Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

アルゼンチン対ブラジル 2強対決!!

2005-06-29 | Football 北米 南米 
2002年6月13日、リオでサンパウロテで花火と大歓声があがったらしい。前回のワールド杯、アルゼンチンがスウェーデンと引き分け目出度く1次リーグでの敗退が決まった瞬間であった。同様の事はその4年前ブラジルが決勝戦でフランスに 0-3 で敗れた直後に ブエノスアイレス や ロサリオ でも起こったのでは?と容易に想像できる。世界中どこでも隣国同士は仲は悪いのが常だ。領土権や文化圏を巡っての紛争は絶えない。だがこの両国は少し赴きが異なる。政治、経済的な対立も戦争も両国間には無縁であった。しかしサッカーに関してはどちらも譲らない。ワールド杯の出場権を巡って両国が直接競い合うと言う事は無かったが、問題はどちらも”我々こそが南米大陸で最も優れたサッカー大国”と譲らない事だ。だがアルゼンチンは少し分が悪い。大西洋に面していることから欧州からの移民が多く、他の南米諸国の様に土着のインディオや白人に連れてこられた黒人が少ない。だから南米諸国からは”自分達を欧州民族の末裔と自慢している”と嫌われる。サッカーの歴史で見ればこの大陸に最初に伝道されたのはアルゼンチンで1867年に英国系のスポーツクラブがブエノスアイレスに設立されたのが発祥だ。1930年ウルグアイで開催された第一回のワールド杯では決勝でウルグアイに敗れて準優勝に終わったが2年前のアムステルダム五輪の決勝でも再試合の末ウルグアイに 2-1 で敗れている。だがワールド杯よりも歴史の古いコパ=アメリカを重要視していたアルゼンチンは翌34年にアマチュアチームをイタリアに派遣して以降は3度の棄権(1938,1950,1954 )と予選落ち1回(1970)を経て1974年西ドイツ大会までの3回出場した本大会ではベスト8が2度だけの戦績でペレの登場により3度優勝したブラジルとの差がはっきりと付いてしまった。だがアルゼンチン人に言わせれば神様ペレも黒人の多いブラジルを揶揄した”マカッコ(サル) "の一人で彼の生涯通算1000ゴール以上の偉業も”草サッカーやビーチサッカーの得点も含んでだう?”と笑いの対象に。しかし1978年、地元開催のワールド杯。当時軍事政権と共産組織との争いが絶えなかったアルゼンチンでもワールド杯期間中は悲願の初優勝を勝ち取るために手を組み一時休戦に。その甲斐があってか?延長でオランダを3-1と破りライバル、ウルグアイ、ブラジルと同様ワールド杯優勝国の称号を得た。その大会、ジーコらがいたセレソンは無敗で3位に終わりブラジル国民は悲しみに暮れた。そしてアルゼンチンにはあのスーパースター、ディエゴ=アルマンド=マラドーナが現れる。ブラジル人からすれば”クスリ漬けの太った醜い小男”も彼の活躍で再びアルゼンチンは世界王者に戴冠される。そしてセレソンが再び王者の美酒に酔ったのは3度目の優勝を果たして24年の歳月を待たねばならなかった。その間にライバル、アルゼンチンは2度世界王者に。その間、ブラジルは忸怩たる思い出マラドーナのドリブルを観ていた事であろう。そして8年後、王国ブラジルが5度目の優勝に酔いしれた横浜の夜を覚えている日本人そしてブラジル人は多いことであろう。今夜対決する南米の2強のいずれかが来年48年振りにワールドカップを大西洋横断させる可能性のある国だろう。

1966年の功績 知られざる内側

2005-06-26 | Football Asia
奇蹟のイレブンを観て

先日楽しみにしていた映画を観て来た。英国のダニエル=ゴードン、ニコラス=ボナーが共同で製作し、2002年に発表された“奇蹟のイレブン”と言う映画で1966年にイングランドで開催されたワールド杯にアジア、オセアニア、アフリカ代表として参加した朝鮮民主主義人民共和国チームの活躍を纏めた記録映画だ。この二人はNHK衛星でも放映された同国のマスゲームに参加した家族を描いたドキュメンタリー“A State of Mind”の製作も行った。
この映画を製作するにあたり、北朝鮮当局と4年がかりで交渉をした上に協力を得られたらしい。当時の大変貴重な映像、例えば地区予選を前に合宿をする映像、カンボジアで行われたオーストラリアとの予選の模様、ワールド杯の試合を終えた直後のロッカールームや移動バスでの選手の様子など北朝鮮当局からの協力無しでは得られない映像だ。そして映画は当時の映像と、現在その奇蹟をおこしたイレブンがどう過ごしているかも紹介されている。イタリア戦で決勝ゴールを決めた朴斗翼(ぱく=とぅいく)は後に北朝鮮代表の監督となり、平壌にマンションも与えられている事が紹介されているが、私が最も驚かされたのは、政治犯収容所に入れられたはずの朴勝人が登場した事だった。事実ある脱北者が書いた手記に彼を収容所で見たと書かれており、同様に脱北した北朝鮮のあるサッカー協会の関係者も70年代に入って何人かのサッカー協会関係者が野放されたり粛清されたりと証言している。 だが、脱北者の手記は時には販売部数を伸ばすために大げさに表現されている事もある。 しかし、北朝鮮当局はプロパガンダの為に朴勝人のインタビューを演出させたのかもしれない。事実、もう一人の英雄でモントリオール五輪にも出場し、日本にも平壌 4 25 チームの一員として来日した事もある楊成国は今、煙草工場体育団のコーチを務めていると紹介されたが、彼ほどの経歴なら協会の要職についていてもおかしくない。そして朴勝人が今どんな職に就いているかも言及されていなかった。映画の中でも大会後、選手、役員が政治犯収容所に入れられたかと尋ねると彼らは真っ向から否定したと語られている。全てが明るみになるのは今の体制が崩壊した後かもしれない。
だが、彼らが1次リーグの間に滞在したミドルスブラの人達にいかに愛されたか、そして彼らがどれだけ礼儀正しく地元の人達に接していたかも紹介されている。当時は1次リーグの間は同じ地域でゲームをしていたので滞在期間も長かったのだが。そして準々決勝のポルトガル戦が行われたリバプールにはミドルスブラの人達多くかれらを追ってきていた。2002年に朴斗翼を始め当時の北朝鮮代表選手の何人かがミドルスブラを訪問し、当時かれらを応援した人々と旧交を温める企画があった事を知っていたが、この映像を見れば例えそれがプロパガンダであっても、ミドルスブラの人々が彼らを暖かく迎えた事がよく分かる。またその一方で共産主義国の受け入れ、国名呼称で当時の英国政府が頭を痛めていた事にも言及されている。事実2年前の東京五輪では韓国との兼ね合いで国名呼称問題から北朝鮮選手団は大会直前に祖国に引き上げていった。
映画は他にも彼らと対戦した当時のイタリア代表、ジャンニ=リベラやオーストラリアの選手のインタビューも紹介されている。 今をもってワールド杯史上彼らを上回る功績を残した代表チームは無いと言える。例え日韓両国が今後どれだけ成果を挙げても彼らの功績は褪せる事は無いだろう。
今、ジュニアユースではアジアではトップレベルにある北朝鮮サッカーの次の目標は2008年の北京五輪だろう。7月の東アジア選手権以降、どういう強化が施されるかが楽しみだ。


