Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

FIFA Womens World Cup 開幕 撫子白星発進 マスコミよもっと取り上げろよ !!

2011-06-30 | FIFA Women's World Cup

6月27日。期待感の中第6回 FIAF Womens World Cup に撫子が登場した。
ワールドカップでメダルを獲得する。何て響きのいい言葉だろう。それが射程距離にあるこの現実。
球技の“世界選手権”でメダルの期待を以って楽しめるなんてかつての男女バレーボールと最近始まった World Base Ball Classic を置いて他に何があっただろう…70年代日本の女子バスケットは世界選手権で準優勝したらしい…..

初戦は北京五輪の初戦と同じ顔合わせ。 New Zealand 女子代表 Ferns が相手だ。
Ferns のスタメンを見ると3年前の北京五輪日本戦でスタメンだった選手が8人今大会のメンバー入りしているが再びスタメンのピッチに立ったのはGK Jenny BINDON 右SB Ria PERCIVAL CB Katie HOYLE FW Amber HEARN ら3人のみ。 もう一人のCB Anna GREEN は北京五輪の日本戦は出番がなかった。 その他では MF Hayley MOORWOOD, Emma KETE FW Kirsty YALLOP の北京五輪日本戦スタメン組はベンチスタート。今大会のメンバーのうち DF Kristy HILL ( 日本戦出場機会無し ) を加えた9選手が北京五輪メンバー。



一方の撫子は北京五輪の初戦メンバーのうち柳田を除く10人が今大会もメンバーしておりベンチスタートの矢野と GK 福元以外の8人の選手が3年前に北京五輪の Ferns 戦のスタメン。相手に特徴を完全に掴まれていないか..が少し心配だった。
こうして考えるとまさに今大会のワールドカップが撫子達の集大成であると言える。それだけに北京五輪では届かなかったメダルを何としてでも取らせてやりたい…と私は思うのだ。(あまり関係ないか??)

試合は地力に勝る ( FIFA ランクは撫子4位 Ferns 24位 ) 撫子が序盤からボールをしっかりと繋ぐ。2トップ、共にドイツでプレーする永里、安藤にボールが入るとちょっと止められない。
6分大野がRebecca Smith から中盤でボールを奪い前線の永里にボールを送ると上手く Abby Erceg の前に入り込んだ永里がそのまま正面からフリーで抜け出し GK Jenny Bindon の出鼻を見てタイミング良くボールを浮かすとそのままFerns ゴールネットを揺さぶり撫子の先制ゴールが生まれた。早い時間の先制ゴールに安堵を感じる。
これまで対 Ferns 戦3勝1分の戦績を思い出し、気温36度近くある中、大きくボールを回してバテさせて終盤に連続ゴールを…と私は早くも胸算用を始めた。実際にその後も撫子達は主導権を渡さず7分23秒には安藤のスルーパスが、10分13秒には宮間から永里に渡り安藤に送られゴール前に入るが Ferns のDF陣も必死に跳ね返す。 
だが次のゴールは Ferns だった。ロングボールが右サイドに大きく出されると Percival が走り込んで追い付く鮫島がマークに入る前に素晴らしいクロスが上げられると逆サイドにフリーになった長身 Hern に高い打点からのヘッドを捻じ込まれた。試合開始から中盤を省略しロングボール中心のFerns だった、脅威を感じさせなかったがここはぴたりと Percival にボールが出た。



“それは大変に素晴らしかった。試合を振り出しに戻してくれた。こんなに早く同点に追い付くとは思わなかった。Amber Hearn は上手くマークを外した。次の試合でも脅威になってくれる事を祈る。”試合後 John Herdman Ferns 監督はこの同点ゴールをこの様に振り返った
その前に Gregorius が飛び込んできた。そこに近賀、岩清水がつられて Hearn をフリーにしてしまったか…

このゴールでテレビを見ていた私は Ferns のロングボールが怖くなってきた。そして Hearn の長身も。
それでも主導権を握り続けたのは撫子達だった。16分40秒には右サイド安藤からのクロスを受けて大野がシュートを放つが GK Bindon が左に倒れ込んでキャッチ。 17分29秒、大野が右サイドから入れたところをフリーで受けた阪口が強烈なショットを放つがポストを叩く。こぼれ球を澤が撃つがクロスバーを越えてしまった。 この攻撃は見事だった。澤が中盤で起点になり右サイドの大野に送り近賀がオーバーラップそして中に入れた時はPA内に安藤、阪口、永里が入っており起点になった澤もPA内に入る勢いであった。
その後も23分38秒にはCK から連続シュートを放ち27分には近賀が入れたクロスを安藤が空振りこぼれたところを大野が撃つがクロスバーを越え、28分40秒にはまたも近賀が右サイドから逆サイドのポスト前に走り込んだ澤に送るが競り合った Riley がCKに逃れそのCKから大野がシュートを放つがクロスバーを越えた。
Ferns はボランチが Hoyle 1枚になっているので27分あたりから澤がどんどん上がるようになってきた
37分15秒には左CKから安藤がヘッドで折り返しフリーの永里が更に至近距離からヘッドを撃つが逆サイドも右ポストの外側に外れてしまった。
撫子の2点目がなかなか決まらないなぁ…と思い始めるとFerns は39分にはカウンター攻撃を40分にはロングボールが Herns に渡る。
何とか岩清水が競ってCKに逃れる。Anna Green の CK に Smith が飛び込むがここはGK海堀がキャッチ。いやな流れになって来るかな..と思っていたら前半が終わった。 撫子はシュート6本を放ったが Ferns は1本、占有率は撫子 63 に対して Ferns は37だった。

後半に入って Ferns ベンチは Bowen に替って北京五輪スタメンだった Haley Moorwood を投入し左SHF に入れる。
そしていきなり Moorewood はシュートに持ち込む。 Moorwood 投入は対峙する近賀対策、更に 161cm の近賀のサイドに長身の Hearns が寄って来る。 後半の Ferns はただ撫子ゴール前にボールを入れるだけでなく近賀、鮫島両サイドの裏側に入れて来るようになった。
55分撫子ベンチは最初の交替選手、と言うか期待の岩渕を大野に替って投入し右SHF に入れる。
そして投入された直後はサポートがすくなく前線で孤立する事があったが、2008年FIFA U-17 大会 ( この大会は New Zeland で開催された。随分とニュージーには縁があるなぁ..) MVP の本領を充分に発揮した岩渕の素晴らしいドリブルで撫子達のエンジンが再び掛かった様に見えた。
60分には非常に良いリズムで波状攻撃を見せたがここにも岩渕は絡んでいた。
劣勢の Ferns は61分に Gregorius を下げて長身のWilkinson を入れて Hearns とツィンタワーを組む。
しかし日本にようやく追加点が決まる。65分岩渕が素晴らしいドリブルで中央を上がりErceg, Smith をかわしてPA内に入ろうかとした瞬間 Smith の足が岩渕の足に掛かりホイッスルが鳴るPAの僅か外だが真正面で得たFKを宮間が難なく右上隅に決めてようやく日本に2ゴール目が決まった。
ゴールを決めた宮間が”一呼吸おいて”控え選手達の待つベンチに一直線に走り寄った姿も印象的だった。




