陣取る Sydney ゴールに迫る。57分には永井のドリブルからワシントンが体格を生かした得意のプレーからシュートに持ち込むがGK Bolton の正面に。62分には山田に替って平川が投入されると直後に Sydney ゴール前でのボール回しから平川がミドルを放つ。だがホームの Sydney も easy な相手では無い。66分にカウンター攻撃から Zadkovich がドリブルで正面から突破されそうになったところを闘莉王が倒して止める。当然イエローカードが出されるがまた闘莉王が激しく抗議をする。これ以上やって赤紙が出されたら事だと心配をする。闘莉王はなんとか引き下がるが危険な位置での直接FK。Corina のショットは都築が外に弾きだし3失点目を防ぐと67分には右サイドから左サイドの Rudan にロングクロスが渡り、ヘッドで落とした所を Zadokovich が撃つが、 Rudan は全くのフリーだったのでそのまま頭でゴール方向に撃たれるとわからなかった。後半開始から FW Zdrilic を下げて 元北アイルランド U-21 代表主将のMF Terry McFlynn を投入したので前線のターゲットが1枚減った為、中盤でボールを持ち過ぎる傾向になり前線にボールが出ず、後半REDS ゴールを脅かすシーンはこの時ぐらいだった。
REDS はワシントンのワントップの後ろに左から永井、小野、ポンテと並べる。試合中にフォーメーションを替えてそれがすぐに機能するあたりはさすがREDS 。まだ これを完璧に出来るA League のチームは… 最後の20分は REDS の攻撃が続くが相手もタフだ。 J League だと試合終盤にはワシントンが体格を生かしたプレーでゴールを挙げるのを何度も見たが、ここでは Rudan, Nikolai Toporu -Stanlay といった190cm を超えるDF陣に反対に抑えられてしまう。長身の Nikolai も五輪代表候補選手だ。こうなると何とか良い位置でFKを貰って小野に直接狙って貰えればと思うが、そう言うチャンスは滅多に貰えない。小野は Sydney サポーター達からも注目の選手で“何故 Shinji Ono は代表から外れているのか?”と試合中に尋ねられた。“怪我が完治すればまた代表入りするでしょう…”と答えておいたけど。確かにボール捌きは何度か観衆をうならせたけど。
86分には平川に替えて細貝が投入される。89分には永井のドリブルから阿倍がシュートを放つが(初めてこの試合阿倍を見たよ?)Milligan が必至のブロック。ロスタイムは2分と表示される。まだチャンスはある、両チームのサポーターのボルテージが上がる。CKには闘莉王が上がってきてヘッドを放ち、またも Bolton がファンブルするが今度は誰も詰めていなかった。そしてホイッスルが鳴った。公式発表21,010人の観客からは死闘を演じた両者に拍手が送られる。 REDS の選手たちも遠路はるばるやって来たサポーター達に挨拶をする。
2失点後に相手GKミスで同点に。その後は攻めまくるが逆転できなかった。ACL ではグループリーグ4チーム中1チームしか準々決勝に進出できない事を考えると非常に勿体ない試合ではなかったか?
技術、戦術に勝るREDS に Sydney FC イレブンはフィジカルとチーム予算10分の1(浦和と比較して)のハングリー精神で対応したと言えるだろう。
REDS は次節ホームに上海申花を迎え、 Sydney はインドネシアに遠征しPersik Kediriとのアウェー戦に臨む。そこではまた3人部屋なのかな? Persik はホームで上海を降した。Persik は力が劣るとはいえ、ホームでの試合は実力以上のものを引き出す。REDS, Sydney 共に次節も息が抜けない。

試合後、もう一つの A League チーム。 Adelaide United の試合を看にスポーツバーに向かった試合はもう始まっていた……

Sydney に響く We are REDS

2007-03-23 | Football Asia
ACL第2節、川崎・浦和とも引き分け(読売新聞) - goo ニュース

約1年半ぶりの Aussie Stadium 。前に来た時は A League 発足直後。大雨にも関わらず約3万人の観客が集まり、オーストラリアでのサッカーの興隆を目の当たりにし、J League 発足時を思い出した。そして今回。クラブレベルでの初めての国際試合公式戦のホームゲーム。スタジアムの周囲は地元サポーター達の歌声が聞こえて来る。それは数こそ少ないが欧州での試合前を思わせるシーン。少なくともJ League ではお目に掛れない。元来 REDS サポーターでない私も、試合に“参加”しようと赤いシャツを着てここに。(美濃部監督すみません?)背番号は家内と息子のお気に入りの9番 NAGAI 。その赤シャツ姿を見る人の殆どは何かしら言いたげに微笑み掛けてきたり、親指をあげたり。そして Have a nice game と握手を求めて来る人や記念写真を依頼する人達も。ワールトカップと少し雰囲気が似ている。これが欧州のカップ戦そして南米なら試合前はこうはいかないだろう?
Stadium の入りは試合開始15分前というのに半分以下。そして日本から1,000人とも 2,000 人とも言われている応援ツァーで駆けつけたサポーター達は早くも整列を終え?試合開始前のシュプレヒコールを始める。その“セレモニー”に地元の人々は一斉にデジカメやらハンディムーバを回しだす。
この大声援。入場を控えた浦和の選手達にも届いているはずだ。
やがて大歓声に包まれて両チームのイレブンが登場する。 Sydney FC のスタメンは GK Bolton 。4バックの DF 陣は左から Nikolai Stanley, Fyfe Iain , Mark Rudan, Mark Miligan 中盤は左から Middleby, Carney, Corica, Uftak Talay。2トップは 左に Bosque 右にZdrilic。3月7日、アウェーでの上海申花戦と同じスタメン。 A League の Minor Semifinal の Newcastle Jets 戦以来約1月振りのホームでの試合だ。一方の REDS、 守備に散ったイレブンの位置を確認しようとピッチに目を移すと最終ラインに4人並んでいる。4バックかな?と背番号からメンバー確認をする間もなく(後で調べたが REDS も17日の甲府戦と同じメンバーだった。)先制ゴールが決まってしまった。左サイドを突破され Zdrilic がクロスを入れる。一旦は跳ね返されたが、それを Miligan が拾い、絶妙のスルーパスが Carney に通りそのままゴールを割られてしまった。 試合開始前から REDS サポーターの声援が渦巻いていた Aussie Stadium に地元Sydney サポーター達の大歓声が湧き上がる。あたかも REDS サポーター達に“それみたことか”と言いたげに。右サイドを突破してきた David Zrrilic は1997年から2004年のシーズンまでScotland の Abadeen を始め欧州のクラブを渡り歩いたベテラン。オーストラリア代表試合出場数30試合を記録し20ゴールを決めている。スルーパスを通した Mark Milligan は五輪代表候補選手。そして先制ゴールを決めた David Carney は17歳時から3年間 Everton のユースチームに在籍。一昨年日本で開催された Club World Cup ではAl Ahlyn 戦で決勝ゴールを決めた24歳の Socceroos候補選手だ。こうしてみると個々の選手のレベルは決して低くないのがわかる。この失点で REDS イレブンの目が醒めてくれると良かったのだが、失点直後の2分に小野からのロングパスをワシントンが落とした所にポンテが詰めシュートを放つが、それ以降は Sydney FC の攻撃が続く。特に浦和の左サイドをどんどん突いて来る。一方のREDS はBrosque を闘莉王が後ろから倒したり、 Robin Middey の浮玉のパスからピンチを招き最後は鈴木啓太が何とかコーナー逃れるなどペースが握れない。9分にはCKを何とかワシントンがクリアー。その直後の Sydney のスローインから Bosque, Zdirilic と繋がれてシュートを撃たれるなどピンチが続く。9分にようやく 坪井のドリブルからワンツーでワシントンが抜けてチャンスを掴みコーナーを取るがゴールには結び付けられず、その後も Sydney の攻勢が続く。11分にはまたもREDS の左サイドを Middey , Uftak Talay のパス交換で崩され Alex Bosque に危ないクロスを入れられコーナーに逃れるのがやっと。そのCKに191cm の長身DF。 Mark Ruddan に飛びこまれあわやのシーンが。主将の Ruddan はかつてBundesliga の Alemania Aachen でプレー。他にも中国の南京、マレーシアの Selang Pubkik Bank でもプレーした31歳のベテラン選手。16分にはまたも Milligan からのスルーパスが REDS ゴール前に通るが何とか啓太がクリアー。この時間帯、 REDS はワシントンのワントップに左に小野、右に永井が続くが、小野の後ろを狙われている様だったが、19分には左サイドを Middey にあがられ前線の Brosque に。 Brosqueは坪井を振り切ってクロスを入れられたがここはシュートに至らず、20分にはペナルティーエリアの右側でFKを与えてしまい、そのFKに Ruddan に飛び込まれるがキーパーチャージ。それでもマークの闘莉王は跳ね飛ばされていた。闘莉王が当たり負けするとはJ League では考えられない。それでも正面からの1対1の勝負ではREDS 選手が勝るようになって来たのでそろそろ主導権をと思う22分、左サイドからCarney に突破され、 Brosque とのワンツーで抜け出され REDS ゴールに迫られる。坪井と闘莉王が Carney を取り囲むが闘莉王が Carney を倒してしまいPKを与える。激しく抗議する闘莉王。しかし、場内スクリーンに映し出された Replay では闘莉王の足が Carney に掛っていた。そのPKをTalay が落ち着いて決めて追加点を与えてしまった。 これで Talay は上海申花戦に続いて連続得点だ。Uftak Talay は名前の通りトルコ系の選手で1995年から10シーズンに渡りトルコリーグでプレー。名門 Galatasaray にも所属した選手だが、不思議なことに代表歴が無い。 
開始22分間での2失点にオジェク監督は控え選手にアップを命じる。そして小野を呼んで何やら指示を。何語で話しているのか?その直後に浮玉にポンテが足を出した所に Zdrilic の頭があり、 Zdrilic は倒れてすぐに起き上がれず外に出される。(結局ピッチに戻ったが)そしてお返しとばかりに空中戦の競り合いでワシントンの後頭部に191cmの長身DF Rudun が頭突きを入れるが、ワシントンの後頭部に頭が入る事自体 Rudan の長身を物語る。REDSイレブンに焦りが生じなければ良いのだがと心配をはじめた30分、右サイドを山田がドリブルで突破ゴロのセンタリングを入れると走りこんだポンテがゴール左隅に蹴り込み1点を返した。まるでシュート練習の様な奇麗な形であった。大騒ぎの REDS サポーター達。これで旅費の4分の1は取り戻せたか?さぁ反撃と思うが33分 Bosque の後方からタックルに入ったネネが倒れて外に出される。オジェク監督は早速指示を出し、長谷部を入れる。
長谷部を中盤に入れて、山田をネネのポジション左サイドバックに入れる様だ。するとまた Sydney はそこを突いてくる。40分には Zdrilic のスルーパスが Carney に通るがなんとか山田がサイドにクリアー。その直後も Cornica のスルーに反応した Bosque が闘莉王と競り合いながらもシュートに持ち込む。これはGK都築がキャッチするが、ここでも Sydney 選手のフィジカルの強さを垣間見る。
Steve Corica はかつてサンフレッチェ広島でもプレーをしたMF。Sydneyが身体能力の高さを生かして反撃か?と思ったが43分に左サイドをよく上がっていたMF Robbbin Middey がふくらはぎを痛めて退場。替って20歳の Ruben Zadkovich が投入された。 Zadkovich も五輪代表候補だ。
43分に小野がミドルシュートを放つが結局 2-1 でSydney FC リードのまま前半が終わった。
後半 REDS は日本から来た大サポーター達を歓喜させられるだろうか……つづく