日本ユース ベスト8ならず

2005-06-26 | 五輪 U-20, U-17
終了直前涙の失点 ベスト8ならず!!
話題が前後するが、現地時間の6月21日にオランダ、エンスヘデで行われたFIFAワールドユース大会の決勝トーナメント1回戦で日本ユース代表はモロッコに0-1で敗れ、日本は未勝利で大会を後にすることになった。また中国(対ドイツ)、シリア(対ブラジル)も破れ決勝トーナメントに進出したアジア勢の全てがベスト8を前にして消えた。全大会は日本、UAEが準々決勝まで残り日本の坂田が得点王、UAEのイスマイル=マタルが大会MVPとアジア勢は大いに気をはいたが、今大会はそうはいかなかった。やはり欧州での大会は甘くは無かった。

これからに向かって
モロッコ戦はオランダ戦同様“アウェーゲーム”であった。20世紀半ばまで欧州諸国が取った植民地政策に影響もあり欧州はアフリカからの移民が多い。観客席も8割がモロッコの応援であった。試合前の国歌吹奏では昨年のアジア杯ほどでは無いが、観客から口笛が吹かれていた。このモロッコチームもオランダ、ベルギー、フランスの2重国籍を持った選手がおり、欧州のクラブチームでプレーする選手も多くいるらしい。アフリカ大陸予選を第4位で通過したが、組織的な戦術よりも個人的能力に頼った内容で勝ち抜いて来たのだろう。日本戦も1対1では互角以上の勝負を見せたが、細かいダイレクトパスを繋がれると対応出来ない場面が続いた。 この日の日本は主将の兵藤はベンチで水野がスタメンに起用されたが、彼のFKから2得点演出された事をかわれての事であろう。それも明日が無いトーナメント戦ならではだ。前線はカレンと平山の登録だが、実際は平山のワントップにカレンが右、家永が左に配置され、平山の後ろに水野。更に後ろに梶山、小林が陣取り 4-5-1 に近いシステムに。
立ち上がりは3トップのモロッコがスピードで押して来たが15分を過ぎると日本が優勢に試合を進める様になった。それは水野が左右に動いてボールキープをし、その間に水本、小林が上がりペナルティーエリア付近で数的優位を保てる様になったからだ。この試合でも平山は高さで相手DFを圧倒。彼を目標にボールを放り込めばそこから充分ためが出来るので、2列目以後もやり易かったであろう。得点に結びつかなかったのは彼のこぼれ球への寄せの速さがやや及ばなかったからだろう。特にカレンは世界標準のその速さを今後の教訓とするだろう。だが、彼の前線からのプレスが無ければもっと苦戦をしていただろう。この試合のカレンは最高の出来でシュートは2度ポストを叩き、失点後の最後のミドルもわずかにゴールポスト左に外れるなど不運は払拭出来なかったがその課題は今後克服してくれるだろう。水本が高い位置でプレーする時間が長かったがそれもカレンを始め前線からの守備が功を奏していたからだ。 後半はモロッコがドリブル中心に攻撃をしかけるが、決定機は少なかった。59分には家長に替わってオーストラリア戦決勝ゴールの前田、71分には兵藤が水野に替わって投入される。注目の森本はいつ登場か?と思っていたが終了直前に失点を喫してからの投入であった。大熊監督は恐らく延長戦を考えたのだろう。勝敗の差はやはり経験だろう。1次リーグでは格上と見られるチリを破っての決勝トーナメントだが、その勝負強さは、来季からアヤックスとトップチーム契約を締結した交代出場のティベルカニーやフランスユースからの召集がかかった事もあるエルザールの様な競争を生き抜く術が自然と身に着く欧州でプレーする選手達がいる事で、Jリーグでもレギュラーを張る選手が半数以下の日本との差であろう。
平山、兵藤は大学生だが、私は学生スポーツ支持者である。彼らの人生だ。彼らの進学に意見具申する権利は他の誰にも無い。この敗戦でユースチームは解散するが、彼らの進化はまだ続く。ユースの最大の目標は一試合でも多くこの様な試合を経験し今後に繋げる為で有り、そういう意味では勝つと言うよりも、もう一試合行いたかったであろうが、この試合で出来なかった事を3年後の北京五輪、そして5年後の南アフリカワールド杯で我々に見せてくれるだろう。
かつてユースチームは、高校生、大学生が主体で世界の舞台はなかなか行けなかった。しかし、資金の無かった当時の協会は無理をしてでも欧州遠征などの費用を捻出し将来に投資をした。
そして1995年以降6大会連続でアジアを勝ち抜いた。各年齢別代表の強化無くして代表の強化は無い。そしてスポーツは全てが積み重ねだ。サッカーだけでなく全てのスポーツが順調に強化される事を願う。

