Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

See You in South Africa Socceroos 2-1 日本 後半

2009-06-19 | 夏季五輪
後半 私達の座っていた席の2列後ろには何故か Aussie の青年が3人座っていた。ビールを片手に既に出来上がっている。前半何度も Aussie Aussie !! と叫んでいたので Half Time 中に  “ We stopped record !! Finally got a goal from Schwarzer !! “ と言うと、 ” Only 1stHalf, Still one more !! “ と返してきた。
彼らは Sunshine Coast から来たとの事だった。それだけでなく JAPAN のサポーターゾーンであるはずなのに Aussie Supporter が何人もいた。日本ならユニフォーム姿でアウェー側には入れさせないが。ただここでは少しでも危険な行為とみなされる振る舞いをすると屈強な警備員が飛んできて摘まみ出される。 
一緒に観戦していた人と前半を振り返っていると隣の老夫婦が前半のフォーメーションを訊いてきたので自分のノートを見せる。 彼らもスタメンのアナウンスと掲示板のメンバー紹介がまったく出鱈目だったことに気づいていた。後方の留学女学生達は後半がいつごろ始まるのが訊ねて来たので大体の時間を伝えた…….
試合はこのまま終わるとは絶対に思わなかった。それだけに前半終了間際の玉田のFKが惜しまれてならなかった。後半にはいって選手交代を含めてどういう作戦を取るのだろう?しかしこの試合はGKを都築、川島と二人ともベンチに入れるくらい人手不足だからなぁ……
後半に向けて大歓声に迎えられて日豪の選手達が入場してくる。 掲示番には先制ゴールの闘莉王が映し出される。 円陣を組んで後半の臨む選手達を祈る様に凝視する…何とか凌いでくれよ…と。

    

    

両チーム選手交代無いまま後半はオーストラリアの攻勢で始まる。 
47分には Kennedy のクロスを Sterjovski がシュートを放つが内田がクリアー。 
50分には Carl のFKを内田がクリアーするがこぼれ球を Neil に拾われシュートを撃たれるがポストの右に外れる。54分にはCulina のCKから Sterjovski が後ろに掏らす様にヘッドを放つがこれはゴールネットの上に落ちる。
しかし日本も55分に Neil からのパスをインターセプトした松井がドリブルシュートを放ったり、58分には岡崎が右からのクロスボールを受け上手く切り返してシュートを放つなど徐々に挽回を見せ出した。 
しかし59分 Grella が反則を受けそのまま自身がゴール前に放り込んだFKに Cahill が飛び込み日本ゴールにヘッドを叩き込み同点とされた。 競技場中に大歓声が沸く。 さっきは頭の上から撃たれた闘莉王に今度は空中戦で競り勝ったが闘莉王はむしろ Kennedy の動きに気を取られていたので責めるわけにはいかない。むしろ中澤がいてくれれば…..と思うシーンであった。 
Aussie のサポーター席では発煙筒が焚かれてそれがなかなか消えなかった....

  

1失点は覚悟していたが思いのほか早い時間に決められた。 
失点直後、今度は内田が突破を見せる。 60分にはドリブルで突破しクロスを入れるがここは Schwarzer がキャッチ。 62分にも憲剛とのパス交換から Stefanutto を振り切り抜け出して逆サイドでフリーでいた松井にクロスを上げるが松井のボレーはジャストミートせずゴールには至らない。 天を仰ぐ松井。ここはワントラップ入れて切り返してもよかったか? 
65分今度は Cahill が左から Carl のFKを受けてターンをしてシュートを放ち強烈なライナーが飛ぶがその前に線審が旗を上げた。 
あまりの鋭いシュートに後ろの女学生達が“どうしたんですか?今の入っていませんよね?大丈夫ですよね?”と訊くので、“線審が旗を上げているから今のゴールに入っても得点にはならなかったと思いますよ。 オフサイドじゃないかな?”と言うと
“良かった~”と安堵の声を上げる。後で知ったが Cahill にハンドがあったらしい。 

68分に日本ベンチは松井を下げて矢野貴章を入れた。 これで前線にターゲットが出来たけど、背番号10番の松井は負傷をしたらしい。 

この日のオーストラリアもCBには不安があるはずだ。前線に張りついていてくれれば….と思う。 憲剛が右に入り玉田がトップ下に入ったようだった。71分を過ぎると闘莉王が上がって来るようになった。さっき競り合った Cahill に決められたので自らもう1ゴールを思ったか?しかし闘莉王にはしっかりと守って欲しいと思った。
闘莉王が上がった時は今野がDFに入るが相手がオーストラリアでは闘莉王にしっかりとDFラインに入って欲しいと思った。しかしまたもオーストラリアが盛り返す。 
73分には Kennedy, Cahill と繋いで Sterjovski に撃たれるがその前にオフサイド、
75分にはこれまで抑えられていた Nick Carl が振り向きざまにショットを放つ。ここは楢崎がファインセーブで凌いでCKに逃げる。 
そしてそのCK, ファーサイドに抜けて行ったがそこに走り込んだ Cahill が阿部と縺れながらシュートに持ち込みそのままゴールネットを揺らされてしまった。 
同じ選手に連続失点。しかも決められたのが Tim Cahill 。さすがに Everton でと言うよりも Premiership で存在感をみせるFWだ….と大歓声に沸く観客を見ながら呆然と思った。
後ろの女学生達の泣きそうな悲鳴が聞こえる。更に後ろの Aussie 達の叫びとも歓声ともとれる雄叫びが…
“逆転されちゃいましたね……” 隣席の顧客が嘆息をもらす。 
“そうですね…あとベンチに誰がいましたかね…”
こうなるとオーストラリアも守備をきっちり固めて来るだろうなぁ…と思うと逆転ゴールから2分後の78分にオーストラリアベンチは Williamns と Carle を下げて Scot McDonald と Jacob Burns を入れる。Burns は10月アウェーのカタール戦以来の登場。Williams に替って右サイドバックに入る。 McDonald はこの日 Cahill か Kennedy に替ってスタメンかと思ったけど…ワールドカップ予選は7試合目の出場だがまだ得点が無い。 この試合では入れてくれるなよと思った。
完全な守備固めと言う訳でもないし経験の少ない選手がDFに入って来たのでまだチャンスはあると期待したかったが、ベンチの選手が..
84分に橋本に替って興梠が入った。 興梠は昨年ACLで所属先の鹿島アントラーズが Adelaide United と試合を行った事から試合前から結構知っている人が多かった。 しかしもっと早く入れてくれよ…とも思った。これで憲剛がボランチにはいったのかな….
興梠が入った直後に内田が右サイドを突破し入れたクロスを憲剛がファーサイドから放つがこれはDFに当たりCKに、しかしCKを取っても高さのあるオーストラリアはしっかり中を固めて来てチャンスを作らせてくれない。 
86分に大歓声を浴びて Tim Cahill がベンチに下がりDario Vidosic がピッチに送られる。 Vidosic は代表デビュー戦だった。これで McDonald がトップ下に入り Vidosic が右サイドハーフに入った。 時間が刻一刻と無くなるなか日本が繋いでオーストラリアゴールに迫るのだけど中を固めるオーストラリアDF陣の間になかなか割って入れない。 シュートを撃ててもゴールの前には Shcwarzer が構えている。 86分の矢野のシュートはDFにクリアーされ、88分の玉田のミドルは Schwarzer の正面。90分に憲剛が右サイドを突破してあげたクロスも Shcwarzer の長い手に掴まれた。 

     

ロスタイムは2分あったけど…得点が入る気配はなく、そのままサウジアラビア人の KHALIL IBRAHIM 主審のホイッスルがなった。  あぁ残念…….. 周囲には失望感が漂った。そして見事な逆転勝利に公式発表観衆 69,238 人のうちの90%近い人達の幸せそうな歓声が……… 掲示板にはこの日の Man of the Match , Tim Cahill の得点シーンが何度も映し出される。その度に歓声があがる。

   

Samurai Blue の選手達がこちらのゾーンに挨拶に来る。 はっきりいってこれだけのメンバーでしかも中澤が離脱した中で良く戦ってくれたと思う。 確かに勝てるチャンスもあったけれど…..
    
   

そして今度は闘莉王が一人でこちらに来てくれた。 彼こそこの試合でアウェーの中で最後まで声援を送った我々サポーターを勇気付けてくれた選手だった。私はいっぺんに彼が好きになった。 後で知ったけど彼は悔し涙を流していたらしい………

周囲の人達とお互いに“お疲れ様でした。 御苦労さまでした。” と挨拶をし、 Aussie 達とは “ See You in South Africa !! “ と声をかけられ握手をした。 
ホテルまで徒歩で帰った帰りの道中何人もの Aussie 達に See you in South Africa と言われた………
“う~ん、悔しいですね……”
“勝てる気ぃせんよ。シュート撃たへんねんもん。“
“俊輔、遠藤、長谷部、中澤…..彼らが抜けるとダメですかねぇ…..”
“相手も中心選手が抜けていますからね、言い訳にはしたくないですね…”
“日本人は背が低いのばかりやなぁ….これじゃ、ワールドカップベスト4もないで”
“背の高い選手もいるんですけどね….”
“いやいや、背の高い選手の中に低い選手の特徴を生かさんとヨーロッパ勢には勝てんぞ…..”
“野球選手は大きいのいるんですけどねぇ…….”

共に観戦したお客様達とこういう会話をしながら、次第に湧いてくる悔しさを抑えながらホテルに帰った…..

ホテルに帰って Fox Sports で他のアジア地区予選、サウジアラビア対北朝鮮の試合を見ようと思った。翌日は朝6時に出発だけど、しかし開始と同時に寝てしまった。目が覚めた時は鄭大世が上半身裸で座り込んで泣いているシーンだった。そして白色のサウジの選手達が首を振りながらピッチを後にしていた。
スコアーが出ていなかったので最終的に北朝鮮が44年振りに本大会出場を決めたのを確認できたのは次の訪問地 New Zealand の 首都Wellington に着いてからだった。 
鄭大世よおめでとう。 朝鮮労働党よ核開発をやめろよ。

さもなくば旧ユーゴスラビアの様にならないとも限らないぞ……

     