浦和 期待を背負って Asia Champions League

2007-03-21 | Football Asia
Football の本場欧州では Champions League を始め、シーズン中ならそこにいるだけで本場の雰囲気を楽しめる。しかし、それもほんの最近のこと。1990年代の初めに当地に初めて行った時、心底 日本との(当時の)Football の地位の違いを目の当たりにした。もう彼らの生活の一部の様になっていた。いくら欧州 Football に精通していて外国語を駆使して話題に入っていってもそこは“部外者”最後は“(極東の島国の)日本から来ているのによく知っているねぇ?”と称賛なのか?訝しなのかそういう目で見られた。もちろん人によってはそれがコミュニケーションの良き道具にもなったが。
中村俊輔がCeltic で中心選手となってくれたおかげで、日本人もそこにいて完全な部外者ではなくなった。これは本当に幸せな事だ。
今から30年以上も前,サッカー専門誌で欧州選手権や欧州でのクラブカップ戦(当時は Champions Cup, UEFA Cup そして Cup Winner’s Cup の3大会)の存在を知ったとき、アジアレベルでもこういう大会がないかなぁ?と夢を巡らせたものだった。例えば釜本邦茂のいたヤンマーディーゼルがアジアのクラブチーム(例えば韓国農協香港の South China ) とどんな勝負をするのかとか………….

その夢というか、アジアレベルでのクラブ間の真剣勝負がようやく現実的に伝わってきたのはここ数年の間。そして今日、現在 J League を代表するクラブ浦和レッズがオーストラリア最大の都市シドニーで Sydney FC と対戦する。この何とも言えないワクワク感は何なのだろう?

2005年に発足した新生 A-League の2シーズン目は2月に Melbourne Victory の優勝で幕を閉じた。しかし今シーズンの Asia Champions League の出場権は昨シーズン覇者の Sydney FC と レギュラーシーズン1位の Adelaide United にある。ここは Melbourne が出た方が面白そうなんだけど。

オーストラリアは昨年からAFCに加盟したので ACL は初めての参加となる。初めてこの大会の試合をホームにて臨むSydney FC。しかし地元紙では少し悲観的だ。それは両チームの予算の違いが指摘されている。Sydney Morning Herald 紙によると浦和はAS$6500万( 約65億円)年間予算をかけているのにSydney FC はその10分の1程度。例えば ACL の第1節アウェーの 上海申花戦には派遣した選手は登録枠ぎりぎりの16名でチームスタッフも5名(監督、コーチを含めて)そして Economy Class で上海に飛び投宿したホテルは三ツ星半クラスで3人部屋を使った。一方、こちらもACL初登場で初めてのアウェー戦となる浦和は19日に現地入り。選手23名、チームスタッフは20名。5つ星クラスのホテルに個室が準備され、しかも練習場の Sydney University のグランドには豪華なバスで乗り付けて来たと書かれてあり、グランドも No.1 Oval, No.2 Oval そして体育館もリザーブされたとのこと。一方地元の Sydney FC は Parramatta Ground にゴールポストも立てられずに19日は練習したとか? でも怖いのはこれをハングリー精神に置き換えられることだ。何しろ上海申花戦はアウェーながら勝利を挙げているのだ。

また別の新聞ではワシントン、阿倍、そして小野伸二が写真付きで紹介されている。阿倍はJ League 史上最高の移籍金で今季浦和に移籍したことや JEF 時代の実績。またACL第1節の Persik Kediri 戦で先制ゴールを挙げたことも。そしてワシントンは昨シーズン26試合で26ゴールを挙げたチームの得点源だと紹介。そして2001年日本で開催された FIFA Confederation’s  Cup にも出場しているとの事(知らなかった。勉強不足だ。)小野は Feyenoord 時代にその中心選手で UEFA CUP タイトル獲得に貢献した選手と。だけど今の小野は本来の小野じゃないよ。もっともっとやれるんだよ。というところを明日は見せてほしいなぁ。
一方の Sydney FC 武器はそのフィジカルの強さと高さ。特に要注意なのは Mark Milligan とAlex Brosqueの高さ。そして攻撃的中盤の Corina, Talay 。この二人が上海申花戦では開始25分で立て続けにゴールを決めて試合を優位に進めた。
またDF陣。A League では4バックが主流だ。浦和はワシントンのワントップか?それとも永井との2トップか?こんな試合に田中達也がいないのは痛い。

シドニー Kings Ford 空港には赤いシャツを着たサポーター達が数多くいた。中には子供連れも(あぁうらやましいなぁ) 彼らのためにも。そして昨年敗れたワールトカップの溜飲を下げる意味でもレッズイレブンの奮起を期待する。
そして俺はこの試合を客とどこで見ようかなぁ?ホテルのテレビは FOX は映らないしなぁ…..

まいったなぁぁ 

2007-03-21 | Weblog
Champions League の AC Milan vs Celtic 戦の翌々日、ようやく日本に帰国の途に着けると向かったスイスの ジュネーブ空港内で大事なパソコンと電子辞書そしてデジカメの入ったバッグを置き引きにあってしまい、大変な目に会いました。自慢じゃないけど海外は何度も商用で足を運んでいたのにほんの数十秒目を離した隙に…. 本当に不注意というか、迂闊というか、まったく自慢にならない失態。何とか気を取り直し帰国し、新しいパソコンを買ったのだが、調子に乗って? Windows Vista 搭載のものを買ってしまったのでこれまでとは勝手が全く変わってしまい、その間弊社が参加する最も大手の見本市が東京で開催され、出張の時差も取れないまま様々な事に忙殺されてしまい、きちんと使えるようになったのは購入後1週間も経過してから。そして今私は南半球のオーストラリアにいるのです。 今度こそトラブル無しで良い仕事をと気持ちを引き締めるも、最初に投宿するホテルで“まだ部屋が準備できておりません。午後2時に来てください。”と言われてしまった。ご存じの方も多いと思うが日本発のシドニー直行便は日本時間の夜に出発し、シドニー時間の早朝に到着する。機内であまり眠れなかった時に限ってこういう目にあってしまうのだ。
結局、私は今ホテルの近所のインターネットカフェから発信をしております。

ここでわかったのは重要なものの代理はなかなか見つかりにくいという教訓。
今の私はパソコンなしでは仕事も何も出来ないのが現状。それがなくなってしまうと、新しいパソコンを入手してもすぐに同じように機能しないということ。ましてや新しいパソコンには古いものの中に入っていた必要な重要なデータがすべて入っていないので。パソコン一つとってもそうなのだから人間なら尚更だ。スポーツのシーンでも、職場でも。 重要な人や牽引者等が退職したり怪我などで抜けた後の穴はなかなか埋まらない。いい例が2002年シーズン以降のジャイアンツだ。松井秀喜が New York Yankees に移ってしまったあと、本塁打50本の穴は未だに埋まらない。本塁打だけではない。外野の守備も。そして松井の前後を打っていた打者の成績も。もちろん色々な選手を連れてきてはいるがその結果はジャイアンツ史上初めて4年連続リーグ優勝のタイトルを逃したという事実が証明している。今の日本代表も、中田英寿無き後、どれだけ世界のいや、アジアの列強と戦えるだろう?