ブラジル戦そしてワールドカップに向けて

2005-06-24 | 日本代表
無念のブラジル戦
ロスタイム、福西のクロスに飛び込んだ大黒のドンピシャのヘッドは枠に飛んだ。一瞬逆転ゴールかと思った。プレーが止まり主審が駆け寄る。センターサークルを指してくれ、入ったやろぅ??何万人もの日本人がそう思ったに違いない。だが無情にもノーゴール、そしてタイムアップ。リプレイでもGKのマルコスがゴールライン手前でそのシュートを防いだのを再確認させられるだけであった。無念さだけが残る。勝てなかったのか?勝てた試合だったのに?ブラジル相手に、親善試合でもない、海外での公式大会。カフー、ロベルトカルロスは不在だったが、ほぼベストの布陣の(今のロナウドはレギュラークラスとは言い難い)ブラジル戦後にそう感じる自分に永年の積重ねを感じさせられた。本当に隔世の思いである。これまでの対ブラジル戦は5連敗中(2001年のコンフェデ杯ではAマッチと認定され引き分けているがこの時のセレソンはどう贔屓目に見てもA代表とは言えない)得点は95年に福田正博(元浦和レッズ)があげた1得点のみであった。しかもその得点も相手のミスパスを拾って決めた偶発的なものであったので今回の様にプレーの流れから挙げた物では無かった。

来年に向けて
大切な事は、この大会を来年に生かすことだ。いくらブラジル相手に健闘をしてもワールド杯の1次リーグで敗退しては意味が無い。準決勝に進出できなかったと言う結果を来年に生かしてこそ昨年のアジア杯を制して得た今大会の参加を有意義に出来る。最大の教訓はメキシコ戦を何故引き分けられなかったか?ギリシャからもう2点取れなかったか?取れるときに取っておかねば1勝点、1得点に泣くのだと再認識する事。2勝を挙げながら1次リーグで敗退したアトランタ五輪。終了直前の失点で沈んだドーハの悲劇等同様の苦い経験は積んでいる。
だが収穫もあった。中盤での繋ぎ、DFからのビルドアップ、サイドチェンジにサイド攻撃と多彩な攻撃が見られた。アトランタ五輪時のマイアミの奇跡では日本DFが一旦ボールを奪えばそのまま前線に蹴り出すだけでなくパスを繋げるだけの技術は身につけていた。そして今大会では中村、中田に至っては1対1でもしばしば相手DFに競り勝つテクニックを持っている事を披露。大黒、加治、小笠原も何度か相対するマークをかわす事が出来た。2得点を挙げたと言う進歩は個人の技術がレベルアップしている事に寄与する。開始直後の加治のゴールが認められておればとも思うのだが。だがブラジル相手に2得点を挙げられるチームは世界でもそう存在しない。
私はこの試合がチームのレベル向上のきっかけになる事を願う。1984年のソウルでの日韓戦の勝利、1992年の北京でのダイナスティ杯での優勝、そして2000年、モロッコでのハッサン2世杯、それぞれの試合(大会)以降当時の代表は飛躍的な進歩を見せた。
今大会も同様になる事を願う。 そして7月末には韓国で東アジア選手権が開催される、中国、北朝鮮そして韓国相手に日本の実力をしっかりと見せ付けてもらいた。

FIFAコンフェデレーションズカップ第二戦

2005-06-22 | 日本代表
ギリシャ戦快勝!!
メキシコ戦の逆転負けに続いてのギリシャ戦。スコアーこそ1対0 だったが試合内容はギリシャを圧倒、1点差で終わったのが本当に勿体無い試合内容であった。マスコミは欧州王者からの金星と囃し立てるが、昨夏ポルトガル、チェコ、フランスといった列強を撃破し欧州王者に戴冠を受けたギリシャとは別のチームと言わざるを得ない。欧州選手権後にエース、ハリステアスがブレーメンからアヤックスへ移籍するなど多くの中心選手がキャリアーアップを果たしたが、アウェーとはいえアルバニアに敗れるなどワールド杯予選では代表は苦戦を強いられ、はやくもグループ首位の座を断念せざるを得ない状態だ。旧ソ連邦崩壊後14年目の悲願迫るシェフチェンコ率いるウクライナに次いで2位争いをしているのがこのギリシャとデンマーク、トルコだ。確かに厳しいグループだが過去にも欧州選手権で好成績を収めた中堅国、チェコ(76年優勝、96年準優勝)ユーゴ(68年準優勝)ソ連(72年準優勝:ただし74年ワールド杯予選は政治的理由によりチリとのプレーオフを棄権)デンマーク(92年優勝)らが辿った路を見ている様な気がする。

