Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

Bayern 。下馬評が有利であればあるほど…..

2013-05-26 | EURO Football
“まだドイツに人は残っているのかい?“ ロンドンのホテルのポーター達が真顔でこう尋ねるくらいにロンドン中のホテルはドイツ人というよりも Bayern Munchen と Borussia Dortmund のサポーター達に占拠されてしまった様だ。
さすが大陸続きの欧州。本当に羨ましい限りだ。 いつも日かこの試合を実際に....と世界中の football
fun は思っているだろう。

歴史はどう繰り返される?

UEFA Champions League 2012-13 Final. 舞台は聖地 Wembly 。ここでドイツのクラブ同士でビッグタイトルを争うことは歴史のいたずらか? 下馬評では圧倒的に Bayern が有利。だけどどうも Bayern は Champions Leagu ( Champions Cup ) には不運が付きまとうなぁ。

1981-2年は Aston Villa に、Dremmler, Augenthaler, Breitner, Hoeness そして全盛期のK.H.Rummenigge がいても勝てなかった。



1986-7 年はPort相手に先制しながら77分から魔の2分間に連続失点を喫して敗れた。この時も Hoeness, Rummenigge がいた。



1998-99 はご存じの通りに Manchester United にロスタイムで共に交代出場選手だった Sheringham, Solskjaer の連続ゴールで敗れたのは”有名”な試合だ。



2000-01 にようやく Oiver Kahn が2000-01にはようやくGK Oliver Kahn が文字通り勝利を”守り”ようやく25年前 Beckenbauer を擁して欧州3連覇を果たして以来のタイトルを。この時も Rummenigge がいた。 だけどそれ以来のタイトルはこれだけというのは少しさみしい。





昨年は地元 Munchen での決勝戦でありながら Chelsea に敗れた。



それに反して他のBundesligaのチームは勝負強さを見せる。
1996-97 Lippi 監督に率いられ Deschamps, Zidane, Jukovic, Boksic, Vieri そして Del Piero のいた Juventus が優勝するはずだったけど勝ったのは名将 Hitzfeld に率いられた Dortmund だった。そのスタジアムが Munchen Olimpic Stadion だったというのも皮肉だった。



1982-83 11か月前のワールドカップ優勝メンバー GK Zoff, Gentile Cabrini, Scirea, Bettega , Tardelli そしてフランスの将軍 Platini ポーランド史上屈指の攻撃手 Boniek 更にワールドカップ得点王の Rossi を擁した Juventus の優勝は誰も疑わなかった。しかしここでも唯一決まった Magath のゴールがHSV Hamburg 3年前 Kevin Keegan を擁しながらも Nottingham Forest の連覇を許したチームが欧州王者に。 
Juventus の欧州制覇は2年後の Heysel Disaster ヘイゼルの悲劇まで待たねばならなかった。



歴史はどのように繰り返されるのかが楽しみだ。

ドイツ人達がどれだけこのゲームが美しいかを見せてくれるだろう。と英国紙に語ったのは元 England 代表監督の Terry Venables 氏。 The Guardian には約1年前にここから1マイルほど離れた所をホームとするチームに Bayern は打ちのめされた。との行があり、約90,000 枚のチケットのうち両チームのサポーター達には25,000 枚ずつが割り当てられ、ツァーバスを含めて Dortmund のサポーター達からは約50万人の応募があった、そしてドイツからはチケットを持たないサポーター達が約10万人このロンドンを目指していると書かれていた。 
Premier 勢は今年も決勝に届かなかったどころか準決勝にも届かなかった。それでも地元は盛り上がっていると各紙には表現されている。 だけど本当の心境は….

準決勝戦で Barcelona を無失点で圧倒しそして決勝戦でも圧倒的に有利とされている Bayern に更なる追い風が。 Dortmund の中心選手 Mario Goetze が負傷で決勝戦をプレー出来ないこととなった。 Goetze は来シーズンから宿敵 Bayern の移籍が決まっている。Dortmund サポーターならず バツケ Dortmund CEO までもが怒りを爆発させた。違約金3700万ユーロを支払ってまでの引き抜き劇は財政に難があった Dortmund にも3分の責任があるかもしれないけど。昨シーズン香川を放出したように…

ただ Dortmund にも勝機は無くはない。 今シーズンの直接対決はカップ戦を含めて Bayern の2勝2分け。 しかし内容は僅差。 昨年と一昨年は Bundesliga 4試合、ドイツカップ決勝を含めて Dortmund の5戦全勝だった。 それは香川がいたからか?? 今シーズンの Champions League で Bayern は決勝トーナメントに入り Arsenal, Juventus そして Barcelona を破ってきたけどそれらのチームはすべてパスとボール支配率を主体とする戦術のチーム。 Dortmund は速さと流動性を主体とした different beast ( 異なった野獣 ) と表現されている。 Goetze がいない布陣では 4-2-3-1 から 4-3-3 の布陣に替えられるとみられており鍵を握るのは Schweinsteiger, Martinez といった Barcelona を完封したボランチと対峙する Iker Gundogen だろう。彼のフィジカルと圧力がどれだけ相手にプレスをかけられるか。

Bayern は前線と最後尾をコンパクトに保つのが特徴で90年代全盛期にあった AC Milan を思い出させる。 FW Mario Mandzkic と Thomas Mueller はボールが無い時の動きも定評があり相手ボールの時でもプレスをかけ Robben, Libery らのサイド攻撃にも貢献しまたそれを受けることができる選手達だ。
しかし FW は何と言っても得点力。 こういう試合こそ一人でなんでもできる Robert Lewandowski の突破力、得点力が重宝する。 彼の生い立ちも波瀾万丈だ。16歳の時に父親を亡くし、18歳の時に所属先の Legia Warszawa から戦力外通告を受け3部リーグの Znic Pruszkow でのプレーを余儀なくされる。その後1部リーグの Lech Poznan に移籍し2010年香川達と共に Blackburn Rovers, Parma, Fiorentina とのオファーもあったが 475万ユーロの移籍金で Borussia Dortmund に入団する。 Legia Warszawa の関係者は責任を取らされたのだろうか??
しかし入団当時は他のポーランド選手達、 Jakub Blaszczykowski, Lukasz Piszczek達と過ごす時間が長かったせいかなかなかチームに馴染めず、それがピッチ上にも影響したか香川、 Lucas Barrios の様に必ずしも First Choice ではなかった。
2011-12シーズン、 パラグアイ人FW Lucas Barrios が Copa America に出場し負傷を負うとその間にレギュラーポジションを獲得 Christmas Pause 前に22ゴールを挙げる活躍を見せて香川と共に相手DF陣の脅威となる。そして Lucas Barrios は中国超級の広州恒大に移籍した。 今年は35ゴールを挙げているが Champions League では10ゴールを挙げている。特筆すべきは Semi Final 1st Leg での Real Madrid 戦のPKを含む4ゴール。続く2nd Leg では彼を止めようとするシャツを引っ張り、顔に肘を入れ更に両足で身体に乗っかり、Dortmund の Klopp 監督が “ 警告が7回は出てもおかしくなかった“と試合後激怒させた Sergio Ramos を冷静に対応しイエローカードを貰うことなく“決勝進出”を決めた。
決勝戦では Bayern DF 陣が彼を止められるだろうか? 
しかしその Lewadowski も契約を更新しないことが決まっているらしい。 
来シーズンは Lewandowski も移籍してしまうらしいがそうなったら Dortmund はどうなるのだろう? 



3シーズン振りに Bayern に die Meister Schale をもたらし今年も Champions Leageu Final にチームを導いた名将 Jupp Heynckes はこの試合を最後にチームの指揮から降りるのだけどそれは何か月?いや1年前からの既定路線であったらしく来夏からは Pepp Graudiora が就任するらしいけど、日本じゃ考えられないなぁ。
選手達がどう思うのだろう?
1994年日本プロ野球ではシーズン途中から当時夏前には低迷していた中日ドラゴンズの監督人事が噂になり
翌シーズンから星野仙一氏が高木守道氏に替わって就任するとの話が中部地方では持ちきりだった。
しかし盛夏以降中日は勝利を重ね、独走していたジャイアンツに急ブレーキがかかり出し2チームの優勝争いが激しくなってきた。そして翌シーズンのドラゴンズの監督人事も。 
その人事はシーズン終盤に渦中の星野仙一氏が”今、高木さんが優勝争いをしているチームを俺が引受けるなんて話が出来る訳がない。”と一括した事であっさり決まった。 
結果ドラゴンズは最後の試合でジャイアンツに敗れて歴史的なシーズン終了を迎えたが、高木守道監督の続投は決まった。  この比較は欧州と日本の慣例の違いだろうか?



様々な予想が交錯する UEFA Champions League Final. キックオフまであと数時間。 
それにしても日本の“ジャーナリスト”達は予想が好きだなぁ~。 よくかけているよ。この半分でも良いから6月4日のオーストラリア戦の予想をしてみぃ?? 何なら手伝ってやろうか??




スペイン戴冠 あぁやっぱり…そして終わってしまったぁ  Spain 4-0 Italy 1st July 2012

2012-07-03 | EURO Football

決勝戦はあっけなかった。あんなに点差が付くとは思わなかった。スペインは準決勝のポルトガル戦が山場だったのかもしれない。それでも Cristiana Ronaldo のワントップよりも勢いのあった Baloterri, Cassano の2トップのそして Andrea Pirlo のいるイタリアの方がスペインにとっては難敵だと思った。 

4年前と3週間前に対戦
両国はEURO2008 の準々決勝戦と3週間前の1次リーグで対戦している。 
スペインは今大会の1次リーグと同じスタメン。イタリアは3選手が入れ替わった。 Thiago Motta ( PSG ) Emmanuel Giaccherini ( Juventus ) そしてドイツとの準決勝戦が累積警告で出場停止だったCristian Maggio はこの試合もベンチスタートだった。そして Antonio Cassano  ( AC Milan )  Andrea Barzagli ( Juventus ) そして Ricaardo Montolivo ( Fiorentina ) の3選手がドイツ戦に続いてスタメンで起用され、Ignazio Abate ( AC Milan ) がFederico Balzaretti ( Palermo ) に替わって決勝戦ではスタメンに起用された。
4年前、スペインがイタリアをPK戦の末に破った激戦にはスペインは GK Casillas ( Real Madrid ) , Iniesta, Xabi Hernandez, Sergio Ramos そして Cesc Fabregas が出場していた。4年前はエースだった Ferrnad Torres ( Chelsea ) はこの試合もベンチスタート。 スペインのワントップにはポルトガル戦の Negredo に替わって Sesc Fabrigas が起用された。そしてワントップ以外はイタリアは GK Buffon , DF Chiellini ( 共に Juventus ) Cassano そして De Rossi ( AS Roma ) の4選手が4年前の経験者。 De Rossi, そしてこの日はベンチスタートだった Di Natale ( Udunese ) の2人が4年前はPKを失敗した。

過去の対戦、そして1次リーグではイタリアが Di Natale のゴールで先制し今大会スペインから唯一のゴールを奪っていることそして Balotelli が準決勝戦で爆発していることから今大会の出場国ではスペインに対して最も戦えるチームと考えていた。
ドイツよりもいい勝負をと期待したけど。

両者は1920年のアントワープ五輪で初対戦しておりこの時はスペインがイタリアを 2-0 で降している。

ワールドカップを4度制しているイタリアはともかく、EURO2008 から始まるスペイン王朝以前はReal Madrid ,  FC Barcelona こそサッカーの世界を圧巻していたが代表レベルとなるとフランコ総統下の1964年の欧州選手権での優勝と EURO1984での準優勝そしてバルセロナ五輪での金メダルくらいが目立った戦績。ワールドカップ1970、1974年大会そして EURO1992 は地区予選を突破できなかった。ここ4年の“急速な圧倒的強さ”は数十年間サッカーを見てきた者にとってはサプライズのひとつだ。というよりも EURO2008 以前のスペインの方が意外な見られ方をしているのか?

