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Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

Socceroos 今晩のスタメンはこれだ??

2014-11-18 | Aussie & Kiwi
私が予想する今夜のオーストラリア代表スタメンはこれだ!!

GK Belgium Club Brugge でレギュラーポジションを掴んだ Mat Ryan 。World Cup でもゴールを守った。 Borussia Dortmund の控えGK Langerak と香川の対決も見たかったけど。
右SBには怪我から完治した Ivan Franjic . World Cup 後4試合中3試合にスタメン起用された Chris Herd は所属先の Aston Villa では起用される機会に恵まれていない。
CBは韓国全北 Motors 所属の Alex Wilkinson と Trent Sainsbury ( Zwolle Holland ) ただ アジア王者Western Sydney Wanderers の Nikolai Topor Stanley もみたい。
左SBは所属先でポジションを失っている World Cup 後4試合で3試合スタメン起用の Jason Davidson ( West Bromwich ) に替わってトルコリーグ Bursapor で活躍中の Aziz Behich 。
MFはまずアンカーに Mile Jedinak ( Crystal Palace ) ボランチには Matt McKay ( Brisbane Roar ) と James Holland (Östrreich Wien ) 。私の好きな Mark Milligan ( Melbourne Victory ) が怪我で離脱したのが残念だ。
前線は die Bundesliga Leverkusen のレギュラー Robbie Kruse が右サイド。Tommy Oar が怪我で不在なので左サイドは Mathew Leckie. Tim Cahill が故障で練習別メニューなので最後の攻撃手は James Toroisi ( Melbourne Victory ) が Massimo Luongo ( Swindon Town : England ) をリードか。ベテラン Mark Bresciano (Al Gharafa Qatar ) の起用はあるか? 
まとめるとこうなる。
4-1-2-2-1 の時
GK Ryan RSB Franjic, CB Wilkinson & Sainsbury LSB Behich Anchor : Jedinak ボランチ Mckay & Holland RMF Kruse LMF Leckie FW Troisi

4-2-3-1 の時
GK Ryan RSB Franjic, CB Wilkinson & Sainsbury LSB Behich ボランチ :Mckay & Jedinak RMF Kruse LMF Leckie CMF Bresciano FW Troisi ( Massimo Luongo )

はてさて、日本のサッカージャーナリスト諸君。君達と勝負だ。お互いに何人当たるかな?



オセアニアのサッカー興隆の為に…. Raja Casablanca 2-1 Auckland City FC 11th December 2013

2013-12-22 | Aussie & Kiwi
2年前から始まった FIFA World Cup 2014 の地区予選。様々なドラマがあった。その中で北中米カリブ海地区の予選はいつも本大会出場を楽々決める常連のメキシコが大苦戦。あわや予選落ちの危機に晒された。
今年10月16日に行われた最終節でメキシコはコスタリカに敗れこの時点でかろうじて大陸間プレーオフ進出の4位の座にいた。そして同じ日に Panama City で行われたパナマ対アメリカ戦。既に本大会出場を決めているアメリカに対し、ホームのパナマは 2-1 でリードしておりそのままロスタイムに入った。このまま試合が終わればパナマはメキシコと勝点 11 得失点差 -2 で並ぶが総得点でパナマが上回り、メキシコは1982年大会以来の地区予選落ち ( 1990 年大会は出場停止で予選にも出られず。) の憂き目に会い、パナマのプレーオフ進出が決まるところであった。
しかし、ロスタイムに入った91分にアメリカの Graham Zusi, 92分にも Aron Johnnsson に連続ゴールを許しまさかの逆転負けを喫し、メキシコが奇跡的にニュージーランドとの大陸間プレーオフ進出を決めた。
そして11月13日。スタメンを5人入れ替えたメキシコは Azteca Stadium で All Whites を 5-1 と粉砕。続く Wellingtonでのアウェー戦も 4-2 で快勝し本大会出場を決めた。
今回の北中米カリブ海地区予選の結果はニュージーランドにとっては悲劇であった。 北中米地区予選が進むにつれて、プレーオフの相手がメキシコになるのではと言う不安が濃く現実味を帯び始めついに対戦相手がメキシコに決まってしまった。



オセアニア予選を勝ち抜いた All Whites にとってはこの地域の4番手がまさかメキシコになるとは思わなかっただろう。 
2010年大会は Ryan Nelsen を始めとした粘り強い守備力で前回覇者のイタリアと引き分けるなど3分勝点3で大会を終えてニュージーランドのサッカー興隆のきっかけとするべく健闘という印象を残した。
2005年2月25日からニュージーランド代表 All Whites を率いる Ricki Herbert 監督としては史上初の2大会連続ワールドカップ本大会出場を目標としその可能性も感じていたはずであった…….
4年前28年ぶりに本大会出場を決めたその歓喜のWellington でメキシコに 2-4 で敗れた後 Herbert 監督は辞任を表明。 今後の同国のサッカー人気がまたも危惧されはじめた。



昨年、一昨年は日本で開催された FIFA Club World Cup は今年はモロッコでの開催となった。
そして昨年と一昨年には開催国枠でJリーグのチームが出場できたが今年の ACL では 広州恒大の軍門に下り、日本のチームの出場はならなかった。 そんな中、昨年に引き続きこの大会に出場を決めた日本人選手が Auckland City FC 所属の岩田卓也。 大会の放映権を得ている日本テレビは Bayern München や Athletico Mineiro の事ばかり言及するが私の最大の関心は彼の雄姿が拝めるかどうかであった。



バルセロナで事前合宿
12月3日。 事前合宿の地バルセロナに向けてチームはAuckland を発ったとの事。そして5日には地元の名門、かつて
中村俊輔が在籍した RCD Espanyolと練習試合を行った。
この試合には Espanyol サイドも Pere Martinez Sastre、Borja Martinez といったレギュラー選手もスタメンに起用された。
しかしそれに臆することなく立ち上がりの Auckland は攻勢をかけ、20分にはフィジーからの助っ人 Roy Krishna がゴールを狙うがここは Espanyol GK Koke がファインセーブでストップ。 
以降は地力に勝る Espanyol がペースを掴み22分には少し遠目の位置得たFK から直接狙うがこれはクロスバーを越えた。 その後、 Peres Martinez のクロスにペナルティースポット付近の Railoがフリーであわせるがこの絶好機は外してしまった。
前半終了前に Auckland のアルゼンチン人FW Tade がシュートを放つがこれは GK Koke が掴む。
Auckland のTribulietx 監督は前半のパフォーマンスに不安を和らげる要素が多く喜ばされたと試合後コメントを残した。
“前半は1失点は覚悟はしていたけど、ボールを良く動かし相手よりも支配率で上回ることが出来た。 前半の方が選手達はより堅実であったが、何人かの選手はここに来る前にフル出場をしたことを心に留めて置かねばならない。そして時差が最初のタッチを不安定にさせたりフィジカル的な問題の大きな要因と思わねばならない。”我々はボールを受けたときに動きや判断を強制されるのではなく主導権を持たねばならない。守備的な面ではよく構築できたと思う。そして Espanoyl は我々を破ることが出来なかった。ここでの回答は明確だ。“

後半は両軍共に全選手を交代させた。そして Espanyol に運動量が戻った。
立ち上がりペナルティーエリアでボールをまわされ最後はArthur がシュートに持ち込むがそのシュートはミスをしてくれて失点は免れた。
しかし65分、中盤でこぼれダマを拾った Mamapou がそのまま放ったロングシュートが後半から交替で入ったGK Louie Caunter を破り先制ゴールが Espanyol に生まれた。
Auckland は失点後も右サイドを James Pritchett , Ryan de Vries and John Irving.らが支配をし Espanyol ゴール前に迫るが最後の詰めが甘くゴールは奪えなかった。
75分には中盤でよく動いていたEspanyol の Miravent が放ったショットを若い GK Caunter がファインセーブでストップ。失点は1でとめた。
“スペインの全てのチームは30人から40人の選手からメンバーを選んでいるが我々はそんなにいない。しかし多くの若手が後半からプレーをし Espanyol の様なチームを相手に良い経験を積められたと思う。 Espanoyol の選手達は動きが速くボールさばきも素晴らしく、こちらがボールを持ってもすぐに詰めて来る。そういった選手達を相手に Auckland の若手達の発展は素晴らしくこの経験から若い選手達は多くの前向きなものを掴めたと思う。”
この様なコメントをTribulietx 監督は残した。
残念ながらこの試合に岩田選手は出場しなかった。足首の故障から大事をとったらしい。 この報道を地元紙で知ったときはちょっと心配になってしまった…..
翌日 Auckland City FC一行は最初の試合が行われるモロッコの Agadir に移動したとの事であった.

Soccer: Spaniard inspires Cup side

Espanyol 戦で活躍したフィジーのストライカー Roy Krishna は2008年大会に Waitakere のメンバーとしても Club World Cup に出場。この時は日本開催で国立競技場で行われた Adelaide United との試合は現場で観戦した。
FIFA World Cup 2010, 2014 の予選もフィジー代表として出場している。 Raja Casablanca DF陣を悩ませただけの実力は持っていたと良く理解できた。



またMFのCristobal Marquez は2008年からEl Submarino Amarillo (the Yellow Submarine) ことVillaral でプレーした経歴を持つ。2010-11 にはトップチームで2試合プレーした経歴がある。それでも B チーム時代は同僚に今やArsenal のスター選手Santi Cazorla そしてReal Madrid のGK Diego Lopez 達がおりその当時の監督は現在Manchester City で指揮を執るManuel Pellegrini.であった。 2011 シーズンからはウクライナの Karpathy Lviv に移籍しスペインリーグ2部の Elche にローン移籍をしていいた。 
その Karpathy Lviv とは彼の給与未払い問題で法廷と争われて約 99.4万 NZドル ( 約8,500 万円 ) が支払われるようになったがその直後に Tribulietx 監督は Marquez にアプローチ。欧州でプレーをすれば FIFA Club World Cup に出場できるチャンスが少ないと Auckland 入りを説得したとの事。
“これは良い機会だ。ウクライナでは良いシーズンを過ごせなかった。彼らは契約を尊重しなかったのでそこでのキャリアーを終えた。ここオークランドには何かを持って来たかった。私は個人プレーをする選手ではなくチームの中でプレーする選手だ。”
先週の Waitakere との試合では類まれなテクニックを披露。地元の観客に“ここらでは見られないプレー”と賞賛を得たらしい。また190cmの長身守備的MF Mario Bilen もチームにフィットしてきており決して Underdog で終わらないと意気は上がったらしい。
“難しい試合になるだろう。しかし夢は最初の試合を突破し存在を知らしめることだ。 世界に我々が何が出来ることを示したい。それは可能であると思う。 我々にもチャンスはあるはずだ。 ” Marquez はこう語った。



日本人選手 連続出場なる!!

FIFA Club World Cup 2013 の開幕戦は12月11日に Agadir で開催された。そしてこの試合が放映されたのは翌日だった。その試合の録画をようやく私が見られたのは更に翌日の事であった。それまで私は試合結果を見ないように、偶然でも知ってしまわないように気をつけていた。幸いにも?この試合を取り扱う日本のマスコミは皆無に等しく気を使う必要もなかたけど。

注目のスタメン。まず Auckland City の左SB には背番号3番、日本人選手岩田卓也が起用された事を知り声を出して拳を握り締めた。 怪我の為に Espanyol 戦に出場できなかったのでこの試合もベンチスタートかと危惧したけど見事に2年連続出場を果たしてくれた。
GK Tanati Williams も岩田同様昨年に続いて連続出場。 スペイン陣CB Angel Berlanga は2011年大会から3大会連続出場でもう一人のCB Ivan Vicelich は All Whites のメンバーとしてWorld Cup 2010 に出場。重鎮だった Ryan Nelsen とCBを組み、イタリアの猛攻を不可解なPK1失点に抑えた。この試合でも守勢に回ることは容易に予想されたので彼に掛る期待も大きかった。 右SB 25歳のJohn Irving はかつて English Premiership のEverton にも在籍した。ボランチには Villareal にいた Marques と31歳のウェールズ人 MF Christopher Bale が入る。 Bale は今大会で4回目の Club World Cup 出場となる。2007, 2008年大会は Waitakere のメンバーとして来日をした。 その後ろには長身のクロアチア人の MF Mario Bilenが置かれた。 攻撃陣では2列目右にフィジーからの助っ人 Ray Krishna 。 左の Daniel Koprivic は今大会で6回目、8試合目の出場。この選手も Bale 同様 2007, 2008 年は Waitakere のメンバーとして来日。 ワントップには England から来た Adam Dickinson。 2009年に初出場以来4大会6試合目の出場。
こうしてみると FIFA 大会の出場経験をみれば Auckland の方が断然上回っており、それが何とか試合に良い様に現れてくれればと思った。

一方ホームの Raja Casablanca はFIFA Club World Cup は2000年のブラジルで開催された大会に出場しておりその時は Corinthians 2-0, Al Nassr 4-3 そして Real Madrid 3-2 と3戦3敗で大会を後にした。 しかしそこはサッカー国技のモロッコで国内リーグ優勝11回。 アフリカクラブ選手権優勝3回の名門チーム。メンバーを調べると CB Oulhaj, 左SB Karroushy がモロッコ代表。 Issam Erraki と組む Guehi はコートジボアール人MFでまだ代表暦は無いが何とか代表入りをして翌年のワールドカップメンバー入りを目指しているとか。 攻撃陣ではトップしたの Chtibi と2列目左の Hatidi がモロッコ代表暦がある。 2列目右の Mohsine Moutaouali は何故か代表暦が無い。 トップの Moussine Iajour はまだ代表暦は無いが2005年オランダで開催された FIFA U-20 に出場。決勝トーナメント1回戦ではGK 西川、 FW 平山を擁する日本と対戦しロスタイムの得点で 1-0 で日本を破った。この日のスタメンでは唯一FIFA 主催大会に出場した事がある選手だった。
地力に勝ると言われている Raja Casablanca の最大のアドヴァンテージはBoca Juniors, Borussia Dortmund そして Celtic に次いで熱狂サポーター世界ランク4位と公式に言われているサポーター達の熱い声援。 ちなみに9位が浦和レッズらしい。実力もさることながらこのサポーター達の後押しが Auckland イレブンにと言うよりも審判団にどう影響するかが懸念された。




大会直前のリーグ戦では12月4日の Hassania Agadir 11月29日の Difaa El Jadida 戦に共に 0-1 で連敗を喫していた。その影響か監督が更迭され現在のチュニジア人の Faouzi Benzarti 監督が就任したとの事。
しかし1週間前に Agadir に来ていたことが更に大きなアドヴァンテージになると思った。この試合のメンバーが解ればなぁ~と思った…



6日前に亡くなったネルソン=マンデラ氏への追悼の為の黙祷 ( この模様は日本テレビでは放映されず ) の後に Auckland FC のキックオフで試合が始まった。キックオフ直後、Raja Casablanca ゴール前にロブがあげられ Auckland の選手が雪崩れ込む。そしてスローインを得ると早速岩田がボールを投げ込む。 完全アウェーのAuckland の数少ないアドヴァンテージは上背があることととこの大会への経験が多いこと。 2分17秒には岩田が Marquez とのワンツーで左サイドを抜け出し中に入れる。3分15秒には逆にCasablanca が左サイドから攻撃に出て Karroushy からのセンタリングに Chtibi が走りこんで撃つがここは Vicelich がクリアー。Auckland の選手がボールを前に運ぶとすかさず口笛が鳴り響き、Casablanca の選手達が取り返すと大歓声が上がる。 5分59秒、岩田がスライディングで相手の攻撃を止め、そのこぼれダマを拾った Krishna から Morquez に繋ぎ中に入れるが今度はボランチの Guehi がクリアー。 Auckland スペースに選手が出てきてボールを受けるなどこれまでの大会では見せなかった繋ぎを見せる。 Tribulietx監督はとにかくスペースを突く動きを徹底させたかったらしい。 
しかしAuckland の攻勢もここまで、6分36秒、左サイドの Karrouchy から Chtibi を経由して Guehi に渡り、右サイドのMoutaoualiに送られる。岩田がマークに入る前に上がってきた Karrouchy に渡り Irving, Koprivic がマークに入る前にシュートを放たれる。このショットは外れたがこれを境にCasablanca の攻勢が続いた。7分54秒には Erraki から Iajour に渡り Vicelich がマークに入るもシュートに持ち込まれるがGK正面に。11分30秒、Irving が Karrouchy を倒して与えたFKの早いリスタートから Erraki が放つがここはゴール枠を外す。17分11秒、 Chtibi がMoutaoualiとのワンツーから抜け出すがここは Vicelich がクリアー。 
Casablanca は右サイドをMoutaouali ドリブルでががんがん上がって来たと思えばトップ下の Chtibi に預けてリターンを貰ったり、素晴らしいスルーパスを送ったりと対峙する岩田は序盤何度か後手に回ることがあった。 ちょっと彼一人では対応は厳しいと思わされた。 また Hachimi, Karrouchy の両サイドバックがワイドに開き攻撃時は高い位置を保持するのでAuckland の2列目以降が押し込まれる形に。 ボランチの Guehi と Erraki が良い位置にいるのでAuckland がボールを取り返しても経てパスが入りにくい。
21分33秒にはMoutaoualiから受けた Iahour が岩田のマークをかいくぐってシュートに持ち込むがここはGK Williams がストップ。22分18秒にはMoutaoualiがドリブルで上がって来るがここは岩田と Berlanga と2人掛りでストップ。22分31秒にはショートコーナーから中に入れられるが長身 CB Vicelich がクリアー。23分5秒にはまたもショートコーナーから 左SB Karrouchy がシュートを撃つがGK Williams がキャッチ。 23分50秒には Iajour , 24分47秒には Guehi が連続してミドルを放つ。 Casablanca の選手達がシュートを放ったり、CKを得たりするたびに大歓声が彼らを後押しした。
29分29秒Moutaoualiから Hafidi への浮きダマのパスが通り Iajour 送られる。 Vicelich がマークに入ったところを後方のMoutaoualiに戻されシュートを撃たれるがアンカーの Bilen に当たってゴールラインを割った。
Auckland はCasablanca の猛攻に晒されている様には見えるが決定的なシュートは何とか防ぐと言う粘りのディフェンスを見せていた。 CKを取られても高さでは上回るAuckland DF陣はしっかりと中を固めていた。
しかし均衡は破られてしまう。38分11秒、Moutaoualiから Iajour に渡りボランチの Guehi に送られる。そして左サイドを上がってきた Karrouchy にパスが通ると Karrouchy はワンタッチパスを前線にそこに走りこんだ Iajour が Vicelich のマークを受けながらもシュートに持ち込み GK Williams の左を破ってAuckland ゴールネットを揺らし先制ゴールを上げた。








ここまでしっかり守ってきたのに….と残念に思った。大歓声を上げるCasablanca サポーター。大喜びと言うよりも快勝を期待していた彼らにとっては安心の遅すぎた先制ゴールであったか…… テレビに映し出されたAuckland のTribulietx 監督がミネラルウォーターをあおったのが印象的だった。
先制ゴールを許したAuckland であったが終了間際にチャンスを迎える。44分36秒、FW Dickinson にボールが入りドリブルでPA付近に迫る。 Hachimi のスライディングが明らかに Dickinson の脚に入り転倒するが笛は鳴らない。更にこぼれダマを拾った Marquez がドリブルでPAに入って転倒する。リプレーを見ればマークに入った Benlamalem が脛を蹴っているのにガンビア人の Gassama 主審は笛を吹かない。 どちらかのプレーは明らかなファールだったけど。 ファールをアピールする Marquez に観客は口笛を浴びせた。
しかし前半終了直前にCasablanca の選手が倒れてボールアウトにしAuckland のスローインとなったが、Marquez がCasablanca の選手に返した時は拍手が送られた。

同点!しかしロスタイムに無念の決勝点….

両軍選手交替無しにCasablanca のキックオフで始まった後半もMoutaoualiで幕が開けた。開始早々 Berlange がMoutaoualiを倒してFKを与えるがこのFKは Irving がヘッドでクリアー。その直後のCKは Vicelich がヘッドでクリアーするもこぼれダマを拾ったMoutaoualiがチップキックでAuckland ゴール前に送りテクニックを見せる。 50分には岩田をかわして前に上がるがここは Berlange がカバー。51分には左サイドに回ったMoutaoualiが Vicelich と競りながらドリブルシュートに持ち込むがファーポストの左に外れる。 何とか追加点は止めないと….と案じるが、55分を過ぎるとAuckland が前に出てくる機会が増え始めた。 その基点となったのは左MFの Roy Krishna。前半も何度かドリブル突破を見せていたが後半は更にそのドリブルがボランチの Guehi 一人では止められずSBの Hachimi , トップ下の Chtibi が引っ張られる様になった。
55分にはボール支配率がCasablanca 59 Auckland 41 と表示されるがこの時に試合を支配しているのはAuckland だった。56分岩田が Dickinson に送るとマークに入った Benlamalen に倒されイエローカードが出されFKが与えられる。 Marquez の FK から Koprivic に繋ぎ中央に走りこんだ Krishna に送られるがその前に Erraki がクリアー。惜しいチャンスだった。そのCKから Vicelich がヘッドで前に送り跳ね返ったところを Koprivic が放つがゴール枠は外れる。 61分には再び Vicelich からゴール前に入れられ Krishna が撃つがここは GK Askiri の正面に。 徐々にオークランドがペースを掴みスタジアムに口笛だけが響くようになる。
そして63分久々MoutaoualiにPA付近でボールが渡るが3人でマークに入りボールがこぼれる。そのこぼれダマを拾った Krishna が一気にドリブルで上がると今度はここにマークが3人入る。しかしマークに入った Erraki, Oulhaj おして Benlamalen が重なる様に交錯しボールがこぼれる。それを再び拾った Krishna がそのままドリブルで上がりGK Askiriと1対1になる。 Krishna が冷静に放ったシュートはCasablanca ゴールに突き刺さりAuckland が同点に追いついた。









スタジアムはただ静寂が訪れた。何人いたのだろう観客席にいた Kiwi 達が大喜びしている。そしてテレビを見ていた私も思わず声を上げた。
Auckland City FC というよりも2009年大会の TP Mazembe との5位決定戦で Auckland City FC の Riki Van Steeden がロスタイムで決勝ゴールを上げて以来333分ぶりにオセアニア代表のチームがこの大会で決めた得点であった。
その直後、追いついた Auckland ベンチが動く。トップの Dickinson を下げてアルゼンチン人FW Emilliano Tade が投入された。 足の止まり始めた Casablanca DF ラインをドリブルで突破する方策だろう。
攻撃の方も悩まされていた Moutaouali は岩田と Berlaga が上手く協力して抑える様になっていた。そして Chitbi の運動量が落ちて来てMoutaoualiが孤立しだした。70分には Krishina が左サイドを突破し左サイドに回って来た Bale に出す。 Bale が入れたクロスに Koprivic がヘッドで狙おうとするが Chtibi が完全に抱え込んでヘッドが撃てない。 ここはホイッスルが鳴ってもよくは無かったか?  73分にはMoutaoualiからのスルーパスに Hachimi が反応できずMoutaoualiの表情が険しくなる。 この調子で行けばAuckland にもチャンスがあると思い出した。
Casablanca ベンチは74分遂に Chtibi を下げてコンゴ代表の Deo Kanda を投入する。 Kanda は2009年大会 TP Mazembe のメンバーとしてAuckland と対戦している。Kanda は2列目右に入り、 Hafidi がトップ下に入った。 この交替がそうしたのかポジションチェンジがそうしたのかこれでCasablanca が再び主導権を握りだした。
76分 Erraki から Iajour に縦パスが入るが Berlaga がマーク。 77分にはMoutaoualiのドリブルから中に送られHafidi を経由して Guehi がシュートを撃つが Irving がブロック。 
82分Auckland ベンチは2人目の交替選手パプアニューギニア代表 FW David Brown を投入する。これで2トップ気味にするのかな?と思ったけどCasablanca ベンチも延長はご免とばかりに Iajourを下げて中央アフリカ代表の Vivien Mabide を投入する。その直後にMoutaouali から Hafidi に渡るが Berlaga がスライディングでストップ。 87分には Mabide が右サイドから大きく左前方に送るがここも直前に Irvine に替わって投入されたベテラン James Prichett がスライディングでクリアー。 その向こうには Kanda, Hafidi がフリーだった。さすが元 All Whites のベテランと思った。88分には Erraki からMoutaoualiに入るがここも岩田が粘りのマークで中に入れさせない。 
そしてロスタイムが4分と表示される。 延長に入るとAuckland の方が苦しいかもしれないけど前半よりも得点の可能性が感じた。チャンスがあるはずだと期待した。試合前に岩田卓也のコメントが紹介された。“ チャンスを掴めば拡がる。”
そして90分左サイドを Krishina がドリブルで上がり中央を上がった Tade に送る。 そして更に前に入った Brown に。Brown は倒されるけど笛は鳴らない。そこから繋がれ中盤のMoutaoualiに繋がれる。 Bilen がファール覚悟でストップを図るが Moutaoualiは倒れそうで倒れず、Gassama 主審はアドヴァンテージを取り笛を吹かない。 そして左サイドを上がった Karrouchy に送る。 Karrouchy のクロスに中央で飛び込んだ Oulhaj のヘッドは GK Williams が良く反応するが走り込んだ Hafidiにこぼれ球を押し込まれてしまった。 もう一人中央に走り込んだKandaのマークに入っていた岩田の反対側にボールがこぼれるという不運だった。 痛恨のゴールを許した GK Williams と岩田の表情が……



大歓声の上がるスタジアム。しかしまだ数分残っている….. 再開後に Bale が Erraki に倒されFKのチャンスを掴む。散々相対したこの二人、最後に来て睨み合いを始めた。 そしてCasablanca ベンチは時間稼ぎか Hafidi を下げて Rahumani を入れる。 もう最後のチャンスだ。 GKが蹴り入れろ!全員ゴールマウスに入れ!とテレビに向かって叫ぶ。
しかしWilliams は蹴らずにCasablanca ゴール前に上げられたFKは跳ね返され、激闘に終止符を打つホイッスルが鳴り響いた。   

あぁ~惜しかったなぁ~。 
試合後、Tribulietx監督は選手達の健闘を誇りに思う、というコメントを残したらしい。 日本テレビでも“これだけハイレベルな開幕戦は初めて。”としきりに賞賛していた。 だったら昨年までのAuckland は何なんだ?とちょっと腹が立った。
Auckland の選手達は翌朝早くに Agadir 離れ30時間近く掛けて遠路ニュージーランドに帰国したらしい。
この間の選手達の心中は......
勝ったCasablanca は更にMonterrey そして何とAthletico Mineiroをも破り、史上初めて開催国枠のチームの決勝進出を決めた。 こんなに強いチームにあれだけ健闘したのか....それともこの試合がCasablanca を成長させたのか......

決勝戦と同じくらい楽しみだった試合だった。また来年どんなオセアニアのチームが出て来るか楽しみだ。

その時は現地で観戦したいなぁ.... だけどモロッコは遠いか....

Wonderful Wanderers and Shinji Ono 東京ヴェルディ 2-1 Western Sydney Wanderers 12.09.2013

2013-09-14 | Aussie & Kiwi

9月初旬、ニュージーランド在住の知り合いからメールを貰った。 9月12日。多摩陸上競技場で東京ベルディ、小野伸二のウェスタンシドニーワンダラーズと無料練習試合….

