Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

Sydney に響く We are REDS

2007-03-23 | Football Asia
ACL第2節、川崎・浦和とも引き分け(読売新聞) - goo ニュース

約1年半ぶりの Aussie Stadium 。前に来た時は A League 発足直後。大雨にも関わらず約3万人の観客が集まり、オーストラリアでのサッカーの興隆を目の当たりにし、J League 発足時を思い出した。そして今回。クラブレベルでの初めての国際試合公式戦のホームゲーム。スタジアムの周囲は地元サポーター達の歌声が聞こえて来る。それは数こそ少ないが欧州での試合前を思わせるシーン。少なくともJ League ではお目に掛れない。元来 REDS サポーターでない私も、試合に“参加”しようと赤いシャツを着てここに。(美濃部監督すみません?)背番号は家内と息子のお気に入りの9番 NAGAI 。その赤シャツ姿を見る人の殆どは何かしら言いたげに微笑み掛けてきたり、親指をあげたり。そして Have a nice game と握手を求めて来る人や記念写真を依頼する人達も。ワールトカップと少し雰囲気が似ている。これが欧州のカップ戦そして南米なら試合前はこうはいかないだろう?
Stadium の入りは試合開始15分前というのに半分以下。そして日本から1,000人とも 2,000 人とも言われている応援ツァーで駆けつけたサポーター達は早くも整列を終え?試合開始前のシュプレヒコールを始める。その“セレモニー”に地元の人々は一斉にデジカメやらハンディムーバを回しだす。
この大声援。入場を控えた浦和の選手達にも届いているはずだ。
やがて大歓声に包まれて両チームのイレブンが登場する。 Sydney FC のスタメンは GK Bolton 。4バックの DF 陣は左から Nikolai Stanley, Fyfe Iain , Mark Rudan, Mark Miligan 中盤は左から Middleby, Carney, Corica, Uftak Talay。2トップは 左に Bosque 右にZdrilic。3月7日、アウェーでの上海申花戦と同じスタメン。 A League の Minor Semifinal の Newcastle Jets 戦以来約1月振りのホームでの試合だ。一方の REDS、 守備に散ったイレブンの位置を確認しようとピッチに目を移すと最終ラインに4人並んでいる。4バックかな?と背番号からメンバー確認をする間もなく(後で調べたが REDS も17日の甲府戦と同じメンバーだった。)先制ゴールが決まってしまった。左サイドを突破され Zdrilic がクロスを入れる。一旦は跳ね返されたが、それを Miligan が拾い、絶妙のスルーパスが Carney に通りそのままゴールを割られてしまった。 試合開始前から REDS サポーターの声援が渦巻いていた Aussie Stadium に地元Sydney サポーター達の大歓声が湧き上がる。あたかも REDS サポーター達に“それみたことか”と言いたげに。右サイドを突破してきた David Zrrilic は1997年から2004年のシーズンまでScotland の Abadeen を始め欧州のクラブを渡り歩いたベテラン。オーストラリア代表試合出場数30試合を記録し20ゴールを決めている。スルーパスを通した Mark Milligan は五輪代表候補選手。そして先制ゴールを決めた David Carney は17歳時から3年間 Everton のユースチームに在籍。一昨年日本で開催された Club World Cup ではAl Ahlyn 戦で決勝ゴールを決めた24歳の Socceroos候補選手だ。こうしてみると個々の選手のレベルは決して低くないのがわかる。この失点で REDS イレブンの目が醒めてくれると良かったのだが、失点直後の2分に小野からのロングパスをワシントンが落とした所にポンテが詰めシュートを放つが、それ以降は Sydney FC の攻撃が続く。特に浦和の左サイドをどんどん突いて来る。一方のREDS はBrosque を闘莉王が後ろから倒したり、 Robin Middey の浮玉のパスからピンチを招き最後は鈴木啓太が何とかコーナー逃れるなどペースが握れない。9分にはCKを何とかワシントンがクリアー。