 

                             GK 1 Buffon ( Juventus )

           7 Abate      15 Barzagli     19 Bonucci     3 Chiellini 
         ( AC Milan )   ( Juventus )   ( Juventus )   ( Juventus )

                 8 Marchisio    21 Pirlo       16 De Rossi 
                ( Juventus )  ( Juventus )  ( AS Roma )

                                   18 Montolivo
                                   ( Fiorentina )

               9 Balotelli                             10 Cassano
           ( Manchester C. )                      ( AC Milan )

                                   10 Cesc ( Barça )

       6 Iniesta ( Barça )                                  21 David Silva
                                                             ( Manchester United )

                     14 Xabi Alonso                   8 Xavi
                       ( R. Madrid )                   ( Barça )

                                   16 Busquets ( Barça )

           18 J. Alba     15 S. Ramos      3 Pique           17 Arbeloa
           ( Valencia )    ( R. Madrid )      ( Barça )        ( R. Madrid )

                                    GK 1 Casillas ( R. Madrid )

 

 

スペイン先制 イタリアは疲れが….

スペインのキックオフで始まった試合は2分に左サイド Cassano からのパスを受けた Pirlo が中央からミドルを放つ。 イタリアが先制すれば面白いと誰もが思うところだろう。 5分には期待の Balotelli にボールが渡るがここは Sergio Ramos がマークに入る。
しかしそんな“期待”はすぐに霧散していく。左サイドを Sergio Ramos が突破しJordi Alba に繋いでクロスが上がる。ここはBonucci がCKに逃れ、そのCKに Ramos がヘッド強烈なヘッドを放つ。9分を過ぎるとスペインのパスが回りだしサポーターたちから“オーレ”に掛け声が上がる。4年前はレギュラー選手ではなかった David Silva そしてXavi 、Alvaro Arbeloa らががんがん攻め込んでくる。11分には Cesc からのクロスに Xavi が放ったショットがクロスバーをかすめる。

いずれもゴールネットには至らなかったがポルトガル戦と異なりスペインの“先制攻撃”を見せられイタリアの先制ゴールよりも“早い時間に失点してくれるなよ。”との願いに替わってくる。
だが14分 Iniesta が前に送るとXavi がやや右サイドからChiellini と競り合いながらも折り返しDavid Silva が放ったヘッドがBuffon の守るゴールにあっさりと突き刺さった。 

イタリアが勝つためには絶対に先制点、と思っていたのでこのゴールでも試合が決まってしまったと思った。
しかし16 分からはイタリアが反撃を再び試みる。Ballotelli がArbeloa に倒されてFK を得る。 Balotelli がまたいで Pirlo が直接狙ったFKは Xavi の背中に当たってCKに。再び Pirlo がゴール前に上げるとCasillas が指先に当たってDe Rossi に当たってゴールラインを割る。 Casillas の指先に当たらなかったらドンピシャで De Rossiのヘッドが決まっていただろう。

その直後にスローインを得ると Abate がゴール前の Balotelli にロングスローを入れるもマークに入った Busquets がヘッドでCKに。 Pirlo が右から入れたCKに Barzagli がヘッドでコースを替えるが Ramos がヘッドでコーナーに。今度は左から Pirlo が入れたCKに Chiellini が飛び込むがわずかに合わずにGK Casillas が弾き出す。この連続CKにイタリア同点ゴールの予感が芽生える。

しかし20分守備に戻った Chiellini が膝を抑えて動けない。スペインは攻撃を続けるが最後は Pirlo が Iniestaからボールを奪って外に蹴り出す。アイルランド戦で膝を痛め途中でベンチに下がり準々決勝のイングランド戦は欠場し準決勝のドイツ戦は出られないんじゃないかと思われていた Chiellini だが決勝戦は20分でベンチに下がり Bonucci が投入されることに。 Chiellini の負傷退場によりイタリアの勝利がかなり遠のいたことだろう。

試合前、最も懸念されたのはイタリア選手のコンディション。 決勝戦はスペインより1日短い中2日のインターバル。それだけでない、スペインは準々決勝、準決勝とドネツクで2試合行い約600kmの移動距離を経て決勝戦の地キエフに、1次リーグを終えてずっとウクライナに居座れたのに対しイタリアは準々決勝のイングランド戦をポズナンからキエフに移動し120分間+PK戦まで行う激戦の後国境を越えて中3日でワルシャワに戻りドイツ戦に臨み再び約770kmの移動を経て再びキエフに。 国境を越えた移動、移動距離そしてインターバル、イタリアにとって最大の懸念であった疲労が大きくのしかかっていたであろう。スペインのパスワークに対抗するためにはポルトガルが見せた様な運動量で早く詰め寄りスペースを与えないことと思っていた。この日のイタリア選手たちのコンディションを考えれば試合前から勝負はほぼ付いていたのかもしれない。もし1次リーグでスペインが2位通過であったなら優勝はどこになっていたかもわからなかったかもしれない。

それでもイタリアは同点ゴールを求めてスペインゴールにシュートを放つ。27分には Balzaretti が左サイドを突破しスペインゴール前に送り Balotello が頭で合わせるが惜しくも外れる。29分には Cassano のシュートは Casillas の正面に。 30分の Pirlo が狙った直接FKは右に外れ、33分 Cassano の 20m のショットはまたも Casillas がセーブ。 
アズーリ達のエネルギーが残っているうちに同点に….と思うが41分スペインはカウンター攻撃から最後は中央やや左の Jordi Albaへ Xavi が送り導き出されたシュートが Buffon の守るゴールの左下隅に突き刺さりスペインがあっさりと追加点を決めた。  Casillas のGKからの見事なカウンター攻撃だった。
この時点でスペインが3失点するとは考え難くイタリアの勝利はPK戦以外にないと思われた。

悪夢の様な Motta の負傷退場。

後半からイタリアベンチは Cassano を下げて1次リーグスペイン戦でゴールを決めた Di Natale を投入するが、何故 Cassano を下げたのだろう。大会最後の試合、攻撃選手を華麗に並べて捨て身で一縷の可能性に掛けるというのは日本のジャーナリスト諸氏が嫌う体育会的と批判を浴びるか?だけどジャーナリスト諸氏達の何人がスポーツに汗を流したのだろう?
Di Natale は後半開始早々に早速ヘッドを放つがわずかにクロスバーを越える。 51分にも Di Natale が Montolivo の左からのセンタリングに合わせて10mの至近距離からシュートに持ち込むが Casillas がはじき出し、こぼれダマが Di Natale の足元に転がり Baloteeli に送りヘッドを放つがここも Casillas がストップ。 なかなか Casillas の牙城を崩せない。
57分イタリアベンチは最後の交代選手 Motta を Montolivo を投入する。しかし4分後 Motta は脚を押さえてうずくまる。ハムストリングを傷めて結局担架に乗せられて運ばれてしまった。 既に交代枠を使い切りしかも最後の交代選手が Motta だった。 プランデリッツ監督の心境は…



59分に先制ゴールを決めた Silva が下がり Pedro Rodriguez ( Barça ) が投入された。試合開始から何度か Iniesta が右サイドに入り事があったけどこれで Pedro が左に入り Iniesta が右に張りつく事になると思った。
64分 Balotelli が倒されてFKを得る。 Pirlo がファーサイドの Bonucci に送るが Busquets のマークがきつくてシュートに持ち込めない。 この日は Pirlo が中盤で厳しくマークされ頼みの Balotelli もボールが渡っても幾重に取り囲まれ思うように動けない。 一人少なくなったイタリア選手達の脚もだんだん止まってくる。中2日の疲れがのしかかっているのだろう。
そして75分ついに Fernando Torres がCesc Fabregas に替って投入されトップに入る。フランス戦以来2試合振りの出場。投入目的もフランス戦同様相手の攻撃を“カウンター攻撃”で抑える為だろう。 それでなくてももう試合はイタリア陣内でしかボールは回っていなかった。 そして85分ついに Xabi のスルーパスを受けた Torress がBuffon の守るゴールに蹴り込み3-0 とした。このゴールを喜んだのは Chelsea の首脳陣だろう。欧州選手権の決勝戦で2大会連続でゴールを決めた選手は過去誰がいただろう?欧州選手権で3点差が付いたのは 1972年の欧州選手権決勝戦の西ドイツ 3-0 ソ連以来。ワールトカップではフランス大会の決勝戦がフランス 3-0 ブラジルだった。

そしてその“記録”が塗り替えられる。 88分に Iniesta が下がり Juan Manuel Mata が投入される。これで Chelsea の選手が2人ピッチに立つ事に。 Mata はUEFA Champions League 決勝戦ではトップ下。準決勝戦と準々決勝戦では2列目右で起用されたけどこの試合は…と思っていたら Arbeloa のスルーパスを受けたTorres がお膳立てしたチャンスからイタリアゴールに押し込んで4点差とした。 欧州クラブ王者の FW でさえ6試合目にして初めて残り3分になって出場機会が回ってくるとはそれはスペインの選手層の厚さか? Torres は得点王を狙ってシュートを撃つという選択肢は持っていなかったか?しかし今大会から?設定された出場時間を考慮するという規定も知っていたのかなぁ?

ロスタイムが3分と表示される。あとはスペインが5点目を入れるかどうか…と思う。その反面、早くイタリアの為に笛を吹いてやってるれと Pedro Proenca 主審に願ってしまう。 そしてようやく終了の笛が吹かれスペインのゴールフィエスタも終わりこの4年間でスペインが3度目のビッグタイトルを手に入れた事となった。 

決勝戦が行われた Olimpiysky National  Sports Complex , もう20年以上前商用でキエフを訪れた時にあこがれのこの競技場に来た事がある。あの時は共産圏の雰囲気いっぱいであったが2008年に大改修され今はどんな雰囲気なのだろう?