予想よりも観戦し易かった MCG 17.06 Socceroos 2-1 Japan 前半

2009-06-19 | 夏季五輪

1年9か月ぶりにサッカー観戦をしたMCG は前よりも見やすい座席でそしてそんなに寒くは無かった。 2月の横浜でのオーストラリア戦の方が寒さは厳しかった。
それだけに…….
初めて観戦する代表のアウェーゲーム。それがオーストラリアだったというのが自分的には嬉しかった。 ワールドカップ予選とはいえ既に両チームとも予選突破を決めた後。試合は本戦に向けた“強化試合”とはならず消化試合に近い“親善試合”それでも現地に在留する邦人の方にとってはなかなかこう言う機会は無い。Sydney や Brisbane, Sunshine Coast 等のオーストラリアの都市から駆けつけられた方々は地元の Aussie だけでなく日本人サポーターも結構いた。チケットが売れ残っていたせいか試合の数日前からこの試合の解説を掲載する地元紙上にも当日券がある事が付け加えられている。 ホテルの従業員や取引先の人達の反応も様々。 サッカーなんてまるで興味なしと言う人もいれば( Football Jacky の私に気を使ってか?)この話題を先に触れてくれる人も。
しかし試合当日、街中は Green & Gold Army ことオーストラリア代表のレプリカを着る人がにわかに増えた。 私も青色の代表のユニフォーム姿で闊歩する。 でも他にこう言う格好をする人がなかなか見当たらない。すれ違う Aussie の人達はみな好意的。親指を立てたり、一緒に写真を撮ろうと話しかけられたり。 何人かの邦人留学生達に “そのユニフォームどこで買ったのですか??今日着て行きたいんです。” と尋ねられた。 Sydney ならコピー商品が売っている店を知っているんだけどなぁ..   しかし試合時間が近づくと次第に反応が替って来る。遠くから数人の Aussie 達が “ He~~y !! NAKAMURA !! “ ( 私は背番号10番を着ていた。) と親指を下に下げて叫んでくる。 そして “ Nakamura ? 今日はプレーするのか?インフルエンザが心配か?“ と訊く人も。 日本から来た人はマスクをしているらしくそれが大げさにインフルエンザを心配する象徴とされているらしい。 私はマスクはしていなかったけど…..
“それ脱いだ方がいいんじゃないですか?着ている人いませんよ。“ 一緒に観戦した現地在住の邦人顧客も心配してくれる。 そういえば誰もいないなぁ………
競技場入りしたのはキックオフの30分程度前。しかしここには多くの邦人の方が青色のユニフォームを着ている。競技場内で着替えたのかな?何人かの女の子たちが鞄の中から青色のユニフォームを出して着出した…..
注目のスタメンが場内アナウンスで発表されるがアウェーの日本から発表される。アナウンスの声が聞こえにくく掲示板の文字を凝視するがなんだか違うんだなぁ………
     
そして Socceroos のメンバーが今度はアナウンスに合わせて掲示板に選手の顔写真と共に紹介される。 4番の Cahill が映し出されると日本サポーターからはブーイングが。 そしてトルコリーグでプレーする元 Adelaide United の Bruce Djite が映し出される。おいおい Djite がスタメンかよ?とおどろく。そして9番の Kennedy が紹介された時もブーイングが。  しかし後にデジカメで写した写真や動画を見て確かめたら、日本のメンバーはスタメンがアナウンスされたが掲示板には背番号1番から11番の選手が映し出され、オーストラリアは背番号1番から11番までの選手が順番にスタメンとして紹介され12番より大きい背番号の選手は Substitution として紹介されただけであった。 何ともお粗末なアナウンスだろう…….. 両チームのスタメンは下記の通りであった。 
                     12/12/1080 
  
              GK 1 Schwarzer 
 -/-/-            8/11/505         8/8/720      -/-/- 
14 William  8 North   2 Neil   3 Stefantto 
          6/6/415                        11/11/990 
       13 Grella               5 Culina
  4/4/152                   6/7/417               1/3/6
 16 Sterjovski  4 Cahill     11 Carl
                             5/6/284 
 
                     9 Kennedy

                           11/12/841
 
                   11玉田 
      6/6/223           7/12 466           8/8/427
 
   9岡崎       14 憲剛        10 松井 
             7/11/219                   2/4/104
 
         8 今野               9 橋本
5/6/423             11/11/990          6/8/410        9/9/899
15 長友     4 闘莉王      2 阿部   6 内田
                          12/13/1080 
                    GK 1 楢崎

選手名の上の数字はこの試合の前まで行われたワールドカップ予選の出場試数 / 登録試合数 / 出場時間 
こうしてみるとこの日のスタメンは日本よりオーストラリアの選手達の方が今回のワールドカップ予選での出場経験が少ないのがわかる。特に両サイドバックの2人はワールドカップ予選初出場。左サイドの Stefanutto は4年振りの代表入りで、右サイドの Williams は代表初デビュー。 Nick Carl は前節のバーレーン戦に試合終了間際に交替出場したのがこの予選初登場。代表の試合自体ここ1年無かったのではないかな?? それは Verbeek 監督が明言していた。 イエローカードを受けた選手は極力起用しないというポリシーに沿ったもの。それでも Kewell はこの試合に出場したかったらしいけど…. 3次予選では1試合を残して最終予選出場を決めていたがその最終戦では Kewell こそスタメンで起用されたがほぼ二戦級のメンバーで戦い 0-1 で敗れたことで少なからず批判を浴びた。もしこの試合で敗れれば Verbeek 監督も何か言われるという容易な試合でもなかった。
日本でも知られているレギュラークラスの Grella, Sterjovski , Kennedy そして Cahill らの出場時間が短いのは怪我で離脱していた試合が多かったからだ。 Lukas Neil は3次予選では夫人の出産がありチームに帯同しなかった。 

日本は俊輔、遠藤、長谷部がいない。その上中澤がインフルエンザ。阿倍がCBに入るとは驚きだった。カタール戦の出来からしてベンチか起用されても人手不足のボランチだとおもっていたのだけど。 山口智はどうしたのだろう……. やがて選手達が入場してくる。アウェーだとこう言うシーンはホームの時以上に気合いが入る。そして国歌が流れる。ワールドカップの時と同様に思いきり君が代を歌う。周囲の邦人の方々も同様だ。
   
               

緊張のなか試合が始まった。1分19秒、背番号10番の松井がドリブルで抜け出すと最後は Nicky Carl がファールで止める。3分25秒には玉田が右サイドを上がった内田とのパス交換からシュートを放つ。4分27秒には岡崎がカウンターから中央をドリブル突破。 Stefanutto がスライディングでストップ。
立ち上がりは攻勢にでた日本だったけど7分に波状攻撃を浴びる。浮き球がDFラインの裏に出て Cahill が抜け出しシュートを放つが楢崎がセーブこぼれ球はクリアーされるが再び拾われ Kennedy から Sterjovski に繋がれシュートを撃たれる。ここは橋本の身体に当たりCK。そのCKから Cahill のヘッドがゴールを狙うがポストの右に外れてくれた。 
前半オーストラリアが日本サポーターの陣取る方向に攻めて来るので立ち上がりのこのシーンはひやひやした。オーストラリアは背番号10番を着けた松井へのマークが厳しい。特にハードなマークで知られる Grella は松井との競り合いの後に肘を入れるなど汚いプレーをするが審判には見つからない。誰が一度審判の目を盗んで後方から蹴とばせばおとなしくなるのだけど…..
2月の試合と異なり、オーストラリアも結構前に出て来るので中盤のスペースが生まれる。経験の少ない相手の両サイドバックを長友、内田にどんどん突いて中盤のスペースに選手が入り込んでチャンスを作って欲しいと思った。
16分には長友が Williams を振り切りクロスを入れるがここは誰にも合わなかった。しかしこう言うチャンスはこれからも期待出来ると思った。だがオーストラリアのDF陣は身長があるからなぁ…
Kennedy のヘッドのこぼれた所を狙うのだろうか?Cahill が頻繁に前線に顔を出す。しかしこの日スタメン出場の Kennedy に対しては空中戦では闘莉王がしっかりと対応し、足もとに入ったボールは阿倍が難なくさばいていた。
19分、GK Shcwarzer がバックパスを珍しくキックミスし憲剛が拾い入れたクロスに岡崎が飛び込むがやや入り過ぎたか上手くタイミングが合わずにボールは大きくゴール枠を超えてしまった。何とか Shcwarzer からゴールが奪えるか?それがこの試合の観点でもあった。闘莉王が攻撃参加を自重しているようであった。浦和での試合では闘莉王が攻撃参加した時は阿部がいるので上手くかばーしてくれるのであるがこの日は中澤がいないせいか? 立ち上がりから試合中盤までそういうシーンは見られなかった様だった。25分にFKを得た時は闘莉王が前線に入った。ここから憲剛の入れたクロスに闘莉王が競りこぼれた所を阿倍が撃つが Carlに当たりゴールには届かない。
一進一退のゲーム展開は30分を過ぎて Cahill がサイドに流れる様になった。特に右に流れて来るのは内田対策の為に Stefanutto そして守備面では少し難のある Nick Carl へのサポートか? 35分には Cahill, Kennedy がヘッドでボールを繋いだところを内田がクリアーするがそれが Carl に当たり日本ゴール方向に飛ぶが、わずかにゴールの左に外れてくれた。我々サポーター席から安堵の溜息が洩れる。
そして39分我々が狂喜乱舞するシーンが。長友が粘ってCKを得ると憲剛が入れたCKに闘莉王が飛び込みそのままSchwarzer と Stefanutto の間を通過してゴールネットを揺らす。憲剛が蹴る直前までエリア外におり蹴り出す瞬間にエリア内に侵入し慌ててマークに入った Cahill の上から叩いた見事なヘッドであった。

      

周りの日本人が一斉に立ち上がり誰彼ともなくハイタッチをかわす。
ワールドカップ予選では昨年6月のカタール戦のロスタイムでの失点以来ついに Shcwarzer の牙城を破った素晴らしい先制点であった。スクリーンに映し出された Schwarzer の無念の表情が印象的であった。
しかしその後のキックオフからオーストラリアの怒涛の攻撃が開始された。リスタートのキックオフからボールを繋がれ 最後は Culina のクロスからSterjovski に撃たれるが楢崎がナイスセーブでピンチを逃れた。

        

リスタートから Sterjovski, Kennedy, Carl が3トップ気味となりその後ろに控える Cahill さらにボランチの Grella Culina も前に出て来る。 しかしロスタイムに入った46分に日本はゴールやや正面の絶好に位置でFKを得る。後ろに座っている現地で留学する女の子たちが“誰が蹴るの?誰が蹴るの?” と話すので俊輔のユニフォームを着ていた私が。“今から私が蹴りに行きましょうか?”と言うと一人の子が真剣に“お願いします。蹴って来てそして入れてください。”と泣きそうな声で頼むそのやり取りを周囲の人が観て大受けしていいた。 
隣に座る取引先の人も “ずいぶん受けてますよ。” と言ってくれた。
このFKは憲剛と玉田がセットする。そして玉田が振り抜くが惜しくもゴールに入った Lukas Neil にヘッドでクリアーされた。さすがはNeil 読みが深い技ありのクリアーであったが本当に惜しいそしてゲームを左右するプレーであった。
         
  
そして前半終了のホイッスルが鳴り、みな一斉に立ち上がり控室に戻る選手達に精一杯の声援を送った。ついにゴールを奪った。しかしこのまま終わるほど容易な相手では無いと重々わかっていた…..  後半に続く

   
 


無念の逆転負け Soccreoos 2-1 闘莉王

2009-06-18 | 夏季五輪
痛恨の逆転負けだった。

試合終了後代表選手が日本サポーターの陣取るサポーターの前に挨拶に来た。
そしてしばらくして闘莉王が1人でやってきたそして我々に手をあげて挨拶を.....

先制ゴールは素晴らしかった Schwarzer からついにゴールを挙げてくれた。
彼こそこの試合でアウェーで応援し続けた我々日本サポーター達に最初から最後まで勇気を与えてくれた選手だった。

この試合の模様はじっくりとまたレポートさせていただきます。

救いは闘莉王のゴールと予想程寒くなかったことだった.......


キックオフ 4時間前 !! 17 June Melbourne

2009-06-17 | 夏季五輪
今朝の Melbourne は曇天であったが時間が経つにつれて日が差してきて温度も上がって来た。それでも午後3時現在の気温は13度。 問題は夜8時には何度になっているかだけど…..