その直後の Sydney のスローインから Bosque, Zdirilic と繋がれてシュートを撃たれるなどピンチが続く。9分にようやく 坪井のドリブルからワンツーでワシントンが抜けてチャンスを掴みコーナーを取るがゴールには結び付けられず、その後も Sydney の攻勢が続く。11分にはまたもREDS の左サイドを Middey , Uftak Talay のパス交換で崩され Alex Bosque に危ないクロスを入れられコーナーに逃れるのがやっと。そのCKに191cm の長身DF。 Mark Ruddan に飛びこまれあわやのシーンが。主将の Ruddan はかつてBundesliga の Alemania Aachen でプレー。他にも中国の南京、マレーシアの Selang Pubkik Bank でもプレーした31歳のベテラン選手。16分にはまたも Milligan からのスルーパスが REDS ゴール前に通るが何とか啓太がクリアー。この時間帯、 REDS はワシントンのワントップに左に小野、右に永井が続くが、小野の後ろを狙われている様だったが、19分には左サイドを Middey にあがられ前線の Brosque に。 Brosqueは坪井を振り切ってクロスを入れられたがここはシュートに至らず、20分にはペナルティーエリアの右側でFKを与えてしまい、そのFKに Ruddan に飛び込まれるがキーパーチャージ。それでもマークの闘莉王は跳ね飛ばされていた。闘莉王が当たり負けするとはJ League では考えられない。それでも正面からの1対1の勝負ではREDS 選手が勝るようになって来たのでそろそろ主導権をと思う22分、左サイドからCarney に突破され、 Brosque とのワンツーで抜け出され REDS ゴールに迫られる。坪井と闘莉王が Carney を取り囲むが闘莉王が Carney を倒してしまいPKを与える。激しく抗議する闘莉王。しかし、場内スクリーンに映し出された Replay では闘莉王の足が Carney に掛っていた。そのPKをTalay が落ち着いて決めて追加点を与えてしまった。 これで Talay は上海申花戦に続いて連続得点だ。Uftak Talay は名前の通りトルコ系の選手で1995年から10シーズンに渡りトルコリーグでプレー。名門 Galatasaray にも所属した選手だが、不思議なことに代表歴が無い。 
開始22分間での2失点にオジェク監督は控え選手にアップを命じる。そして小野を呼んで何やら指示を。何語で話しているのか?その直後に浮玉にポンテが足を出した所に Zdrilic の頭があり、 Zdrilic は倒れてすぐに起き上がれず外に出される。(結局ピッチに戻ったが)そしてお返しとばかりに空中戦の競り合いでワシントンの後頭部に191cmの長身DF Rudun が頭突きを入れるが、ワシントンの後頭部に頭が入る事自体 Rudan の長身を物語る。REDSイレブンに焦りが生じなければ良いのだがと心配をはじめた30分、右サイドを山田がドリブルで突破ゴロのセンタリングを入れると走りこんだポンテがゴール左隅に蹴り込み1点を返した。まるでシュート練習の様な奇麗な形であった。大騒ぎの REDS サポーター達。これで旅費の4分の1は取り戻せたか?さぁ反撃と思うが33分 Bosque の後方からタックルに入ったネネが倒れて外に出される。オジェク監督は早速指示を出し、長谷部を入れる。
長谷部を中盤に入れて、山田をネネのポジション左サイドバックに入れる様だ。するとまた Sydney はそこを突いてくる。40分には Zdrilic のスルーパスが Carney に通るがなんとか山田がサイドにクリアー。その直後も Cornica のスルーに反応した Bosque が闘莉王と競り合いながらもシュートに持ち込む。これはGK都築がキャッチするが、ここでも Sydney 選手のフィジカルの強さを垣間見る。
Steve Corica はかつてサンフレッチェ広島でもプレーをしたMF。Sydneyが身体能力の高さを生かして反撃か?と思ったが43分に左サイドをよく上がっていたMF Robbbin Middey がふくらはぎを痛めて退場。替って20歳の Ruben Zadkovich が投入された。 Zadkovich も五輪代表候補だ。
43分に小野がミドルシュートを放つが結局 2-1 でSydney FC リードのまま前半が終わった。
後半 REDS は日本から来た大サポーター達を歓喜させられるだろうか……つづく