4年前はカエサルスペイン国王夫妻が競技場にお見えになっていたけど今回はフェリペ皇太子がキエフに来ておられたとか。
レテシェ皇太子妃も同行したのかな?
今回はテレビ画面を通してみた決勝戦そして試合後のフィエスタを見ながらそんな事を考えていた。

そして思った。 FIFA Confederations Cup で日本はスペインと対戦するのだろうか? そして4年後の2016年、俺はフランスに渡って EURO を楽しめるのだろうか……




EURO2012 Final 数時間前….

2012-07-02 | EURO Football

欧州選手権 UEFA EURO2012 も決勝戦を残すのみ。3位決定戦というのが無いのがこの大会の好きなところの1つ。決勝戦に進出して来たのはスペインとイタリア。 連覇を狙うスペインの決勝進出は多くの人達が予想していたけどイタリアは少なかったんじゃないかな? 決勝戦を前に英国紙から気になる見出しを見つけた。

Spain and Italy suffer new economic setbacks

借入金額は跳ね上がり株式市場は下げ止まり。投資家は安全な避難場所を求めて

スペインとイタリアの財政悪化は6月26日借入金額が跳ねあがり株式市場が下がっている事から泥沼化している。そして政治家達はこの状況の責任に就いて非難しあっている。スペイン政府は銀行破綻を防ぐために€1兆( 100兆円) の財政援助を申請した為に同国の借入金が跳ねあがってしまった。
スペインでは銀行の先行き不安から3カ月と6カ月の短期国債の金利は2倍に跳ね上がった。
Angel Merkel 首相は私が生きている限り欧州は負債をため込まないとの発言を受けて投資家達がより安全な方向に走る様になった。
スペインとイタリアそして他のEUから直接資金を受け得いるアイルランド、ポルトガルそしてギリシアに関心が集中している間にフランスにスポットライトが当たっている。 大統領選挙を先月に終え再び金利が上がり始めている。 

“薄っぺらい、惨めなスペインとイタリアを加えた後、次のターへっとはフランスになるだろう。 私は大変少人数の国際研究所のメンバーがフランス債を買っているのを見ている。人々は大変神経質になっている。”

Hollande 大統領はそれは税収入の激減と公共雇用60,000人を捻出する為に数週間のうちに予算を組み替えると思われる。
フランス銀行の10年国債の金利はEURO 時代に入ってから最低であった6月1日付けの 2.071%から 2.63%に上がると見られている。5月15日の Hollande 大統領が執務に着いた時は 2.902% であった。
欧州の株式市場は Brussels Summit に先駆けて落ち着きを見せている。 スペイン IBEX 35 は1.5% 下がりイタリア MIB は1.1% 下げている。

この2日間の“欧州首脳会議”は欧州を支配している金融危機を解決する為の結論には達さないと見られていた。
この問題はドイツと他の3カ国、フランス、イタリア、スペインとは絶対的に埋まらない温度差があると言われているがそれは当然で金を貸す方と借りる方では立場も言い分も異なりその上借りる側の方の見解は本当に援助して貰うのかいな?と思ってしまう。

銀行破綻が懸念されるスペインやギリシアの銀行は欧州中央銀行からの直接資金注入を欲しているがドイツというよりもメルケル首相はあくまでも政府を通じての資金援助しかするべきでないと主張。ジャーナリスト筋ではドイツが外交的に優位に立つ為と言っているが“金を貸す方”から言えば当然の主張だと思う。

まぁ中国みたいに借りた金で宇宙開発をしたり軍備を強化し貸した国の領土侵犯をはかったり途上国に援助をして貸した国より国際舞台で優位に立ったりするよりかはましか?それにそんな中国にお人好しに国民の税金を簡単に援助してしまう国の外交の方が問題か?

予想以上のポルトガルの健闘。そして勝ったのは連覇を狙うスペイン

Spain 0 ( PK4-2 ) 0Porutgal   26th June Donetsk

大きな炭田がある炭鉱で有名な街 Donetsk 。旧ソ連邦時代からここは同国のエネルギー源となっており“ソ連貿易”を専門に行っていた私が前にいた会社ではキエフに続いてウクライナ共和国では頻繁に出張者が訪れていた。残念ながらロシア語を話せない“東欧担当”だった私はキエフこそ行った事があるがドネツクには行った事は無かった。

ここで準決勝戦が行われた。 

                    GK 12 Patrica ( Sporting )

      21 Pereica      3 Pepe      2 Alves       5 Coentrao  
     ( Sporting )   ( R. Madrid )    ( Zetit )       ( R. Madrid )

                       4 Veloso ( Genoa )

           16 Meikeles               8 Moutinho 
            ( Chelsea )                ( Porto )

   17 Nani ( Manchester United )            7 Ronaldo ( R. Madrid )

                       9 Almeida  ( Besiktas )

                      11 Negredo ( Sevilla )

     6 Iniesta ( Barça )                   21 David Silva
                                     ( Manchester United )

          14 Xabi Alonso              8 Xavi
          ( R. Madrid )               ( Barça )

    18 J. Alba      15 S. Ramos    3 Pique         17 Arbeloa
   ( Valencia )      ( R. Madrid )    ( Barça )       ( R. Madrid )

                    GK 1 Casillas ( R. Madrid )

スペインは4年前の決勝戦でプレーした選手が6人。4年前はギリシア戦しか出場機会が無かった Alvaro Arbeloa が右SBに。
Puyolが大会前に怪我で離脱したDF陣で前回の決勝戦経験者はCB Sergio Ramos のみ。ワントップに起用されたのは Fernando Torres でも Cesc Fabregas でもなく Negredo 。予選でも1試合しか召集されておらず今大会も出場時間は短かった。 決勝戦は誰がトップに入るのだろうか?

ポルトガルはスタメン9人が前回の EURO もメンバー入りしており Cristiano Ronaldo, Joao Moutinho ら6選手が主力選手だった。左SBの Fabio Coentrao はワールドカップ2010で台頭して来た本来はFW選手。EURO2008、ワールドカップ2010 では1ゴールずつに終わった Ronaldo は今大会これまで4試合で3得点。スペイン相手にゴールが奪えるかも楽しみだった。しかしポルトガルはワールドカップ2010では4試合で僅かに1失点。守備の強さが印象的だった。その1失点が決勝トーナメント1回戦のスペイン戦で David Villa の決勝ゴール。今回はその雪辱に燃える。スタメンの中でこの試合の経験者は12人だった。そして Real Madrid でプレーする選手が7人、Barça所属の選手が4人、Manchester United が2人。
特にDF陣は両チームに2人ずつ Real Madrid の選手がおりレアルの守備はスペイン、ポルトガル連合軍か?と思った。

スペインのキックオフで始まった試合。開始早々 Miguel Veroso がミドルを放ち GK Casillas がCKに逃れる。9分27秒にはスペインが左サイドでパスを繋ぎ Arbeloa がシュートをに持ち込む。その直後にも Iniesta が中央からミドルを撃つ。この試合の天候はポルトガルに味方した。30分過ぎまで水分補給する選手が目立たない。それだけ運動量が上がりスペインはパスを繋ぐもポルトガルの選手達がすぐに詰めて来るので相手のバイタルエリアになかなか近付けない。パスは繋がるもシュートに持ち込めず最後は Iniesta, David Silva 頼りであった。こう言う時、 Torres や Cesc のどちらかが好調ならそこに繋いで局面を打開してくれるのだけど。

個人の力と言えば Cristiano Ronald 。この試合でもドリブル突破は健在だった。26分には波状攻撃を見せるがその際は Ronaldo は中に入って攻撃の中心となっていた。31分には Meikeles のインターセプトからSergio Ramos, Pique のマークを掻い潜りシュートに持ち込むが惜しくもポストの左に外れる。そして左SBの Fabio Coentrao の上がりも効果的であった。

しかし後半に入るとスペインの選手のパスアンドゴーが見られるようになりパスも足元ばかりでなくスペースで受けられる様になった。そして54分には Negredo が下がり Cesc ( Barça ) が投入される。そして60分を過ぎるとポルトガル選手の脚が徐々に止り出したせいかスペインがポルトガルPA付近まで何度も迫る。

こうなるとポルトガルは Ronaldo の個人能力。72分に得たFKはクロスバーを越えた。 81分には Xavi のファールでFKを貰い直接狙い壁に入った Arbeloa の手に当たり更に前の26mの位置で再びFKを得るがシュートはクロスバーを越える。

そして終了直前、カウンター攻撃から77分に Alemeida に替って投入された Nelson Oliveira ( Benfica ) が中央をドリブルで上がって行きエリア付近で左に走り込んだ Ronaldo に送る。フリーの Ronaldo が Pique のスライディングタックルの直前にシュートを放つがクロスバーを越えて試合は延長戦に入った。 90分間でボール支配率ではスペインは 53% であったがシュート数はポルトガル10に対してスペインは6だった。

スペインのキックオフで始まった延長前半、左SBの Jordi Alba が良く上がって来ていた。そして103分には Alba の上がりから Iniesta が決定的なシュートを放つがGK Patrica が好セーブでストップ。その後ポルトガルが Meikeles に替って Silvestre Varela ( Porto ) を入れて2列目左に置き、 Nani をトップ下に入れ右にMoutinho を置き前線を Ronaldo と Oliveire の2トップにする。しかし Sergio Ramos らスペインDF陣を最後まで敗れずEURO2008準々決勝戦イタリア戦から続く EURO, World Cup の決勝トーナメントでのスペインの連続無失点記録が9試合となった。

PK戦では先攻のスペインが1番手 Xabi Alonso のPKが Patrica に止められると、 Casillas がポルトガルの先鋒 Joao Moutinho のPKを止める。この試合殆ど仕事が無かった2人が早速存在を見せた。

その後 Iniesta, Pique, Nani ( 順番が変わった?) Sergio Ramos と決めた次のポルトガル4人目 Bruno Alves のショットがクロスバーを直撃。そして Cesc Fabregas が最後に決めてスペインの2大会連続決勝進出を決めた。 蹴る順番が回って来なかった Cristiano Ronaldo の最後の表情が印象的だった。これまで相手チームの決定的なシュートが“ポスト”や“クロスバー”に助けられる事は無かったがこの試合はクロスバーに阻まれた。

Man of the Match はポルトガルの攻撃をそして時には”僚友“ Ronaldo を止め続けた CB Sergio Ramos。 UEFA Champions League 準決勝戦の Bayern München 戦ではPKを失敗したがこの試合ではきっちりと決めた。

地元開催以外ではポルトガルはどうしても準決勝の壁を破れない。 ワールドカップでは1996、2006。EUROでは 1984, 2000 そして今回。 それでもこの試合を見る限り、もう Ronaldo 一人のチームで無い事は良く解った。スタンドに Luis Figo はいたのだろうか。