今大会のギリシャ代表
かつて奥寺康彦を擁してブンデスリーガにベルダーブレーメン有りと言わしめたその監督、オットー=レーハーゲルに率いられたギリシャチームはまさに監督の凱旋帰国となり、そして今後の予選に向けてのチーム再建のきっかけとすべく大会であったはずだ。
しかしこのチームに決定的に欠けていたのが精神的主柱でもある主将のザゴラキスであった。6月4日のアウェーでの永遠のライバルトルコ戦では出場停止で参加出来ず、今大会も所属チームのボローニャがパルマとのプレーオフを戦わねばならずこの日本戦も欠場を余儀なくされていた。(その上プレーオフではパルマに破れ降格の憂き目に)。昨年欧州を制した武器であった長身のハリステアス、ギルギアコスの制空権もサイド攻撃が貧弱では好機も演出できない。せいぜいロビングの的になる程度だったが、2列目の寄せが遅いのでペナルティーエリアでの危険度は低かった。サイド攻撃を封じたその要因はこの日は柳沢、玉田の2トップで前線からプレスがよく掛かったからであった。特に玉田が前線に入ったことにより前への標的が2枚になり、彼のスピードを生かすべくスルーが中村、小笠原から供給された。この日採用された4バックでも加治の上がりが強かったので相手が逆にサイド攻撃に移れなかった。メキシコ戦では先制点の後ブラジル生まれのジーニョことアントニオ=ネアエルソンにサイドスペースを消す働きをされたのでサイドへのボール回しが減り好機を減らしていったが、正にそれと同じ事を日本はギリシアにやったのだ。メキシコ戦に続いて最後まで全体の運動量はおちなかった。アジア予選の様に中近東やタイの様なコンディションと異なり湿度の低い欧州ではこの日の様な動き、ボール回しが出来る。30分には早くもブンデスリーガ2部(来季は1部に昇格する) 1FCケルンでプレーするツァルタスが投入されるなどギリシャのコンディション不良は顕著であった。メキシコの様な運動量も高いチームが相手でなければ対等以上の戦いは出来るのではないか?と来年に向けて少し光明が差し込んできた。 30分を過ぎると決定機を多く見出したのは日本であったが、それはギリシャのMFの動きが激減し、中盤からダイレクトパスも小気味よく回り出したからである。そして攻撃に数を掛けた後ろでボランチ中田がカウンターをケアーしていた事も見逃せない。 ただ終始優勢に進めていただけにあと1~2点は取っておきたかった。ブラジルがメキシコに敗れたために、準決勝進出の為には次のブラジルに勝たねばならなくなった。来年の本大会でも同じような組み分け、星勘定にならないとも言えない。メキシコと引き分けておれば、ギリシャからあと2点取っておればとならないような戦いを来年は見せてもらいたい。勿論次のブラジル戦、今度は世界王者に一泡吹かせて欲しいものだ。

コンフェデ杯 ギリシャ撃破

2005-06-20 | 日本代表
ジーコジャパンがギリシャ戦に勝ちました。詳しくは別の時にまた掲載しますが、ブラジル戦が楽しみになりましたね。ユース大会は幸運で決勝リーグに進出できましたが、まだ寝不足の日が続きそうです。掲載写真は、ドイツ出張時に撮影した、Wカップの試合が行われるライプツィヒ競技場です。

ワールドユース1次リーグ

2005-06-19 | 五輪 U-20, U-17
薄氷の1次リーグ突破!!
今終わったワールドユース大会の1次リーグ最終戦、交代出場の前田俊介のゴールでオーストラリアを破り前回に続いての決勝トーナメント進出を決めた。前にも述べたが、前回UAEで開催された同大会は延期されて12月の開催。欧州クラブに所属する選手が参加できる従来の6月開催の大会での決勝トーナメント進出は1997年のマレーシア大会以来だ。

オーストラリアに苦戦
初戦のオランダに 1-2 と惜敗した後のベナン戦、またも前半に先制を許し、後半に水野のFKで追いつき、その後退場者が出て10人になったベナンを攻めきれず引き分けに終わった。そして最終戦、勝てば決勝進出は確実。引き分けてもオランダと戦うベナンの結果次第ではA組2位で決勝トーナメント進出の可能性のある日本であったが、試合はオーストラリアのチャンスが目立つ。日本は平山のワントップ。カレン=ロバートも先発で使われたが、どちらかと言うと平山の下の右サイドで左に配された家永との2列目を形成する。オーストラリアはベナン、オランダよりも明らかに個人能力では劣るので中盤での支配率では上回るのだが、平山にボールが渡った後の寄せが遅く決定機を作れない。一方オーストラリアはカウンター狙いだが、その切り替えが早く、強くて正確なダイレクトパスが日本のプレスがかかる前によく回るので何度か好機が演出される。ただ、決定力が低いので得点には結びつかない、というよりもそれに助けられているという感じである。後半に入ってもオーストラリアのシュートがよく演出されるが先に動いたのはオーストラリア。長身のザドコビッチを入れてツィンタワーに。その直後に大熊監督は今大会初めて前田を投入し、左からの攻撃を強化するがまだ平山のワントップで攻撃に厚みが出ない。オーストラリアはサーキースを入れて中盤を厚くしスピードのあるワードを左サイドに入れて中央の2トップを狙う。すると日本は今大会の得点全てに絡んでいるFKのスペシャリスト水野を投入。交代で退いた家永、兵藤もすこし疲れ気味だ。だが日本はリズムが出てきてシュートシーンも見られる。70分にはセレスキーが交代で投入されるがオーストラリアの選手交代は疲労した選手を取り替えると言う消極的なものだが、80分に先制ゴールを挙げたのはオーストラリアだ。ペナルテキーエルアに放り込まれたFKをGK西川がファンブル。そのこぼれ球をタウンセンドに押し込まれたがその前にこぼれ球をセーブしようとした西川はジャージをオーストラリア選手に引っ張られていた。負ければ1次リーグ敗退となる日本は主将の増島に替えて遂に森本が投入され更に攻撃に厚みを加える。水野、前田と言う交代選手からいいボールが入るがゴールを捕らえられない。85分にはCKに合わせた平山のヘッドはDFがクリアー。大熊監督も“入れろ!入れろ!”とパワープレー促す。そして残り3分、カレンが中盤からドリブルで持ち込み、左サイドを前田―カレンと繋ぎ中に入れたボールを平山が頭で後へそらし梶山がゴールマウスに入れたループに前田が反応し執念の同点ゴールを捻じ込んだ。アジアユースの準決勝の韓国戦でもロスタイムに平山のゴールで追いつくなど、最近の日本は終盤での粘りが顕著だ。守りを固めていたオーストラリアは一転して総攻撃をしかけ、ロスタイムを合わせた残り6分に3本のシュートを放つがGK西川そしてカレンまで戻りよく守り貴重な勝ち点1を確保。オランダに0-1で敗れたベナンを抑えて決勝トーナメント進出を決めた。これで今大会はアジアから参加の4カ国中、韓国以外の中国、シリアを合わせた3カ国がベスト16への進出となり前回と同じ成績に。21日にモロッコとベスト8を賭けて戦うがその戦いをものにするには前大会2得点を挙げながら今回は未だ無得点の平山の爆発に期待したい。1次リーグ3試合は全て先制を許し、チームのスロースタートを懸念する声もあるが、徐々に攻撃の枚数を増やす大熊監督の采配は結果を出している。決勝トーナメントでは采配は変えてくるであろう。ただこれまで3試合フル出場のエース平山の疲労が心配であるが…。がんばれニッポン次は今大会初勝利だぜぃ!!

