Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

日韓戦観戦3連敗  後半 得点の気配ないまま…

2010-05-30 | 夏季五輪
ハーフタイム中息子と歓談を楽しむ。後半の展望もさることながら彼の楽しみは久々に安貞桓のプレーが見られるかと云う事。そう想う人は日本サポーターの人達でも少なくは無かったと思う。彼がスクリーンで紹介されると大きな拍手が沸いた。
2002年大会の時は何故か息子がずいぶんと安貞桓を気に入りワールドカップが終わってから夏の間韓国の知り合いに貰った子供用の Be the Reds のシャツをずっと着ていた。そして同年清水エスパルスに移籍して来て J-League デビュー戦となった浦和戦もここさいたまスタジアム2002 にて家族観戦した思い出がある。
“エクアドル戦を通じてFWであと使われていないのが朴主水と安貞桓だけなので投入されるかもしれないなぁ。それか彼の最後の花道として日本戦に出場させるかもしれないぞ。” “そんなことするの?” 
“許丁茂監督ならどっちも考えられるなぁ。” “どっちでも良いから見たいなぁ。”
それから後半に入っても俊輔を使い続けるか?その場合誰を入れるか等を話した。
“良い交替選手がいるかな?”“憲剛がいるよ。” なかなか鋭い突っ込みだ…

しかし後半に入っても日本の交替は無かった。 そして韓国はFW廉基勲に替えて安貞桓ではなくエースストライカーの朴主水、李根鍋を下げてかつてヴィッセル神戸でプレーした金南一を入れた。 金南一も2002年大会のメンバー。しかし最後の2試合、ドイツ戦とトルコ戦は起用されなかった。 これで朴主水の1トップとなり183cm のボランチ金正友が2列目左に入り朴智星が真ん中に。そして李青竜が右に入り金南一がボランチの位置に入った。
韓国は立ち上がりから日本のプレスをかわす様にミドル、ロングパスを多用してくる。中々日本選手がボールに触れない。
そして時折車ドゥリがドリブルで中に切れ込んでくる。 48分35秒には李青竜から奇誠庸にスルーパスが入るが中澤がマークに入りシュートは撃たせない。奇誠庸は倒れるがここはノーホイッスルだった。
49分には長友た相対する李栄杓に何度も粘ってボールを奪うがフォローが無い。そして次第に本田がきついマークに前を向いてプレー出来なくなって来た。 55分には朴主水から李青竜にスルーパスが入りあわやフリーになるがここは阿部がマークにはいりシュートを撃たせない。56分には今度は大久保が中央から上がった俊輔のパスを入れる。 郭泰輝をかわしてシュート体勢に入るが後ろから戻った金南一がマークに入りシュートが撃てない。ここでシュートに持ち込めないのがこの日の俊輔の調子の悪さを物語っている様だった。
60分後方からのロビングが大きく弾んだのを利用して李秀正をかわして岡崎がシュートに入るがその前に郭泰輝がブロック。 62分には本田が李栄杓、金南一の前から強引なミドルを撃つ。しかしこれらのシュートも相手を崩したものでは無かった。
63分ピッチサイドに森本が登場する。“誰と替るのかなぁ…”“俊輔だ。” お前目が良いなぁ…
とうとうと云うよりもやっと俊輔交替か。今日のパフォーマンスを見ると調子が悪いと言うよりも故障個所がちょっと深刻なのかもしれない。大会の事を考えたら大事を取ってもっと早く下げても良かったかもしれない。
これで森本が1トップに入り2列目が右から大久保、本田、岡崎が並んだ。 
こうなると今度はいつ遠藤を下げるかだ。後半に入ってもボールを受けても後ろに下げるシーンが目立つ遠藤もコンディションは今一の様だ。 
65分の韓国ベンチは車ドゥリを下げて呉範錫を投入する。 後半の車ドゥリはサイドライン一杯に開いていたので守備と云うよりも攻撃の起点となる動きが良く見られた。 ワールドカップではスタメンで起用されるだろうか?
69分中澤のクリアーヘッドを拾った朴智星がそのままドリブルでゴール前に放り込み朴主水、李正友が飛び込むがここは阿部がクリアーそしてこぼれ球を奇誠庸が狙うが最後は今野がマークに入りシュートを許さない。危ないシーンだった。
“韓国の方が点が入りそうだなぁ….” 息子が呟くがこう思った日本サポーターはたくさんいただろう。
しかし相手陣内で展開する時間が長くなって来たのでチャンスは出てくると期待した。 
69分本田が下がって中村憲剛が投入され2列目の真ん中に入る。 75分、左サイド大久保がゴール前中央の岡崎、森本にめがけて放り込むが惜しくもシュートに至らない。今度はボールの弾みが韓国側に味方した。CBの李正秀、郭泰輝は横の揺さぶりと縦のスピードにやや難がある。(京都サポーターなら知っている。)ここを森本の動きで攪乱してほしいと思った。そしてそろそろスタメン出場している選手は疲労が出てくる時間帯だ。
75分韓国は奇誠庸そして韓国サポーター達の大歓声を浴びて朴智星がベンチに下がり、大分トリニータの金甫そして李昇烈を投入され朴主水のワントップの後ろに右から金正友、李昇烈、金甫を並べる。
その直後、長友のスローインを受けた森本が素早い反転からライナーのシュートを放ちGK鄭成竜 の正面を突きファンブルするが詰めた岡崎は僅かに届かなかった。後半初めて我々が沸いたシーンだった。
森本はその直後の77分にもドリブルで上がりDFをひきつけ前の岡崎にボールを送ったがここはタイミングが合わなかった。そしてそれを拾った郭泰輝が呉範錫に繋ぎ一旦は今野にカットされるがまた前線の繋がれ金甫から李昇烈にスルーが入りシュートに持ち込まれそうになるがここは阿部がクリアー。そして長谷部が更に前にクリアーするがそれを金南一に拾われ楢崎の位置を見て浮かしたシュートを撃たれるがここは楢崎が右手1本で外に弾き出すファインセーブで追加点を凌いだ。 
交替選手にアッサリをチャンスを創られるとはやはり日本DF陣も疲労が出てたのだろう。
そして78分、遠藤が下がり駒野が投入される。 これで阿部が得意のボランチの位置に入り、今野が中澤とCBを組み駒野が左SBに入った。 84分、大久保が呉範錫に受けたチャージで倒されホイッスルが鳴る。倒れた大久保は一旦立ち上がるがすぐに倒れて担架で運び出される。東アジア選手権の韓国戦でも膝を故障しワールドカップメンバー入りが危ぶまれた事を思い出す。
86分韓国は左から李青竜、李容烈、朴主水と繋ぎ朴主水のスルーパスを受けた李容烈がシュートを放つが楢崎の正面。残り5分を切って前半同様韓国は前線からプレスを掛けて来た。そしてFW選手達はメンバー入りを賭けて必死にアピールをする。
そして日本は86分33秒怪我で下がった大久保に替って矢野が投入された。 ビブスを着た何人かの控えの韓国選手達もまだ身体を動かしていたけどもう安貞桓の投入は無いやろなぁ…と息子と話した。
リードされている日本はもう森本の1トップでは無く岡崎も矢野も上がって3トップで同点ゴールを狙ってほしかったが、矢野がサイドにしかも後方に下がって来る。最前線で張っていてくれよと思った88分長友から右サイドに流れた憲剛がボールを受け金正友と李正秀をひきつけ中の森本に送り憲剛はそのままパスアンドゴーで前に出ると森本からボールが戻ってくる。 憲剛が中に入れ岡崎、長谷部、阿部がなだれ込むが岡崎が郭泰輝に明らかに倒されたがホイッスルは吹かれず皆一斉に立ち上がる。 
最後に見せた良い連動だったんだけどなぁ…
89分50秒、今度は長谷部が入れたアーリークロスに中澤が飛び込むがここも跳ね返される。そしてそのまま繋がれカウンターに転じられた韓国の攻撃は李青竜から朴主水にスルーパスが通り楢崎と1対1になる。朴主水はボールを出してから転倒した様に見えたが、朴主水が転倒するとアトウェル主審はイエローカードを片手に楢崎に歩み寄る。 韓国選手達が抱き合って喜びそして韓国サポーター席が大歓声を上げている。あぁPKかぁぁぁぁぁぁ… あれをファールに取るんやったら岡崎が突き飛ばされたのもファールにとれよぉぉ…と口に出すがもちろん判定は変わらない。だけどカウンターのスピードも見せつけられた気もした。  周囲の観客もみんな立ち上がってブーイングを飛ばす。 これで日韓戦観戦3連敗か……



もしこの試合に勝てればカメルーン戦はかなり自信が持てると思っていたけど、ちょっとこれでは….. ワールドカップでは韓国と同等かそれ以上のチームが相手。当然先制点を許す展開は充分見込まれる。でも今日の試合を見るとゴールシーンが見られる気が更にしなくなって来た。 それにしても朴智星はアジアレベルを越えている。彼がボールを持つと周囲の人達からも歓声が上がるくらい別格のパフォーマンスを披露した。さすが元京都サンガだ。 (関係無いか?) そして日韓の差は1992年のダイナスティカップで劇的に日本が縮めた日韓の差は18年ぶりの大きさになっているだろう。勿論今は韓国が上だ。

そして安貞桓は5月30日のベラルーシ戦では起用されるのだろうか......

 



ワールドカップ後この差をどうやって縮めるのだろう?でも今はただワールドカップを楽しもうと思う。 息子よ次は England 戦だぞ。


日韓戦観戦3連敗  前半さすが朴智星

2010-05-30 | 夏季五輪
後半から投入された19番朴主水がペナルティースポットにボールをセットする。右隣の息子も周りの人も一斉にブーイングを送る。
東アジア選手権では中国戦で楊昊のPKをストップした楢崎に期待がかかるが朴主水は落ち着いて右下隅にPKを決め韓国のリードは2点となった。 韓国サポーター達の大歓声がこだまする。そしてタイムアップ。  2月の東アジア選手権に続いて韓国戦2連敗。 
“よし。帰るか。” 息子に声を掛け、出口に向かう。 “雨はやんでいるみたいだなぁ。” 
スタンドからの出口付近で息子と2人で記念写真を撮った。中学に入ってこうやって一緒に写真を撮らせてくれなくなったけどこの日はあっさりと撮らせてくれた。デジカメのシャッターを押してくれた人に丁寧に礼を言って競技場を後にする。 
背後で何やらマイクを通して話す声と拍手が聞こえた。後で知った事だがワールドカップに向かって旅立つメンバーを代表して川口が挨拶をしていたところだった。 
“あぁ~あ、完敗やな。”
“でもワールドカップで勝てばいいんじゃねぇ?”
“誰が良かった?”
“長友と大久保のドリブル。俊輔と遠藤はダメだった。朴智星はすごくねぇ?”
“そうやなぁ。さすが Manchester United やな。”
“安貞桓みたかったなぁ….”