Paul Bento 監督は試合後 “我々は決勝戦に進出する為にやった。ほぼ90分間我々は素晴らしいパフォーマンスを見せた。しかし延長戦に入りミスに付け込まれスペインに支配を許した。我々は栄誉と誇りを持って偉大なチームに屈した。大会5試合で敗れたのは1試合だけだった。 3連勝の後に我々は欧州、世界王者に対して自滅して敗れた。 我々は2度目の決勝進出に近づいた。ポルトガル国民は代表チームを誇りに思ってくれるだろう。 そして9月にはワールドカップ予選が始まる。” この様に語った。

Cristiano Ronaldo: "We left a little frustrated"

PK戦はいつも同じだ。我々はよく戦ったそして決勝戦に残れるだけのチームだった。単にPK戦で幸運が無かっただけだ。我々は誇りを持てる、しかし勿論フラストレーションを感じながら大会を去る事になった。 私はいつもの様に全力を尽くした。そして自分のプレーには満足している。我々は誇れるはずだ。

“いかなるチームに対してやる様に全力を尽くしたが敗れてしまった。我々よりの幸運であったスペインにはおめでとうと云いたい。” Nani はこう語り Pepe はPK戦に就いてそれは“くじ引きである。試合中の我々は大変良く組織化されよく動いていた。我々は強固なチームだった。不運にも我々は得点出来ず大変な悲しみと共に去らねばならない。” こう語った。

"Balanced game," says del Bosque

Bosque スペイン監督はポルトガルとの準決勝戦を“拮抗したゲームだった。後半は僅かに我々がポルトガルに勝った。おそらく彼らは少し疲れたのだろう。彼らのDF陣を破るのは容易ではない。”この様に語り、イタリアが来てもドイツが来ても決勝戦は拮抗するだろうと語った。




Champions League でPKを失敗したSergio Ramos はこのPKを“大変に望んだ。”と語った。“大変なスリルだった。私は勿論ハッピーだ。スペイン人であることを誇りに思える。そしてまた新たな成功に挑戦できる。”

Casillas は“PK戦はロータリーの様なものだ。我々はキックオフ直後はあまり良く無かったがスペシャリストがいる。  Xavi のPKはセーブされたがこの次は私の番だと思った。我々は歴史を創りまだそれが続いている。”この様に結んだ。

これまでのスペインのPK戦の戦績は下記の通りだった。

 EURO 1984     (準決勝)   : 5-4 デンマーク

ワールドカップ 1986 (準々決勝 ) : 4-5 ベルギー

EURO 1996      (準々決勝)  : 2-4 デンマーク

ワールドカップ 2002 (準々決勝 ) : 3-5 韓国

EURO 2008      (準々決勝)  : 4-2 イタリア

EURO 1984      (準決勝)    : 4-2 ポルトガル

決勝戦はどうなるだろう??


EURO2012 残すところ僅か2試合  やはり欧州は面白い

2012-06-29 | EURO Football
ワールドカップ最終予選開始とほぼ同時期に始まったサッカー欧州選手権 EURO2012 もあっという間に準決勝戦と決勝戦をを残すのみとなってしまった。スペインの決勝進出が決まり、世界王者スペインへの挑戦権を得る為に今夜前回の雪辱に燃える?ドイツがイタリアと対戦する。
それにしても EURO は本当に面白い。1次リーグからドイツ対オランダ、ポルトガル対オランダ、スペイン対イタリアといった対戦がある。今やワールドカップでは出場国がかつての2倍に拡大された事から(だから日本も出場出来る様になった?)これだけのレベルの試合がそう多く望めない。ただ日本は当然だけどこの大会は部外者。 大会の“中”に入って行けない寂しさはあるけど。
それだけに傍観者の一人としてただ楽しむ事は出来る。だけど Asian Cup だってもっと全アジア的に盛り上がって欲しんだけどなぁ….
それからポーランドとウクライナが開催国というのも隔世の思いだ。 初めて行った外国がポーランド。(その前日にパリでトランジットスティしたけど。)それは80年代の末。あの時の事を思い出したらここで欧州選手権が…想像出来なかった。
昨日ドイツの地元紙にイタリア戦に望むドイツ代表 Joachim Löw 監督のインタビューが掲載されていた。準々決勝のギリシア戦のFW3選手総入れ替えの事等にも触れられていたなかなか面白かった。




"Die Zeit ist reif, gegen Italien zu gewinnen" イタリアに勝つ為の機は熟した

独占インタビューの中でJoachim Löw監督は Bastian Schweinsteiger が起用出来るかどうか、リスクを覚悟でプレーをすることを続けること等に就いて語った。 Joachim Löwは最初のエスプレッソをブラックでのみ、少なくとも5人のコーチ達は1日1杯はエスプレッソをのむよと語った。チームのホテルには自前のエスプレッソマシンが持ち込まれている。Löwは EURO2012の準決勝戦を前にあたかも地元 Freiburg のカフェに居る様であった。
前夜彼はPK戦に迄縺れ込んだイタリア対イングランドでイタリアがドイツとの準決勝戦に勝ちあがってくるのを見た。
6年前にアズーリと対戦した時、Löwは Jürgen Klinsmann のアシスタントコーチだった。そしてその試合後Löwは監督に昇格した。

‐ Mr.Joachim Löw、率直に最初に準決勝でイタリアとの対戦が決まった時最初に何を思いましたか?2006年の夏、ドイツの夢物語が終わった時の事を思い出しましたか?

Löw:全く思わなかった。2011年2月 1-1 で引き分けたイタリア戦の事を思い出した。そこで相対したて見たのは新いイタリアだった。 それはそれ以前では見られなかったイタリアだった。 Cesare Prandelli 監督のもとイタリアは全く違っていた。今のイタリアは予想されるかつてのイタリアよりもずっと攻撃的だ。

‐ イングランド戦のPK戦で見せた Andrea Pirlo の巧妙なPKに就いてどう思いますか?

Löw:素晴らしいの一言だ。 PK戦で劣勢に立っているチームを立ち直らせる、まさに目を見張るものだった。

‐ ドイツの選手達も同じ事を許しますか?

Löw:ボールがゴールに入る限りは。 普通ボールをゴールの中央に蹴り込む事を試みる事でさえ安全なオプションとなる。Pirlo のは単に強いシグナルだった。“まだまだ我々は挽回出来るんだ。”と云う。 その直後のイングランドの選手はショットをクロスバーにぶつけ、 Ashley Young のPKはセーブされてしまった。それはその前には考えられなかった。




‐ イタリアはドイツの天敵であると思いますか?これまでワールドカップ、欧州選手権では7回対戦してまだ勝った事がありません。そして今(親善試合を含めて)3連敗中です。

Löw : 我々がいつもイタリアに苦戦しているのは事実です。しかし今は違います。イタリアに勝つ為の機は熟しました。

‐ Prandelli 監督は今回は苦戦必至と考えている様です。 ドイツの方が2日間インターバルが多かったとかで。

Löw:これまでイタリアはフィジカルの点では不利であると思った事がありません。彼らはよくプレーしました。イングランドとの準々決勝戦でも彼らは明らかに相手を支配していました。彼らは決して脚がふらついていたり調子が悪かったとは感じませんでした。中3日あれば充分に疲労から回復できます。だから我々が明らかに有利だとは思えません。

‐ ならば Prandeli の戦術的な試合になるのでしょうか?

Löw:それは解りませんし気に掛けていません。 Prandelli はかつてドイツの様な攻撃的で年齢バランスの取れた若い選手を多く使うチームが理想と語っています。 彼はよく成功しています。そして準決勝戦ではどちらが有利かと云う定義は有りません。 イタリアは強固な守備と攻撃とを続けられる非常にバランスの取れたチームです。

‐ 攻撃選手の一人 Mario Baloteli は予測不能な選手です。 アイルランド戦ではゴールを決めた後に他の選手が Balotelo がチームのコーチに侮辱的な言葉を吐くのを防ぐために彼の口を塞ぎました。 もしドイツチームにこの様な事態がおこればどうなりますか?

Löw: 解りません。我の事に就いては新聞で読んだだけです。こう言う問いに答える為には彼の人間性を知らねばなりません。サッカー選手としては彼は大変良い選手です。素早くゴールを上げます。特別な才能を持った素晴らしい選手でしょう。

‐ しかし明らかに難しいキャラクターですが。

Löw: そうですね。明らかに彼はコーチが望まない事を引き起こす選手でしょう。しかし私は Pandelli と Balotelli の関係は常に順調と信じます。



‐ 悲しい事にあなたはまだ彼の様な選手がチームに不在であると思われますが。

Löw:勿論。チームを統一させるのはメンバーを選抜するのに重要な要素となりますが特別な選手が入る余地が無いと言う訳ではありません。

‐ 専門家達は欧州選手権のレベルに就いて悲観的です。 あなたはスペクタクルな試合は今やそれほど重要で無いとお考えですか?

Löw: (しばらく考え) これは私を難しくさせる瞬間だ。 1次リーグではハイレベルのチームが敗退しました。 ロシアの様に私が予想しなかったチームが敗れました。 準々決勝戦に進出したチームでそれほど高いクオリティーを持っていなかったのがギリシアでした。 準々決勝戦では試合のペースは速いと思いました。 トータル的にレベルは良いと思いましたが、スペクタクルとは思いませんでした。

‐ ドイツは1次リーグ全勝でギリシア戦も4-2 で勝ちました。 これには満足ですか?
Löw:全ての試合に批判は受けました。 ギリシア戦では相手のプレッシャーを受けず5,6回のミスパスをしピンチを招きました。2失点を喫する前にも我々はあまり良くはありませんでした。 全体として我々は早くに主導権を握り、対戦相手により多くのプレッシャーを与え続けようとしています。 しかしギリシア戦の攻撃陣に就いて言えば前のデンマーク戦よりはずっと良い動きでした。 だから少しは改善出来たと思います。しかし初戦から4連勝は明らかに嬉しい結果です。

‐ 悪いパスからくる問題は Bastian Schweinsteiger から起こっていた様に見えました。そして彼自身しきりに自己批判を繰り返していました。しかし同様に足首の怪我が彼を悩ませているとも話してました。 彼に就いてはどうですか?

Löw: 彼はいま2日間練習を休みました。足首は今はかなり小さな問題になっています。 基本的に彼のスタミナには納得しています。彼は長い距離を走れます。 最近の試合で Schweinsteiger の欠けているのはスピードとダイナミズムです。それらは次の試合でやって貰わねばならないことです。
‐ 彼は同じ様にもしあなたが決めたならベンチに座るだろうと言っていました。

Löw:いいえ。もし彼の脚が問題がないのであれば、彼をあきらめはしません。もし彼が練習量を減らさねばならないのであれば別の決定をせねばならないでしょう。

‐ギリシア戦では Lukas Podolski とThomas Mueller をスタメンから外すと言うサプライズを見せました。 替えられない選手は何人いますか?

