Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

日豪戦観戦記 1 引き分けは最高の結果だったか?  Japan 1-1 Australia 4th June 2013

2013-06-09 | FIFA World Cup

 時計は79分になっていた。 ここで日本ベンチが動く。栗原がピッチに投入される。そして前田がベンチに下がった。この試合、あまり前線でボールを受けられなかったなぁ~と思うと同時に残り時間はあと10分少々。どういうフォーメーションで押すのだろう? 3バックにはしないだろうしとピッチ上に目を凝らす。吉田、栗原がCBに入り今野が左サイドに入り、右サイドには内田が。まだ4バックだろう。だけど内田の位置は、そして前線は、と思っているとオーストラリア側の左サイド、 Bresiano からボールを受けた Tommy Oar がサイドを突破して来る。岡崎のタックルは届かず、内田が慌ててマークに入るがその前に Oar は日本ゴールをめがけてボールを上げてくる。そこに途中出場の Vidosic と今野がもつれこむように突進して来るが Oar の蹴った弾道は目いっぱい伸ばしたGK川島の指先の上を越えてなんとそのまま日本ゴールの内側のサイドネットに吸い込まれてしまった。 目の前でオージー達が狂喜乱舞している。上半身裸になってレプリカを振り回すオージー、そして泣き出している女性のオージー達も。ここはアウェー席のまん真ん中とはいえ現実を突きつけられているみたいでちょっと言葉が出なかった。選手交代でフォーメーションの事等が落ち着かない間を突かれた失点だと思った。 後半に入って Oar , Kruse の2列目の両サイドがよかったけど、失点を許すとはなぁ~。  Oar の代表初ゴールが日本戦かぁ~と思った。








ピッチ上では Green and Gold の Soceroos 達が歓喜の輪を作っている。あと10分程度、同点に追いつけるというよりも Schwarzer の守るゴールを破れるかなぁ~と不安が募った。そしてこの試合を落としてもワールドカップ予選で敗退するわけではないし、まだ勝ち点では断然他の4か国よりも有利だし悲観することはと自分に言い聞かせた。 だけど、ここでオーストラリアに負けるのはなぁ~と思ったのが本音だった。

試合が再開される、85分に再び Oar がエリア外からグラウンダーのミドルを放つがここは川島の正面に。 まだメンバー交代によるマークの受け渡しに混乱があるのか? 
85分には内田が下がってハーフナーが投入される。そして長友が左SBに戻り、今野が右SBに入った。そして最前線にハーフなーが入り本田がトップ下に入った。 ちょっとこの交替ドタバタ感が否めないなぁ~と思う。
その直後に中盤から前線にスルーパスが入るがハーフナーと長友がお見合いをする感じでボールはそのままGK Schwarzer に。 87分、岡崎に替わって清武が入る。前日にドイツから戻ったばかりの岡崎はよくここまでプレーしたと思う。だけど清武の投入はもう少し早くても、先制を許す前でも、と思った。
そして本田が Bresciano に倒されてFKを得る。 Bresciano にはイエローが出る。 この位置は直接狙うには少し遠い。逆サイドに誰か走りこんで…と思うとファーポストに香川が飛び込むがここは弾道は高すぎて合わない。  Schwarzer の範囲外になるとゴールが遠くなる。 

88分46秒、本田が強引にミドルを放つのオーストラリアDFの足に当たり日本がCKを得る。 昨年のBrisbane でのゲームではショートコーナーを何度も使ったがこの日は1度も使わなかったのではないか?しかしここは遠藤が本田にショートコーナーを出す。そして本田がゴール前にライナーで送るとその弾道は不規則なバウンドをしたのが遠目からもよく解った。するとすぐに Socceroos 達がバーレーン人の Nafa shukralla 主審を取り囲むシーンが私の目に飛び込んできた。 主審は手を水平に上げてペナルティースポットを指している…..そしてイエローカードを出した。 ハンドを犯した Mckay に出されたものだった。ゴール裏のサポーター席から大歓声が沸きあがっている事からPKを宣誓しているのが確認できた….そして本田がボールを抱えてペナルティースポットへ歩みを進めているのを見てPKを得たことをやっと確信できた。

隣のゾーンの日本サポーター席からも大歓声が、そしてアウェーゾーンにいる私の周囲の10人程度の日本人達からも歓声が上がった。 しかし GK Schwarzer からは例えPKでも容易には…と悲観的な近未来が瞼の裏をよぎる。願う気持ちで遠くオーストラリアゴール前を凝視する。本田が助走を取って蹴りこんだボールは見事にオーストラリアゴールネットに突き刺さった。







まさに起死回生。あと数分凌げば日本の5大会連続のワールドカップ出場が決まる。 ロスタイムが3分と表示されていた。そして時計は91分になっていた。 このまま行くのか、勝ち点3を目指すのか…オーストラリアベンチは Kruse を下げて Melbourne Victory のFW Archie Thompson が投入される。 彼にドリブルをされると厄介だなぁ~と思うがそれから30秒足らずで主審の試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた。 

やったぁ~、よかったぁ~   天を仰ぎながら叫んだ。 だけどよかったぁ~の方が本音だった。 

幸運にも、というよりも作戦通り手に入れたチケット。 そこはアウェー側だけど私はこの試合を見られればそれで良いと思っていた。 そしてこの私こそ日本人のなかでこの試合をみる資格のある人間の数少ない一人と勝手に信じて疑わなかった。
だけど実際にここのスタジアムに着席した時はこの幸運に感謝をした。

今度こそ勝ってくれよと期待しつつも、試合展開によっては勝ち点1を死守してもいいだろうとも試合の始まる何日も前からそう思い続けていた。 しかし今回は試合の1週間以上も前から日本というよりもさいたま市に入って調整をする選手も多かった。これまで、昨年の Brisbane の試合でも、その前までの欧州組が中心の時でも日本選手よりもコンディションが整わない中でもしぶとく引き分けたり、4年前のMCGでのワールドカップ予選最終試合の様に日本から逆転勝利を収めたりとその強さを見せ続けていただけに調整期間の十分にあったこの試合は、岡崎、酒井高徳そして本田が試合前日に合流することを考えれば日本もそんなにイージーにいかないと思った。

思えばワールドカップドイツ大会で惨敗してからこの試合の前まで Asian Cup 2007 ( 1-1 ) ワールドカップ南ア大会予選 ( 0-0, 1-2 ) Asian Cup 2011 ( 1-0 ) そして昨年のワールドカップ予選 ( 1-1 ) と5試合戦い、日本の1勝1敗3分。PK 勝ちは公式記録は引き分け。 日本は90分でオーストラリアに勝ったのは2001年あの豪雨の横浜で中田英寿が豪快に決めたFKで勝利を収めて以来ないのである。この時のGKは今でも Socceroos の守護神 Mark Schwarzer 。そして Archie Thompson も後半途中からプレーをしている。



それと毎度、オーストラリア戦の前には自分と専門家、ジャーナリスト諸氏とのスタメン予想の違いが楽しみであった。 これまで、ワールドカップドイツ大会以降のスタメン予想では常に私の圧勝であった。この試合はどうなるか….