親子でこんな話をしながら帰途に着いた。 苦戦するとは思っていたけどここまでやられると言うよりもやれないとはなぁ…
でも親子で写真が撮れたのは嬉しかった。 これが最大の収穫か?
背後からは“テ~ハミングック !! “ の大歓声とアリランの大合唱が聞こえてくる。 

 ワールドカップ直前に組まれた日韓戦。この時期に結果が重視されるカードが組まれる事が不思議だった。 
それは今の韓国代表が日本に負けないと言う自信の表れだろう。 
だが近所のさいたまスタジアム2002 で開催されると言う事で私達親子は非常に楽しみにしていた。



久々の親子観戦。 あいにく天気予報通り雨が降っていた。しかしそれほど強くなく試合中には止むのではないか?と思った。 
日韓戦と言えば雨が多かったらしい。 雨になると中盤からパスを繋いでビルドアップをはかる日本の方が不利と言われ続けていたが最近の韓国はテクニックも上がり、けっこうパスを繋ぐサッカーをしてくる。それでいてアジアレベルトップクラスのパワーを前面に出して押してくるいつもの韓国も健在だ。

競技場に着いたのはキックオフの約50分前。 両国の選手達が丁度ピッチ上に出て来てアップを始めるところであった。
ピッチ上には小雨が降り続いていた。両チームともスタメン組とベンチ組でアップが分かれているが、日本はこの試合に出場しないと言われた遠藤がスタメン候補達とアップをしていた。 
そして韓国は坊主頭の車ドゥリがどうやらスタメン組みでそして安貞桓を探したが座席からでは解らなかった。
“もうちょっと前の方が取れればよかったんだけどな….” “充分、充分。 あんまり前だと雨に濡れるよ。“
子供に慰められてしまった。やがて選手達が控室に戻り、スタメンの発表が始まった。
韓国代表はGKが李雲在ではなくエクアドル戦に続いて鄭成竜。 これでワールドカップのGKの定位置はちょっと解らなくなって来た。
DFには2002年のメンバー李栄杓が左サイド。CBには李正秀と郭泰輝の J-League コンビと云うよりも京都サンガコンビ(李はもう違うけど)そして右サイド車ドゥリ。息子に車が2002年のメンバーで(俺がお前くらいの時に)父親がアジアを代表する選手だった事。そして今はドイツでプレーしている事等を説明する。
ボランチはかつてグランパスに所属していた金正友とCeltic の奇誠庸。そして中盤は右が李青竜、左が朴智星。朴智星がスクリーンに映ると韓国サポーターから更なる大歓声が。そして日本サポーターからはブーイングもあったけど拍手も少なくなかった。 
FWは李根鍋と廉基勲。 朴主水も安貞桓もベンチスタートだった。 李根鍋がジュビロ磐田所属だった事は息子も知っていて
。“この前、レッズ戦観に来た時出ていた。”と教えてくれた。あぁそうか、もう友達とくる年齢なんだな。お前も。
“それでその試合は?” “負けたよ。 高原がシュート外しまくって負けた。” あぁあの時の試合か…

一方の日本代表だが、数日前新聞には内田、遠藤、稲本,松井らはコンディションの事もあり出場しないと報道されていたが、遠藤はスタメンに名を連ね、闘莉王がメンバーから外れていた。後で知ったが練習中に足に違和感を感じたらしい。
そしてCBに息子のお気に入り地元浦和レッズの阿部が起用された。 サイドバックには右に今野、左に長友が起用された。 
そしてベンチメンバーに香川や酒井、山村そして永井と云った23人のメンバー以外のサポートメンバーの選手達が入っていた。息子に訊かれたので。 “まだメンバー変更がきくからその為に入れたんじゃないかな?” と答えたが、まさか起用はされないだろうと思った。でも香川は展開によっては使ってほしかったか??

                                GK 1鄭成竜

       24 車ドゥリ   30 郭泰輝   25 李秀正   17 李栄杓

              28 金正友                   22 奇誠庸

    27 李青竜                                          14 朴智星

              12李根鍋                   10 廉基勲

                              9 岡崎 
   
      16 大久保、        18本田              10 俊輔
 
                7遠藤                 17長谷部
 
       15今野    2阿部      22中澤        15長友

                             GK1 楢崎

大歓声に包まれて選手入場。国歌斉唱を経てキックオフとなったが君が代の斉唱は EXILE の TAKAHIRO 彼の登場にも一際高い拍手が送られ。左隣の息子も喜び気味。 EXILE の素晴らしさは私よりも息子の方がよく知っているみたいだ。俺も歳だなぁ……

大歓声のなか日本のキックオフで始まった試合は開始早々は日本が比較的よく韓国陣内でボールを回すが韓国の厳しいチェックが目立つ。3分12秒、左サイドで岡崎が郭泰輝に倒されFKを得る。この FKを遠藤がファーサイドに上げ中澤が李正秀の上からヘッドを放つがゴール枠は捉えられない。しかし最初にシュートに持ち込んだ事で何とかリズムが出てくればと思った直後の5分38秒、中盤で遠藤が大久保にヘッドで送ったところを金正友にカット。そのこぼれ球を朴智星が長友に競り勝ち奪うといきなりトップスピードのドリブル突破を見せ今野を振り切り、慌てたDF陣 阿部、中澤そして遠藤がマークに入るがチェックを受けることなく放ったドリブルシュートは楢崎の手を掻い潜りゴール左隅に決まりあっという間に先制ゴールを決められてしまった。 韓国サポーター席から大歓声が。そして我々の周囲から大きな溜息が洩れる。 まだ試合に入り切る前の選手の“虚”を突いた、左サイドのポジションから右に移って来た何人もの日本代表選手をあっさりと振り切った名門 Manchester United で主力を張る朴智星の素晴らしいドリブルシュートだった。  1976年3月東京で行われたモントリオール五輪予選の日韓戦で開始2分に李栄武に奪われた先制ゴールを思い出した。 



この立ち上がりの先制ゴールはただの1点ではなく朴智星の存在感、そして韓国の“強さ”を見せ付ける大きく重い1点と感じた。 
何とか日本の挽回をと期待するその直後、中盤で長谷部の縦パスを受けた岡崎がドリブルシュートを放つが惜しくもゴールラインを割る。岡崎はCKをアピーするがアトウェル主審はGKの判定。後でリプレーを見てみると李秀正のかかとにシュートが当たって方向が変わっていた。
7分29秒、韓国がカウンターから日本ゴール前に迫り、今野が李青竜を倒してFKを与える。奇誠庸、廉基勲そして李栄杓の3人がボールに駆け寄るが座席から見るとゴールが良く見えて危険な気がしてならない。 


だがここは廉基勲が蹴ったFKが壁に当たって事なきを得た。 日本はどうも足元へのパスが多く、スペースにボールが出ない。遠藤にボールが渡ってもすぐに韓国MF,DFからのプレスが早く後ろに戻させられている。流れを変える展開をする為にももっと大きくオープンスペースを使えばと思ったが。
10分26秒、大久保がその左サイドをドリブルで突き車ドゥリ、カバーに回った李栄杓をかわし中に入ろうとするとことを李栄杓に倒されFKを得る。遠藤が入れたFKからは得点は生まれなかったが、韓国右SBの車ドゥリは元々攻撃の選手なので守備には不安がある。実際に開始から本田になんども振り切られていたし、正面からでも止められないシーンも。だからここをガンガン突けばいいと思うのだけど..
12分51秒、韓国がCKを得ると CB の郭泰輝185cm 、李秀正 185cm 奇誠庸 186cm そして金正友 183cm ら長身選手が上がってくる。そしてファーサイドの金正友が中澤に空中戦で競り勝つが逆サイドに飛んだヘッドはポストの左に外れてくれた。 こうなると闘莉王の穴が響いてくる。岡田監督はなぜ岩政を使わなかったのだろう?
16分には朴智星が倒されFKを献上する。奇誠庸がファーサイドに放り込みここは長谷部がCKに逃れるが、このFKは左サイドに流れたボールを朴智星が長躯掛け戻り粘ってスローインを得た事から始まったもの。そして再びボールが渡った朴智星に中澤、俊輔、長友の3人がかりでマークにはいりやっとファールで止めたもの。 こういう動きもさすがと思わせる朴智星のプレーだった。
そして息子が突然言った。“俊輔ボールに触って無いじゃん?” そういえばここまで俊輔は完全に消えていたのか消されていたのか、全く目立たなかった。調子が悪いのかそれとも足首の具合が悪いのか?前半で交替かな?と思わせるくらいのパファーマンスだった。
17分にインターセプトをした長谷部の縦パスを受けた本田がドリブルで上がり李秀正の後方タックルで止められ、20分には奇誠庸から李青竜に渡るところを今野がインターセプトし大久保に送り、大久保がそのままドリブルで持ち込み郭泰輝がマークに入る前にシュートを放ったが、ここまで本田と大久保のドリブル以外は攻撃のチャンスが生まれそうに無かった。そして韓国PA付近では中々自由にボールを持たしてくれなかった。 本田には奇誠庸、金正友がしっかりとマークに着くがむしろ本田が守備に戻るシーンも出て来た。 本田はトップでどんと張ってくれた方が良いと思うのだけど。 それにしてもこの2人がドリブルで前に上がってもサポートが少し遅いなぁ….そしてこぼれ球への寄せも韓国が一歩先んじている。
21分39秒、俊輔のスルーを相手陣内の右サイド深い位置で受けた長谷部が入れたクロスにファーサイドの大久保がオーバーヘッドシュートを試みるが、このシーン初めて俊輔が前線に良いボールを送ったシーンだった。 そして俊輔が右サイドにも出て来るようになったが周りとの呼吸が少し合わない。 内田欠場の影響か? 28分30秒遠藤が中盤からロブを送り岡崎がヘッドで落としたところを左サイドを上がった今野が車ドゥリを振り切ってクロスを入れた。 これはGK鄭成竜がキャッチしたが、この試合初めてパスが繋がりクロスまで持ち込んだシーンそして 29分28秒にも遠藤から岡崎に渡り右サイドを上がった長友が奇誠庸、李栄杓を振り切りCKのチャンスを得るなど両サイドを突破する攻撃を見せたが今野がもっと上がって守備に不安のある車ドゥリを突けばチャンスは出てくると思った。
32分14秒大久保がドリブルで中央から右に動きマークする車ドゥリを振り切り右サイドの本田にボールを出す。本田が李栄杓、奇誠庸を引きずるようにシュートに持ち込みCKを得るがこういう強引なシーンが今の日本にもっとも欲しいところ。そのCKをセットする俊輔に韓国サポーター達からダイブーイングが。 そのCKは僅かに長谷部、大久保に合わない。ここで感じるのは闘莉王の欠場。南アフリカではこういう時どうするのだろう?
40分を過ぎたあたりから先制ゴール以降日本DF陣を崩すシーンがあまりなかった韓国が再び攻勢に出てくる。40分54秒車ドゥリが攻撃参加しドリブルで大久保、本田、阿部ら3人の日本選手を跳ね飛ばしてPA内に侵入する。最後は廉基勲のシュートを中澤がヘッドでCKに逃れるが“さすが車ドゥリ”と思わせる攻撃力だった。
“おぉすげぇぇぇ~” 隣の息子からも感嘆の声が漏れた。
42分にも車ドゥリの突破から最後は朴智星がシュートに持ち込むがここはその前に朴のハンドを取られた。その朴智星は44分に絶妙のスルーを出すがここは奇誠庸がわずかにオフサイド。終盤の猛攻は何とか失点に繋がらず 0-1 で前半を終えた。
本当に朴智星のすごさを見せつけられた前半だった。先制ゴールのドリブルシュートだけでなく長友にボールを取られながら必死に追いかけそこからピンチを広げさせなかった38分に見せたプレー、どれをとってもこの日の日本代表には見られなかったプレーだった。それにしても代表は大丈夫かな? ちょっと同点ゴールの期待が感じられない最後の5分だったなぁ…