“今日我々は世界のベストチームと戦える事を証明で来た。日本は我々が予想していた通りそして今日見せた通りの本当に質の高いチームであった。しかし我々もこういう相手に勝てるチャンスも見る事が出来た。”
Rebecca Smith 主将はこう語った。しかし岩淵の登場は選手達にとって衝撃だった。と Herdman 監督は語った。
それはそれまで日本にボール支配率では圧倒されていたが失点を許していなかったのだったが…と言う悔しさが伺える。
“最後の10分~15分を凌げば..と思った。しかし岩淵が疾走してゴールを奪われてしまった。勝点1は New Zealand にとってこの世界の舞台では偉大な成就であったがそれが出来なかった。しかし私はこの試合で典型的な Kiwi 魂を見せた選手達を誇りに思う“。



以降も撫子は主導権を離さない。 特に76分永里に替って丸山が投入され岩渕と2トップを組むようになると完全に Ferns DF ラインを翻弄。惜しむらくは3点目が取れなかった事か….だが緊張の初戦、撫子はメダル獲得に向けて白星スタートを切った。 

FIFA Women’s World Cup Germany 2011
Bochum, Germany  Group B
New Zealand 1 (Amber HEARN 12’)  Japan 2 (永里優季 6’,宮間あや 68’)

New Zealand: 1-Jenny BINDON (gk), 2-Ria PERCIVAL (16-Annalie LONGO 76’), 3-Anna GREEN, 4-Katie HOYLE, 5-Abby ERCEG, 6-Rebecca SMITH (c), 7-Ali RILEY, 9-Amber HEARN, 10-Sarah GREGORIUS (17-Hannah WILKINSON 61’), 12-Betsy HASSETT, 18-Katie BOWEN (8-Hayley MOORWOOD 46’)
Substitutes not used: 11-Kirsty YALLOP, 13-Rosie WHITE, 14-Sarah McLAUGHLIN, 15-Emma KETE, 19-Kristy HILL, 20-Aroon CLANSEY (gk), 21-Erin NAYLOR (gk).
Coach: John HERDMAN
Cautions: 18-Katie BOWEN 45’, 6-Rebecca SMITH 67’, 9-Amber HEARN 77’

日本: 21-海掘あゆみ(GK), 2-近賀ゆかり, 3-岩清水梓, 4-熊谷紗希, 6-阪口夢穂, 7-安藤梢 (16- 田中明日菜 90+2), 8-宮間あや, 10-澤穂希 (c), 11-大野忍 (20-岩渕真奈 55’), 15-鮫島綾, 17-永里優季 (18-丸山佳里奈 76’).
Substitutes not used: 1-山郷のぞみ (GK), 5-矢野喬子, 9-川澄菜穂美, 12-福元美穂 (GK), 13-宇津木留美, 14-上尾野辺めぐみ, 19-高瀬めぐみ.
監督: 佐々木則夫     Cautions: None

結局勝点1を上げられなかった Ferns であったが John Herdman 監督はチームのパファーマンスを称賛。
“観衆にとっては良い試合であっただろう。 日本チームはいつもの様に我々全員を眩惑させた。特に岩渕が登場した最後の20分間は。彼女はワンダフルプレーヤーだ。我々は少なくとも勝ち点1獲得を目指した。しかし日本はそう簡単にやらしてくれなかった。しかし尚私は選手達を誇りに思う。
そして Hearns の同点ゴールも試合後も称賛を忘れない。 
Hearn の個人的な満足は敗戦による失望により中庸を得たものではあるが Fens 達はまた残りのグループリーグ2試合に自信を持って臨める事となった。 “勝点6は残り2試合を終わって我々が目標にしていた勝点。” Hearn はこう答えた。

1995年スウェーデン大会依頼のベスト8そしてメダルを狙う撫子。 充分に射程距離だと思うけど反対に澤穂希らのいるこのメンバーで成し遂げねばしばらくは….とも思う。 このグループを首位で通過しないと準々決勝戦は地元で優勝候補のドイツと当たる可能性が高い。次のメキシコ戦もしっかりと勝点3を積み上げて欲しい。

また“強豪日本”相手に“健闘”を見せた Ferns は England との対戦。 メキシコ戦を引き分けているだけに Ferns 戦はより強く勝利を目指して来るだろう。 

昨夜 Women’s World Cup にはオーストラリア女子代表 Matildas が登場し ( 優勝候補ブラジルに 0-1 で敗戦 ) そして FIFA U-17 では日本 U-17 が Junior All Whites を 6-0 で粉砕した。
World Cup 南アフリカ大会 からもう1年が過ぎたが今年も寝られない夜が続いてくれそうだ。

だけどマスコミよ。もっとこの大会を取り上げろよ 

Socceroos 世代交代は進んだか…..

2011-06-26 | Aussie & Kiwi
日本五輪チームはクウェートに敗れたが、韓国、オーストラリアの五輪代表チームと共に最終予選進出を決めた。
まだこの時点で負けて貰っては困るチームばかりだけど80年代の事を振り返ったら ( もうこんな事ばかり云っているけど。)
かつてシードされていたのはクウェートの方だった。モスクワ五輪、ワールドカップスペイン大会にアジア地区代表で出場を果たしたクウェートはあのイラクの侵攻が無ければイランあたりと肩を並べていたのではないかな…。そしてイランイラク戦争が無ければアジアの勢力図はもっと違っていたかもしれない。

今年にはもうワールドカップ予選が始まる。こうして五輪、ワールドカップ予選を追い掛けていいたらすぐに時が過ぎてしまう。
Asian Cup 決勝戦で日本に敗れた Socceroos の課題は何と言っても世代交代。もっと言えば若返りだ。
前任者の Pim Verbeek がチームを引き継いだ時にはもうワールドカップ予選が始まる数か月前だった。しかし今の Osieck 氏がSocceroos の監督に就任したのは Asian Cup 前。4年前とは異なり決勝まで進出したが頼りにしたのは Kewell, Cahill, Neil そして Schwarzerらワールドカップドイツ大会組だった。
Asian Cup 後何人かの若手選手を入れて臨んだ主力抜きのドイツ戦では勝利を収め世代交代を世間にアピールした Osieck 監督率いる Socceroos が6月初旬に New Zealand そして Serbia 代表と試合を組んだ。
Ricki Herbert 監督率いる All Whites にとっても Socceroos との一戦は重要だった。
この Tasmania 対決…. 本当に見たかったなぁ…….