その Socceroos のスタメン発表。 最初の驚きは Mark Bresciano, Mark Milligan のスタメンが発表されたとき。後で知ったけど ボランチの有力候補Mile Jediniak は故障が完治しなかったらしい。 Bresciano は反対に故障が試合が出来る程度に治ったからだったらしい。 3月のオマーン戦で先発出場したJames Holland に替わって、昨年の日本戦に続いてのMliigan の起用は日本でプレーした経験を買ったのかそれとも守備力を優先させたのか? 
Tm Cahill ワントップ の後ろには左から Tommy Oar , Brett Holman, Robbie Kruse が並んだ。 名古屋グランパスのJoshua Kennedy はベンチスタート。コンディションを考えても Kennedy は使ってくると思ったけどなぁ~。21歳の Tommy Oar の起用が後で“大抜擢”となることはこの時想像にも出来なかった。 ワールドカップ南ア大会は最後にメンバーから漏れ、翌年の Asian Cup では負傷した Richard Garcia に替わってメンバー入り。その年の FIFA U-20 大会ではエクアドル戦で50m のロングFKを決めた将来有望選手だ。
GKは大ベテランの Mark Schwarzer 。 DFは Lukas Neil とSasa Ognenovski のCBに右SBがLuke Wilkshire, 左SBに Matthew McKay が起用された。オマーン戦からはCBとボランチの2人ずつ、MFは怪我の Alex Broque に替わって Oar が。合計5人が入れ替わった。 昨年の日本戦とは4選手が入れ替わった。

一方の Samurai Blue は昨年のオーストラリア戦では怪我でスタメンを外れた吉田麻也が栗原に替わってスタメンに。 3月のヨルダン戦では香川がトップ下で岡崎が二列目右、左に清武であったがこの試合では懸念された本田がトップ下に香川が2列目左、右に前日ドイツから帰国したばかりの岡崎が起用された。ブルガリア戦は後半から投入された長友もスタメンに名を連ねた。

                                           1 川島
                                 ( Standard de Liege )

      6 内田                 22 吉田           15 今野                5 長友
( Schalke 04 )  ( Southampton ) ( ガンバ大阪 ) ( Internazionale  Milano )

                 17 長谷部                                    7 遠藤
              ( Wolfsburg )                             ( ガンバ大阪 )

           9 岡崎                    4 本田                       10 香川
      ( Stuttgart )         ( CSKA Moscow )      ( Manchester united )

                                         18 前田
                                         ( 磐田 )

 

                                            4 Cahill
                                ( New York Red Bull )

        11 Tommy Oar          14 Brett Holman      10 Robbie Kruse
          ( Utrecht FC )             ( Aston Villa )    ( Fortuna Dusseldorf )

                    23 Bresciano                              5 Milligan
                    ( Al Galafa )                        ( Melbourne Victory )

    17 Matthew McKay  6 Sasa Ognenovski    2 Lukas Neil   8 Luke Wilkshire
          ( 長春亜泰 )                ( 全南 )                                   ( Dynamo Moscow )

                                             1 Schwarzer
                                             ( Fullham )



オーストラリアのキックオフで始まった大一番は、キックオフ直後のパスを受けた Neil が大きくまっすぐにゴール正面に放り込むと Cahill がヘッドで落とし、 Oar が拾うがここは今野が落ち着いてクリアー。 53秒にも Milligan がゴール前にロングボールを入れ今度は Cahill が拾うがここも吉田がクリアー。立ち上がりから連続してロングボール攻撃を見せれば、日本も特徴のある攻撃を続ける。1分52秒、香川が二列目から飛び出しボールを受けるがここはオーストラリアDFがシュートを撃たせななかった。4分32秒には本田からボールを受けた岡崎を Ognenovski が倒して絶好の位置でFKを得る。本田がゴール前に入り遠藤が直接狙うが惜しくもポストのわずか左に外れる。6分33秒には本田から受けた香川が左サイドを上がった長友に送るがここはマークに入った Kruse をファールで倒してしまう。 相手DF,MFのあいたスペースに日本選手が入り込んだり、本田のゴールキープからスペースが出来たりと日本が良いリズムで攻めている様に思えた。そして改めて本田の存在感を認識した。
12分19秒には香川から本田に送られ一端は後方の長谷部にもどされるが再び前線の岡崎に。そして本田とのパス交換から抜け出し更に右サイドに走りこんだ内田に送られそこから中に入れられたがここは Neil がなんとかCKに逃れる。このシーン、オーストラリアのDF,MF 陣は完全にこのパス交換を“鑑賞”するだけだった。
13分19秒、CKから吉田がフリーでヘッドを放つが当たりが弱くてファーサイドに飛ぶだけであったがこのCKも内田がサイドを突破して得たチャンスから。 16分12秒には遠藤がスライディングに入った Bresciano をうまく外してミドルを放つがクロスバーを僅かに越える。 ここも本田と香川のパス交換から遠藤にシュートを撃つスペースが生まれたのがチャンスにつながったもの。やはり本田がいると違う。ピッチ上のすべてを好転させると感じた。



18分には本田が起点になり香川から岡崎に縦パスが入り本田に繋いでダイレクトでシュートに持ち込むがSchwarzer が素晴らしい反応でストップ。こぼれ球に香川が詰めたが一瞬早く Wilkshre がクリアーした。 惜しいチャンスだったけどさすが Schwarzer と思わせられた。

オーストラリアも劣勢の中、何度か日本ゴールに迫る。ロングボールをもっと多用して来るかとおもったけど開始早々に Neil から Cahill に送られたくらいで16分12秒には右サイド Kruse がボールを受けると香川、長谷部、長友、内田に囲まれながら Cahill に送り更に中の Holman に渡ると吉田がマークに入る前に放ったショットはファーポストの左に外れて行ったが、ロングボールだけでなく前線でボールキープからこういう攻撃が出来るのか?と思った。
22分今度は左サイド Oar にボールが入ると一気にタッチライン沿いを駆け上がられそうになるがここは長谷部がファールでストップ。このプレーにイエローカードが出され、次の試合に出られなくなったが、長谷部はこの試合の事しか考えていなかっただろう。