まず最初に愕然としてしまった。 オーストラリアサッカーを15年近くフォローし、 A-League 発足以来常に Watching を続けていた自分がこんな貴重な情報を知らなかったなんて….. この数日前、 Socceroos の Lukas Neil が大宮アルディージャにデビューした事も知らなかった。  Debut となった8月25日はまだ出張前日。 観戦に行くことも出来たのに….
仕事か忙しかったとは言え、自分が世間に向けてというよりも自分の“専門分野”への視野がこんなに狭くなっているのかと情けなくなった。

だけど愕然とばかりしていなかった。この情報を貰えた事に感謝した。その情報を提供してくれた人に感謝した。もしこの人が教えてくれなかったら……7年来の付き合いになるニュージーランドの知人に感謝した。持つべきはやはり親しくしてくれる知人だと再認識した。 本当に感謝だ….

9月12日。 この日は気温が高かった。 出張から帰っ来て気温が少し下がっていた。夜は空調無しで過ごせていた。だけどこの日は少し暑かった。 キックオフは午後3時。開場時間は午後2時。 だけど無料試合と小野伸二効果を考慮して少し早めに出た方がいいかなぁ….と思った。何人くらい入れてくれるのかなぁ…と思った。
競技場に到着したのは会場10分程前。既に数十人の人達が入口付近におられた。 J-League 発足時を知る者としてはこれも隔世の思いだ。 かつてはヴェルディが無料試合をするなんてあっただろうか? あったとしても何万人が押し寄せただろう? お金を出してもヴェルディの試合のチケットなんて手に入らなかったのに….. KAZU 、ラモス、武田、都並、柱谷,ビスマルク、菊池新吉、スーパースターが揃っていたのに。
J-League というよりも1978年に日本リーグの1部に昇格して以来80年代中ごろから日産自動車と共に丸の内御三家、古河電工、三菱重工、日立製作所に替わり日本サッカー界を牽引して来た伝統のクラブチームなのに、それだけにここ数年の“低迷”は残念でたまらない。

対戦相手の Western Sydney Wanderers だ。A-League 発足7年目の昨シーズン誕生した新チームだけどそのデビューイヤァーで見事リーグ優勝を果たした。 残念ながら Grand  Final は3度目の挑戦の Central Coast Mariners の後塵を拝したけどその快進撃ぶりは見事の一言に尽きる。チームの中心に小野伸二がいることが痛快でたまらない。 A-League の常識を変えたと言われるあの熱いサポーター達が小野を始めチームに送るあの声援は一度は生で観戦する価値はある。  
好対照のチームの対戦であるが、 Wanderers の試合が東京で観戦できるのは大変有難かった。

観客に開放されたのは直射日光のあたる座席のあるスタンドのみだった。陸上競技場なのでゴール裏はかなり見にくいだろうかなと容易に思えたけど。
個人的には陸上競技場は大好きだ。 きっとここで多くの中学生や高校生が青春の汗を流したんだろうなぁ、と自分の選手時代を思い出した。





だけど日差しがきつい、こりゃたまらんとばかりに日陰の掛かった端の方に移動した。するとそこには3人、 Wanderers 関係者がいた。 すると先に彼らの方が私が着ていた Wanderers の赤いTシャツを見つけて話しかけてきた。 Grand Final を観戦してけど Wanderers のユニフォームが売り切れていた事や結果が残念だったとかいろいろ話が出来た。 彼らの方から最近のヴェルディの事を尋ねられた。 かつて Sydney FC でプレーした KAZU がここで中心選手としてプレーしていた事や読売新聞がメインスポンサーから撤退してから成績が下降してきたことなんかを話したら興味深く聴いていた。

こちらから今年の new recruit はどうか?特にFW Dino Kresinger の穴埋めは、 MF Tarek  Elrich, FW  Joey Gibbs, Rocky Visconte  に替わる選手補強は…と突っ込んで聞いてみた。すかさず FW には Tomi Juric, 左SB に Dean Heffernan  を獲得できたと話した。 Heffernan が捕れたのか?と驚きの声を出してしまった。 Central Coast Mariners 、Perth Glory で中心選手だった彼の獲得は大きいと話したら、頷いていた。そしてこの二人がこの試合のスタメンに名を連ねた。

他のスタメンを見てみると Grand Final では出場停止で出られなかった Youssouf Hersi が2列目右に、 Jerome Polenzと組むボランチには Aaron Mooy に替わって Lacopo La Rocca が起用された。 小野はトップ下に配置された。

一方のヴェルディはMF 中島翔也以外は4日前の天皇杯2回戦、V長崎戦で起用された選手はいなかった。
9月1日の岐阜戦で登場した選手でこの試合スタメン起用されたのも森勇介と安田晃太の2人だけだった。ヴェルディの事は勉強不足なのでこの日のスタメンは若手中心だったのかなぁ?と思った。 ワントップに高原が起用されたのは練習試合とは言え小野伸二との試合だからか? しかし愛する京都サンガでかつてプレーした森勇介がスタメンだったのは嬉しかった….

Wanderers のスタメンはほぼベストメンバーだった…..

                              GK 32 ポープウィリアムズ

   19 森勇介          ブエノ            23 吉野恭平      21 高木大輔 

                    8 中後雅喜                       37 三度州舞人

    10 安田晃太                                           7中島翔哉

                      44 高原直弘                    38 カイオ

 

                                        9 Tomi Juric

 

     19 Mark Bridge                21 小野伸二               17 Youssouf 
                                                                             Hersi 

                   8 Mateo                            18 La Rocca
                      Polijak

22 Dean           4 Nikolai             5 Michael           6 Jerome Polenz
     Heffernan       Topr-Stanley      Beachamp         Polenz 

                                             GK 1 Ante Covic

 

午後3時、ホイッスルが鳴り高原からカイオにボールが渡り試合が始まった。
開始早々、高原から右サイドを上がった森に渡るがシュートに至らない。試合序盤は森がサイドを上がるシーンが目についた。4分45秒、今度は小野が上げたCKのこぼれ球を拾って Beachampがシュートを撃つがGKウィリアムズがナイスセーブで防ぐ。6分にも小野のCKから再び Beachamp がヘッドで狙うがこれはゴール枠を外れた。10分頃を過ぎると今度は右サイドの Hersi の突破からチャンスが生まれるようになった。 彼のプレーを見ると Grand Final の出場停止が再び悔やまれる。
11分には Hersi のクロスに逆サイドの Mark Bridge がボレーで試みるがヒットしなかった。
シュートを放った左サイドの Mark Bridge はなかなかサイドを上がれなかった。対峙する安田、森の上がりに押し込まれた感じだった。 Grand Final で見た時の様に小野は結構前線に上がってきて Juric と2トップ気味になったけど、この日は37番の三度州のマークに手を焼き気味。 試合開始時はCBか?と思うくらいの位置でよく見たけどそれは小野のマークの為だった。




ただCBと言えばWanderers のCBは強烈だった。元 Socceroos の Beachamp と北京五輪にも出場した Nikolai Topor-Stanley 。 Topor-Stanley はかつて Sydney FC のメンバーとして浦和レッズと対戦。あのワシントンを抑え込んだ。さすがに空中戦を挑むことは稀だった。




そして先制ゴールを挙げたのはヴェルディだった。12分森がゴール前に走り込んでCKを得ると中後が入れた低いCKに CB の吉野が合わせて蹴り込んだシュートがいったんはクリアーされたが主審がゴールインのホイッスルを吹いた。
メンバーを考えればこの方が面白い試合展開と思えたけど、あっさりと決められたなぁという印象だった。
19分にはヴェルディが追加点を挙げる。 Heffernan のバックパスを拾った安田がシュートを放つ。これは元 Socceroos のGK Ante Covic がストップしたけどこぼれ球をカイオから中島に繋いでシュートに持ち込みDFに当たってこぼれたところを詰めていた高原が押し込んだ。 

連続失点に隣のWanderers 関係者も首を振っていた。 遠征の疲れですか?と尋ねると少し頷いた。

ヴェルディは高原がサイドに寄ったり安田、中島が前線に上がったりとバイタルエリアに人数を掛けたり、三度州が上がってきたりと何人もの選手が上がってくるのだけど、Wanderers は選手にボールが入ってもフォローが遅くてすぐにヴェルディの選手に囲まれてしまう。 26分には Bridge が森、安田をかわしてシュートに持ち込みCKを得る。その小野が入れたCKに La Rocca がヘッドを放つがGK ウィリアムズの正面に。 個人プレー頼りというよりもWanderers の前半のチャンスはセットプレーというよりもCKからばかりというのが印象だった。Popovic監督はどういう心境で試合を見ていたのだろう…




39分に初めてパス交換からの突破が見られたけど最後に渡った Juric のポジションはオフサイドだった。 
そして練習試合らしくロスタイムなしで前半が終わった。この日の暑さは遠征疲れのあるWanderers 選手には堪えたと思う。
そして期待の小野は前半を終わってベンチに下がってしまった。

ハーフタイムの間にWanderers の控えの選手達がピッチ上で練習をしている。中に黒髪もアジア系の小柄な選手がいた。彼は何人?日本人か?と隣のWanderers 関係者に聞くと名前は Matrin Lo というおそらく Chines だろ。との事。 Australian Chines かな?と尋ねると Probably と答えた。 そしてまだ16歳だと教えてくれた….

 

後半に入り Wanderers は4人の選手を入れ替えた。 GK に Jerrard Tyson が入り、Juric と小野が下がって Brendon Satalab と Aaron Mooy の2トップになった。そして右SBの Heffernan が下がりかつて Newcastle Jets でプレーした Adam D’Apuzzo が右SBに入った。 

ヴェルディは何人替わったのか。二人くらいだったと思うけど高原と森はそのままでこの二人は90分間プレーした。

開始早々、中後が La Rocca に脚をすくわれて倒れて動けない。 普通ならイエローが最低でも出てくるのだろうけど。練習試合は出ないのか?中後は結局ベンチに下がったのかな?怪我がたいしたことなければいいんだけど。

後半は小野が下がったWanderers が優勢に試合を進める。フレッシュな選手が多いからか?それとも2トップにしたからか?
Brendon と Mooy によくボールが入ってヴェルディのDF、中盤を押し込んでいた。 Mooy は Grand Final ではボランチで起用されていた選手だった。 53分には Bredan, Mooy で中央を突破し左サイドを上がった Poljak に送り フリーで抜け出たHeri に送られるが最初のトラップが大きくシュートに持ち込めない。 57分には Poljakから右サイドの Hersi に渡り、中央の Berndon に折り返される。 Berndon の放ったシュートはポストを叩いてしまった。 

だが3分後の60分、左サイドの Bridge からのセンタリングに Mooy が合わ、そのこぼれたところを Berndon が押し込みWanderers が1点を還した。後半に入りボールが回り出し、ベルディの選手の疲れがあったのかこぼれ球は殆どWanderers 選手が拾うようになった。

65分にはWanderers ベンチは7人の選手を一気に入れ替える。そこにはオーストラリア代表にも選ばれた Shanon Cole も含まれていた。

これで運動量に差が出たかWanderers の波状攻撃が続く。 更に涼しい風が吹いて来て天候もWanderers に味方した様だった。 78分には左サイド からのクロスを上手く Mooy がスルーして63分から投入された右から走り込んだ Kwabena Appiah が放ったショットはベル出来 GK ウィリアムスがファインセーブでストップ。 80分にも Bredon のシュートをウィリアムスがナイスセーブで防ぐ。 同点は時間の問題と思ったけどGKウィリアムスが美技を連発し、Wanderers の選手もシュートを撃つタイミングが半歩遅い様に見えた。

87分 Bredon が高木大輔を倒すが明らかに故意的なファールだった。このプレーに怒ったベルディの選手達が数人 Bredon に詰め寄ろうとする。間に入った高原が何やら Bredon に話しかけるとそれに促されたのか高木の方に足を向ける。 高木の怪我の具合はどうかな…



90分フリーの Appiah にボールが渡るがトラップをミス。隣のWanderers の関係者が大声で Jeesus !! と叫ぶ、そしてその直後に試合終了のホイッスルが鳴った。




A-League 王者がJ2リーグの2軍チームに敗れたという事か….と思った。

すると隣のチーム関係者が私に“ちょっとついて来てくれ。それから彼らも….” とWanderers のレプリカを着た数人の人達を指さした。 あるWanderers のレプリカを着たご夫婦はこの方と知り合いらしく親しく話していた。 尋ねると3月末までシドニーで駐在されていたらしい。ご在住されていた地域にはよく知る日本レストランやマクドナルドがあったのでその話題で少し盛り上がってしまった。 そのチーム関係者は我々を競技場の玄関に連れて来て”選手達を連れて来るから少し待っていてくれ。“と言って階下に降りて行った。 10分程度したら Popovich 監督を始め選手が次々に上がって来た。 私は持っていた Grand Final のプログラムにサインを貰った。 そして小野伸二も上がって来た。 Grand Final は残念でしたね、今シーズンこそ Grand Final 王者になって下さいと声を掛けると、丁寧に頷いてくれた。 そして一緒に写真まで撮ってくれた。

Wanderers の選手達は丁寧に外で待っていた人達にもサインをしたり一緒に写真を撮っていた。 A-League の選手達は試合が終わってもスタンドまで行ってサポーター達に丁寧にサインをする。何とかサッカー人気をラグビーユニオンやリーグそして AFL に近づけたいという気持ちが伝わる。 そして小野も外に出て一人ずつ丁寧にサインを始めた。 数十人はいたかなぁ…みんなに丁寧にサインをしていた….

一緒に“観戦した”チーム関係者には “最後にこんな Great な機会をくれてありがとう。みんな良い思い出になりました。” 心から礼を言って固い握手をした。 そして彼とも写真を撮った。 

そして皆で彼にも小野と同じことを言った。“ 次はACL で会いましょう。”更に付け加えた。

“出来ればさいたまスタジアムで浦和レッズとやりたいですね。”




 


Grand Final から来シーズンに Central Coast 2-0 Western Sydney

2013-05-18 | Aussie & Kiwi
発煙筒の煙が少し止み、 Peter Green 主審のホイッスルが鳴り小野から Kresinger へキックオフのボールが渡った。
そして大歓声が上がる。その歓声の6割以上は Wanderers サポーターから湧き上がるものだ。その歓声に乗って Wanderers イレブンが Mariners ゴールに迫る。 43秒には小野から右サイドを上がったボランチの Aaron Mooy に送られ更に右サイドライン沿いを上がった Appaich Kubi に送られクロスが入る。
これは Mariners DF が何とかクリアーしCKに。小野がCKをセットすると更に大歓声が上がった。

立ち上がりは累積警告によって出場停止のエチオピア人 MF Youssef Hersi に替わってスタメン起用された Kwabene Appiah Kubi が顕著に右サイドを上がっていた。 Appiah Kubi は数日前にNew Zealand 代表 All Whites 入りを打診されたらしい。気分は悪くはないだろう。 最前線は Dino Kresinger と小野が上がってきて2トップ気味になることが多いので小野のマーク役にこの試合抜擢された Oliver Boznic が
Appliah Kubi のマークに入れないので同じ All Whites の Michael McGlinchy が左SBの Josh Rose と共に Appiah Kubi をケアーせねばならなかったので Mariners は左サイドが完全に押し込まれる形であった。



しかしこの勢いは5分と持たなかった。4分17秒にカウンター攻撃を展開し、右SB Redj Bojic がクロスを入れ Bernie Ibibi-Isei が Shanon Cole を交わしてシュートを放つがクロスバーを越える。 6分27秒 Rose を右SB Jerome Polenz が倒し Mariners がFKを得る。 McGlinchy が入れたFKにCB Trent Sainsbury がヘッドで合わせるが惜しくも外れる。8分45秒には後方からのロングパスを Sterjovski がうまくバウンドを合わせてマークに入った Nikolai Topr Stanley を外してフリーでシュートを放つが惜しくもポストの右に外れていく。 
Wanderers は小野がトップに入ったことから彼からの絶妙のパスの受け手がなくなっていた。 そして開始早々から勢いのあった Appaiah Kubi が5分も経たないうちに Rose に抑えられるようになってしまった。 早くも Hersi の不在が堪えて来ていた。更に出場停止のMontgomery に替わってスタメンに抜擢されたボランチの Boznic が懸命に小野をマークするのでなかなかいい体勢でボールを貰えない。そして受け手がいないので後ろに下げざるを得ないシーンが目につく。
劣勢続きを見せられ続ける Wanderers サポーター達はまたもゴール裏で発煙筒を炊き始めた。 電光掲示板には発煙行為は違法なのですぐに止める様に注意をするが勿論こんなことで誰も止めはしない。 欧州のスタジアムなら屈強な警察官か軍人が飛んできてすぐにつまみ出されるのだけど…


だがこういう中断にも Mariners は主導権を離さない。 立ち上がりは押し込まれていた左サイドが逆に攻撃の起点になることが顕著になり McGlinchy がよくクロスを上げていた。 26分に小野のFKからCKを得て再び小野が入れたCKに CB Beachamp が飛び込むが届かず逆サイドに流れたところを右サイドを走りこんだ Kresinger が滑りこむが僅かに届かない。 このシーンが前半、というよりもこの試合最も Wanderers サポーターが沸いたシーンであったと思う。
Mariners は Wanderers のもう一人の攻撃の担い手 Mark Bridge には Hutchinson がしっかりとマークに着きボールが思う様に回らない。そしてこぼれ球はことごとく Mariners が拾い続けていた。 
38分には 中央のMcBreen が左の McGlinchy に送るが Wanderers DF がクリアーするがこぼれ球を小野と競りながら小野のマーク役だった Boznic がそのままノートラップで放ったショットは僅かにポストの左に外れる。 40分29秒には McGlinchy からのクロスに McBreen が飛び込むが惜しくも合わない。


 
劣勢続きの Wanderers を見てこのまま何とか前半を終わってくれればと思った44分 Mariners はCKを得る。 McGlinchy が入れたCKに後方から走りこんだ 190cm の CB Patrick Zwaansnwijk のヘッドがさく裂し Wanderers ゴールネットに突き刺さった。 かつて大分でもプレーした38歳の大ベテランが後方から走りこんだのだが誰もマークを付いていなかった。 1か月前のヨルダン戦の失点を見ているみたいであった。 Zwaanswijk のACLでの柏戦に続く高さを生かしたゴールであった。
目の前のゴールに Mariners サポーター達の大歓声が沸きあがった。 彼らを見てさすがべテラン Zwaarswijk と思った。





そして1分間のロスタイムも過ぎ前半終了のホイッスルが鳴った。 1-0 というスコアーは試合内容を的確に表していると思った。



後半、両チームともメンバー交代なく始まった。小野が2列目に下がり Bridge が前線に上がり Kresinger と2トップ気味になった。これで小野からのパスの受け手が増えて Wanderers がチャンスを掴むだろうと期待した。
しかしピッチ上では Mariners のボール支配率は変わらなかった。そして59分頃からまた Kresinger のワントップに戻した。
それでも相手ゴール前に迫るのは Mariners イレブンばかりだった。63分には後方からのロングパスをまたも Sterjovski が受け今度は Beachamp と競りながらシュートに持ち込むがこれはクロスバーを越えた。
この二人、元 Socceroos 同志の競り合いだった。
66分 Wanderers ベンチは Kresinger を下げてコソボ人FW Labinot Haliti を投入した。前線をどうするのだろうと思うと
その直後に Wanderers のミスからボールを奪われゴール前にボールを送られ最後はPA内で McBreen と競り合った Jerome Polenz の手に跳ね上がったボールが当たりPKを取られてしまう。 ちょっとこの判定はかわいそうだと思ったけど故意でないにしろ明らかにボールは Polenz の手に当たっていたのでPKもやむなしといったところか。
Wanderers サポーターの目の前の出来事にスタンドからは発煙筒が投げ込まれるがこのPKを McBreen が決めて Mariners のリードが広がった。 残り23分で2点差、無理ではないがこの展開をみると厳しいか…と思った。





71分 Wanderers ベンチは Appaich Kubi を下げてTarek Elrich を入れて Mooy を2列目に上げてきた。すると1分後今度は Mariners ベンチが動く。ベテランFW Sterojvski を下げて Mitchell Duke を入れるが2トップは変わらない。 Duke こ今シーズン6ゴール決めている FW だ。 Wanderers は 76分に Polenz を下げて Rocky Visconty を入れて2列目左においてBridge と Elrich の2トップにする。 小野をトップ下において Mooy を2列目右に置いた。そしてボランチを Poljak 1枚にした。
だがラストパスどころかその前のパスも繋がらずロングパス、ミドルパスも簡単に Mariners 中盤にカットされる。 DFラインと中盤がコンパクトに保たれているので常に数的優位を保つ。80分には Bojnik が Mooy を倒して FKを得る。 小野がボールをセットすると Wanderers サポーター達から何とかしてくれと大歓声が上がるがゴールには結びつかない。 その後、逆に Wanderers ゴール前でこれまで激しく体をぶつけ合っていた McBreen と Beachamp が遂に爆発する。 ここは主審から注意だけであったけど、劣勢続きの展開に Wanderers サポーター達はグランドに背を向けてみな肩を組んで何かチャントを叫びながら飛び上がり続ける。



83分、Wanderers がPAのすぐ外の正面やや左の好位置でFKを得る。思わず“小野、お前が蹴れ、小野、もう一度蹴れ。”と叫ぶ。サポーター達もそれを望むが蹴ったのは Mooy 。
その弾道は大きくゴールを外れた。



Mariners ベンチは87分ベテランボランチ Huchinson を下げて21歳の Nick Fitzgerald を投入する。 Mariners サポーターから Hutchinson に大歓声が送られる。 Fitzgerald はシーズン途中から Brisbane Roar から移籍してきた選手だけど 2009-10 のシーズンは Mariners に入団し翌シーズンから Brisbane に移籍した選手。これで3大会連続で Grand Final に出場した珍記録を樹立したことに。 
88分に Bridge が左サイドからナイスクロスが入るが Elrichがオフサイドポジションだった。 ロスタイムが3分と表示される。
90分にHaliti がPA内で倒さるがホイッスルは鳴らない。2年前 Mariners はロスタイムに失点をして手中にしていたタイトルを失ってしまった。だけど今年はロスタイムに入っても更に攻勢を続ける。91分には Fitzgerald がフリーでヘッドを放つがここな Covic がキャッチ。 そしてタイムアップのホイッスルが鳴り Mariners が4度目の挑戦で Grand Final で勝利を収めることとなった。





試合後、表彰式が行われる。敗れた Mainers の選手一人一人にメダルが授与されるがもっとも歓声が上がったのは小野の名前が読み上げられた時であった。 来シーズン、小野はもう一度オーストラリアで挑戦することになっているが、ACLで凱旋来日する日が今から楽しみだ。 Popovic 監督は試合後、今はこの敗戦に大変失望しているが翌日は自分たちが成し遂げたことと選手たちを誇りに思えるだろうと語った。 小野もこれで終わりではないと話したらしい。
だけどシーズン終了後、 Kresinger をはじめ Elrich, Gibbs, Visconte 達4選手と契約を更新出来なかった事となった。



そして遂に自分たちが最後に表彰される側に立った Mariners は Hutchinson 首相に優勝トロフィーが渡されるとサポーター達から大歓声が上がった。そして Wanderers サポーター達はまたピッチを背にして肩を組んでいた…



そして Graham Arnold 監督の歓喜というよりも安堵の表情が印象的だった。2006年ワールドカップが終わって Hidding 監督からバトンを受けたが翌年の Asian Cup ではベスト8止まりで、北京五輪でも1次リーグを突破できなかった。チームの経営問題もありながらビッグタイトルを勝ち取った事でこれまでの不運も少しは返せたのではないか。



この試合の翌日に韓国に出発しアウェーで水原三星を破りACLで1次リーグを突破も果たした。 その後広州恒大に敗れたけど、まだアウェー戦が残っている。
試合後、すっかり日が暮れてしまっていた。 2009年は2月に開催され2011年は3月に開催されたんだっけ。
また来年 A-League はどんなドラマを見せてくれるのだろう。 日本の“ジャーナリスト”達には無関係の世界だけどその方がじっくり楽しめる気がする。 この聖域を侵されない幸せを感じながら来シーズンを待つこととしよう。 


Grnd Final 2013 への道  Semi Final

2013-05-13 | Aussie & Kiwi
Western Sydney Wanderers 2-0 Brisbane Roar 12th April 2013

4月12日。私はオーストラリア大陸の西の街、パースにおり顧客と夕食を共にしていた。 すると顧客の一人が持っていた携帯電話を見せてくれた。  Western Sydney 2 Brisbane 0 と表示されていた。これで Grand Final の開催会場はシドニーに決まった。そして私の想像していた通りに Paramatta Stadium ではなく Allianz Stadium での開催と決まった。 この前の日まで Grand Final はどこで行われるのか…と思っていた。Wanderers がもし敗れても Mariners が勝てば恐らく Sydney の Allianz Stadium であっただろう。そしてもし両チームが Semi Final で敗れたら Melbourne の Etihad だろう…. その会場の決定は14日の Semi Final が終わるまで待たねばならない可能性もあったけど、12日にあっさりと会場が決まってくれた。
12日夜、地元テレビ局が放映したスポーツニュース番組では Semi Final の結果を伝えるたびに映し出されたのは小野伸二の“芸術的”な得点シーンだった。 先制ゴールを決めたクロアチア人中央からFW Dino Kresinger のパスをPAエリア外の左側で受けた小野が振り向いて蹴り上げたその弾道は弧を描いて物差しで測ったように逆サイドのゴールの上隅に吸い込まれた。 先制をしながら後半はやや劣勢気味で次第に Brisbane に主導権を奪われつつあった Wanderers が球団創設初年度に Grand Final 進出を決定づけた瞬間であった。
“Shinji Ono によるとてつもなく素晴らしいゴールだった。この得点が我々の息の根を止めた。2点目を奪った事で Wanderers は我々の航行の風を断ち切ってしまった。我々はチャンスを創りながら流れを引き寄せつつあった。そこにあんなゴールを決められてしまった。それは才能を見せつけられた一瞬だった。我々は小野にスペースを与えないようにしていた。 その瞬間、マークが戻り切れずに彼を離してしまった。 そして彼にボールを拾われてしまった。我々のチームにとってその瞬間を見せつけられたのは残念なことだったけど、ある選手がこの様な試合のこの様な時間帯にこういうプレーを見せたという事はオーストラリアのサッカーファンにとっては素晴らしい鏝であったと思う。”
Brisbane Roar の Mike Mulvey 監督はこう語った。
“ それこそ Marquees Player がリーグにとって特別な存在であるという証明だ。 今シーズン Marquees Player が見せたプレーを我々は見てきた。小野はここ数週間怪我で戦列を離れていた。そしてチームに戻って来て再び相手チームにプレッシャーと強さを見せつけこの様なプレーを披露した。 だから彼は特別な選手なのだ。”
Wanderers の Popovic 監督はこの様に小野のプレーを称賛した。 
そして今シーズン A-League に革命を起こしたと言われている Wanderers サポーター達の熱き声援が試合を終えても続いた事がテレビニュースでも報道されたいた…