後半に続く 

今日の日韓戦は雨の中で

2010-05-24 | 夏季五輪

ワールドカップ に向けての大事な調整時期に日韓戦が入ったその理由はただ一つ。今の韓国代表の力が日本代表を上回っていると大韓蹴球協会が見積もっている他ならない。そうでなければ韓国側は例え対戦が決まっていてもいかなる理由を探してキャンセルをしてくるはずだ。過去そういう事は数回あった。しかしそれはそんな昔の事でも無かった。
だが実際今の韓国代表メンバーを見てみるとそれは納得させられる。
2月の東アジア選手権で惨敗を喫した日本代表。確かに大会に掛ける準備期間が短く韓国の選手達のコンディションとは明らかに違いがあった。しかしそれを割り引いても。俊輔、長谷部、本田らを加えても今の韓国代表の方が力は少し上だろう。
朴智星 ( Manchester United ) 、朴主永 ( AS Monaco ) 、李青竜 ( Bolton ) 、奇誠庸( Celtic )金南一( トムスク )そして車ドゥリ ( Freiburg ) ら欧州組6人を含む陣容。 昨年日本がアジア予選に阻まれた FIFA U-20 でベスト8メンバーの李昇烈( FC ソウル)、具滋哲(済州)、金甫(大分トリニータ)らが候補に残っている。 ACLではK-League 4チームがベスト8に残り J-League 勢は全滅。  2002年大会のベテラン選手達 李雲在、李栄杓(アル・ヒラル)金南一朴智星そして安貞桓。更に怪我で前回のワールドカップ を棒に振った李東國らが揃い。ベテラン、若手そして攻守に技術。非常にバランスの取れたチームと思われる。 おそらく史上最強の代表チームではないか? 

2002年大会のベスト4とまでは行かなくても1次リーグ突破は可能だと思う。少なくとも韓国、オーストラリアは組み合わせを見ても日本よりその可能性は高いと思う。 
初戦のギリシア戦が何とかなれば、アルゼンチンは無理としてもナイジェリアあたりとは結構やるんじゃないかな? 著名な日本のジャーナリストの数人も
“今回の韓国は面白い”と言っておられる。 

岡田ジャパンはこういう”格上の相手”に結果を見せて、これまでの不安(私はそんなに感じていないけど)を一掃させてほしいものだ。

今回の韓国代表候補26人と今日の試合のスタメン予想は下記の通り。 

GK李雲在(イ・ウンジェ)水原三星、金永光(キム・ヨングァン)蔚山現代、
  鄭成竜(チョン・ソンリョン)城南一和

李雲在は3大会連続の出場を目指す。だが彼を脅かす選手が出てこない事がこのポジションのタレント不足を意味する。5月16日のエクアドル戦では鄭成竜が起用された。第1GKの李雲在が不調なので金永光のスタメンも考えられるが、勝負を重視するなら李雲在だろう。 

DF呉範錫(オ・ボムソク)蔚山現、車ドゥリ(チャ・ドゥリ)フライブルク、
  金東進(キム・ドンジン)蔚山現代、李栄杓(イ・ヨンピョ)アル・ヒラル
  趙容亨(チョ・ヨンヒョン)済州、郭泰輝(クァク・テフィ)京都サンガ、
  李正秀(イ・ジョンス)鹿島アントラーズ、金亨鎰(キム・ヒョンイル)浦項

2月の東アジア選手権の日本戦に出場した姜敏寿 (水原三星 )、朴柱昊(ジュビロ磐田)らがメンバーから外れた。そしてワールドカップ予選にも出場しポスト李栄杓と言われた金致佑(FCソウル ) もそけいヘルニア(脱腸)手術後コンディションが上がっていないという理由で外れた。ワールドカップ 予選でのDFラインは李栄杓、趙容亨、郭泰輝、李正秀だった。しかし東アジア選手権の中国戦では李栄杓以外はベストメンバーで揃ったDF陣が中国の高さと縦への早さに翻弄され3失点で惨敗。続く日本戦は趙容亨、呉範錫、姜敏寿 そして朴柱昊で臨み勝利を収めた。その中から姜敏寿と朴柱昊がメンバーから外れたのでそれだけ日本の攻撃陣は脅威がなかったという事だろう。 
注目は2002年では攻撃的選手だった車ドゥリ。右サイドバックのポジションで生き返った事からそして最終テストを兼ねてのスタメン起用が考えられる。そして見てみたい選手(だけど今日は活躍してほしくない)。 
5月16日のエクアドル戦では趙容亨、郭泰輝、呉範錫、金東進 らがスタメン。日本戦はそれ以外の選手が使われると思う。 
李栄杓が左サイドバック。李正秀、金亨鎰がCB。そして右サイドバックが車ドゥリ。と予想する。個人的には愛する京都サンガの郭泰輝に会いたい、いや見たいんだけど。 

MF 金正友(キム・ジョンウ)光州尚武、辛炯(シンヒョンミン)浦項、
   奇誠庸(キソンヨン)セルティック、金南一(キム・ナミル)トム・トムスク、
   具滋哲(グジャチョル)済州、金在成(キムジェソン)浦項、
   金甫(キム・ボギョン)大分トリニータ、朴智星 マンチェスター・ユナイテッド
   李青竜(イ・チョンヨン)ボルトン 

欧州勢、J-League勢そして ACL でもお馴染みの顔ぶれがならぶ。今日の日本戦では2月の東アジア選手権とは全く異なった陣容となるのではないか?
ボランチには奇誠庸と金正友ではないか? エクアドル戦は奇誠庸、辛炯、金在成、朴智星らがスタメンで起用された。足首を痛めながらエクアドル戦90分フル出場した金在成は日本戦は大事をとって出番はないと思う。そして朴智星は前半のみで退いたので日本戦の出場は予想される。
今回は左に朴智星。右に李青竜の Premiership 組はそのままで、ボランチには具滋哲と金正友ではないか? 勝負にこだわるのであれば奇誠庸、金南一の欧州勢を使ってくるかもしれない。特に奇誠庸は所属先の Celtic ではあまり出番が無いのでコンディショニングの為にスタメンで使われるかもしれない。 
朴智星、李青竜と日本の中盤とのマッチアップも楽しみだ。出来れば愛する京都サンガを卒業した朴智星はフルで使ってほしいなぁ….何しろ彼が代表のレギュラーになって初めての日韓戦だから。( でもあんまり活躍すんなよ ) 
彼の親友、松井がこの試合欠場が決定的だ。これは朴智星も残念だろう。

   

FW 李東国(イ・ドングク)全北現代、李根鎬(イ・グノ)ジュビロ磐田
   安貞桓(アン・ジョンファン)大連実徳、李昇烈(イスンヨル)FCソウル
   朴主永(パクチュウォン)ASモナコ、 廉基勲(ヨム・ギフン)水原三星

26人迄絞り込まれた代表候補はあと3人落とされるのだが既にDF選手4人が落とされているので MF, FW から3人が落とされることは必至。 そしてメンバーを見てみるとFWから2人は落ちそうだ。東アジア選手権では中国戦が李東国と李根鎬、日本戦が李東国と李昇烈の2トップ。 ACLの Adelaide United 戦で延長戦の末決勝ゴールを決めた李東國は当確とみる。他には怪我で日本戦出場が危ぶまれる朴主永、実績のある李根鎬は当選確実。 エクアドル戦は李東國と廉基勲の2トップがスタメンで66分に李東國にかわって李昇烈、が起用された。 廉基勲は81分にMF金甫と替ってベンチに下がった。 こうしてみるとスタメンは李根鎬は確実。そしてもう一人は安貞桓或いは朴主永のいずれか。 特に安貞桓はメンバー入りを掛けての出場機会が与えられると思う。 したがって朴主永先発で安貞桓が後半投入ではないか?
それにしても朴主永の躍進はすごい。北京五輪予選前後から彼のプレーは同世代の日本人選手よりも1枚上手と思っていたけど、ここまでやるとは....
日本も内田、香川あたりは負けていないゾ。 でも香川を何で外した??

     


そして予想スタメンの布陣は下記の通り。 

        李根鎬          朴主永


 朴智星                        李青竜

        具滋哲           金正友


   李栄杓    李正秀    金亨鎰    車ドゥリ

               GK李雲在

キックオフまであと数時間。早く雨がやまないかなぁ……

     


Bundesliga 復興の狼煙となるか....