しかしこのプレーを境に劣勢続きだったオーストラリアが徐々に挽回を始める。Kruse と Oar がワイドに開きボールが左右に散る様になった。 日本のボール回しにも“慣れて”来たのか、ラストパスが通らなくなる。 CB の二人と Milligan でマークの受け渡しもうまく回る様になってきた。30分25秒には Oar から Kruse にスルーパスが入るがここは長友がマーク。
33分には中盤の Holman から正面に走りこんだ Kruse にスルーパスが入る。Kruse はマークに入った遠藤を振り切りフリーでシュートに持ち込むがそこは川島がブロック。そのリバウンドを Cahill が無人のゴールに放つがここはクロスバーを上回ってくれた。 Kruse のシュートよりも Cahill のシュートの方が危ないと思った瞬間だった。 






こうして前半は日豪ともに1回ずつ決定機を迎えスコアレスで終わった。そして最も印象に残ったのは Schwarzer と本田の存在だった。
前半のシュート数は日本8、オーストラリア6。枠内シュートは日本が4、オーストラリア2だった。 以外にオーストラリアもシュートに持ち込んでいたんだなぁという印象をもった。
そして最も危険な選手、 Tim Cahill は吉田と今野がしっかりとマークをしていると想った。

 

両チームとも選手交代なしで後半が始まった。 開始直後こそ長谷部から受けた香川が Ognenovski, Milligan のマークを受けながらシュートに持ち込むが前半とは異なり日本が圧倒的に攻め込むという展開ではならなかった。そして2列目の両サイド Oar と Kruse の動きがよくなってきて相対する、特に右サイドの岡崎があまり上がれなくなって来た。それだけ Oar がよかったという事だろう。





55分、こちらから見えるオーストラリアベンチの横で行われるアップのテンポが早くなって来る。 先にどちらが交代カードを切るのだろう?そしてオーストラリアベンチはいつ Kennedy を投入するのだろう、と思った。
63分、67分とPAのすぐ外の右サイドでFKを得る。共に大歓声を受けて本田が直接狙うがゴールネットは揺らせない。
香川が何度も左サイドを崩しにかかるけど、もっと中央でボールを受けてシュートに持ち込んでほしいと願う。
オーストラリアも70分過ぎから Bresciano が前の方に出て来て効果的なボールを送る。 Bresciano がこれだけ動けるとは思わなかった。



75分47秒には Bresciano から受けた Wilkshire が3人に囲まれながら Cahill に送る。そこからのロングシュートは大きく外れたけど、日本DF,MFに囲まれても粘り強くキープ出来る様になって来た。 
その前の71分最初に動いたのはオーストラリアベンチ。  Holman が下がって投入されたのは A-League Adelaide United でプレーするDario Vidosich だった。 185cm の Vidosich がトップに入り、 Cahill がやや下がり目の位置に入った。
日本も78分には長谷部がミドルを放ち、79分には長友がドリブルシュートを見せるが得点には至らない。

残り時間が減ってきてそろそろ勝ち点1を守るのか、勝ち点3を奪いに行くのかを考えねばならない時間になって来た。そういう意味では日本に余裕があったはずだった。 
そして左サイドで Bresciano から受けた Oar がサイドを突破する。早く止めろよ、と思うとシュートを撃たれる。その弾道がこちらに飛んできて日本ゴールに吸い込まれるのが見えた………..

試合後はワールドカップ出場を決めたその報道が、本田のPKのシーンが何度も繰り返し映し出された。
しかし試合直後のさいたまスタジアムに映し出された本田の表情を見ると決して満足できる試合内容ではなかったはずだ。
オーストラリアは守備的な選手、布陣を敷いてきた。しかし先制ゴールを決めたのはオーストラリアだった。



最後は明らかに McKay の手にボールが当たっていたがもしそれをNafa shukralla 主審が見逃していたら…..

オーストラリア紙でさえ劣勢を予想していた試合でここまで苦戦したのだ。 ワールドカップではオーストラリアよりも強い国ばかりが相手だ。 このままのレベルでは….これは全選手が思っている事だろう。
翌日以降のオーストラリア地元紙を見ると終了間際のPKで勝点2を失ったと書いている一方で日本相手にアウェーの地でここまでよく戦えた、特に Oar, Kruse の台頭を評価していた。
そして他の4カ国の中では最後の2連戦がホームのオーストラリアが予選通過の一番の射程距離内と想うんだけどなぁ~



私は試合後何人ものオージー達と握手を交わし、そしてお互いにこう云い合った。

“ See You in Brasil !! “






6月4日 Socceroos 戦に向けて  予想スタメンはこれだ !! これか??

2013-06-04 | FIFA World Cup

 いよいよ明日、楽しみにしていたオーストラリア戦が行われる。 思い返せば昨年の今頃、ホームでオマーン、ヨルダンの連戦を終えた時に次のさいたまスタジアムでのイラク戦はその時にはもう予定が決まっていて観戦できないことは解っていたので次にワールドカップ予選が見られるのは翌年の6月、約1年後か~、と思った瞬間を思い出す。そしてあっという間に1年が経ったのか~と今思う。
専門誌に専門紙、色々オーストラリア代表のスタメンを予想している。 最近は欧州以外のサッカーシーンもよく研究されてる“専門家”や“ジャーナリスト氏”がいるけど、メンバーに入っていない Carl Valeri をボランチのスタメンに予想するピンク色の専門紙を見るとまだまだだなぁと少し安心してしまう。 
私の予想スタメンは下記の通りだ。

GK
Mark SCHWARZER , Fulham FC, ENGLAND - 105 (0)  Eugene GALEKOVIC, Adelaide United FC, AUSTRALIA - 6 (0)  Mitchell LANGERAK  B.V. Borussia 09 Dortmund, GERMANY, 