Uncapped duo picked for All Whites tour

6月1日メキシコ、5日オーストラリアとの連戦に臨む All Whites 23人のメンバーが発表された。
そこにはJake Gleeson , Craig Henderson ら初選出の選手達も含まれていた。
GK Gleeson は3月の中国戦のメンバーに選ばれていたが所属先の MLS Portland Timbers がシーズン中だった為に合流できず Henderson は 昨年のメキシコ戦ではメンバー入りするも国籍問題からワールドカップメンバーに入れなかった。
“彼ら2人は選ばれるべき選手達で代表チームの将来を担う選手と思っている。いくつかの理由で代表入り出来なかったが今彼らをメンバーに選べる事は素晴らしい事だ。試合の日程はタイトなので23人の選手を選んだ。 オーストラリアでは出来ないがDenver ( メキシコ戦が行われる ) では3,4回のトレーニングが出来るそこで若い選手にチャンスを与えたい。しかしMichael Fitzgerald, Michael Boxall, Kosta Barbarouses そして Marco Rojas らは既に経験済みだ。“ Herbert 監督はこう語った。

南アフリカワールドカップで中心だったRyan Nelsen, Rory Fallon, Leo Bertos そしてJeremy Christie らは負傷の為遠征に参加出来ない。しかし3月の中国戦に参加出来なかったTim Brown, Ben Sigmund, Winston Reid, Mark Paston そして Simon Elliott らはメンバー入りとなった。メンバーには13人の A-League ベースの選手達が含まれている。

選ばれたメンバー達は5月24日に Auckland に集まり合宿に入り25日に地元クラブチーム Waitakere United 招待イレブンと練習試合を行う。

メンバーは下記の通りであった。

All Whites squad for June Internationals (Club - caps/ goals)

Goalkeepers
Jake Gleeson (Portland Timbers, USA - 0/0) Glen Moss (Gold Coast United, AUS - 17/0)
Mark Paston (Wellington Phoenix - 28/0)
Defenders
Andrew Boyens (Chivas USA, USA - 17/0) Michael Boxall (Vancouver Whitecaps, CAN - 1/0)
Michael Fitzgerald(Albirex Niigata, JPN - 1/0) Tony Lochhead (Wellington Phoenix - 34/0)
Winston Reid (West Ham, ENG - 8/1) Ben Sigmund (Wellington Phoenix - 16/1)
Tommy Smith (Ipswich Town, ENG - 8/0) Ivan Vicelich (Auckland City - 72/7)
Midfielders
Jeremy Brockie (Newcastle Jets, AUS - 22/0) Tim Brown (Wellington Phoenix - 27/0)
Aaron Clapham (Canterbury United - 3/0) Simon Elliott (Chivas USA, USA - 68/8)
David Mulligan (Auckland City - 26/3) Michael MCGlinchey (Central Coast Mariners, AUS - 8/1)
Marco ROJAS (Melbourne Victory, AUS - 1/0)
Forwards
Kosta Barbarouses (Brisbane Roar, AUS - 2/0) Craig Henderson (Mjallby, SWE - 0/0)
Chris Killen (Shenzhen Ruby, CHN - 37/18) Shane Smeltz (Perth Glory, AUS - 35/18)
Chris Wood (West Bromwich Albion, ENG - 15/1)

Non travelling reserves
Kris Bright (Budapest Honvéd, HUN)
Cole Peverley (Charleston Battery, USA)
Luke Rowe (Birmingham City, ENG)




そして私が個人的に注目をしているツェーゲ金沢所属のMichael Fitzgerald も中国戦に続いて選抜された。


Big names missing for Socceroos squad May 24, 2011

Lucas Neill, Brett Emerton そしてLuke Wilkshireらは含まれていたいが Tim Cahill, Harry Kewell, David Carney そして Mark Schwarzer 抜きで選ばれた Socceroos 23人のメンバーは3月のドイツ戦にメンバー入りした12人が含まれていた。
注目は Schwarzer の替りの GK . Adam Federici, Nathan Coe そしてMitch Langerak らが召集されたが彼らの代表試合出場数は3人合わせても4試合にすぎなかった。
New Zealand 戦の行われるAdelaide 生まれの James Troisi が3年振りに選出され久しく召集実績の無かったDario Vidosic そして Michael Zullo らの名前もあった。
そして元 Sydney FC ストライカーで清水エスパルス所属のAlex Brosque も昨年のAsian Cup 予選のバーレーン戦以来の選出となった。
シーズンオフ中のA-League からはMelbourne Victory のArchie Thompson とBrisbane Roar のMatt McKay. そして昨シーズンまでVictory でプレーし新シーズンはFortuna Dusseldorf への移籍が決まっているRobbie Kruse も選出された。 

Squad: Alex BROSQUE (Shimizu S-Pulse, Japan), Nathan COE (gk) (Sonderjysk Elitesport, Denmark), Brett EMERTON (Blackburn Rovers, England), Adam FEDERICI (gk) (Reading FC, England) Brett HOLMAN (AZ Alkmaar, Netherlands), Mile JEDINAK (Genclerbirligi SK, Turkey), Josh KENNEDY (Nagoya Grampus, Japan), Neil KILKENNY (Leeds United FC, England) Robbie KRUSE (Melbourne Victory, Australia), Mitchell LANGERAK (gk) (Borussia Dortmund, Germany), Jonathan McKAIN (Al Nassr, Saudi Arabia), Matthew McKAY (Brisbane Roar, Australia), Mark MILLIGAN (JEF United, Japan), Lucas NEILL (Galatasaray SK, Turkey), Sasa OGNENOVSKI (Seongham Ilwha Chunma, Korea Republic), Matthew SPIRANOVIC (Urawa Red Diamonds, Japan), Archie THOMPSON (Melbourne Victory, Australia), James TROISI (Kayserispor Kulubu, Turkey), Carl VALERI (U.S. Sassuolo Calcio, Italy), Dario VIDOSIC (DSC Arminia Bielefeld, Germany), Rhys WILLIAMS (Middlesbrough FC, England) Luke WILKSHIRE (FK Dinamo Moscow, Russia), Michael ZULLO (FC Utrecht, Netherlands)

Rhys Williams は2009年6月 MCG で行われた日本とのワールドカップ予選で久方の代表入りを果たしたがその後は負傷の為メンバー入り出来なかった。 McDonald は召集されなかった。
Brosque ( 清水 ) だけでなくKennedy ( 名古屋 ) Spiranovich ( 浦和 ) そして Milligan ( 千葉 ) と合計4人のJ-League 所属の選手達が選出された。 Brosque の選出は前から Osieck 監督が浦和レッズ時代に ACL で対戦した Sydney FC で印象に残っていたとの事で目に留められていた。 そして個人的には Mark Milligan の選出も嬉しかった。J-League まで視野に入っているとはさすが元浦和レッズ監督。でも Verbeek も愛する京都で指揮を執っていたんだけどなぁ….短すぎたか??