2010-05-24 | EURO Football

1970年代欧州の著名な footballer はみな Bundesliga を目指していた。
EC 欧州共同体の中でも経済力は図抜けており football のレベルは更に抜きんでていた。1974,78 年と2大会連続でワールドカップ欧州地区予選落ちしていた England のManchester United, Liverpool , Leeds United の中心選手達は Scotland の選手達。 England の英雄 Kevin Keegan は HSV Hamburg に移籍してきた。
スペイン代表は1970,74年大会は欧州予選を突破できないでいた。
イタリア、スペインの選手達は代表クラスの選手達でも自国のリーグに留っていた。クライフ、ニースケンスら欧州で最高のプレーの質を見せていたオランダ人選手達そしてミケルス監督らはスペインでプレーし、ドイツに渡るのを拒絶していた様に見えたのはまだ戦争の影響が残っていたか?

そんな時代日本代表とはいえ、古河電工のサラリーマンであった奥寺が当時欧州でも屈指のverien ,1FC Köln にスカウトされてしかもレギュラーで Budesliga のゲームに出ているのだ。そのシーンをテレビで見た時は本当に映画を見ている様だった.....

1978年ワールドカップアルゼンチン大会が終わって Serie A はようやく再び外国人選手への門戸を開いた。そして1980年代末頃マスメディアの発達によりベルルスコーニ会長の経営手腕から AC Milan が世界で最も実力、人気のあるチームとなり Serie A が選手達にとって最も稼げる“仕事場”となった。そして Premiership も  Manchester United , Liverpool, Chelsea といったクラブを武器に世界市場の“開拓”に成功。東南アジア圏でも最も人気のある欧州のリーグは Premiership。
タイのタクシン元首相が Manchester City を買い取りタイ人選手を“獲得”した事は記憶に新しい。アジア諸国の街中には Manchester United や Liverpool の“ユニフォーム”を着て歩く老若男女が年々増え続ける。
日本でも die Budesliga を語る“専門家”は激減した。 長谷部がプレーしこれから内田、香川が参戦しようと言うのに…..Budesliga の好きなものは“オタク”の部類に編入されるらしい??

4月末日、商用で訪れたオーストラリアの Perthにて仕事を終えて街を歩いていた私に声をかけて来た白人がいた。彼はドイツからの移民で私が来ていた Bayern Muhcnehのポロシャツのエンブレムを指差した。 Champions League 決勝戦に進出した事に話がはずむ。聞けば出身は Munich では無くBremen。それでも欧州 football と言えば Premiership 一辺倒のオーストラリアで Manchester United を破った事で母国の Die Budesliga がその存在感を示してくれた事がとてもうれしかったらしい。 決勝戦の相手はどこだ?楽しみでたまらない。もちろんテレビで観戦する。出来れば Barcelona に勝って Champions League も持ち帰って欲しい。
こんな話をした… でも決勝戦の相手は Barca では無かった。

“Typical Germans “ Sir Alex Ferguson
4月8日。前日 Manchester United が Bayern Munich の前に UEFA Champions League 準決勝への進出を阻まれた試合に就いて Rafael Da Silva の退場劇を “typical Germans“ と厳しく振り返った。 United は3点をリードしながら 50分に Rafael を退場で失ってから2点を失い、大会から退く事となり 7年ぶりにPremiership 勢が UEFA Champions League の準決勝を前に全滅した。
Ferguson はこの試合右足首の負傷から出場の危ぶまれていた Wayne Rooney をスタメンで起用した。Rooney は週末の Blackburn Roovers 戦の出場が危ぶまれている。 Ferguson は Rafael がファールを犯した後バイエルンの選手達がイタリア人のNicola Rizzoli 主審を取り囲みその後主審が Rafael に対してこの日2枚目のイエローカードを提示し、そしてレッドカードを出した事に怒りを隠さなかった。 
しかし Ferguson が指摘するようにこの日のバイエルンのスタメンの中でドイツ人は5人だけだった。
“退場はゲームの流れを変えた。バイエルンはもし我々が11人いたら勝てない事を知っていた。 だから退場を仕立て上げた。典型的なドイツ人だ。 彼らは主審を取りかこみ退場を促した。 彼らは対戦相手を観て、主審に何をさせるべきかと言う点については典型的なプロフェッショナルだ。主審は彼らの促されるままにカードを出さざるを得なかった。しかし我々はそんなチームを観た事がある。”
Fergusonはまた Rooney がラフプレーに恐怖を感じたと述べた。それは 21分 Daniel van Buyten がRooney に対するプレーで痛めていた右足首を悪化させたシーンだ。 Rooney はバイエルンDF陣の標的となったかという問いに対しては
“勿論そうだ。 主審はそれに対応していた。けっして深刻な怪我にはならなかったが不運にも同じ個所を悪化させてしまった。彼は何度か厳しいマークを受けた。そしてそれは防げなかった。しかしそれは予想できたことだった。彼には何度か怪我の状態を試合中に尋ねたが彼は all right と答えた。”

しかし Bayern のLois van Gaal 監督は Ferguson のコメントを一蹴した。
“彼の意見には同意できない。 それは football の試合をコントロールする為のものだ。全ての選手達は知っているはずだ。1回目の警告にはイエローカードが出されて、2回目の警告にはレッドカードが出されて選手は退場となる。 あれはイエローカード級の反則だからそうなったものだと信じている。 我々はけっして11人対11人だったらUnited が勝っていたかどうかはわからない。なぜならもう再試合出来ないからだ。敗戦後とやかく言うのは容易なことだ。 Sir Alex は落胆したのだろうと思う。 England はフェアーに就いて考えていたのではないか?



English supremacy in Champions League is over, says Uli Hoeness

Mitchel Platini UEFA会長は今後3シーズンに亘って financial fair play 規則を導入する計画がある事を表明した。
今後England の Big Four Club はポンドがユーロに対して下落していき、有望選手達が税制のより有利なスペインに渡る事が予想されかつての様に好選手が集まるようにはならないと予想される。
かつてのドイツの名選手 Uli Hoeness は Bayern との試合後
“ England のチームはこれから Champions League をこれまでの様に勝ちぬけなくなると思われる。 それは財政問題が以前の様なチーム経営を続けられないからだ。ポンドは約25%下落し、税率は切り上げられる。 クラブチームと会長は以前と同じ額の予算を使えないだろう。もし England のクラブチームが以前の様な栄光を手にするに値するかと聞かれれば YES と答えられる。ここ3シーズン内に施行されるであろう新しいルールは最も被害を被るのは England のチームだ。もし貴方の成功が多額の負債の上に成り立っているのであればそれでも良い。 Budesliga ではもし League 戦で多額の負債を作ってしまったらたちまちライセンスは剥奪される。 私は別に Manchester United の事を指摘しているのではない。 しかし多くの England のクラブチームが負債を抱えてチームを運営している様だが私から見ればそれは正しいとは思えない。”

1992年に Champions League のフォーマットが変わってからEngland からはのべ3チームのみがタイトルを勝ち取る事が出来た。 ( Manchester United が2回, Liverpool ) そして更に2チームがベスト4以上の成果を挙げている。( Chelsea , Arsenal ) しかしかつてとは比較にならないほどの大金を投じなければChampions League で好成績を収められない時代になっている。
昨シーズンの移籍を観ても Cristianop Ronald, Kaka, Xabi Alonso, Karim Benzema らが Real Madrid に移籍し Zlatan Ibrahimovic が Barcelonaに、Lucio と Wesley Sjeider がInternazionale に Arjen Robben が Bayern に England 勢のピッチ上での優位性がチャレンジである事は大きなサプライズでは無い。
だが最近の Premiership 勢の Champions League での快進撃は大金の上に成り立ってのものである事には間違いがない。


Sir Alex Ferguson defiant over Bayern “ bullies “
Champions League から敗退後、 Sir Alex は自らの “ typical Germans “ 発言についての謝罪を拒否した。そして
“もし彼らが認めないのであればそれに就いて私が何も出来る事は無い。 それは完全にアンフェアーな事で彼らは私の選手を追い出した。 そして彼らは審判を称賛した。私はそういう態度に就いて失望している。 Lois van Gaal がいかに England の football がフェアーであるかを述べていたがそれは正しいと思う。世界のフェアーなものの一つだ。しかし我々は English Fairness に就いて述べたのではない。問題はドイツ人達がどんな態度をとったかだ。彼らは既に私の選手がイエローカードを受けていた事を知っていた。その上で主審を取り囲みその事が起こった。 残念ながら主審はそれに屈しもう一枚イエローカードを出した。 それは欧州でよくみられるシーンだ。 ただ1カ国で観られるものではない。 もし誰かが虚空のカードを見せてもそれは警告を出された事だ、しかしそれでイエローが出されるのなら6人のバイエルンの選手達は警告を受けても良かったはずだ。しかし残念ながらそうはならなかった。“Ferguson の怒りが収まるにはまだ時間を要すると思われた。

Robben gives Bayern slim lead
Bayern Munich は Arjen Robben のゴールで Lyon を 1-0 で退けまず準決勝 1st Leg を終えた。試合は両チーム1名ずつの退場者を出すゲームとなった。 
37分 Frank Ribery が自分が受けたファールに対して 主審がすぐに Free Kick を与えなかった事に腹を立て Lisandro Lopez の足首を踏みつけ、イタリア人の Robert Rosetti 主審は一発レッドを出し先に Bayern が1人少ない人数で戦わねばならなくなった。しかし後半開始早々、今度は Lyon の Jeremy Toulalan が2枚目のイエローカードを受けて10人対10人の試合となった。
試合は立ち上がりお互いの出方を探る展開から12分 Ivica Olic からのクロスを Daniel van Buyten がボレーで合わせたが大きくゴール枠を外した。 Van Buyten はかつて HSV Hamburg 時代には高原と共にプレーをした。その直後のRibery のCK は GK Hugo Lloris がパンチで弾いてクロスバーを越えさせる。その後の Bastine Schweinsteiger の至近距離から放ったヘッドも大きく外れた。
18分、今度は Lyon がチャンスを掴む。 Anthony Reveillere が Ribery をかわして出したスルーパスを受け Cris に繋ぐがそこから20m余りのショットはポストを外れて行った。  Olic が絶好機をミスした後の30分、劣勢であった Lyon はボールを繋いで最後は Ederson がシュートに持ち込むもゴールポストを大きく外した。
37分、 Ribery が一発退場となったが、彼を退場にしたRosetti 主審はドイツではあまり評判が良くないEURO 2008 の決勝戦で笛を吹いた主審。
しかし後半 Toulalan も退場にしてこれで帳消しとしたか? それとも前の Manchester United 戦の主審もイタリア人のNicola Rizzoli 主審。Ribery の時に取り囲んでも良かったか? 
試合は Bayern が押す展開が続く。 Philipp Lahm が落としたところを Thomas Muller が撃つがゴールネットには届かない。 68分 Mario Gomez が Robben のクロスからのシュートをミス。決定的なチャンスだった。しかしそれから1分もしないうちに Robben が自ら25m のミドルを Lyon ゴールを捻じ込み決勝点を挙げた。
85分に Altintop と替ってベンチに下がったが、やや不満げな表情。 Van Gaal 監督が彼をなだめるシーンも。