今朝も1時間ばかりジョギングをしてきた。コースはいつも走っている街中を流れる Yara 川沿いのコース。ここをジョギングする人も多く、川では名門 Melbourne University 等の大学のボート部が練習をしている。あぁ俺も学生時代は随分練習に励んだなぁ…..ボートじゃないけど。でももっともっと練習すればよかったなぁ…..
いつもはこの川沿いのランニングコースをずっと走るのだけど、この日は途中で曲がって Olympic Park 方面に向かった。 

       

一昨日まで日本代表が練習で使っていた 1956年の Melbourne 五輪で使われた競技場に足を入れて外周を走る。
隣には建設中の競技場が。ここはサッカーとラグビーの専用の球技場とするらしいが、近郊には本日ワールドカップ予選の行われる Melbourne Cricket Grand そして Melbourne Victory のホームである Telster Dome と呼ばれていて今年の3月から名称が変わった ETIHAD Stadium がある。 昨日話した本屋の主人によるとラグビーとサッカーの専用の球技場がないので新たに建設された競技場を充てるとの事。
それは2018年か2022年開催に向けてのワールドカップの誘致の為だとも言われている。 

         

この周囲一帯は広大な運動公園となっておりつながっている遊歩道を通って Australian Open で使用される ROD LEVER ARE  そしてMCG にも行く事が出来る。 

MCG 周辺を走っていたら日本人らしき3人組が歩いてきたので “おはようござま~す。” とあいさつしたら何と著名な日本サッカー協会の人たちだった。ものすごく恐縮していたけど彼らも、“おはようございます。”と丁寧に挨拶を返してくれた。 
あぁびっくりした………

今朝の新聞に記載れれていた豪日両国のスタメン予想は下記の通りだった。

                               Josh Kennedy

     Nick Carl              Tim Cahill Mile        Sterjovski

              Vince Grella                    Jason Culina

Shane Stefanutto  Jade North   Lukas Neil    Rhys Williams

                            GK Mark Schwarzer

Bundesliga で結果を出した Dario Vidosic のスタメンが Nick Carl に替ってあるかもしれないとの事であったが Cahill をスタメンで使うとなると先制点を奪って逃げ切りのゲームプランか?
新聞紙上には Nick Carl, Rhys Williams, Dario Vidosic の紹介に続いて久々に代表出場の可能性の出て来た Shane Stefanutto の事が記載されていた。 
A-League がシーズン中なら Melbourne Victory の Archie Thopmson がメンバーに入っていただろうに。 

一方の日本代表は… 

                             玉田

               岡崎                     松井

                              憲剛

                橋本                    駒野 

         内田      闘莉王      山口      長友

                             GK 楢崎

駒野のボランチはないだろう……. 中澤は地元紙の予想スタメンからもはずれてしまったなぁ……. ホテルには日本のみならずSydney や他の都市から今日の試合の観戦に来た人たちが続々と…. その中の年配の人と立ち話をした。 彼も30年以上サッカーを見ているらしい。 1974年のワールドカップの事をよく憶えていた。もちろん私の尊敬する Johnny Warren も….. 今日の試合はドローだろう….. と彼は予想する。少なくとも日本は1ゴールを奪いたいなぁ….と私が言うと彼の息子さんが、分かった 3-1 でどうだ?と言う。どちらが3だぃ? オフコース Australia !!! 戦いは既に始まっているのかな? 
彼は俊輔が出場しないことを非常に残念がっていた。そして遠藤も来ないことを知るとさらに....しかし中村憲剛もよく知っており彼は出場すると少し喜んでいた。
” Shunsuke Nakamura と Kengo Nakamura は Brother か?” と訊いてきたので Nakamura は日本ではよくある名前だから兄弟ではない。と教えた。その他の代表選手のこともいくつか.......
 
でもこう言う前哨戦ならいくらでも。そして試合が終わった後のもう一つの試合も……..
気温よさがらないでくれぃ  冷たい南風よ吹かんといてくれ……

まずはそれを祈った。

      

Who is Asia’s Number 1 ? 17 June 2009

2009-06-16 | 夏季五輪
地元紙が8頁に渡り翌日のワールドカップ予選の日豪対決( 豪日対決 )の特集記事を組んでいる。韓国のマスコミがこの見出しを見たら早速訂正記事を書かそうとするだろうが相手がオーストラリアならそうはしないだろうなぁ….
これが日本の新聞記事の見出しなら在日韓国大使あたりが発狂する勢いで抗議しただろうに……

この特集記事は Vince Grella と岡崎慎の二人を写真を並べた写真で始まっている。本当は Harry Kewell と中村俊輔を並べたかったのだろうが共に欠場は必至だからなぁ…… この記事ので紹介されている予想スタメンは下記の通りであった。

                 Jason                                     中村憲剛   内田篤人
                 Culina      Jacob
                                     Burns 
                      Matthew              Nick               玉田圭二
                      Spiranovic      Carl                            田中闘莉王 
                                                                    阿部勇樹        
GKMark                          Vince            Josh
Schwarzer                      Grella             Kennedy                GK楢崎正剛 
        
                       Lukas                   Mile       岡崎慎二        
                       Neil                  Sterjovski            松井大輔         中澤祐二 
                                                                   
                  Tim
                      Jade        Cahill
                       North                         橋本秀雄      駒野友一



このページには両端に松井大輔と Lukas Neil の写真が掲載されている。 日本の注意すべき選手として松井大輔、岡田慎二そして田中闘莉王が挙げられている。
岡崎は昨年の北京五輪終了後に代表入デビューを果たし12試合でウズベキスタン戦の決勝ゴールを含めた7ゴールを挙げている事が紹介され、松井はすぐれたテクニックと読みを持った攻撃的MF、ボールを持たせると脅威であるがフィジカルに不安を抱えると書かれており、闘莉王に就いてはブラジル系日本人の父親とイタリア系ブラジル人の母の間に生まれ15歳の時に日本に渡って来た。28歳のCBでありスイーパーでもある彼は技術的に強いものを持っており空中戦では攻守に渡り脅威となる、と解説されている。 

      

しかしながら他の地元紙ではそのメンバー構成は大きく異なる。それはイエローカードを受けている選手は恐らく使わないであろうという予想から。まず8試合連続無失点記録のかかるGKの Schwarzer は不動だろう。
DF ラインは Jade North が Lukas Neil とCBを組むと予想されている。 North は Craig Moore が代表に本格的に復活した最終予選こそ途中出場で3試合55分間出場したのみであるが3次予選では3月の中国戦から5試合連続で先発フル出場を果たしている。 右サイドバックには Rhys Williams そして左サイドバックには Shane Stefanutto が起用されると思う。ただ 右サイドバック に North を入れてCBに Matthew Spiranovic を入れるかもしれない。ボランチにはタフな守備の Vince Grella と Jason Culina だろう。 今回はDFラインが初めての布陣なのでこの二人の守備能力は欠かせない。特に Grella が3次予選のイラク戦2連戦でイエローを連続して貰って以来警告を受けていなければこのボランチは無かったと思われる。 左サイドバックの候補 Scot Chipperfield の起用も考えられるが故障を抱えている。
David Carney は警告を貰っている。 右サイドバックでは Brett Emerton は怪我で Luke Wilkshire は前節バーレーン戦で警告を1枚受けている。 MFは左サイドに Mile Sterjovski が前節に続いて起用されるだろう。 このワールドカップ予選では故障のためあまり招集されなかったが前節バーレーン戦では先発フル出場の上に決勝ゴールも決めた。 右サイドは一昨年の Asian Cup 以来の先発出場を目指す Nick Carl か Bundesliga 1FC Nürnberg で活躍する Dario Vidosic が候補だが 前節最後の6分間だけ出場した Nick Carl が先発で後半は Vidosic か?
そして Tim Cahill がトップ下に入り1トップには Scot McDonald か?しかし McDonald は前節に出場したので Cahill と Kennedy の起用が濃厚だ。 それとも McDonald と Cahill か?それは Wilkshire, 警告を受けているBresciano といったクロスを上げる選手がいないと Kennedy が生きてこないからだ。 しかし日本のCBも中澤がいないとそれだけで Kennedy のスタメンとなるかもしれない。 従ってこう言う布陣になると思う。

                   Josh Kennedy

      Mile Sterjovski   Tim Cahill      Nick Carl

          Vince Grella           Jason Culina

  Shane Stefanutto   Jade North   Lukas Neil   Rhys Williams

               GK Mark Schwarzer

対する日本代表は……こればかりは息子の方が詳しいからなぁ…….. ただ上記のオーストラリア地元紙が予想するのとは少し異なると思われる。
GKは楢崎。 闘莉王と組むCBはインフルエンザ疑惑の中澤ではなくガンバ大阪の山口。 右サイドバックは内田、左サイドは長友。 ボランチは橋本と憲剛。阿部を使ってほしいけどカタール戦の出来を見れば…  
中盤は右が松井、欧州組の意地を見せて欲しい。 左が岡崎、トップ下に玉田。そして1トップに興梠でどうだろう?場合によっては岡崎と興梠の2トップで左に玉田が寄る…….自信がないから息子に確認したいんだけどなぁ……

            興梠
        玉田

    岡崎           松井

      憲剛     橋本 

  長友   闘莉王   山口   内田

           GK 楢崎

今日街で二人の Aussie Girls に言われた

“ Tomorrow, the Game will be exciting, but we will win !! “

俊輔、長谷部、遠藤抜きではちょっと反論できる気がしなかったなぁ……


    

豪日戦を前に…. 16 June Melbourne

2009-06-16 | 夏季五輪
今日、日中のメルボルンはあまり寒くは無かったとは言え日中の気温が25度を越す勢いの日本とは異なりとてもジャケットは脱げない。仕事が一区切りし次の顧客に会いに行く間に Melbourne に来た時にいつも立ち寄る本屋に行った。
繁華街の中にある Flinder Street を MCG の方角に向って歩いていくと通り沿いにある。 ここではいつも掘り出し物の文献を見つける事が出来る。例えばオーストラリアで発行された雑誌のバックナンバーとか…..
この日の掘り出し物は 1998 年2月に開催された Optus World Series の大会プログラムだった。 この大会にはフランスワールドカップを4ヶ月後に控えた韓国、日本そしてチリがオーストラリアに集い地元オーストラリア代表、を含めた4カ国対抗戦を行う大会だった。日本代表には岡田監督そしてKAZUこと三浦知良の写真が載っている。2人とも若いなぁ……
そして韓国代表の紹介のページには柳想鉄そして車範根監督がチリ代表のページには Ivan Zamorano の写真が頁一杯に使われて紹介されている。 
地元オーストラリア代表は2月と言う欧州シーズン真っ最中と言う事で国内リーグに所属する選手が中心のせいか後に AC Milan でプレーする事になる GK Zeljko Kalac そしてトルコリーグの Sivasspor でプレーする Michael Petkovic 以外は知らない選手ばかりだった。 この大会の3か月前 Melbourne Cricket Grand で Kewell, Viduka, Aloisi らがいた Socceroos は 2-0 でリードしながら終盤に連続失点を喫してワールドカップ出場を逃した、所謂 MCG の悲劇の後だった………………??