Mark Schwarzer は鉄板中の鉄板だ。(今時こういう表現するかは解らないけど。) 
一時はアジアレベルでは Schwarzer の鉄壁を破るのは不可能に近いと思われた。 前回のワールドカップ予選は最終予選7試合連続無失点で Melbourne で日本との最終戦を迎えた。前半終了間際にCKから闘莉王のヘッド1発が決まらなければワールドカップ予選の無失点記録を樹立されるところであった。  
昨年6月の Brisbane の試合でも栗原がゴールを破った。しかしさすが Schwarzer と唸らされたファインセーブもあった。しかし
今回のワールドカップ予選は3次予選から通算11試合で完封したのが3試合のみ( 3-0 Oman, 1-0 Thailand , 0-0 Oman ) 2試合完封をした Oman 相手に前回は2失点を喫した。失点はGK1人の責任ではないが4年前よりかは得点は挙げ易くなっていると考える。それは日本の攻撃力が上がったのか、Soccerooos の守備が緩んできたのか。私は両方だと思う。

 

DF
Robert CORNTHWAITE, 全南 韓国- 7 (3),  Ivan FRANJIC, Brisbane Roar FC, AUSTRALIA - 3 (0)  Ryan McGOWAN,
山東魯能 中国- 3 (0)  Mark MILLIGAN, Melbourne Victory FC, AUSTRALIA - 19 (2)  Lucas NEILL, uncontracted - 89 (0)  Jade NORTH, Brisbane Roar FC, AUSTRALIA - 39 (0)  Sasa OGNENOVSKI, Umm Salal SC, QATAR - 18 (1)
Michael THWAITE, Perth Glory FC, AUSTRALIA - 11 (0)  Luke WILKSHIRE, FK Dinamo Moscow, RUSSIA - 75 (8)

Lucas Neil が出場停止だったオマーン戦は Ognenovski も故障で 193cm Cornthwaite と 190cm Thwaite のCBだった。Neil, Ognenovski のセット以外のCBは最終予選ではこの試合が始めてであった。そして2点を先に献上した。
日本戦では 185cm Neil と 195cm Ognenovski がCBを組むのは必至だ。 この二人が相手ではアジアレベルでは空中戦は厳しい。早いボール回しでスペースを早く突くことだ。それにしてもさすがオーストラリア、190㎝クラスの選手がGKを含めて6人もいる。
他にも召集されなかった元浦和レッズの Spiranovich も…
右SBは Luke Wilkshire だろう。ワールドカップ南ア大会以降彼が最も安定した“攻撃力”を見せている。昨年の日本戦では Wilkshire は2列目に入り右SBには Jade North が入ったがこれは相対する長友を抑える為と Wilkshire の攻撃力を生かす為であったが、4日の日本戦は攻撃よりも勝ち点1をキープすることも必要。 Wilkshire は右SBだろう。
懸案なのが左SB。これまで David Carney がこのポジションを担ってきたが所属先の Bunyodkor ( ウズベキスタン ) では出場機会を確保できない等の理由から今回も前回のオマーン戦に続いて招集されていない。
今回のメンバーでは Michael Zullo, Matthew McKay がその候補とされているが、SBには Michael Zullo だと思う。
まだ所属先の Utrecht ではレギュラーではないが3シーズン目の経験を買われると思う。 ただ、確実に勝点1をと言う事なら(その可能性の方が高いか?) McKay が左SBに下がるだろう。

MF
Mark BRESCIANO, Al Gharafa, QATAR - 66 (12)  James HOLLAND, FK Austria Vienna, AUSTRIA - 10 (0)  Mile JEDINAK, Crystal Palace FC, ENGLAND - 38 (3)  Robbie KRUSE, Fortuna Dusseldorf, GERMANY - 23 (2)  Matthew McKAY, 長春亜泰 中国- 35 (1)    Tom ROGIC, Celtic FC, SCOTLAND - 4 (0)  Michael ZULLO, FC Utrecht, NETHERLANDS - 10 (0)  Brett HOLMAN, Aston Villa FC, ENGLAND - 59 (9)

ボランチは長年 Jason Culina と Vince Grella の非常に調和のとれたコンビネーションが見られたがこのポジションも Socceroos の課題の一つだ。 今回は Carl Valeri が招集されていない。 所属先の Sassuolo が Serie B で優勝を飾りクラブ史上初の Serie A 入りを果たした。 シーズンが遅くまでずれ込んだのだろうか?次の Jordan 戦では招集されるかもしれない。
まず Mile Jedinak は決定だろう。所属先の Cristal Palace が Championships で優勝をしPremiership昇格を果たし、自身も今シーズンはカップ戦を含めて44試合に出場した。 その相方は Austria Wien でプレーする James Holland ではないか?
人生初めて?レギュラーポジションを勝ち取りチームのリーグ優勝に貢献した。 ボランチは所属先がリーグ優勝をしたチームのメンバーで組まれるか?ただ守備を重視するなら Mark Milligan が良いと思うのだけど。
2列目左は昨年の Asian Cup で Emertonに替わってポジションを勝ち取った長春亜泰でプレーする Matthew McKay が第一候補だ。Asian Cup で彼が何度も上げたクロスの印象が今でも残っている。最後は Emerton が交代で出て来たけど。
右サイドは Aston Villa でプレーする Brett Holman だろう。今シーズンから AZ から Aston Villa に移籍27試合に出場した。 Premiership でここまで試合に出場できるのは Schwarzer と Holman の二人だけだ。それも少し寂しい気がするけど。
試合展開によっては Robie Kruse の投入もあると思う。それとも右サイドで Holman に替わって起用されるか?ただ Mckay が左SBに下がった時は2列目左に Kruse または Bresciano が起用されるかも。特に Kennedy を生かすには Bresciano が有効だけど、彼こそ90分間はそして日本の早いMF, DF陣には対応できるだろうか....

FW
Tim CAHILL, New York Red Bulls, USA - 61 (27)  Josh KENNEDY, 名古屋グランパス 日本- 30 (15)  Archie THOMPSON, Melbourne Victory FC, AUSTRALIA - 47 (28)  Dario VIDOSIC, Adelaide United FC, AUSTRALIA - 14 (1)  Tommy OAR, FC Utrecht, NETHERLANDS - 7 (0)  Alex BROSQUE, Al-Ain Club, UAE - 21 (5)  

Tim Cahill のパートナーには Alex Brosque と思っていた。そして後半に Kennedy 投入と考えていたが Brosque はどうやら日本戦には怪我の回復具合からベンチスタートの模様。こうなると Kennedy のスタメンが浮上して来るが、果たして彼が90分間コンスタントにプレーできるだろうか? ワールドカップドイツ大会の時の様に後半の勝負どころでの投入ではないか? 
Utrecht で好調の Tommy Oar の起用も考えられるが日本でプレーする Kennedy が起用される可能性が高いか。