絶好調の Robben をテレビで観て、“こういう選手をワールドカップで相手にせねばならないのか…”と溜息ばかりが出た…



From Bad to Worse
Frank Ribery にとっては災難な日だった。フランス警察に買春の容疑を掛けられ、そして1発退場。更に結局 Champions League Final もピッチに立つ事は出来なかった。 もっとも買春容疑は Lyon の Sidney Gouvou も同じだが、 Bayern 首脳陣は Ribery をマスコミからまずは遠ざける事に。 それでなくても Ribery は故障の影響でこの試合の出場を危ぶまれていた。
“ベンチから見ている限りは相手の足の上に立っている時間が少し長かったようだ。私は思うにあれは1発レッドの反則では無い。 ピッチ内では起こりうる事で、故意的なものではなかった。それは挑発された事であったが主審から見れば Ribery は Lopez の足首の上に立っていた時間が少し長く見えたのでレッドを出したのだろう。もし近くで観ていたならばあれはレッドでは無くせいぜいイエローカードであったはずだが。彼の為にも Bayern の為にも Ribery の出場停止は1試合のみであるべきだ。” 試合後 van Gaal 監督はこう語った。

試合後 Robben のコメント
まだ、何も決まっていない。我々は少しばかりのアドヴァンテージを得ただけだ。 前半を終えて 0-0 のスコアーはそんなに良いものでは無かったので後半は更に10%か20%ペースを上げるべきと思った。 そして我々はそれが出来た。 後半は我々はより良くプレーをしより良いチ-ムとなった。

試合後のLyon DF Aly Cissokho のコメント
Robbenは予想もつかない選手で高い技術を持った特別な選手だ。Cesar Delgado は彼を追い掛け回したが得点を阻止する事は出来なかった。 2nd Leg に向けて彼は要注意人物だ。

試合後の Lyon Claude Puel 監督のコメント
私は言い訳を探さない。我々はまだチャンスが残されている。たとえ必要なアウェーゴールは奪えなかったが。 立ち上がりは良かったがボールを簡単に失いすぎた。 後半はボールに対して弱すぎた。

試合後の Bayen Loius van Gaal 監督のコメント
大変満足している。 今夜欧州に我々がいかに強いかを示す事が出来た。 我々は10人で11人のチームを支配した。

Lyon look to pull off Bayern upset
“我々はやり方やメンタリティーを改めねばならない。我々は守備的に戦いすぎた。 もっと攻撃的な意識を持たねばならない。もし決勝に進出したいのであれば戦術を変えねばならない。” アルゼンチン人の Lisandro はこう語った。
Lyon は Champions League 1回戦の Real Madrid 戦で 1st Leg を 1-0 で勝利した後に乗り込んだ Bernabeu では1-1 に引分け強豪 Real Madrid を破った。
“我々はもう一度前にやった事を再び出来るのだ。その日我々が成し遂げた事を。  Puel 監督は Lyon は 1st Leg よりかは良いチームになっていると語っていた。 “我々はこういう状況を望む。なぜなら結果を出して次に進む為にはより良いプレーが必要だからだ。しかし試合を前にして DF ラインが案じられている。CB の Chris が臀部と膝の痛みがあり Mathieu Bodmer は怪我で Jeremy Toulalan は出場停止。Jean-Alain Boumsong も怪我で出場が不安視されている。
だが怪我人は Bayern も心配の種。Martin Demichels と Daniel van Buyten は先の Budesliga M’Gladbach 戦で故障。しかし Christian Nerlinger sports director は2人の出場に自信を見せている。そして前の試合累積警告で出場停止中であった主将のオランダ人DF Mark van Bommel が2nd Leg に登場する。
こうして考えるとやはりアウェーとはいえ、 Bayern の優位は変わらなかったのだ。

Olic fires Bayern into Final
Ivica Olic の3ゴールが Bayern を9年振りの Champions League 決勝戦に導いた。 ホームのLyon は 出場停止の Toulalan を含む4人の選手を 1st Leg のスタメンから入れ替え、 Bayen は Ribery を含めて怪我の Demichels を含めた3人の選手を入れ替えて2nd Leg に臨んだ。 Van Buyten はスタメンに名を連ねたが van Bommel の復帰も大きかったようだ。
Ribery の穴はトルコの英雄 Altintop が埋めたが Toulalan の代役は見つからなかった。そして前節 Ribery の退場により交替を余儀なくされたOlic が3ゴールを決めた当たりその総合力の高さも Lyon を圧倒した要因だった。
26分に先制ゴールを Olic が挙げるとLyon はなかなか同点ゴールが奪えない。そして 0-1で迎えた59分に Cris が Olic へのタックルでイエローを出されると審判に抗議をし更にイエローを出されて退場に。ピッチを後にする時、主審に拍手を送る態度を見せるもこれで Lyon の Champions League は事実上終わった。
67分 Altintop の素晴らしいスルーパスがオフサイドトラップの裏を突いた Olic に渡り追加点が決まり、78分には Philipe Lahm のクロスを中央からヘッドで合わせハットトリックを達成。Bayern の9年振り決勝進出が決まった。
Cris の退場は Sidney Gouvou のこの試合初めての枠内シュートが飛んだ直後の出来ごと。確かにイエローカードと云うよりもファールと取られる様なプレーで無かったが、それでなくても枠内シュートがこれ1本では勝利を奪うには不十分過ぎただろう。 
試合後の Bayen Loius van Gaal 監督のコメント
Ivica Olic が3ゴールを決めたが彼はピッチ上でよくプレスを掛けていた。それは我々には重要な事で3ゴールを挙げた彼にまた頼る事が出来る。

試合後の Ivica Olic のコメント
こんな勝ち方が出来ただなんて信じられない。3ゴールも決められるだなんて驚きだ。Manchester United 戦の様に人生を掛けてプレーをした。しかしこの Semi Finalは重要の一言だった。今日の我々は素晴らしかった。チーム全体が非常に優れていたので前線で実に楽に動けた。コンパクトに保ち、DFとMFが非常によく多くのチャンスを創れた。



試合後 FC BAYERN MUHCHEN FINAL MADRID 2010 のTシャツを着てピッチ上で喜びを爆発させる選手達が非常に印象的であった。 あのTシャツ、手に入んないかなぁ……


UEFA Champions League Barcelona 連覇ならず

2010-05-23 | EURO Football

もうすぐキックオフされる UEFA Champions League 決勝戦。
今シーズンの欧州シーンを締めくくる大一番への参加が許されたのは FC Bayern München と Internazionale Milano 。

ここ数年の“日本のサッカージャーナリスト“達の動向を見ると Premiership と Barcelona 偏重が大いに目立つ。しかし70年代から football を追いかけているものからすればこの2チーム、特に Inter. の決勝進出は”ようやく“と云う懐かしくも安堵の感傷が否めない。

4月中旬から5月上旬、商用でアジア諸国と西オーストラリアを巡回したがその間、Champions League 準決勝が行われていた。訪問先でも Champions League は話題になっており、テレビ観戦も楽しめた。
地元紙及び欧州の新聞社の UEFA Champions League の準決勝そして決勝に向けての報道ぶりをまとめてみた。

Better than Hiddink, Fergie, Wenger
Barcelona はプレー出来ないと彼らは考えた。 
確かにラストシーズンでもなく、今シーズンの事だ。 Guus Hiddink の Chelsea は昨シーズンの準決勝で Sir Alex Ferguson も Manchester United は Final でそして Wengel の Arsenal は今シーズンの準々決勝でBarcelona に屈した。しかし Jose Mourinho は冷静に彼らがなしえなかった事をやった。あの強い Barcelona をバラバラにした。先制点を許すも 3-1 で退けた。 
Pep Guraudiola が2008 年のシーズンからチームを引き継いで以来の完敗と言えよう。 Group League の対戦では1分1敗であったが Inter は止められなかった。 Lionel Messi に対しては Esteban Cambiasso が1インチのスペースも与えなかった。 Xavi Hernadez の前には何人もの選手を置き前線と切断をした。世界でもトップクラスの FB Daniel Alves は凡庸なDFに見えた。 Zlatan Ibrahimovic は最も危険な選手に見えたが Mourinho の最大の成就は Barcelona を完全に止める事ではなく選手達に Barcelona と対等であると思わせる事であった。 
バルサ DF 陣が高く保つ最終ラインの裏に幾度もロングボールを放り込む事でバルサの弱点を引き出した。 ラスト15分になっても Mario Balotelli をDiego Milton に替え投入した様に攻撃の手を休めなかった。 Inter が攻撃の手を休めなかった。 Inter が勝つべくして勝ったゲームだった。
Inter は San Siro でも4試合 Barca には負け知らずでイタリア勢は対バルサ戦ここ4試合無得点であった。

Inter が最後にEUROPE タイトル ( Champion League Champions Cup ) を勝ち取ったのは 1965年。
3-1 は Pep Guardiola になって最大の負け。
Lionel Messi は Mourinho のチーム相手に得点を続けたがこの試合は無得点に終わり6試合連続得点は成らなかった。
Barca はこれまで11試合アウェーで負け知らずだったがついにストップ。

The Guardian 紙から
Wesley Sneijder の洞察力と Diego Milton の疲れを知らない運動量が大きな勝因。 Messi がリターンマッチでどういう動きを見せるか?