ここで気が付いたのだけど、ワールドカップフランス大会の前にこう言う大会に日本が出場したかな……..? すっかり親しくなったここの御主人とこの事に就いて話し合う。 彼もよく憶えていないらしい。 FIFAのホームページで調べると2月7日は Melbourne でチリとオーストラリアが親善試合を行いチリが 1-0 で勝った記録があり日本はこのころ韓国、チリと試合を行った記録は無い。 そして2月15日に Adelaide の Hindmarsh Stadium で日本はオーストラリアと試合を行い 3-0 で勝っている。 
確かにオーストラリア遠征を敢行したのを記憶している。 おそらく韓国が棄権したのだろう….. これは宿題が出来た帰国後さっそく調べねば……  

ここの主人に御土産を渡す。 2001年の FIFA Confederations Cup と AFC/OFC Challenge Cup のDVDだ。 FIFA Confederations Cup では豪雨の中、中田英寿のFK一発が Schwarzer の守るゴールを破りそれが決勝点となった。 明日もこう言うシーンが見られればなぁ…… なんて話をする。
当時のオーストラリアではサッカーは今ほど市民権を得ておらずこう言った記録も残っておらずいつも私が持参する古い日本の雑誌のコピーなんかを渡すとものすごく喜んでくれるのだ。

“明日は試合の前に是非立ち寄ってくれ。 隣でコーヒーでも飲もう。いやビールが良いか?” 

ビールは寒そうだから遠慮するけどコーヒーなら美味しそうなのをお願いしようかな………

    

ここに来る道中、Flinders Street Station のすぐ横にある Fed Square でイベントが行われていた。 ワールドカップ出場を決めて翌日の日本戦に臨む Socceroos 達のトークショーが行われていた。 これは驚き。さっそくその中に割って入った。 
周囲は Australia 代表のレプリカを着た人ばかりでまさに完全アウェーだった??
Scot McDonald, Josh Kennedy, Nick Carl, Lukas Neil らがいた。丁寧に集まった人達にサインをしていたので私も貰いに行った。そして Pim Verbeek 監督のサインも貰えた。 彼とは少し話が出来た。 
明日はお手柔らかに…. と言うと大きくうなずきながら笑っていた。 

  


明日が共に予選を突破した後の “消化試合” になって良かったなぁ…. と思った。  Nick Carl には “ Welcome Back to Socceroos !! I like Newcastle Jets too !! “ と言うとにっこり笑ってくれた。 日本だとわんさと人が押し寄せなかなかこうはいかないだろうなぁ…..
警備員の一人が Verbeek 監督を指して ”彼はこのチームの何なんだ?“ と訊いてくるので ”彼はこの National Team の監督だ。“と何故か私が教える羽目に?? 

Mark Bresciano が新聞紙上で語っていた 2004年自分が代表デビューを飾ったがこの時はオーストラリアで開催されたにも関わらず ( 5月21日 Sydney : 1-3 5月24日 Melbourne 0-1 共にトルコが勝利 ) トルコ系住民のサポーターの方が多くアウェーで戦っている様な雰囲気だった…. らしい。 それは80年代までの日本と同じだ。 韓国、北朝鮮と試合を行うとアウェーゲームに近い雰囲気だった。

日本もオーストラリアも遠くからワールドカップを眺めていた時期があった。 
しかし一つだけ違うのは1974年にオーストラリアはアジアとオセアニアから出場枠が1つしか無かった時代に既にワールドカップ出場を決めていたのに対して日本は出場枠が3以上に広がった1998年大会まで待たねばならなかった事だ。
それでも今日話した本屋の主人の様に昔からサッカーに触れていた人もいる。 それは日本でも同じ。世界中にそういう人がいるのだ。

明日少しでも気温が上がる事を祈りながら、次の顧客訪問に向かった………

      

Melbourne 入り ...... なんて寒いんだ  

2009-06-16 | 夏季五輪
5月27日、6月に行われるワールドカップ予選、3連戦に向けて Pim Veerbek 監督が30人の候補選手を発表した。 Rhys Williams, Dario Vidosic が初選出だった。
かつて Wales のユース代表に10試合召集された実績のあるRhys Williamd は Middlesbrough の所属だが現在は Championship の Burnley FC にレンタル中であった。しかしここで Williams は17試合に出場した後に Middlesbrough に戻されたがチームは5位に入りその後 Play Off を経て33年振りの Premiership 昇格に貢献。最後の Play Off 等には出場しなかったが Burnley でのパフォーマンスが Pim の目に留まったらしい。 
Dario Vidosic はかつて A-League のQueensland Roar でプレーし2007年から FC Nurnberg に移籍。なかなか出場機会に恵まれず一時は Reserve Team の Regionalliga Süd の1FC Nurnberg Ⅱでプレーしたり更には怪我で戦列を離れるなど不幸な時期を送るも昨シーズン途中奇跡的に復活 SC Freiburg 戦では Budesliga 初ゴールを決めた。 チームはシーズン3位に終わり Budesliga 史上初の Play Off に進出。 Energie Cottbus を破り見事1部返り咲きを果たした。  Vidosic は2006年の AFC U-20 にYoung Socceroos のメンバーとして出場を果たし翌年からの北京五輪予選にも出場。しかし当時の Graham Arnold 五輪監督は Vidosic を最終予選には招集しなかった。
両名ともこのまま Socceroos に招集されないのならWilliams はWales 代表にそして Vidosic はクロアチア代表をそれぞれ目指すと公言にしていたがこの発言が今回の召集に繋がった訳では無いと Verbeek 監督は述べている。
また Adrian Madaschi が5年振りに Socceroos に招集された。 アテネ五輪、2001 年FIFA U-20, 1999年 FIFA U-17 そして前回のワールドカップ予選にも出場歴があるが Guus Hiddink が監督になってからは代表に招集されていない。現在はLiga Pro Prima Division ( 3部 ) の Portoguaro Summaga に所属する。かつては Carl Valeri と共に Grosseto に所属し Scotland の Partick Thistle そしえ Dundee United でもプレーした。
元 Newcastle Jets のスター選手で 2007年Asian Cup の日本戦にも出場した Nick Carle が Pim Verbeek 政権になって初めて招集された。所属先での Crystal Palace でのパフォーマンスが評価されたとの事。 Michael Beachamp は怪我で招集が見送られた。
A-League 勢で選出されたのは Jason Culina のみ。しかし Culina は今年の5月末まで PSV Eindhoven でプレーしており A-League の Gold Coast United でまだプレーした事は無い。 またチーム自体も今年誕生したのだった……. Socceroos の中心選手だった Queensland Roar の Craig Moore は怪我で辞退をした。 A-League 関係者は失望を隠さない。 イタリアの3部リーグよりも A-League は下なのか…….と
しかし Adrian Madaschi はかつて各年齢別で代表歴があり、今回左利きで長身のCBを Verbeek は探していたらしい。更に A-League は2月に全日程を終えていたことが今回の召集見送りにつながったと思われる。

そして注目だったのは Mark Viduka の召集だったが結局 Viduka は戻ってこなかった。 Viduka は所属先の Newcastle が降格すれば引退するかもしれないと周囲に漏らしていたらしい。最終節の Astonvilla 戦に 1-0 で敗れてしまいチームは18位に沈み降格が決まってしまった…..

“ Mark のポジションは開けている。 彼には Newcastle の試合を終えて心の準備が出来たら伝えてくれと言っている。ボールは彼に預けている。 我々は皆彼の Newcastle での立場を理解している。 Very Tough Year であった。 怪我で長期離脱し多くの試合に出られなかった。最後の 5-6 試合に連続で出場し降格となった。 契約が終わりもう若くはない。彼の心中には多くの事が巡っているだろう。 なので私は彼に考える時間を与えた。 もしプレーしないのであれば尊重せねばならない。 それが彼の決定だ。 Mark は当初常に Socceroos でプレーする事に興味を示した。決して“興味なし” とは言わなかった。 時間が欲しい、私は Newcastle でのプレーに集中したい。そして自分の決定を伝える と言ったのだった。“  

Verbeek 監督はこの様に語ったが結局 Viduka は合流せず、地元では来年のワールドカップには出場をしないのでは、召集されないのではないか?とみられている。

ワールドカップ予選に向けて18名に絞られる前に招集された30名は下記の通りであった。

GK Michael Petkovic, Mark Schwarzer,

DF David Carney, Scott Chipperfield, Chris Coyne, Adrian Madaschi, Mark Milligan,      
  Lucas Neill, Jade North, Matthew Spiranovic, Shane Stefanutto, Luke Wilkshire,

MF Mark Bresciano, Jacob Burns, Tim Cahill, Nick Carle, Jason Culina,
  Vince Grella, Brett Holman, Mile Jedinak, Brad Jones, Harry Kewell,
  Dario Vidosic, Rhys Williams. Mile Sterjovski, Carl Valeri,

FW Bruce Djite, Richard Garcia Josh Kennedy, Scott McDonald

5月31日、一行は6月6日のカタール戦に向けてUAEのドバイに向かい調整合宿に向かった。

6月10日 バーレーン戦を終えて……

その日私は横浜スタジアムにいた。目の前の日本対カタール戦が終わりすぐにオーストラリアの友人に電話を入れた。 彼も Sydney の Aussie Football Stadium でバーレーン戦を観戦していると前もって教えてくれた。オーストラリアが 2-0 でバーレーンを降したとの事だった。 日本もオーストラリアも前節に予選突破を決めていいた。そして対戦相手となっていたカタールもバーレーンも負けられない試合。そこで日本は引き分けたがオーストラリアはきっちりと勝点3を挙げた。しかも完封で……

しかし地元メディアは “ 来年のワールドカップで前回以上の成績を目指すのであればこの 2-0 で勝った試合内容よりもずっとパファーマンスを挙げねばならない。殆どのレギュラークラスを休ませたチーム編成のなかで彼らはただ勝点3を取るためにセカンドギアーからサードギアーでプレーをしていた。 ” と厳しい論調が並ぶ。 “もう誰も結果を論じない。 オーストラリアは7戦負けなしで効果的に Verbbek にこれまでのやって来たことを続けられる事を証明した。 この寄せ集めの Socceroos を極寒の中で勇敢にも観戦した 39,540 人の中には誰もより魅力的なスタイルと結果を求めるスタイルは別のものであると疑わずに論じるだろう。” とも論じられている。

試合は前節のカタール戦から7人の選手を入れ替えたオーストラリア代表は Celtic のFW Scott McDonald が1トップでその後ろに Harry Kewell, Brett Hollman そして Mile Sterjovski の3人を2列目に並べた。 Jason Culina , John Jedinak がボランチに入り, インフルエンザで離脱した Matthew Spiranovic に替ってChris Coyne が Mark Milligan とCBを組み左サイドバックにDavid Carney, 右サイドに Luke Willkshire が入ったがこのDFラインはかなり“攻撃的”で守備が出来るのか不安になるDFラインだった。

           


立ち上がりのオーストラリアはまず味方のメンバーがお互いに誰であるかを確認するのに腐心していいたらしい。対するバーレーンはプレーオフに進出するのにこの試合で引き分ければ充分だった。 ナイジェリアからの帰化人選手 Jaycee John のワントップにセットプレー時には Mohamed Salmeen が上がってきてくる。 Kewell が右、Sterjovski が左に開いて高い位置をキープし Hollman が McDonald をサポートするが前半何度かあったチャンスを McDonald は決められない。 やはり中村俊輔のパスで無いと決められないか? それでも54分 David Carney からボールを受けた Kewell がクロスを入れると Fauzi Aaish がボールコントロールをミス。そのこぼれた所を Sterjovski がバーレーンゴールにけり込み先制をすると88分には Jason Culina のオーバーヘッドシュートがポストを直撃するとそのこぼれ球が詰めていた Carney の前に転がり Carney がそのまま押し込み追加点を挙げて試合を決めた。

           

これでアウェーのウズベキスタン戦を最終戦に残すバーレーンの立場は勝点でリードするものの一転して厳しいものになった。見ている方は面白いけど…….

