Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

次はさいたまスタジアム2002で逢いましょう.....

2007-03-25 | Football Asia
Aussie Stadium から徒歩約2~3分ほどの所にあるスポーツバーに足を運ぶ。予想通りに店内は 水色のSydney FC レプリカを着たサポーター達で一杯だった。赤いシャツを着た人も数人見かけたが。
ベトナムのTan ANで行われている ACL のゲーム Dong Tam Long 対 Adelaide United のゲーム既に Adelaide が1点を先制していた。時折映し出される観客席には結構人が入っている。この日の Aussie Stadium の観客席の主役はもちろん REDS サポーター達だった。これが Persik Kediri (インドネシア ) や 上海申花(中国)だとそれぞれの国から数千人単位で渡豪して来るだろうか?まぁ Sydney には最近中国からの移民が激増しているので観客席はある程度埋まるだろうが…. Persik Kediri戦は Aussie Stadium でなく小規模な Paramatta Stadium での開催だ。
やがて皆私より年上であろう3人の男性グループが声を掛けてきた。今日の試合についての話が一気に盛り上がる。

数千人もスタンドにいた REDS サポーター達は本当に日本から来たのか?貴方もそうか?
そうだ、私は仕事を兼ねてだけどチームが応援ツァーを組んだ。殆どは明日日本に帰る。 Sydney FC は応援ツァーを組まないのか?ぜひさいたいまスタジアム2002に来てくれ。ワールトカップでも使われた立派なスタジアムだ。
それは素晴らしい。しかし、Sydney FC がツァーを組むとは…。
この記念グッズは無いのか? 試合の Match Program すら無かったし。
その通り、プログラムなら A League の試合では必ず売り出されるのだけど
知っている 90 minutes だろ。 
よく知っているなぁ? A League は観た事あるのか?
勿論。開幕シーズンで大雨の中 Aussie Stadium で観た。 Perth でも Brisbane でも Auckland でも見たぞ…… などなど 

実際、これだけの試合でありながら記念グッズは一切見当たらなかった。記念Tシャツでも売り出しておれば日本から駆けつけた REDS サポーター達だけでも数百万円の売り上げが見込めるのに。
“だから俺達がこれを売っているんだ”と言ったのは試合前に駐車場でREDS の赤色と Sydney の青色の2色地のマフラー(こちらではスカーフと言っていたが)を売っていた数人組。試合前に多くの Sydney サポーター達がこれを持っていたもので、彼らにどこで買ったか訊いて駐車場にまで戻った。その前にFUN SHOP で尋ねたら当然打っていないとの回答だったが。
REDS のホームゲームだときっと立派な記念グッズが多くあり予算と選択に悩むだろうに。

そんな話を続けるが他の話題も尽きない、マジシャンが帽子から色々な物を取り出すようにどんどん話題が進む。そしてこちらから尊敬する Johnny Warren の話をする。5年前に Sheilas, wogs & poofters を買って読んだことやメルボルンの悲劇、モンテビデオでの敗戦を経てようやくワールトカップ出場の悲願を見ること無く亡くなったこと。その Aussie Stadium での Uruguay との息詰まるPK戦のゲームをその3人組の一人は観客席で観戦していたことも教えて貰った。
やがて赤シャツの私を見つけた奥の一団がこちらに向かって何やら叫びだす。 Who are you!! Who are you!! Who are you!! これは REDS サポーター達が We are REDS と叫ぶのに呼応してSydney サポーターが叫んでいたコールだった。私も We are REDS ! We are REDS!! と元来 REDS サポーターでも無いのに応ずるとさらに何か別の歌を歌いだし、何やら叫びだす。しかも中指を立てる連中も。まぁ上品な事を言っているのでないのは確かだ。“英語はわからない。日本語でゆっくり言ってくれ。”と英語で叫ぶと、近くにいた女性3人組が“わからない方が好いわよ。日本語にしない方の良い”と話しかける。さらに彼らは飛び上がって叫びだす。私の周囲の人々は両手を拡げて“お手上げだわ”といった表情。すると更に奥の方から初老ながら慎重185cm はあろうかという男性が出てきて彼らに向かって何やら話し掛けると、少し大人しくなった。この男性、スタジアムを出る前に少し話をして握手をして別れた人だ。サポーター達の中でも重鎮的な存在なのかな?彼は私の方に歩いて来て、肩を組み出した。私の近くにいる人々に“彼は私の Best Japanese Friend だ”と説明を始めた。そしてビールを一杯おごってくれた。
“いつでも Sydney に来てくれ。いつでも Welcome だ。”と言ってくれた。“そちらこそ5月には Sydney FC と一緒に日本に来てください。お待ちしています。”ってなことを言った。本当に来てくれると良いのだが。こちらの輪の中にこの男性が加わり今までの話題を振り返り“この日本人はオーストラリアサッカーを本当によく知っている。 Johnny Warren さえも。”と周りの人々が彼に教えた。テレビでは Adelaide が2点目を決めた。昨シーズンまで指揮を執っていた John Kosmina はフロントとの仲が折り合わずとうとう解任されたらしい。Kosmina がソウル五輪に出た事や70年代の Socceroos を支えた事も私から口にした。初老の男性は“今シーズンは Sydney FC がタイトルを取り返すシーズンだ。”と言うと周囲は頷く。やがて店員の“閉店まであと15分です。”と言う声に店内の客が一斉に潮時と帰り支度を始める。私も翌日は仕事だ。もっと話をしたいのだが時の流れには勝てない。初老の男性とは抱擁を交わし、3人組とは何度も握手を交わし、女性達とも抱擁をしてその場を離れホテルに向かった…
5月に何人かと日本で再会出来れば…. と思うもさいたまスタジアム2002の近くにはこんなスポーツバーは無い。試合が終われば埼玉高速を乗り継いで都内のホテルに戻るのだろうなぁ… と想像しながらホテルへの途に着いた。 試合後のこの雰囲気、これがたまらないから海外でのスポーツ観戦を求めるのかもしれない。でもまだまだ手は残っている、5月の試合後に彼らを REDS サポーター御用達の居酒屋に連れて行ってはどうだろう? だけどその時は都内でなくその近くに泊まってもらわねばならないなぁ…….