ここオーストラリアはさすがに南半球。蒸し暑い空気がでむかえてくれた。欧州が異常に暖冬だったので3月中旬の日本の寒さ?が堪えたところだったのでこの蒸し暑さは…..

幸い Champions League の観戦ノートは無事だったので? その試合のレポートはすぐにアップします。( と言っても誰も期待していないよなぁ….)
まずは寝かせて。先週の平均睡眠時間は4時間未満。週末に爆睡をしたのだけどまだまだ身体が完全でないそしてこの寝不足。 とにかく寝かせて下さい…..

キックオフ数時間前 俺が緊張してどうする??

2007-03-08 | EURO Football
昨夜は Champions League 2nd Leg の Valencia vs Inter Milan をテレビ観戦した。試合はスコアレスドローであったが、内容は Valencia がかなり優勢だった。引分けの結果準々決勝に進んだのが Valencia と言うのは順当な結果だろう。むしろ試合終了後の乱闘の方が印象に残った。その詳細は後に分析、解説するとして(誰も期待していないか?)今日は数時間後に最も多くの日本人が興味を持って期待している AC Milan vs Celtic の一戦がサンシーロで行われる。商用で滞在しているここスイスのホテルで Celticの試合は見れるだろうか?地元の人々は Bayern Münchenが Real Madrid を迎える一戦に関心を多く示していたが。

ストラカン監督は昨日の練習を取りやめて選手達に休養を与えたと英国紙は報道している。ミラノでは交通渋滞に巻き込まれ、到着が遅れたらしく、それによる夕食時間のずれ込みを懸念してのことらしい。監督自身は 1 st Leg でのスコアレスドローを効果的な結果に終わらせるべく方策を練るとの事。
“もし全てが10点満点の7点以上でプレー出来れば我々もチャンスがある。しかし、誰かが4点から5点に落ちればそれは問題だ。AC Milan は我々より良いチームだ。私は選手達全てに言った。君たちがプレーするときは Man of the Match を目指してくれ。と

Celtic メンバーを乗せた飛行機は Milan 空港に1時間以上遅れて到着したが、それは機内預け荷物が多すぎたからとの事。(勿論他の乗客のも含めて)Celtic は Champions League のアウェーゲームではこれまで13戦勝ち無し。その流れを断ち切りたかったのか選手達と話し合い Australia から Fitness を連れて来た。 ストラカン監督のコメントでは

これは私だけの考えではなく、今の Fitness コーチも納得の上の決定だ。ここへ慌しくやって来てサンシーロでトレーニングし、試合当日午前中も練習するのは少しハードだ。
Arsenal も Manchseter United も同様の事をこなしている。ホテルのジムやプールを使わせて貰って色々身体を動かし午後9時半には夕食を摂った。休息も勿論必要だ。2月25日、Scotland Cup の準々決勝 Inverness Caledonian Thistle の2日前に同様に調整を施しラスト3分で連続ゴールを決めて勝っている。勿論 AC Milan とは比べられないが。
試合には勝つつもりで臨む。 1-1 の引分けで充分なのは承知だ。しかし引分け狙いでは何も齎されない事がある。勿論自分1人では何も出来ない。幸運が勇気に好意を示す。そして才能、運。過去のアウェーゲームの実績は気にしない。そして JINX も信じない。幸運も必要だ、試合にはいい選手がまず必要だ、今季は彼らには信用がある。ここにはベスト8入りの大きなチャンスを求めてやって来た。世界的に有名な AC Milan や Manchester United のゲームはファンタスティックだ。前節の Celtic Park の試合後、帰宅し我々の試合のダイジェストが Real Madrid vs Bayern München の試合のハイライトと並んで映し出されるのは素晴らしい事だ。 と結んでいる。

Celtic は前回の San Siro での試合 2004年9月の Champions League 線では終了間際にPippo Inzaghi とAndrea Pirlo の連続ゴールで 3-1 で敗れている。その後両チーム多くの選手が入れ替わり Celtic では Neil Lennon くらいしか残っていない。しかし、Manchester United を破った Shunsuke Nakamura のFKが彼らを恐怖に陥れるだろう。
ストラカン監督は Paolo Maldini 率いるDF陣に Celtic Park で見せた様に堂々と挑んで欲しいと語っている。そして Celtic Supporter の注目は Jan Vennegoor of Hesselink の状態。2004-05 のシーズンに PSV Eindhoven が AC Milan と準決勝で当たったがその時に朴智星、李栄杓と共にメンバーだったのが Hesselink 。“彼はまだ 100% でなく、思うようなプレーが出来かねるがチャンスを造ってくれるだろう。”と監督は語る。本人もこの大一番をベンチで見ては入られないだう。しかし、もっと注視すべきは Real Madrid から移籍して来た Gravessen の状態1st Leg では後半10分足らずのだけの出場だった。彼が後半からでもプレーできれば良いのだが….
DF陣では Stephen McManus と Mark Wilson の回復振りが案じられている。一方の AC Milan は Maldini が膝にKaka Kaladze が膝に故障を抱えているが、Pippo Inzaghiが回復しワントップに据えられると見られている。

Glasgow からは 5,000 人のサポーターが詰めかけ、更に5,000 人が現地を訪れチケットを探すとか。この日はセリエAで事件があった事から収容人数を減らすらしい。 英国紙のスタメン予想は下記のとおり。

AC Milan (possible; 4-3-3): Dida — M Oddo, P Maldini, D Bonera, M Jankulovski — G Gattuso, A Pirlo, M Ambrosini — Y Gourcuff, A Gilardino, Kaká.

Celtic (possible; 4-4-2): A Boruc — M Wilson, S McManus, D O’Dea, L Naylor — S Nakamura, N Lennon, E Sno, A McGeady — K Miller, J Vennegoor of Hesselink. Referee: K Plautz (Austria)

Corriere dello Sport 紙では Gourcuff に替わって左の2列目に Seedorf を、ワントップに Inzaghi としてその後ろに Kaka を置く布陣を予想。 また Celtic サイドは K.Miller の代わりにベテランDF Lennon を予想しているがフォーメーションが極端に 4-5-1 となっていて中村は2列目の右端でワントップが Hesselink

La Gazzetta dello Sport 紙は AC Milan の先発は Corrieredello Sport 紙と同じメンバーだが CB の Maldini と Bonera の位置が入れ替わっていた。 ただ Celtic の方は 4-4-2 のフォーメーションを予想しており右サイドバックには Telfer を2列目を右から中村、 Lennon, Sno, McGeady とし、Miller, Vennegoor of Hesselink の2トップと予想し、これは英国紙 TIMES の予想と替わらない。さてキックオフまであと数時間。俺が緊張してどうするねん? 