Neill, Emerton spearhead Aus football squad Tue May 24

“欧州ベースの選手達の殆どは長く過酷なシーズンを終えたばかりで怪我のリハビリや休息が必要な召集が難しい選手が多い。 3人程の新たな戦力を招集出来た事は喜ばしい彼らが我々の期待に応えてくれる事を望んでいる。”
そのうちの1人は Melbourne Victory のエース Archie Thompson 。昨シーズンは長期間怪我で離脱していたが復帰後は好パフォーマンスを披露していた。それが召集に繋がった。 

Socceroo takes bets drama with pinch of salt June 4, 2011


今般もメンバー入りした Carl Valeri が所属する Seire A の Sassuolo は八百長疑惑に巻き込まれている。
“不運な事にチームメートの1人の名前が一連のスキャンダルに連座したとの疑惑がある。それは良い気はしないが彼はとても良い奴だと知っている。それは単なる噂話と信じている。そしてクラブもプロフェッショナルのチーム。そういう事に絡むとは信じていない。”

10代の時に Inter Milan と契約を結びイタリアにやって来た Valeri は移籍を急いではいない。
“いつもここで多くの人達が移籍話を薦める。しかし私はここが好きだ。例え最悪のシーズンでもクラブには野心がある。自分達で建て直してこの厳しい時代を乗り越える事を考えている。” 

Seire A の八百長疑惑は何度目だろう….
1980年シーズン終盤にも八百長事件が発覚。イタリアは地元開催の欧州選手権を控えており一時は大会の延期か開催地変更まで噂された。欧州選手権は予定通りに開催されたが一連の八百長疑惑に欧州選手権の前にも名前が上がっていた当時のエースストライカー Paoro Rossi も処分の対象となり欧州選手権はプレー出来なかった。2年前にワールドカップアルゼンチン大会で彗星のごとく現れ大会4得点を挙げ4位になり前回1次リーグ敗退に終わったその汚名を晴らす立役者になった。
それだけに地元開催の欧州選手権での活躍を期待されていたがロッシ抜きのイタリアは4位に終わった。
2年後のワールドカップでは2次リーグからロッシが活躍。見事優勝を果たした事を知る人は多い。
そしてこのロッシを最後の最後に選んだデアルゾット監督の凄さをこの時に感じた……


Osieck set to experiment against weary All Whites June 4, 2011

All White は6月1日(オーストラリア時間では6月2日)に Denver でメキシコ戦を行い 0-3 で敗れ翌日移動。Socceroos との試合が行われる Adelaide 入りするのはキックオフの24時間前になる。
New Zealand の Ricki Herbert 監督は今や使えるフィールド選手は14人だけであると冗談にもならない発言を。その中には負傷で遠征に参加出来なかったRyan Nelsen は含まれず, メキシコ戦に出場したSimon Elliot, West Ham United 所属のWinston Reid そしてベテランIvan Vicelich らも出場出来ない見込みだ。

Kewell, Cahill のいないチームに於いて Josh Kennedy が戦術変更を含めた攻撃の重要な役割を担う。
日本でプレーするストライカーは Asian Cup を負傷で棒に振った。そして今Osiek 監督に違ったオプションを申し出る。
“私は監督は多くの選手を使わねばならないと思う。何人かの選手はシーズンを終えたばかりだが我々アジアでプレーする選手はシーズン真っさい中だ。2日間で2試合をこなすのも困難だ。おそらく2試合で多くのメンバーチェンジが施されるだろう。
常に選手達は合宿で自分のスタメンポジションを確実にしようと必死になる。そして私も変わらない。 Holger は異なった相手に異なった選手起用をするだろう。 そして Timmy ( Cahill ) やHarry ( Kewell ) が見せた様な事とは全く違った事を私は披露する。“

Bundesliga から J-League に移籍し生き返った Kennedy は

“日本の典型だ。良く組織されよく任務をこなす。そこで起こる事は信じられない事だ。彼らが行って来た事は彼らがベストを尽くした事だ。 父親となり家族を持つ事は物事を前向きにする。”
日本をこの様に評価した。


Soccer: Injuries list snookers Herbert  Jun 4, 2011

All Whites の Ricki Herbert 監督は翌日のSocceroos 戦には殆どオプションが無い事を悟っている。
しかし選手達の怪我を殆ど言い訳にしようとはしない。ワールドカップのパラグアイ戦でベンチにいた8人の選手達を起用する事となるだろう。
Polokwan で行われたパラグアイ戦から11人の選手がこの遠征に参加していなかった。
Mark Paston, Tony Lochhead, Winston Reid, Ryan Nelsen, Simon Elliott, Leo Bertos, Rory Fallon Tommy Smith らは怪我の為 Ivan Vicelich は6月1日のメキシコ戦の後に妹の結婚式の為にAuckland に帰った。起用可能な選手の中でFWはShane Smeltz と Chris Killen の2人のみ。
そして普段はベンチスタートが多かったGlen Moss ( GK ) , Ben Sigmund, David Mulligan, Tim Brown, Michael McGlinchey, Andy Boyens, Chris Wood そして Jeremy Brockie らがオーストラリア戦のスタメンとなるだろう。
Brockie (はChris Killen に替って) そして Wood (は Rory Fallon に替って) パラグアイ戦は後半から出場した。
メキシコ戦で良い動きをしたKosta Barbarouses そして病気で出場出来なかったMarco Rojas らもHerbert 監督の数少ないオプションの1人だ。
Michael Fitzgerald と Michael Boxall は Denver のメキシコ戦では不慣れなウィングバックで起用されたが今度はこれまでとは異なったDFラインを組み4-4-2 のフォーメーションで臨むかもしれない。
しかし経験豊かな左サイドバックTony Lochhead の穴をどうやって埋めるのか。
“誰もがこの様な状況を予想だにしなかっただろう。 若い選手達は皆プレーせねばならなくなった。ある意味これは良い事だ。今手持ちのカードは多くのオプションは無い。 我々は本当に守備の面で苦労せねばならないだろうが、タスマニア海峡を挟んだライバル達は厳しく来るだろう。”



Osieck - All Whites tired? What a load of crap Sunday Jun 5
オーストラリア代表のドイツ人監督Holger Osieck 氏はNew Zealand は疲弊しているのではという問いを一笑に付した。
“ New Zealand やチームに就いて色々聞いたがその種の話は聞くに足りない。”
Osieck は同様に今回選抜した選手達に今回の New Zealand 戦に Socceroos のレギュラーが掛かっていると思わせている。この Adelaide Oval での試合に続く Serbia 戦との2連戦で Osieck 監督は9月から始まるワールドカップ予選でどの選手がレギュラーで起用出来るかを見極めるだろう。
Brisbane Roar の Michael Zullo そしてこれまで代表出場歴が皆無に近かった James Troisi らが起用される見通し。
“Socceroos の中心メンバーになるべく選手を探している。それが選手達に大きな動機づけとなるだろう。私の仕事始めを振り返ると、私の使命の一つは新たな血を注入しチームを若返らせる事であった。 最初の試合から今日までの試合を見ると最初は考えられなかったそして規格外の選手達がレギュラーになっている。彼らは濃縮されチームのレベルを上げた。”
所属先の Reading でプレーオフを終えてチームに合流したGK Adam Federid は Serbia 戦で起用され Nathan Coe か Mitch Langerak がニュージーランド戦はスタメン起用が考えら得ている。
Lucas Neil 主将は鼠蹊部の怪我の為にニュージーランド戦は起用されなずもし Sasa Ognenovski が起用されなければ Matthew Spiranovic とかつて Wellington Phoenix でプレーした Jon McKain が起用され Crett Emerton が主将バンドを巻く事になるだろう。
Rhys Williams, Neil Kilkenny, Alex Brosque そして Dario Vidosic らも起用が予想される。
“1人の選手が90分間2試合をプレーするのは困難だ。選手達全てに彼らのベストを見せて欲しい。その一方で一般の人達には他の選手よりも人気が出る様に頑張って欲しい。だから私はバランス良く選手を起用するつもりだ。” 