Song Remains the same as Wanderers stand on the brink
Regular Season 5位の Brisbane Roar が4位の Adelaide United を破り、次に Western Sydney を破ると3シーズン連続 Grand Final 進出が決まる。 今シーズンの対戦は Wanderers が3連勝中 ( 1-0, 1-0, 2-1 ) だった。
しかも Wanderers は第16節、1月13日アウェーで Wellington Phoenix を2-0 で破って以来引分け1試合挟んで12戦11連勝中であった。 
2回目の対戦となった12月9日の第10節では昨年まで愛する京都に在籍した高橋祐治が88分に Hingert に替わって Brisbane Roar のユニフォームで投入され、史上初の A-League での日本人対決が数分のみであるが実現した。 高橋は今年の J-League 開幕と共に京都サンガに戻った。
Brisbane は主力選手の怪我での離脱が懸念された。前の Adelaide 戦は負傷でピッチを離れたThomas Broichi (アキレス腱 ) Luke Brattan ( ふくらはぎ ) は Wanderers 戦には間に合う様に回復したが足首を痛めた Jack Hingert は戻れそうになかった。 
そして試合日程もElimination Final を戦わねばならなかった Brisbane は中4日しかインターバルがなかった。 一方 Wanderers は3月29日のNewcastle Jets とのシーズン最終戦では小野( 鼠蹊部 )Aaron Mooy ( 膝 ) そしてJerome Polenz ( ふくらはぎ ) 3選手を怪我で欠いていたがシーズンを首位で終えた Wanderers は Final Series は Semi Final からの登場なので中12日の調整期間があり、故障していた選手達は充分な回復期間があった様だった。
そしてスタメンには小野、 Polenz がスタメン復帰するなど Jets 戦のスタメンから3選手が入れ替わった。そして最後に Brisbane と対戦した1月26日の試合 ( 2-1 )では スタメンだった Adam D’Apuzzo に替わって Shannon Cole, Mooy 攻撃陣は Mooy, Haliti に替わって Kresinger と Perkatis が起用された。Kresinger は Brisbane 初登場だった。
Brisbane は怪我が治らなかった Hingert に替わりHalloran が起用された以外は5日前の Adelaide 戦と同じスタメン 。これまで Brisbane との3回の対戦全てに起用されていた Matthew Jurman, Murdocca がベンチスタートとなりSocceroos の Jade North そして Lusticaが Wanderers 戦初登場であった。
試合は立ち上がり、お互いに探り合いをするようにボールをあまり前に出さない展開であったが15分 Kresinger が低い弾道のショットを放つが GK Theoklitos がファインセーブでストップ。しかしその40秒後 Hersi が中央をドリブルで上がり左サイドを上がった Mark Bridge にスルーパスを通す。 そこに Brisbane DF がマークに入るが Bridge がマークを掻い潜り中に入れると走り込んだ Kresinger が合わせて放ったシュートは今度は Theoklitos を破ってゴールネットに突き刺さり Wanderers が先制ゴールを挙げた。今シーズンゴール量産を期待された Kresinger であったがレギュラーシーズンで挙げたゴールは第12節の Adelaide 戦で挙げた1ゴールのみ。しかしシーズン2ゴール目が Grand Final 進出に向けての貴重な先制ゴールであった。



24分にも Kresinger は得点のチャンスがあったがこの時は決められなかった。そしてこれを境に徐々に Brisbane がボールを繋ぎだす。Wanderers ボールとなっても Nicholas, Broichi 、Brattan と言ったMFが素早いマークに入りバイタルエリアに進めさせない。34分 Hersi が Brattan に激しいタックルを入れイエローカードが出される。ここは一発レッドでもおかしくないファールだった。更に40分今度は Bridge が放ったシュートを Theoklitos がストップ。 その数分後には Brattan を Yanni Perkatis がPA内で倒す。PKが与えられてもおかしくなかったがここも Alan Millner 主審は笛を吹かなかった。
その前に Wanderers のDF Jerme Polenz が負傷を負い Tarek Elrich に替わってベンチに下がってしまう。これでそれまで完璧であった Wanderers のDFラインに隙が出るかと心配された。




後半に入った直後Kresinger がフリーでPA内にドリブルで侵入するもこのチャンスをものに出来ず、その直後の Ben Holloran が素晴らしいロングシュートを放つが今度は Ante Covic がファインセーブ。
55分には Bridge, Mateo Poljak が連続してシュートに持ち込むが Theoklitos が共にストップ。更にリバウンドを Perkatis が撃つがここも Theoklitos がブロック。 
なかなか追加点を挙げられない Wanderers を尻目に今度は Brisbane が流れを掴みだす。60分には Halloran が撃ったシュートは GK Covic の正面に。 
しかし69分に Broich が怪我の状態が悪化し Nijland に替わってベンチに下がり、その2分後に小野が今シーズンの Goal of the Season の候補にあがる芸術的なシュートを決めるとそこで勝負あったの雰囲気が醸し出された。そして 19,369 人の大観衆からは Campeones の合唱が始まった。 Brisbane ベンチは 75分に Mardocca, 82分 Yebaah を投入するが Wanderers ゴールネットはとてつもなく遠いところにあった。
そしてタイムアップ。 Wanderers サポーター達の fiesta は深夜まで続いたらしい。




だが77分 Hersi がこの日2枚目のイエローカードを受けて退場となり Grand Final には出場できなくなってしまった。 この時はそれがどれほどの代償となったかは解らなかった。

Mariners 意地の Grand Final 進出 Central Coast Mariners 1-0 Melbourne Victory 14th April.

4月9日 貴陽に乗り込み貴州人和とのACL の試合に臨む Central Coast Mariners の元に中国訪問中であった豪州の Julia Gillars首相から応援メッセージが届けられた。 丁度中国を訪れていたこの機会にチームの Lawrie McKinna GM がDeborah O’Neill 連邦議員を通じて貴陽五輪スタジアムで行われるこの試合観戦を打診したが日程調整がつかなかったらしい。その代わりにメッセージが届けられたらしい。 しかし残念ながらこの試合は42分 Mitchell Duke のゴールで先制するも終盤に連続ゴールを許し 1-2 で Mariners は敗れてしまった。
シーズン終盤に入り、 Mariners は日程との戦いであった。3月9日 A-League 第25節の Sydney FC 戦から4月14日の Semi Final Melbourne Victory 戦まで35日間で8試合組まれていたがその中でACLのアウェー戦が2試合 ( 3月13日柏、4月9日貴州 ) 含まれていた。 そして3月13日、柏とのアウェーゲームを終え、帰国をしたチームに驚愕のニュースが。経営不振から給料が支払われていない選手達が多くいるとの事であった。
Mariners は昨シーズンまで A-League 開設以来8シーズンで Grand Final 3回進出した実績を持つ名門球団であるが、本拠地 Gosford は Sydney と Newcastle の間に位置する小さな街なのでシーズン中は観客が 10,000 人を越える事が非常にまれだ。皮肉なことに経費のかかる ACL にも出場権が回ってくるのでその経営は毎年案じられていた。
4月5日、 Perth Glory をロスタイムに Mark Milligan の起死回生の PKをきっかけに勝利を収め Semi Final
に駒を進めた Melbourne Victory と Central Coast Mariners の今シーズンの対戦は Mariners の1勝2分。
その1勝は第22節2月23日の Gosford Bluetong Stadium での試合であったが Mariners が何と Victory を 6-2 で粉砕した試合だった。しかし内容的には一方的ではなく 68分に Sainsbury のオウンゴールで Victory が 2-3 と1点差に迫った後にカウンターで3連続失点を喫しこういうスコアーになったのであった。年末に多くの選手が契約を更新されずチームを去り背番号 31 Galloway, 32 Pain そして 33 Mullen らが初めて Victory 戦に臨んだ試合であった。そして Archie Thompson がこの試合には出ていなかった。
Mariners 戦では5日の Perth 戦とほぼ同じスタメン。 アルゼンチン人FW Flores が Pain に替わってスタメンに起用された。そして第16節 1-1 で引き分けた試合以来 Thompson と Rojas が揃って Victory 戦に臨むことに。その試合でゴールを挙げたのが Flores であった。
一方、4月9日に貴州戦を終え10日に帰国をした Mariners は中4日で Semi Final の臨んだが、貴州戦に続いてスタメン出場したのは Gk Matthew Ryan, DF Trent Sainsbury そしてMF John Hutchenson の3選手のみ。
第22節の Victory 戦と比較すると FW Mitchel Duke の替わりに元 Socceroos の Mile Sterovski が起用された他は同じスタメンだった。心配されたのは Youssouf Hersi が累積警告で出場できない事であった。
Graham Arnold 監督はACLのグループリーグアウェー戦では完全にメンバーを替えて臨んでいた。

McBreen magic seals Grand Final Spot
42分貴州戦では61分から出場した Bernie Ibini Isei からのボールを受けた Daniel McBreen が左足を振りぬくと弾道はそのまま N.Coe の守るVictory ゴールネットに突き刺さりそれが決勝点となり2シーズン振りに Grand Final 進出を決めた。
この試合も2日前の Western Sydney vs Brisbane 同様に両チーム慎重な試合運び。負けたら終わりの Final Series では仕方がないか? しかし14分元 Socceroos の Sterjovski が強烈なミドルを放つと試合は Mariners ペースで動き出す。このシュートは Victory GK Nathan Coe がストップするも更に続いたCKにから Pedj Bojic が放ったシュートはポストを叩く。 その1分後、CK から Sainsbury が放ったシュートは至近距離から撃たれたが Coe が再びブロック。リバウンドをもう一度 McGlinchy が叩くがこれはポストを外れて行った。
その後 All Whites の中心選手となるであろう Marco Rojas が抜け出し、Socceroos FW の Thompson に送る。 Thompsonはファーサイドを狙うも GK Ryan がキャッチ。 更にその後には Thompson が Montgomery にPA内で引き倒される。一斉に Victory イレブンがPKをアピールするが Strebre Delovski 主審は却下。
Mariners は左サイドを McGlinchy と Rose のコンビで何度も切り裂いていた。 そして Bernie Ibini に2度ほどチャンスを提供していた。
そして42分、Ibini Isei が右サイドを突破相手DF2人をかわして中央に送るとそれを受けた McBreen が先制ゴールを決める。 今シーズン McBreen の対 Victory 戦3ゴール目、そして今季の17ゴール目に 10,651人の観衆から大歓声が上がった瞬間であった。



後半開始早々にチャンスを創ったのも Mariners 、というよりも McBreen 。McBreen のクロスから Bojic がシュートを放つも DF Daniel Mullen がクリアーし追加点は生まれなかった。
Victory ベンチは67分、 Marcos Flores に替えて Connor Pain を投入する。 Adelaide 戦はベンチスタートでこの試合はスタメンに抜擢されたアルゼンチンのFWは Semi Final では立ち上がりこそ Thompson, Rojas と絡んで攻撃に貢献したがゴールと言う結果を出せなかった。 そしてPain の投入により Victory のボール支配率が上がりだした。 Thompson がシュートに持ち込むが弾道は GK Ryan の正面に。そしてボール支配率は上がるもラストパスが通らずシュートシーンがなかなか見られなくなった。75分には CB Mullen を下げて Nabbout を84分には Cleleski に替わり Dilevski を投入するがゴールは遠い。
しかしロスタイムに入り中盤のキーマン  Montgomery がこの試合2枚目の警告を受け退場となり Grand Final に出場できなくなる。 そして最後のチャンスの FK, Rojas が直接狙うも壁に当たりゴールには届かず、 Mariners の2年ぶりの Grand Final 進出が決まり Victory の3年ぶりとなる Grand Final 進出の夢が潰えた。
Rojas, Thompson と言った現役の代表 attacker がいても Mariners の牙城を崩すことは出来なかった。



レギュラーシーズンでの Melbourne Victory は3位に入った。得点こそ Mariners と並んでリーグ最多タイの48得点を挙げたが 45失点はリーグワースト3位タイ。 Final Series 進出上位6チームの中では最多失点であった。首位 Wanderers が21失点、2位 Mariners が22失点と比較すると2倍以上の失点を喫した。
Ange Postecoglou 監督にとっては最後までDF陣の整備が頭痛のタネであった。
“それは厳しい現実だ。 Grand Final はそこまで来ていたのに。大変な苦渋の思いだ。均衡した最後の試合特有の展開だった。こういうときは最初のゴールがいつもキーになる。立ち上がりは充分に堅く行った。相手に脅威を与えられなかったけどプレッシャーも受けなかった。それが今シーズンを通しての我々の欠点であった。我々はゴールを許しそれがこの様な難しいチームを相手に取り返す事が出来なかった。 それはリスクを冒させる厳しい重荷となった。我々には十分な時間があったが同点にすべく、相手の守備を突破するほどでのものはなかった。 我々が喫したのは決して偉大なゴールでは無かった。シーズン前の見通しから、我々は今年は任務を遂行できなかった。 上位2位以内に入り、 Grand Final に進出したかった。我々 football に関わるセクションでこれから Grand Final に残るにはどこが足らなかったのかを明確にする必要がある。” 
試合後 Postegoglou 監督はこの様に語った。 
シーズン終了後 All Whites のMarco Rojas が欧州に去る事ととなった。しかし Grand Final 終了後に Melbourne Victory からはMark Milligan をはじめ Scott Galloway, Jason Garcia, Jess Makarounas そして Connor Pain が ワールドカップ予選に臨む Socceroos と FIFA U-20 に臨む Young Socceroos の合同合宿に招集された。 これは Holger Osieck 代表監督による呼集で6月4日の日本戦には U-20 の選手帯同の可能性もあるとの事だった。

一方、過密日程とチームの存続問題を抱えながらも2シーズン振りに Grand Final 進出を決めた Graham Arnold 監督は試合後にまず Montgomery の出場停止に就いて語った。
“ Monty の損失は大きい、しかしこの試合は Youssouf Hersi が出場停止だった。だからそれと同じだ。 幸運なことに Oli Bozanic, Anthony Caceres らが控えている。” と説明。
Grand Final 対戦相手の Wanderers に就いては "彼らとの戦いは大きなチャレンジだ。我々はトップコンディションで臨まねばならないだろうし、 Tony Popovic 監督のノートには既に我々の事が記載され、Ante Millicic コーチと共にヴィデオ分析されるであろう。我々はどこが強味であるかを見極め、我々自身を按ている Wanderers の強みを消し去ろうとするつもりだ。“と述べた。
そしてCentral Coast Mariners が3度の Grand Final 全てに敗れている事に就いては、“ ( 2010年の敗戦が )どちらかと言えばモチベーションになる。我々は既に Grand Final で負けた後はそれがどれだけ失望させられるものかを知っている。だからもう誰もそういう気持ちになりたくはない”と話した。
“今シーズンは既に我々の思い描いていた通りのシーズンだった。選手達はファンタスティックな仕事をやってのけた。3シーズン連続で2位以内に入ったのは我々だけだ。そして3シーズン続けて50勝点以上を挙げ、今シーズンはリーグで最多得点であった。レギュラーシーズンの結果を見ても最高のシーズンであると言える。戦術的には選手達はゲームプラン通りにパーフェクトにやってくれた。この日、両翼を一杯に使って試合が出来た事が重要だ。 McGlinchy は本当にファンタスティックだったと思う。 McBeen と Mile ( Sterjovski ) は本当にハードにやってくれた。我々は中盤でボールを回してばかりいたくなかった。我々はその2人を最終ラインでもプレーさせた。そしてそれが Flores に仕事をさせなかった。 彼は充分にボールを触れなかった。この日の守備の構築は大変目立っていた。おそらく前からの守備の構築がこの試合で勝てた要因だと思う。 我々がやった事はオーストラリアの子供たちに何かを見せられたと大きな誇りを私に齎した。それはクラブのやれる事であり、多くの子供を上達させられる。 Matty Ryan は本当によく成長した。残念ながらこの次が彼の Mariners でプレーする最後の試合となる。多くの選手の代理人がシーズン終了後にドアーをノックするだろう。そして彼らが頭を垂れるのを見る事になるだろう。” この様に語った。
Grand Final は Wanderers が Hersi, Mariners が Montgomery 、両チーム1人ずつ主要選手を欠く事となった。    



           Grand Final に続く

Grand Final への道  Elimination Final

2013-05-06 | Aussie & Kiwi
Victory stay alive in extra-time Melbourne Victory 2-1 Perth Glory

最終節で Adelaide United と引き分け Sydney FC を得失点差で上回り6位に入った Perth Glory は Elimination Semi Final でレギュラーシーズン3位で終えた Melbourne Victory と Etihad Stadium で対戦した。 
昨シーズンは Grand Final にまで進出した Perth Glory であるがこの試合のスタメンで昨年の Grand Final にも出場した選手は6人だけだった。 サラリーキャップ制を施行している A-League では好成績を上げた選手はサラリーの問題から他のチームに引き抜かれてしまう。 
MF Victor Sikora かつて徳島でもプレーした Andrezinho, DF Josh Mitchell, Todd Howarth, CB Christopher Coyne 英国人FW Billy Mehmet 達主力選手と再契約をしなかった。
そして今シーズン初めに Sydney FC からかつて北京五輪代表候補であった Nick Ward そしてFIFA U-17 2005 メンバーで代表歴もある21歳のレフティ Scott Jamieson , Gold Coast United で3シーズンプレーした CB Michael Thwaite を開幕前に獲得。
Thwaite は Guus Hiddink 政権前の Frank Farina 時代には何度か Socceroos に招集された実績を持つ選手。
そしてシーズン開幕後に小野の話題に隠れて大きな話題にならなかったけどセレッソ大阪から Sydney FC から永井龍とのローン契約締結が発表された。
今シーズンは開幕戦では昨シーズンの Grand Final の再現となる Brisbane Roar を相手に 1-0 で勝利を収める好スタートを切った。第6節までは3勝2敗1分と白星が先行していたが第7節から第10節まで3敗1分 ( 0-1 Western Sydney, 1-1 Wellington, 0-1 Victory, 0-1 Hearts ) と黒星が先行してしまう。そして第13節から20節まで5連敗を含む2分6敗となり遂に最下位に沈んでしまう。しかし最後の7試合を4勝2敗1分とし6位に浮上し Final Series への出場権を手に入れた。 Final Series 出場争いをする Sydney FC, Newcastle Jets との連続直接対決を連勝したことが大きかった。
2013年に入ると1月28日に今シーズン14試合に出場していた2011年に釜山アイコンズから獲得したオランダ人DF Bas van den Brink の解雇を発表したがこれは本人が他のチームでプレーしたかったらという理由だったらしい。
同月にはアルゼンチンから18歳の Matias Cordoba の獲得が発表された。そして彼がフィットして来て最後の勝点に繋がった。

対する Melbourne Victory はリーグ創設以来昨年まで7シーズン中優勝2回 ( 2006-07, 2008-09) を含み3度 Grand Finalに進出しており4度 Final Series に進んでいる実績を持つ。昨シーズンはスーパースター Harry Kewell が全く機能せず8位に終わり4シーズンぶりに Final Series を逃した。
そしてシーズン終了後ベテラン選手 Grant Brebner ,GK Ante Covic, Fabio , 更に Carlos Hernandez がチームを去ることになり Matthew Kemp が引退を表明した。 そして解体された Gold Coast United から DF Adam Traore, Central Coast から Sam Gallager, Space Dilveski を Adelaide United から、そしてJEF市原でプレーしていた代表CB Mark Milligan を獲得した。

今シーズンは開幕から連敗スタート ( 1-2 Hearts, 0-5 Brisbane ) であったが以降は連勝はしても連敗をする事な順調に勝ち点を重ね18節を終えた時点ではCentral Coast Mariners に次いで2位に付けていた。最終的には Western Sydney に抜かれて3位に終わったが早々と Final Series 進出の権利は確保していた。 しかし20節から最後の8試合が3連敗 ( 0-1 Adelaide, 1-2 Western Sydney, 2-6 Central Coast ) を含めて2勝2分4敗と敗戦が混んでいたのが気になった。 
開幕のころスタメンで起用された選手でこの試合でもスタメンに名を連ねたのは Adrian Leijer だけだった。 シーズン開幕から1カ月ほどしてベテラン選手 Daniel Allsopp が引退を表明したが GK Nathan Coe と契約しその後彼がゴールを守ることになった。
2013年1月には大幅な入れ替えを行った。 Peter Franjic, Julius Davies そして Isaka Cemak らが解雇され Francesco Stella, Jesse Makarounas, Jason Geria, Scott Galloway と契約し負傷で離脱した Nichlas Ansell の代役として元 Adelaide United のDF Daniel Mullen を大連阿尓浜からローン契約で獲得した。 U-17, U-20 のにも選出されたMakarounas は Perth Glory の選手だった。

今シーズンの直接対決は Victory の2勝, Perth の1勝。 Perth の1勝はシーズン終盤の第26節であったがこの試合、Victory の Posetecoglou 監督は主力の Thompson, Roja, Milligan, Dilveski を外したスタメンだった。
Roja, Thompson の攻撃の主力を欠いても2得点を上げた。その2得点目は試合終了直前に交替出場の Christopher Christaldo が決めた同点ゴールであったがその2分後に Scotland 人 MF Steven McGarry に決勝ゴールを決められた。

Perth Glory は前の Victory 戦から4人選手を替えた。特筆すべきは All Whites のストライカー Shane Smeltz がワールドカップ予選で負った怪我から回復し約1カ月ぶりにスタメン起用された事だ。15針も縫った顔面を守る為にファースガードをしてのプレーだった。 Heffernan, McGarry がベンチスタートとなりベテランMF Travis Dodd はベンチメンバーからも外れていた。 永井はスタメン起用された。
Melbourne Victory も前の対戦からメンバーを4人替えたがそれは Roja, Thompson , Milligan のレギュラーを戻したという事だった。そして前の Perth 戦で Dylan Murnane に替わって後半から途中出場した19歳の DF Jason Geria がスタメンに抜擢された。Murnane はベンチ入りもしなかった。
先制したのは Perth だった。左サイドをオーバーラップで上がった Scott Jamieson が入れたクロスに Victory DF Leijer と GK Nathan Coe が御見合いをする格好で譲り合ってしまい、それを見た永井が胸で無人のゴールに押し込んだ。永井の Perth Gloryでの2ゴール目であった。



その後は Melbourne の Rojas が何度も Galloway と共に左サイドを突破し攻撃の起点となるが Perth の中盤 Burns, Miller そして Cordoba がしっかりと中を絞ってシュートを撃たせない。27分には Jamieson のCeleski へのチャージにイエローが出された。 そして Rojas が素早いリスタートでボールを運び Broxham に送るがそこから放たれたミドルはゴール枠を捉えられなかった。 
49分になり1点を追うホームの Victory はようやく Geria を下げてアルゼンチン人FWの Flores を入れて Thompson と攻撃を組ませる。そして Broxham を右SBに下げた。
しかし次にチャンスを迎えたのは Perth 。 Miller から素晴らしいスルーパスを受け GK Coe と1対1になるが Coe は素晴らしい反射で防ぐ。 さすが Socceroos 候補だ。
この次に決定機を掴んだのは Victory . しかし Flores のヘッドは GK Vukovic を越えるもゴールネットの上に乗る。 Vukovic は2007-08には Central Coast Mariners の正GKだった。そして北京五輪チームの正GKでもあったが Grand Final で審判に手を出してしまい出場停止処分を受け、北京五輪も棒に振ってしまった選手だ。 何とか Sooceroos に選出されないかと思っているんだけど。
70分永井のクロスに Smeltz が合わせるがクロスバーを越えていく。 永井は何度も左サイドを突破していた。この試合の Man of the Match の活躍を見せていた。試合はのこり数分となったところからドラマが始まった。
87分Perth サポーターは勝負あったの瞬間を迎えた。 FKから繋いで Jamieson がドリブルで左サイドから切れ込んだところを Milligan がマークに入ると Jamieson が転倒する。すかさずJarred Gillett 主審がペナルティースポットを指した。 残り時間を考えればこれが決まれば勝負はついたのも同然だった。しかしこのPKを Smeltz がポストのぶつけてしまう。
それでもこのまま失点を防げばと思われた1分後今度は右サイドから上がったクロスを中央で受けた Andrew Nabbout が倒されるとまたも Gillett 主審はスポットを指し倒した Steve Pantelidis にこの日2枚目のイエローカードを出す。 これで Perth は1人少なくなってしまった。 そのPKを Thompson でなく Milligan が右側に蹴りこみ土壇場で同点に追いついた。22,000以上入った Etihad Stadium に大歓声が響き渡る。この同点ゴールは Perth イレブンに計り知れないショックを与えたことだろう。



延長戦にはいり94分。 中盤からのロングパスを右サイドで受けた Rojas が逆サイドに送るとそのクロスは Joshua Ridson を抜けて逆サイドの Thompson に。 Thompson は頭で押し込み遂に試合をひっくり返した。
その後Perth は PA内で永井が倒されたがPKは貰えず、 決定的なチャンスを掴んだのはリードしたVictory だった。その2度チャンスは得点に結び付けられなかったがシーズン2位で終えた Victory が次の Semi Final 進出を決めた。



Loss hits Glory hard

試合後 Perth Glory のAlistair Edwards 監督は主審の判定を批判しなかったが試合後の控室では何人か怒りの収まらない選手達がいたと報道陣に話した。
“この日とその前の8試合のプレーの選手達のプレーを大変誇りに思う。 一時は最下位に沈みながらこういう試合に臨むことが出来たのだ。控室で怒りの収まらない選手が2,3人いたのは残念だった。 しかし失望したのは我々の試合の進め方でおそらくこの試合に勝てていただろうという事だ。 ”
主審のPKの判定に就いて尋ねられると、“誰から聞いてもあれはPKではなかった。しかし私は審判の判定に言及するような英雄ではない。事実は全く文字通りに我々はその前に2点目を挙げるべきであった。” 
Edward 監督は既に3年契約を締結しており来シーズンのチーム作りを既に見据えている。 彼はクラブ側はセレッソ大阪の永井との契約延長を望んでいることを明らかにした。またアルゼンチン人FW Matias Cordoba も永井同様に Glory に留まって欲しい旨を表明している。
“今、我々はどんなプレースタイルを築こうか解っている。そして翌週から誰がチームに留まってもらいたいかを決めねばならない。 我々は西オーストラリアに戻ることを望んだ多くの選手を起用していた。これから選手たちを見極め、世代交代を図らねばならない。”

昨年の Grand Finalist の今シーズンの戦いは終わった。しかし2シーズン連続で Final Series に進出したのは A-League 創設以来初めてだ。 来シーズンも永井がここで見られたることを願う。