私の予想するフォーメーションは下記の通り。

                                Joshua Kennedy
 
                           Tim Cahill

Matthew McKay                                        Brett Holman

           James Hollman                   Mile Jedinak

Michael Zullo     Sasa Ognenovski     Lukas Neil      Luke Wilkshire

                           GK Mark Schwarzer

 

                    または

                                Joshua Kennedy
 
                           Tim Cahill

Robbie Kruse                                             Brett Holman

           James Hollman                   Mile Jedinak

Matthew McKay     Sasa Ognenovski     Lukas Neil      Luke Wilkshire

                           GK Mark Schwarzer


さてさて何人当たるだろう? 有料媒体では無いから責任ないから楽な予想かもしれない。


6月4日Socceroos 戦に向けて 選手たちのコメントから

2013-06-03 | FIFA World Cup
今回は早くに日本入りして調整を行っているオーストラリア代表。これまでのワールドカップ予選での対戦ではいつもオーストラリア側の調整不足があった。それでも日本は勝てなかった。引き分けるのが精一杯だった。 それだけに楽な試合にはならないのは必至だ。

Cahill keeping Roos relaxed

代表出場試合数61。得点数は歴代3位の27ゴール。 そのうち4ゴールが対日本戦だ。 33歳になった今でも対戦相手からは Socceroos で最も危険な選手である事は間違いない。 3大会連続ワールドカップ出場に向けて最後の3連戦に臨む。
“昨夜は多くの若い選手と話した。 Tom Rogic ( Celtic ) と Ivan Franjic ( Brisbane ) らと世間話をした。楽しんだり、抱擁を交わしたり。 自分自身にプレッシャーを掛けることが出来る。それが我々の愛する Football に関することであれば。我々は良い選手達の良いスタッフの揃った大きなグループの一員だ。そしてトレーニングや環境を楽しめるものに出来る。 我々は何も否定的な事に焦点は当てたりはしない。”

さいたまスタジアムの60,000人の観衆の雰囲気に就いて、決して敵対した雰囲気にはならないだろう。それはかつて66,000人集まった横浜スタジアムのワールドカップ予選を経験したからだこそと言及した。その時はCahill の他に Mark Bresciano, , Brett Holman, Josh Kennedy, Lucas Neill, Mark Schwarzer そして Luke Wilkshire がプレーしていた。
“敵対した雰囲気になるかはわからない。なぜなら前に何万人の前でプレーした、そしてそれはファンタスティックなものであった。 私は本当に素晴らしい昔話を経験した。 

また日本代表で最も警戒すべき選手は Manchester United の攻撃手、 Shinji Kagawa であるとも語られている。
“おそらく Shinji Kagawa が日本のナンバーワン選手だろう。彼は特別な選手で、今シーズンは Manchester United に入団したという特別なシーズンを過ごした。そこで彼はいかに特別であったかという事を証明した。 彼は絶対的に最も警戒すべき選手だ。そしてブルガリア戦で数人の Big Name 達のプレーを見れたことは我々にとっては良いことであった。” こう語ったのはかつて清水エスパルスでプレーした Alex Brosque だった。   

また試合で香川と相対する可能性のある James Holland ( Ostrreich Wien ) はユース時代に香川と対戦している。
“香川は明らかに本当に素晴らしい選手だ。 彼がドイツにいた時や彼がユース時代に対戦した時に彼をよく見たけど彼は大変いい選手。 Very very good player だ。”  
この様に語った。

2011年 Asian Cup 決勝。 昨年のワールドカップ予選では Cahill に得点を許していない。 ザッケローニ政権になってからまだ失点を喫していないが、もう同じ相手には…と願うのだけど。
2004年から8シーズンに亘り Premiership の名門 Everton でプレー。その間出場試合数は223試合54ゴール( FAカップ等を含む ) の実績を残したが 2012年のシーズンから移籍金€130万でMLS New York Red Bulls に移籍。 2シーズンで28試合5得点を決めている。 



Kruse and Wilkshire to provide Japan insight

日本で最も警戒すべき選手が本田圭祐であれば Socceroos の最近の中心選手は Luke Wilkshire 。 二人とも Russian Premiership のクラブチーム CSKA Moscow ( 本田 ) と Dynamo Moscow ( Wilkshire ) でプレーする。
全ソビエトリーグ時代からの名門チームに日本と豪州の中心選手が所属するなんて本当に大きく時代が変わったと思わされる。

本田に就いて Wilkshire は“彼は才能のある選手だ。 今年は良いシーズンを過ごしたはずだ。所属チームはリーグ優勝を果たし多くの質の高いプレーを持っている。彼はラストパスを出すことが出来てそれをゴールに結びつけさせられる。 彼は本当に危険な選手だ。 しかし日本には他にも高度な選手が何人もいる。”こう話した。



本田の他には多くの日本人選手がドイツの Die Bundesliga でレギュラー選手としてプレーしている。 オーストラリア代表ではかつて Brisbane Roar に所属した Robbie Kruse が昨シーズン Fortuna Düsseldorf でプレーをした。そして来シーズンは Bayer Leverkusen への移籍が噂されている。 その Kruse はシーズン中は何人もの日本人選手と対戦をした。
Stuttgart のストライカー Shinji Okazaki, 代表の主将である Makoto Hasebe は Wolfsburg そして Schalke のウィングバックAtsuto Uchida . そして6月4日には Stuttgart のウィングバック Gotoku Sakai と相対するかもしれない。

“日本は多くの選手が Bundesliga でプレーしている。そして彼ら若い選手達全ては毎週チームのレギュラー選手として出場している。 日本は素晴らしい選手が次から次に表れてそれが我々を苦境に立たせている。 しかし我々は自分自身を信じているそそいてゲームプラン通りにやれれば結果が付いてくると信じている。” 25歳の Robbie Kruse はこう語った。
Kruse といえば2011年 Asian Cup では準決勝、決勝戦で Kewell に替わって投入されたのが印象的だった。準決勝のウズベキスタン戦では既に 5-0 となった後ではあったがゴールを決めた。
その2か月後の A-League Grand Final では他の選手とは頭が一つも二つも出たパフォーマンスを披露し、奇跡の同点劇を演じ PK 戦を経てチームを Grand Final 王者に導いた。 
昨年6月のワールドカップ予選では後半ロスタイムに投入され故郷に錦を飾る…..とまでは行かなかった。
4日の日本戦には出場機会はあるだろうか? そしてその時は高徳と対戦するのだろうか?