本日より Melbourne 入りしているがはっきり言って寒い。そして午後6時にはもう日が完全に落ちてしまっている。中澤がインフルエンザに感染した疑いがあるらしいが、自分がそうならない様にしないと…….
テレビは連日水曜日の豪日戦よりも 2018年か 2022 年に地元開催を目指すワールドカップ誘致委員会が発足した事を報道する。 

         


テレビでは FIFA Confederations Cup の中継が…ブラジルがカカーのゴールで先制し一時は追い付かれるもあっさりと2点を追加し引き離す。しかしエジプトは54分、55分に連続ゴールで同点に追い付いてしまう。 今の日本にこう言う力はあるだろうか….. かつてエジプトはワールドカップでフリット、ファンバステン、ライカールト、クーマンらのいたオランドと 1-1 で引き分けたことを思い出した。

松井大輔は勝った方が良い、と、岡田監督は勝たねばベスト4は無いと言う。 オーストラリアの選手達はアジアNo.1 の座をかけて….. とインタビューに答えていた。 日本がこの試合に目指す事はまず GK Schwarzer からゴールを奪う事だと思う……..

あぁ寒いわ………..

テレビのConfederations Cup では終了直前にカカーがPKを決めてブラジルがなんとか初戦を勝った.......

       


ホーム4戦終了 1勝3分  Japan 1-1 Qatar 10. 06

2009-06-14 | 夏季五輪


試合終了後、前節ワールドカップ出場を決めた事を日本国民に報告するセレモニーが始まった。 しかしセレモニーは少し沈痛なものとなった。

“こんな試合をしてしまって….”

岡田監督が試合内容を ”謝罪“ する様相が少し…
確かに6万人以上も集まった大観衆の前で華々しく大勝利を収めた後に4大会連続出場を決めた報告をしたかったろうに….
70年代と言うよりもわずか16年前をよく知る私はこんなことくらいは何でもない。 
むしろ次のオーストラリア戦に向けて”出場する“選手達のモチベーションが上昇してくれることだろうと前向きに思えた…… そして競技場を後にするまで雨が降り出さなかった事に幸運を感じた…….

このカタール戦の前売り券の売れ具合はいまいちだったらしく、当日券もあったらしい。しかし私は前売り販売開始と共に購入。これでホーム4試合全てを“制覇”する事が出来た。 出来れば全てさいたまスタジアムでやってくれれば尚よかったのだけど……
この日は週の真ん中水曜日。 仕事を終えて横浜まで向かうが着席出来たのは日本代表のスタメン発表の直前であった。 4日前、タシュケントで予選突破を決め、予定通りこのカタール戦は“消化試合”となった。 しかしこの試合で注目の山田直輝あたりが起用されるのではと期待をしたが山田はウズベキスタン戦の前に怪我で離脱。6月のワールドカップ予選3連戦には出場しない事が決まってしまっていた。 それでも新しい選手がこの試合で起用されて、欧州組はじっくり休んで翌週のオーストラリア戦に…..と期待していた。しかしスタメンを見てややがっかりした。 遠藤こそメンバーから外れたがFW岡崎、MF俊輔、憲剛 CB 闘莉王、中澤、GK楢崎らがウズベキスタン戦に続いてスタメン出場。これでオーストラリア戦のメンバーが大体見えてきてしまった。まぁオーストラリアも Bresciano , Kewell らが出てこないらしいけど…..この日のスタメンは下記の通りだった。


                   9 岡崎
            11 玉田
  
   14 憲剛                     10 俊輔

          7 橋本           5 阿部

     15 今野  4 闘莉王    2 中澤     6 内田

                 GK 1 楢崎

一方、この試合勝たないと予選敗退が決まってしまうカタールはエースの Sebastian Quintana そして MF Tala Ali H ALBLOUSHIが累積警告で出場出来ず、Khalfan Ibrahim Kh A AL Khalfan, が怪我で前節に続いて欠場。( ただし前節は累積警告の為 )クウェートからの帰化人選手MF Tala Ali H ALBLOUSHI はこのワールドカップ予選ではカタールチームでは最も出場時間が長いチームの中心選手適当な代役は見つけにくく、彼の欠場はFWの Quintana よりも痛かっただろう。
FW Hussain Yaser M ABDULRAHMAN, DF Saad Sattam S Al Shammari の怪我による離脱も危惧する論評もあったが、この二人は最終予選の出場歴が短く、 Al Shammari は最終予選でフル出場したのは初戦のウズベキスタン戦のみで11月の日本戦から結局5試合出場歴がなくベンチ入りすら4試合果たせなかった。また FW M ABDULRAHMAN も最終予選でフル出場を果たしたのは9月のバーレーン戦と3月のウズベキスタン戦のみ。彼らが出場出来ない影響は無かったと思う。 
スタメンは下記の通りだった。

            12 Magid Mohamaed I HASSAN

       5 Majdi Abdula             11 Fabio Cesar              9 Ali Hassan  
          Siddiq                          Montesin                     A Yahya

            10 Mohamed Abdulraab              17 Mohammed Yasser
                Al Yazid  

3 Hamed Shami  13 Ibrahim Majed    6 Bilal Mohamed    16 Ahmed Ali FAL 
 Zaher                 AAbdullamjed        B Rajab                 Binlai

                                 GK 2 Qasem Abdullhamed

CB の Ibrahim Majed, Bilal Mohamed , MF Majdi Sidiq, FW Magid Mohamaed の4選手が一昨年の北京五輪予選の日本戦に出場した選手達だった。
ワントップの Magid Hassan は11月の日本戦以来のスタメン出場だったが最終予選は途中出場を含めこれが7試合目の出場。初戦のウズベキスタン戦ではゴールを決めている。 2列目は 11月の日本戦以来4試合ぶりの出場となるウルグアイからの帰化人選手、MF Fabio Ceaar とサウジアラビアからの帰化人選手Maggid Siddiq 。 Siddiq も日本戦以来のスタメンだが最終予選は7試合目の出場。ボランチの Mohamed Al Yazid も北京五輪予選組だが日本戦はベンチにいて出場は無かった。 最終予選は4試合連続のスタメンだ。そして M. Al Yazid とボランチを組むのはこのワールドカップ予選初出場となる Mohamed Yasser Mohamady 。 GK はこの最終予選はMohamed Sar Ahmed がレギュラーだったが前節のオーストラリア戦で起用された Qasem Abdullhamed Burhan が連続出場となった。左サイドバックの Hamed Shami Zaher も初めて起用された前節オーストラリア戦に続いての連続出場。 
初出場選手を含め前節のオーストラリア戦からもメンバーが大きく変わった布陣だった。


私の座席に置かれていた人文字用のペーパーボードは白色だったがこれは後でテレビを見て確認したが日の丸の人文字を作る為のものであった。 楽しみにしていた君が代の斉唱であるが今回は石井竜也。私の中では米米クラブのカールスモーキー石井で覚えている。独身時代は会社の仲間とよくカラオケで米米の歌を歌ったなぁ… あの時サッカーの話をするのは私だけだったなぁ…….

日本のキックオフで始まった試合は 48秒Hassan A Yahya が右サイドを突破してくるがここは駒野がファールでストップ。カタールが立ち上がりから勝点3を目指して積極的に来るかと思ったが1分36秒、中央で憲剛からボールを受けた俊輔が右サイドに出すと M. Siddiq を振り切った内田が走り込み H. Shami がマークに入る前に中央にクロスを入れると走り込んだ岡崎がカタールゴールに押し込み先制ゴールを挙げた。しかし後に場内アナウンスでこのゴールは岡崎のマークに入ったカタール右サイドバックの Al Binali のオウンゴールと発表された。
だがこの先制ゴールで場内はこれからゴールラッシュが繰り広げられるという雰囲気となった。8分30秒には左サイドで闘莉王が前線にボールを浮かして送った所を玉田が走り込み Al Binali を振り切りシュート気味に中に入れると GK Q. Abdullhamed が弾くとそこに詰めた岡崎がフリーで撃つがポストの左に外れてしまった。更に中に俊輔がフリーでいたのだが…….
このチャンスが決まっていればと試合が進むにつれて思われた。以降は前節のウズベキスタン戦を見ているような展開であった。9分17秒には Al Binali がうまく右サイドを突破しファーサードにクロスを入れると M. Siddiq がフリーでヘッドを放つがここは外してくれた。 16分20秒には Fabio Cesar がゴール前に放り込むとそこに Magid Mohamed がフリーでボールを受ける。中澤があわててマークに入る.ボールコントロールに失敗した A. Mohamed はシュートを打てなかった。 
その直後に日本はカウンターから最後は憲剛が低い弾道のシュートを放ったがここはGK Q Abdulhamed の正面だった。カタールは20分を過ぎると A. Yahya と Magid Mohamed の2トップとなり今野のサイドを Fabio Cesar そしてサイドバックの Al Binali が突いてくる。 そしてボランチの M. Yasser と M. Alyazidi が積極的に上がって来るので数的優位を作る。 25分過ぎから憲剛が低めのポジションを取るようになり状況打開を図るが状況はなかなか好転しない。 35分頃には俊輔が左サイドに回って来た。しかし37分にはボールを繋がれ A. Yahya にミドルを撃たれるがGK楢崎がセーブ。 バイタルエリア付近で結構ボールを回されるシーンが目立つようになる。39分56秒にはまたも A.Yahya が橋本をかわしてミドルを撃つがこれはクロスバーを越えてくれた。ここもボールをしつこく繋がれてシュートに持ち込まれた。41分01秒、中盤で阿倍がボールを奪われ M Mohamed が中央をドリブル突破DFを引き付け左に送るとフリーの M. Alyazidi にしかし Alyazidi のシュートはファーポストの右に外れてくれた。 Alyazidi にボールが渡った時には更に左に Siddiq がフリーでいた。42分12秒には中央から Al Yazidi がz年戦にフィードすると中澤の前に走り込んだ M. Mohamed に渡るがここは闘莉王と内田がマークにはいる。
ウズベキスタン戦と異なりボールを繋がれシュートに持ち込まれる、アジアでの戦いでここまで崩された事は….とおもうと43分9秒玉田が粘ってCKを得る。俊輔が入れたCKに岡崎がヘッドで押しこもうとするがI. Majed に当たり跳ね返った所を闘莉王が押し込んだ。劣勢続きの展開に場内は安堵の雰囲気が。私も “前半は最初と最後だけか?でも2点リード…”と思う。場内アンウンスも闘莉王のゴールを告げる。
しかし掲示番は1-0 のままだ。しばらくするとゴールが認められなかった“訂正と謝罪”のアナウンスが。 リスタートが早かったのでセンターサークルからのキックオフの様にも見えたんだけどなぁ….. 闘莉王が激しく抗議をする。後で知ったけど岡崎のヘッドが I.Majed に当たった時に競り合った玉田の手にボールが当たりハンドを取られたのだった。
2分あったロスタイムを終え日本はオウンゴールによるリードで前半を終えた。しかしシュート数は日本の3に対してカタールは6。リードはしているが苦戦を表す数字だった。