Roar send Reds packing Adelaide United 1-2 Brisbane Roar

Elimination Final のもう一試合の対戦カードはシーズン4位の Adelaide United と5位の Brisbane Roar だった。
Adelaide の Final Series は今回が4度目。 A-League 創設以来 2006, 2008, 2010, 2012 と開幕年が偶数年のシーズンに Final Series に進出している。2006-07, 2008-09 のシーズンには Grand Final に進出しているがいずれも Melbourne Victory に敗れている。 しかし ACL では勝負強いところを見せこれまで4度出場したACLでは2008年には準々決勝で鹿島アントラーズを破る等決勝戦まで進出。 ガンバ大阪に敗れたものの準優勝に輝き。地元では大きな話題となった。 また2011年にはベスト8まで進出した。
今シーズンの Adelaide は ACL 予選で始まった。2012年2月にスポーツ仲裁裁判所の“強い要望”により、インドネシアの Persipura Jayapura とのプレーオフに臨まねばならなかった。 これはACLの出場枠についてインドネシア連盟あ提訴した結果であった。 2月16日に地元に Persipura Jayapura を迎え3-0 で勝利を収め、4度目のACL出場権を獲得した。 
ACL本大会ではガンバ大阪、浦項スティーラース、そしてウズベキスタンの Bunyodkor と同組になるも見事に首位で1次リーグを終えベスト16に進出を果たした
A-League 開幕前、何人かの選手がチームを去ったがレギュラークラスだったのは Daniel Mullen と ウルグアイ人MF Francisco Usucar の二人だった。
新加入ではかつて Sydney FC に所属した Iain Fyfe ( 釜山 ) Daniel Bowles, Jale Barker Daish ( 共に Gold Coast United ) ポルトガル人MF Fabio Ferreira そしてアルゼンチン人FW Jeronimo Neumann ( Sol de America : パラグアイ ) らを補強した。
Ferreira は ポルトガルリーグの3部でプレーをしていて2012年2月に NSW リーグの Dulwich Hill に移籍し8月に Adelaide United と契約をした言わばハングリーな選手だ。
今シーズンは出だしから好調で、第8節を終えて6勝1敗1分で首位をキープ。第9節で2位 Central Coast Mariners との首位攻防戦で敗れ首位の座を明け渡しすも以降は Central Coast Mariners と首位争いを続けていた。しかし第17節から3連敗 ( 0-2 Hearts, 1-3 Mariners, 2-4 Wanderers ) を喫し第18節には4位に転落。第20節の Victory 戦に勝利し連敗を止めるも以降7試合は1勝3分3敗と勝ち点が伸びずシーズンは4位で終了し、翌シーズンの ACL 出場権は確保できなかった。



Brisbane Roar との直接対決は Adelaide が順位は上だったが1勝2敗だった。
Elimination Final では対 Adelaide 戦2連勝中の Brisbane は3月2日の第23節の Adelaide 戦 ( 1-0 で Brisbane の勝利 ) とほぼ同じスタメン。オランダ人MF Stefan Nijland に替わってMitchell Nicholas が起用された。 Adelaide は Brisbane戦初登場となる John McKainが起用されるなど4人メンバーを替えた。
試合は立ち上がりから順位は1つ上回ったが直接対決連敗中の Adelaide のOsama Malik が5分に, 10分には Marcelo Carrusca がシュートを放つ。
その1分後には Bruce Djite がゴール前に迫るがかつて札幌でプレーした Jade North がマークに入りシュートを撃たせない。
そしてホームの Adelaide が徐々に主導権を握る。 25分には波状攻撃を見せるが最後は GK Michael Theo がキャッチ。
しかし先制したのは劣勢だった Brisbane。27分最初のCKを Broich がPAの外に上げるとそこに Brattanが走りこみボレーでミドルを放つと弾道はそのまま Adelaide ゴールに突き刺さった。





そしてその後はBrisbane が主導権を握り何度かミドルを Galekovic の守る Adelaide ゴールに浴びせた。そして失点の焦りからか 32分Adelaide のアルゼンチン人FW Jeronimo は冷静さを失い Chris Beath 主審に激しく抗議をしたことからイエローカードを示される。
43分には Vidosic が至近距離からシュートに持ち込むがゴールネットには届かない。
そして前半ロスタイム、左サイドを突破した Mitchell Nicholls の入れたクロスを Franjic がヘッドで合わせて Brisbane が追加点を挙げた。 中央にセルビア人FW Berisha が囮となってCBを引き付けていた。そして Cassio が Franjic へのマークが一瞬後手に回った。 Cassio は先制ゴールを喫した時も一瞬 Brattan へのマークが遅れた。
Brisbane が2点リードで前半を終えたが攻撃の中心 Bromich が左足アキレス腱を痛め後半はプレー出来なくなった。
後半に入り Adelaide ベンチは Ramsay を下げてポルトガル人の MF Fabio Ferreira を投入する。 
58分には Jeronimo 、Djite が連続して Brishabe ゴールに迫るが Roar のDF陣も必死に跳ね返す。
しかし Brisbane もチャンスを創る。 Brattan が放ったショットは Galekovic は反応できなかったが数センチポストを外れ、80分には交代出場の Stefan Nijland のFKを今度は Galekovic がナイセセーブでストップ。 Adelaide は攻めてはシュートを放つ前のところで止められそこからカウンター攻撃をくらいショートに持ち込まれるという展開が続いた。
84分には Vidosic がシュートが放ったショットを GK Theoklitos がストップ。
何度もチャンスを決められなかったり、止められたりしていた Vidosic だったが88分遂に彼のシュートが Theoklitos を破り Brisbane ゴールに決まった。 しかし同点にするには時間はあったが次のゴールはどちらにも生まれなかった。



Brisbane Roar は昨シーズンも Semi Final でシーズン2位の Central Coast Mariners をPK戦で降して Grand Final に進出した。この Elimination Final でも順位が一つ上の Adelaide United を降して Semi Final 進出を決めた。
しかし順位は下でも Regular Season での直接対決では Brisbane の方が勝ち越していた。 この試合結果は順当ではなかったとは言えない結果であった。
これで次の Semi Final の対戦は Western Sydney Wanderers vs Brisbane Roar, Central Coast Mariners vs Melbourne Victory に決まった。
                                                 続く


Del=Piero  Final Series に進めず   Brisbane Roar 3-1 Sydney FC

2013-04-29 | Aussie & Kiwi
今シーズンの A-League は日本でも話題になるのではないかな?そう思ったのは小野伸二が Sydney Wanderers への入団が決まる少し前だった。イタリアのスーパースター Alessandro Del Piero が Sydney FC との契約締結のニュースを見た時だった。
それから数週間。 A-League の話題は Del Piero がほぼけん引していたと言っても過言ではなかった。

そして2012年10月6日、Melbourne ダービーで開幕した A-Leagueはその翌日に Sydney FC は New Zealand の Wellington に乗り込みシーズン初戦に臨んだ。 試合前は Del Piero は調整不足から出場しないのではないかとも言われたがスタメンには名を連ねた。 しかし Sydney FCは Del Piero を擁しても開幕戦を 0-2 で落としてしまう。次の Newcastle Jets 戦も 2-3 で落とした後、第3節の Wanderers との史上最初のSydney ダービーを Del Piero のゴールで1-0 で制しようやくシーズン初白星を挙げ、続く Perth Glory 戦も 2-1 で連勝を飾った。サポーター達はこれで波に乗ると期待すると第5節、強豪 Central Coast Mariners に 2-7 と惨敗を喫しその試合を境に4連敗をしてしまった。 その間 Ian Crook 監督の更迭、Steve Corica 暫定監督を経て Frank Farina 監督が就任するもベテランMF Jason Culina が Farina 監督との確執から退団とドタバタ騒動が続いた。それでも第15節から21節までの7試合を4勝2分1敗で14勝点を稼ぎ順位も最下位から5位にまで押し上げた。
この調子で最低でも上位6チームが進出できる Final Series 圏内は確保したいと事であったが第26節までの5試合が1勝2分2敗と勝ち点をあまり上積みできず最終戦を前に勝点32で6位に留まっていた。その最終戦の相手は同じ勝点32ながら得失点差で一つ順位が上の Brisbane Roar。この時点で5位7位 のPerth Glory 、8位 Newcastle Jets が勝点31で付けていたので何とか最終戦を勝利で飾り Final Series 進出を確実にしたいところであった。

Horrendous mistakes cost Sydney FC

19,010 人が集った Roar のホーム Suncorp Stadium で前年度、前々年度王者の Brisbane Roar は Sydney FC を 3-1 で降して Final Series 進出を決めた。
開始8分 Thomas Broich が前の週、 Melbourne Hearts 戦で決めた直接FKを彷彿させる FKを放つがポストをかすめて外れる。その直後に Sydney FC はCKのクリアーを拾った Ali Abbas が左サイドからファーポストめがけて放った弾道はゴール枠を捉えるが GK Michael Theo がファインセーブで弾き出す。
25分には Roar MF Luke Brattan が25mの位置から放ったシュートは Sydney FC GK Ivan Necevski が目一杯手を伸ばすその先に飛ぶがポストの右に外れて行く。
しかし29分イタリアの国際的選手 Alessandro Del Piero の不用意なバックパスを拾った Thomas Broich が入れたクロスに Besart Berisha が中央で合わせて先制ゴールを上げた。 Benrisha の今シーズン14得点目であった。
先制を許した Sydney FC はその後怒涛の攻撃を仕掛ける。 
Berisha は前のシーズンの Grand Final でもロスタイムに決めた決勝ゴールと先制ゴールを決めた選手だった。
3分後 Sydney FC の19歳ギリシア系オーストラリア人MF Terry Antonis が放ったミドルはわずかにゴール枠を外れ、その直後にも Abbas のクロスに Joel Griffiths が飛び込むがまたも GK Theo がファインセーブでストップ。
Terry Antonis は来シーズンからイタリアの名門 Parma と4年契約を締結したらしい…..
自らのミスを取り返そうと Del Piero が角度の無い位置から逆サイドにループ気味にシュートを放つ。左上隅に飛んだ弾道は GK Theo が届かないがゴールの中には入らない。
後半開始早々またも Griffiths が至近距離からヘッドを放つがまたも Theo がストップ。 33歳、ベテランの Griffiths は2007-08 Grand Final では Newcastle Jets のメンバーとして優勝に貢献した。その後はアビスパ福岡でもプレーし9試合3得点の実績を残した。 他にも北京国安、上海申花でもプレーした経歴を持ち 1999年は Young Socceroos こと U-20 のメンバーでもあった。代表歴は3試合で1得点という実績があるが、もしワールドカップドイツ大会の Golden Age 達と年齢が外れていればもっと代表に選ばれていたのではと思う私好みの選手だ。
そして51分、またもミスから Sydney FC は失点を許す。Sydney FC Sebastian Ryall のクリアーボールが Berisha の前に飛び前線の Lustica に送り Lustica が放ったショットは Sydney ゴールに突き刺さりリードを広げた。
65分痛恨のミスを冒した Ryall はサイドを上がり Del Piero からのクロスに合わせるがそのヘッドはわずかにゴール枠を外れる。
そして71分Ivan Franjic のミドルシュートが GK Necevski が守るSydney ゴールネットを揺らしてこの時点で試合をほぼ決めた。
84分 Roar DF James Donachie がPA内で Sydney MF のGriffiths を引き倒されて PK を与えるとのゴールを Del Piero が決めて何とか一矢を報いたが、その後数度のチャンスを掴んだがゴールには至らずBrisbane Roar が勝点を35に伸ばし5位の座を死守しFinal Series出場権をほぼ確実にしレギュラーシーズンを終えた。
そして試合直後の時点では6位であったが Final Series 進出にはかなりの条件が必要となった Sydney FC 。 29日に Western Sydney Wanderers と対戦する7位の Newcastle Jets がそして30日に Adelaide United と対戦する8位の Perth Glory が揃って敗れたら6位の座を守り Final Series 進出の可能性があったのであったが。

“だれもこの時点で他のチームの結果に頼ることは好きではないが我々には他の選択肢はもう残されていない。この週末に何が起こるかを見届けるだけだ。” このように Sydney FC の Frank Farina 監督は試合後のインタビューにこう口火を切った。
“我々は最初の2ゴールを贈ってしまった。 それらはひどいミステークだった。そして我々は罰を受けた。2回連続に。 それらは Roar のファンタスティックなビルドアップから生まれたものではなく我々の学校の生徒が冒すような失敗から生まれたものだった。このレベルではもうどうしようもない。特にああいう相手にとって良い位置では。我々は自分達の大変ひどいミスから相当な代償を支払った。” 
先制ゴールを許した事によりこの試合の敗因ではないかというDel Piero のミスに就いて Farina 監督はこの様に庇った。
“それはミステークの一つだ。敗因の一つというよりも恐らくミスの一つだ。 あのエリアのでボールの扱いは例え Alessandro であろうとも正しい選択ではなかった。起こってしまった事をみてみたまえ、最も経験のある選手だろうが若い選手だろうが関係ない。 それは我々が償わねばならなかったひどいミスが起こったある夜の出来事であったのだ。”
結局翌日の試合で Newcastle は対戦相手の小野伸二の所属する Western Sydney Wanderers が優勝がかかった試合と言う事もあり 0-3 で敗れたが、もう一つの対象チーム Perth Glory は Adelaide United に 1-1で引き分け勝点32で Sydney FC と並ぶも得失点差で上回り Final Series 進出を決め、 Sydney FC の7位が決まりシーズンを終える事となった。



Brisbane storms into finals
この最終戦を前にして、 Sydney FC の Farina 監督はどういう心境だったのだろう?現役時代はこの Brisbane でプレーをし2009年には飲酒運転で Roar の監督をクビになった。
Sydney FC はBrisbane Suncorp Stadium での戦いを苦手としており過去18回対戦して3回しか勝利をしておらず最後にここで勝ったのは 2007年のシーズンまで遡らねばならない。 Roar はここで Sydney 相手に8勝を収めている。
そしてこの最終戦でも Roar は Sydney を破った。



Mike Mulvey 監督は „選手達を大変誇りに思う。私が就任して以来我々の調子の良い時もあったが今夜は大変な手柄を立てた。彼らはそれを受けるに値していた。そして今は次に向けて我々は準備が出来ている。“この様に語った。
昨シーズンまで Grand Final 2連覇を果たした Brisbane Roar は今シーズン5位に終わった。 
GK Michael Theo, MF Besart Berisha, FW Thomas Broich そして MF Matt Smith ら昨シーズンの優勝メンバーは何人か残ったがこの日の Sydney 戦のスタメン5人が昨シーズンの優勝メンバーではなかった。その中でかつて札幌でプレーし Socceroos にも選出された実績を持つ Jade North らを補強したが今シーズンは下位に低迷する時期が長かった。それでも最後の7試合を4勝2分1敗で勝点を伸ばし5位にまで浮上することが出来た。



No regrets for Paston    Wellington Phoenix 2-3 Melbourne Victory
2012-13 のレギュラーシーズン最終戦は Cake Tin こと Wellington Westpac Stadium で行われホームの Wellington Phoenix は Melbourne Victory に 2-3 で敗れ全日程を終了した。
そしてこの試合を最後に GK Mark Paston が退団をする事となった。 36歳の Paston は Phoenix で6シーズンをプレーした。 そしてその前の2シーズンは解散した New Zealand Knights に所属した。

“この瞬間が遂にやって来た。 いつ退団しようかとずっと考えていたけど今はその決定は正しかったと思う。
2010年12月11日の Gold Coast United 戦で右足脛骨を骨折するなど昨シーズンは14試合、そして今シーズンの出場は8試合に留まっていた。
“昨年の12月には体が行き詰まっていた。 トレーニング中のウォーミングアップで殆ど一人では走ることの出来ない姿を見て笑う奴もいた。 毎年体はきつくなって来ていた。本練習よりもウォーミングアップ時間の方が長くなりだした時に楽しむという事が出来なくなっていた。” この様に愛想よく語っていたらしい。
妻の Amy と子供達 Jack, Benji そして Charlie ともっと過ごしたいという望みも大きな原因であった。
しかし All Whites のキャリアーはまだドアを開けておくと語った。
“この期に及んでそれを委ねることは出来ないが諦めたくもない。 何人かの人たちと話し合う必要がある。 もし代表でプレーするのなら正しい理由によってそれを確実にしたい。 Phoenix と All Whites を分ける事が重要だ。 プロ選手として年間10~11カ月、週に5~6日過ごし、長旅を重ねる。それは心身共にかなりの負荷がかかる。 今はそれから離れる時期である。それが All Whites から引退する事かどうか、今は解らない。今は充電をしてどうするかを見守りたい。”
シーズン途中からチームを指揮した Chris Greenacre 監督は Paston を称えた。
“この選手を称える言葉が見つからない。 彼は偉大なニュージーランドのゲームでの特使であった。若い選手にってとても良い手本であったに違いない。彼は家族的な雰囲気を持っていて練習中や練習後を見ていた、そして日曜日の試合に臨んで来た。 彼は本当に全てを持っている。彼と共にプレー出来て誇りに思う。 我々は彼の新しいキャリアーに幸運を祈る。新天地でも素晴らしい成功を得られると確信している。” 

今シーズンの Wellington Phoenix は開幕戦の Sydney FC 相手に白星スタートを切ったが第10節から21節まで2勝2分8敗と勝ち点を積み重ねられず Ricki Herbert 監督が更迭されるなど良い所なく最下位に沈んだ。
Mark Paston と言えば2009年11月 Wellington で開催された Bahrain とのワールドカップ大陸間プレーオフで絶体絶命のPKを見事にストップし28年ぶりワールドカップ出場をニュージーランドに齎した立役者の一人となった。それまで All Whites の正GKは Glen Moss であったがオセアニア地区予選でレッドカードを受け4試合出場停止となり Paston がゴールを守った。 ワールドカップでも Paston の攻守は冴えわたり、特にイタリア戦はファインセーブを連発。見事に勝点1をものにし前回王者を1次リーグで敗退させるきっかけを創った。日本では話題にならなかったがニュージーランド代表 All Whites は他の2試合でも引き分け ( 1-1 Slovakia, 0-0 Paraguay ) 無敗で大会をあとにした。
Paston が11月に行われる大陸間ワールドカップ予選で起用されるかは解らないがまた一人日本では話題にならない偉大な選手が A-League を退団したと寂しく思った。



                                                           続く 

3回目の Grand Final Central Coast Mariners 2-0 Western Sydney Wanderers 

2013-04-27 | Aussie & Kiwi
あぁ~~下手こいたぁ~ と思わず時代遅れのギャグフレーズを口に出してしまい、私は髪の毛をかきむしった。
4月19日、オーストラリア大陸の西の街パースから留学生の街アデレードを経てシドニーに移動して仕事を終えた夕刻、 A-League の Web Site を通じて Ticket 販売のサイト開いたときだった。 そこには SOLD OUT という文字が。
4月12日 Western Sydney Wanderers が Brisbane Roar を 2-0 で破り、2日後 Central Coast Mariners が Melbourne Victory を 1-0 で破り Grand Final の組み合わせが決まり、チケット販売を調べたときはそれぞれのチームのファンクラブ会員への先行販売に続いて一般販売は19日と記されていた。 
しかし地元の邦人向けに発刊されている日本語情報誌には17日からチケット販売と書かれていた。もう一度 WEB SITE を見てみると Football Family 登録をすれば14日の先行販売で購入できたのだった。登録料金や年会費は調べなかったけど…. ここに来て Grand Final が…. と天井を見上げた。 しかし今までこういうことは経験してきた。 ワールドカップドイツ大会の日本対クロアチア戦、EURO2008 の決勝戦。 現場でチケットは入手し現場観戦を可能にした。 とにかくスタジアムに行けば何とかなるだろう、ワールドカップでも EURO でも見られたのだ。 A-League の Grand Final でも恐らく…. と自分に言い聞かせた。 
そして私を置いて他にこの試合を見る資格のある一般日本人は殆どいないはずだ。自分自身こそこのゲームを見なければ誰が見るのだ…と勝手な理由づけもしていた….

シドニーのホテル事情には閉口する。特に金曜、土曜は空き部屋が激減する。1泊 AS$200 以上の部屋なら取れなくもないけど今や世界的な円安更に豪州ドル高の影響で4月から1豪ドルは 105円を越えてしまっている。そんなホテルに泊まったら出張規定をはるかに越えてしまう。
シドニーでは3泊しながら1泊ずつ安いホテルを求めて転々とするジプシー生活だった。
Grand Final の行われた21日はシティーの中心街のホテルが取れたけど前日は空港付近のホテルしか取れなかった。
朝、電車で街中に移動する。 Central Station に到着するとまだ午前11時前なのに赤と黒の縞模様のユニフォームを着た多くの Wanderers サポーター達姿を目撃する。  We are Champion! We are Champion !! と叫ぶ少女達の一団も。
オーストラリアのサッカーの見方を替えたと言われている wanderers のサポーターの熱さを感じる。
Mariners カラーの黄色のユニフォームを着たサポーター達もちらほらいたけどすれ違いざまには特に一色触発という雰囲気はなく何やら友好的な空気が。 あぁぁ今日チケット手に入るかなぁ~。 とも思った。 
Central Station で乗り換えをしようとするもいつも使う Air Port Line がこの日は点検の為に運行止め。空港に向かうわけではないのでそこからホテルまで15分足らずの道程を歩いて行くことにした。不運はここで落としていきたいと願いながら…..

チェックインを済ませ、商用を終え競技場に向かったのは午後2時少し前。試合の行われる Allianz Stadium 迄はバスで10分くらいだ。 2時半前に着いてチケットをどうにかして….と思った。 シドニーのバスは運賃前払いが多い。そして最近は小銭ではなくプリペイドの Bus Card を購入する必要がある。もし Bus Card 専用バスに乗り込もうとして Bus Card を持っていなければそのバスには乗せてくれない。 前日に買っておいた Bus Card を指し込もうとすると運転手が
“ Stadium に行くのか?” と訊いてきたので “ Yes “ と答えた。すると“チケットは持っているのか?だったら運賃は不要だ。”と言われたのでそのまま “ Thanks “ と言ってバスに乗り込んだ。 もし見せろと言われたら”仲間が持っていてスタジアムで待ち合わせている。“と言おうと咄嗟に思うもおとがめは無かった……

バスの後部の方には日本人の家族連れが。小さな男の子は Wanderers のユニフォームを着ている。
“シドニーご在住の方ですか?私は日本から来たのです….” ってな言葉を掛け、2,3会話をかわした。
Grand Final を観戦するのは3回目。ここ Sydney Allianz Stadium での観戦は4年ぶり2回目。 競技場途中で日本人家族と会うのは初めてだった。 その理由はいうまでもなく小野伸二。 日本のスーパースターはここでもファンタジスタぶりをいかんなく発揮し新チームをリーグ優勝に導いた。シドニーには多くの邦人が在住されている。遠くに離れてこそ愛国心は芽生えるもの。日本が誇るアスリートを晴れの舞台で観戦したいとは誰でも願う事。 あの SOLD OUT も“小野効果”が十二分に寄与していると感じた。 そしてチケット入手に不安感が募りだした。 やっぱりバス料金払ったらよかったかなぁ~とも思った。

しかし今度はバスが一向に動かない。もう歩けば10分くらいのところなのに5分、10分経ってもバスは少ししか動かない。 
公共交通機関が発達していないオーストラリアは完全な車社会。 サイトでも車での来場は遠慮願います、という案内をしてもバス代金が無料になっても地元の人達はやはり車を利用する。 Mariners のホームタウン Gosford は Sydney から車で1時間半程度のところだ。バスの周りは殆ど競技場に向かう人だろう、両チームのフラッグやユニフォーム姿が車中に見られた。 結局ここからは歩いた方が早いとばかりに前方の乗車扉が開いて乗客は一斉にバスを降りて歩道を行く人の流れに合流することとなった。 

競技場公園内に入るとキックオフまでまだ1時間以上もあるのに遠目にもかなりの人が入り口付近にいるのが判った。
そしてこちら側に “ WANTED TICKET “ と書いた段ボールの切れ端を持った男性が何やら叫びながら向かってきた。
入口ゲートまでまだ200m 近くある。ここまでチケットを求めて歩いて来るなんて、そんなにチケットは入手しにくいのか?と不安になった更にその様子を見たオージーが “ AS$1,000 なら売ってもいいよ。“と仲間と話していた……
ゲートの前で私もカバンから “ Please sell me A Ticket !! “ と書いた紙を取り出した。そしてすぐ近くにチケットを数枚持った東南アジア系の数人がいたので紙を見せて“ Ticket は余分にありますか?"と尋ねると、その中の女の子が ”この Old Man が Ticket を持っている。“と教えてくれたのですぐにアプローチした。 
“何枚?” “1枚、いくら?” “ AS$100 “ “ よし買った。“やり取りは30秒も無かった。 先にチケットを手にして見せて貰い50ドル札を2枚渡した。 その老人は” Enjoy ! “ と言って私の肩を叩いた。そしてさっきの東南アジア系数人に御礼を言ってゲートに向かった。 数日間懸念していたことが1分も掛からず解決した。と安堵の息を洩らしながら天を見た。 あぁ良い天気だ…きのうは大雨だった、今日はえらい違いだな~と

Souvenir Shop に向かった。 もう Wanderers のユニフォームは売り切れだった。 Mariners のはまだあったけど….
Wanderers Tシャツを買って席に向かう。 ゲートをくぐったところでプログラムを売っていたのですぐに買った。 2011年の時は競技場に入った時はもう売り切れだった。そして過去2回の Grand Final 観戦は当日券で入ったことも思い出した。
やっと競技場内に入ったけどあまりのも人が多すぎてそこから入場門に辿り着けない。今度はキックオフまでに着席できるか?と心配になる。周りは Wanderers のサポーター達で溢れている。 しかしC Gate を過ぎると一気に人波は引いてしまった。後でわかったけど C Gate は ゴール裏のWanderers サポーター席側のすぐ近くの入場門だった。 そこには小野の大きな顔写真を掲げるサポーター達もいた。日本人の私を見つけて親指を立ててくれた…







入場門に到着しチケットのバーコードの部分をスキャナーにかざすと無事にグリーンランプが点灯した。 オーストラリアにはTICKETEK というTicket 販売会社が販売を請け負っていることが多いがこのネット時代オンラインで Credit Card を用いて購入でき、チケットそのものは e-mail で PDF ファイルで添付されて送られてきてダウンロードをして自分で印刷をしたものをチケットして持参するのだけど同じものを何枚も印刷が出来てしまう。 だから同じチケットを複数人数に“転売”することが出来る。しかしそれは入場門でスキャンするまでは解らない。実際に入場できるまで“掴まされた”かどうかはわからないのだ….

しかし兎に角無事に Grand Final が観戦できる事となった。すると急に空腹感が襲ってきて喉も渇いてきた。 
すぐに売店に向かうと寿司が売っていた。初めて見たぞ。これも小野効果か?