Bresciano believes in Socceroos quality

Schwarzer と並んで ワールドカップ2002予選の生き残りである Mark Bresciano は南アフリカ大会を終えて代表から引退するものと思われていた。 2011年Asian Cup ではメンバー入りしていなかったが、苦戦続きのワールドカップ予選で遂に再招集をされることに。 
“次からの3試合はワールドカップ出場のかかった重要な試合だ。 主要な要素はただ Positive に過ごすことだ。 我々はこれまで決してベストな結果では無かったが、選手達はまだ自信を持っていると思う。 我々はただ前向きに考え試合当日はそれに集中することだ” とこの様に語っているが Bresciano はワールドカップ予選ではここしばらく90分間プレーできていない。
昨年6月の日本戦、9月のヨルダン戦では試合途中に怪我でベンチに下がっている。
そして3月のオマーン戦でも53分に James Holland に替わって投入された24分後にまたも負傷でベンチに下がった。この負傷交替はその後しばらく Socceroos を窮地に陥れた。 
“フィジカルの状態は最高だ。最後にプレーしたのは約1か月前だ。そして3~4試合90分間プレーした。怪我はもうない。この次からの3連戦で良いインパクトを与えられる事を願っている。代表チームは誰もが知る様にいつも良い雰囲気である。そして何人もの良い選手がいる。みなよき仲間であり、常にお互いを良く見つめあっていられる。我々は予選を突破するだけのクオリティーがある。 過去には結果が出なかった試合があった。そして今や大切な試合を迎えている。私は自分のチームがこういう状況でもステップアップ出来るものと思っている。”



Langerak predicts bright future
今でも Socceroos の不動の正GKは Fulhamでプレーする Mark Schwarzer であるが、その後継者も育ちつつある。
かつての香川の同僚で Borussia Dortmund の第2GK Mitchell Langerak だ。 残念ながら UEFA Champions League では出場機会は無かったがおそらく Schwarzer の後継者の筆頭であろう。
“Socceroos の new generation 世代がやって来ている。多くの選手達が欧州のトップクラブでレギュラーとしてプレーしている。それはまさに今、求められている事である。 そしてそれら
の選手が活躍することにより所属リーグ優勝のトロフィー等を掲げている。 Langerak はこう語った。

Langerak は Melbourne Victory 時代に ACL で川崎フロンターレと対戦している。憲剛はそのことを憶えているか?いや Langerak が憲剛を忘れていないだろう。試合後は川島と握手したんだろうなぁ~。



Langerak 同様、Tom Rogic は Central Coast Mariners を1月に離れ入団した Celtic で好印象を得ている。 Tommy Oar と Michael Zullo は Utrecht を UEFA Europa League 出場に導いた。そして James Holland は今シーズン Austria Vienna のリーグ優勝のメンバーに。


Zullo も Langerak の意見に呼応する。
“この3年間の自分自身を振り返れば、人間的にも選手的にも、自分はかなり変わった。 この3年間で本当に成長できた。欧州でプレーすることはタフな事だ。 どれだけ難しいか理解できないだろう。 今シーズンは自分にとって最もチャレンジしたシーズンだった。 今年はほぼ怪我なく過ごせた。そしてハードにトレーニングした。それでも出場試合数は自分が納得できるものではなかった。それはフラストレーションが溜まった。今シーズンは大変成功したチームのメンバーとなれた。 それがレギュラー争いを厳しくした。” Zullo はこの様に語った。そして懸案になっている左サイドバックに就いては。

“そのポジションは空いている。 誰が本当に左サイドバックのレギュラーかは決まっていない。2,3人の候補選手がいるが誰がやっても同等のレベルでこなせるがただレギュラーが決まっていないだけだ。 どの選手がどのゲームで最も適切かは監督が決めることだ。私は自分が貢献できることと希望している。ただその機会を待っている。”
この様に語った。

Michael Zullo は2010年に Brisbane Roar から欧州に渡った。 そして Utrecht FC に移籍が決まった。最初のシーズンは約5か月の在籍ながら6試合の出場を果たしたが翌シーズンは15試合、そして昨シーズンの出場数は13試合に留まった。
一方の21歳の Tommy Oar は Zullo と同様に2010年に入団したが昨シーズンは31試合に出場しレギュラーポジションを獲得した。 Utrecht にはもう一人、24歳のオーストラリア人MF
Adam Sarota という選手がいる。今シーズンは18試合に出場をした。今回の代表メンバーには選ばれていない。



Scottish Premier の Celtic に入団した20歳のTom Rogic は出場試合8試合。先発は3試合のみであった。
Mitchell Langerak はDortmund 3シーズン目であるがこれまで6試合 Bundesliga の試合に出場した。 Roman Weidenfeller からすぐにポジションを奪えるとは思えないが、更なる奮起を期待したい。
James Hollandは昨シーズン34試合に出場。 欧州に渡って5年目と言うよりも Newcastle Jets 時代でも掴めなかったレギュラーの座を初めて掴んだシーズンであった。
こうしてみると欧州の所属先でもレギュラーを張る選手で代表を組めた ワールドカップドイツ大会組にはまだまだ及ばないと比べてしまう。 




6月4日 Socceroos 戦に向けて…. Kewell out Kennedy & Ognenovski come back

2013-06-02 | FIFA World Cup
ブルガリアに敗戦を喫した Samurai Blue 。ワールドカップ予選ホーム最終戦を前に不安を煽るマスコミあるけど、ここは結果よりも選手の調整と最終確認が大事。そして手の内を何もわざわざ対戦を控えた相手に見せる必要もない。
6月4日、さいたまスタジアムでの試合は日本よりもオーストラリアの方が大事な試合。それを考えれば….と思う。


Kewell released by Qatari club 16th May

Harry Kewell が所属していたカタール Al Gharafa から契約を延長しないと通告された。これにより Kewell の日本戦の出場は完全に潰えたこととなった。 今さら Kewell が?と思われる方も多いだろうがそれは3月のワールドカップ予選のオマーン戦で Mark Bresciano が負傷をし、彼の“代役”として Al Gharafa が Kewell と6週間の短期契約を結んだのだった。
在籍中 Kewell は3試合でQatar SC 相手に1ゴールを決めるなど、次のワールドカップ予選の事も考え契約延長を望んでいたのだが Bresciano が回復したので契約延長には至らなかったらしい
Kewell は2012年3月に当時の所属先であった Melbourne Victory を退団して以来1年以上に亘り所属先の決まらない“浪人”状態が続いてる。 
既に34歳になった Kewell は England に戻るとか言われているが来シーズンの A-League 入りも噂されている。
Holger Osieck オーストラリア代表監督は翌週の日本戦からのワールドカップ予選3連戦に向けてのメンバー発表を前に Kewell の所属先決定とそこでのレギュラー出場を望んでいたがこれで彼のメンバー入りは無くなったと思われている。