Bayern Münchenも気になるなぁ。

Nakata ist auf der Team der Runde その2

2007-03-07 | EURO Football
コイントスの結果最初に並んでいた時とエンドを替えてそれぞれのチームが相手サポーターの前で守ることとなった。が選手がポジションに着く最中両ゴール裏からものすごい口笛が響く。そしてGCサポーター達のゲーツェー(GC)と言う
合唱がスタジアムにこだまする。キックオフから GC のスペイン人MF Leon がドリブルで前線に持ち込む。Leonはかつて Real Madrid B でプレーをし、昨シーズンまでの2シーズンはブンデスリーガの Bielefeld に所属した。
4分には中田が Ailton をペナルティーエリアのすぐ外で、しかもゴール正面で倒してFKを与える。これにセネガル人 MF Papa Malik Ba が激しく抗議したのでイエローカードをもらってしまう。その危険な位置からのFKは Wesley が壁に当てて事なきを得た。GCは Leon の中央からのドリブル突破から前線にボールが出てくる。しかし、先制点は Basel だ。左サイドをドリブルで上がる Chipperfield の更に左脇のタッチライン沿いを中田が疾走。
Chipperfiled が中田にはたき、中田はそのまますばやくクロスを入れると Rakitic がドンピシャのヘッドがColotini を破りあっさりと先制点を叩き出した。中田のサイドの良い動きとクロスが先制点を演出した。何とか早い時間に挽回したい GC 、15分には Ristic が Sweden 人DF Majstrovic に倒されまたFKを得る。Ailtonは今度はゴール枠内に蹴るがGK Costanzo がキャッチ。何とか Leon を基点に同点にと言う気勢をそぐ事が起こる。中盤で Salatic が Malik Ba を蹴り上げて一発退場になる。セネガル人MFの Malik Ba はアフリカ人選手らしからぬ小柄な選手だが細かくて早い動きを見せ、相手ボールの時もしつこく足元に飛び込んでいくシーンがあった。Salatic はそれが耐えられなかったか?GCは残り70分近くを10人で戦わなければならなくなった。そして主審の笛もGCには厳しく、Basel には甘くなる様に見えた。それでも27分にはFKのチャンスから Ristic が惜しく
もポスト左に外れるヘッドを放ったり、続いてロングパスが前線の Wesley に繋がりその撃たれたシュートはGK Coatanzo ファインセーブを呼ぶ。一人少ない GC はロングを長身の Ristic に当てそのこぼれダマを狙う。そこにもっと早く、多くの選手を寄せたいのだろうが。34分には中田が Ristic, Ailton と相次いで激しいボールの取り合いを演じるが最後は中田のファールを取られ、中田は両手を広げて不満を隠さない。そのFKからピンチを招くがゴールは割れない。中田もほっとしたか?38分には Leon が久しぶりに左サイドを上がるが Ailton が放ったシュートはペナルティーエリアの外から。至近距離から中田が撃たせない。左サイドは中田と Chipperfield がカバーするのでGCは右半分でしか勝負に出れない。この日の中田は、前半終了間際に1度だけ Sutter に振り切られただけで完璧にサイドを押さえた。チャンスをものに出来ない上に主審の判定がだんだんとのしかかってくる。40分にはカウンターからLeon, Ailton と繋がったところを Rakitic が倒すがお咎めなし。そしてその直後に Rinald が中田を倒すとイエローカードが出た。そのいらいらは前半終了直前に最大につのることとなる。中盤でボールを得た Rakitic が 左に回った Petric に送り、そこから入れられたセンタリングに Sterjovski が詰めてBansel が追加点を上げ、前半終了のホイッスルが鳴った。ホームの Grasshopper はボランチの Salatic を退場で失った後は Leon が神出鬼没にどこでも現れ、縦横無尽に動きチャンスを作った問題は前線の Ailton に送られた後、周りのサポートが遅いこと。
Basel のCB Smijanic, Majstorovic もしつこくマークに着くのでなかなかAilton も抜けられない。後半に入ると GC ベンチが動く。 Wesley を下げて Renggli を 右ボランチのポジションに入れ、 Rinald を左に置きダブルボランチに。そして Leon を2列目の真ん中に、Ailton のすぐ後ろに置いた。しかし、この日は全て Basel の思い通りになる。2点リードを背に守備を固めてカウンター狙いの方策をとるとそれが追加点に結びつく。 51分には 中央のRakitic から Petric にボールが渡りそのまま中央突破した Petric のシュートはゴールネットに突き刺さり、更に5分後の56分には右サイドを上がった Zannni から逆サイドの Petric に渡りそのまま4点目。クロアチア人FWの Petric はこれで17得点目。リーグダントツの得点王を疾走して中だ。 昨年のワールドカップには代表入り出来なかったが欧州選手権予選には召集されている。中田、 Chipperfield, Sterojvski, Petric あとブラジル人選手がピッチに出てくれば ( Crisedo か Eduardo ) ワールドカップの Group F が揃うのだけど? 残り時間は30分以上あったのであと Basel は何点入るのだろう?と思われた。中田を注視すると非常に良い位置に出てきてそこに出せば更にチャンスが生まれるのにと思いながらも、みな中へ中へと入っていく。中田も両手を広げて“ここがフリーだろ?”と言いたげだ。GCは Leon のドリブルと Ailton への繋がり以外に可能性が感じられない。 Leon のドリブルも時間が経つにつれてDFに取られる様になる。61分、GCは2人目の交替選手 Vosser が MF Rinald に替えて入るが Vosser はDF選手じゃなかったか? そして Basel は64分に Sterojvski を下げて エクアドル人FW Caicedo Felipe Salvador を入れて2トップにする。前節も Caicedo は Chipperfield に替わって途中出場している。今季シーズン途中からエクアドルから加入し13試合目の出場だ。その直後に GC も Ristic を下げて セネガル人 FW Toure を入れてこちらも2トップにする。しかし Basel の方がボールがどんどん繋がり GC は触ることすら出来ない。 一度だけ Toures が左に流れてボールを貰い中に入れて Ailton のシュートにつなげるがDFにブロックされた。74分には Rakitic が大歓声の中 南アフリカ人MF Buckley と替わってベンチに下がり、 85分には Chipperfield が フランス人DF Marque Francois と替わり着々と守備固めが続く。もうこのまま終わるかと思われた88分、またもBaselに追加点が。 Zannni からのCKをいとも簡単に Majstorovic が合わせてついに5点差が着いた。目の前でとどめを刺されて静まり返る GC サポーター。そして呆然とする GK Coltori 。Coltoli Fabio はスイス代表第三GKとして昨年のワールドカップメンバーに入ったがドイツでの出場はなかった。この大量失点から早く立ち直れば良いが。代表の正GKは昨年まで Basel の守護神で今年から West Bromich Albion に移籍した Zuberbuhler Pascal 。2002-03 の UEFA Champions Legue では Juventus, Manchester United, Liverpool 相手に健闘し立てて役者だが、今はスイスリーグ2部の Neuchatel Xamax に移籍している。それだけに第二GKの Benaglio Diego ( CD Nacional Poltugal ) も含めてチャンスなんだけど?
これでおしまいと思われたロスタイム、GCサポーター達から突然の大歓声が、 Ailton がペナルティーエリア内で倒されPKを与えられた。これを Ailton が決めてようやく1点を返し、GC側のバックスタンドからは大歓声が。でもこのPKは何だか“ Consolation „ の様な気がしたな.....
これで Basel は Grasshopper を抜いて3位に浮上。 Grasshopper とは Grann ( 芝生 ) を hop ( ぴょんぴょん跳ぶ ) 文字通りバッタ(キリギリス)と言う意味。夏にはここのピッチにどんなキリギリスが跳ぶのだろう?

高原や中村の様に得点を求められるポジションで無い中田浩二には派手な報道は着いて回らない。彼の活躍はこの日の様に90分通して評価されるべきもので、日本のテレビ番組でダイジェストで伝えきれるものではない。ましてやスイスと言うメジャーでないリーグだ。来シーズンもUEFA Cup ( 今シーズンはグループステージで敗退 ) にチームが出場できればと思うのだが。

翌朝の地元紙で彼の名前を Team der Runde に見つけた。やはりスイスもFootball の国だった。

Nakata ist auf der Team der Runde その1

2007-03-06 | EURO Football
Frankfurtから列車で南下しスイスに向かう。Inter City Express は昨年ワールドカップ時そして欧州に出かける度にずいぶん使わせて貰ったが、まだまだ10分、15分時には半時間以上の遅れはざらで、乗り継ぎがある時たまに苦労をする。約1,200kmを欧州の特急列車の2倍以上の定員を寸分の狂いも無しに走る新幹線とはまだまだ差が有りすぎる。列車自体もPCを動かす電源がついていない旧式のものも結構でくわす。4時間以上の行程を仕事などでPCを使えないのはすこし辛い。最近では欧州大陸間を横断する Euro City もけっこう電源のとれる列車があるのだが。だが、この点は新幹線の方は大いに改善して欲しいところだ。
列車がドイツの国境を越えると車窓からられる風景はずいぶんと牧歌的な風景に一変してくる。 たまに馬車が荷車を引く光景も。スイスの首都 Zurich は世界金融の中心と言われてるが一般預金(それも小額の残高)しかない私にはピンと来ない話だ。ここ Zurich でもけっこうアジア系の人が目に付く。なかにはカンボジア系華僑がいてその多くはポルポトが政権を握る直前に財産、特に金の延べ板を担いで逃げ込み、その金の力でスイス国籍を取得した人が多くいるらしい。金の延べ板が国籍取得の効力を発揮するなんてスイスならでは、日本では考えられないことだ。
永世中立国スイスの首都 Zurich の街は戦争の影響を受けていないので様相が長い間変わっていなかったらしい。1954年のワールドカップのビデオ映画を見ても、1960年代、初期の頃のピンクパンサーシリーズの映画を見ても中央駅付近が映し出されると見慣れた建物、協会、橋が次々と出てくる。 来年欧州選手権がスイスとオーストリアで開催されるがこの古風でこじんまりと、落ち着いた街並みが England あたりからフーリガンが大挙押し寄せて来ればと想像するとすこし.....

スイスの国内リーグは最近元鹿島アントラーズの中田浩二が入団したことから日本でも少し話題になる様になったが、それでも中村俊輔や高原、に比較する“もう少し詳しく報道してくれよ”と言いたくなるのは私だけでしょうか?
中田浩二がそうなのか?スイスがそうなのか?中田浩二の映像はあまり見たことがないなぁ....
先週末はスイス国内リーグ AXPO SUPER LEGUE の第22節が各地で開催された。このリーグは10チームで構成され、ホーム&アウェー2回ずつの4回戦総当り、試合総数36試合でリーグ王者を競う。第21節が終わった時点で F.C. Zurich が勝点44で首位、続いて F.C.St. Gallen が勝点41 で続き、3位に Grasshopper Zurich が勝点38 そして中田浩二の所属する F.C. Baseal が勝点37で4位にいる。その下の5位の F.C. Sion は勝点33 だ。 1位のチームに Champions League の出場権が与えられ、2位、3位のチームは UEFA Cup の出場権を得られる。 そして第22節は F.C. Basel が Zurich に遠征し(と言っても特急列車で1時間程度の距離)3位に座を狙う試合があった。その前の第21節終了時点では Basel が3位だったが第22節で FC Sion と0-0 で引分け、 Grasshopper Zurich ( 以後 GC ) は最下位F.C. Aarau に 1-0 で勝利を収め順位が逆転したのだった。従ってこの直接対決は今節最も注目の試合であった。