両チーム選手交替はないままカタールのキックオフで始まった後半。またウズベキスタン戦の様に押されまくるのか..でも無失点に抑えられればそれでよしとしよう…. と思った。 46分6秒右サイドバックの H. Shami のクロスが入るがゴールには至らない。 46分44秒俊輔が中央をドリブル突破を試みた所を H.Shami がシャツを引っ張れば47分59秒には Magid Mohamed のシャツを内田が引っ張る。 お互いに激しい攻防だ。 カタールは前節オーストラリアと引き分け、この試合の前半失点を喫したが試合内容は悪くない。自信を持って後半に臨んでいる様に見えた。 
そして50分32秒 中央からFabio Cesaar の縦パスに Magid Mohamed と中澤が競りながら走り込む。ペナルティーエリア内に入ったところで Magid Mohamed が倒れると、マレーシア人のSUBKHIDDIN MOHD SALLEH 主審がペナルティースポットを指した。両選手が相手の手をつかもうとしながらボールを追っていたのだが主審は倒れた方に有利な決裁を降した。 内田が Salleh 主審に詰め寄り、楢崎も線審に抗議する。倒れた Magid Mohamed は立ち上がれない。そこを中心にカタールと日本、両選手の輪が出来る。 

         

Magid Mohamed は肩を抑えてピッチの外に出る。中澤が呆然と立ち尽くす。 判定は当然変わらず A. Yahya が楢崎の飛んだ反対の左隅に蹴り込んで同点に追い付いた。 

        

日本は初戦のバーレーン戦以来の失点となった。試合内容は面白くなるが、それにしてもこの判定。 Salleh 主審は2004年アジアカップのヨルダン戦で宮本の抗議を受け入れPK戦を行う場所を変えるのを認めた主審だった。AFC会長はカタール人だったなぁ……. 同点に追い付いたカタールは“倒された殊勲の” Magid Mohamed が下がり Yusef Ahmed がトップに入った。
57分に日本は阿部が下がり松井が投入された。これで松井が2列目の右に入り俊輔が左に。そして憲剛がボランチの位置に入った。 息子のお気に入りの阿倍は久々のスタメン出場に存在はアピール出来たか心配になった….. 失点に目が醒めたか日本は攻勢に出て来る。61分には闘莉王が攻撃参加するが、ここは2点目を失わないか心配になった。まぁ負けても日本は既に予選を突破しているので…..
64分に俊輔から岡崎にボールが渡った所を Bilal Mohamed が倒すがここはノーホイッスル。 あの判定でPKなんだけどなぁ….. 66分には玉田が下がり興梠が入る。どちらかと言えばスタメンで使ってほしかった選手だ。 その興梠に投入直後俊輔からスルーが入るがシュートはGKがブロック。 68分には中盤の憲剛からボールを受けた俊輔がスルーを送りまたも興梠がシュートに持ち込むがここもGK Abdulhalman が防ぐ。

            

70分にカタールベンチは二人目の交替選手 Messad Ali Alhammad を Fabio Cesar に替って投入する。 Ali Ahmmad は北京五輪予選の日本戦に出場した選手で前節のオーストラリア戦まで4試合連続でスタメンフル出場を果たしていた。この試合はどうしてベンチスタートだったのだろう? しかし勝たねばならないカタールベンチはここでどうして守備的選手を攻撃的な Cesar に替って入れたのだろう ??
日本は77分あたりから岡崎と興梠の2トップにして前線からプレッシャーをかける右サイドバックの内田の上がりが顕著になって来た。
こう言う事態になっても頼りになるのはやはり中村俊輔だった。ポジションを右に、左にそして中に替えて決定的なスルーパスそしてボールキープ、ドリブル。どれをとってもレベルが違った。 俊輔はJリーグ復帰の話もあるが欧州でプレーして欲しい、そう思うのは日本人だけでなくアジアの人達もそうだろうと思う。その俊輔が80分本田圭祐に替ってベンチに下がった。 おそらくオーストラリア戦には出てこないだろうなぁ…

          

投入された本田圭祐は持ち前の突破力を発揮。81分に Hamed Shami を振り切り右サイドからクロスを入れる。惜しくも岡崎のヘッドはゴール枠に飛ばなかった。でも後ろにいた興梠はフリーだった。そして日本の怒涛の攻撃が再び始まる。86分に憲剛からボールを受けた本田がシュートを放つが力なくGKの正面に。 87分には内田のクロスに松井がオーバーヘッドシュート。 89分本田からボールを受けた松井がドリブルで持ち込む Siddiq が倒すが笛はならない。 90分になったがロスタイムが4分ある。充分だ。もうリスタートを待つ時は最前線に岡崎、松井、興梠そして本田の4人が並ぶ。 終了直前の93分、本田の力強いドリブル突破から最後は松井がシュートに持ち込むがGKの正面。そして試合終了のホイッスルが鳴った。 

カタールの敗退が決まった。しかし最後にオーストラリア、日本から勝点を挙げる事が出来て、そして北京五輪予選組が多く次のアジアカップそしてワールドカップ予選では脅威になるのではないか?? そして次に指揮を執るのはだれであろう??

          

このワールドカップ予選のホームゲームが全て終わったが最終予選は4試合で1勝3分。 次のオーストラリア戦は出場停止の長谷部、俊輔、本田圭祐、大久保、遠藤らは帯同しないとの事。それでも興梠をはじめ若い戦力は期待できそうだ。それに岡田監督をはじめ代表の面々はこの試合の“悔しさ”を次戦の Melbourne Cricket Grand で晴らしてくれることだろう。

心配なのはインフルエンザだけかもしれない。

でもそれは次元の違うもっと深刻な心配なことか………..


OKADA JAPAN 安堵の予選突破  Uzbekistan 0-1 Japan 6.6

2009-06-13 | 夏季五輪
ロスタイムは表示通り4分弱だった。シリア人の Mohasen Basma 主審の試合終了を告げるホイッスルが鳴った。ガッツポーズを取る中澤がテレビ画面に映し出される。そしてGK楢崎と抱き合いそこに闘莉王がそして長友が駆け寄り抱擁の輪に加わる。 この試合を印象付けるラストシーンだった。 

自国開催の2002年大会を含め4大会連続でワールドカップ出場を決めた瞬間であった。12年前のその瞬間の様に歓喜を爆発させるのを抑える(あの時は日本時間の深夜だったからなぁ….子供もまだ2歳になったばかりだったからなぁ…..) のに腐心する必要はなかった。ただ安堵感が体の中を駆け巡った。そして改めてワールドカップを遠くから見ていた70年代の事を思い出し、日本サッカー界が進歩を遂げているその幸福感を感じる。 もうドーハの悲劇でさえ“伝説”となっているようなので…….

日本時間は6月7日。現地時間の6月6日午後7時少し前、ウズベキスタン、日本の両チームのスタメンの選手達がピッチに現れた。 12年前、ここ Pakhtakor Stadium では大苦戦をの末、終了直前、起死回生の同点ゴールによって日本は蘇生したのだった…. その頃と比べるとかなり競技場は近代化されていたようだったが、ピッチは堅く荒れており芝は深くボールが走らない状態であったらしい。天候は曇りのち雨。 前日の報道では大雨も予想されていた。気温は18度。このコンディションは日本に味方しただろう。

日本のスタメンは内田に替って駒野が右サイドバックに入った以外は1週間前のベルギー戦と同じメンバー。負傷が心配された大久保。そして Kirin Cup 2試合で3得点の岡崎がスタメンに抜擢された。そして中村憲剛は最終予選初スタメン。

                                16 大久保 

            9 岡崎         14 憲剛        10 俊輔 

          17 長谷部    7 遠藤

   3 駒野     2 中澤   4 闘莉王   15 長友

               GK 1 楢崎

ホームのウズベキスタンは3位に入る為には絶対に勝点が欲しい試合。前節警告を受けて累積警告の為に出場停止となった右サイドバックの Gafulov Anvar をはじめ5人の選手が前節のオーストラリア戦から入れ替わった。

        15 Geynrikh       10 Tadjiyev

     6 Hasanov               8 Djeparov

        18 Kapadez       9 Ahmedov

    3 Suynov    5 Ismailov  2 Karimov   4 Tuhtahujaev

                 GK 12 Nesterov

日本戦では Shatskikh のワントップの後ろに右から Hasanov, Djeparov そして Magdeev の3人が並んだがこの試合は Geynrikh と Tadjiev の2トップ。 ALexsander Geynrikh は最終予選初スタメン。それどころか出場自体10月の日本戦以来。Farhod Tadjiyev は最終予選、さいたまスタジアムでの日本戦に続くバーレーン戦からスタメン出場。続くカタール戦はハットトリックを決めた。 
Gafulov の抜けた右サイドバックには最終予選から出場する Tuhtahjaev が入り10月の日本戦にも出場した188cm の Ismailov がこのワールドカップ予選初出場の Hamza Karimov と組む。左サイドバックには9月のオーストラリア戦以来5試合ぶり出場の Ilhomjon Suyunov 。GKは3次予選からゴールを守り続ける 183cm の Ignaty Nesterov 。  Shatskikh は2試合連続でベンチからも外れる事に。

AFCの公式発表では34,000 人の観衆が集まったが9割はもちろんホーム、ウズベキスタンのサポーター。口笛、ブーイングがテレビの音声からも聞こえる。日本のキックオフで始まった試合は36秒憲剛が遠目から最初のシュートを放つ。 1分34秒には中澤が Geynrikh に倒されるが笛はならない。その後も1対1ではウズベキスタンの選手体の強さが目立つ。4分9秒には左サイドを上がったTadjiyev を中澤が倒してFK を与える。 Djeparov がボールをセットするが日本のPA内に長身の CB Ismailov ら5人の選手がなだれ込んで来るのを見ると脅威を感じる。ここはクリアーをするがカウンターに入った時にボールが転がらずに弾むので日本選手はこのピッチにいかに早く順応出来るかが一つのカギとなるか?6分に攻撃に転じた日本は俊輔が倒されるがノーホイッスル。岡田監督が激しく Basam 主審に抗議する。7分35秒にオフサイドを取られ間接FKからロングボールをそのままゴール前に放り込まれ Tadjiyev, Geynrikh が雪崩れ込むがここは中澤がクリアー。最後はウズベキスタンの選手が出した様に思えたがウズベキスタンのスローイン。岡田監督も両手を広げて抗議の姿勢を見せる。

しかし8分31秒日本が先制する。相手クリアーボールを拾った長谷部からボールを受けた憲剛がフィードするとそこに岡崎が走り込む。 Karimov, Ismailov をかわして放ったショットは GK Nesterov にぶつかるもそのままボールは岡崎の前にリバウンド。岡崎は倒れこみながらそのボールをウズベキスタンゴールに押し込んだ。慣れないアウェーのピッチにややおされ気味の立ち上がりに奪った見事な先制ゴールであった。

          


これで岡崎は Kirin Cup から3試合連続ゴール。 憲剛のロビングも素晴らしかった。この前のプレーでウズベキスタンDF2人に挟まれてボールを取られた直後のないパスであった。 11分29秒には岡崎がPAすぐ外の正面で倒されて絶好の位置でFKを得る。俊輔と遠藤がボールをセットする。遠藤が直接狙ったFKは左のポストを直撃。その跳ね返りを大久保が押し込み追加点!!と思うもオフサイドフラッグが上がっていた。12年前も城のシュートがゴールネットを揺さぶったがオフサイドで取り消された。あの時は試合後JFAはAFCに公式に抗議をした。もちろん判定は変わらなかったけど…..