“ Holgaer Osieck 監督には是非代表でプレーしたい、まだ代表に貢献することが出来ると話していた。しかしそれは彼が決めることでいかなる彼の決定を私は祖恩寵する。 私は悪い気はしていないプレーをする機会を実際に与えれてくれた Al Gharafa には大変感謝している。 代表チームに選ばれる最低条件は所属先のクラブが決まっていることだ。それは充分に理解している。”
この様に語った。

Jets exit race for Kewell 29th May
Newcastle Jets は来シーズンの Kewell 争奪戦から降りたことを表明した。
来シーズン A-League 入りが噂されており Kewell 争奪が関心を呼んでおり目下のところ Melbourne Hearts がその候補と見られているらしい。
Harryは友好的に語ってくれたそして我々は明らかに彼の入団の可能性に就いて話し合いに大変興味があった。交渉はオファー提示にまで進んだが残念ながら彼と自分の家族の為には合わないとみなしたのだろう。我々は彼を A-League で見られることを希望している。なぜなら、彼の様な選手が同じリーグにいることは利益をもたらすからだ。 “ Jets の Robbie Middleby CEOはこの様に語った。 

それにしても Socceroos はまだBresciano どころか Kewell にまで頼らねばならないのだろうか?
所属先が決まっていないのであれば Neil も同じなんだけど。




Kennedy, Ognenovski return for Socceroos
Socceroos のHolger Osieck 監督はワールドカップ予選の最終3連戦に向けて26人のメンバーを発表した。
そこには3月のオマーン戦を累積警告で出場できなかった Lucas Neil そして昨年 Brisbane でのワールドカップ予選の日本戦以来ほぼ1年振りの選出となった Josh Kennedy, Sasa Ognenovski そして Mitchell Langerak.達も選ばれた。
そして A-Lueague からIvan Franjic (Brisbane Roar), Eugene Galekovic (Adelaide United), Mark Milligan (Melbourne Victory), Jade North (Brisbane Roar), Archie Thompson (Melbourne Victory), Michael Thwaite (Perth Glory) そして Dario Vidosic (Adelaide United) 達7選手が選出された。

GK
Mark SCHWARZER , Fulham FC, ENGLAND - 105 (0)  Eugene GALEKOVIC, Adelaide United FC, AUSTRALIA - 6 (0) Mitchell LANGERAK B.V. Borussia 09 Dortmund, GERMANY,

DF
Robert CORNTHWAITE, 全南 韓国- 7 (3), Ivan FRANJIC, Brisbane Roar FC, AUSTRALIA - 3 (0) Ryan McGOWAN,
山東魯能 中国- 3 (0)  Mark MILLIGAN, Melbourne Victory FC, AUSTRALIA - 19 (2)  Lucas NEILL, uncontracted - 89 (0)  Jade NORTH, Brisbane Roar FC, AUSTRALIA - 39 (0)  Sasa OGNENOVSKI, Umm Salal SC, QATAR - 18 (1)
Michael THWAITE, Perth Glory FC, AUSTRALIA - 11 (0)  Luke WILKSHIRE, FK Dinamo Moscow, RUSSIA - 75 (8)

MF
Mark BRESCIANO, Al Gharafa, QATAR - 66 (12) Alex BROSQUE, Al-Ain Club, UAE - 21 (5) James HOLLAND, FK Austria Vienna, AUSTRIA - 10 (0) Mile JEDINAK, Crystal Palace FC, ENGLAND - 38 (3) Robbie KRUSE, Fortuna Dusseldorf, GERMANY - 23 (2)  Matthew McKAY, 長春亜泰 中国- 35 (1)  Tommy OAR, FC Utrecht, NETHERLANDS - 7 (0)  Tom ROGIC, Celtic FC, SCOTLAND - 4 (0)  Michael ZULLO, FC Utrecht, NETHERLANDS - 10 (0)

FW
Tim CAHILL, New York Red Bulls, USA - 61 (27) Brett HOLMAN, Aston Villa FC, ENGLAND - 59 (9) Josh KENNEDY,
名古屋グランパス 日本- 30 (15)  Archie THOMPSON, Melbourne Victory FC, AUSTRALIA - 47 (28)  Dario VIDOSIC, Adelaide United FC, AUSTRALIA - 14 (1)

Socceroos stick with old guard for qualifiers 24th May
Neil の累積警告出場停止を受けて3月のオマーン戦のCBは Michael Thwaite と Robert Cornthwaite であったが日本戦には 35歳のNeil が復帰しその相方はオマーン戦をけがで欠場した34歳の Sasa Ognenovski となる模様。

“ Lucas と Sasa がまた戻ってくる。 彼らは何試合も一緒にプレーしている。この二人は経験もありチームに貢献する特別な技術を持っている。そして私が期待するところは彼らはこういった試合を何度も経験しているという事だ。 そして彼らは日本の超満員の競技場の試合でどういうことを望まれているかをわかっている。 我々には特にメンタル的な強さが必要とされる。
選手がコンスタントにプレーできないことは案じられることだ。 Neil はおおくを進化させ、今でもチームの主将である。そして彼にチームを活性化させたい。“ この様に Osieck 監督は語っている。 また Kennedy の招集に就いては Cahill との併用は示唆しなかったらしい。

昨年6月の Brisbane でのワールドカップ予選そして2011年1月の Asian Cup 決勝戦は Neil, Ognenovski がCBを組んだ。
Pim Verbeek 時代は全く声が掛からなかった Ognenovski 。2008年はACLで当時所属していた Adelaide United のメンバーとして鹿島アントラーズと対戦。 あのマルキーニョスを完全にストップし試合後地元アナウンサーが“ Historical !! “ と叫んだ勝利に大いに貢献したそのパフォーマンスは忘れられない。 Craig Moore のバックアップとしてなぜワールドカップ南ア大会メンバーに入れなかったのか今でも不思議に思う。
Neil のキャリアーは今さら述べる必要もないが今年の1月から Neil は所属クラブが決まらない“浪人”状態だ。 そちらの方が懸念されると思う。