The Independent紙から
Artistic なメリットに football は称賛しない。  Lionel Messi を囲みこんだことで Inter は San Siro で圧倒的な魅力を持つゲームを行い、 Barcelona から充分なアドヴァンテージを奪った。

Daily Mail 紙から
試合後 Jose Mourinho の名を叫びながら San Siro を後にするインテリスタ達が印象的。人気よりも結果を重視する。今や彼が彰会イタリアの為に成し得るべく任務の半分までやり遂げた。

Mario Balotelli は…. 後半から投入された Mario Balotelli は日曜の Atlanta 戦でもプレーさせると Mourinho 監督はコメントを出した。 19歳の Balotello の振舞いは問題がありサポーターのブーイングを浴びピッチのジャージを叩きつけたり、先月はイタリアのテレビ番組に AC Milan のユニフォームを着て出演した。

30分同点ゴール、48分逆転ゴールはロングフィードから
コンパクトな中盤、 Esteban Cambiasso, Javiter Zanetti, Thiago Motta のいずれは常に Messi をマーク。オフザボールの時でも充分なスペースを与えなかった。 Ibrahimovic も Lucio, Walter Samuel にマークさせる。 Xavi Hernandez のキラーパスは受けてをマークされ Xaviが与える恐怖は半減以下となった。 Inter は攻守の切り替えが早く、 Barca にはこれが見られなかった。 

DF Gerard Pique は2nd Leg では imperial ( 公平な ) ジャッジを望むと….
テレビを見れば Diego Milton のプレーはオフサイドで Maicon の得点は Messi をファールで振り切ってから。 Inter は我々をよく知っていた。彼らはゲームを支配した。 そして我々をどうやって止めるかを解っていた。しかし 2nd Leg では全てが可能だ。2ゴール差があるが我々は克服できると思う。 

試合後 Jose Mourinho 監督のコメント
私は失点を喫したのでそんなに満足はしていない。それは我々の失策だ。しかし Barcelona の選手達には一言言いたい。彼らは敗れても Champion の様に振舞うべきだ。彼らは Inter は強かったと言うべきだった。トンネルの中で主審に文句を言う代わりに。しかし彼らは既に昨年の Tom Henning 主審から受けた恩恵を忘れたのだろうか?この試合の判定でバルサは笑い、Chelsea が泣いた事を記憶しているはずだ。彼らは記憶が良くは無かった。 この審判が試合の結果を左右したとは思わない。開始5分に GK と1対1になった Milton に線審はオフサイドの判定を下したがあれはオフサイドではなかった。 私は負け慣れてない人々が負けたる事は受け入れがたい事とと思っている。 私でもそうだ。常に勝ち続けている人間の特徴だ。 勝ち続けているチームにそれは容易なことではない。しかしそれが Football だ。

  


試合後 Pep Gurardiola 監督のコメント
言い訳はしたくは無いが大変長い旅程であった。しかしこれは Champions League の準決勝戦だ。決勝戦に進みたいと言うその望みで充分だ。この敗戦は起こりうることだ。我々は先制ゴールを決めた。しかし前半は充分に出来なかった。我々は情熱を持ってボールを動かせなかった。我々は良いチームを相手に難しい環境下で試合を迎えねばならなかった。 しかしまだ1試合残っているのでまだトライできる。 Barcelona ではチャンスはある。我々はトライしアタックする。インテルはピッチ上に水をまきたがらないだろうが我々はそうするだろう。我々はボールを早く動かしたい。Good Game を観られるであろう。




What happened to Barca’s defence ?
Barca は敗れるべくして敗れた。多くの人々が Barcelona が勝利を収めるか少なくとも引き分けると予想した。しかし結局今シーズン初めて3失点を喫した。確かに Jose Mourinho の戦術はパーフェクトであったが、 Barca の強敵は Barca にあった。

What happened to Messi ?
多くの人達が予想した通り Messi にはマンマーク策は取られなかった。Esteban Cambiasso と Tiago Motta のMFが下がり気味のポジションをとり Messi がボールを持つと素早く取り囲んだ。それも密着では無くある程度の間合いを取りながら。 Messi は相手が飛び込んできたりマークに入った時に上手くかわしたり外したりする術をもっているが待ち構えている網に飛びこんで潜り抜けるのはそれほど得意ではない。自分の好きなスペースを埋められた Messi が10度試みた突破は6度網にかかった。

What happened to Xavi
アイスランドの火山噴火による影響で Milano まで14時間のバス移動を強いられた事は困難をもたらしたと思われる。そしてポルトガル人の Olegario Benquerenca も。そしてこの日は Xavi にとってもただ不運な日であったのかもしれない。何であれ Xavi こそ Barcelona の支柱。かれの出来が流れるような Barca のボール回しを左右する。Messi が世界最高の選手であるとしたらそれは Xavi の演出があってこそだ。この日の Xavi は Cambiasso と Motta の守備の前にボールの出しどころを抑えられた。これは Inter にとっては効果的であった70% 以上のボール支配率を奪われた時間帯がありながら決定機を作らせなかった。 
そして Samuel Eto’o ですら守備に戻る為に全力疾走するシーンが多く見られた。これはあまり見られないシーンだ。 フラストレーションが溜まる一方の Xavi は試合終了間際には両手を広げて“なす術なし”のポーズを連発するようになった。

What happened to Ibrahimovic ?
開始早々彼に上げられたクロスをヘッドで狙わず、つま先で合わせようとした Ibrahimovic を見た人達はこの日は彼の日では無いと悟ったのではないか? Ibrahimovic のコンディションは明らかにフィットしていなかった。そして63分にAbidal と替ってベンチに下げられたが、この時 DF の Abidal ではなく Henry そして Bojan といった攻撃的選手が何故起用されなかったのだろうか?

Could it have been any worse ?
間違いなく Mourinho は Arsenal との試合を観ていただろう。DF陣が高い位置を取りプレスを掛けGunnsers に自由にボールを持たせなかった。しかし Arsenal と Inter. は違った。 Pique と Puyol の後ろに出来たスペースにロングボールを入れて走り込ませる事により DF ラインを下げさせた。 30分の同点ゴールは Sneijder が左サイドから逆サイドの右前方に走り込んだ Eto’oにロングボールをいれたところから、そして48分の逆転ゴールは Pandev のミドルパスが Milto に繋がってから。

Are Barca out of the now ?
それは考えられない。 試合終盤 Pique が攻撃参加すると Inter. は押し込まれるシーンが続いた。 Barca は少なくとも1度はPK を与えられるべきであったそして Inter. の3点目はオフサイドと言えた。試合内容はスコアーに反映されていなかった。  Mourino は以前 Carlo Ancelotti のチームを打ち破った時にStamford Bridge で得たリードよりもこのリードは少ないと思っているだろう。 Barca はただ素晴らしい技術と能力だけだなく、クールな頭と鉄の規律が必要とされている。

Now for the real Barcelona
Inter は Barcelona を 3-1 で破り5月の Champions League Final まであと一歩と迫った。しかしは目下 Champions League 得点王の Meesi, Internazionale でもプレーした Ibrahimovic そして無類のMF指揮者Xavi 更に10万人に近い大サポーター達らが2点ビハインドのリベンジに後押しをする。Gerand Pique は記者会見でも“我々は野心を持って可能な限り多くの得点を狙う。
”もし我々が2点を奪っても Inter が1点を取れば彼らが決勝に進出してしまう。“  
この様に語った。 Barca にとっての希望の一つは今シーズンのベストプレーヤーと言われている Wesley Sneijder が4月24日 Serie A の Atalanta 戦で痛めた腿の怪我の為出場が危ぶまれている事だ。
そして Pep Guardiola の Barcelona は今年の Champions League ではこの前のホームでの試合は VfB Stuttgart, Arsenal 相手に連続して4得点を奪っている。 Messi に就いては Stuttgart 戦では2ゴール。 Arsenal 戦では4ゴール全てをそして11月の1次リーグでは Inter 相手にゴールを決めている。そして歴史は彼らに味方をする。 Barcelona が 1st Leg に 1-3 で敗れた後は1993/94 の Dynamo Kiev 戦、 1999/2000 の Chelsea 戦共に大量ゴールを( 4-1 Dynamo Kiev 5-1 Chelsea ) 挙げて逆転している。
Pique は地元サポーター達も重要なカギとなるとコメントしている。
“Nou Camp ではかつて見た事ない熱狂的な雰囲気を期待している。 その熱狂の前に Inter の選手達が90分悩まされ続けるだろう。 私はサポーター達がエキサイトし自信を持っている事が我々を勝たせてくれるとは思えないが、間違いなくこの試合は近年の歴史の中で重要な試合となるだろう。”
Inter が決勝進出となると1972年大会以来となるが、ストライカーの Mario Baloteli は Atalanta 戦でサポーター達と口論した事。そして Barcelona との 1st Leg で観客席にシャツを投げ入れた事で次の Barca 戦は起用されない見込み。Sneijder は怪我で出場が危ぶまれ、19歳の Goran Pandev がコンディションが上がって来ており先発出場が見込まれる。もし Javier Zanetti が中盤で起用されれば Atalanta 戦先制ゴールのCristian Chivu が左サイドバックで起用されるかもしれない。 
そして Barca の CB Carles Puyol と Internazionale の MF Dejan Stankovic は累積警告で出場停止となる。Puyol の替りに 1st Leg で途中出場だった Abidal が起用される見込みもある。
また Ibrahimovic は 2nd Leg を前に自信を隠さない。
“我々は相手にプレッシャーをかけねばならないが、もっと重要なのは自分達のサッカーをする事だ。彼らは強く積極的にプレーをするだろうが我々は自分のプレーをする事に集中せねばならない。我々はこの戦争に準備せねばならない。彼らは自分達の才芸を追求するだろうが我々はミラノでやった事を変えねばならない。 我々は自分達の football が出来なかったから負けたんだ。 彼らが自分達のやり方が良くて勝ったのではない。 1-3というスコアーは厳しい様だが我々にとっては 0-1と同じだ。 もしあなたが我々のホームでの Champions League の試合を観ていたのなら、我々が何点とったか解るはずだ。Stuttgart 戦は 4ゴール。そして Arsenal 戦でも再び4ゴール。もし決勝進出したいのなら、我々は取りたいだけ得点が取れるチームと云う事だ。
Ibrahimovich は Eto’o と入れ替わるように Inter. から Barcelona にやって来たがこの事に就いては。 “私がいた時から4,5人の中心選手が入れ替わったので私のアドヴァイスは余り役に立たないだろう。”とのコメントも残した。