3月4日、昼過ぎにはZurich 中央駅にも多くの警官隊が既に配備されている。これから行われる戦いの熱さを物語っているのか?中央駅から路面電車、トラムで約15分、Grasshopper Zurich の本拠地、Stadion Hardturm に到着する。スタジアム付近は大変な人だ。そして警官隊も。天気も大変よく絶好の日曜日だった。キックオフ半時間前から両チームサポーター達の大声援が鳴り止まない。そしてまずアウェーの Basel のスタメンがGC サポーターの口笛の中アナウンスされる。 Koji Nakata の名前も聞かれる。続いてホームの GC のスタメンがアナウンスされるが、ここでも場内アナウンサーが名前を読みサポーター達が苗字を叫ぶと言う欧州でお馴染みの光景が見られる。ゴール裏は立錐の余地もない。後の公式発表では入場者数が 11.700人と発表された。しかしここは球技専用競技場でピッチと観客席が近くそしてゴール裏はすり鉢状に高くなっており大歓声がこだまし、迫力は満点だ。競技場内は木造の部分も多く残っている。日本でもこれより大きな競技場はたくさんあるだろう。そしてデジタルの時計は設置されているが、電光掲示板が無いのでスタメンや交替選手が解り辛い。スイスの競技場は1954年ワールドカップの時から改修されていないものがいくつかあるらしい。来年の欧州選手権にはZurich で3試合開催されるが使われるスタジアム、Letzigrandは収容能力3万人。欧州選手権のビッグイベントには少し物足らないか? G.C. のスタメンは、GK Coltorti, DF は4バックで右サイドは21歳の Sutter, CBはメキシコ人Galindoとブラジル人 Welington そして 左サイドはチュニジアからの移民選手Mikari ボランチは右に21歳の Salatic 左にペルー人の Rinaldo , 2列目はスペイン人21歳のレオンとブラジル人MF Wesley 2トップには右にドイツ人FW Ristic 左にブラジル人FW Ailton ここは外国人枠が無いのか?スイス人選手は3人だけだ。前節 Aarau戦と同じスタメン。 FW の Ailton はご存知の方も多いか?昨シーズン途中にトルコの BesiktasからHSVに移籍し高原とプレーをした、今シーズンはセルビアの Red Star Beoglade に移籍し、Zurich に前の試合から移籍しそのデビュー戦で決勝ゴールを挙げた。Ailton の加入は7得点でチームの得点頭だった Antonio Dos Santos の移籍の穴埋めか? 一方の Basel, GK Castanzo, 4バックDF陣は左から中田浩二、 Smijanic, Majestorovis, Zanni, ボランチは右に Marik Ba, 左に Ergic, 2列目は左から Chipperfield, Rakitic そして Sterojvski, Chipperfield, Sterovski はご存知の方も、オーストラリア代表のワールドカップメンバー。そして2月6日の Deanmark 戦にも出場した。いよいよキックオフ。両チームのサポーターのボルテージが上がる。どこの国でも街でもサッカーはある....そう熱くあるのだ.... と思う瞬間だ.... 続く。


Naohiro Takahara Takaha~raaaa その2

2007-03-06 | EURO Football
試合の行われた Commerzbank-Arena は昨年のワールドカップでも使われた競技場で60,000 人収容可能だ。しかし、この試合の公式入場者数は 40,038 。空席もちらほら。翌々週のホームゲーム、Bayern München戦のチケットは既に完売との事。さすがバイエルン人気だ。ワールドカップでは England vs Paraguay を皮切りに5試合行われ、最後にブラジルがフランス相手に散ったのもここの競技場だ。その試合後は多くのブラジル人がここで涙に暮れたのではないかな? 後半が始まった。立ち上がりは前半の25分以降、ミスが多くてボールが繋がらなかった Hannover が少し押す展開。ワントップのスタイネルが横に大きく動く。特に右に寄って Frankfurt の左サイドを突くときにゴール近くまで持ち込める。ただ右の2列目シュレーターの出来が今一なので決定機には至らない。それでも49分にはスタイネルが右を崩してブルヒンクの強烈なシュートを導くが危なくサイドネット。51分にはシュレーターからのスルーパスがスタイネルに通るがシュートはルスがブロック。シュレーターがこの試合で唯一見せた仕事じゃなかったな?そのCKから跳ね返りを押し上げていたフスティがそのままミドルを放つがクロスバーを越える。後半やや劣勢のフランクフルトは53分2度目の超決定的なシーンが生まれる。高原が左サイドを突破し逆サイドのシュトライトに展開する、そしてシュトライトはファーポストに構えるマイヤーに完璧なクロスを上げる、しかし全くフリーのマイヤーのヘッドは真正面の Frankfurt 大サポーター陣の見守る中ゆっくりとクロスバーを越えてしまった。2度の決定機を逸し、地元サポーターからは何やら声が飛ぶ、こんな展開でもし、先制されたらいやな流れを汲んでしまう。しかし、そんな不安を払拭したのが高原だった。56分、 Frankfurt はツルク、シュトライト、高原そしてマイヤーが絡んで波状攻撃を見せる、一旦はクリアーされたかに見えたがそのクリアーボールがペナルティーエリア脇のシュトライトに渡り、そこからファーサイドにシュート、そこに高原が走りこんで押し込み待望の先制点をホームの Frankfurt が挙げた。高原は前節の HSV, 水曜日DFB 杯での Kickers Offenbach そしてこの試合と3試合連続ゴール。場内は Naohiro Takahara Takaha~raaaa の大合唱が続く。尚も Frankfurt はマイヤーの上がり、シュトライトの切れ込み等でゴール前に迫る。56分には追加点の決定機を迎える。ヴァイゼンベルガーから高原に良いボールが渡りそのまま高原は左サイドを突破、そして完璧なクロスをファーサイドに送るが、そこにいたツルクは足に当てることが出来ず追加点の決定的なチャンスを逃してしまった。するとその直後、アメリカ人右サイドバックのチェルンドロが鋭いドリブルを見せてそのまま切れ込んでシュート、あわや同点ゴール?と思われたがGKニコラフがファインセーブ。これでさっきのマイヤー、ツルクらのミスを帳消しにした。何とか追加点をと願う地元サポーター達は殆ど全員が手拍子を打ちながら立ち上がる。67分両チームのベンチが動く。 Frankfurt はヴァイセンベルガーが下がりプロイスが入るこれは中盤の守備を強化する狙いか?一方の Hannover はMFシュレーターを下げて日本でもお馴染みのイラン人FWハシュミアンを投入する。そしてボランチのヤシコフを下げてアイスランド人FWのトールヴァルドソンを入れてこの二人をツートップに据えて、2列目を左からスタイスル、ブルヒンク、そしてローゼンタルを置くが、これまでヤシコフのスルーパスに手を焼いていたので彼が引っ込んだのは Frankfurt ベンチにとっては良かったか?それともそれに勝る戦術が Hannover ベンチにあるのか?この時間から Hannover は大きなサイドチェンジを見せる。71分には右のローゼンタールから左のスタイネルにサイドチェンジ、そして中のハシュミアンに渡りシュートにつながるが、同点ゴールにはならなかった。そして左サイドバックのチェルンドロも上がってくる。しかし、効果的な追加点がFrankfurt に生まれる。中央のシュトライトから前方のツルクに渡りドリブルで中央突破を図る、右にいた高原が更に右に流れて相手DFを外におびき出すとそのままツルクはドリブルシュートを放つ。ライナーで飛んだシュートはGKエンケを破ってゴールイン。見事なミドルシュートだった。すると2点目の突き刺さったゴール裏に陣取る大サポーター軍団からはツルクのナイスシュートを作った高原の動きを賞してだろうか? Naohiro Takahara Takaha~raaaa の大合唱が起こる。サポーター達はよくわかっている。この日の高原を。得点だけではない、サイドによってナイスクロスを上げたり、やや下がって絶妙のスルーを通したり、子の様に相手のDFを引っ張る動きを見せたり。そして得点こそならなかったが前半には豪快なオーバーヘッドシュートを見せた。2点差のつけられた Hannover は78分にMFローゼンタールを下げてスロヴァキア人FWイエンドリシェックを投入して3トップに。 しかし、Hannover からやって来たサポーター達を沸かせることは時折伝えられる他球技場での途中経過以外は出来なかった。86分にハシュミアンが倒されてFKを得たが、直接狙ったショットはGK正面であった。90分にFrankfurt は4試合振りの完封を狙ってか、ケラーがシュトライトに替わって投入された。そして約1分後タイムアップ。大歓声が沸き起こり、Frankfurt にとって9試合ぶりの勝利と7試合振りのホーム白星、そして4試合振りの完封勝利が達成された瞬間であった。高原はリーグ2試合得点に連続フル出場のおまけつき。試合終了後、サポーター席に挨拶に向かう Frankfurt 選手達。ひととおりの歓声が送られる、選手達がピッチをあとにしようとすると続いて Naohiro Takahara Takaha~raaaa の大合唱が沸き起こる。高原は1人サポーター席の前に戻りその合唱に合わせて飛び跳ねて躍り上がる。さらにボルテージは上がった。 こういうシーンを見ると自分も“日本人でよかったぁ~”と思ってしまう。帰りのトラムの中でも、中央駅でもNaohiro Takahara Takaha~raaaa の合唱が聞かれた。
翌日の新聞各紙では TAKAHARA を絶賛。東京スポーツ的な?Bild 紙はTakahara のスコア( Weltklasse :World Class )としたのは褒め過ぎとしても Die Welt は2を点けた。 こんなに溌剌とした高原をドイツで見たのは初めてでは無いかな?しかし、ドイツで得点を続けている様に代表で行くとは少し考えにくい。高原とて1人でがんがん突破してゴールを決められるわけではない。そういう選手はこれまでマラドーナとクライフとペレくらいであろう。中盤から彼の好むボールが出されてこその事だと思う。世界のトッププレーヤーがクラブレベルと同等の結果を代表でも残すのは共に同じ、しかも高いレベルが周囲を覆っているからだ。しかし、アジア大会には召集すべきFWだろう。最後の厳しい局面を1人で突破してゴールを生む能力は今高原が一番だろう。一昨年のワールドカップ予選のアウェーでのイラン戦やホームでの北朝鮮戦のよりかは良い動きを見せるだろう。
日曜日に Aachen と Cottbus が勝ってしまったので Frankfurt はまた降格圏内の16位に下がってしまった。
しかし、9位 Wolfsgang との勝点差はわずかに3。この3勝点差の中に8チームがひしめく。チームの残留に貢献し、OKUDERA に続いて TAKAHARA の名前が長くドイツ人の記憶に残る選手になることを期待する。