着席したのはキックオフの約40分前だった。 ピッチ上には両チーム選手が大歓声を浴びて登場しアップに入る。 早速 Wanderers のサポーター達からも熱い声援が飛ぶ。 私は必死に小野の動向を追った。まさか A-League で小野を見られるなんて…私は創設時の 2005年の事を思い出した。



そしてピッチ上ではセレモニーが始まった。 J League と異なりこれが決勝戦。シーズン最後の試合。 Grand Final に進出出来なかったA-League 8チームを含む全10チームのフラッグがピッチ上に敷かれそして読み上げられる。 Sydney FC の名前が読み上げられると一斉にブーイングが Wanderers サポーター達から沸き上がった。 そしてここ Allianz Stadium は Sydney FC のホームグランド。 2007-08 の Grand Final でも Sydney FC は進出できなかったが観客動員を考えてここが会場となった。



そして注目のスタメンイレブンが発表される。 
Mariners は英国人MF Nick Montgomery が前の試合、 Melbourne Victory 戦で警告を受けた為に累積警告で出場出来ない。その穴埋めとして John Hutchinson と組むボランチにはかつて England の Reading でもプレーした Oliver Boznic が起用された、それ以外は全て Victory 戦と同じメンバー。 GK には Matthew Ryan , Socceroos にも召集された。CBは 178cm のTrent Salisbury とかつて大分でもプレーした 190cm の長身オランダ人選手Patrick Zwaansnik 。
左SB には 31歳ベテランKiwi のJoshua Rose。右SB は29歳の Pedrag Bojic 。2列目左にはAll Whites のMichael McGlinchy 。2009/10 にはScottish Premier の Motherwell に所属したが出場試合は5試合で60分間。左には 20歳ナイジェリア生まれの 182cm MF Bernie Ibni Isei 。今シーズンは7 ゴールを決めている。 
2トップは Daniel McBreen 今シーズンは18ゴールを決めておりリーグの得点王に。そしてもう一人はワールドカップ2006での日本戦にも出場した Mile Sterovski 。France Ligue 1 の Lille, Suisse Super League の Basel ( 仲田浩二と共にプレー ) English Premier の Derby County 等でプレーした実績を持つ、2009年から A-League の Perth Glory に移籍してきたが2012年は中国超級の大連阿尓濱に移籍し今シーズンから Central Coast Mariners でプレーしている。 McBreen が36歳、 Sterovski が33歳と2トップは共にベテランだ。
今回で Mariners は4度目の Grand Final 進出であるが過去3回は共に敗れている。ボランチの Hutchinson は 2008 2011 に続いて3回目の Grand Final 。他にも DF Bojic, Zwaanswijk, Rose, MF McGlinchy FW Mc Breen らが2011年の Grand Final に出場実績がある。Graham Arnold 監督も2011年の Grand Final では指揮を執っていた。それだけにこの試合に掛ける執念はよく理解できた。

一方の Wanderers は GK Ante Covic はかつてワールドカップドイツ大会のメンバー。残念ながらいつも Mark Schwarzer がいたので代表では控え GK に甘んじ続けた。2007-08 Grand Final では優勝した Newcastle Jets のレギュラーGK. その試合で対戦した相手が Central Coast Mariners と言う巡りあわせ。
CBはかつて Sydney FC でプレーし浦和レッズと対戦した経験のある189cmの Nikolai Topor Stanley とワールドカップ2006,2010 メンバーだった Michael Beachamp 。2006~2008迄 Bundesliga Nurnberg でプレーした。Stanleyが189cm, Beachamp が191cmとアジアレベルでは考えられない長身CBだ。左サイドの Shanon Cole は昨シーズンまで Sydney FC でプレーし代表招集経験もある。右 SB はドイツ人の Jerome Polenz 2008-09 には Bundesliga 2部の Alemannia Achen に所属しスタメン17合を含む23試合に出場したが以降は出場機会が減り今シーズン渡豪して来た。
クロアチア人MF Mateo Poljack と組むもう一人のボランチは22歳の Aaron Mooy 昨シーズンまでの2シーズンは Scottish Premier の St. Mirren に所属したが2シーズンでの出場は21試合スタメン起用は10試合で880分だった。今シーズンはほぼレギュラーで起用されていたが前の2試合はが19歳の Yianni Perkatis 起用され Mooy の起用は第25節の Melbourne Hearts 戦以来4試合ぶりだった。
ワントップにはクロアチア人FWの Dino Kreisinger 。2列目左には北京五輪メンバーの Mark Bridge。2009年には天津でもプレーしたが Sydney FC でのプレーが長く A-League の顔的存在だ。 左には前の Brisbane Roar 戦で退場処分を受け出場停止のエチオピア人MF Youssouf Hersi に替わってガーナ生まれでニュージーランド育ちの20歳の Kwabena Appiah-Kubi が起用された。スタメンはこの試合で4試合目。 Hersi の欠場が非常に心配されていた。
そして小野伸二の名前がアナウンスされると会場からひときわ大きな歓声が沸き上がった。 



              1. Ryan

    4.Bojin   16 Sainsbury   6 Zwaanswijk   3 Rose

       7 Hutchinson        11 Boznic

     9 Ibini-Isei             14 McGlinchy

        2 McBreen       21 Sterovski


              9 Kreisinger

     19 Bridge      21 Ono     14 Appiah-Kubi

        8 Poljak       10 Mooy

    2 Cole   4 Topor-Stanley 5 Beachamp    6 Polenz

              1 Covic

いよいよキックオフの時間が迫る。 
小野と Kreisinger がセンターサークルに入りキックオフの準備に入るがなかなか笛が吹かれない。
Wanderers サポータ席で発煙筒がたかれていたからだ。 






あぁオーストラリアでもこういうシーンが見られるようになったのか….と思っているとようやく Peter Green のホイッスルの音が鳴り響いた。



                                                                 続く

いよいよ崖っぷち。日本はまだ大丈夫か…. Australia 2-2 Oman 26th March 2013

2013-03-30 | Aussie & Kiwi
デスクトップのディスプレーから送られる画像をみながら思った。 便利な世の中だ。こうして Socceroos の試合を生中継で見られるなんて。
時計は70分を過ぎている。何とオマーンが 2-1 でリードしている。おいおいこのまま Socceroos は土俵をわってしまうのか?そうなったら本当にワールドカップは危ないぞ。そして日本も負けたらちょっと順位も混沌としてくるぞ……
しかもSocceroos 達はどうも足取りが重そうだ。 それともリードを続けているということがオマーン選手達を勇気付けているのか? 入ったばかりのThompsonがボールを受けてもすぐに囲まれる。74分 Cahill がヘッドを放つが GK Ali Habsi がセーブ。やはり頼りになるのは Cahill か? その次のCKから CB Cornthwaite が飛び込むが肩にあたりヒットしなかった。 そして Bresciano が下がり Tomy Oar が入る。Bresciano は53分に Bretto Holman に替わって投入されたばかりなのに。ここでベンチは想定外の交代枠を使わねばならなかった。あとまだ16分は残っていたのに。 しかし投入された Oar が 77分、左サイドを突破し上げたクロスに Cahill がまたもヘッドで狙うが弾道はクロスバーを越えてしまった。ボール支配率はこの時点で62% だ。 オマーンは次第に自陣を固めだす。時折右サイドを上がってくる。 Wilkshire が攻撃参加したその後方を突いてくる。そして倒れてもなかなか立ち上がらなくなってきた。ピッチサイドの Osieck 監督は早く試合を再開させろと線審に抗議する。



80分を過ぎた。もう後方からどんどんロングボールを入れる。まだ CB の Corhthwaite は前線に張り付かない。だけどセカンドボールはオマーンによく拾われる。 85分左サイドを Matt McKay がタッチライン沿いに上が中に送る。そして Green and Gold のユニフォームの選手がそのボールにそのまま ⑫ Ahmed Mubarak の前でノートラップで右足を降りぬくと鋭いライナーの弾道が Ali Habsi の守るオマーンゴールネットに突き刺さった。  Sydney Football Stadium に安堵の大歓声が沸き起こる。殊勲のミドルを放ったのは背番号14番のBrett Holman だった。味方DFの死角になったか名手 Ali Habsi の反応は遅かった。  Holman のワールドカップ2010 セルビア戦以来のゴールでついにオーストラリアが追いついた。





こうなると俄然オーストラリアは逆転を狙って一気に加勢にでる。そしてオマーンは勝点を確保する為に必死に時間を稼ぐ。そのたびにオジェク監督がタッチラインを踏みそうな勢いでベンチから飛び出してくる。そして線審に下がるように促される。

そしてロスタイムが4分と表示されるとスタジアムから大歓声が上がる。逆転シーンを見るには充分な時間がある。
91分 右サイドのWilkshire から上げられたクロスをゴール前の Cahill が胸でトラップするがシュート体勢に入れない。 93分今度は Oar がゴール前に入れるがここはオマーンDFがコーナーに逃れる。そのCKに Cahill がヘッドを放つが今度は GK Ali Habsi がストップ。 ゴール裏のオージーサポーター達は一斉に頭を抱えた。



94分が過ぎてもホイッスルは鳴らない。あとワンチャンスと思うも95分半、ついにウズベキスタン人の Irmatov 主審のホイッスルが鳴り響き激闘に終止符が打たれた。
2点ビハインドの苦しい状況から Socceroos が何とか勝点1を死守した。 そして私はこの試合の数時間後に Amman で行われるヨルダン戦のことを思った。 これでヨルダンが勝てば単独2位に浮上してくる。このシドニーでの試合結果を一番喜んだのはヨルダンじゃないかな……… そしてまさかその通りの結果になるとはこの時は……

Osieck vows full-throttle action for Socceroos
ワールドカップ出場に黄信号といわれて入るが、勝点5は Group B の2位。イラク、オマーンが勝点5で並び最下位ヨルダンが勝点4で日本は下界の2位争いをゆっくりと眺めていられる状態。 確かに最初の3試合で勝点2しか挙げられなかったが難しいアウェーのイラク戦で勝利を納めて2位に浮上。その上オーストラリアは試合消化数が他国よりも少ない4試合。 しかもそのうち3試合がホームゲームでワールドカップ予選突破に向けて楽観視は出来ないが決して崖っぷちという状態ではないと思う。 言ってみればそこに崖が見えているという状態だろう。
どこの国でもはやく予選突破を決めたいところ。 オマーン戦に勝って日本がヨルダンを破れば(そしてワールドカップ出場を決めれば)ブラジル行きがかなり見えてくる。もしオマーンに負ければ次はさいたまスタジアムでの日本戦が待っている。 

3月13日、選手発表後彼にしては珍しくチームにどの様にプレーして欲しいかを語った。

“オマーン戦は重要な決め手となる試合である。 我々は危険にさらされることは許されない。フルスピードで進まねばならない。 そして勝たねばならない。  If や but といった議論は要らない。 我々はそこに勝つためにいなければならない。 なぜなら道を外すこと(敗戦)は我々の行く先を決めてしまうからだ。 この試合の後のことは考えたくない。 ただこの試合だけに集中したい。 私にとってそれは明らかなことだ。 これは決勝戦であり、決勝戦に臨むには何も気を散らされるべきことは無い。 我々はすべての努力を注ぐ。 そして勝つためにそこに居たい。 それに就いては後にやってくるスタッフと話し合う。”
Lucas Neil が出場停止、 Brett Emerton が召集されない中 GK Mark Schwarzer に主将としてのリーダーシップの責任が掛ってくるがそれに就いては“他に選択は無い”と主将バンドの主について言及した。

“最も経験があり最も代表キャップ数が多い選手が常にリーダーとしての責任を負う。たとえば Mark Schwarzer の様な選手がリーダーである。”と述べた。 
また Pim Verbeek 時代には見られなかった A-League から選手を6人も選出したことに就いては
“私は常に A-League を至近距離で見つめている。時にマスコミもサポーター達も絶えることが難しくなる。しかしコーチとしても立場から見れば選手達の成長の過程を見なければならない。選手たちはどのように取り組むかをしらねばならない。たとえだれのサポートを受けずとも全てが自分の思い通りにはならない。選手たちは少し考えて、自分の道を進む為にファイトしなければならない。”  と語った。
今大会の東アジア選手権から参加をしているオーストラリアは12月に香港で行われた予選から出場せねばならなかったが香港、そして北朝鮮を抑えて本大会出場権を勝ち取った。(女子の Matildas はだめだったけど。)そのメンバーから Cornthwaite, McKay, Milligan, GK Ryan, Thompson , Thwaite,( 以上が北朝鮮戦のメンバー) Djulbic, GK Galekovic そしてRogicら 9選手が選出された。 そして Bretto Emerton も東アジア選手権メンバーであった。
オーストラリアが東アジア選手権に出場するという“吉報”を聞いた時、今夏自分が韓国に“遠征”することを考え始めた。



Schwarzer says Cup dream is on the line against Oman
Socceroos のメンバーでは誰一人として次のオマーンとのワールドカップ予選がどれだけ重要かを教えてもらう事を必要としていない。 こう語るのは GK Schwarzer だった。
“私は選手達個人個人に次のゲームがいかに大切かを説く事が必要だとは考えていない。なぜなら誰もがそう思っているからだ。 それはワールドカップ予選の中で中枢でもある。”

これまで代表試合出場99をを重ねた Schwarzer は例えあの厳しいコンディションのアウェーゲームを 0-0 で引き分けたオマーンをホームに迎えるとはいえオマーンを決して安く見積もってはいなかった。
“これまでの対戦記録がどうであれ、彼らは新興国であるとは当然とは思えない。 彼らはブラジル2014に進出できるチームの一つとしてあらゆる手を尽くしてくるだろう。”

Schwarzer は Socceroos 達はオマーンを低く見すぎる事には集中しないと語った。その代わり選手達はオーストラリアに問題を起こさないというよりもむしろオマーンが我々にどんな問題を起こすかというとを考えている。

オマーン戦で代表100試合出場を飾る Schwarzer は前のワールドカップ予選ではどう考えても彼の守るゴールを破ることは考えられなかった。圧巻は前回のワールドカップアジア地区最終予選。MCG での最終戦、日本戦で闘莉王にヘッドを決められるまで7試合連続無失点。 所属先の Fulhamでも彼のスーパーセーブが何度もピンチを救っていた。 今アジアではオマーンの Al Habsi と並んでナンバーワンのGKだと思う。 しかし最近は完封試合が少なくなった。しかしそれは Schwarzer だけの責任ではない。 DF陣がこの4年間で大衰退しているに他ならない。 世代交代はここから取り組まないときびしいと思われる。



Cahill calls for raise of pace in race to qualify

試合はハイテンポのなるだろう。そして我々には十分なエネルギーがあることを願っている。” Cahill は語った。
“国際試合はすこしリラックスしたスローテンポになりことは解っているが、我々はオマーンを相手にプレッシャーをかけて我々のスタジアムでは歓迎されていないと感じさせねばならない。 オマーンは多くのプレッシャーの中で結果を出さねばならず、彼らはラインを下げて来るだろう。 我々は両サイドから、 Kruse, Brosque そして Holman らが多くのクロスを上げてくれることを願っている。
“オーストラリアは私にとって違ったチームだ。 常に自身を持ってプレーをしピッチには異なったスタイルで入る。しかし監督が望む起用でプレーする準備を行い、もっとも重要なことを考える。 異なったポジションに適合するという事は自分のキャリアーを通じて行ってきたことだ。”

Cahill は日本戦で何度もゴールを決め、我々はゴールゲッターという印象があるが何度かテレビで見た彼が Everton 時代のプレーを見るとむしろ中盤の役割に集中しておりセットプレー時にはゴール前に上がり得意のヘディングを見せていた。
その Cahill は今 MLS の New York Red Bulls でプレーをしている。
“ Everton を後にした大きな青写真は次のワールドカップに出場することでそれが Socceroos に出来るすべてのことだろう。私にとって New York はファンタスティックな場所だ。 MLS でプレーすることは偉大なライフスタイルで MLS 自身も素晴らしいリーグだ。 我々は3試合行い、充分な休養をとれた。そして良いプレシーズンであった。”

 

最近は Brosque が(というよりも彼はもっと早く代表入りしてもおかしくなかった。)の加入で一時に比べれば攻撃に少し厚みが出てきたけどまだ Kennedy が怪我に悩まされたり次の世代が育っていない。 このワールドカップ予選も Cahill 頼りは否めない。そして Kewell は今どうしているのだろう?     続く


正念場の Socceroos オマーン戦を前に

2013-03-24 | Aussie & Kiwi
日本時間の24日早朝、ヨルダン戦への準備合宿をカタールで行っている日本代表はドーハにカナダ代表を迎えて 2-1 の勝利を収めた。 26日に予定されているヨルダン戦に勝利すれば5大会連続のワールドカップ出場が決まる。本大会への準備の為に今回も世界で最初にワールドカップ予選突破国となってほしいものだ。
しかし対戦相手のヨルダンはサッカー好きのフセイン国王の地で行われるのである、ヨルダンも、もし日本に勝てばワールドカップ出場が夢ではなくなるからそう easy な試合になるとは思えない。
今 Group B の星取表は日本が4連勝で断トツの単独首位であるが、2位以下4カ国は混戦模様。 それは日本と首位争いをすると思われたオーストラリアが今一勝点を伸ばせず、1勝2分1敗で勝点5。3位イラク、4.位オマーンと勝点で並ばれ得失点差で2番手に付けている。最下位ヨルダンとはわずか1勝点差。
オーストラリアが今回苦戦している大きな理由は二つある。 一つ目は試合日程だ。 何故か昨年6月にアジア予選が多く組まれ日本は開幕からホームで2連戦の日程であったがオーストラリアの初戦はアウェーのオマーン戦で酷暑のマスカットで何とか引き分け中3日の移動でホームでグループ内最大の難敵日本と対戦せねばならなかった。 ブリスベンで行われた日本戦も何とか引き分け6月シリーズは2試合2分けのスタート。 日本は3戦2勝1分けでこの時点で勝点差が5も付いてしまった。更に9月はアウェーでヨルダンに 1-2 で敗れ3試合を消化して勝点はわずかに2.その次のアウェーでのイラク戦は 2-1 で勝利を収め Group B の2位に浮上してきた。予選前半は中東3カ国とのアウェーゲームが続いたが試合のあった時期は気温が高い時期でアウェーの不利をもろに受ける気候での試合だった。
もう一つの理由は世代交代が進まないそのしわ寄せが一気に噴出した事だ。 Harry = Kewell こそ所属先が決まらず招集されなくなったが、イラク戦ではスタメンのうちGK Schwarzer を筆頭に CB Lukas=Neil , FW Tim=Cahill ら2006年組3人が起用され、ベンチにも Mark=Bresciano , Mark=Milligan, Archie= Thompson らがいた。まぁ Milligan, Thompson は年齢的に招集されてもおかしくないけど。 更に Luke=Willkshire もイラク戦では招集されなかったがオーストラリア代表の中心選手だ。 南アフリカ大会は2006年大会というよりも2002年大会予選の中心選手の遺産で予選を勝ち抜いた。
Holgar = Osieck 監督はあまり多くない国際試合を積みながら強化と世代交代も進めねばならなかった。



Socceroos sunk by two late goals by Romania

2月6日。スペインのマラガでルーマニアとの親善試合を行ったオーストラリア代表は終了10分前から Bogdan Stancu, Gabriel Torje に連続ゴールを許しルーマニアに逆転負けを喫した。 
この試合にはイラク戦のスタメンを4選手替えて臨んできた。 GK は鉄板の Schwarzer Luka Neil と組んだもう一人のCBには Spiranovich ではなく Cornthwaite 。右SBには今や Socceroos の“得点源”となっている Luke=Wilkshire .左SBはJedinak に替えて Zullo 。ボランチはイラク戦では Holman と Valeri であったがルーマニ戦では Holman を2列目中央に上げ Bresciano と Holland が入り、トップは Cahill と Brosque の2トップから Brosque の1トップに。 Cahill はルーマニア戦には合流しなかった。 そして2列目は右から Kruse, Hollman, McKay が並んだ。
この時点でほぼベストメンバーと言えたスタメンであった。
一方のルーマニア代表も3日前にポーランドに 1-4 と大敗したがこの日はそれよりは良いメンバーが組めたらしい。
試合はそのルーマニアが先制した。 35分 Gabriel Torjes ( Granada CF: Spain ) が Wilkshire のサイドを破り放ったショットは Schwarzer が抑えきれずに弾きそのこぼれ球を Christian Tanase ( Steaua Bucuresti ) に叩き込まれた。 
24分には Robbie Kruse が創ったチャンスから Bresciano が放ったショットがゴールをとらえられないなどその前は何度かオーストラリアが数度チャンスをつかんでいた。先制されてからも Kruse が決定的なシュートを放つがクロスバーを越えた。
しかし前半終了直前 Holland からのボールを受けた Brosque がエリア内で Razvan Dinca Rat ( Shakhtar Donnetsk ) に倒されて得た PKを Wilikshire が決めて同点に追いついた。
後半に入りオーストラリアは GK Schwarzer を下げて Federici を投入する。 そして52分には Wilkshire を下げて McGowan を入れる。
そして54分、McKay のCKに攻撃参加した Neil がヘッドで落とし Cornthwaite がこぼれ球を押し込みリードを奪った。
56分、 Neil が下がり Williams が投入され、66分には McKay が下がり Bundesliga Mainz でプレーする Rukavytsya が、74分には Brosque が下がり Leckie が、81分には Bresciano が下がり Milligan が入る。しかし終了10分前からルーマニアが攻勢に出る時間が続き80分に Stancu, 84分にはTorje がFKを直接叩き込み試合をひっくり返しそのまま試合終了のホイッスルが鳴り、試合前の FIFA ランクでは36位であったオーストラリアが 39位のルーマニアに逆転負けを喫した。
レギュラーメンバーの揃う前半は主導権を握るものの交代選手を起用した後半は力の差が露呈された印象はテレビで見ていて拭えなかった。



Talent pool for Socceroos is dry, says Verbeek

少し前になるがヨルダン戦から約1ヶ月後の10月26日、気になる見出しが地元紙にあった。 
“ユースチームのパフォーマンスを見たその瞬間、それは充分なものではないと思わされる。”というコメントがあった。その主は前のSocceroos 監督の Tim Verbeek 氏であった。 Verbeek 氏は Tm Cahill や Harry Kewell と言った歳をとったスーパーター達の入れ替えが 2014 年大会に向けての後任の Holgar Osieck 監督の大きなチャンレンジになるだろうと語っていた。

そして彼は新チームを新たな世代だけで創れるほど若手のタレントは充分にはいないと危惧している。そして今はモロッコの U-21 チームの監督をしている Verbeek 氏は有能な若手選手の少なさがオーストラリアを後にした理由の一つであると語っていた。

“オーストラリア代表監督は本当にタフな仕事であった。なぜなら世界中を飛び回らねばならなかったからだ。 選手たちは欧州、アジアそしてオーストラリアに点在している。 深刻な時差に悩まされた。体力的にタフな仕事であった。第二にその当時のユースチームのパフォーマンスを見ればそれは勇気づけられるものでもなかった。 ロンドン五輪の最終予選を見ると6試合で1ゴールも挙げられなかった。 もしそれがオーストラリアの将来であれば、その状況は深刻なものである。 それは世代の違いでもある。 今の若手選手達は10代で欧州に出掛けて自らを磨く世代と異なり地元に留まり A-League でプレーしたがる。 ”  Osieck がほのめかすオーストラリアの若いタレントのストックは先細りとなっているという事には彼は同意している。 
“それは私がオーストラリアにいるときに常に言い続けていた事だ。 しかしそれを言い続けることは難しい。 なぜならオーストラリアの人々はプライドが高いからだ。 彼らはA-League を誇りに思っている。 それは何も間違っていない。Del=Piero がそこに来たがる A-League はOKだ。 しかしもし若いスター達の質と発展を見れば厳しい。 私は少なくとも新しい世代が台頭することが必要だと思う。” 

Verbeek 監督自身、2006年大会のメンバーを中心にアジア地区予選を勝ち抜いた。世代交代を出来なかった監督と言われることもあるがこれには少し同情の余地がある。 彼が指揮を執る様になったのはワールドカップドイツ大会が終わって1年後。アジア大会2007 が終わってからで、すぐにワールドカップ予選が控えていた。 その時点で最強のチームとなるとどうしても2006年大会の主力を基礎にメンバー構成をする必要があった。そしてアジア地区予選は日本を抑えてトップで通過したが本大会では初戦のドイツにスピードで翻弄され1次リーグでの敗退を余儀なくされた。
かつては欧州のチームでもレギュラーを張るオージー選手が少なくなかったが現在何人の選手が欧州のクラブチームでレギュラーとして活躍しているのだろう。 日本よりも少ないかもしれない。



Osieck names squad to face Oman

3月13日。26日のオマーン戦に臨むオーストラリア代表23人が発表された。
ルーマニア戦には招集されなかった Tim Cahill, Mile Jedinak, Tommy Oar そして Tom Rogic が招集された。メンバーの中には昨年12月香港で行われた東アジア選手権予選で代表初招集を受けた Dino Djulbic も選ばれた。
A-League からEugene Galekovic (Adelaide United), Mark Milligan (Melbourne Victory), Jade North (Brisbane Roar), Mat Ryan (Central Coast Mariners), Archie Thompson (Melbourne Victory) and Michael Thwaite (Perth Glory) ら6選手が選ばれた。
次のオマーン戦に臨む23選手は下記の通り。 Lucas Neil, Carl Valeri は累積警告の為に出場が出来ない。

NAME - CLUB - A-International Caps (goals)

GK 
Eugene Galekovic (gk) - Adelaide United, Australia - 6 (0) Mathew Ryan (gk) - Central Coast Mariners FC, Australia - 2 (0) Mark Schwarzer (gk) - Fulham FC, England - 104 (0)

DF
Robert Cornthwaite – 城南一和, 韓国 - 6 (3), Dino Djulbic - Al Wahda Club, UAE - 2 (0)James Holland - FK Austria Vienna, Austria - 9 (0), Brett Holman - Aston Villa FC, England - 58 (8) Mile Jedinak - Crystal Palace FC, England - 37 (3), Ryan McGowan – 山東魯能泰山 中国 - 3 (0) Mark Milligan - Melbourne Victory FC, Australia - 19 (2), Jade North - Brisbane Roar FC, Australia - 39 (0) Michael Thwaite - Perth Glory FC, Australia - 10 (0), Luke Wilkshire - FK Dinamo Moscow, Russia - 74 (8) Rhys Williams - Middlesbrough FC, England - 11 (0) Michael Zullo - FC Utrecht, Netherlands - 10 (0)

MF
Mark Bresciano - Al Gharafa, Qatar - 65 (12), Robbie Kruse - Fortuna Dusseldorf, Germany - 22 (2), Matt McKay – 長春並泰 中国- 34 (1) , Tommy Oar - FC Utrecht, Netherlands - 6 (0), Tom Rogic - Celtic FC, Scotland - 4 (0)

FW
Alex Brosque - Al-Ain Club, UAE - 20 (6), Tim Cahill - New York Red Bulls, USA - 60 (26), Archie Thompson - Melbourne Victory FC, Australia - 46 (28)