コンフェデ杯直前!日本の評判

2005-06-16 | 日本代表
ドイツの雑誌 Sport Bildの特集ではかつてのドイツ代表監督、ベルティ=フォックツ氏が前評判記事を寄せているが、日本の評価はと言うと”このレベルではアウトサイダーといわざるを得ない。昨年末の(ドイツ代表)アジア遠征での日本を見て失望を禁じえなかった。“と言う辛らつなくだりに始まり、最後はジーコ代表監督が母国ブラジルと対戦する6月22日のケルンでのゲームが楽しみと締め括られていた。出てくる選手名もブンデスリーガでプレーする高原が最初に、次いでマルセイユの中田浩二、そして中田英、小野の名前が。評価が低いというよりもあまり知られていないというのが現状だ。だが浦和で指揮を取るブッフバルドのコメントにはZICOは就任当初の 4-4-2から最近は 3-5-2 を採用しているとか、Jリーグでプレーする玉田、大黒の事に言及するなど最近の日本代表の実情がよく説明されている。だが予想フォーメーションでは加治の顔写真が2つあり、もう一つは中田浩二とされている。DFも加治、宮本、中澤、三都主の4バック?に中盤が中田英、中田浩二、小野、中村で形成されている。2トップは高原と玉田に。どこかちがうのだけど。紹介では高原の事に半分以上割かれている。昨季HSVで7得点を挙げたのが評価されているのか?だが高原は今大会には怪我で欠場を余儀なくされた。もう一つの専門誌 Kickerでは “ Nakamura ist der creative Kopf 中村は創造的な頭“との見出し。かつてドイツでプレーした奥寺氏のコメントも。FWの得点力不足を指摘している。予想のフォーメーションも高原、鈴木の2トップに中村のトップ下。三都主、加治の両サイドに中田英と福西のボランチに田中、宮本、中澤の3バックでGKは川口とよく”取材されている“との印象だ。やはりサッカー専門誌は一枚上手だ。
(これらの雑誌は怪我で離脱者が出る前の先のバーレーン戦の前に発売されている。)
日本は16日にメキシコ、19日にギリシアそして22日が王国ブラジルすべてFIFAランク上位国との対戦だ。一方のA組はドイツ、アルゼンチンに日本よりランク下がるチュニジア、オーストラリアが入っている。少し不公平な気がするが来年の本大会を前に今の位置付けがよく測れることだろう。 なにしろ、今大会はブラジルもアルゼンチンもギリシアもベストメンバーを組んでくる。惨敗もやむなしかもしれないが、今やるべきことが浮き彫りにされるのでそれもいいかもしれない。 
・・・いよいよ今夜。眠れない夜がやってくる。



FIFAコンフェデレーション杯

2005-06-15 | 日本代表
ワールド杯予選突破から息つく間も無く明日からドイツでコンフェデレーションズ杯が始まる。
ホスト国のドイツ、前回ワールド杯優勝のブラジルそして各大陸からの王者6カ国を合わせた世界を代表する8カ国が集い覇を競う。今回で7回目を迎えるこの大会であるが、この大会自体をワールド杯のプレ大会と勘違いしているマスコミもいるが、1992年と次の1995年はサウジアラビアで開催され、大会名も FIFA インターコンティネンタルカップと名付けられていた。一応主催は FIFA となっていたが、サッカー好きの現地王族の大会と言えた。それ故に大会権威も低く、参加辞退をする招待国もあった。日本はこの大会への関わりは深く、第三回大会にアジアチャンピオンとして招待されて以降、今回で4回目の参加だ。これはアジアではサウジアラビアと同じ回数で、最多大会参加回数を誇るブラジル、メキシコの5回目に次いでいる。これはこの大会が始まってから3回アジアカップに優勝を果たしたと言う戦績から来るものである。そしてこの大会も1997年の大会からFIFA コンフェデレーションズカップと名付けられ三度サウジで開催されて以降は各大陸持ち回りで、ワールド杯の前年は開催国でプレ大会として開催されるようにり大会への権威も上がってきた。

ワールド杯に続いてコンフェデレーションズカップも3大会連続の出場となる。昨年中国でアジア王者のタイトルを守ったその報奨だ。開催国ドイツではブラジル、アルゼンチンそして欧州王者のギリシャを迎えてのワールド杯への試金石として本大会への関心も高い。4年前の我々と同じだ。地元の専門誌も “ Die Mini-WM ( WMは世界選手権 Weltmeistershcaft の頭文字)“の特集号を発刊。表紙には大会参加国の国旗も描かれており、日の丸もそこに当然誇らしげに。しかし、日本の評価は厳しいものであった。
詳細はまた明日に! そうそう今夜はワールドユースですね。頑張ってもらいたいです。
<つづく>