Naohiro Takahara Taka ha~raaaaa その1

2007-03-05 | EURO Football
ドイツの大都市 Frankfurt 。ドイツが統一された1990年以前までここはドイツ一の大都市であった。ドイツというよりも当時の西欧経済の中心とも言えた。東西ドイツが統一され、今はベルリンが最大の都市とされているがそれでもまだまだ地理的にもここがEUの中心と言う気は否めない。 街の中心部にあるフリードリッヒ広場にある統一通貨ユーロの大きなマークを見るとその感は強まるばかりだ。しかし、 Bundesliga の世界ではなかなかそうは行かない様だ。地元 Eintracht Frankfurt は昨シーズン14位に終わり降格は免れたが降格順位16位の Kiaserslauterun とはわずかに3勝点差 であった。今季はインタートトカップを経て UEFA Cup に進出を果たしたが Group Stage を突破出来ずベスト32には進めなかった。今年は先週アウェーの HSV Hamburg 戦で敗れて第23節を終わって17位。特に失点42はこれまでリーグワーストだ。高原が活躍しているが、順位浮上の為にはまず守備の整備が急務だろう。今節、第24節はホームに7位の Hanover 96 を迎えるが、今シーズンは第7節のアウェー戦で引分けている。高原は先発出場し65分 Thurk と交替でベンチに下がっている。Frankfurt は今季ホームでは2勝5敗4分、第10節のMoenchengragladbach 戦、高原のゴールで勝利を収めて以来2分4敗。ホームで勝てないのも低迷の原因だ。 勝ち星そのものも第15節の Aachen 戦、高原のハットトリックで勝って以来8試合ご無沙汰だ。しかし先日のDFB杯ではこれまた高原の2ゴールを含めた 3-0 で Kickers Offenbach を一蹴しベスト4進出を決めた。チームは早くも“決勝戦の行われる Berlin に行く”とロゴの入ったTシャツn販売を始めた。しかし肝心の1部残留の為にもこの試合は負けられないところ。また Hanover はここ5試合で4勝1分と絶好調で順位も7位に急浮上。そしてこの試合の結果では5位浮上の可能性もあり、そうなると UEFA Cup 出場権が射程内に入ってくる。まぁお互いに負けられない試合と言うことだ。 アウェーの Hanover のスタメンGKはエンケ、DFは4バック、左サイドのチェルンドロは米国代表でワールドカップにも出場、センターバックにイタリア人DFヴィンシウス、しかし他の2人は前節 Dortmund 戦とは替えられ、フォーレンフォルストに右サイドバックにハンガリー人DFフスティ、右のボランチは前節のバリッチェに替わってブルガリア人MFヤンコフ。左にアルバニア人のララ。2列目には右からシュレーター、真ん中にオランダ人MFブルヒンク、左にロゼンタル、ワントップのスタイナーはチェコ人FWでワールドカップにも出場。攻撃陣は前節と同じだがDF陣とボランチを替えたのは Dortmund 戦で勝ったのだが 4-0 から終了3分間で2失点した事が原因か?一方のホームの Frankfurt は前節 HSV 戦からメンバーも布陣も替えて来た。GKニコラフは替わらないが、DF陣、左サイドにはスイス人DFシュパイシャーを起用。オクスを左サイドバックから右に回し、怪我で離脱のキルギアコスに替わってマケドニア人DFヴァソキスがセンターバックに起用されルスと組むことに。最前線は2トップで左に負傷から復帰したギリシア人FWアマナテウスが入り、右に高原が。トップ下にHSV戦で途中出場であった長身マイヤー、そして2列目は左にヴァイセンバーガー、右にシュトライト。フィンクはワンボランチとして起用された。前節は高原のワントップに2列目を右から シュトライト、ヴァイセンベルガー、ヘラーに3人が並びボランチは二人置かれ右に Fink 左に Koehler であった。
試合は開始直後に高原がドリブルで切れ込み観客を沸かせる。しかし、4分にはもう1人のFWアマナデウスがララの反則タックルで倒されて起き上がれない。両チームのサポーターから口笛が飛ぶ。当然お互いに相手の選手に。立ち上がれないアマナデウスは担架で運び出された。数分後アマナデウスはピッチに戻るが、その間は長身のマイヤーがトップに上がり高原と2トップを形成する。マイヤーはその後もよく上がってきて攻撃のチャンスを作る等途中交替出場をした前節同様の良い動きを見せる。高原も良い位置に飛び出す。FK等のセットプレーになると観客から TAKAHARA GO !! の声が飛ぶ。20分にはハイボールの競り合いから高原の顔面に肘が入り倒される。しばらく起き上がれない。 Frankfurt のサポーター達は2トップ ( アマナデウス、高原 ) を潰しに来る Hannover DF陣を激しく非難する。高原は何とか立ち上がったが、その直後にアマナデウスがベンチに下がりツルクが入り、高原と2トップを組むことに。怪我から回復したばかりのアマナテウス、また長期離脱にならねば良いが。この後しばらく Hannover の攻勢が続く。23分にはヤシコフが倒されるがボールはフリーのスタイスルに渡りそのままドリブルで持ち込みミドルシュートを放つがバーの上、26分には左サイドをフスティ、ヤシコフのパス交換から最後はヤシコフが強烈なミドルを撃つがポストの左を外れていく。しかし、この劣勢をわずかな時間に抑えたのが高原。あらゆるところに現れ、ボールキープやスルーパスを出してチャンスを作る、シュトライトが右からよく上がってきて3トップを形成し相手の上がりを押し込む。そしてセットプレー時にはマイヤーが上がってくる。DFも押上げが速く CB のルスが惜しいヘッドを放つなど前線との間をコンパクトに保ち Hannover はボールを持てない。頼みはブルガリア人MFヤシコフのスルーパスのみだが、2本目、3本目のパスが繋がらない。 この時間に何とか先制をと願うと終了間際にビッグチャンスが訪れる。左サイドを崩して最後はヴァイセンベルガーからゴール前にクロスが入りGKエンケを破る。無人の左ポスト直前に詰めたのは高原、その1mもない至近距離からあとは前に転がすだけなのに、身体ごと当てたボールはポストに当たってしまいゴールラインを割ってしまった。これまですごく良い動きをしていたのに、たった一回のミスが本人の評価とと試合結果の台無しにしてしまう事が多々ある。前半の高原はこれを文字通り敢行してしまった。 後半名誉を挽回できるだろうか?そして Frankfurt は連敗を止められるだろうか?     続く