Löw:今あなたにはメンバーリストは見せられない。 遂に何人かの選手をある試合で試す事が出来て嬉しい。 他の試合でh他の選手を使えた。 それは常にその時の事情による。 ギリシア戦では異なった質を持った Marco Reus と Andre Schuerrele の2選手を Podolski と Muller の替りに両サイドで起用した。 

‐ どの様にしてこの様なスペクタクルな起用を決めたのですか?

Löw デンマーク戦後に考えた。“今我々は何をしているのか?” 他の攻撃のハイライトに就いて長い間考慮しており早い段階で計画を立てていた。 そして対戦相手がギリシアと解った時にすぐにギリシア選手達のプレーがより抽象的になった時に。 ギリシャ選手達は専守に終始するだろう。それはゴール前では殆どスペースが生まれないと言う事だ。 我々は限られたスペースでプレーせねばならない。どういうタイプの選手が必要だったか?例えば Marco Reus は俊敏な動きを見せる。 Andre
Schuerrle は1対1に強い。 Miroslav Klose は Mario Gomez よりもコンビネーションプレーを得意とする選手だ。 私は彼ら攻撃的な3選手を前線に置いた。

‐ 4選手も替えるのは普通ではなくあなたはリスクを取りました。もしこれが失敗したらどうなるかと訊ねられませんでしたか?

Löw : それは私にとってリスクではありません。トレーニング中の選手を見て彼らは信頼できると解りました。 例え1人のコーチがその後何が起こるかを案じようともこの時はそれを振り払わねばなりません。 私は常にそれが起きたらどうなるのかと自問します。そしてもし自分が止めた時に何が起こるかと。 もしギリシア戦に敗れたら。とにかく、批判されていたでしょう。

‐ どれだけの間あなたはコーチをやっていられますか?例え解雇されても。

Löw;まず経験を積む事だ。 私は前にリスクを冒す多くのコーチに仕えて来た。 それは私の中で常にそういうコーチであれと促すものだ。 私はリスクを冒す事を好む。何故ならそれはそんなに悪い事ではないからだ。 

‐しかしそれは批判を受ける易い事でもあるとわかっていますよね。

Löw ; 私は常に批判を受けやすい。何をやっても。しかし私はミスをするコーチと共にこの仕事を行わねばならない。しかし今大会中にメンバーを替える事は多くの考えの下に決めた事だ。私は誰をいつどういう状況で起用するかを考え続けている。

‐ Lukas Podolski やThomas Mueller の様な選手にどうやってスタメンから外す事を教えたのでしょうか?

Löw : 両選手とも大変なプロフェッショナルだ。何故なら彼らはまだ自身を伸びる余地があると思っているからだ。  Mario Gomez は恐らく少しはがっかりしただろう。 彼はそれまで3ゴールを上げていた。そしてこの瞬間にも100%スタメンであると信じていただろう。 しかし彼はベンチスタートを受け入れた。

‐ このリスクを楽しむのはどのコーチをベースとしていますか?

Löw: 選手として私は多くのコーチがミスをすることを案じる2部リーグの選手だった。それは常に不機嫌な私をクレージーにさせた。 これは信じがたいセキュリティーな考えだ。 私は常にそれに押し込められていた。 それで私は個人で決定すると言うリスクを持って試合に臨んでいた。選手としてでさえ私はハイリスクと楽しみを持っていた。 つい最近私の意見は確認された。
私は選手達にはもっとリスク覚悟で試合に臨んで攻撃的になって欲しいと思う。我々のCBは常にリスクの高い縦パスを出す。横には出さない。 さもなくば私がそこに入り隣にパスを出すだろう。(笑い)

‐ 準々決勝戦で見せた様なサプライズを準決勝戦でも準備していますか?

Löw: 勿論試合のプランは持っている。 選手達のやり方は替える気はない。 重要なイタリア戦に向けて我々の哲学通りに臨む。問題はどの選手がこれに合っていて、イタリアの弱点は何であるか?そして我々の中で誰が有利を齎してくれるか?
あなたは驚く事だろう。

‐ EURO2012 で優勝すればベルリンでセレモニーを行いますか?

Löw : まだ Oliver Bierhoff とその事に就いて話していません。 後で話ましょう。

イタリア戦のキックオフまであと数時間。 スペインの決勝戦の相手はドイツかイタリアか??


バルサ も レアル もいない決勝戦  FC Barcelona 2-2 Chelsea

2012-05-20 | EURO Football
あぁぁぁ、決まったぁ。テレビの中では Schweinsteiger が上半身裸になってユニフォームを振りまわしている。
Barcelona, Madrid は相次いで敗れてしまった。この試合結果に一番安堵感を憶えているのはカタルーニャの人々か….
そうして私はまどろみ始めた。夕食時に御客とのんだおいしかった赤ワインが回って来た。あぁおいしかったなぁ。
今度はサッカー中継を見ながら飲みたいけどどこの国の何と言うワインだったかなぁ…… お客とは何を話したんだっけ…
EURO2008 で圧倒的な強さを見せ優勝し2年後のワールドカップでも念願のタイトルを勝ち取り、世界一レベルの高いサッカーを演ずるのはスペインと世界中で多くの人達が認めていると思う。
今のスペイン人の誇りは Mundial でそして EURO で示したサッカーの実力ではないだろうか。
しかしそのスペインが今本当に危機に瀕している。



Spain faces crisis 'of huge proportions' over unemployment and banks

失業率25%と言う数字が示す様にスペインの銀行は約1億ポンドの融資を必要としている。
José Manuel García-Margallo外相は25%にも及ぶ失業率、更には国の銀行が €1億2千万( 約£9,800万 : 約126億円 ) の融資が今年末までに必要とされていると発表し、その数字は“大変は割合に晒されている。”スペインは危機的状況にあると語った。
18歳以上の失業率は 24.4%にもなっており、560万人の人達が職を失っている。失業問題は今やこの国では政治家達が案じる消費、税収入の定価による債権増加の悪循環に陥る事が懸念されている。
Mariano Rajoy に率いられる右派勢力の批判は政府の政策が部分的に状況を悪くしたと言及しており、この失業率の高騰は容易で費用の掛からない人員清算からくるリストラによるものとされている。今年最初の3カ月で 約374,300人が職を失い €9億5,300万 ( 約100億6,500万円 ) の所得税が消えたと見積もられている。
また Luis de Guindos 経済大臣は €80億(約8,400億円 )の税収を捻出する為にVAT やその他の間接税率を引き上げなければならないだろうとも語った。

国の4つの自治領では失業率は30%越え25歳以下で職が無い割合は52%となっており172万世帯が職の無い1人暮らし世帯となっている。
Engracia Hidalgo 労働大臣は“肯定的な指標”は全くなく García-Margallo はこの数字を“誰にでもそして政府にでも恐ろしい数字”と表現しておりスペインの人口4,700 万人に対して17,433,200分しか就職口が無いと表現している。
García-Margalloはラジオのインタビューで EUに援助の増加を促している。“ 我々にとって悪い事は彼らにとっても悪い事である。それはタイタニックの様なものでもし沈んでしまえば First Class の乗客も一緒にそうなると言う事だ。” 彼は政府の方策を支持しておりもう選択肢はないと語っている。
“患者に強い治療を施す時、最初は弱るがもしその治療を施さねば回復はしない。”と言っている。しかし緊縮経済だけでは充分ではないと付け加えている。
スペインの銀行は長きに亘りある地域では不動産価値が60%以上も下がり何10億ユーロ単位での不良債権が出てくるのではないかと思われている。 多くの家族がこの危機的状況下でも自分の不動産ローンを支払い続けているがこの失業率の急上昇から多くの不良債権が出て来ると案じられている。
スペインの債務の格付けを A から BBB+ に下げた S&P 社は“多くのスペインの銀行は市場で資金調達をする事は容易ではないと思われる。そしてある時点で国は公的寄金を求められるであろう。しかし今は少なくともそれをしようとは思っていないだろう。”と語っている。
この危機的混乱状況はマドリード株式市場の下落に更に追い打ちを掛け、10年物の長期金利率を6%近くにまで引き上げる状況を創っており S&P は今年のスペイン経済成長率は -1.5% となり2013年には -0.5% となると見込んでいる。同社は2015年までスペインでは新しい雇用が創造されるとは期待していない。 
Fernando Jiménez Latorre 経済相は今年中に失業率が 25% にもなるとは予想しなかったと語った。
彼は S&P 社は地方自治の歳出を規制する等の政府が講じた対策を考慮していない数字と不満を表している。そしてその分析は短期間なものと分析している。
マドリードのIESEビジネススクールのエコノミストである Alfredo Pastor は“その大きな数値を2013年前迄、労働市場改革においても硬貨は見られないだろう。事実スペインは効果的にそして生産性の質を高めるより突っ込んだ改革を必要としている。 現在の不況、労働改革も同様に政府は他の方策を取る必要がある。例えば新たな仕事を創る為のキャッシュフローの手助けとか…..
以上の記事は4月27日付のある英国紙の記事からの抜粋だ。
日本でもメディアは連日欧州経済危機を報道し続ける。 Iceland の様にリーマンショックから始まった国家の経済危機から短期間で立ちなおった国もあるがスペインの場合は“復興”出来る要因が無い。 まず Iceland の様に機械類や高度組立産業といった付加価値のある輸出アイエムが乏しくさらに通貨が統合され€になっているので“自国通貨安”の恩恵にあやかれない。 そういう意味ではドイツのほぼ1人勝だ。さすがに工業先進国のドイツはユーロ安を武器に自動車をはじめ付加価値の高い機械類の輸出を伸ばし続けているのだ…




昨年も UEFA Champions League の準決勝戦が開催されている時に商用でベルギーの Brussels を訪れていた。
今年はEURO2012 が開催されるので大会は昨年より9日ほど早く進められている。
テレビでみた El Clasico そして内田の Schalke が Manchester United と対戦した試合.. あぁあれからもう1年経ったのか…

Barcelona 2 Chelsea 2 MAGNIFICO
4月25日付けのある英国紙には上記の見出しが Fernando Torres の大きな写真に添えられていた。
そして FA set to name Boss というやや小さめの見出しに難航している England の代表監督が Harry Redknapp か Roy Hodgson に絞られた事も説明されていた。
私がお客さんとの食事を終えホテルの戻った時はまだ10分近く試合時間が残っていた。丁度 Drogba がベンチに下がり Torres が投入されたばかりだったか….スコアーは 2-1 で Barcelona リードだった。しかし The First Leg は Chelsea が 1-0 で勝利を納めている。このままでは Chelsea が決勝進出となる。 Barcelona は総攻撃を仕掛けていた。 Chelsea は完全に自軍ゴール前に蓋をするようにひきこもっていた。ゴールに近づくべくその要塞をこじ開けようとその周囲をボールを回すそのパスワークは流石だと思った。しかしエリア内に侵入すると白色のユニフォームの選手達が2人、3人と取り囲む。そして…..縦パスが Torresに渡るとそのまま爆発的なドリブルで Torres はBarçaゴールに迫り最後は GK Valdes をかわしてボールをゴールに流し込んだ。



EURO2008 決勝戦で唯一ゴールを決めたのが Torres 。それ以来2010年ワールドカップでは無得点に終わり、Liverpool から Chelsea に移籍をし Liverpool サポーター達からは裏切り者と、Chelsea サポーター達からは“月給泥棒(っていうのかな?)”と両サポーター達からブーイングを浴び続けた男の意地のゴールに見えた。
“あの時の Torres のユニフォームは Atletico に見えたんじゃないですか…..?” 職場の同僚が翌日こう語った。
Camp Nou はこの時、本当に静かだった。その前にオフサイドか何かファールがあったんじゃないか?と思うくらいだった。それは大会2連覇の潰えた瞬間であった….