かつて札幌でもプレーした Jade North そして Eugene Galekovic の選出はサプライズでもあったらしい。
そして North の A-League 入りは間違った決断では無かったと自ら語った。
“自分にとってオーストラリアに戻ってコンスタントに試合に出場することが目的であった。 Brisbane に戻ったのはチームが私に拒否できない条件を提示したからだ。それはFFA と共に地元のプログラムに参加するという事も含まれている。オーストラリアに戻って来て代表に選ばれた事は予想よりも早かった。” 
Jade North はAsian Cup 2011 でもメンバー入りしたが1次リーグの韓国戦とバーレーン戦に出場しただけで準々決勝以降は決勝の日本戦を含めて出場機会が無かった。
Galekovic は自分の招集はこれからも良いフォームを続けられるかという事に希望を与えてくれる、このチームで確固たる立場を築けると語った。
“代表合宿に参加できることは良いことだ。自分自身を試すことが出来る。そして何かが出来れば Holgar の目に留りそれがチャンスとなるだろう。 今は何かしら再びチャンスの匂いを嗅ぐことが出来る。しかし毎週見せる属クラブでのパフォーマンスがコーチに選ばれる為の選手となる資格となる。 
また Perth Glory' の Michael Thwaite もスタメンのチャンスがある。 次のオマーン戦には Neil が出場停止でSasa Ognenovski ( Umm Salal SC : Qatar ) そして元浦和レッズに所属したMatthew Spiranovic ( Al Arabi SC : Qatar ) らが選出されず、 A-League で好パフォーマンスを続ける Western Sydney Wanderers の Nikolai Topor-Stanley も選出されなかったことからThwaite, Dino Djulbic, Robbie Cornthwaite, Jade North そして Mark Milligan の中からCB2人がスタメンのチャンスがある。
また水原(韓国)の Eddy Bosnar, Sydney FC のベテランMF Brett Emerton らも招集されなかった。
Matthew Leckie ( FSV Frankfurt ) そしてNikita Rukavytsya ( Mainz ) らが選ばれずAlex Brosque, Robbie Kruse, Archie Thompson そしてTim Cahill らが攻撃を担う。
MF のレギュラーでもあるCarl Valeri ( Sassuolo Italy ) は出場停止でAdelaide United の Dario Vidosic は選出されてもおかしくはなかった。 Valeri のポジションにはGlasgow Celtic のTom Rogic が起用されると見られている。
Osieck 監督はAdam Federici は所属先のReading でポジションを得るために招集しなかったと認めている。
そしてEugene Galekovic と Mat Ryan を Mark Schwarzer の控えとして選出した。 Mat Ryan は12月の東アジア選手権の北朝鮮戦ではゴールを守った。
26日のスタメンで A-League から何人がピッチに立つだろう?     続く


Del=Piero は救世主となるか Sydney FC 2-1 Brisbane Roar 10th Feb., 2013

2013-03-10 | Aussie & Kiwi
昨年8月末頃、オーストラリア新聞紙上を騒がす話題を見つけた。数ヶ月前に長年所属していた Serie A の Juventus Torino から引退を宣言したあのイタリアの英雄 Alessandro Del Piero が何故か Australia の Hyundai A-League の Sydney FC のアプローチを受けているという記事だった。 

J-League が開幕した当時、Zico , リネカー、ラモン=ディアスを始めスキラッチ、ストイコヴィッチ、メディナ=ベージョ、ロナウダン、レオナルド、サンパイオ、ドゥンガら世界の現役スーパースターが来日したものだった。 しかし最近は欧州市場が10数年前から活性したこともあり J-League はそれほど魅力のあるリーグではなくなってしまった様だ。 
そしてオイルダラーを背景にワールドカップが終わる度に一線を退く選手たちは中東に渡りだした。アルゼンチンのバティステゥータの様に。 しかし100人にも満たない観客席の前でプレーする寂しさ?かそれともイスラムの戒律の厳しさか?はたまた気温の高さか?ここで長くプレーする選手は多くはない。 
1970年代アメリカ新大陸に North American Soccer League が発足した。そして神様ペレを強引に口説き落とした New York Cosomos を筆頭に世界中のスーパースターが新大陸を目指した。 キナーリヤ、ベッケンバウアー、クライフ、そしてあのジョージ=ベストも。 
世界中が不況にあえぐ中このオーストラリア大陸は豊富な地下資源を背景に欧州より一足先に景気は回復しているみたいだ。

9月5日。地元紙は Del=Piero と Sydney FC との契約が締結された事が報道された。新聞や専門誌の話を総合すると2年契約の年棒は200万豪ドル(当時のレートで1億7千万円 ) との事。 Liverpool を筆頭に Celtic, Olimpiacos 等の欧州のクラブとの争奪戦を勝ちぬけたのはロシア人のDavid Traktovenko オーナーの豊富な資金力があったからだ。しかし Del Piero 獲得のためにはチーム内の Marquee Player であった Brett= Emerto か Nick=Carle のいずれかを他のチームに“売却”する必要があった。 そして UAE のBaniyas FC に Carle をトレードに出すことに成功した。 そして幾度かのアポイント申し込みを経て9月2日に連絡を受け、最後は5日の午前1時に text を受けて同日11時から交渉に入り契約締結にこぎつけた。 
しかし39歳の Del Piero に Liverpool, Celtic が興味を示したこと、そして年棒200 万豪ドルで契約が決まったこと、 Del Piero の“価値”の二面性を見た気になった。 メッシやロナウドには何十億を示すが Del Piero になるともう二億円も出さないのである。
Liverpool が興味を示した時は Del Piero を知る多くの人たちがそこに行くと思ったらしいが。 まぁ Liverpool は赤字で大変なのだけど。Del=Piero 獲得に就いてはオーストラリアの Julia Gillard 首相からメッセージが届くほどであった。



10月5日Del=Piero を獲得した Sydney FC はシーズン開幕戦となる Wellington Phoenix 戦に臨む為に Wellington の Westpac Stadium に乗り込んだ。 しかし Del Piero 旋風に奮起したのは対戦相手の Wellington Phoenix 。見事に Sydney FC を 2-0 で破った。 開幕戦を落としたSydney FC は続く Newcastle Jets とのホーム開幕戦も 35,419人の観衆を集めながら 2-3 で落とし連敗スタート。
第3戦は小野擁する Western Sydney Wanderers との Sydney Derbyを 1-0 で制しシーズン初勝利を収め、続く Perth Glory も 2-1 で破り連勝を飾り、上位進出かと思われたが第5節、昨シーズンのリーグ王者 Central Coast Mariners に 2-7 と惨敗を喫してしまう。更に, 2-3 Melbourne Victory , Brisbane Roar 4-2 と連敗を重ねる。そして開幕7戦を終えて遂にかつてサンフレッチェ広島でプレーしたIan Crook 監督が更迭された。 しかしSteve Corica 代理監督を立てて臨んだ Adelaide United 戦も終了2分前、 Dario Vidosic に決勝ゴールを許し連敗も4となってしまった。そしてこの試合はホームゲームで初めて2万人を大幅に割る 13,317人と観客数も落ち込ませてしまった。この試合の唯一の明るいニュースはかつての代表選手 Jason Culina が1年ぶりに怪我で復帰を果たしたことだった。



第9節からチームの指揮をとったのはかつての Socceroos の監督も務めた Frank Farina。 連敗街道から抜け出せたけど以降11試合で4勝4敗3分。 第19節終えて6勝3分10敗。首位 Central Coast Mariners と18勝点差の8位。 Final Series に進出出来るのは上位6チーム。 4位 Adelaide は勝点32であるが5位 Newcastle Jets は勝点23。第20節の相手は 昨シーズンの Grand Final 王者 Brisbane Roar 。今シーズンは前の対戦では 2-4 で敗れている。対戦前までは Sydney FC と同じ勝ち点21であるが得失点差で二つ上の6位にいた。上位6以内が進出出来る Final Series 圏内に留まる為にはこれ以上勝点を落としたくないところだ.



Brisbane Roar 戦の前日、地元紙にはベテラン MF Jason = Culina が Farina 監督ともめて次の試合にはベンチ入りしない可能性がかなり高いとの報道があった。Culinaはあの2006年のワールドカップの日本戦にも出場した選手。Farina 監督がオーストラリア代表監督時代、2005年の FIFA Confederations Cup 等は Culina が招集されプレーするなど両者にはある信頼関係があると思っていた。 しかし Brisbane 戦の前の練習でレギュラー組からはずされた事に Culina は不満を隠さなかったらしい。
そしてこの試合がかつて PSV Eindhoven でもプレーした Jason Culina はチームを退団してしまった。

Sydney FCは2-2で引き分けたNewcastle Jets戦のスタメンから3人替えた。前節終了直前に決定的なピンチをハンドで止めて退場となった Terry McFlynn に替わって Adam Griffiths がCBに入った。Ryan Grant と組むボランチは Peter Triantis.
本来はここに Culina が入りたかったか? 最前線は Del Pierro のワントップではなく立ち上がりは Blake Powell との2トップだった。
Brisbane は前節 Mariners 戦 ( 2-2 で引き分け)から2人替えてこの試合に臨んできた。 この試合に起用された Stefan Nijland がトップ下に入った。
Roar のキックオフで始まった試合は地元 Sydney FCは戦う姿勢を見せたいのかいきなり ⑰ Mitch Nicholus に左SB③ Fabio Alves が激しく当たりホイッスルが鳴る。 それに呼応する様にSydney が Brisbane ゴールに迫る。 2分51秒、Brisbaneゴール前でDel=Piero が粘ってCKを得て CB ⑧ Griffitsh がヘッドを放つが惜しくも外れる。4分50秒には③ Alves が倒されて FKを貰い右 SB ② Sebastian Ryall がヘッドで合わせるがここもわずかに外れる。 立て続けの攻撃に続いて6分50秒、⑫ Powell の縦パスを受けたDel=Piero が CB の⑬ Jade North ⑤ Ivan Franjic をかわして放ったドリブルシュートがGK① Michael Theo を破ってBrisbaneゴールネットを揺らし先制ゴールが決まった。
立ち上がりの攻撃に続いてチームの看板選手が決めたゴールに地元サポーター達は喜びを爆発させた。





更に2列目右の⑦ Brett=Emerton が起点となりSydney は中盤でよくボールがつながり攻勢を見せた。 Asian Cup 2011 までSocceroos の2列目を担っていた Emerton は他の選手と少し格の違いを見せていた。 Emertonもワールドカップ 2006 年大会のメンバーで日本戦にも出場していた選手。それだけ当時の選手はすごかったという事か、それとも彼らを脅かす選手が出てこないのか。


 
先制を許した Brisbane であったが13分を過ぎたあたりから徐々にペースを握りだす。 左サイドの22. Thomas Broich とSBの③Shane Stefanutto の2人が左サイドをよく上がっていた。 そしてワントップアルバニア人 FW 185cm の ⑦ Besart Berisha が楔となり ⑨ Nijland が拾ってつなぐという攻撃が目立った。



14分、21分にはミドルシュートが Sydney ゴールを襲うが GK ⑳ Vedran Janjetovic がファインセーブを連発する。 Janjetovic は Farina 監督が指揮を執り始めた第10節からポジションを Ivan Necevski からGKを任され、その試合, Melbourne Victory 戦を完封したことにより Farina 監督の信頼を得たのかその後はずっとSydney ゴールを守り続けている。 
Del=Piero は先制ゴールこそ決めたがその後は歩くシーンが目立った。今夏のシドニーは大変な暑さ、39歳のDel=Piero には重く圧し掛かっていたことだろう。 それでも34分、40分に得たFKではさすがと思わせられる弾道のFKを放っていた。
そしてこのまま Sydney リードで前半終了かと思われた44分、中央からPAにドリブルで切れ込んできた ⑨ Nijland に
③ Alaves がタックルで止めると主審はペナルティースポットを指した。 これには Sydney の全選手が猛抗議を行う。そしてスタンドからは大ブーイングが起こるが勿論判定は変わらない。 ⑦ Berisha が決めて試合を振り出しに戻した。
スクリーンに ③Alaves のタックルが映し出されるがそのタイミングといい場所といい少し微妙であった。 ただもしそうでなければスクリーンには映し出されなかっただろう。



審判団はダイブーイングを浴びながら控室に消えていった。うち一人は女性線審だった。



ハーフタイム中に隣の御夫婦と話をした。言葉からしてイタリア人でDel=Piero を見に来たのかと思ったらマドリード出身のスペインからの移民御夫婦でもうシドニー在住に30年以上との事だった。 あの Mundial 1982 の話、そして EURO2008 からのスペインの快進撃の話をしたりした。マドリード出身だけどサポートするチームは Real Madrid ではなく Athletico Madrid だった。1989年に Athletic が来日してその試合を観戦したこと(相手は日本代表じゃないけど)バルセロナに家内とクラシコを観戦しに行ったことも話した。 
昨年のロンドン五輪では日本に敗れた事を話すと奥方は知らなかったけど御主人はよく知っていた。その時の試合の事を同じ観戦ノートに書いていたのでそのページを見せた。するとすごく驚いていた。 ⑪ Koke は A. Madrid の選手だと喜んでいた。
そして現役スペインの代表のDavid Silva の母親は日本人の血が流れているということを教えてもらい今度はこちらが驚かされた。奥さんがわざわざ“スマホ”で Wikipedia を検索し見せてくれた。 おそらく彼女のおばあさんがそうだろう、だから彼は Oriental っぽい目をしていると彼の写真を指さして教えてくれた。 はぁ~知らなかった。
最近になってオーストラリアでもサッカーを楽しめるようになったと言っておられた。



後半に入りBrisbaneは2列目右の Broich をワントップに上げて⑦ Berisha を2列目左に置き前線のフォーメーションを替えてきた。そして攻撃時は ⑦Berisha が上がり2トップを形成しボランチ⑭ Lustica が ⑦Berisha の位置に入ってくる。これで ⑦ Emerton が上がってこれなくなってしまった。 そして課題でもあったDF陣のマークの甘さが目立ってきた。 51分 ⑦Berisha がミドルを放ち55分には ⑨Nijland から絶妙のスルーが⑦ Berisha に通るがここはオフサイド。57分にはBroichi のミドルを GK Janjetovic がナイスセーブでストップするがいずれもDF陣のマークが甘かった。
58分には Sydney ベンチが動いた。⑫ Blake Powell を下げて⑯ Joel Chianese を入れて、22 Ali Abbas を下げて ⑰ Terry Antonis を入れて。 そして前線を⑩Del=Piero と⑯ Chianese の②トプにし左サイドに ⑰ Antonis を入れた。
しかしそれでも前半は攻撃の起点なっていた Emerton のいた右サイドが崩されここからシュートに持ち込まれるシーンが続いた。
入れ替えた攻撃陣はまだパスのタイミングが合わないようだった。
68分今度はBrisbaneベンチが動き ③ Stefanutto が下がり ⑮James Donachie が投入された。
しかしこの直後、左に流れたDel=Piero が上げた素晴らしいクロスは⑬ Jade North がヘッドでクリアーするもこぼれ球を拾った26 Triantis が右足を振りぬきゴール左隅に突き刺さり Sydney が再びリードを奪った。 この試合スタメンに起用された Triantis のすばらしい地を這うような低いライナーのミドルシュートだった。 



攻勢の中しかも選手交代後に失点を喫したBrisbaneベンチは72分ボランチの⑱Luka Brattan を下げて⑪ Ben Holloran を入れて前線を厚くする。 そして試合は Sydney 陣内で進む。ファールで相手を止めるシーンが目立つようになり79分には ⑯Chianese が⑦ Berisha を倒してイエローが出る。Emerton がポジションを下げてDel=Piero まで守備にまわりBrisbaneの攻撃を食い止める。 82分には⑨ Nijland が下がり⑰ Mitch Nicholas が入る。 そしえ85分には CB ⑤ Franjic が前線に上がってくる。 それでもSydney FC は2度FKを得て82分にはDel=Piero が直接狙ったFKがクロスバーの下に当たりサポーター達から一斉にため息がもれた。



87分 ⑦Berisha へ絶妙のスルーパスが通りそのまま放ったショットがシドニーゴールに決まるが線審がオフサイドの判定。これには⑦ Berisha が激しく抗議しイエローを受ける。確かに微妙であったけど….



そして92分またもDel=PieroのFKが Brisbane ゴールを襲うが GK ① Michael Theo がパンチで弾き出し、試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた。
これで Sydney FC は勝点が24となり8位から一気に5位に浮上した。 ただ試合はDel=Piero の個人技が主導権を握らせ最後はDF陣や中盤、Del=Piero まで下がって体を張って波状攻撃を防いだという上位に進出するにはまだ心もとない内容だった。

試合が終わり隣のスペイン人ご夫妻と別れの言葉をかわし脚早に競技場を後にした….
その後4試合を2勝2敗で消化し第24節を終えてSydney FC は勝点30で5位に浮上してきた。 しかし1ゲーム差、3勝点差の勝点27、9位 Melbourne Hearts まで中に5チームが犇めく混戦となっており Final Series 争いはまだまだわからない。

来年ACLではシドニーホームの2チームが日本に来てくれればと思うんだけど、 A-League には他にも魅力のあるチームがある。日本ではあまり話題にならない A-League を私は大切に見続けて行きたい。




Wonderful Shinji Ono 9.Feb., 2013 Western Sydney Wanderers 2-1 Newcastle Jets

2013-02-23 | Aussie & Kiwi
Hyundai A-League が発足して8シーズン目。ついにというか、ようやくというか、日本でもオーストラリアのプロリーグが少し話題になってきた。

不景気の波が世界的に押し寄せる中、オーストラリアは失業率が5%を割るなど全体的にまずまずの好景気だ。
それは地下資源が爆発的に輸入されているからで、またそれに付随するサービス業や不動産業が好調な伸びを見せている。
それを象徴するかの様に今シーズン開幕前にイタリアの英雄 Alesandro Del=Pierro が Sydney FCと2シーズン契約を締結した。更に Newcastle Jets に Emile Heskey の入団が発表され、続いて今シーズンから A-League に参入した Western Sydney Wanderers がシーズン開幕直前に元ドイツ代表の Michael Ballack と交渉中というニュースが報じられた。 
そして日本人だったら更に驚かされたのが数日後に報道された小野伸二にも Wanderess は興味を示してるということだった。地元メディアは Ballack のことばかり報じていた。そして地元紙に Tony=Popovic 新監督は小野への関心が大きいことが報じられた。 それは Popovic 自身が J-League のサンフレッチェ広島でプレーし、その当時に実際に小野のプレーを見たことがあるからだ。 Ballack は欧州でも屈指のスーパースターであるが既に36歳。故障の回復も疑問視され、何より規律を重んじる Popovic 監督にとっては33歳でまだ“運動量”が期待できる小野の方に興味があったようだった。
それに年棒も Ballack 側がAS$150万ドル ( 約1億2千万円 昨年8月ごろのレート) でも契約締結に難色を示していたのに対して小野はその半額の AS$75万ドル ( 約6000 万円 ) でも契約に応じる姿勢を示したことから小野の入団が急速に実現を果たした。 地元紙でも Popovic 監督が小野獲得を非常に喜んでいることが報道された。

10月6日、 Wanderers の A-League デビュー戦は昨シーズン、A-League では首位だったCentral Coast Mariners 。
一昨シーズンにも Grand Finalist でここ数年は Grand Final 2連覇の Brisbane Roar と並んで A-League の強豪といえるチーム。今年の ACL では柏レイソルと同じ組でいまからその大戦を楽しみにしている。
小野は出番がなく試合は 0-0 の引き分けで合った。
続く第二戦の Adelaide United 戦で小野は先発出場を果たすも0-1 で敗れ、第3戦、地元 Parramatta Stadium でのシドニーダービーあの Del Pierroを擁する Sydney FC 戦は0-1 で敗れた。3試合無得点の Wanderers の第4戦の対戦相手は2連覇中の Brisbane Roar 。 Brisbane Suncorp Stadium に 12,663 人を集めたアウェーゲーム、19分小野のショートコーナーからイラク人FW Youssouf Hersi が入れたクロスに Mark Bridge が合わせて開幕以来の無得点時間を 288 分でストップしチーム史上初ゴールを決め、その虎の子の1点を守り切り歴史的初勝利をおさめた。

続く Melbourne Victory にも 2-1 で勝利をおさめ、その後4試合は1勝3敗であったが第10節の Brisbane Roar 戦で再び 1-0 で勝利を収めると第14節でも Melbourne Victory を再び2-1で破り引きわけ1つを挟んで3連勝、第15節で首位を走る Central Coast Mariners にホームで 0-2 で敗れたが以降19節まで4連勝を飾り順位も首位 Central Coast Mariners 勝点39, Melbourne Victory 勝点36 に次いで勝点35で3位に浮上してきた。 
同じシドニーの Sydney FC は19節終了時では10チーム中勝点21の8位であった。



シドニーの地元紙では週末になると Wanderers 躍進の立役者の一人である小野のパフォーマンスを称える記事が続いた。
そして小野の株は更に上昇を続けて、ついに地元誌 Four Four Two Australia 誌に4ページに亘りインタビュー記事が掲載されるようになった。 

しかし、 Wanderers サポーター達に冷水を浴びせられるニュースも入って来た。2月7日の地元紙には中国超級のシンセンが1億円出すから、と小野に触手を伸ばしてきた。更に来シーズンに向けて A-League の2チームが小野の移籍の可能性を探っているとも記事に書かれていた。 新球団でまずは資金がそれほど潤沢でもない Wanderers の財務担当にとっては悪くない話だけど、 Popovic 監督も小野自身も Wanderers でのプレーを希望しているというコメントも載せられていた。

2月9日、私は商用でシドニーにいた。 この日はパースから移動してきて夕方には用事を片づけられていた。
小野が所属する Western Sydney Wanderers はこの日 Newcastle Jets との1戦が組まれていた。 しかしながら開催地は Sydney ではなく Campbell Town 。電車で1時間20分は掛かるところだ。日本だと1時間以内の鉄道距離だけど。さすがに最大都市シドニーでの鉄道事情をもってしてもこの違い。いかにオーストラリアが車社会かが再認識された。 
ホテル備え付けのテレビは51型の大型スクリーン。 シャワーを浴びて仕事の疲れを落としながらのテレビ観戦と決め込んだ。

ベッドに寝そべり大型スクリーンを眺める。 Campbell Town Sports Stadium は赤と黒のストライプのレプリカを来たサポーター達が犇めいておりキックオフ前から熱心に声援を送っている。 あぁもし1時間早く仕事が終わっておれば…と思う反面、あの電車で1時間半近くも乗っていられないしなぁ。それに帰りも電車があるかなぁ? と思いもした。だけどもし空港を経由する路線が整備のために運行されていればもっと早くいけたのに、整備の為に丸二日間も電車を止めるか?とも思った。 

第20節の対戦相手は Newcastle Jets は前節までで勝点23の5位。 上位6位までが進出可能なFinal Series 圏内にいるが4位 Adelaide United とは勝点で9差をつけられている。 6位 Brisbane Roar と7位 Melbourne Hearts そして8位 Sydney FCが勝点21 であることを考えれば何とか引き分け以上にはしたいところだ。 だけど Campbell Town は Sydney よりも Newcastle から近い、自動車で1時間程度のはずなのにサポーターの数はアウェーとはいえ少なすぎると思った。
前節 Sydney FC 戦は終了間際に Ryan Griffiths のこの日2点目となる起死回生の同点ゴールで勝点1をもぎ取った。

その Sydney 戦のスタメン3人を替えて Wanderers 戦に臨む Jets のワントップにはワールドカップ南アフリカ大会の England 代表メンバーで Liverpool でも中心選手だった Emile Heskey が。ボランチに Ruben Zadkovich, アンカーに Ryan Griffiths といったなじみのあり選手が。ただ Ryan Grifiths は本来ウィングの選手なんだけどなぁと思った。



一方前節 Adelaide United を 4-2 と粉砕した Wanderers は、Adelaide 戦に出場したかつて Sydney FC でプレーし、代表でも1試合出場経験のある Shannon Cole に替わって Jerme Polenz が右SBでスタメン起用された他は Adelaide 戦と同じ布陣。もちろん小野もスタメンだ。 他のメンバーを見るとかつて小野の他には Sydney FC で浦和レッズと戦った CB Nikolai Topor Stanley, 2007-08 Grand Final 王者 ( Newcastle Jets ) のメンバーだったMark Bridge, イラク人FW Youssouf Hersi 、 Adam D’Apuzzo そして Socceroos GKでもあった Ante Covic と結構タレントぞろいという印象を受けた。

Newcastle のキックオフで始まった試合、開始2分にはイラク人MF⑰ Hersi がJets 左SB⑬ Samuel Gallaway に倒されて右サイドでFKを得る。小野とボランチの⑩Aaron Mooy がボールに寄るが蹴ったのは小野。 Mooy がまたいで小野が逆サイドに出すとそこに長身CBの④ Topor Stanley が飛び込むがそのヘッドはジャストミートしなかった。



5分16秒には中盤から右に動いた小野がHersi の足元にぴたりとロングパスを通すとアナウンサーは思わず Brilliant と叫ぶ。まぁ小野の実力ならこれくらいは朝飯前、とこちらも勝手に思う。 
8分59秒、今度は ⑰Hersi が⑬ Gallaway を倒しでFKを与える。前線に⑨ Heskey あ入るがここはGK① Ante Covic が直接キャッチ。 その直後には⑬ Gallaway が⑰ Hersi を再び倒す。この試合は序盤からこの二人は何度もがちがちやりあっていた。



ここで得たFKは再び小野が入れて④ Topor Stanley が飛び込むが今度はとらえられなかった。 Wanderersは小野もさることながら⑩ Mooy もよくボールに絡み中盤を支配。15分を過ぎてのボール支配率は Wanderers 67, Jets 33 だった。
18分20秒、⑬ Gallaway が左サイドを上がり Wanderers 右SB ⑥ Jerme Polenz をかわして中の Hesley に送りシュートに持ち込むがここは④ Topor Stanley がきっちりクリアー。 しかし SB⑬ Gallaway の攻撃参加がこの試合目立っていた。
この Heskey のシュート以降再び Wanderers が攻勢を続ける。 25分には左に流れた小野が中に入れ走り込んだ⑩Mooyに渡り⑧ Ruben Zadkovic をかわして送った縦パスが⑰ Hersi に通りそこからシュートを撃つが GK⑳ Mark Birighitti の正面に。30分にはカウンターから⑰ Hersi が右サイドを上がり中央に送ったライナーのクロスを⑲ Mark Bridge がボレーで狙うがこれは大きくゴールを外れた。 34分には⑩ Mooy のシュートのこぼれ球を拾った小野が右に送り⑰ Hersi が放ったショットは相手DFにあたりCKに。37分 ⑧ Poljak がミドルを放つがこれがこの試合 Wanderers が放った8本目のシュートだった。



更に37分35秒、右サイドを突破した⑰ Hersi が中央の小野に戻す。右から FW⑨ Dino Kreisinger ⑲ Bridge がゴール前に走り込むが小野のふわりとしたロビングは更に左サイドに走り込んだ⑩ Mooy の足元にぴたりとおさまる。 フリーのMooy が狙い澄ましたショットはGK ⑳ Brighitti の正面に飛んでしまった。 テレビは何度も小野のこのピンポイントロングパスを写しだし、解説、アナウンサーは Wonderful ! を連発。 
攻勢を続ける Wanderers は45分、⑨ Krisinger が ⑨ Heskey に倒されFK を得る。今度は⑩ Mooy が直接狙うがGK ⑳ Brighitti がパンチで防ぐ。 
攻勢なうちに何とか先制ゴールをと思うが時間はロスタイムにはいる。⑰ Hersi が46分元五輪候補チームメンバーだった Jets 右SB② Scot Neville に倒され左サイドで FKを得る。 小野が中に入れるが 184cm CB④ Josh Mitchell がヘッドでクリアーするがこぼれ球をダイレクトで⑰ Hersi がシュートを放つ。GK ⑳ Brighitti の足に当たってJets ゴールに向かって大きく弾んだボールを④ Topor Stanley が Jets DF 陣がクリアーに入るのを巨体でブロックし“ゴールイン”をアシスト。そのまま Jets ゴールネットを揺さぶった。 
大声援を送りながらなかなかゴールが奪えずフラストレーションがたまっていたであろう Wanderers サポーター達が喜びを爆発させる。そして前半終了のホイッスルが鳴った。 Wanderers にとっては最高の時間帯に決まった先制ゴールであった。