サッカーワールドユース大会

2005-06-14 | 五輪 U-20, U-17
ワールドユース開幕!!
うっかりしていた。6月10日、オランダでワールドユース大会が始まっていた。この大会、我々の世代に取っては思いで深い大会である。1979年第二回大会は日本で開催され、物心がついてから最初に世界の扉を開けてくれた大会であった。日本はホスト国で予選免除。韓国、インドネシア(北朝鮮の辞退を受けて振り替え出場)と共に参加。一次リーグで1敗(スペイン 0-1 )2分け(アルジェリア 0-0 メキシコ 1-1) で3位となり決勝トーナメントには進めなかった。この唯一の得点者は現解説者の水沼貴史で、他に尾崎、柱谷兄、風間らがいた。その後、アジアの壁を破って世界に飛び出したのも15年後、アジアユース大会で2位になり翌1995年カタールで開催されたワールドユース大会に出場しベスト8に入ったユース代表であった。以降、五輪、ワールド杯そしてワールドユースの全てのアジア予選を勝ち抜いている。

オランダに惜敗
一次リーグはA組にホスト国のオランダ、ベナン、オーストラリアと組みいれられ、上位2カ国と3位の中で上位プラス4カ国が決勝トーナメントに進出する。1999年ナイジェリア大会では小野、高原らを擁して準優勝に輝いている。前回のUAE大会では決勝トーナメント1回戦戦で韓国を坂田(横浜マリノス)の延長Vゴールで下し、ベスト8に入った。しかし、1999年は内戦と流行病で、2003年大会は米軍のイラク進攻が原因で開催が延期されての大会であった。これにより欧州クラブでプレーする選手達の合流が不可能になり、そんな中での好成績と言えなくも無い。事実予定通り6月に開催された2001年の大会では一次リーグで敗退している。
今大会、ホスト国オランダは優勝候補。本来欧州各国はユースチームの育成には力を入れていなかったが、今大会のオランダは地元開催という事で2008年の北京五輪までも視野に入れての強化を施したらしい。2日前のワールド杯予選フィンランド戦には3名が(DF フラール、マドゥール, FW バベル)召集され、バベルは後半23分から出場を果たしている。そのほかFWオウスーアーベィはアーセナルでデビューも果たしている。3トップのFWは攻撃のみでなく、日本のサイドバックの上がりも押さえ込む。一方日本は平山のワントップで中盤を厚くしての4バックと言う守備的布陣。だが立ち上がりからオランダの3トップの早くて強い突破に成す術無く振り切られるシーンが続き立ち上がり18分で早くも2失点(7分アフェレー、18分バベル)。共に日本の左サイドをオアスーアベィに崩されての失点で、ボール支配率もオランダに7割も取られていた。しかしその直後に最初のシュートを家永が放つと徐々にボール支配率も上がる。特に平山は空中戦でも足元でもただ一人試合開始から相手DFを完全に圧倒しており、彼からのセカンドボールの寄せから好機を作りたいところであった。41分に苔口に変わってカレン=ロバートが投入され2トップに。すると前線でためが出来、後半からは攻勢に転じる。62分には水野が入り兵藤がボランチに入り、4バックのDFからの繋ぎにも連動が生まれる。そしてその6分後、水野のFKを平山が頭で合わせて1点を返した。尚も76分には16歳の森本が登場。これにより足の止まったオランダDF陣は彼の早いドリブルからペナルティーエリア付近に釘付けとなる。3トップの前線もスタミナ切れか足が止まり日本のDF網に引っかかる。日本は攻勢を続け、ロスタイムに入っても平山、カレンが決定的なシュートを放つがゴールは捕らえられずそのままタイムアップ。日本の猛攻を耐え忍んだオランダイレブンの喜び様が印象的だった。15日にベニン、18日にはオーストラリア戦に臨む。ベニン対オーストラリアは引き分けているのでベニンには負けられないがオランダ戦の試合内容に今大会への手ごたえは掴めた筈だ。
がんばれ若武者達。日本の強さを見せ付けてやれぃ!!



Wカップ出場だ!

2005-06-13 | 日本代表
3大会連続出場!!
6月8日、バンコックの無観客試合で北朝鮮相手に2-0と快勝し、開催国ドイツに次いで2番目に本大会出場を決めた。かつての激戦を見てきた私の率直な感想は、こんなに容易に出場が決まって良いのか?と言う事だがこれは何と言ってもアジアからの出場枠が4以上に拡大された事に寄与する。同日にはイラン、サウジアラビア、韓国も予選突破を決め、顔ぶれを見ると順当な結果となったが、12年前の予選では出場枠は2カ国しかなく、ドーハの悲劇に涙を飲んだ事が昨日の様である。当時ならこれらの3カ国の内最低2カ国を下さねば本大会には届かなかった。それが今では更にもう一カ国に本大会への道が残され、バーレーン、クウェート、ウズベキスタンがその可能性に賭ける。

バンコックでの北朝鮮戦
北朝鮮は勝てば3位の可能性もあり、本大会への可能性も残されていた。一方の日本はこの試合に敗れてもイランがテヘランでバーレーンに敗れない限り本大会への出場が決まる。試合に賭ける意気込みは北朝鮮の方が強いものがあってしかりであった。だが、ユン=ジョンス監督が前の試合で退場処分を受け直接指揮を取れず、エースのキム=ヨンスはこの日もベンチスタート。日本戦で同点ゴールを決めたナム=ソンチョルは平壌でのイラン戦の退場で出場停止中。
在日Jリーガー選手安英学も怪我で登録から外れるなど2月の日本戦のスタメンからGKのシム=スンチョル以下4名が入れ替わり、勝負は開始前についていたのかも知れない。日本も中田英、中村、三都主が出場停止中であったが選手層の違いは明らかであった。それでも19分にはホン=ヨンジョがフリーでヘッドを放ち、最初に決定機を創った。これはボールをサイドに大きく展開する北朝鮮お得意の形から生まれたが、この時間から高い位置での運動量が増えて攻勢が続いた。この時間に失点を喫しておれば結果は異なったものになっていたかもしれない。80年代までの北朝鮮代表チームを髣髴させたが、90年代に入って日本の選手の技術が飛躍手に上がり、1対1でも日本選手が競り負ける事が少なくなり、また戦術的な個人のイマジネーションも1枚も2枚も上手を行っており、かつてのように押し込まれる危険は少なくなった。しかし、北朝鮮の選手の相手を上回る動きは来年、世界の列強を相手にしたときの手本とすべきであろう。27分からキム=ヨンスが投入されたが、この時間から入れるのであれば何故最初から使わなかったのか?何度か彼の動きをファールで止めねばならないシーンがあった。後半のロスタイムに福西踏んづけて退場になったが、それはその前に何度か彼から受けた厳しいチャージに我慢ならなかったからであろう。だが、日本代表はこの2次予選5試合目の北朝鮮戦が最も危なげない試合で、後半の決定機の数を考えれば2点差で終わったのが不思議なくらいであった。やはり戦術やシステムよりも1対1の局面でいかに優位に立てるかというのが重要だ。来年、ドイツでは全てにおいてアジアレベルをずっと超えた相手と戦わねばならない。