そのリスタートからボールを繋がれ Geynrikh が日本ゴールに迫るがここは闘莉王がコーナーに逃げる。 先制ゴールを許したウズベキスタンは10月の日本戦にも出場したボランチの Ahmedov とKapadze が高い位置に張り、2列目の Djeparov, Hasanov のどちらかが最前線に入り攻撃時は3トップを形成する。ボールが走らないので両サイドにロングボールを入れそこに選手が走り込む。また Geynrikh, Hasanov と言ったドリブルが得意な選手がボールを持つと大歓声が後押しをする。 
後押しをするのは歓声だけでは無かった。俊輔が倒されても笛は吹かれずプレーは続行され、遠藤がハイボールをコントロールしようとすると笛が鳴り丁寧に岡田監督の様子を確認する?第4審判が何度も岡田監督をはじめ日本首脳陣に着席を促すシーンが映し出される。
押し込まれるシーンの続く日本は24分45秒に俊輔からボールを受けた長友が左サイドを抉りシュートを放つがここは GK Nesterov がファインセーブ。これがこの試合数少ない長友が攻撃参加したシーンの一つであった。 26分20秒 左サイドでHasanov が Geynrikh からリターンを受けて長谷部がマークに入る前にクロスを入れるとネアーサイドに飛び込んだ Djeparov が闘莉王ともつれながらヘッドを放つが闘莉王に当たりコーナーに。闘莉王が担架で出されるもこのCKは何とか凌ぐ。 
バイタルエリアでの Geynrikh のボールキープから何度も日本ゴール前での試合展開が続くが最後は中澤らDF陣が跳ね返す。 32分には俊輔が Djeparov を蹴って警告を受けてしまった。予選での警告数はワールドカップ本大会にも持ち越されるのだろうか……と心配になる。
そして32分に Ahmedov がCKのクリアーを拾ってミドルを放つ。こう言うシュートを見ると体格的に欧州に近いものを見せられた気がする。37分には長友が Tajiyev を倒して警告をもらってしまうが Tajiyev のドリブルの強さも体格の違いを見せられた様だった。 
44分32秒、ウズベキスタンは決定機を作る。右サイド長友と相対した Djeparov は左に小さく寄りながら後ろから走り込んだ Kapaze にボールを送るが Kapaze はスルーし Tadjiyev が楔となりにゴール前に走り込む Kapze に。しかし Kapaze がボールに触れる前にどこからともなく戻ってきた長谷部がコーナーに逃れて事なきを得たが本当に危ないシーンだった。 前半終了直前に右サイドを上がった駒野が中に入れ、憲剛があいてDF をひきつけ体をターンさせボールを左に送ると走り込んだ遠藤がそのままダイレクトで撃つが惜しくも右上に外れてしまった。 GK Nesterov が全く反応できなかっただけに惜しいシュートだった。そして前半が終わった。リードはしているものの何度も冷や冷やさせられた。  

         

ウズベキスタンのキックオフで始まった後半。開始早々の46分6秒最初の決定機を日本が掴む。 左サイドを遠藤からボールを受けた長谷部がドリブルであがり中にライナーのクロスを入れるとそこに大久保が Karimov と競り合いながら飛び込むが惜しくもポストに阻まれた。大久保はその直後にも Ahmed をかわしてミドルを放ったがこれはポストの左に外れて行った。
その後はウズベキスタンが押し込むシーンが続いた。特に右サイドは Djeparov, Kapaze がポジションを変えながらボールを繋いで来る。左サイドは Suyunov の上がりがよく Gaynrikh がよくサポートする。 そして日本のお株を奪うようなワンタッチでボールを回してくる。日本選手がボールを持っても選手が1人、2人とすばやく寄って来て自由に動かせない。ボランチの Ismailov と Ahmedov が攻守に絡んむので常に数的優位を作って来る。そして Basma 主審の笛に日本ベンチもフラストレーションが上昇してくる。54分には長谷部が倒されてもノーホイッスル。これには岡田監督も我慢ならないと言った様子で第四審判に着席を促された。 ウズベキスタン選手のドリブルも力強く一人のタックルでは簡単に倒れなくなって来た。 59分にはドリブル突破を試みる Kapadze のマークに入った遠藤の肘が顔に入りイエローを受ける。
日本はリードしている上に勝点3が必要なのは日本よりもむしろリードされている
ウズべキスタンの方なので焦る必要はなく、しっかり守って相手を焦らせればいいと思ったのだが….. ウズベキスタンベンチは Tadjiyev を下げて Soliev Anvarjon を投入した。 Anvarjon はこれで4試合連続と集中出場だが3月のカタール戦でゴールを決めている。この交替でフォーメーションはどう変わるのだろう…
日本も66分に憲剛を下げて本田圭祐が投入され2列目の右サイドに置かれる。そして俊輔は岡崎と大久保の2トップの下に入った。 フィジカルで劣勢を強いられていたが本田であると体格勝負は引けを取らない。本田のボールキープまたはポストプレーに期待するが試合は日本ゴール前の方向に向かって展開される。67分には Djeparov がゴール前に放り込み Ismailov が闘莉王と競り合いながらバックヘッドを撃つがここはゴール枠を外れる。69分に大久保が下がり 185 cm の矢野が投入された。これにより前線で標的が出来たせいか日本のロビング攻撃が増えた様だった。73分には日本のCKからクリアーされたところに長谷部が詰めた所を Geynrikh がチャージにはいりイエロー。絶好の位置でFKを得たが俊輔の蹴った弾道は右ポストの右側に外れて行った。 
そして Gaynrikh が下がりこのワールドカップ予選初登場の Erkinov Shakhob がピッチに入った。Shaknob は投入直後に中澤を後ろから倒す。中澤はしばらく立ち上がれず長友が外に出してゲームを切るがウズベキスタンはそのスローインを日本に返さず日本ゴール前に投げ込んでくる。 76分には駒野が Suyunov に倒されるがホイッスルは成らずその直後に本田が Hasanov を倒すとしっかりと笛を鳴らされ、岡田監督の納得のいかない表情が映し出される。 この時間帯、ウズベキスタンは中盤を飛ばしてロングボールを放り込むようになる。ボールを繋いでも長谷部が素晴らしい対応をするからか?それとも日本の中盤の体力が落ちて来たせいか…. 俊輔が右サイドに入り本田が中に入って来た。 78分に遠藤からのロビングに本田が飛び込むがわずかに届かなかった。
ウズベキスタンは日本ゴール前に人数を集めてまたボールを繋ぎ出す。日本がクリアーしたボールを拾い波状攻撃をしかける。 79分に岡崎 Tuhtahjaev を倒して笛が鳴った。 エリア内に6人のウズベキスタン選手が集まる中に Djeparov がファーサイドに放り込むが長谷部がコーナーに逃げる。そして再び Djeparov が入れたCKをファーサイドで Erikinov が拾って中に入れるが今度は闘莉王がCKに逃げる。右から入れた Djeparov のCK は日本のゴール前を通って逆サイドに流れてひやりとする。そして更に逆サイドに振られるが Djeparov のシュートは大きくクロスバー外れてくれた。

                   

83分には左サイドバックの Suyunov が下がり Jurayex Sakhob が入る。 Jurayev は3月のカタール戦で先発フル出場して以来の出場だ。84分にはカウンターから右サイドから入れられたボールに Hasanov がヘッドを放つがここは楢崎が右に倒れこんでキャッチ。 88分には Kapaze のスルーパスが Erkinov に渡るが長谷部がコーナーに。このコーナーはクリアーをし、日本ベンチ前で準備している阿部を映し出すが、ボールアウトになりウズベキスタンのスローインとなる時、Basma 主審が試合を止める。そうして長谷部にレッドカードを出してしまった。長谷部がCKの直後にマークに入った Djeparov に肘を入れたのを線審が観ていて主審に報告したのだった。 なかなかピッチを後にしない長谷部に Basma主審が何度も早く出るように促す。納得のいかない長谷部に俊輔がこれ以上“重罪”にならない様に宥める様に退場を促す。 そして俊輔に替って阿部がピッチに入ろうとした時は90分を過ぎていた。更に岡田監督が右手を振り上げながらベンチを後にする。退席処分を宣告されたらしい。試合後岡田監督は交替選手に指示を出していたら退場とされたと言っていた…..

        

ウズベキスタンのスローインで試合が再開され日本ゴール前に入れられたところ Kapaze が後ろに戻し Tuhtahujaev が放ったミドルは日本ゴールの右上隅に飛ぶ。楢崎が必死のパンチングで弾道を替えるとボールはゴール上隅を叩いた。そのこぼれた所を再び繋がれ右サイドからゴール前に放り込まれる。闘莉王が頭に当てるがこぼれた球がフリーの Ismailov の前に落ちシュートを撃たれるが大きくバーを越えてくれた。 Tuhtahujaev, Ismailov いずれのシュートが入ってもおかしくなかったシーンだった。 47分17秒カウンターから Hasanov がドリブルで上がった所を後ろから岡崎が倒してFKを献上する。しかし Djeparov が強引の直接狙ったFKはポストの右をかすめる様に飛んでいった。48分30秒 Kapadze とハイボールを競った闘莉王がファールをとられFKを与える。そのFKからゴール前の Kapadze に渡る。 Kapadze が闘莉王を背負いながら戻した所を Karimov がミドルを放つがこれは大きく外れてくれた。楢崎がGKをセットした時はロスタイムも過ぎて49分を回っていた。楢崎が大きく前に蹴り出した時に Basma 主審のホイッスルが鳴った。 今日の主審を見ているとあと数分は笛を吹かない様に思ったけど……..

引き分けよりも勝点3が日本よりも必要な相手のホームの試合。苦戦は予想されたが想像以上の苦戦だった。そしてサッカーにおいてフィジカルの強さがかなり重要な要素だと再確認させられた。
この時、あとの残りの2試合に就いてホームのカタール戦は主力を休ませ若手主体で臨み、最後の前回ベスト16のオーストラリア戦はフル代表で臨むのでは…..と期待していたのだけど……

これで日本は初出場以来ワールドカップは皆勤だ。 日本サッカーは大きく進歩していると思うけど、ワールドカップの出場枠が広がった事の方にも感謝をした…  

本当に幸せな時代になったと実感できた……. でも70年代のあの時代も忘れられない.....

    

欧州でテレビ観戦 UEFA Champions League Final

2009-06-02 | EURO Football

ワールドカップ よりもレベルの高い戦いと言われている UEFA Champions League 。
その決勝戦が行われた5月27日。私は商用で西ドイツ時代の首都 Bonn にいた。 ドイツ人は有難い事に仕事は午後5時前にはさっと終わってくれる。 更にこの日の訪問先は長年付き合った代理店。 私の“事情を察して ”Arbendessen “ の招待は無かった。
ホテルまで送ってもらい、書類等を整理しこの日の Arbendessen を探しに街にでた。Bonn は仕事でも何度も来るが忘れられないのは前回の ワールドカップ。
当時、街はほぼワールドカップ一色。SAMURAI JAPAN の宿泊地となり多くの日本人と遭遇しドイツそして世界の football junky 達と触れ合った。 あれから3年か…… Wasser Mineral 等をスーパーで買い、“行きつけの” Sushi Take Away Shop に。 ここの Take Away を経営しているのは結構若くてきれいな長髪さらさらの韓国人女性。3年前丁度私が Nürnberg で行われた日本対クロアチア戦の帰りにここの前を通った時に大極旗がこの店の前に掲げられていた。寿司を買おうかと中に入ろうとしたらここの女性主人が申し訳なさそうに „ Ausverkauft  売り切れ “ と私に説明した。私が着ていた日本代表のレプリカを指差し、そして彼女が韓国人だと想像できたのでお互いの代表チームのワールドカップでの戦いを少し立ち話した.......