後半に入り、劣勢だった Jets が今度は攻勢に出てくる。 ボランチの ③Zenon Caravella, ⑧ Zadkovic そしてアンカーの 23 Ryan Griffiths が前に出てくるようになり孤立していた前線をサポート出来るようになった。 54分には⑨ Heskey がさすが England 代表と思わせるドリブルシュートを、57分にも Griffiths がドリブルからシュートを放つが連続して元代表GK ① Ante Covic がストップ。 59分にも2列目右の⑰ James Virgili が粘ってシュートに持ち込むがこれは大きくゴールを外れた。
61分、 Jets ベンチは⑰ Virgili に替えて19歳の 183cm のFW Adam Taggart を投入し⑨ Heskey と2トップを組ませる。そして Griffiths の位置を2列目右に上げてきた。63分 Griffiths は右サイドから中に入れるがここは Heskey には届かず、64分30秒、中央でボールを受けるとそのまま反転してシュートを放つがこれはゴールを外れた。
後半に入りやや押され気味の Wanderers は68分小野をベンチに下げて黒人選手の ⑭ Kwabena Appiah-Kubi を投入する。 観客も Standing Ovation で小野を送りだす。アナウンサーは“ドーモアリガトウ”と日本語を発した。小野としてはもう少しやりたかったか…. この交替で Wanderers のフォーメーションは⑨ Kreisinger, ⑲ Bridge の2トップとなり2列目左に ⑭ Appiah-Kubi が入った。 そしてその直後に⑲ Bridge はシュートを放つがここは⑳ Birghitti がストップ。 
Wanderers ベンチは78分にも⑰ Hersi を下げて前節でスタメンだった ② Shannon Cole を投入する。そして左SB に入り ⑥ Polenz をボランチに、⑧ Poljak を2列目にそれぞれ上げた。 すると Jets ベンチも右SBの② Scot Neville を下げて ⑫Joshua Brilliante 、2列目右の⑮ Craig Goodwin を下げて 25 Mitch Cooper を入れ攻撃を強化する。
しかし次のゴールを決めたのは Wanderers 。 83分後方からのロングパスを中盤で拾い一気にドリブルで上がると③ Caravella を振り切り④ Mitchell を背負いながら放ったドリブルシュートがJets ゴールに突き刺さり待望の追加点が生まれた。この試合何度かチャンスをものに出来ずにようやくゴールを上げた Mark Bridge は2007-08 Grand Final で優勝した Newcastle Jets の中心選手でその試合の決勝ゴールを決めた選手だった。 



85分にこれまでのボール支配率が Wanderers 65, Jets 35 と表示される。そんなに Jets はボールに触れていなかったかと思う。
その直後 ⑨ Heskey が右に流れて入れたクロスに合わせたAdam Taggart がシュートを放つが惜しくもゴールをそれる。
2点リードの Wanderers ベンチは89分殊勲の追加点を決めた Mark Bridge を下げて Jason Triffiro を投入する。 これで小野、 Hersi そして Bridge と攻撃的な中心選手を全てベンチに下げたことに。 2点リード、そして高温のオーストラリアなら当然か?と思う。 そしてロスタイムが3分と表示される。 
91分入ったばかりの Triffiro が Cooper を倒してFK を与える。 左サイドから入れられたFKはゴール前フリーの Ruben Zadkovich に亘りそのままグラウンダーで放たれたシュートが Wanderers ゴールに決まってしまった。 Zadkovich は全くノーマークだった。  Heskey と Griffiths がボールを取りにゴールになだれ込むがいちはやく拾い上げた Covic がそれを抱えて渡さない。 そして小競り合いになる。 このプレーにイエローカードが出された。 



試合はまだ2分残っている。キックオフ、試合再開後、 Jets イレブンが一気呵成に出てくるが次にシュートを放ったのは Polenz のドリブルシュート。 そして93分3秒、主審のホイッスルが鳴り響き Wanderers の5連勝が決まった。 
前の日に2位だった Melbourne Victory が Adelaide United に敗れたので Wanderers が2位に浮上してきた。 
このまま進撃を続け来年の ACL で小野が凱旋帰国を果たすことを願うが、試合終了後にかつて Aston Villa, Manchester United, Chelsea でプレーした元オーストラリア代表GKでこの試合の解説を務めた Mark Bosnich が Popovic 監督に Shinji Ono の契約に就いて尋ねていた。
Popovic 監督は翌週小野の代理人が来日し話し合うことになっているとしながらも本人はここに留まりたがっていると強調していた。 
連日地元紙に称賛される小野が本当に凱旋帰国が実現することを願った。その時は是非浦和レッズと対戦してほしんだけどなぁあ~….. 

そして翌週のアウェーでの Melbourne Victory 戦。 小野の決勝ゴールはチームを6連勝に導いた。 いよいよ小野の凱旋帰国が…と思った。


Socceroos All Whites 戦、そして Serbia 戦で....

2011-07-01 | Aussie & Kiwi
Early goal leaves Herbert's men off pace

開始早々のオーストラリアの先制ゴールが滑りやすいフィールドに登場した時差ボケの New Zealand 相手に白星を得る結果となった。

試合は立ち上がり James Troisi, Brett Emerton が連続シュートを見舞う。
開始10分不慣れな左 SB のポジションを担った Brockie のバックパスを GK Glen Moss がファンブル。Josh Kennedy にそのこぼれ球を拾われそのまま無人のゴールにボールを蹴り込みオーストラリアに先制ゴールを喫した。
共にクリケットグランウンドの滑りやすいピッチでは足元にボールが落ち着かず中盤でのターンオーバーが続いた。
New Zealand も3連続CK、FK等チャンスを掴むが最後の詰めが甘くゴールを割れない。
20分 Brockie がクロスを上げたが長身 Chris Wood の直前で GK Coe がパンチングで弾いたのがニュージーランドの最初のチャンスだった。
この日 All Whites の中では最高のプレーを見せた Brockie はその直後も Shane Smeltz にナイスクロスを送るも Smeltz のシュートはGK  Nathan Coe の正面に。
38分に Troisi が左サイドからフリーで切れ込むがそこから放たれたショットは Moss の守備範囲だった。
All Whites は何とか同点に追い付くべき雨脚の激しくなった後半に臨むがノーマークの Josh Kennedy が59分ヘッドで追加点を決める。 
前半で負傷した McGlinchey と Andy Boyens を既に1ダースにものぼる“故障者リスト”に追加せねばならなくなった Herbert 監督は後半から Michael Fitzgerald とMarco Rojas を投入する。 
そして Ben Sigmund, Michael Boxall そしてJeremy Brockie で3バックを構成し Rojas が入り中盤が活性化されたが相手のゴールまで脅威を与える事は稀であった。
そしてロスタイム2分が経過しドリブルで切れ込んだ Robbie Kruse を Sigmund がファールで倒してPKを献上。終了15分前に投入された 米国 MLS でプレーするGK Jake Gleeson が Troisi のPKを止められずオーストラリアが 3-0 で勝利を収めた。 

FIFA ランクで両者は40ランクの差があるにも関わらず前の対戦では昨年ワールドカップ前にメルボルン MCG で行われた“壮行試合”。All Whites は 1-2 で敗れたものの健闘を見せたのでこの試合は2004年以来の対オーストラリア戦勝利が期待された。
しかし “アイスホッケーに適していていた。”と言われた Adelaide Oval で好結果を出せなかった。ニュージーランドはキックオフのわずか27時間前に現地に到着した、メキシコ戦のスタメンから5人の選手を入れ替えてオーストラリア戦に臨んだ。

Ryan Nelsen, Tommy Smith, Winston Reid そして Ivan Vicelichらレギュラー選手達の抜けた DF 陣は 2009年 FIFA Confederations Cup 以来の4バックを起用したが早々に失点を喫してしまい、59分にはDario Vidsic がTim Brown のマークを振り切り左サイドから上げたクロスにKennedy をフリーにし追加点を決められてしまった。
後半に Andy Boyens に替って起用されたMichael Fitzgerald はメキシコ戦とは異なり慣れた右SBで起用された為この日は良い動きを見せた。
しかしながらSmeltz, Wood そして Chris Killen ら攻撃陣は Lucas Neil のいないオーストラリア守備陣に脅威を与えられなかった。
中盤右サイドで起用されたMcGlinchery は Marco Rojas に替ってベンチに下がるまで比較的良い動きを見せていた。



Socceroos beat New Zealand June 5, 2011

Adelaide Oval で2線級で臨んだオーストラリアはそれでもSocceroos に復帰した長身ストライカー Josh Kennedy の2ゴールによって New Zealand 相手に強さを見せて 3-0 で勝利を収めた。
Neil, Ognenovski ではなくこの試合の CB は初めてMatthew Spiranovic とJon McKain が引き継ぎ Brett Emerton が Captain’s Arm Band を巻いた。 
Kilkeny は Asian Cup では途中出場で印象的な動きを見せられたが90分間機用されたこの試合ではそれほどでもなかった。
開始2分に Troisi が Wilkshire のCK から素晴らしいボレーシュートを放った。そしてそれ以降もよくチャンスに絡んだ。 Brisbane Roar でプレーをした小柄な Ditto Zullo はあまり守備で能力を発揮する機会がなかったが自分のやるべき事を行った。 むしろ Zullo は左サイドで Troisi の攻撃をサポートする場面が目立った。
Oiseck 監督には恐らく Zullo を左SB David Carney のバックアップメンバーの第一候補と映っただろう。

Asian Cup は怪我でメンバーから外れ8カ月ぶりに代表に復帰した Kennedy は豪雨の中最後までこの試合を見守った 21,281 人のサポーター達の前で9分と59分に連続ゴールを決めた。
若いJames Troisi がロスタイムにPKを決め観衆の前でTim Cahill, Harry Kewell そして Mark Schwarzer らのレギュラーメンバー抜きの Socceroos は実力を見せた。Holger Osieck監督もこの試合を選手達のテストの場と位置付けた。
3日前アメリカ Denver でメキシコに 0-3 で敗れ多くの中心選手を欠いた New Zealand に対してオーストラリアは GK Nathan Coe そして Troisi, Neil Kilkenny, Michael Zullo, Matthew Spiranovic さらに Jon McKain と言うこれまであまり起用されなかった選手達が90分間起用された。
Osieck 監督は後半に入りRhys Williams を Luke Wilkshire に替えて投入し, Robbie Kruse を Brett Holman に替えて Dario Vidosic を Emertonに替えてそれぞれ投入した。更に Rhys Williams, そして Alex Brosque らが後半からピッチに送られ、これまで御馴染みだった選手達Luke Wilkshire, Brett Holman そしてゲーム主将を任されたBrett Emerton らは次の Melbourne での Serbia 戦に向けて前半でベンチに下がった。 
Kruse はすぐにインパクトを見せVidosic もKennedy の2ゴール目をお膳立てする等存在感を見せた。Kennedyはその後Alex Brosque に替ってベンチに下がった。

All Whites 達も決して恥じる様なパフォーマンスでは無かく中盤では結構ボールをつないだがKosta Barbarouses, Shane Smeltz そして Chris Woodらが放ったシュート以外ゴール前で脅威は見せられなかった。 
Luca Neil はこの日は起用されず同様に出場機会のなかった Sasa Ognenovski と共に Serbia 戦で起用されるとみられている。

“ この試合を終えて、私は何人かの選手達が非常にポジティブにプレーしんで非常に楽しんで見る事が出来た。
何人かの選手は久々の代表でもプレーだったがそれでも個人のプレーの質に感服した。特に Michael Zullo と Troisi の左サイドでの動きは目を見張るものがあった。 私は守備陣を注視していいた。 それは重要な事であったがこの日は新たに代表に加えられそうな選手を見つける事が出来た。“
A-League 入りが噂されている Harry Kewell に就いては
“もしそれが本当ならば A-League にとっては素晴らしい事となるだろう。” と語った。



Adelaide Oval Adelaide, Australia
Sunday 5 June Crowd: 21281
Australia 3 (Josh KENNEDY 9’, 59’; James TROISI pen 90+3’)
New Zealand 0
Halftime: 1-0
New Zealand: 1-Glen MOSS (GK / 18-Jake GLEESON 77’), 4-Ben SIGMUND, 8-Tim BROWN (c / 23-David MULLIGAN 85’), 9-Shane SMELTZ, 10-Chris KILLEN, 11-Kosta BARBAROUSES, 14-Michael McGLINCHEY (19-Marco ROJAS 56’), 15-Andrew BOYENS (13-Michael FITZGERALD 46’), 16-Michael BOXALL, 20-Chris WOOD (17-Aaron CLAPHAM 63’), 22-Jeremy BROCKIE.
Substitutes not used: 12-Mark PASTON (rgk).
Coach: Ricki HERBERT
Cautions: Jeremy BROCKIE 49’
Australia: 18-Nathan COE (gk), 3-Michael ZULLO (17-Matthew McKAY 69’), 7-Brett EMERTON (22-Dario VIDOSIC 46’), 8-Luke WILKSHIRE (5-Rhys WILLIAMS 46’), 9-Josh KENNEDY (10-Alex BROSQUE 60’), 11-James TROISI, 14-Brett HOLMAN (23-Robbie KRUSE 46’), 16-Carl VALERI (13-Mark MILLIGAN 65’),, 19-Neil KILKENNY, 20-Matthew SPIRANOVIC, 21-Jonathan McKAIN.
Substitutes not used: 1-Adam FEDERICI (rgk), 2-Lucas NEILL, 4-Archie THOMPSON, 6-Sasa OGNENOVSKI, 12-Mitchell LANGERAK (rgk), 15-Mile JEDINAK.
Coach: Holger OSIECK
Cautions: Josh KENNEDY 51’



Socceroos hold their own against Serbs
All Whites 戦に快勝した Socceroos の次の相手はワールドカップでも対戦した Serbia だった。
Adelaide での New Zealand 戦からわずか48時間後にMelbourne で行われるこの試合にはかなり選手を入れ替えて臨む事が試合前から充分に予想されていた。
GKには Reading でプレーする Federic が Coe に替ってスタメン。 CB は Lucas Neil と Sasa Ognenovski の Asian Cup コンビ。ボランチも Vareli と Jedinak の“レギュラー”がスタメン起用。 右SHF Emerton, 右SB Wilkshire 左SHF Holman, 左SB Zullo らが Vareli と並んで連続スタメン。そして “地元” Melbourne Victory のストライカー Archie Thompson がトップに入ったが Robbie Kruse , Mitchaell Langerak の“地元選手”はベンチスタートとなった。



一方4日前にソウルで韓国を 2-1 で降しオーストラリア大陸に乗り込んだ Serbia 代表は Internazionale Milan でプレーする Dejan Stankovic こそ連続スタメンで起用されたが Petrovic 監督は GK Dakahiriman をはじめ6人の選手を入れ替えたスタメン起用。ワールドカップではスリリングな試合を演じオーストラリアが 2-1 で勝利をおさめたが、その時のスタメンで出場した選手は両チーム合わせてWilkshire, Neil, Emerton そして Stankovic, Kuzmanovic ら8人のみ。Beachamp、 Mark Schwarzer , Nemanja Vidic そしてBranislav Ivanovic らは不在で 3人の得点者の中でこの試合も出場したのは Holman だけで Cahill, Panteric らは合流していなかった。
開始早々 Zullo が左サイドを上がり素晴らしいクロスを上げるが惜しくもかつての Brisbane Roar 時代のチームメイト McKay はゴールを割れなかった。 更にオーストラリアはポゼッションを維持し主導権を握るもその時間帯は長くは続かなかった。
長友の僚友 Dejan Stankovic の繰り出すパスによってZoran Tosic, Adem Ljajic そして Zdravko Kuzmanovic らがオーストラリアゴールに迫ったりロングシュートを Federici の守るゴールに浴びせる。40分にはAdem Ljajicが 5m の至近距離からシュートを放つが GK Federic がストップ。

オーストラリアも地元でプレーする Thompson がチャンスを作り右サイドの Brett Holman に送り戻したところを Mile Jedinak が Damir Kahriman の守るゴールを狙うが DF 陣がクリアー。
ワールドカップでの活躍で今や Brett Holman は Socceroos に欠かせない中心選手。この試合でも Osieck 監督はBrett Emerton, Lucas Neill そして Luke Wilkshire らをベンチに下げても Holman は最後までピッチに残した。
61分には素晴らしいシュートを放ちゴールにこそ至らなかったがワールドカップでの同じ相手で奪ったゴールを彷彿させた。
後半に入り Serbia は Tosic の素晴らしいボールタッチが目立つようになるも決定機を作ったのはオーストラリア。しかし78分の Troisi が抜け出しGK Kahriman と1対1になる決定機を掴むがシュートは Kahrimanの正面に。
結局 Sebia ベンチは83分に Tosic 、89分に Stankovic ら主力をベンチに下げ両チームとも得点を挙げられず試合終了のホイッスルを聞く事となった。

ボール支配率ではオーストラリアが 53%と上回ったがシュート数ではオーストラリア 13 ( 枠内 6 ) に対しセルビア 17 ( 枠内 7 ) CKは2つずつだった。この時点で世界ランク16位のセルビアを無失点に抑えた事は評価されるかもしれない。



Melbourne Etihad Stadium Tuesday 7 June Crowd: 28000
Australia 0 Serbia 0

Serbia : 1-Damir Kahriman (GK ), 5-Slobodan Rajkovic ( 20 Neven Subotic 65’ ), 6- Nenad Tomaovic, ( 4 Milan Bisevac 75’ ), 7-Zoran Tosic, ( 13-Marko Miric 89’ ), 8-Adem Ljajic (17-Ranko Despotovic 65’ ), 10-Dejan Stankovic ( 18-Branislav Jovanovic 83’) 11-Jovan Damijanovic 15- Radoslav Petrovic, 16- Ivan Obradovic, 19-Milan Vilovic, 22- Zdravko Kuzumanovic (21-Veseljko Trivunovic 75’)

Substitutes not used: 23. Zeriko Brkic (GK), 30 Bojan Saranov (GK), 26 Dusan Petronijevic, 28 Pavel Ninkov

Coach : Vladimir Petrović

Qantas Socceroos: 1. Adam Federici (gk), 2. Lucas Neill (c) (21. Jon McKain 57'), 3. Michael Zullo (11. James Troisi 46'), 6. Sasa Ognenovski, 7. Brett Emerton (22. Dario Vidosic 57'), 8. Luke Wilkshire (5. Rhys Williams 57'), 14. Brett Holman, 15. Mile Jedinak (19. Neil Kilkenny 74'), 16. Carl Valeri, 17. Matt McKay, 4. Archie Thompson (23. Robbie Kruse 65')
Substitutes not used: 18. Nathan Coe (gk), 24. Mitchell Langerak (gk), 10. Alex Brosque, 13. Mark Milligan, 20. Matt Spiranovic

Coach: Holger OSIECK

Federici stars as Socceroos hold Serbia to draw

この試合に出場した Socceroos で最も株を上げたのは後半だけで4度のファインセーブを披露した GK Adam Federici。
特に後半 Zoran Tosic が何人ものDFをかわして放ったドリブルシュートを、そしてその直後にも 後方からはセルビア人サポーター達がものを投げ込む中 Ljajic のショットをストップ。
更に Nenad Tomovic , Radosav Petrovic のシュートも止めた。

試合後 Osieck 監督は“基本的にネガティブな事より多くポジティブな事を見る事が出来た。新戦力の発掘はまだまだ終わってはいない。チーム編成は拡張中だ。 我々は既に2,3人の Socceroos の核となる選手達を見つけた。それが最大の収穫だ。” この様に試合後答えた。
また Vladimir Petrovic Serbia 監督は“私はオーストラリアがこんな素晴らしい football をするとは大変驚いている。彼らは確かに大変強いチームで、それを我々に披露した。” こう語った。

Osieck takes positives from draw
2連戦を1勝1分で終えた Socceroos の Osieck 監督は Serbia 戦後
“エンターテインメントの点では良かったかもしれないがそれほどハッピーでもない。 何故ならこの試合で見たかった流動性に欠けていたからだ。 今我々は間違った決定をしている。我々はシンプルにボールを運ばずに複雑にプレーしているので時間が少しかかっている。”
“その一方で我々のチームは再び素晴らしい試みを行った。それがネガティブな事より多くポジティブな事を見る事が出来た、と云う事に繋がった。しかし私は常に完璧を探している。それは不可能だが決してあきらめるべきではない。”
しかしながら何人かのフレッシュな顔ぶれに手ごたえを感じている事も確かだろう。

2試合とも後半から起用されたRhys Williams、1試合半起用されたJames Troisi one match and a second half. 連続スタメンに抜擢されたMichael Zullo 、そして同様に New Zeland 戦で90分間起用され、続く Serbia 戦でも後半から投入されたJon McKain 更に2試合とも起用されたDario Vidosic 。

“恐らく彼らはかつて非主力選手だっだろうが今は全くそうではない。何人かの選手は充分に Socceroos の主力となりうる潜在能力を備えている。彼らは本当によくフィットして来ている。”
そしてワールドカップを怪我でメンバーから外れた Rhys Williams に就いては特別な賛辞を送った。
“ Rhys は様々な事が出来る素晴らしい選手だ。彼の様な選手が好きだ。彼を右SB で起用した。我々のその位置の層が薄いからだ。今は Luke Wilkshire がいるがもし彼に何かが起こったらバックアップが不在だ。彼は絶対的にそのポジションを任せられる。しかし彼は同時にCHF や中盤もこなせる多機能性を備えている。この次はそのポジションで彼を試してみたい。“

2004年のギリシア五輪で Serbia 五輪チームを率いてオーストラリア五輪チームと対戦した事のある Vladimir Petrovic 現代表監督は“現在のオーストラリアのレベルに驚愕している。”とのコメントを残し、今後 Serbia 代表チームの再建を握るのは Partizan Belgrade 所属の22歳の MF Radosav Petrovic であると語った。

個人的にはジェフ千葉でプレーする Mark Milligan に出番がなかった事が残念でならない…..
だけどかつて Sydney FC で Osieck 監督が当時率いた浦和レッズと対戦した経験のある Brosque は素晴らしいチャンスをものにしようとしている。
清水エスパルスでプレーしている事が彼にとって大きなプラスとなっただろう。
Socceroos を目指す Aussie 達にアドヴァイスしたい、J-League こそ、その近道である事を..
8月に Socceroos はウェールズと対戦する。次回は Cahill も Kewell もそして Schwarzer も同流するだろう……. でもこの2連戦、観戦したかったなぁ…..





Socceroos 世代交代は進んだか…..

2011-06-26 | Aussie & Kiwi
日本五輪チームはクウェートに敗れたが、韓国、オーストラリアの五輪代表チームと共に最終予選進出を決めた。
まだこの時点で負けて貰っては困るチームばかりだけど80年代の事を振り返ったら ( もうこんな事ばかり云っているけど。)
かつてシードされていたのはクウェートの方だった。モスクワ五輪、ワールドカップスペイン大会にアジア地区代表で出場を果たしたクウェートはあのイラクの侵攻が無ければイランあたりと肩を並べていたのではないかな…。そしてイランイラク戦争が無ければアジアの勢力図はもっと違っていたかもしれない。

今年にはもうワールドカップ予選が始まる。こうして五輪、ワールドカップ予選を追い掛けていいたらすぐに時が過ぎてしまう。
Asian Cup 決勝戦で日本に敗れた Socceroos の課題は何と言っても世代交代。もっと言えば若返りだ。
前任者の Pim Verbeek がチームを引き継いだ時にはもうワールドカップ予選が始まる数か月前だった。しかし今の Osieck 氏がSocceroos の監督に就任したのは Asian Cup 前。4年前とは異なり決勝まで進出したが頼りにしたのは Kewell, Cahill, Neil そして Schwarzerらワールドカップドイツ大会組だった。
Asian Cup 後何人かの若手選手を入れて臨んだ主力抜きのドイツ戦では勝利を収め世代交代を世間にアピールした Osieck 監督率いる Socceroos が6月初旬に New Zealand そして Serbia 代表と試合を組んだ。
Ricki Herbert 監督率いる All Whites にとっても Socceroos との一戦は重要だった。
この Tasmania 対決…. 本当に見たかったなぁ…….