Holger: We want three points in Japan

地元紙のインタビューで Osieck 監督は日本には旅行に出かけるのではない勝ち点3を狙うと話した。その記事から下記の通りに抜粋した。 
チーム戦術の変更に就いては
我々はいつも強さを前面に出して戦っていた。日本に対してそうやると、日本に対してそうすると彼らに攻撃の機会を与えてしまう。だからそれはセカンドベストにするだろう。 我々は充分に力がある。 それを試合に生かす。 と答えている

失望を味わったオマーン戦はどう見るか?
それは全くハッピーな結果では無かった。 特に前半は選手達は少し惰眠状態であった。 それは私が想像したことではなかった。後半は、もう 0-2 でリードされており遅すぎたと思った。しかし選手達は本当のスピリッツを見せた。 それは前半よりもずっと改善されたことで同点に追いつくことが出来た。もちろん勝つこともできたであろうが前半惨めなパフォーマンスの負債を返すことが出来た。

日本戦で焦点となるパフォーマンスは何かあるか?
まず基本的なミスを犯してはならない。 振り返ってみればそのための理由を探さねばならない。それは普通に好きなことではない。我々のビルドアップは遅すぎた。 我々のパスタイミングはまとまりがなく、何度もボールを失った。そしてほとんど前線に出ることが出来なかった。 我々はまず日本戦では絶対にそれらを改善せねばならない。 より攻撃的に、日本の第3列のDF陣の中でプレーせねばならない。 我々はピッチ上で我々の指示を忠実に守る選手達を誇りに思う。

メンタルの面は? 日本戦ではチームにプレッシャーを与えるのか取り除くのか?
どんなゲームであれ試合に臨むにあたりプレッシャーは感じる。 相手に対してのリスペクトを失う必要はない。 

オマーン戦後選手達にはどう接したのか? 何か期待できたリアクションは?
ハーフタイムでは既に選手達に強い言葉を発した。 選手達は我々が負っていた負債をわかっていた。 試合後は言ってみれば、より積極的なアプローチがあったことが分かった。だから2ゴールを挙げられた。 しかし誰もがハッピーでは無かった。 大体のところ我々は期待していた域に達しなかった我々はその再現を避けなければならない。 我々はファイトを見せる準備をせねばならない。そして私はまだ多くのやるべき事や質の向上があると思っている。

得失点差は?オーストラリアは日本を除くと得失点差で優位に立っている。 失点しないことに重きを置くのか? 
最終順位を決定するときに得失点差は大きな問題となってくる。 それを考えることもあるだろうが、得失点差を計算しながらプレーはしない。 我々は勝ち点を得て心配をしなくてもいいような位置に付きたい。

日本では3年間浦和レッズの監督として日本にいた。 代表チームの監督になってからそれ以来初めての来日となる。電話等で日本チームの情報を収集できたか?
日本にはコンタクト出来得る多くの人がいる。しかし日本戦の為に連絡を取ったことはなかった。 日本チームと選手達はよく知っている。何人かの選手は私が浦和レッズ監督時代に私の下でプレーしていた。 日本代表には本当の秘密は私にはない。 我々は彼らの強さ、質の高さを知っている。 我々は全力を尽くし彼らに対して結果を出さねばならない。

5月30日の日本対ブルガリア戦はスカウティングの為に観戦に行くのか?
普通準備試合は良い指南にはならに。 通常、2軍選手や控え選手が多用される。 今そこに行くのは大きな問題となるのでテレビで観戦する。 豊田は我々の日本でのキャンプ地から遠い。 チームキャンプの最中に更に旅程を付け加える必要はない。

Ryoichi Maeda, Hiroshi Kiyotake, Takashi Inui, Shinji Kagawa, Mike Havenaar, Shinji Okazaki – 日本に才能ある攻撃選手がそろっている。彼らは日本の日本の強さとなっているか?
彼らはホームゲームでは大変攻撃的になる。 彼らは素晴らしい選手達である。特に香川慎二は。他の選手達も Bundesliga ではレギュラーだ。 本当にアタッキングエリアでは彼らは強靭だ。 我々にとっては大きな挑戦となる。

Keisuke Honda のフィットネスには問題があるらしいが、彼はプレーすると思うか?
この日本戦の出場に就いては彼にはクェッションマークが付けられている事は知っている。 しかしそれに焦点を当てすぎるべきではない。 もし本田が出場するなら香川は左サイドで。本田が出なければ香川がトップ下に配置され清武が左に、似たようなタイプの選手が揃っている。

またこういった質疑以外に Sasa Ognenovski の招集に就いてはいくつかの組み合わせを試したが、ワールドカップ南ア大会以降 Neil とのコンビネーションを組んでいることを重要視したためと答えており、Socceroos の懸案になっている左サイドバックの人選に就いてはそれを“アキレス腱”と認めおり、 Brisbane Roar の Ivan Franjic のこのポジションの起用を聞かれても明言は避けていた。 Franjic は今年1月、香港で開催された東アジア選手権予選では左サイドバックに起用されていた。 
これまで代表で30試合出場し15ゴールを挙げている Josh Kennedy の1年ぶりの招集に就いては所属先の名古屋グランパスエイトで今シーズンは7試合に出場している事を挙げそれが招集に繋がったと言及。 更にその高さの重要性を唱えながらもハイボールを中心としたゲームプランに変更はしないと語っていた。

そしてHarry Kewell に就いては状態さえ上がればいつでも代表に招集する可能性がある、扉は開かれていると話し、最後にオマーン戦を見て多くの国民が予選突破に向けて悲観的な考えしか持っていないことに就いては


監督として楽観的な考えしか持っていない。そうでなければ誤ったことをしてしまう。 おそらく人々がこの状況を強く意識していることは悪いことではない。 オマーン戦に先駆けて日曜日の午後に散策をしている様な気分であり、総得点だけを語るのであれば( 5試合6得点 )大変危険な状態だ。 それは選手達と代表チームの周囲にインパクトを与える。 私はむしろより現実的な状況にいる。 彼らは全てにファイトしなければならず、それを取って当然と思われないことも起こさねばならないと言っている。 それらはこれまで行われたことよりも良いアプローチであると思われる。

この様に結んでいた。  

Asian Cup 決勝戦よりもこのワールドカップ予選の方が緊張が高くなる。 4年前は日豪ともに予選突破を決めた後のMCG での予選最終戦であった。オーストラリアと真剣勝負が出来る重要な機会。 日本はこの試合で結果をだしてこそワールドカップで対戦する列強と戦えるというもの。 しっかりと結果を出してほしいものだ。