Kellerduell HSV vs Takahara その2

2007-03-04 | EURO Football
HSVが低迷しているとはいえこの日の入場者数は公式発表でも57,000 人。昨年6月のワールドカップ観戦以来の AOL アリーナ。AOLはドイツから撤退したらしいけど来年はどういう名前を使うのか?AOLは世紀のトンでも本 Rape in the Naking を題材にしたありもしない日本軍の南京虐殺事件を映画化するそのメインスポンサーとなるらしい。競技場敷地内では Frankfurt の移設ファンショップを探すが見当たらない。いつもならアウェーチームのファンショップカーもあるのだけど.... 当初アウェー側の座席をと、現地に住むGさんにお願いしたのだが“アウェー側はフランクフルトに行って買ってください。”と言われたらしく、そこに近い席を入手してくれた。そこは何とEintracht のサポーター達とフェンスをへだてた直ぐ横の席。彼らの何人かは私を見つけてなにやら言っている。私の方から“TAKAHARA wie gaefellt ?“ と声をフェンス越しに掛けるとなにやら叫んでいるがそれは賞賛の声である事は間違いなさそうだ。第22節までリーガで7得点はチームの稼ぎ頭。アウェーのUEFA CUP フェネルバフチェ戦でも2ゴール。完全にワントップのポジションを自分の物としている。ただチームは第15節の Aachen 戦(ここで高原が3得点!! ) 以降3分4敗と勝ち星が無い。この負けられないHSV戦で高原は存在価値をさらに見せつけたいだろう。特にHSVの元チームメイト、サポーター達に。 試合前の練習を見ていても彼がチーム内でのどういう立場にいるかが良くわかる。Frankfurt はギリシャ代表のFWアマナテディス、そして 左サイドバックのラインハルトを怪我で欠いているが,昨年までのアマナテディスのポジションは高原が埋めている。だがラインハルトの離脱が失点続出の原因でもある。一方のHSVは攻撃的MFデヨング、攻撃的MFベンジャミンが離脱、ファン・デル・ファールト、ソリン、ゲレーロ、ラインハルト、ヴィッキー怪我を抱えている。またヤローリン、ゲレーロ、サノゴは警告をもらえば次の試合は出場停止となる。いつものHSVのテーマ音楽に乗って両チームの選手が入場してくる。高原がこの曲を聴きながら入場するのは何度目だろう。だがこの試合が一番誇らしげに入場しているのではないか?フランクフルトからのサポーター達も飛び上がって声援を送る。キックオフに先駆け、HSVのイラン人MFマハダヴィキアが HSV でのBundesliga 200試合出場を達成したとの紹介があり、拍手が送られる。HSVのスタメンはGKにシーズン途中に Shcalke から移籍して来たロスト、DFは右から カメルーン人のAtouba, オランダ人Mathijsen, そしてReinhardt, Abel の4バックAbel も今シーズン途中から Schalke より移籍して来た。ボランチは 左にLaas, 右にはチェコ代表のJaroslin。ワールドカップでのイタリア戦はここAOLアリーナで後半から出場した。2列目にアルゼンチン人のソリン、オランダ代表のファンデルファールト、そしてイラン代表のマハダビキアと多国籍軍で構成。トップは前節の Olic に替えてコートダジュール人FW Sanogo。上位を行く Bremen 戦に快勝した前節とは戦術を替えてきた。4バックの前にはDemel, van der Vaart そして Jarolin を配し、ワントップには Olic を起用しその後ろには右に Trochowski 左に Laas を置いたやや守備的な布陣。しかし Frankfurt 戦はあきらかに攻撃的な布陣を敷いて来た。
一方の Frankfurt 、前節4失点で惨敗したStuttgart 戦にスタメンから6人を替えた。GKはベテランの Nikolov , 今季のGKは Proell との併用になっておりここ3試合は Nikolov がスタメンだ。DF はこちらも4バック。右から Preuss, ギリシア代表の Kyrgiakos は193cm の長身DF,そして Russ , Ochus, 。Russ , Preuss らは前節起用されなかったDF。ボランチは2人とも替えて、右に Fink 左に Koehler 。ただ Koehler は昨シーズンまで2列目で起用されていた。ワントップの高原の後ろには右から Streit, オーストリア代表の Weissenberger そして 21歳の Heller が並ぶ。ここも Streit 以外は替えられている。
試合は開始からホームのHSVが押してくる。開始1分53秒には早くも右からのクロスにあわやゴールと思われるがGK Nikolovがセーブ。3分にも中央突破をファールで止めざる得なく与えたFKからピンチを招くが最後は Mathijsen がトラップミスをして助かる。さらに7分にはサノゴの中央突破をまたもファールで止めてゴール真正面でのFKを与えてしまう。 マハダヴィキアとファンデルファールトがセットされたボールの後ろに立ち結局ファンデルファールトに直接あっさりとゴールに蹴りこまれて先制点を許した。確かにサノゴのボールキープは強いがあっさりと突破を許しすぎる。その後もHSVの攻勢が続く。マハダヴィキアは右に左にサイドに現れる。19分には左に現れたマハダヴィキアからソリン、ファンデルファールトと繋がれピンチを招く。そうかと思えば26分にはカウンターからサノゴに抜けられ、何とかGK Nikolov がセーブ。 Frankfurt は10分に高原が右に流れたところにいいボールが出てチャンスを掴んだ以外は見せ場を作れない。30分頃になると長身のDFキルギアコスが上がり始め、何度かトップの高原にボールが出るようになる。こうなるとHSVは2列目の3人が下がる様になり、時折効果的なカウンター攻撃を見せ、ファンデルファールトが何度かシュートに持ち込むシーンが何とか前半は1失点に抑えられた。得点も無かったけど。まだこのチームも高原の特徴を生かしていない様に見えた。彼のブンデスリーガでの試合を見ると足元よりも前に、横に流れながらボールをもらいそこからスピードを生かした突破でチャンスや得点を生み出してきたが前半を見る限りそういうシーンは1度あったきりだった。後半両チームはメンバーチェンジを含めた戦術等を替えて来るのだろうか?

後半になってもメンバー交代は無かった。マハダビキアの運動量がやや落ちてきたせいか、Frankfurt のボール回しが繋がるようになりやや優勢となる。56分に先に Frankfurt ベンチが動く。今季第20節以来の Bundesligaスタメンに抜擢された2列目右の Heller に替わって前節ではスタメン起用されたThurk が投入される。これで高原と2トップ気味になる。 Heller は前半相対するマハダビキアの動きに惑わされたか?左からの攻撃はあまり見られなかった。それが功を奏したのか3分後の59分高原が中盤でボールを受けるとすぐに高速ドリブルで切れ込む、そして van der Vaast のタックルをかいくぐりペナルティーエリアのすぐ外からドリブルシュートは放ちそのままGK Rost を破り同点ゴールを叩き出した。Frankfurt サポーター達は躍り上がって喜ぶ、そこに高原が脱兎のごとく駆け寄る。“Na o hi ro Takahara Takaha~ra !! “ と大合唱が始まる。高原自身、渡独以来一番うれしいゴールでは無かったか?こうなると引分けでは降格圏内から脱せ無いHSV ベンチは動いてくる。62分にはワントップの Sonogo を Olic と入れ替え、65分には Sorin に替えて Trochowski を投入する。Olic はワールドカップのクロアチア代表メンバーだ。その2分後 Frankfurt はWeissenberger を下げて196cm の長身MF Meier を 投入する。この Meier が左サイドを突破し、また長身を生かしたポストプレーから HSV が押し込まれる時間が続く、たまらず76分にマハダヴィキアに替えて昨年まで高原が着けていた32番のユニフォーム、Ben-Hatira が投入された。この直後 Ben-Hatira が右サイドを上がり中の van der Vaart に繋ぎさらに左の Torchowski に送りそのまま放たれたショットがHSV追加点となった。交替選手自身が投入された直後に得点に絡むのはStevens 新監督の手腕か?しかし、 Frankfurt もサイド攻撃からチャンスを掴んでいたので残り時間を考えればまだチャンスはあると思えた。80分には長身DF Kyrgiakos が攻撃参加し頭で落としたところに高原が走りこみフリーの Fink に流すがシュートはクロスバーを越えてしまった。 Frankfurt はもう Kyrgiakos を上げてパワープレー。そしてHSV は守備を固めて完全にカウンター狙い。83分 van der Vaart, 85分 Olic がカウンターからフリーで撃つが外してくれる。86分には Fink に替えてブラジル人 Chris を入れる。88分、Frankfurt FKのチャンスからゴール前の混戦で最後は Preuss が倒されるがノーファール。 Frankfurt のUltras からはすごい野次と口笛が飛ぶ。しかし、まだロスタイムが3分と表示される。高原を含めて Frankfurt 攻撃陣がゴールに何度も迫るが、93分に Olic にカウンターから右サイドを突破され3点目を決められ、そのままタイムアップ。この時点で HSV と Frankfurt の順位が入れ替わり Frankfurt は降格圏の17位に落ちてしまい、 監督が替わるとチームがこんなに変わるのか?3連勝の HSV は一気に13位に浮上した。一方の Frankfurt はまだ11試合残っているが、早く安全圏内に逃れる為に何か方策はあるのだろうか? ボール支配率では Frankfurt が 54% と上回っていた。シュート数も HSV 12 に対しFrankfurt 10 と見劣りしない。ただ1対1の局面では Frankfurt 48% と HSV を下回った。やはり1対で競り勝つことが大切なのだろう。日本では高原のゴールだけが報道されているだろうなぁ..... 

Kellerduell HSV vs Takahara

2007-03-02 | EURO Football
Die Bundesliga は先々週末、第22節を終えて大混戦が話題になっている。と言ってもそれは上位争いでは無く下位の方だ。確かに上位陣も、今年は優勝常連のBayern Münchenがいまひとつ。首位 Schalke04 と勝点12あけられ4位。 Champions League 出場資格のある3位Werder Bremen とも勝点差5をつけられるなど例年とは異なる。そしてついにマガト監督が解任。指揮は後任のヒッツフェルト新監督に委ねられることになった。とは、言ってもフェリックス・マガト氏は現役時代、HSVで活躍し1982-83 Europe Champions Cup 優勝当時の中心選手。またヒッツフェルト氏もBayern Münchenを監督として率いて何度もマイスターシャーレを勝ち取り、ついでにメインスポンサーの Deutche Telecom のCFにまで出たことがある。ここは元鞘に戻ったといったところか?
そして下位争いに目を転じると第22節終了時で最下位 Borssia Monchengragladbach の勝点が20であるが、11位 VfL Wolfsburg が勝点25。勝点5差の中に8チームが犇く。Bundesliga は下位3チームが2部に降格するがその降格争いがこれから熾烈を極めていく見込みらしい。 そして第23節では11位以下のチーム同士の直接対決が多く組まれ(もちろん日程はリーグ開始前に決まっている。)地元 Kicer 紙では下記の対決をKeller
( 地下の ) duell ( 直接対決 )と呼んでいる。

Energen Cottbus ( 16位 ) vs Arminia Bielefeld ( 12位 )
HSV Hanburg ( 17位 ) vs Eintracht Frankfurt ( 15位 )
VfL Bochum ( 14位 )   vs Alemania Aachen ( 13位 )