Uncapped duo picked for All Whites tour

6月1日メキシコ、5日オーストラリアとの連戦に臨む All Whites 23人のメンバーが発表された。
そこにはJake Gleeson , Craig Henderson ら初選出の選手達も含まれていた。
GK Gleeson は3月の中国戦のメンバーに選ばれていたが所属先の MLS Portland Timbers がシーズン中だった為に合流できず Henderson は 昨年のメキシコ戦ではメンバー入りするも国籍問題からワールドカップメンバーに入れなかった。
“彼ら2人は選ばれるべき選手達で代表チームの将来を担う選手と思っている。いくつかの理由で代表入り出来なかったが今彼らをメンバーに選べる事は素晴らしい事だ。試合の日程はタイトなので23人の選手を選んだ。 オーストラリアでは出来ないがDenver ( メキシコ戦が行われる ) では3,4回のトレーニングが出来るそこで若い選手にチャンスを与えたい。しかしMichael Fitzgerald, Michael Boxall, Kosta Barbarouses そして Marco Rojas らは既に経験済みだ。“ Herbert 監督はこう語った。

南アフリカワールドカップで中心だったRyan Nelsen, Rory Fallon, Leo Bertos そしてJeremy Christie らは負傷の為遠征に参加出来ない。しかし3月の中国戦に参加出来なかったTim Brown, Ben Sigmund, Winston Reid, Mark Paston そして Simon Elliott らはメンバー入りとなった。メンバーには13人の A-League ベースの選手達が含まれている。

選ばれたメンバー達は5月24日に Auckland に集まり合宿に入り25日に地元クラブチーム Waitakere United 招待イレブンと練習試合を行う。

メンバーは下記の通りであった。

All Whites squad for June Internationals (Club - caps/ goals)

Goalkeepers
Jake Gleeson (Portland Timbers, USA - 0/0) Glen Moss (Gold Coast United, AUS - 17/0)
Mark Paston (Wellington Phoenix - 28/0)
Defenders
Andrew Boyens (Chivas USA, USA - 17/0) Michael Boxall (Vancouver Whitecaps, CAN - 1/0)
Michael Fitzgerald(Albirex Niigata, JPN - 1/0) Tony Lochhead (Wellington Phoenix - 34/0)
Winston Reid (West Ham, ENG - 8/1) Ben Sigmund (Wellington Phoenix - 16/1)
Tommy Smith (Ipswich Town, ENG - 8/0) Ivan Vicelich (Auckland City - 72/7)
Midfielders
Jeremy Brockie (Newcastle Jets, AUS - 22/0) Tim Brown (Wellington Phoenix - 27/0)
Aaron Clapham (Canterbury United - 3/0) Simon Elliott (Chivas USA, USA - 68/8)
David Mulligan (Auckland City - 26/3) Michael MCGlinchey (Central Coast Mariners, AUS - 8/1)
Marco ROJAS (Melbourne Victory, AUS - 1/0)
Forwards
Kosta Barbarouses (Brisbane Roar, AUS - 2/0) Craig Henderson (Mjallby, SWE - 0/0)
Chris Killen (Shenzhen Ruby, CHN - 37/18) Shane Smeltz (Perth Glory, AUS - 35/18)
Chris Wood (West Bromwich Albion, ENG - 15/1)

Non travelling reserves
Kris Bright (Budapest Honvéd, HUN)
Cole Peverley (Charleston Battery, USA)
Luke Rowe (Birmingham City, ENG)




そして私が個人的に注目をしているツェーゲ金沢所属のMichael Fitzgerald も中国戦に続いて選抜された。


Big names missing for Socceroos squad May 24, 2011

Lucas Neill, Brett Emerton そしてLuke Wilkshireらは含まれていたいが Tim Cahill, Harry Kewell, David Carney そして Mark Schwarzer 抜きで選ばれた Socceroos 23人のメンバーは3月のドイツ戦にメンバー入りした12人が含まれていた。
注目は Schwarzer の替りの GK . Adam Federici, Nathan Coe そしてMitch Langerak らが召集されたが彼らの代表試合出場数は3人合わせても4試合にすぎなかった。
New Zealand 戦の行われるAdelaide 生まれの James Troisi が3年振りに選出され久しく召集実績の無かったDario Vidosic そして Michael Zullo らの名前もあった。
そして元 Sydney FC ストライカーで清水エスパルス所属のAlex Brosque も昨年のAsian Cup 予選のバーレーン戦以来の選出となった。
シーズンオフ中のA-League からはMelbourne Victory のArchie Thompson とBrisbane Roar のMatt McKay. そして昨シーズンまでVictory でプレーし新シーズンはFortuna Dusseldorf への移籍が決まっているRobbie Kruse も選出された。 

Squad: Alex BROSQUE (Shimizu S-Pulse, Japan), Nathan COE (gk) (Sonderjysk Elitesport, Denmark), Brett EMERTON (Blackburn Rovers, England), Adam FEDERICI (gk) (Reading FC, England) Brett HOLMAN (AZ Alkmaar, Netherlands), Mile JEDINAK (Genclerbirligi SK, Turkey), Josh KENNEDY (Nagoya Grampus, Japan), Neil KILKENNY (Leeds United FC, England) Robbie KRUSE (Melbourne Victory, Australia), Mitchell LANGERAK (gk) (Borussia Dortmund, Germany), Jonathan McKAIN (Al Nassr, Saudi Arabia), Matthew McKAY (Brisbane Roar, Australia), Mark MILLIGAN (JEF United, Japan), Lucas NEILL (Galatasaray SK, Turkey), Sasa OGNENOVSKI (Seongham Ilwha Chunma, Korea Republic), Matthew SPIRANOVIC (Urawa Red Diamonds, Japan), Archie THOMPSON (Melbourne Victory, Australia), James TROISI (Kayserispor Kulubu, Turkey), Carl VALERI (U.S. Sassuolo Calcio, Italy), Dario VIDOSIC (DSC Arminia Bielefeld, Germany), Rhys WILLIAMS (Middlesbrough FC, England) Luke WILKSHIRE (FK Dinamo Moscow, Russia), Michael ZULLO (FC Utrecht, Netherlands)

Rhys Williams は2009年6月 MCG で行われた日本とのワールドカップ予選で久方の代表入りを果たしたがその後は負傷の為メンバー入り出来なかった。 McDonald は召集されなかった。
Brosque ( 清水 ) だけでなくKennedy ( 名古屋 ) Spiranovich ( 浦和 ) そして Milligan ( 千葉 ) と合計4人のJ-League 所属の選手達が選出された。 Brosque の選出は前から Osieck 監督が浦和レッズ時代に ACL で対戦した Sydney FC で印象に残っていたとの事で目に留められていた。 そして個人的には Mark Milligan の選出も嬉しかった。J-League まで視野に入っているとはさすが元浦和レッズ監督。でも Verbeek も愛する京都で指揮を執っていたんだけどなぁ….短すぎたか??

Neill, Emerton spearhead Aus football squad Tue May 24

“欧州ベースの選手達の殆どは長く過酷なシーズンを終えたばかりで怪我のリハビリや休息が必要な召集が難しい選手が多い。 3人程の新たな戦力を招集出来た事は喜ばしい彼らが我々の期待に応えてくれる事を望んでいる。”
そのうちの1人は Melbourne Victory のエース Archie Thompson 。昨シーズンは長期間怪我で離脱していたが復帰後は好パフォーマンスを披露していた。それが召集に繋がった。 

Socceroo takes bets drama with pinch of salt June 4, 2011


今般もメンバー入りした Carl Valeri が所属する Seire A の Sassuolo は八百長疑惑に巻き込まれている。
“不運な事にチームメートの1人の名前が一連のスキャンダルに連座したとの疑惑がある。それは良い気はしないが彼はとても良い奴だと知っている。それは単なる噂話と信じている。そしてクラブもプロフェッショナルのチーム。そういう事に絡むとは信じていない。”

10代の時に Inter Milan と契約を結びイタリアにやって来た Valeri は移籍を急いではいない。
“いつもここで多くの人達が移籍話を薦める。しかし私はここが好きだ。例え最悪のシーズンでもクラブには野心がある。自分達で建て直してこの厳しい時代を乗り越える事を考えている。” 

Seire A の八百長疑惑は何度目だろう….
1980年シーズン終盤にも八百長事件が発覚。イタリアは地元開催の欧州選手権を控えており一時は大会の延期か開催地変更まで噂された。欧州選手権は予定通りに開催されたが一連の八百長疑惑に欧州選手権の前にも名前が上がっていた当時のエースストライカー Paoro Rossi も処分の対象となり欧州選手権はプレー出来なかった。2年前にワールドカップアルゼンチン大会で彗星のごとく現れ大会4得点を挙げ4位になり前回1次リーグ敗退に終わったその汚名を晴らす立役者になった。
それだけに地元開催の欧州選手権での活躍を期待されていたがロッシ抜きのイタリアは4位に終わった。
2年後のワールドカップでは2次リーグからロッシが活躍。見事優勝を果たした事を知る人は多い。
そしてこのロッシを最後の最後に選んだデアルゾット監督の凄さをこの時に感じた……


Osieck set to experiment against weary All Whites June 4, 2011

All White は6月1日(オーストラリア時間では6月2日)に Denver でメキシコ戦を行い 0-3 で敗れ翌日移動。Socceroos との試合が行われる Adelaide 入りするのはキックオフの24時間前になる。
New Zealand の Ricki Herbert 監督は今や使えるフィールド選手は14人だけであると冗談にもならない発言を。その中には負傷で遠征に参加出来なかったRyan Nelsen は含まれず, メキシコ戦に出場したSimon Elliot, West Ham United 所属のWinston Reid そしてベテランIvan Vicelich らも出場出来ない見込みだ。

Kewell, Cahill のいないチームに於いて Josh Kennedy が戦術変更を含めた攻撃の重要な役割を担う。
日本でプレーするストライカーは Asian Cup を負傷で棒に振った。そして今Osiek 監督に違ったオプションを申し出る。
“私は監督は多くの選手を使わねばならないと思う。何人かの選手はシーズンを終えたばかりだが我々アジアでプレーする選手はシーズン真っさい中だ。2日間で2試合をこなすのも困難だ。おそらく2試合で多くのメンバーチェンジが施されるだろう。
常に選手達は合宿で自分のスタメンポジションを確実にしようと必死になる。そして私も変わらない。 Holger は異なった相手に異なった選手起用をするだろう。 そして Timmy ( Cahill ) やHarry ( Kewell ) が見せた様な事とは全く違った事を私は披露する。“

Bundesliga から J-League に移籍し生き返った Kennedy は

“日本の典型だ。良く組織されよく任務をこなす。そこで起こる事は信じられない事だ。彼らが行って来た事は彼らがベストを尽くした事だ。 父親となり家族を持つ事は物事を前向きにする。”
日本をこの様に評価した。


Soccer: Injuries list snookers Herbert  Jun 4, 2011

All Whites の Ricki Herbert 監督は翌日のSocceroos 戦には殆どオプションが無い事を悟っている。
しかし選手達の怪我を殆ど言い訳にしようとはしない。ワールドカップのパラグアイ戦でベンチにいた8人の選手達を起用する事となるだろう。
Polokwan で行われたパラグアイ戦から11人の選手がこの遠征に参加していなかった。
Mark Paston, Tony Lochhead, Winston Reid, Ryan Nelsen, Simon Elliott, Leo Bertos, Rory Fallon Tommy Smith らは怪我の為 Ivan Vicelich は6月1日のメキシコ戦の後に妹の結婚式の為にAuckland に帰った。起用可能な選手の中でFWはShane Smeltz と Chris Killen の2人のみ。
そして普段はベンチスタートが多かったGlen Moss ( GK ) , Ben Sigmund, David Mulligan, Tim Brown, Michael McGlinchey, Andy Boyens, Chris Wood そして Jeremy Brockie らがオーストラリア戦のスタメンとなるだろう。
Brockie (はChris Killen に替って) そして Wood (は Rory Fallon に替って) パラグアイ戦は後半から出場した。
メキシコ戦で良い動きをしたKosta Barbarouses そして病気で出場出来なかったMarco Rojas らもHerbert 監督の数少ないオプションの1人だ。
Michael Fitzgerald と Michael Boxall は Denver のメキシコ戦では不慣れなウィングバックで起用されたが今度はこれまでとは異なったDFラインを組み4-4-2 のフォーメーションで臨むかもしれない。
しかし経験豊かな左サイドバックTony Lochhead の穴をどうやって埋めるのか。
“誰もがこの様な状況を予想だにしなかっただろう。 若い選手達は皆プレーせねばならなくなった。ある意味これは良い事だ。今手持ちのカードは多くのオプションは無い。 我々は本当に守備の面で苦労せねばならないだろうが、タスマニア海峡を挟んだライバル達は厳しく来るだろう。”



Osieck - All Whites tired? What a load of crap Sunday Jun 5
オーストラリア代表のドイツ人監督Holger Osieck 氏はNew Zealand は疲弊しているのではという問いを一笑に付した。
“ New Zealand やチームに就いて色々聞いたがその種の話は聞くに足りない。”
Osieck は同様に今回選抜した選手達に今回の New Zealand 戦に Socceroos のレギュラーが掛かっていると思わせている。この Adelaide Oval での試合に続く Serbia 戦との2連戦で Osieck 監督は9月から始まるワールドカップ予選でどの選手がレギュラーで起用出来るかを見極めるだろう。
Brisbane Roar の Michael Zullo そしてこれまで代表出場歴が皆無に近かった James Troisi らが起用される見通し。
“Socceroos の中心メンバーになるべく選手を探している。それが選手達に大きな動機づけとなるだろう。私の仕事始めを振り返ると、私の使命の一つは新たな血を注入しチームを若返らせる事であった。 最初の試合から今日までの試合を見ると最初は考えられなかったそして規格外の選手達がレギュラーになっている。彼らは濃縮されチームのレベルを上げた。”
所属先の Reading でプレーオフを終えてチームに合流したGK Adam Federid は Serbia 戦で起用され Nathan Coe か Mitch Langerak がニュージーランド戦はスタメン起用が考えら得ている。
Lucas Neil 主将は鼠蹊部の怪我の為にニュージーランド戦は起用されなずもし Sasa Ognenovski が起用されなければ Matthew Spiranovic とかつて Wellington Phoenix でプレーした Jon McKain が起用され Crett Emerton が主将バンドを巻く事になるだろう。
Rhys Williams, Neil Kilkenny, Alex Brosque そして Dario Vidosic らも起用が予想される。
“1人の選手が90分間2試合をプレーするのは困難だ。選手達全てに彼らのベストを見せて欲しい。その一方で一般の人達には他の選手よりも人気が出る様に頑張って欲しい。だから私はバランス良く選手を起用するつもりだ。” 


All Whites 中国と引き分ける China 2 New Zealand 2 25.March 武漢

2011-04-10 | Aussie & Kiwi
外務省は4日、2月22日発生した地震によりクライストチャーチ市内の語学学校で被災した日本人のうち、最後まで安否が分からなかった方の死亡が確認され、日本人犠牲者はこれで28人となったと発表した。
この方は関西から来られた元看護士の女性の方で当地には留学に来られていたとの事であった….
そして御両親の話によると阪神大震災の時には大変献身的に看護士に従事されていたとの報道も….

連日日本は東北太平洋地震及び津波で被害に遭われた方そして福島原発の様子を報道している。
世界の報道も被害状況を伝える事から原発の放射能漏れの方報道が中心となっている。
今世界の新聞の“国際面”の見出しはリビア情勢とこの“原発情勢”で賑わっている。

4月6日、インドが地震後世界で最初に日本食材、食品の輸入禁止を発表した。
震災後日本以外の“日本レストラン”には逆風が引き続いていいたがこれがついに強風になり更に突風そして台風にならない事を祈るばかりだ…

クライストチャーチ在住の日本人の方から近況を伺うメールを久し振りに頂いた。
被害の大きかった街の中心部の復興は進まず未だに入れない地域もあるとの事。その地域内には取り壊す事が決まった建物も少なくないらしい。そこにはオフィスやレストラン、カフェが入っていた。オフィスは移転すればすむかもしれないがテナント入りしていたオフィスやカフェ、ファーストフードはどうなるのだろう…
ここでも自分の無力さに何とも言えないやりきれなさを感じた…



日本遠征を中止せざるを得なかった New Zealand All Whites 一行は3月25日、予定通りに武漢で中国代表と親善試合を行った。

All Whites draw with China

中国との親善試合はMichael McGlinchey の代表初ゴールでAll Whites は 1-1 で引分けに終わった。 Nelsen, Bertos , Sigmund ら主力を怪我で欠くFIFA ランク56位のAll Whites はそれでもスタメン全てワールドカップメンバーで攻勢。一方のFIFAランク75位の中国は Asian Cup のレギュラーに黄博文、崔鵬、閻相闖 かつてはポルトガルの名門 Benfica にも所属した干大宝、干漢超らを加えたスタメン。
試合は地元中国代表の攻勢で始まった。チームの重鎮である Blackburn 所属の Ryan Nelsen を怪我で欠き守備に不安を抱える All Whites は2分に早々と失点してしまう。閻相闖が右サイドを突破しCKを得ると卓翔のCKに杜威がヘッドで捉える。GK Glenn Mossがパンチングしたのが All Whites DF Andrew Boyens の身体に当たりその跳ね返りが All Whites ゴールに飛び込んでしまった。
34歳のベテラン Ivan Vicelich はその後も守備陣を落ち着かせるのに腐心せねばならかった。
10分にも再び閻相闖が右サイドを破りシュートに持ち込むが Moss がストップ。 12分には卓翔のインターセプトからカウンターに転じ最後は干大宝がCBのマークを受ける前にシュートを放つが強烈にポストを叩く。
19分に All Whites は 19歳 191cm の長身FW Chris Wood がこの試合初めてのシュートを放ったが GK 曾城が難なくストップ。し



しかしそれから約10分後の31分、Christ Killen のクロスに再びゴール前に迫った Wood と交錯した曾城は救急車で病院に運び出される怪我を負った。そしてGKには程月磊が入った。 
その後も中国はボール回し良く試合を試合するものの44分に栄昊が左サイドを突破し干漢超を経由してボールを受けた干大宝のシュートが Moss に阻まれる等決定力に欠け追加点は奪えなかった。
後半に入ると前半のボール支配率が 45% に過ぎなかったAll Whites が前半とは全く違い主導権を握る。 開始早々にJeremy Brockie の放ったヘッドは GK程月磊の正面。52分には Kosta Barbarouses がヘッドで狙うが僅かにクロスバーを越えた。
しかし1分後の53分、 Killen の出したパスに走り込んだ24歳の McGlinchey が撃ったシュートは中国ゴールネットに突き刺さり試合を振り出しに戻した。 



その後も All Whites は Shane Smeltz , David Mulligan らがシュートに持ち込むがゴールには至らず 65分には Smeltz のラストパスから Killen がフリーでシュートを放つ絶好のチャンスを迎えたがここは GK程月磊 がストップ。 中国も黄博文、蒿俊閔らが All Whites ゴールに迫るが Moss のファインセーブ等で追加点を阻み 1-1 の引分けに終わった。
この試合 All Whites の Ricki Herbert 監督は Michael Boxall, Marco Rojas そしてアルビレックス新潟所属の Michael Fitzgerald を交替出場で起用しそれぞれ代表デビューを飾った。

中国代表: GK 22-曾城 (33分,1-程月磊 ); DF 13-劉建並、14-李玮锋、5-杜威 20-荣昊; MF
21-黄博文、7-崔鵬11-閻相闖(65分,8-蒿俊閔、10-卓翔、16-于漢超; FW 27于大宝

New Zealand (3-4-3): GK 1- Glen Moss ; DF 4-Ivan Vicelich (C), 5-Tommy Smith, 13- Andrew Boyens ( 2- Michael Boxall ) ; MF 3- Tony Lochead, 7-Michael McGlinchey (90 分20-Aaron Clapham ), 11-Jeremy Brockie (78分 21-Marco Rojas ) , 15-David Mulligan; FW 8- Chris Wood (46分16-Kosta Barbarouses ) 9-Shane Smeltz, 10-Chris Killen ( 78分 22- Michael Fitzgerald )

中国対ニュージーランド。思い出すのは1981年に行われたワールドカップスペイン大会のアジア・オセアニア地区予選。最終予選は勝点、得失点差で両国は中国に次いで2位タイになりシンガポールでプレーオフが行われニュージーランドが 2-1 で中国を降しワールドカップ出場を決めた試合...まだ日本がアジア地区の最終予選にも進めなかった時代だった......

Herbert names solid starting line-up

All Whites の Ricki Herbert 監督がスタメン起用したのは全てワールドカップメンバー。イレブンの代表キャップ数を合わせると280になった。それでもベストメンバーとは言い難いスタメン。
ニュージーランドで現役最高選手と言われている Premiership Blackburn 所属のRyan Nelsen , ワールドカップでは1トップを務めた Rory Fallon さらに右サイドで効果的なドリブル突破を見せたWellington Phoenix の Leo Bertos さらにWinston Reid, Simon Elliott, ワールドカップではファインセーブを連発した GK Mark Paston らワールドカップではスタメンを飾った選手達が7人も。更に予選まではレギュラーだったが大会直前に肩を骨折しワールドカップにはメンバー入りしたものの出場機会の無かった、右サイドバックとしては欠かせない Ben Sigmund も含めるとレギュラー選手8人が欠けたチームとなった。

“ずっと試合をしていなかった我々が召集出来たメンバーの中には多くの期待した選手達が含まれていない。私はベンチでひやひやさせられるだろうが出来る限りの手は尽くすつもりだ。”
Herbert 監督はベテラン Iva Vicelich をチームキャプテンに任命し Ryan Nelsen の抜けたDFラインは Andy Boyens と Tommy Smith とともに3バックを構成。 Vicelich はこの試合で代表キャップ数72を記録したがこれはニュージーランド代表選手では最高の記録となった。GK にはGold Coast United の Glen Moss が17回目の代表出場。

“母国の主将を務めるのは大変名誉な事。  All Whites を率いるのは偉大な事だが大切なのは良い結果を残して過去2年間の成功を持続させる事だ。”こういうコメントを試合前に残した。



中盤は Jeremy Brockie が2列目右に Central Coast Mariners の Michael McGlinchey と共に配置され Tony Lochhead と David Mulligan が左サイドに置かれた。最前線には代表15試合目となる 191cm の長身 Chris Wood 右に Shane Smeltz 左に Chris Killen が置かれた。
そしてベンチには代表初選出のMarco Rojas, Michael Boxall そしてMichael Fitzgeraldが入り、更に代表経験のあるJacob Spoonley, Kosta Barbarouses そして Aaron Clapham がベンチ入りを果たしたが彼ら3人合わせても代表試合出場数は4試合であった。

Herbert pleased with young All Whites

武漢で中国代表と引き分けた All Whites の Ricki Herbert 監督はフルメンバーでないにも関わらずアウェーで中国と引き分けられた事に満足を覚えていた。
“我々は良いスタートを切れなかった。 前半は失望させられたが私は常にポジティブだ。後半にはタフな45分間をプレーし競合出来るパファーマンスを演じられる事を証明した。
“選手達は後半調子を出したと思う。そして我々にとって重要な事は我々がこの試合で出来なかったワールドカップよくやれた戦術が正しかったと言う事が解った事だ。 結果は我々やここのピッチに立った選手達にとってはボーナスの様なものだ。”

Herbert 監督は後半 A-League Grand Final 王者 Brisbane Roar のFW Kosta Barbarouses, MLS Vancouver Whitecaps の DF Michael Boxall, メルボルン生まれの Marco Rojas そして日本でプレーする Michael Fizegerald ら若い選手達を次々に投入した。 代表初ゴールを決めた Michael McGlinchey は A-League の Grand Finalist Central Coast Mariners の MF 。 “Killy ( Chris Killen )はボールを前に運ぶ力を持っている事を知っているので彼がボールを持った時はすぐにPA内に侵入した。初ゴールは驚きを感じた。 初ゴールを決めた事は何か励みになる事だ。この試合は代表8試合目だったがあと2,3ゴールは決めたい。”
こう語った McGlinchey は2009年のワールドカップ大陸間予選のバーレーン戦にはスタメンだったがワールドカップでは出場機会が無かった。まだ24歳なので次のワールドカップでは本戦出場を狙える。
スコットランド訛の強い McGlinchey は昨年のワールドカップ後 Scottish Premier League の Motherwell から
Central Coast Mariners に移籍。チームの Grand Final 進出に大いに貢献した。ワールドカップ最終戦となったパラグアイ戦では彼のテクニックを起用しても良かったではとの論評もあったらしい。

All Whitesの攻撃陣は Rory Fallon や Chirs Wood, Shane Smeltz 等長身選手が多く攻撃戦術も高さを生かしたものが多い。
ワールドカップではそれが功を奏したが、 Leo Bertos の様なドリブルやテクニックを持った選手が少ない代表の中で McGlinchey や Barbarous の様な選手の台頭は攻撃のバリエーションを増やす意味で高収穫だった。 



Kosta Barbarouses と Michael Boxall は後半開始時に投入され代表デビューを飾った。
昨シーズンはBrisbane Roar の中心選手として12ゴールを上げ活躍し、その前迄は2シーズン Wellington Phoenix に所属した171cmのMF. 彼もドリブルと足元の技術には定評があり、All Whites の新たな攻撃選出として期待される。
Michael Boxall は北京五輪にも出場した選手。そして私の注目はMichael Fitzgerald 。現在はアルビレックスから JFL のツエーゲン金沢に期限付き移籍中だが 185cm の長身を生かしたパフォーマンスは次も召集される見通しが立ちAll Whites のDFラインのポジション争いは Boxall, Fitgeraldが参戦し Reid, Tommy Smith Boxall  そしてNelsen, Sigmund , Ivan Vicelich.と一気に選手層が厚くなった。
Herbert 監督は 3-4-3 またはワールドカップ時の様な 5-4-1 のシステムには固執しておらず
他のシステムも試せるようになった。それだけに日本戦の中止は残念でならなかった様だ。
またワールドカップオセアニア地区予選も2012年6月まで延期されてしまい、今後の Match Make が注目される。6月にはホームでテストマッチを組もうとされているが…



Debut could cost new All White his club job



Michael Fitzgerald がAll Whites でのプレーを明確にした事で日本の所属クラブ先には“難色”を示しているとの報道を地元紙に見つけた。
現在アルビレックス新潟から昨年来期限付き移籍でツエーゲン金沢でプレーしているFitzgerald は日本ではマイケルジェームスと云う登録名らしい。彼の事を案じているのはかつての All Whites の英雄 Wynton Ruferだ。
日本の成立学園を卒業しアルビレックス新潟に入団し4年が経つがまだ J-League デビューを果たしていない。これまで JAPAN サッカーカレッジや金沢でプレーをしている。
この原因を Rufer は“外国人枠”も大きな原因の一つとしている。今シーズンのアルビレックはブラジル人選手のミシェウ、ブルーノロペスそして韓国人FWの曹永哲の3選手が外国人枠を占めている。 Kiwi のFitzgerald はアジア人枠が適用されないが曹永哲にアジア人枠を適用し空いた枠に Fitzgerald を入れてくれればと思うのだけど…
“彼ら(アルビレックス首脳陣)は Michael が All Whites でプレーする事を望まなかった。大変悲しい事に召集の案内が来た時、チームの首脳陣達は嬉しくなかった。Michael に召集を断って貰いたかったのだ。彼らは Michael を外国人選手として数えたく無かった。もし日本人なら US$150,000 ( 約 \1,200万円 ) で契約出来たが外国人だと US$500,00 ( 約4,000 万円 ) で契約せねばならない。そして彼は外国人として契約できないだろう。なぜならブラジル人がいるからだ。そしてもし日本に5年住めば日本に帰化できる。”
自らが手がける Rufer's Wynrs programme で育てられた Fitzgerald が日本人に帰化すれば球団は安く契約出来る上にトップチームに登録できると述べている。
“しかし私は彼には”目的を果たしたんだ。“とAll Whites でプレーする事を奨励した。彼はニュージーランド人で Mt. Roskill の出身だ。彼の母親はサモア人だ。それを拒否する事は出来ない。 Ricki は彼を見て喜ぶだろう。かれは質の高い選手だ。” 試合前に Rufer が語った。
Rufer の推薦により Herbert 監督は彼の召集を決めたらしい。それはまだ Herbert 監督が若い選手達を完全に網羅していないからだ。16歳の時にニュージーランドを旅立ち、日本の高校(成立学園)に進学し卒業後はアルビレックスと契約した。22歳の彼の代表召集は驚いた事に年代別では一度も無かった事だった。
震災により今シーズンの J-League そして JFL の進行が不明な事も Rufer の心配らしい。
“彼は欧州のパスポートも持っている。最悪のケースは彼がすぐに欧州に行ってしまう事だ。不運は彼も望んでいない。しかし代表チームでのプレーのオファーは毎日有るわけではない。” 
186cm 70kg の Fitzgerald を Rufer は典型的な日本人の様にテクニックのあるDFだけでなく中盤もこなせる選手。と評価する。
“それはサプライズだった。しかし good surprise だった。日本に来て初めてNew Zealand Football からコンタクトがあった。 私は試合で何かできると信じていた。ニュージーランドの為にプレーする事は大変なプレッシャーだったがベストを尽くせると思った。” Fitzgerald はこう語った。
Rufer's Wynrs programmeはこれまで多くの代表クラスの選手を育てて来ている。この中国戦では Fitzgeraldだけでなく, Chris Wood, Marco Rojas がここの卒業生。そして女子代表ことFootball Ferns の現役選手が3名, カタール遠征中の男子under-17 に5名、前回( 2009年大会 ) の U-17 に8名そして翌月のFIFA U-20 予選に臨むチームにも多くの選手を輩出している。
Fitzgerald と Rufer にアドヴァイスをしよう。ならば我が愛する京都サンガに入団してくれ。
今シーズンはJ2に陥落し水本と郭泰輝が去り君のポジションはしっかりと空いている。
それにサンガは任天堂と京セラがバックに着いているからサラリーの心配も無い。 ( US$500,000 も出せるかわからないが US$150,000 よりは高く出せるだろう。) 
是非御一考を願いたい。 サンガに All Whites がいると考えただけで私は嬉しくてたまらない。( まだ実現していないか….. )