来年に向けて
来週からはドイツでのFIFAコンフェデレーションズ杯で、メキシコ、ギリシア、ブラジルといったいずれもFIFAランク上位との対戦に臨む。今の世界での位置を確認するにはいい大会で、もちろん準決勝進出を目指して欲しい。7月の東アジア選手権では韓国と対戦する。8月には予選最終戦のイラン戦が残っている。これらの試合は来年に向けて貴重な試合とし、チーム力の向上に充てて貰いたい。



Wカップ北朝鮮戦 直前(後編)

2005-06-07 | 日本代表
北朝鮮戦対決へのフォーメーション
バーレーン戦では中田、中村、三都主が警告を受けて次の北朝鮮戦は出場出来ない。その上小野は疲労骨折で離脱、高原も回復が遅れている。だが今の日本は選手層が厚い。バーレーン戦では小笠原、柳沢、中田浩二が出場しており穴埋めは問題無い。GKには川口、DFは中澤、宮本田中。DF陣が不動なのはまだ運がある。ボランチは福西に稲本。昨年、イングランドで怪我をして以来代表では充分なパフォーマンスを見せていない稲本はここだアピールのチャンスだ。
中盤の右サイドは加治、左はサントスに変わって中田浩二にお鉢が回ってくると考えられる。
フィリップ=トルシエに乞われてマルセイユに渡った中田だが、途中から指揮を振るったトルシエはリザラスをバイエルン=ミュンヘンに逃げられるなどチームを崩壊させ、一時はリーグ制覇争いも加わっていたが最終的には5位に沈み、トルシエは解任。中田も最後の5試合は出場もままならず、来シーズン彼のポジションは全く保障されていない。その不安を自らの手で払拭すべくパフォーマンスを見せてもらいたい。トップ下には小笠原。2月の北朝鮮戦以降、代表では欧州組の影で不具をかこっていたが、バーレーン戦では得点をあげるなど、代表での定位置争いに再び入ってきた。そしてFW。今回はツートップだろう。まずは前回抜擢され、まずまずの動きを見せた柳沢。完全移籍も決まり、今度はゴールが欲しい。中田浩二、小笠原、柳沢とアントラーズ関係の3人が今一度チャンスを掴もうとしている。これもジーコ効果か?
もう一枚のFWは大黒を推したい。今Jリーグでもコンスタントに得点を挙げている数少ない日本人ストライカーだ。これだけ結果を出しているので彼をスタメンで使わない理由は見つからないと思うのだが。
とにかく8日は世界で最初にワールド杯予選を突破した国の称号を得て、日本列島を幸福というよりも安心感で覆って欲しいものである。
がんばれ日本!  (そして私も出張から帰国の途へ…)


Wカップ北朝鮮戦 直前(前編)

2005-06-06 | 日本代表
いよいよ3大会連続に向けて王手
6月3日、敵地マナマでバーレーンを1-0で退け、これで次の北朝鮮戦を引き分け以上でそして、バーレーンが残りの2試合を連勝しない限り3大会連続ワールド杯出場が決まる。先述した様にホームでバーレーンを迎え撃つイランは4年前の屈辱を忘れてはいない。6月8日はイランも地元テヘランで、2大会ぶり、前回手中から漏れた3度目の本大会出場をあのバーレーンの前で決める事に執念を燃やしていることであろう。イランの勝利は同時に日本の予選突破を意味する。今から胸算用するのは不謹慎ではあるが、8月の最終戦を待たずに本大会出場を決めれば、再来週からドイツで始まるFIFA Confederations Cup そして7月末から韓国で開催される東アジア選手権は来年の本大会に向けての準備試合と出来る。その為にも次の北朝鮮から確実に勝ち点を上げ来年に向けての準備を始められるようにしてもらいたい。

これまでの北朝鮮
北朝鮮はイランに破れて2次予選は4連敗。しかも3位以下が決まってしまい日本戦に敗れれば予選落ちが決まってしまう。試合内容はけっして悪くない。2月の日本戦はロスタイムに失点を喫し、平壌でのバーレーン戦は試合内容では押していた。イラン戦もしかりで、平壌での2試合は処罰の対象にされてしまったが、審判の判定には少し気の毒であった。そしてまだチームが発展途上段階とはいえ点の取れるストライカーがいなかったのが今の成績を表している。だが1993年ドーハ、1989年シンガポールと2次予選は6カ国中最下位に終わっている様にだが国の事情で国際大会の経験が乏しいことが最大の原因であろう。
若い勤勉な選手が揃っており、経験を積めば本当に怖い存在になるのは必至だ。



Wカップ・バーレーン戦直前!(後編)