The most Stupid of red card ……
4月18日、Chelsea は Stanford Bridge でBarçaを 1-0 で破った。しかしそんな点差はセーフティーリードでは無かったはずだった。Camp Nou でBarçaが2点差以上を付けて Chelsea を…..カタルーニャの人達だけではくそう思った、いや願った人達も多かっただろう。特に日本の“ジャーナリスト”諸氏は。
Chelsea は 1st Leg と同じスタメンでBarcelona 戦に臨んだ。4日前 Emirates Stadium での Arsenal 戦は GK Cech, CB John Terry, Gary J. Cahill 達こそスタメン起用されたが他の8人、 Dorgba, Lampard, A. Cole, Ramires らはベンチスタート(またはベンチからも外れた)Arsenal 戦で“スタメン起用された Torres ”は
“屈辱”だったかもしれない。 しかしそれでもArsenal 相手に 0-0 で引き分けるのだから大したものだ。
一方 1-2 で Real Madrid 戦で敗戦を喫して中2日で臨んだBarçaは Real Madrid 戦でベンチスタートだった Pique, Fabregas, Sanchez そしてベンチ外だった Cuenca をスタメン起用。ホームゲームとは言えEl Clasico と言う大一番から中2日での試合。選手達の消耗が気になった。
この日は右SBだった Adriano を外して4バックから Mascherano, Pique, Puyol の3バック。Messi を2列目左からトップ下に置き2列目右サイドには Cuenca を置き Sanchez の後ろに3人(左サイドは Fabregas )を置く布陣。 これは攻撃的な布陣か?

試合は開始6分に Cahill が左脚のハムストリングを痛めて Bosingwa との交替を余儀なくされる Chelsea 苦しい立ち上がり。しかし26分には Dorgba と交錯した Pique が脚を痛めてAlves に替りベンチに下がる。だがこの交替はBarçaに一時は吉と出た。35分CK を得ると中途半端なクリアーを拾った Alves が左サイドの Cuenca にボールを送り Cuenca は低い弾道のクロスを入れる。 そのクロスを受けたBusquets が先制ゴールを叩きこみ 2試合通算 1-1 とする。 
更に2分後の37分信じられない事が起こる。 John Terry が Cuneyt Cakir 主審の目の前で Sanchez の背中を膝で蹴り一発レッドが提示される。 試合後 Terry は後ろの下がった時にバランスを崩し膝が上がった時にSanchez が下がって来て偶然に膝が彼の背中に入った…..と弁解していたが英国紙は Terry を集中砲火。

    

Needlessly and with unfathomable stupidity kneed …..とかMadness と表現されたり、 Daily Express 紙の彼の評価は何と“0”。 さすがに Times は同じ評価点ではなかったがこちらは3。 Terry’s sending-off was a betrayal ( 裏切り行為 ) . Terry’s brainlessness ends up damaging no one but himselfと書かれていた。Kicker 誌は最低点の6だった。代表監督問題の発端ともなった John Terry は EURO2012 で名誉回復出来るだろうか..

  

10人になった Chelsea にBarçaが追加点を挙げる。 Messi のスルーパスが Iniesta に入り、そのまま放ったショットは GK Cech を破ってゴールネットに突き刺さった。

  

この時点で “ the mission had suddenly become impossible “ となった様に思われた。
しかし前半ロスタイムに入った46分、 Lampard が素晴らしいミドルパスを前線に送ると Ramiresが走り込み上手くバウンドに合わせて放ったチップキックが GK Valdez の頭を越えてBarçaゴールに吸い込まれた。
同点ゴールも素晴らしかったが同点にした時間も素晴らしかった。これで形勢逆転となり Chelsea が“リード”を手中にした。

  

後半に入ったばかりの48分Barçaが逆転の大チャンスを掴む。Dorogba がPA内で Fabregas を倒して PK を与えてしまう。誰もがBarçaの“逆転ゴール”を信じながらボールをセットする Messi を凝視した。しかし、弾道はクロスバーを叩いてしまう。



    

Lampard が Messi を慰める。 だがまだ40分以上Barçaが相手をするのは Chelsea とはいえ1人少ない10人。充分に時間はあったはずだった。
前半終了間際に“逆転”した Chelsea は守備を固める事をはっきりと決められた。それでも Dorogba が1度決定的なシュートを放ったが…
時間が経つにつれてBarçaの攻撃が強くなる。それを A. Cole, Bosingwa, Ivanovic らが必死で跳ね返す。そして Lampard も。更に英雄的な働きをするのは GK Petr Cech . 1st Leg に続いて Kicker 誌は Spieler des Spiels に挙げていた。 そしてロスタイム。もうBarçaの Champions League 2連覇の灯は 消えかけたかと思った時にA. Cole の縦パスが Torres に渡った。

Players insist miracle man Di Matteo must get job

The Times によると Chelsea の選手達は Roman Abramovic に Di Matteo の契約延長を促した…, temporally base から permanent baseへ….と報道した。
2か月前に Andre Villas-Boas からの任務を受け継いだ Di Matteo はチームを見事に FA Cup の決勝に(最終的には優勝に)そして Champions League の決勝戦にチームを導いた。 
Branislav Ivanovic は“München での試合が彼の最後の指揮になるなんて誰も思っていない。 我々は最後まで待つ。今全員が Robbi ( Di Matteo ) と一緒にいられてハッピーだ。 彼は偉大な仕事をやり遂げた。我々のマインドを替えて信頼と支持を与えてくれた。 彼はこれと同じくらいのパフォーマンスを行ったと思う。 ”
Lampard も Di Matteo の支持者だ。しかし彼は例え Champions League のタイトルを勝ち取っても Di Matteo を引き止められるか確信がないらしい。
“クラブは夏まで彼と交渉するだろう。しかし私は声高に彼が成し遂げた事を話せない。なぜならクラブが決定した事に口を挟む事は出来ないからだ。”

そして数日後、Barcelonaの Pep Guardiola 監督の辞任が報道された…….
Barçaは何故勝てなかったのだろう? 私が按ずるのは選手達の“ハングリー感”。 全盛期にあったAC Milan の凋落は選手達の勝利に対する“枯渇感”が薄れて来た事と言われていた。
この敗戦でまたBarçaは盤石な強さを手に入れるのだろうか? それにしても Champions League 連覇は難しいんだなぁ…

    

Munich may be tougher still with key players stuck onside lines
Barcelona戦で6枚のイエローを受け Terry が退場となり更に怪我人が続出し決勝戦は何人の選手が出場出来るのだろうか….
まず言うまでもなく John Terry。更に右SB Ivanovic, 左 HF Raul Meireles, MF Ramires ら3選手が累積警告で出場停止。 怪我でベンチに下がったGary Cahill はその後まだプレーする程回復しておらず、David Luiz は4月16日の Tottenham 戦以降出場出来ていない。 Cahill と Luiz が回復して初めて A. Cole, Bosingwa と合わせて4バックが組める。 それに彼ら2人のCBは Terry がいてこそのコンビネーションだ。
彼らが使えないとなると John Obi Mikel をCBに下げて Mikel のポジションには Ryan Betrand を入れ Paulo Ferreria とCBを組むと言う選択肢も。そして左 SB は17歳の Nathaniel Chalobah が抜擢か?
Ramires, Meireles を欠くMFはもっと深刻か? ガーナの英雄 Michael Essien がここで起用されるか?
そして2列目の両サイドは Mata ( 右 )と Kalou ( 左 ) になるか? 

この状況は1999年の Manchester United と類似している。 Roy Kean, Paul Scholes らが準決勝の Juventus s戦で警告を受け決勝戦は出場停止となり Sir Alex Ferguson は David Beckham と Nicky Butt を中盤で起用。
Jesper Blomqvist を中盤の左に、そしてRyan Giggs を右に配置した。
そして United は劇的な勝利を収めた。 その対戦相手は Bayern München だった……

多くの“日本人ジャーナリスト”が期待した今シーズンの UEFA Champion League の決勝戦は El Clasico の再現では無かった。
それよりもスペイン経済はどうなるのだろう? そんな中超高額なサラリーや移籍金が発生する Football Business が異様に見えて来た。 キックオフまであと数時間。 起きてみようか?録画したものを…それが迷うところだ。



雨と寒さの中2人の日本人選手の活躍を求めて 1 FC Koeln 1-1 Vfb Stuttgart

2012-05-06 | EURO Football
もう30分以上並びっぱなしだけど列は一向に短くならない。私の後ろは列がどんどん長くなる。
やがて3人、5人と私の前に並んでいた人達が離脱する。 後ろの親子連れと一体どうしたのか?と話始める。
父親が窓口に向かい様子を伺う。そして戻って来て私に Ausverkauft ( 売り切れ ) と一言。 その少し前に2人以上の並び席は無くなっていた事は解っていた。だけど1人で観戦する私にはそれは問題ではなかったのであるが、売り切れとなると….

思わず雨天の上空を仰いだ…..

6年振りに観戦に来たここKölnの Rhein Energie Stadion。あの時はワールドカップ観戦だった。よく晴れていた。チケットで並ばなかった(当り前か?)のになぁ....

この日は香川の所属する BVB Dortmund の試合を観戦しようか、それともKölnに言って佐藤高徳、岡崎のいる Stuttgart を観に行こうか…と迷っていた。 普通なら Dortmund 戦と思われるのだけど、BVB Dortmund の web site を見るとこの試合のチケットはもう Ausverkauft となっていた。優勝の掛かった試合であるから場外のダフ屋からチケットを購入するのも難しいだろうし買えても価格が高いか…そしてキックオフ時間は午後6時半。Köln対 Stuttgart 戦は午後3時半。
この試合を観戦して Dusseldorf に帰っても午後8時45分キックオフの El Clasico , FC Barcelona vs Real Madrid のテレビ観戦が可能と胸算用しKölnに向かったのだった。
それにこの試合前で16位だったKölnは残留争いの真っただ中。5位であったStuttgartは3試合を残してChampions League 出場圏内に4位Mönchengladbach とは勝点7差でまだチャンスはあった。シーズン終盤ではあるが両チーム共に“消化試合”では無い試合。
なのに無情の Ausverkauft とは…..