また最下位 Monchengragladbach は3位 Bremen と 11位の 1 FSV Mainz 05 は Nuremberg とそれぞれホームゲームを行った。 ここで目に付くのが昨シーズンまで高原の所属した、と言うよりも3位で Champions League に出場した HSV Hamburg の低迷ぶり。Bundesliga 発足以来まだ2部落ちした事がないが今シーズンは降格も視野に入れねばならない状況。昨年12月初旬に出た Sport Bild 誌にもHSVの低迷に関する特集記事が2週に渡って掲載された。年明け早々に来年度の予算編成案を3月15日まで提出するようにとの書簡がリーグ連盟から送られるのだが、HSVはどうやら2部落ちしたときの編成案も提出する見込みとの事。その際は選手達のサラリーを含めた全体の予算を約5000万ユーロ(約80億円)減らさねばならないらしい。今季は Champions League に向けての強化の為に新戦力の整備に2500万ユーロ( 約40億円)を投じた。例えば Juan Pablo Sorin には370万ユーロ( 約5.92億円 ) Nigel de Jong の獲得には250万ユーロ(約4億)を掛け、他にも8人の新戦力を補強した。だが彼らが充分に機能しているかと言うとそれは疑問符が付く。高原の移籍は戦力に影響を及ぼさなかっただろうが、昨シーズンの守備の中心選手 van Buyten ( Bayern München ) そして攻撃の要 Brbarez ( Leverkusen ) の穴は埋められていない。特に Barbarez は得点も取れてスルーパスも出せそして守備能力も高いことから何故引き止めなかったのかと思う。 HSVの新規加入戦力ら高給取りは降格すれば当然移籍リストに載せられ、エースの van der Vaart でさえ例外では無い。2部落ちした場合は収入も激減するらしい。2000万ユーロ(約32億円)見込めるスポンサー収入は約3割~4割減収を余儀なくされ、VIP ルームの収入1500万ユーロ(約24億円)そしてシーズンチケット1700万ユーロ(約27.2億円)もどれだけ減るか?シーズンチケットはともかくVIPはほぼ零になるのではないか?テレビ放映による2000万ユーロ(約32億円)の分配金も2部のチームは4割の800万ユーロ(約12.8億円)となり、当然 UEFA Champions League 関係の放映料1000万ユーロ(約16億円)の収入は無くなる。こうして数字を見ると残留と降格は金銭面では改めて天と地ということがわかる。Jリーグでこれだけ収入あるのかな?AFC Champions League に出ても16億円も収入は無く、かえって遠征費用等の持ち出しが多いだろう。
今シーズンの戦いを分析すると試合終盤での“スタミナ切れ”が顕著らしい。それでなくてもHSVは毎年何試合か終了直前の失点で勝点を失っている。Champions League の アウェーでのアウェーArsenal 戦は前半に先制しながら後半に3失点を喫し敗れている。DFのJoris Mathijsen は “我々は試合が45分で無く、90分の勝負だと再点検せねばならない。” Bayern München戦で1-2 と敗れた後のコメントだ。昨シーズンはバイエルン相手にホーム&アウェーで連勝し好成績に繋げたのだが、今年は土をつけられ、この試合では終了6分前にエースの van der Vaart がベンチに下がった。1点差でリードされているのにエースが下がるなんて??Kicker 紙はこう語る。それは van der Vaart のコンディションに問題があるのか?または Doll 監督の采配が悪いのか?それら両方が当たっていると考えられている。 Van der Vaart のみならず、故障者が続出しておりDF のAtoube等殆どのレギュラー選手が怪我を押して出場しているのが現状。大枚を投じて選手を補強したのに満足に動けない。それはどうもAOLのピッチに問題があるとか?それは天候の影響か?ワールドカップの為に“再整備”をした影響か?そして Doll 監督の采配。 Berund Hoffmann 会長は“間違いを冒さない人間はいない”と言いながらも“これ以上は待てない状況”と結局 1月いっぱいで Doll 監督の更迭を決めた。2004-05 シーズン、18位に低迷するチームを(高原を活用して)建て直し、翌シーズンは(高原に替えて van der Vaart を起用する事により)チームを3位に引き上げ UEFA Champions League の出場権を得たが、今シーズンはその Champions League と Bundesliga との日程に悩み選手起用にちぐはぐが目立った。11月4日の Wolfsburg 戦では6人の選手が今シーズン初登場。そして試合は0-1 で破れ、続く VfB Stuttgard 戦でも4人の選手をデビューさせ 0-2 で完敗。続く Minz 戦に向けては練習時間を長く取るという準備を施したおかげで? 0-0 と勝点を挙げた。また エースの van der Vaart を特に強豪相手( Arsenal, Bayern München ) で守備的MFに置くと言う采配。Van der Vaart 自身はそれでも守備的によく機能していたらしいが、彼がゴールを狙わない事ほど相手DFに安心感を与える事はないであろう。今季昇格してきたチームとの対戦ではAachen ( アウェー 3-3 ) Bochum ( アウェー 1-2 ) Cottbus ( ホーム 1-1 ) と勝ち星をあげられない。これも低迷に大きく拍車をかけている。 それらを見れば更迭は当然の結果だろう。
しかし、その結果が現れたか?21節では上位を行く Bremen をアウェーながら van der Vaart の2ゴールで 2-0 と勝利を収めている。一方の Eintracht Frankfurt 、日本では高原のゴール数ばかりが報道されるが前節 VfB Stuttgard 戦ではホームながら 0-4 の完敗。降格ゾーンが徐々に近づいて来ている。高原はこのチームで居場所を見つけてこれまで7ゴールを上げているが、チームとしては大量失点が目立つ。 Bremen 戦の6失点に始まり、4失点が2回( Vfb Stuttgard 0-4, VfL Bochum 3-4 ) 3失点が2回( Bielefeld 0-3, FC Shalke 04 0-3 ) 第22節終了時点の42失点はリーグワーストだ。前日の地元紙、及び Kicker 紙ではこの試合の鍵を握る選手として HSV は Huub Stevens 新監督そして Frankfurt は高原の名前が挙がっていた。
しかし、どちらとも喉から手が出るほど欲しいのは勝ち星。特にHSVはEintracht 戦に勝てば降格ゾーンから脱出でき、Frankfurt は反対に降格圏内に落ちる。(また10試合以上残っているけど。) そして高原にとっては心中期する試合であったに違いない..... 続く..

イスラエルにて その3 もう泳げるの?

2007-03-02 | EURO Football
UEFAに組み入れられたイスラエル、30年近くに渡り欧州列強の草刈場であったが、EURO2000 では予選ではスペインに次いで2位に入りプレーオフに進んだ。そしてデンマークに敗れた(ホーム 0-5 アウェー 0-3 ) 欧州カップ戦での戦績はUEFA Cup 2001-02 で Hapoel がベスト8( AC Milan に敗れる) Champions League 2002-03 のグループリーグ戦での Manchester United 戦の勝利 ( ホームで 3-0 ) が目立つくらい。プラティニ新会長の打ち出した“発展途上国へのチャンス拡大策”にあやかれるだろうか? 国内リーグでは Maccabi Haifa, Maccabi Telaviv, Hapoel Tel Aviv raが力があり,Tel Aviv の2チームのダービーはものすごいらしい。そして現在Beitar Jerusalem が国内リーグトップだがそれはロシア人オーナーのArkady Gaydamak 氏の影響が大きいらしい。彼は“イスラエルの Abramovich “ とさえ呼ばれており、 Gaydamak がいれば Liverpool からジェラードでさえ引き抜けると思うサポーターも?しかし、チーム予算がこれまでUS$700万だったのが Gaydamake が来てから6倍以上のUS$4,250 に引き上げられ、Jerome Leroy をフランスの Lens から年棒US$200万で引き抜いた。それまでのイスラエルリーグでの最高給取りは Avi Nimni のUS$28.3 万であったから約10倍近く引き上げられたことになる。その Avi Nimni はイスラエル代表の主将で 2003年かつては上層部と衝突し Beiter Jersalem に移籍させられたがそこでの多くの試合のプレーを拒否し、その後Atletico Madorid , Derby County でのプレー経験を経て再びMaccabi Telaviv に戻った英雄だ。 Nimni がチームを出た時にエチオピア系ユダヤ人選手の Baruch Dego が Maccabi に入団したが、 Nimni を懐かしむ熱狂的な Maccabi サポーターから非難の的となり心無い民族的な野次や怪我に悩まされた。そして今や Maccabi のライバルチーム Hapoel の中心選手だ。テルアビブの街を歩くとアフリカ系移民が目に付くが、彼らはエチオピア系ユダヤ人で移民政策の一環のエチオピアから多く受け入れられた移民達だ。ユダヤ系で繋がっているところは先のアジア大会でカタール、バーレーンがケニヤ、ブルンジから移民選手を受け入れ陸上の長距離で好成績を挙げさせたのとは少し赴きが異なる様だ。

エルサレムと異なりテルアビブは海にも面している投宿したホテルの前には砂浜が広がっていた。早速朝のジョギングに。すると午前7時と言うのに既に泳いでいる人が。確かに寒くはないのだが。後で聞いたらこの地区はロシア系ユダヤ人が多く、彼らは皮下脂肪が豊富で体感温度も日本人と違いこの程度の気温なら泳いでしまうらしい。それにロシア人の海に対する愛着は前から知っていた。テルアビブでアラブ人バスは見かけなかった。ここではそういうバスは無いのかな?エルサレムだからこそアラブ系パレスティナ人が多いのか? でもここの運転はエルサレム以上に更に乱暴だ。車線変更も左折もまずハンドルを切ってからウィンカーが出てくる。N子さんが教えてくれた、“今はテロよりも交通事故の方が死亡率が高いと地元の人は言っています。” 何となくうなづける。しかし、ここでは子供たちもそんな“交通戦争”を行きぬく術を知っているだろう。ここでは自己防衛能力を高めねばならない。日本の(うちの子供もそうだけど)ゲームですら攻略本に頼っている子供たちとは違うのだ。 だがそれが平和な国との違いだ。どちらが良いのかは判らない。そして私達は飛行場に向かった。