2005-06-02 | FIFA World Cup
我が代表のフォーメーションは?
まずキリンカップでの2連敗はいただけない。こんな結果はキリンカップが代表Aマッチの大会と衣替えをした最初の1992年大会以来だ。(アルゼンチン 0-1 ウェールズ 0-1 )
UAE を仮想バーレーンと考える人もいるが、今の UAE ではそれは当てはまらない。ラビー代表監督は就任したばかりで 2003年地元開催のワールドユース大会(日本はベスト8)でMVPに輝いたイスマイル=マタルは来日していない。明らかにチーム力、モチベーションはバーレーンより劣る。しかもカウンター得意のバーレーンに対して個人技に長け、それが頼りのUAEが相手では仮想とは言えない。そのUAEに負けているのだが。
バーレーンもサウジアラビアと先週親善試合を行い 1-1 と引き分けたが、ここでも攻撃はカウンターが主体であったらしい。格上のサウジ相手ではそれも仕方が無いが。
キリンカップでは中澤がプレーせず、坪井が入ったがここは1対1に強く、3月のバーレーン戦ではフセイン=アリを完璧に抑えし、高さにも強さがある中澤を使いたい。彼の高さは攻撃時にも生かされる。事実先のバーレーン戦での自殺点のシーンは中村のセットプレー時に中澤がゴール前に攻撃参加をしていた。そして最も話題になっているボランチだが、ここはまず福西は外せない。そしてもう一人はフェイエノールトでスタメンでほぼ毎試合出場している小野と考えていたが、ショッキングなことに骨折で離脱を余儀なくされてしまった。
前の試合でボランチ中田が話題となった。本当は中田は中村と並んでワントップの下の2列目で使い、ワントップとした布陣で使いたいが、やむなくボランチ中田が適切であろう。
フィオレンティーナで出場機会が安定しない中田は昔の様に何かをもたらしてくれるのか?
したがってトップは不調ではあるが鈴木。やや下がり目に柳沢。鈴木がくさびを入れられる働きが出来れば、中村の攻撃能力が発揮される。何度も言うが、バーレーンは北朝鮮のゴール前での早いワンタッチのパス回しに完全に翻弄されていた。日本はそれ以上の精度と速さのパス回しが出来るはずだ。前回の様に一度ボランチ中田にまでボールを下げてそこからビルドアップすると言うよりも前線のメンバーが早いボール回しとテクニックを使えれば、得点機も増えるはずだ。
また、終盤にかけて小康状態であれば、稲本のボランチ投入で中田をトップ下に移動させることも作戦である。

確かに高原の離脱は痛い。所属HSVでもここ数試合彼のボールを受ける動きがムペンザ等の他のFWよりも評価が高かっただけに残念だ。北朝鮮戦までには復帰してもらいたいが。
だがもし先制をされて1点取りに行かねばならない状況も想定せねばならない。その為にスペインのマジョルカで最近結果を出している大久保をベンチに入れられないか?昨年の五輪予選のバーレーン戦では大久保は体調の関係で出場出来なかった。彼の心中期するものが有る筈だ。

今、対戦相手より優位な立場にいる。これを踏まえた戦術、勝ち点1以上を確実にものにするというゲーム展開を進めてほしいものだ。

いよいよ明日の夜が目前に迫る! (個人的には出張中で欧州より応援しています。)
ガンバレ日本!! 


Wカップ・バーレーン戦直前!(前編)

2005-06-01 | FIFA World Cup
<アウェーでのバーレーン戦>
ここまでの状況は圧倒的に日本有利だ。勝ち点で上回っており、引き分けでも星勘定は更に優位に立てる。しかもチームの総合力で日本が上と見られるのが当たり前だ。しかしアトランタ五輪で日本五輪代表がブラジルを破った事がサッカーでは起きる。今の日本とバーレーンを比較すると当時のブラジルと日本ほどのチーム力に差は無い。日本が敗れることも十二分に有り得る。だがもし敗れてもそこは切り替えて次の“アウェー”での北朝鮮戦に勝利すれば再び優位に立てると見ている。 バーレーンは日本戦の後はアウェーでイランと戦わねばならない。4年前の日韓ワールド杯予選でイランは最終戦のバーレーン戦でアウェーとは言えまさかの敗北。これによって棚ぼた式にサウジアラビアが予選突破を決め、イランはプレーオフに。そのプレーオフではまずUAEは難なく退けたものの、最後の強豪アイルランドには食い下がったが連続出場の夢は断たれた。試合後は悔し涙にくれるアリ=ダエイが印象的だったとか。イラン国民は忘れていない。マナマでの敗戦後スタンドのバーレーンサポーターが何とサウジアラビアの国旗を打ち振っていたことを。バーレーンではイラン系(ペルシャ系)住民も多く居住し彼らへのあてつけもあっただろう。従って6月8日のテヘランでのバーレーン戦に並々なら闘志を胸に臨むイラン選手は少なくないはずだ。これは日本にとって好都合だ。

<対日本戦に臨むバーレーンイレブン>
今度の日本戦にもレギュラークラス4人が出場できない。あのアル=フバイルが全治半年の重傷を負っていたのも事実であったし、日本に自殺点を献上したサルミーンも怪我で出て来れそうに無い。そしてDFのMフセイン、ババは累積警告で出場出来ない。特にMフセインの攻撃参加は数少ない攻撃方策の一つであったのでバーレーンにとっては痛手だ。
だが、先の日本戦で出場停止であった左中盤のジュラルそして北朝鮮戦ではフセイン=アシリの2得点をアシストしたユースフが復帰してくる。おそらくフセイン=アシリのワントップに2列目にハッサン=ムバイルと出場停止明けのフセイン=アシリが入り、その2列目の底にドサリが入りダイヤモンド型の前線を形成するだろうが、この勝たねばならない日本戦ではドサリ以外の3人が攻撃時には3トップ気味に前に出てくると思われる。そこに対峙する三都主と加治の踏ん張りが必要となるが、三都主は前の試合ではその役目を完璧にこなした。加治の故障が気になるがそこに三浦厚淳が入ったときに攻守に渡ってカバーが出来るか?イラン戦では三浦は殆ど目立たなかったが、バーレーンの攻撃力ではイラン戦の様に押し込まれることは無いので三浦が攻撃に顔をだす機会も出て来ると思う。
だがシドカ監督はこの日本戦で指揮を取り始めて3戦目であるが前回のワールド杯予選でも監督としてチームを指導していたので何か秘策があるのではないだろうか。 (つづく)