そこに1人の男性がチケットを1枚ひらひらさせながら列に寄って来た。私はすかさず彼の後を追い、1枚だけチケットあるのか?と訊くと彼も1枚しか無いので€43.00 の席を€40.00 で売りたいと言うのですぐに商談成立。キックオフ5分前、滑り込みで入場券いや“入場権”を確保した。
するとそのすぐ横にチケットを2枚見せびらかしている人がいたので2枚持っているのか?と訊くとそうだと答えた。私はすぐに列に戻り後ろにいた親子連れを探したけど男の子だけが立っていたので“ Ihre vater はどこだ?チケットを見つけたぞ。”と訊くと既に父親も他の人と交渉中であった。そこに行くと“商談が成立”したらしく無事に観戦できる事となっていた。お互いに Wir sind gluckrich !! と言って握手をして別れた。
そして列に並んでいた他の2人組にさっき私に2枚のチケットを見せていた男性の方を指さし、“あの男性が2枚チケットを売りたがっている。”と話した。彼らは商談が成立したのかなぁ…….

競技場に入り着席すると周囲はStuttgartサポーターが多くさっきチケットを売ってくれた男性も近くにいてStuttgartのマフラーをしていた。 “ Sakai !! Okazaki !! Stuttgart !! “ と言って握手をすると周囲の人達からも握手を求められた。 隣の男性からはビールの差し入れが来そうだったけど寒いので断ると腕時計を見せ、”もう Summer Time だぞ。“と言われた。 だけどドイツ人だけでなく欧州のサッカーファンはもっと寒い時でも冷えたビールを飲みながら良く観戦できるなぁ….といつも思うのだけど。

この試合の私の注目は何と言ってもStuttgartの右SB酒井高徳。今や Die Bundesliga でプレーする日本人選手では香川に次いで細貝と並んで確実に“現場観戦”出来る、レギュラーポジションを確保している選手。
サイドバックのタレント不足のドイツではドイツ人の母親を持つ佐藤の“帰化運動”まで地元紙で紹介された。
本人はまずロンドン五輪に興味があるらしいが。 2010年ワールドカップ南アフリカ大会ではバックアップメンバーに入っていたと息子に教えて貰った。 そして日本はサイドバックにはタレントが揃っていると指摘もしていた。
長友、内田、駒野、五輪世代でもレイソルの酒井宏樹…息子よ、もう私はお前に教えを請う様になったのか…..

前節 Werder Bremen を 4-1 で粉砕したStuttgartは前節と同じスタメン。
ただシステムは少し替っていたみたいでボスニア人FW Vedad Ibisevic のワントップから2列目右で起用されたオーストリア人FWの Martin Harnik を前線に上げて2トップに。 ボランチだった William Kvist を2列目右に上げてトップ下に起用されていたハンガリー人MF Tamas Hajnal が下がりChrstian Gentner とボランチを組んだ。4バックのDFラインは前節と同じ左SB にイタリア人DF Christian Malinano、CB はドイツ人同士、 Geong Nidermeier と Serdar Tasci 。Die Kicker 誌で 2.5 の高評価を得た酒井はこの日も右SBでスタメン。
Bremen 戦で途中出場で10分間プレーした岡崎はこの日もベンチスタート。試合前にはビブスを着ないで酒井とボール回しなんかしていたからなぁ… まぁワールドカップ予選までに怪我が完治してくれればと思う。



しかしDie Kicker 誌ではStuttgart は2シーズン連続で冬の移籍市場で良い選手を引っ張っている、昨シーズンは岡崎の加入により残留争いを行き残り今シーズンは酒井の加入で Champions League 出場圏射程内にいると途中加入の日本人選手を評価していた。

一方前節 Mönchengladbach に 0-3 と大敗を喫した 1FC Kölnは Die Kicker 誌で評価の低かった スロベニア人 FW Milivoje Novakovic ( 評価 5.0 ) と ポルトガル人 DF Henrique Sereno ( 評価 6.0 ) に替えてクロアチア人 MF Mato Jajala がトップ下に入り、カナダ系ドイツ人DF Kevin McKenna が入りブラジル人DF Pedro Geromel とCBを組んだ。 McKenna は前節 Sereno の負傷で投入され、Jajala は2列目左の Christian Clemenns に替って投入された。 この日は Clemenns はスタメンであったがボランチの位置に入り Martin Lanig と2ボランチに。前節はボランチだった  Sacha Reither は2列目左に上がった。 そしてドイツ代表の Lukas Podolski のワントップの後ろに右からポーランド人MF Slawomir Peszko, Jajal, Reither の3選手が並んだ。シーズン途中にKölnに移って来た注目の鄭大成はベンチに入っていたが出番はあるかな…と思った。
これまで鄭大成はKölnでは5試合途中出場を果たし151分間プレーしていた。



Stuttgartのキックオフで始まった試合、ずっと酒井の動きを追っていた。前節では試合終了直前に左サイドから素晴らしいクロスを上げて Cacau のヘディングでのゴールを演出。  Die Kicker 誌にも“試合は 3-1 で終わるはずであったが左サイドを Gotoku Sakai と Tamas Hajnal で素晴らしい突破を見せ Lukas Schmitz ( Bremen の左SB ) の裏を抜け出し….てなことが書かれていた。 Bremen 戦では Harnik も Die Kicker 誌は1.5 の高評価を与え反対に対峙したJunuzovic, Schmitz らは
5.0 の評価。このKöln戦でも私も前節の再現を願った。 



酒井は積極的に前線に上がって行きその際にはCBの Tasci が右サイドを埋める。しかしこの日はどうも酒井の上がった裏を狙われている様に思った。
Kölnはキックオフ直後こそ Hajnal がトップに入り Podolski と2トップを組むも10分もしない内にトップ下に下がり Podolski のワントップに。それでいて中盤でボールを繋ぐわけでもなくすぐに Podolski にボールを放り込んで来ている様に思えた。  
Podolski にボールが入っても試合前に降っていた雨のせいか何度も脚を滑らせボールが収まらない様子。 
18分、ちょっとひやりとするシーンが。  Tasci からボールを受けた酒井が前線にパスを送ろうとするもそれがインターセプトされ Jajala, Clemmens とボールが渡り一気にStuttgartゴール前に運ばれるが Clemmens のラストパスが中途半端でそのままゴールラインを割った。 周囲の人からは“サカァィィィィ~。”と私に注意を促された。 22分頃になるとKölnは再び Podolski と Hajnal の2トップになりボランチの Lanig とRiether が上がって来て中盤でボールが回る様になる。 24分には Podolski がファールを受け良い位置でFKを得るが Podolski の 蹴ったFKはそのまま直接壁に当たってしまった。

やや劣勢続きだったStuttgartは28分から酒井が連続して攻撃をお膳立てする。 28分にはナイスクロスを上げるが中では誰も触れず、29分にはもう一度上がったクロスを中に入った Hajnal が折り返し Ibisevic がシュートを放つがDFに当たってゴールには至らなかった。



そしてKölnサポーター達から大歓声が上がる。 この日 Berlin で行われていた 17位Hertha SBC vs 18位1.FC Kaiserslautern のゲームで Kaiserslautern が先制と途中経過がアナウンスされた。最下位Kaiserslautern はこの試合の前迄で勝点20と16位Kölnとは9勝点離されており残り試合数を考えればほぼ16位以上は無理で降格は99%間違いなかった。しかし17位の Hertha Berlin と16位のKölnとの勝点はわずかに1.第32節の結果いかんではKölnが自動降格圏内に陥落してしまう。Kölnサポーター達からすれば最下位の Kaiserslautern の先制は大歓迎と言ったところだった。
この途中経過に勇気付けられたか?その直後からKölnの攻勢が続く。31分には Jajalo が正面からシュート気味にStuttgartゴール前に放り込むが右ポスト前に走り込んだ Clemmens は僅かに届かない。 32分には酒井が上がった後ろに侵入され Jajalo が今度はシュートに持ち込むが弾道弱くGK Sven Ulrich の正面に。 34分には左サイドにボールが流れ酒井と Podolski が競り合いながら追い掛けるがタッチラインの寸前で Podolski がボールを奪い中の Jajalo に入れ再びゴール前に走り込んで受けた Podolski が強烈なショットを放つがDFに当たりCKに。酒井と競った Podolski は最後は酒井を突き飛ばしていたのでファールになってもおかしくないプレーだったけど….. そして前半終了直前、またも私がひやりとするシーンが。 酒井がPA内でクリアーしようとして蹴ったクリアーボールが弱くしかもエリア内で Podolski に拾われシュートを撃たれる。幸運にもシュートはポストの左に外れて行ってくれたがゴールが決まってもおかしくない至近距離だった。またも周囲の人達から サカィィィィィ~と注意された。 これはイエローカードものの注意勧告だろうなぁ….と思った。



日本選手の活躍を期待と言うよりも失点に絡まないでくれよぉ~との思いが強くなるハーフタイムであった。
そしてハーフタイム中に伝えられた途中経過で Kaiserslautern が追加点を挙げてリードを広げたことが知らされ大歓声が上がった。



両軍交替選手無しで始まった後半。開始早々酒井がクロスを入れそこからCKのチャンスを得る。そのCKは得点にはならなかったが前節の様な活躍を期待する。そしてピッチの外でアップを続ける控え選手の中から岡崎はいつ Bruno Labbadia 監督に呼ばれるのかと何度も目を向ける。
しかしその後から主導権を握るのは後半から再び Podolski のワントップに戻したKöln。48分には左SBの Eichner が攻撃参加しシュートを放つが GK Ulrich がナイスセーブを見せる。 
そして49分52秒。  Jajala から中央でボールを受けた Podolski が右サイドにミドルパスを送るとフリーで受けた Peszko がStuttgartゴールに蹴り込みホームのKölnが先制ゴールを決めた。 
GK Ulrich もDF陣も Podolski がシュートを放つと思ったのかもしれない。 Peszko のシュートも見事だったが Podolski のパスもシュートの様に素晴らしい弾道で Peszko に渡ったので誰も Peszko にマークが付けなかった。






先制ゴールを喫したStuttgartは57分2列目左のポジションを Julain Schieber を下げてドイツ代表歴のあるCacau を投入すると早速彼の持ち味であるドリブルが冴え渡る。59分にはドリブルシュートを見せるが GK Rensing がストップ。 そして10分後の69分には Harnik に替って岡崎が投入された。いつの間に呼ばれたんだろう…