オーストラリア大陸から“お騒がせ Legend “

2011-06-19 | Football 北米 南米 

先週末から商用でオーストラリアに。今年2回目の豪州大陸だが前回はここに滞在中に東北太平洋大震災と津波が発生し家族の安否がわかるまで非常に落ち着かない一晩を過ごした。
そして今回….チリで火山の大噴火が起こりそこから噴出された火山灰は気流に乗り太平洋を越えてニュージーランド、オーストラリア間のタスマニア海峡に迄影響を及ぼす事に。 そして水曜日の早朝Perth にいたわたしに地元顧客から電話が入った。 “空港が閉鎖されているぞ。いつのフライトだ?大丈夫か?” 実はこの電話を貰うまで火山の大噴火の事は知らなかった。今回の(今回も??)出張は早寝早起きの生活を繰り返し夜はテレビも見ず熟睡をしていた。まぁ UEFA Champions League も終わり欧州がシーズンオフに入り試合の中継が無いからだけど…それに A-League もオフ中だし…
こうなるとすぐにでも Up Date な情報が欲しくなる。だけど誰に聞いていいかわからない。在留邦人の御客もみな
“え??どこの火山が爆発したのですか??”といった回答ばかり。
近所の Travel Agency で訊ねると実際にキャンセルが相次いでいるらしいが翌日はどうなるかはわからない。結局のところ適切な判断を降すには空港に行かねばならないと言う事だった……
そして仕事を終えて航空会社のサイトを見ると翌日搭乗する予定のフライトはキャンセルされ同日の夕方のフライトをようやく サイトを通じて確保出来たのだった。
果たして翌日。 私のフライトはなかなか Perth に飛んで来てくれず2時間半程度遅れての離陸。目的地の Brisbane 空港でレンタカーのカウンターが空いていた時は涙が出そうだった。そうして予約していたレンタカーを運転し Gold Coast のホテルにチェックインしたのは午前4時近かった……救いは Gold Coast の天候が良かった事だった…
そしてテレビのニュースを見て少し驚いたのはこういう状況で確かにニュージーランド方面に飛ぶフライトは全て見合わせられているもののその他の航路ではカンタス航空は多くの欠航が出たがVirgin Blue はほぼ定刻通り飛んでいたフライトが多かったらしい。
Virgin Blue の責任者がインタビューで“カンタスの決定に私がコメントする立場ではないが、 Virgin Blue は飛行の安全を最優先させる中でフライトの運行を決めている。”と応えていた。 
映像では足止めを食った乗客が空港内で困惑している様子が映し出されていた。そしてメルボルンで緊急手術の必要な幼子が特別機か何かに乗せられるところも….. 総じて言えばこの件に就いてはカンタスはまたも大顰蹙をかっている…..
それにしても何千キロも離れたところの火山の影響がここまで有るとはなぁ…..

5月末。オーストラリアの地元紙に気になる見出しが…

Argentinian players given drugs before Socceroos clash, claims Maradona



“ 彼らはコーヒーに何かを入れた…..”

アルゼンチンのTV番組 The Football Show で英雄マラドーナが 1994ワールドカップアメリカ大会のプレーオフのオーストラリア戦の前に選手達が薬物を与えられていた事そして当時その事を Julio Grondona 現FIFA の副会長は知っていたと告発するコメントを発したのだ。

“何故いつも行われるドーピングテストがオーストラリア戦で行われなかったと思う?

いつもは10の使用禁止薬物が提示されるのにアメリカに行けるかどうかのオーストラリア戦に限ってそれがなされなかった。それは愚かな事で Grondona はそれを知っていた。オーストラリア戦の前に起きた事は我々に speedy coffee を与えられたと言う事だ。彼らはコーヒーの中に何かを入れた。だから我々はより多く走れた。“
このコメントに対して Grondona は静寂を維持している。
かつての英雄マラドーナのコメントに就いては色々伏線が取りだたされている。
まず昨年のワールドカップ終了後アルゼンチン協会会長の Grondona がマラドーナの監督更新契約をしなかった事に端を欲し79歳になる Grondona に対してマラドーナが高齢を指摘し“( 32年間も)会長職に留まる彼をこれ以上会長にしておくのは適切でない。”というコメントを公の場で発しそれに対して Grondona 会長が “ 私は高齢だが至って健康である。“と応じた。その一連の続きと見られている。

“ドクターから与えられたものは何であれ飲用した。ワールドカップに行く為ならオレンジジュースだって飲んだだろう。 私が言いたいのは Grondona があたかも私が直面した様にfootball が薬物に侵された事を知らなかったという態度を何故取るのかと言う事だ。”

マラドーナはまた遠まわしに Grondona 会長はCristina Fernandez 大統領の保護下にありそれは AFA が管轄する国内リーグ戦の放映料が無料になっている為だとほのめかしている。
“私は大統領に Grondona を解任する様に頼んだ。我々は変わらねばならない。そして Grondona の蛮行を示した。なぜなら彼は既に年老いて彼の時代は過ぎているからだ。もし政府が彼を指示し続けるならそれは誤った行為だ。”
Anibal Fernamdez 内閣議長は政府は Grondona を特別に保護してないと語っている。

Maradona and doped Argentina paid us compliment: Wade

このマラドーナの発言に驚愕のコメントを発したのが当時彼のマーク役の御鉢が廻って来た Paul Wade。

“そのコメントを聞いた時、本当にショックだった。だけど一風変わった褒め言葉だ。彼らは本当に我々にワールドカップ予選で打ち負かされる事を恐れていた。 彼らは驚くべきプレッシャーにさらされていたのを憶えている。アルゼンチンでの第二戦の前に当時の大統領が”もし我々が翌日の第二戦で敗れる様な事になればその日は国民が喪に服す為の日となるだろう。“と語っていた。
“私はチームの皆が彼について疑いを持っていたと思う。なぜならあんな短期間で相当の減量をこなしたからだ。だから常に何か推測があった。しかしチーム全体で何かを服用していたとは今でも大変な驚愕だ。しかし薬物の服用も考えられるだろう。彼らは比較的 football 後進国での初戦に臨んだ。 もし我々が彼らを破っていたらどうなっていたか想像できるかい?”
そして同様にプレーオフに出場した Robbie Slater はマラドーナのこの“告発”を“唖然とさせる事。”と述べている。
“私は何かしら失望感そして侵害感を感じる。あの2試合は我々オーストラリア選手達にとって大切なものだった。なぜなら世界中から注目を浴びたからだ。” 

この試合の模様は日本でも放映されたかわからない。オーストラリアに仕事で関わる様になって猛烈に観たいゲームの1つだ。しかし当時専門誌で報道された模様ではアルゼンチンが “ オーストラリアの Alex Tobin の自殺点で” やっと ”オーストラリアを降して “何とか” ワールドカップ出場権を手に入れたと言う事だった。 このプレーオフはあのドーハの悲劇のあとに行われたがその時思ったのが“出場枠がアジア、オセアニアでひとくくりにされていなくて良かった….韓国もサウジアラビアも日本もオーストラリアに勝てないだろうな….”という事だった。
まさかオーストラリアが AFC に加盟するなんて夢にも想像出来なかった時代だった。
Paul Wade, Robbie Slaterだけでない、当時アルゼンチン戦に出場した Aurelio & Tonny Vidmar 兄弟、Graham Arnold Frank Farina 達はこのマラドーナのコメントに就いてどう思っただろう….