今回はその女性主人はいなかった。しかし親切なドイツ人の店員さんが “ Donburi の Take Away も始めました。” と教えてくれ、寿司と YAKITORI DON を勝って帰る事にした。でもこの日のドイツは前日の雨のせいか少し肌寒かった......

ホテルに戻ったのはキックオフのまだ1時間以上も前。しかし20:15 からテレビ中継が始まった。  Bayen München でも指揮を執った事のある Ottmar Hitzfeld 現スイス代表監督が解説している。 私は何故 DFB が彼を代表監督に迎えないのか未だに理解が出来ない。 一説には“彼はテレビ解説が好きだから。”との話があるらしいが.....

両チームのスタメンが紹介された。 Barcelona はDF のDaniel Alves が累積警告。
そして Eric Abidal が前節の Chelsea 戦で退場になり出場停止。 Puyol, Sylvinho がサイドバックに入る。 そして Henry がスタメンに戻って来た。

                               9 Eto’o

   14 Henry                                   10 Messi

               8 Iniesta                    6 Xavi

                        28 Busquets

   16 Sylvinho    3 Pique    24 Toure    5 Puyol

                       GK 1 Valdes Eto’o,

ただバルサの前線は試合中でも目まぐるしくポジションを変える。
Iniesta, Puyol, Valdes が3年前の Final の出場経験者。Henry は Arsenal のメンバーとして出場。
一方の Manchester は前節快勝した Arsenal 戦とほぼ同じメンバー。 Darren Fletcher に替って Ryan Giggs がスタメンに。 Gary Neville はベンチにも入っていなかった。 Neville は Champions League では準々決勝の 1st Leg の72分から途中出場して以来ピッチに登場する事はなかった。 Capello の代表では無くてはならない存在らしいが…. そしてかつて愛する京都サンガでプレーした朴智星が昨年はベンチ入り出来なかったがスタメンに名を連ねた。

                              7 Ronald

              10 Rooney                  13 朴 

        11 Giggs      16 Carrick      8 Anderson

     3 Evra    15 Vidic    5 Ferdinnand    22 O’shea

                          GK 1 Vander Sar

朴と Anderson を除く9人が昨年の決勝戦の出場経験者だ。
両チームの選手達が入場する。ゴール裏の Manchester United 側のサポーター席に違いない。  FOR SIR MATT の人文字が映し出される。試合前日1909年5月26日生まれの伝説の Sir Matt Busby の生誕100年を迎えたその祝賀イベントをここでサポーター達が行うと聞いていた。 1968年の European Cup, 1999年と昨年の UEFA Champions League に続いて4度目のタイトルを Sir Matt Busby に捧げられるだろうか。 

                   

一方対戦相手の FC Barcelona は3年振りの決勝戦進出。1992年、2006年に続いて3度目のUEFA Champions League を狙う。 意外だったのは Europe Champions Cup 時代、Real Madrid が大会創設から5連覇を含む6度も優勝したのに Barcelona は1992年 Wembley での決勝戦、延長に入ってRonald Koeman の強烈な直接FKが Sampdoria Genoa ゴールネットに突き刺さり勝ち取ったのが最初の Europe Champions Cup であった。 この試合を私は商用先の Poland Warszawa でテレビ観戦していた。 初めて見るハイレベルの試合に文字通り手に汗握るテレビ観戦であった。 今回チームを指揮するのは Josep ( Pep ) Guardiola Sala 。この時のメンバーでもあった。 他にも GK Zubizeretta, Juan Carlos, Bakero, Laudrup そして Stoichikov がいた。 監督は Johan Cruyff だった。
Guardiola監督のキャリアーとしては対戦する Sir Alex Ferguson とはまだ比較しにくいだろうが Champions League となって史上初めての同一クラブ2連覇を阻止できるだろうか……

Barcelona のキックオフで始まった大一番。 立ち上がり直後から Manchester が文字通り怒涛の勢いで Barcelona ゴールに襲いかかる。48秒には Anderson のドリブル突破を Yaya Toure が倒してFKを献上する。キッカーは Ronald 。 狙い澄ました32mのショットはワンバウンドで GK Valdes が弾きそのこぼれ球に朴智星が詰め寄るがその前に Pique がコーナーに逃げる。 そのCKからこぼれ球を拾った Rooney が撃つがこれは枠を外れる。 4分45秒には Ronald が中央からミドルを放つ。しかし右サイドで手を上げた朴はフリーだった。 Ronald は8分6秒にも左からのボールをバウンドをうまく利用してシュートを放つがファーサイドの右側に外れて行った。この時点で Manchester のシュートは5本に対して Barcelona は 0 だった。
しかし先制ゴールは Barcelona 。中盤で Messi からボールを受けた Iniesta がドリブルで中央を突破。エリア付近で右サイドの Eto’o に出すと Eto’o がマークに着いていた Vidic をかわして Carrick がタックルに入る前に放ったショットはGK Van der Sar を破って United ゴールに突き刺さった。 自分の左腕を叩きながらコーナーフラッグに走り喜びを爆発させる Eto’o 。攻め続けていた United は初めてのピンチに失点を許した。

              

この失点に動揺したのかその直後 Van der Sar はバックパスの処理をあやまりCKを与えてしまったがこのピンチは失点を逃れた。
15分36秒、左サイド後方から右サイドに流れたRonald にロブが入り中に切れ込み突破をはかろうとしたところを Pique が倒してこの試合初めてのイエローが出る。 
そして左サイドから20mのFK を Giggs が直接狙うがここはクロスバーを越えて行った。 19分58秒にはダイレクトパスをつないで朴がゴール前に迫るがここは GK Valdes がクリアー。その直後に Ronald が Toure がマークに入る前に放ったショットはゴール枠を捉えられなかった。 21分50秒には Rooney のドリブルからCKのチャンスを作り、そこから Ronald の放ったヘッドはわずかにクロスバーを越えた。
開始直後の猛攻。そしてこの時間帯の攻勢を見ると United がいつ同点に追い付いてもおかしくないと思ったが、先制ゴール後から Barcelona は低い位置取りからボールを奪うと比較的ゆっくりと前線にボールを繋ぎその間に後方から次々と人が出て来きて数的優位を作ってしまう。 特に両サイドバックの Puyol, Sylvinho の上がりが良い。 国際映像(であろうとおもう。)は比較的カメラの位置が引き気味なのでそのへんのところが良く解かる。ただやはり観客席からでは無いので両サイドバックが上がった時に誰が埋めているかはよくわからなかった。数的優位を保たれると技術力の高い Barcelona の選手網からボールを奪うのは困難だ。時間が経つにつれて United をトップの Ronald にロングボールを放り込むばかりになって来た。 
そして Barcelona は Iniesta Messi のドリブル突破が目立ちはじめる。

            
     

26分53秒には右サイドをドリブル突破をはかる Iniesta を Anderson が倒してFKを得る。 その26mの FK を Xavi が狙うがポストのわずか左に外れる。 
その直後には Messi が中央からドリブル突破をはかると Rooney, Carrick そして Vidic の3人がかりで止めにかかるが最後は Messi が Vidic のシャツを掴んでファールを取られた。

              

前半はこのまま 1-0 で終わったが後半。United はどうやって同点ゴールを狙うのだろうと思った。 後半に入り United は Carlos Tevedz を Anderson に替えて投入し前線の右に入れ朴智星を2列目の右に下げる。私は朴が替えられるかと思ったけど….
最初のチャンスを Barcelona 。48分に Xavi からボールを受けたHenry が左サイドから Vidic をかわしてシュートに持ち込むがここは Van der Sar がブロック。以降も Barcelona の攻勢が続く。 49分59秒には Eto’o のスルーに Messi が走り込もうとするが倒されるもノーホイッスル。  51分46秒には Iniesta のドリブル突破を Tevedz が倒してFK. ポジションも正面で距離もわずか18m 。  Xavi が直接狙うがポストを直撃。 Barcelona がいつ追加点を挙げてもおかしくない展開になって来た。 
United は後方でしかボールが回せず、前線にボールが出ても両サイドを抑えられてしまっている。 スタンドからは口笛が飛ぶようになった。 55分39秒には Tevedz, Rooney で右サイドを突破し中に入れるも Ronald , 朴に合わない。 60分にはロナウドが左サイドをドリブルで上がり Carrick を経て右サイドの Rooney に送られるが繋がらない。 その直後にはスルーで抜け出した Rooney がシュートを放つが Puyol がブロック。 Ronald がオフサイドを取られて天を仰ぐシーンも。
67分遂に朴智星がベンチに下げられブルガリア人FWの Berbatov が投入される。アジア人として史上初めて Champions League そして Champions Cup の決勝戦をプレーした朴智星であったが良い処は見せられなかった。開始直後のチャンスを押し込んでいれば….と悔やまれる。 でも彼は愛するサンガの卒業生だ…..
Berbatov がトップの真ん中に入り、2列目に左から Ronald Tedez Rooney の3人が配置される。 こうして攻撃のタレントが揃ってきたが、 Barcelona に追加点が入る。 70分Puyol がドリブルで上がり右に開いた Eto’o に送る。 Eto’o は中に入れるがクリアーされる。しかしこのボールを拾った Xavi がドリブルであがりアーリークロスを入れるとそこには Ferdinand と O’Shea の間に走り込んだ Messi がフリーでいた。 Messiはやや後方にジャンプしそのクロスを頭で United ゴールに叩き込んだ。 

        

1999年の Bayern München との決勝戦では奇跡の逆転勝利を収めた Machester United だがこの試合展開で2点差がついては....と思った。それでも United は71分に Giggs からのクロスから Ronald がシュートを放つが GK Valdes がブロック。そのCKから Berbatov がボレーを放つがこれは枠を捉えられない。 Ronald は焦りが生じたか Barcelona が攻撃に転じた74分にマークに手を焼いた Puyol を倒してFKを与えてしまう。 Xavi が入れたクロスに Puyol がヘッドで狙うがここは GK Van der Sar の正面。スタンドからはバルササポーター達の  “バルサ ! バルサ!! バ~ルサッ !! ” の合唱が聞こえて来る。 Ronald は78分にも Puyol へのチャージがファールに取られイエローを出される。そして Xavi が何か Ronald に叫ぶ。そしてRonald と Rooney が左右のポジションを入れ替わった。 Rooney はこの試合3度目のポジションチェンジだ。  Puyol は難攻不落だったか。

       
       
そのPuyol は84分がフリーでシュートを放つが Van der Sar がファインセーブ。 この試合 Van der Sar は2失点を許したが敢闘賞ものパフォーマンスだった。 87分 United がCK のチャンスを得る。 Ronald がおとりになりボールがかぶり後方の Berbatov がフリーで放ったヘッドはクロスバーをわずかに越えてしまった。 
これが入っておれば試合展開はまだまだわからなかったのだが... 結局3分あったロスタイムの間にも United は得点を挙げられずにタイムアップ。 Barcelona が3年振りのタイトルを勝ち取った。そして Manchester United のUEFA Champions Leageu の不敗記録は25でストップした......

ベッドで寝転がってテレビ観戦していた私はまどろみ始め....... 約半時間近く寝入ってしまった。 でもテレビはまだ Roma の Stadio Olimpico の様子を映していた。 日本は何時だろう.......

翌日の欧州の新聞は MESSI の文字が一面を派手に飾っていた。
12月 UAE で開催される Club World Cup に Barcelona と J リーグのチームが戦う事が実現する事を祈りながら Frankfurut 空港に向かった........ あぁ時差が取れない。