Mourinho wasn’t great
Barcelona の Guardiola 監督は1990年代 Mourinho が FC Barcelona のスタッフであった時彼からその才能は見られなかったと語った。 Mourihno は当時 Bobby Robson, lois van Gaal のもと通訳としてスタッフの一員であった。
“もし彼の才能が解っていたなたチームの会長に彼を監督にするように助言していただろう。将来かれは Barcelona で指揮しているかも知れない。”

Barcelona が決勝進出すればその舞台 Madrid の Bernabeu 登場となる。それも大きなモチベーションとなると言われている。 



殆どの専門家、ジャーナリスト達の予想は Barca の決勝進出を予想していた。いや希望していたと言えたかもしれない。
しかし結果は 1-0 の勝利。決勝進出には1ゴール足らなかった。  DFラインにはヤヤ、ミリートを起用した。一方の Inter は出場が不安視された Sneijder をスタメンで最前線で起用。そして Christian Chivu をスタメンでMFに起用。 Zanetti は中盤に上げることなく左サイドバックでスタメン出場で起用された。 
84分まで Barca はゴールを挙げられなかったがその最大の理由は Ibrahimovic の不調。 
前線でターゲットマンになりうる動きも少なく、不調の彼を63分まで引っ張った事も試合後物議を醸した。 そして投入されたボージャンはDFラインの裏を突く動きを見せ、試合終盤攻撃参加した Pique は攻撃にリズムを与えたが2点目を奪うには時間がなさすぎた。
Ibrahimovic が下がってからスペースを得た Messi が本来の姿を戻しつつあったが彼の不調も敗因の一つだった。イニエスタが居れば大会の結果は変わっていただろうと言う声もあるが、逆にそうだった時のこの試合も見てみたかった…

Inter は開始からリードしている様にプレーするだろう。 イタリアのチームがいつもそうであるように後方を固める事によってチャンスとスペースを作らせない様にする….

試合前に Xavi Hernadez が地元紙に語っていた事を思い出した………

でもアジア中がバルサの決勝進出を望む声がここまで高いとはなぁ…

 


Ballack aus.... Kewell on track

2010-05-21 | 夏季五輪

German Captain Michael Ballack ruled out of World Cup

5月17日、ドイツ代表主将候補であった Michael Ballack が今回の World Cup 出場がほぼ絶望的との報道があった。
この日は本来ドイツ代表チームのワールドカップに向けた合宿地に向かう予定で会ったが5月15日 FA Cup 決勝戦で負った足首の負傷が原因で代表チームに合流できないことが判り来月開幕のワールドカップメンバーから外される運びとなった。
Ballack はポーツマスの Kevin-Prince Boateng の危険なタックルを受け一端は立ちあがったものの痛みから自らベンチに下がった。

右足首の靭帯に裂け目が見られる。 足首は石膏で固められ今後2週間は特別な靴を履いて歩かねばならない。

代表チームの Hans-Wilhelm Muller-Wohlfahrt 医師の診断によれば怪我は完治するだろうが練習再開には少なくとも8週間を要するとのコメントが出されたらしい。

前日の16日 Ballack は Portsmouth の選手達が彼を Wembly 競技場のピッチから“蹴り出そう”と試んだこと、 Boateng が謝罪もしなかった事を非難した。
“観ての通り、彼らがいくつかのハードタックルを使って阻止しようとしてもイエローカードは出されないならそれは続けられる。もしそれが選手達の深刻な怪我に繋がるのであれば、すぐに止めるべきだ。Nicolas Anelka へのいくつかのタックルにはイエローカードは出されず Michael Brown がFrank Lampard に悪質なタックルを入れた。それは明らかに選手を蹴飛ばすだけの目的のものでそういうプレーにイエローカードが出なければ悪質ファールは止まらずただ続けられる。"

Boateng はドイツ生まれであるが最近国籍を父親の生まれ故国ガーナに移した。
ガーナはワールドカップ ではドイツと同じC組に入っている。

Kevin-Prince Boateng: I’m sorry for Michael Ballack tackle

翌日の英国紙ではKevin-Prince Boateng は Ballack に謝罪したとの報道があった。ドイツの Sport Bild 紙に何度もかれは謝罪を入れたとのコメントが掲載された。

“今私が出来ることはただ謝罪する事だけだ。確かにタックルが少し遅れて入った。それは愚かに見えただろう。彼には2度フィールド上で謝りこれで3度目だ。申し訳なく思っているが故意ではなかったんだ。” 
Ballack はまだこの足首の負傷が原因でワールドカップ 出場を断たれた事実を充分に受け入れようとしている。
“もちろん私は怒っているし失望している。この件に就いてはコメントしたくない。ワールドカップ の2~3週間前にこんな診断を受けることは辛い。 しかしこれが Football だ。起こりうることである。私は明らかに失望しておりそれは気落ちさせる事だ。”

一方 Ballack の代理人である Michael Becker は Kevin-Prince Boateng に対して法的手段を取ることを禁じ得ない。あれは予謀された悪質なものだと疑っている。 “Boateng のやった事を観た全ての人達は分かるはずだ。あれは故意的なものだと。故意的に怪我をさせればルールを破ったものと考えられないわけはない。それは football のピッチでも例外ではない。例え Boateng がそうでないと思っていても。”
Joachim Löwドイツ代表監督は “ Ballack 抜きで大会に臨むのは厳しいがしかし我々はまだ目的を達成しようとしている。私はワールドカップ ではまだ成功出来ると信じている。まだ UEFA Champions League の決勝戦があるが Bayern Munich の選手達がみな無事であることを願う。“ 

    

5月15日 伝統のFA Cup 決勝戦の前半35分 Boateng のタックルを受けてピッチに倒れた Ballack は一旦は立ち上がったが結局 41分に Julian Belletti に替って自らピッチを退くこととなった。
翌日 Chelsea のメディカルスタッフによるとピッチから下がってそのまま病院に直行したが腫れが酷過ぎてレントゲン撮影が出来ないほどであったが骨折はしておらずワールドカップ 出場にはやや楽観的なコメントが出されていた。しかし翌日の検査でワールドカップ 出場は無理との残酷な結果が Ballack に突き付けられた。 

EURO2008 の Final でも足首の負傷から出場が危ぶまれたが何とか90分間プレーした。 Ballack という戦略的にも精神的にも重鎮な役割をする選手を失った優勝候補のワールドカップ はどうなるか?

その一方で初戦の相手オーストラリアは懸念されていたエースストライカー Harry Kewell のワールドカップ 出場の見込みが出てきたとの報道があった。

Kewell on Track for World Cup

6月14日のドイツ戦に向けて Kewell は怪我から100%回復する自信を見せた。
“私が100%の状態になる事は自分にとってもチームにとっても重要な事。 もし100%にならねば自分だけでなくチームや自国をも失望させてしまう。 万事上手く行っている。何も足らないものは無い。全てスケジュール通りだ。”
また彼の家族も南アフリカ入りを予定しており当地の安全性も他のどこの都市とも変わらないと強調した。 
“私の家族もやって来る。私は子供が3人いる、家族も楽しみにしている。 あなたは南アフリカの良い事も悪い事も知っているだろう。しかし世界中のどの都市でも危険な場所はありそこに足を踏み入れたらどうなるかわかるだろう。ここは子供達にとっても安全で、 Socceroos サポーター達にとっても同様だ。“

そして Pim Verbeek 監督も“ Medical Staff 達が任務を完遂してくれる事を信じている。”とあくまで Kewell が構想外になっていない事を強調した。 

    

31人の第一次候補選手が発表されたがその中で 14人が前回ドイツ大会のメンバー。そして9人が既に30歳を過ぎており彼らの代表 Caps 数を合わせると 484 を数える その中心となるのは Fulham のGK Mark Schwarzer, Galatasaray の CB Lucas Neill, Everton の MF Tim Cahill そして Galatasaray のFW Harry Kewell.
しかし Kewell の状態次第では名古屋グランパスの Josh Kennedy のワントップも考えられる。懸念されるのはその攻撃力。ワールドカップ 予選ではアジア諸国を相手にしても14試合で19ゴール。そのうちの10ゴールがカタール戦の4試合。(3次予選 H: 3-0 A: 3-1 最終予選 H : 4-0 A: 0-0 )
Pim Verbeek の敷く 4-5-1 のシステムは得点力不足を生むと批判の声も少なくなかった。事実3次予選のホームでのイラク戦、最終予選のアウェーでのバーレーン戦は共に 1-0 での勝利だったが試合内容はかなり押されていた。 
そんな中でやはり頼りとなるのは日本戦の2ゴールを含む予選で5ゴールを挙げた Tim Cahill。

“4年前より全ての点で充実しており万全の態勢でワールドカップ に臨めそうだ。”とコメントしている。確かに4年前は怪我の為大会自体へのエントリーも不安視され初戦の日本戦はベンチスタートだった。(そして2ゴールを決められた。) 
代表37試合で13ゴールの Cahill は今シーズン所属先の Everton でも42試合10ゴールを決めており彼の出来が1次リーグ突破の鍵を握っている。
他の Bresciano ( ワールドカップ 予選2得点 ) Kewell ( 3得点 ) Emerton ( 3得点 ) Chipperfield, Sterovski (それぞれ1得点ずつ )らが怪我を抱えており満足なプレーが出来るか心配されている。(その他 Kenndy が2得点 David Carney が 1得点 ) Mark Schwarzer がワールドクラスのセーブを見せるがそれだけでは1次リーグ突破はドイツ、ガーナそしてセルビア相手では厳しい。

Everton と契約し Socceroos のデビューも果たしてから6年が経ち今シーズンは Premiership で33試合8ゴールを決める活躍でシーズンを終えた一方で今シーズン開幕前に小児癌基金を設立。彼が地元オーストラリアでプレーする度にチケット1枚に就き AS$1.00 がここに寄付される様に企画を立ち上げるなど心優しい一面をもつ Midfielder はオーストラリア入りする直前の5月17日所属先の Everton と契約を更新。 2014年まで契約を延長した。 その Everton はワールドカップ 終了後には Brisbane Roar, Sydney FC そしてMelbourne Heart と親善試合を行う予定である。