Maradona mates deny knowing about drug use

しかしながら身内(かつてのチームメイト)からは異なるコメントが。

“試合の数日前から薬物コントロールに従事する事は知っていたがこの時はそれほど重要視していなかった。我々はただ試合に集中していたしかし Diego が言った様にコントロールが無かった事は事実だ。”こう語ったのは当時の MF Hugo Perez 。Perez はもうずっと昔の事を正確に思いだすのは困難と話しているが選手達は水かコーヒーを飲んでいた事は憶えているとの事であった。

DF の Jose Chamot は 地元 Libre 紙に“ それが禁止薬物なら例えコントロールされていなくても違法な事なのだろう。私はそんなもの必要では無かった。遠征時にたまにビタミン剤を与えられていた。しかしそれ以上のものは無かった。もしチーム全体の走力を上げるものがあったのなら私は参加しなかった。”
また DF Jorge Borelli は地元紙に “ Speedy coffee なんて飲まなかった。ただ紅茶とソフトドリンクを飲んだだけだ。“と語った。

マラドーナは前にも試合中の”薬物使用“に就いて地元テレビ番組で有る事を話していた。
それは1990年イタリア大会でのブラジル戦。アルゼンチンサイドが準備したピッチサイドに置いた飲料水ボトルの中に睡眠薬を忍ばせて置いた云う事だった。当時ピッチサイドに置かれた飲料水は敵味方関係なく自由に飲んでいた。今でもボールアウトになった時に相手の選手が飲んでいるボトルを貰って飲んでいる選手もいるが。(だいぶ減ったけど。) 
マラドーナが試合中にあるアルゼンチン側が準備したボトルに手を伸ばすとベンチから“それは飲むな。”と言われ、後にそのボトルに入っている飲料水を飲んだブラジルのシーラスのパフォーマンスが落ちた事を話していた。
そのボトルには睡眠薬が入っていたと後で言われたとテレビ番組で話していたけどその件に就きブラジル側から事実確認を促す抗議でも有ったのだろうか…..




Australians pour cold water on Argentina's claim of 'speedy coffee' deal

1993年ワールドカッププレーオフが行われた当時のオーストラリア協会の役員達はアルゼンチンサイドから述べられた当時試合前ドーピングテストが行われなかったのは2国間に協約があったからだと言うコメントを真っ向から否定した。
Julio Grondona  AFA会長は Buenos Aires 紙のインタビューの中で試合前のドーピングテストに就いて故意的に見過ごされたがそれはオーストラリア協会 Australian Soccer Federation との同意の上だ。というコメントを残した。
しかし 1993 年当時の ASF Chief Executive で現在 NSW General Manager の Ian Holmaes 氏は何も協議はなされ無かったと否定している。

“私は絶対の自信を持って云う事が出来る。いかなるアプローチも私にも協会の役員にもコーチ陣にも、この類の問題に従事できたであろう彼達に行われなかった。 我々はこの種の決めごとがあったなんて絶対に同意できない。自分の子供に誓ってもこんな事に加担していない。いかなるレベルに於いても間違った事だ。”

薬物検査はいかなる方法でも試合前には決して議題には上がらなかった。“この様に語った。
当時の ASF 会長だった John Constantine 氏はいずれかの試合で薬物検査が行われたか記憶になく何か行われた訳ではないとも主張している。

“我々は何も隠す事が無い。そしてもしそのような提案が私のところにくれば同意する余地などない。マラドーナの出場に就いては充分に色々な憶測があった。かれは既に1991年に出場停止処分を受けており、それ自信が2試合とも薬物検査をすべきであったと示唆している。もし何らかの事が動いていたなら私も知っていただろうが何も無かった。” 

もしこの件の真相が明るみに出れば最も失うものが多いのは FIFA vice-president の職に就いているJulio Grondona, AFA 会長だろう。だがマラドーナの話が事実なら、これはマラドーナの為に行われた事ではないだろうか? 
1993年 9月5日リバープレートでアルゼンチンはコロンビアに 0-5 と歴史的な惨敗を喫しこの試合を家族とともにスタンドで観戦していたマラドーナが代表復帰を発表しオーストラリアとのプレーオフに臨んだ。
初戦、コロンビア戦からわずか8週間後の10月31日 Sydney Football Stadium で4万人の観衆を集めた試合は 1-1 で引分け、11月17日にアルゼンチンはオーストラリアを降しワールドカップ出場を決めた。
確かに自ら激しいトレーニングをこなし減量をしたのだけど8週間でこれだけ…とは当時だれもが思っていた。
翌年ワールドカップでマラドーナが薬物使用で1次リーグ最終戦のブルガリア戦から出場停止処分を受けた事を知る方も多いだろう。 このブルガリア戦を私は駐在先のルーマニアの首都ブカレストでテレビ観戦していた。そして当時横浜マリノスでプレーしていたメディナ=ベージョが途中出場を果たした時は本当に嬉しかった。 まだ木村和司、水沼らが所属していた横浜マリノスが私は好きだったからだ。 
Round 16はルーマニア戦。 マラドーナ抜きのアルゼンチンはハジ、ラドチョイ、ポペスク、ペトレスク、ドミトレスク、ベロデディッチらを擁するルーマニアに 2-3 で敗れた。この時のブカレストの街は本当に大騒ぎだった。
画面に何度か映し出されるスタンドで観戦していたマラドーナが印象的だった……

相変わらずお騒がせのスーパースターだけど Paul Wade が言っていた様に少しオーストラリアがスポットを浴びた瞬間かもしれない?? 

そして6月16日付けのオーストラリア紙の片隅にまたもマラドーナの名前が。だが今度は彼が“被害者”の様である。
中国の web Portal Site SINA 社と The 9 Limited 社が開発した Wining Goal と言うポータルサイトゲームでマラドーナのイメージをベースにした選手をマラドーナの許可なしに創造したとのことでマラドーナ側は 2,000 万人民元 ( 約2億5,500万円 ) を要求しているとの事。 中国側はある中国の代理人を通じて許可を受けていたと思ったといつも通りに言い訳にならない釈明をしているがマラドーナ側はこの“謝罪”を受け入れる気はなく徹底的に係争するとのことだった。
それにしてもこのインタネットゲーム、 Wining Goal と言う名称自体、日本が開発し世界的に販売されている Wining Eleven
のパクリじゃないのかなぁ….. Wining Eleven にマラドーナは出ていたかな…..??


Barcelona 強し 地球上でどこのチームが…..

2011-06-01 | EURO Football
“あんなサッカーをされたらこの地球上で勝てるチームは無い….”
1994年5月18日 Athens Olympic Stadium で行われた UEFA Champions League 決勝戦後に Barcelona の Johan Curyff 監督が蒼白でこう語ったらしい。 
決勝戦は前年の Finalist AC Milan と前々年の王者 Barcelona 。試合前の予想では Barcelona が有利だった。しかも Milan は Baresi が怪我で出場出来なかった。 楽しみにしていた決勝戦、当時は今の様に日本でもテレビで生中継があるわけでもなく当然インターネットなど無い時代。もちろん日本のテレビニュースでは取り上げられない。試合翌々日の英字新聞で得られる結果が“速報”だった。 しかし仕事で英字新聞をかいそびれ約10日後くらいに発刊された専門誌でようやく結果を得られた。

そして AC Milan が 4-0 で Barcelona を降した事を知った…..

少なからずショックだった。約4か月前、その3年前からスペイン語の勉強を始めた家内を“スペイン旅行”を口実にバルセロナまで連れ出しクラシコ観戦に行った。 そして Romario Stoichkov, Koeman Bakero らを擁するバルサは Real Madrid を 5-0 で粉砕した。試合後カタルーニャ広場をはじめ街の至る所で繰り広げられたフィエスタは深夜まで続いた。
そのバルサがあっけなく粉砕されたのだった。
試合のあった日から数週間して放映された試合を見た。 バルサ自慢の Romario Stoichikov はDesailly をはじめ屈強な Milan の守備陣に子供扱いされ Milan の攻撃陣 Savicevic , Massaro は完全にバルサ守備陣を手玉に取っていた。
Capello 監督指揮下の Milan は90分間最前線と最後尾がコンパクトに保たれ常に数的優位を保ち、それでなくても1対1では全く引けを取らない選手が揃っていた。
バルサの Cruyff 監督の云う“あんなサッカーをされたら…” と云うコメントもわかり易い試合内容だった。
今年の UEFA Champions League で“敗戦の将”となってしまった Sir Alex Ferguson 監督はこの日のバルサのサッカーを見てどう思ったのだろう…. そして今バルサを率いるのは15年前 Milan に惨敗を喫した時のバルサのメンバーの1人 Josep Guardiola だった… 歴史は回っている気がした…



Giggs も朴智星もスタメン入り….
試合前、英国紙で話題になっていたのは Ryan Giggs と朴智星。 The Independent をはじめアジアを代表するそしてかつて愛する京都サンガでプレーをした朴智星の事を取り上げる英国紙があった。また 1992-2004 まで United に在籍し England 代表 Cap数 39 を誇る英雄 Nicholas Butt は “ 今シーズン驚くべき活躍をした朴智星こそスタメンで使われるべき選手。“とのコメントを残した。
そして Giggs 。The Sun 紙をはじめ英国タブロイド紙に28歳モデルの Imogen Thomas 嬢との交際をぶち抜きで掲載され彼女のコメントを総合すると“自分は彼が Manchester United の Ryan Giggs とは知らなかった。交際を始めて半年間で彼は奥さんと別れて私と結婚すると言っている。 ”
Thomas は 2003年に Miss Wales に輝いた美人モデルで2人が知り合ったのはある United の重要なアウェーゲームの前夜らしい。そして Thomas 嬢のコメントでは“あたしは彼が妻子持ちだと解っていて最初は交際に否定的だったんだけど….”
そこまで言っておきながら今は Twitter の中傷に“自殺も考えている”ほどおびえているとの事…



だが United の Sir Alex Ferguson 監督は彼をかばう立場をとる。 5月24日の記者会見では Giggs がどれだけ重要な選手かと質問した記者の質問に“全ての選手が重要だ。”と答え、Press Officer の Karen Schtbolt 氏に“彼を金曜の記者会見から締め出せ”と云ったのが Sky News のマイクに拾われてしまった事が Guardian をはじめ英国四大紙にも記事になって掲載されるほどに。また同日の練習を Giggs が休んだ事も報じられた。しかしこの日の練習には他にも GK van der Sar, Berbatov, Scholes そして Rafael らも最初の10分間は顔をださなかった。 そして当然の様に Giggs はスタメンに名を連ねた。

14人が2年前と同じスタメン…
2008-09 のChampions League Final で顔を合わせた両チームのスタメン。バルサは6人が今回も同じスタメン。2年前に最後の1分だけ出場した MF Pedro Rodriguez もスタメンに。 United は朴智星、Rooney を含めた8人がスタメン。前回は Cristiano Ronaldo は Real Madrid に去ったがバルサの David Villa は“Ronald 抜きの United に脅威を感じるコメントを。
”Ronald が いなくなったせいか United はよりボールを回す様になった。“ Dani Alves も “ Manchester United は Ronald 抜きでより予測出来ないチームになった。 バランスの構成がより良くなり年前よりも強くなった様だ。” とのコメントを。
Anders Iniesta は “ United はチームとして成長している。 England でずっと勝ち続けており Champions League でも戦い続けている。 Cristiano Ronaldo は去ったがそれでも彼らは大きな変化はなく常に強豪であると言える。” と語っていた。
今回は聖地 Wembley 。前回は負けているだけに今回 Manchester United がリベンジを…と思っていたんだけどなぁ…



Barça 先制 Rooney 同点弾
United のキックオフで始まった大一番。 立ち上がりは“地元”の大歓声を受けて United が攻勢に出る。 中盤を省略して Javier Hernadez と Rooney に直接当てて来る。 朴智星も対峙する David Villa, Xavi Hernandez に良く対応する。5分33秒には Messi に果敢にタックルを入れてボールを奪った。 6分51秒 Giggs から Hernadez からナイスミドルパスが入るがオフサイド。7分40秒には Rooney がゴール前に迫るがこれは GK vander Sar から直接受けたゴールキック。 何とか先制ゴールが入ると試合は面白くなる…と期待したのだけど、United の優位はここまでだった。
10分に Villa からボールを受けた Messi がUnited ゴールに迫ったのを機にBarçaが一気に攻勢に出だした。直後には今度は Messi からボールを受けた Villa がシュートに持ち込むが Ferdinand が身体を入れてゴール枠に入れさせなかった。 
15分には Villa , Xavi と繋いで Pedro Rodriguez が強烈なミドルを放つがポストの右に外れた。 
United はトップに残るにHernadezにボールを入れるが CB Pique Mascherona の2人ラインを高く上げ、フォローが遠いのでそれ以上繋げない。 24分を過ぎるともう Ferguson 監督がピッチサイドまで出て来て大声で指示を出す。Barçaが 71% のボール支配率と出た。こりゃ前半無失点で終えるのは厳しいかな…と思った29分中盤で Iniesta とVilla がボール交換をしてXavi にボールを出す。ゆっくりとボールを持って上がり United の選手を注意をひきつけるとさっと右サイドに走り込んだPedro に。 Pedro に Vidic がマークに入る前に放ったシュートはそのまま United ゴールに吸い込まれBarçaが先制ゴールを挙げた。 
あぁこんなに早く失点するなんて…. Manchester United をしてこれだけ翻弄されるのか…と思った。