“Tofferrs がここでプレーするなんて本当にエキサイティングな事だ。こういうビッグクラブがやって来るなんてすごい事だ。我々はファンに football の情熱がどういうものなのかを見せられる。”
“私は自分アゲームメーカーだとは思わない。長いシーズンの終わりに何か特別な事を出来ればと思っただけだ。 私は毎試合12kmは走っている。この2カ月ほどで自分のポジションがやや後方であるにもかかわらず10ゴールを決めた。疲れは感じない。調子は良い。4日間休んでわいわいやった。Premier League は決して楽なリーグではない。しかし私は心底今シーズンには満足している。自分の成し得た事に誇りを感じている。今年は満足な状態で臨めた。シーズンを見通して試合に対してのゴールそしてフィットネス。私はコンスタントに試合に出てワールドカップ に繋げた。それが出来て素晴らしい。ワールドカップ の開幕が待てない。 “ 

    

そのTim Cahill が絶対的な信頼を置く選手が何と Nick Carle である。

“ Nick はピッチの外でも中でも私は彼の為にいる事を知っている。彼は私が何を考えているか判っている。監督や他の選手達がそうである様に。彼は私が共にプレーした選手の中では Best player の一人だ。我々は10歳の時から一緒にプレーして来た。そしてたまに同じチームでプレーした事がある。だから私達は非常に親密だ。 Football 選手として彼はまだ持っているべき信頼がまだ得られていない様に感じる。 彼はもっと高いレベルでプレーするべきであったが、彼は理由は何であれ、ただ消えていた時があった。''もし私が監督ならば彼を選ぶ。絶対に。私は彼がチームに何をもたらすかを判っている。 彼は相手 DF 陣を no look pass で切り裂くちょっとした技術を持っている。彼ならではのものを持っている。 Everton で私は mikel Arteta と共にプレーしているが彼は観なくても私がどこにいるか判っている。  Nicky も同じ感性を備えている。私にとって私のゴールを演出してくれる選手、チームの他の選手達に何かをしてくれる選手はワールドカップ の様な大きな大会では非常に重要だ。 ”

Nick Carle が来月からのワールドカップ メンバーに残る事に腐心する一方で 翌シーズンからまた A-League でプレーする可能性を秘めたSydney FC からのオファーを長引かされている事でやや集中をそがれている。Sydney FC は Carle 獲得に向けて契約金のつり上げを考えているが現在所属している Crystal Palace との契約がまだ残っているので事は簡単には運ばないようだ。 

Nick Carle は2005 から2シーズン A-League の Newcastle Jets の中心選手としてプレーし 2006-07 シーズンはシーズン MVP にあたる Johnny Warren Medal を受賞。 2007年7月に開催された Asian Cup では代表入りし日本戦でもプレーした。その後トルコの Gençlerbirliği SK, England Championship の Bristol Cityに在籍するも満足な出場機会が得られず Verbeek 政権下では招集されない試合が続いたが2008年シーズン途中から Crystal Palace に移籍後何とか出場機会にありつき、主力を温存した昨年6月のワールドカップ 予選最終戦の日本戦ではスタメン出場を果たし何とか“31人枠”に滑り込んだ。
この日本戦は Cahill と共にスタメン出場を果たした数少ない試合。3年前の Asian Cup の日本戦は2人とも途中交代出場であった。 
Nicky Carle は Cahill の love call にこたえられるべく最終メンバーに残るのだろうか? 

    

5月24日、Socceroos は MCG に All Whites を迎えその翌日オーストラリアを後にする。この MCG での試合を見たかったのだけど、今回はさいたまスタジアム 2002 に親子で足を運ぶ事にした.....

 


Kewell World Cup 行き赤信号 どうなる Socceroos

2010-05-11 | 夏季五輪

5月10日、南アフリカ大会に臨む日本代表23名が遂に発表された。
GK に川口が復帰し問題のFW陣は森本、矢野が選出され達也と前田が落選した。そしてFC東京期待の石川も。課題のCBのバックアップには岩政が。選ばれた選手は是非我々を喜ばしてほしいもので、残念ながら選出されなかった選手達は次を目指して欲しい…..

この2日前、Sydney Morning Herald 紙には “ EXCLUSIVE (独占記事)“ と云う注釈が付いた記事が目に飛び込んだ。

Kewell injury setback hits Socceroos’ cup hopes ( Kewell の怪我のぶり返しが Socceroos のワールドカップへの希望に打撃 )

所属先の Galatasaray Istanbul の Johan Neeskens コーチは Kewell の状態に就いてコメント。
ワールドカップ出場に就いては “ very difficult “ との判断を降しているとの事。 Neeskens と言えば 1974, 78 年大会ではオランダ代表の中心選手として活躍。
オランダ代表チームの2大会連続決勝進出に貢献した Johan Clyff と並ぶ選手であった。1979年には New York Cosmos のメンバーとして来日した。 
4年前は Guus Hiddink の下でオーストラリア代表コーチを務め、今は Galatasaray で Frank Rijkaard 監督の下コーチをしている。

今シーズン、まだ Galatasaray は2試合を残しているがプレーする事は不可能とのこと。そればかりか約1カ月後のワールドカップ出場でさえ、
“今、私は大変難しいと思う。徐々に良くなっては悪化すると言う循環の繰り返し。今彼は練習を辞めて治療に専念しているが、時に3~4日後には回復しトレーニングを始めてはまた悪化する事も。先週、チームに合流したが今週火曜日(5月3日)には2週間続いた痛みに耐えられずチームから離脱した。この分では彼がワールドカップに出られるか解らない。まず彼とオーストラリアのドクターの判断次第だ。もし彼が出場出来ないのならそれはオーストラリアにとって大きな痛手だ。”

31歳の Kewell は今シーズン27試合に出場し 14ゴールを挙げる好調なシーズンを送っていたが、1月に鼠径部(脚の付け根)の手術をし5月1日、88分からピッチに登場したのが1月10日国内のカップ戦に出場して以来初めての出場試合であった。しかしその3日後、痛みが引かず再びピッチを後にする事となった。もし Kewell が合流できないとなると Cahill に負担がかかる。 それでなくてもオーストラリアは前回より攻撃力が落ちると言われているのに。 
ワールドカップ予選でも GK Schwarzer, CB Lukas Neil, Craig Moore そしてボランチに Jason Culina, Vince Grella と言った選手達のDF力で失点を1に抑え本大会進出を決めた。 
トルコリーグの残り2試合に出場出来ないとなると5月24日 Melbourne Cricket Ground で行われる All Whites こと New Zealand 代表とのワールドカップ壮行試合に出場出来なければいよいよワールドカップメンバー入りが危なくなる。 
それともメンバー入りをさせて、回復が見られない場合は初戦,6月13日のドイツ戦の24時間前に FIFA Medical Committee が認めた“大会に出場出来ないほど深刻な怪我の状態”選手として他の選手と入れ替えるか……

5月11日。第一候補が発表され、6月1日には最終23人に絞られる。 しかし怪我が深刻なのは Kewell だけでは無い。 Mark Bresciano, Brett Emerton, Vince Grella , Craig Moore そして Jason Culina らも怪我でプレーできていない。特に Bresciano は背中の故障 の為に殆ど練習が出来ていない状態。こうなって着ると攻撃陣では Celtic の Scott McDonald , DF 陣では Sydney FC の Simon Colosimo, そして J-League 勢の Mark Milligan, Spiranovich らに期待がかかるが、 McDonald 以外はちょっと…….

Neeskens コーチは “ Lukas Neil は近年に見られない最高のコンディション “と高い評価を降しているが…

初戦の対戦相手国、ドイツの Kicker 誌はこの件を Grosse Bangen beim ersten deutschen WM-Gegner Australien  ( ドイツの初戦の対戦相手国オーストラリアの大問題.. ) との行で記事が出ていた。 
ドイツにとって、初戦のオーストラリア戦を上手く乗り切れば、1次リーグ突破への視界が大きく開けてくる。 やはり列強国には幸運が巡って来るようになっているのだろうか……
だが悪い話ばかりではない。少しばかりの良い話題も。FIFA の発表によるとオーストラリアのサポーター達が購入したチケットの枚数は 43,000 余りでこれは開催国の南アフリカ以外では米国 ( 130,000 枚 ) UK ( 97,000 枚 ) に次ぐ3番目の売上らしい。 4年前の快進撃もあるが、これは恐らく南アフリカと云う地がラグビーの Tri Nations や Super 14 を通じて多くの Aussie サポーター にとって他の参加国のサポーター達よりも馴染みがあったり実際に訪れた人達が多いからだと思われる。
4年前、丁度1次リーグを終えてワールドカップ観戦から香港経由で帰国した時に多くの Aussie サポーター達と香港まで同じ機内に乗り合わせ、色々話をした事を思い出す。 勿論彼らは喜々揚々と、私は苦笑いをしながら……

Gold and Green Army と言われるサポーター達が悲しみに打ちひしがれて帰国の途に着かない事を祈るよ…. 
それにしてもあっという間の4年間だったなぁ…. 俺は真央ちゃんか??

そして5月11日。ワールドカップ第一次候補30名が発表された。
Goalkeepers (4)
Mark Schwarzer, Brad Jones, Eugene Galekovic, Adam Federici.

Defenders (10)
Craig Moore, Lucas Neill, Luke Wilkshire, Scott Chipperfield, David Carney, Mark Milligan, Jade North, Michael Beauchamp, Shane Lowry, Rhys Williams.

Midfielders (11)
Tim Cahill, Brett Emerton, Mark Bresciano, Vince Grella, Brett Holman, Carl Valeri, Mile Jedinak, Richard Garcia, Nicky Carle, Tommy Oar, James Holland.

Forwards (5)
Harry Kewell, Josh Kennedy, Scott McDonald, Dario Vidosic, Nikita Rukavytsya.

    

 



Kewell は怪我の回復を期待して名前が入った。 そして Emerton ら怪我が心配される主力達も。 GK には好調 Adelaide United の Galekovich が第2GK 候補最右翼だろう。 JEF 千葉の Mark Milligan, 今年2月、仁川 United からノルウェーの Tromso に移籍した Jade North, 昨年6月の日本戦が代表デビューとなった Rhys Williams らはまず選出されたが浦和 REDS の Spiranovich そして Sydney FC の Simon Colosimo らは選考から漏れた。 Spiranovich は怪我で出遅れたのが痛かった。 
A-League 勢は Glaekovich 以外は全滅。 Jason Culina まで外れるとは…. Culina は怪我もあったかもしれないが、 Verbeek 監督は兼ねてから Grand Final を含んでも3月末にシーズンが終わる A-League でプレーする選手が中2カ月空いてワールドカップにベストコンディションで臨めるかには懐疑的だった……

最後に残る23人は…… 大会まであと約1カ月。 この待っている間が一番楽しいんだなぁ……