しかし34分 United が同点に追い付く。Barçaのスローインを奪い Rooney に繋ぐとドリブルで上がって来る。そして対峙する Pique がマークに入ろうとした瞬間に右から上がった Giggs に浮球のパスを送り Giggs は腰でトラップし中に入れると走り込んだ Rooney が Alves がマークに入る前に放ったショットはBarçaゴールに突き刺さり試合を振り出しに戻した。 
大歓声とチームメイトの祝福の嵐の中表情を変えない Rooney が印象的。素晴らしいエースの同点ゴールだった。 



これで試合は…と思うも、再開後も試合を支配したのはBarça。37分には Xavi, 39分にはIniesta がシュートを放ち Iniesta のシュートは Van der Sar の正面に飛び、41分17秒に得たFK では Xavi が中央に送り Bousquez がゴール前に走り込んだ Busquets にダイレクトで送ると言うトリックプレーを見せたが僅かに合わず42分54秒には Messiが高速ドリブルを見せ中央突破 DF を引きつけ右に走り込んだ Villa に送り Villa が中央に折り返したところを Carrick と縺れながらゴール前に走り込んだ Messi には当たらず何とか凌ぎ同点のまま前半を終えた。 
Barçaのボール支配率は66% になっていた。シュートはBarça 8 に対して United 2 United の枠内シュートはRooney のゴールのみで結局これがこの試合 United の唯一の枠内シュートとなった。 

Barçaの猛攻。よく2点差で終わったなぁ...
両チームメンバー変更無しで Barça のキックオフで始まった後半もBarçaの攻勢が続く。
Iniesta , Xavi が連続してPA の外からシュートを放つ。 48分には Xavi から攻撃参加した Pique にクロスが上がるが Vidic が必死のクリアー。その直後に Rooney がドリブルでBarçaゴールに迫り Pique を振り切るが最後は Mascherano がクリアー。サポーター達からは “ United ! United ! “ の声が上がる。 United が次のゴールを奪う為にはベンチにいる誰かを投入した方が良いかな..と思う。 でもBerbatov はベンチにいない。上背のあるFWもいないか…. 頼れるのは Rooney のドリブルだけか….
52分 Alves が右サイドからドリブルシュートを放つが Van der Sar がスラィディングセーブでクリアー。こぼれ球を拾い Messi が撃つが Evra がヘッドでクリアー。 立ち上がりからこんなに United が猛攻に晒されるなんて…
と思った直後の 54分 Xavi, Villa とボールが渡正面やや右の Messi にボールが送られると Messi はドリブルで上がり Evra がマークに入る前にそのままエリア外からミドルを放つと低い弾道のシュートは Van der Sart の守るゴールに吸い込まれBarçaが再びリードを奪った。



喜びを爆発させる Messi 。これで Champions League 12得点目で Van Nistelrooij に並んだ。これでももうこの試合の興味は勝敗よりも Messi に新記録となる次のゴールが生まれるかどうかに絞られた気がした。
63分には中盤 Iniesta から左を上がった Pedro に送られ再び Iniesta に戻されゴール前の Ferdinand を背にしたMessi に。 Messi は上手く Ferdinand を抑えてドリブルシュートを放つが Van der Sart が意地のストップ。 同じオランダ人 FW の記録を死守したかったか…. Van der Sart は65分にも Xavi のミドルを素晴らしいセーブでストップした。



チャンスを創ろうとRooney が左右に動くがボールを持ってもBarça MF, DF 陣の包囲網に次にボールが出せない。朴智星もピッチを駆け回るが簡単にボールを散らされて奪えない。



選手個々の技術が高くパスの精度そしてポジショニングが早く優れている。全ての指導者が目指すサッカーをしているのではないだろうかと思った。それを Manchester United 相手に演じるのだから…..
Barçaは面白い様にUnited ゴール前に雪崩込みチャンスを創る。 そして69分 Messi が右サイドからドリブルで中央に切れ込む。一旦は United DF に止められるがこぼれ球を拾った Pique が中央に戻し Villa が Ferdinand が当たりに来る前にゴール右上隅を狙ったシュートを放つと試合を決定付けるゴールが決まった。
 
意地のファインセーブを連発する van der Sart も3点目を喫した。 Van der Sart が3回もゴールを破られるなんて2008年の FIFA Club World Cup のガンバ大阪戦以来何回あったのだろう…

3失点目を喫した United はその直後に Giggs からのパスを受けた Rooney がループ気味にシュートを放つが僅かにクロスバーを越えた。これが最後に United サポーター達が沸いたシーンだった。 画像では成す術なしと云った表情の Ferguson 監督と United サポーター達の表情が映し出される。
77分36歳ベテラン Paul Scholes が投入される。Giggs と並んで1998-99 のシーズン大逆転で Manchester United が Champions League で優勝した時の中心選手だ。ただ Scholes はBayern München との決勝戦は準決勝戦の Juventus 戦で受けたイエローカードの為に出場出来なかった。  Giggs も Scholes もこれが United のユニフォームでのChampions League Final になるのだろうか…
残り10数分間 Iniesta のシュート等 Barça の攻撃が続くもスコアーは動かず 3-1 でBarçaが完勝を収め2シーズン振りの欧州王者に輝いた。 

聖地 Wembley は F.A. にとってどういう舞台なのだろう。 1953年11月22日 Magic Magyar ( 3-6 ) 戦, 1973年10月17日 西ドイツワールドカップ予選の Poland 戦 ( 1-1 この引分けで England は初めてワールドカップ予選落ち ) …。
まぁここをホームする England のチームが敗れた時にクローズアップされるのだろうけど….
Manchester United がここで Barcelona に敗れた事も Wembley と云う舞台が主役になることもあるだろう。


1992年5月20日。 European Cup の決勝戦を生れてはじめて生放送で見る機会に恵まれた。商用でポーランドにいた。あの決勝戦。舞台は Wembley そして優勝したのも Barcelona 。European Cup が始まって36年間、ライバルの Real Madrid が既に6度勝得たタイトルに無縁だった Barça が延長戦で Koeman の 30m FK で遂に欧州王者の称号を手に入れた試合だった。
その事を思い出した。

 


2年前は商用で欧州滞在中にこの決勝戦をテレビ観戦した。その前にも何度か…競技場で生観戦出来るか機会があれば一番いいんだけどこの試合がある時は少なくとも“地元欧州”に居たいなぁ….

それにしてもBarcelona の圧勝だった。 Manchester United の戦力を持ってしてもこれだけ差をつけられた。
“今Barçaに勝てるチームはこの地球上にあるのだろうか….” 誰か云わないだろうか….. この6シーズンで3回目の欧州王者。
Barça黄金期を終わらせるチームが出てくるのが次の楽しみかもしれない。