これで前線は Ibiservic と Cacau の2トップとなり岡崎は2列目左に入りボランチの Hajnal が中盤まで上がって来る様になった。 65分には Cacau のドリブル突破から右サイドを抜け出した酒井にボールが渡り至近距離からシュートを放ったが GK Rensing が身体を挺してブロック。惜しいチャンスだった….
そして71分攻勢を続けていたStuttgartは Ibisevic のスルーパスに抜け出た Cacau が右側からドリブルシュートをファイサイドに放つとポストの内側に当たってゴールラインを越える同点ゴールを決めた。
周囲の人達が一斉に立ち上がりみなハイタッチをかわす。私にも求められた。



Cacauは前節でも投入されてから3分後に上述したように酒井のクロスからヘッドを決めており、何とか負傷から復帰し6月から始まる EURO2012 の選出にアピールをしていると Die Kicker 誌に書かれていた。
しかし同誌には Ibisevic が加入後スタメンポジションを失ったらしく今のチーム事情ではドリブラーの Cacau よりも前線を張る Ibisevic の方が良いらしい。 
だけどこの試合は Cacau が投入されてから流れががらりと変わった。 
同点にされたKölnは79分 Jajalo と Peszko の2人を下げて MF Kevin Pezzoni とアルバニア人FW Odise Roshi を投入する。2列目右に Pezzoni が入り前線を Podolski と Roshi の2トップにした。
するとStuttgart ベンチもCB の Tasci を下げてメキシコ人DF Maza を投入。そして2列目の右に岡崎が左から回って来て右にはボランチの Gentner が入って来た。





岡崎は中盤を縦横に動きボールの出しどころを増やしていたそして Cacau のドリブルも冴え、特に右サイドを酒井と岡崎で突破してくる場面が増えStuttgartの逆転ゴールが期待された。
しかし自動降格圏内への陥落を避けたいKölnも必死、特に CB の Pedro Geromel が何度も身体を張って Cacauをマークする。 前半のセットプレー時には何度かStuttgartゴール前に上がって来ていた。
Pedro Geomel は翌週手に入れた Die Kicker 誌にはこの試合の Spieler des Spiels に選ばれていた。
岡崎も何度か相手PA内に侵入したのだけどシュートに持ち込めない….
そして主審のタイムアップの笛が鳴った。 岡崎がいつまでも悔しそうな表情を浮かべていたのが印象的だった。
この試合の勝点1の意味はKöln、Stuttgart 共に違ったものだろう…



私は周囲の何人ものStuttgartサポーター達と握手をして競技場を後に宿泊先に急いだ…..

ホテルの近くのバーでは Dortmund vs Mönchengladbachの試合が中継されていた。
Dortomund がリードをしていた。
そして El Clasico のテレビ中継はホテルの中で見られるチャンネルでは見る事が出来ず、近くのバーにでも行こうか…と思ったけど急に疲れが出て来た見たいで午後9時過ぎには眠ってしまった…..

翌朝、 Dortmund の優勝と試合を決定付けるゴールを香川が決めた事を地元局のニュースで知った。
こっちにしとけば良かったかなぁ….ちょっと高めに払えば観戦出来たかなぁ….と後悔の念が少し出て来た…

Die Kicker 誌の酒井の評価は4、岡崎は評価無で Cacau は2の高評価。
評価3.0 の Podolski はもう来シーズンから Arsenal への移籍は決まったと報じられていた。そして実際に正式
に発表された。 
Kölnは翌週 SC Freiburg に 1-4 で敗れたが Hertha BSC も Schalke に 0-4 で敗れ“降格争い”は最終節に持
ち越される事となった。 Hertha はHoffenheim , KölnはBayern München が相手だ。
StuttgartはアウェーでBayern München と対戦した。この試合は酒井、岡崎だけでなく前節に続いてBayern Münchenは宇佐美を先発させ日本人選手3人がスタメンに名を連ねた。
Die Kicker 誌にも Premiere : Drei Japaner と日の丸と共に見出しが出てこの事を数行報じていた。
しかし肝心の評価は岡崎、酒井が共に 4.0 宇佐美が4.5 。岡崎は80分にSchieber と、宇佐美は57分に Schweinsteiger と替ってそれぞれベンチに下がった。
試合の翌日から私はドイツを離れた。欧州内にいたけど翌週再びドイツに戻るまでだったけど Die Kicker 誌は手に入らなかった。ネットで見た日本の Web Site では香川の“移籍騒ぎ”が報じられていたがそんな時ほど隣国のドイツで情報を仕入れたいなぁ…..と思った。

それにしても何と言う寒さだろう…..

そして滞在を重ねスイスのチューリッヒに辿り着いた日、Kölnの5回目の降格を知った。 Hertha の入れ替え戦の相手はどこになるのだろう....








Auf Widersehen Jarolim HSV Hamburg 0-0 1FSV Mainz 05 28th April 2012

2012-04-30 | EURO Football
88分ピッチサイドに選手交替を告げる掲示が出された。14 と言う数字が出ているスタジアムの大観衆が立ちあがり拍手を送る。背番号14番チェコ人 MF David Jarolim が大歓声に応えながらピッチを離れる。Die Bundesliga 出場318試合目。うち HSV 在籍中では257試合目。来月17日に33歳になる大ベテランはかつて高原がこのチームに在籍した時からレギュラーだった。
この試合がHSV のホームゲームでの最後の試合であった。 見ていたこちらも胸が熱くなった。 
“彼の事はよく知っている。タカハラがここにいた時からプレーしていた。恐らく彼を憶えている日本人も多いと思う。”
隣に座っていた親子連れに声をかけた。 あぁそうか日本から来たのか...てな事を言われた。恐らく背番号15番孫興民を観に来た韓国人と思ったのかな...高原が去っても HSV に興味を持つ日本人と周囲の人達が少し尊敬の眼差し( と思う )を向けてくれた。



試合はその後2度ほどアウェーの Mainz が HSV ゴールに迫ったがゴールには至らずスコアレスドローで終わり HSV の1部残留が決まった。と言うよりも試合中に何度も16位の 1FC Köln が何度も失点を重ねたのを報じられ最終的には 1-4 で敗れた為15位以上が確定したのだった。

日本を出発し欧州滞在10日目。私は Düsseldorf から北に進み Hamburg に向かった。 今年4月のドイツは天気が悪く大変な寒さ。 ベルギーに移って更に寒さは増し、前年の同じ頃欧州訪問時は半袖で過ごした事を考えればこの寒暖の差は一体何が原因なのだろう...地球温暖化と言う迷信を何故多くの人が信じるのだろう...とそちらの方向に怒りをぶつけたくなった。
そして滞在10日目にしてようやく寒い思いから解放された.....
しかしDüsseldorf から Hamburg に向かう際に利用した Inter City Express こと ICE は遅れて Hamburg に着いたのは予定時刻を1時間も過ぎていた。

中央駅に着くや否や懇意にして貰っている現地で長期に渡り寿司テイクアウェイ店舗を経営されている日本人のGさんのお店に転がり込んだ。 昼食時間は過ぎているのに相変わらずの繁盛ぶり。 

“いつも、いつもすみません....“

と云いながら期待して来ている厚かましい私に早速きつねうどんとお寿司を振舞ってくれた。
日本ではなかなかうどんと寿司の組み合わせが無いが欧州では人気らしい。 おいしい“昼食”でエネルギーを再注入しGさんに御礼を申し上げ次の仕事先に向かった.....

仕事を終えてGさんのお店の閉店時間まで少し時間があったのである“レストラン”に入った。
店の前には黒板に „ LIVE HSV vs Mainz „ と書かれていた。この日は Die Bundesliga 1部リーグ第33節の9試合が一斉に午後3時半キックオフで開催された日だった。前節で香川真司の在籍する BVB Dortmund が優勝を決めたので次の興味は残留争いと UEFA Champions League 並びに European League の出場権争い。 熾烈なのは今シーズンも残留争い。私も愛する京都が何度もこの争いに“参戦”していたのでサポーター達の心境は痛いほど理解できる。
既に最下位 1 FC Kaiserslauterun は降格が決まっており, 17位 Hertha Berline SCは降格か良くて16位に上がり2部リーグ3位チームとの入れ替え戦に残留の可能性を掛けると言うのが現状。
前節では12位 Mainz, 13位 SC Freiburg, 14位 Hamburg, 15位 Augsburg そして16位 Kölnの6チームが引分けたので13位の Freiburg までが残留を決め、第33節前迄の残留を確実にする“15位以上争い”の該当チームの星勘定は下記の通りであった。

14位 HSV Hamburg 勝点35 得失点差 -21
15位 FC Augsburg 勝点34 得失点差 -14
16位 1.FC Köln 勝点30 得失点差 -30

Hamburg も 細貝のいる Augsburg もシーズン残り試合が2試合しかない事を考えれば16位のKölnが残り試合で連勝さえしなければ残留はほぼ決定的だが1日でも早く残留を自らの手で決めたいという気持ちは何度も云うが痛いほど解る....

店に入るとハーフタイム中ですぐにあの „ HSV Forever „ が場内に鳴り響きだし後半が始まろうとしていた。
店内はビール片手の大人達だけでなく子供も数人。勿論親同伴だけど。私はコーラとフレンチポテトを注文した。フレンチポテトをドイツ語でどう言おうかと迷っていたらそれらしきものが隣のテーブルの上にあったので“あれと同じものを1つ。”と注文した。

そして HSV のキックオフで後半が始まった。
HSVは前節 1-1 で引分けた1. FC Nürnberg 戦で23分にチェコ人正GK Jaroslav Drobny が相手選手と交錯して負傷し試合途中でベンチに下がりこの試合もベンチから外れ替って投入された GK Sven Neuhausがスタメン起用された。 
また前節は韓国人FW孫興民とスウェーデン人FW Marcus Berg の2トップだったがこの日はペルー人FW Paolo Guerrero とベテランクロアチア人FW Mladen Petric の2トップ。 Petric は前節では84分に孫興民と替って途中出場で起用されたが今シーズンで HSV のユニフォームを脱ぐ Petric のホーム最終戦でのスタメン起用にはシーズン途中、スイスの FC Basel からやって来た Thorsten Fink 監督の温情があったのか.... Jarolim のスタメン起用も前節彼と交替で出場したセルビア人ボランチ Gojko Kacar の試合中の負傷が無くても実現したかもしれない。 

一方前節 Vfl Wolfsburg と 0-0 で引分け残留を決めた Mainz は右SBだったチェコ人DF Zdenek Pospech を左サイドに置き31歳ベテランスロヴァキア人DFの Radoslav Zabavnik に替って Niko Bungert を右SBで起用された。そして1ボランチと言うよりもアンカーの位置に置かれたのが Eugen Polanski だった。前節では Polanski と コロンビア人 MF Elkin Soto の2ボランチだった。 
49分 HSV左SB Dennis Aogo がサイドを突破しクロスを上げるが中には誰もいなかった。
Mainz はエジプト人MF Mohamed Zidan にボールが入った時に彼のキープ力やパスからチャンスが創れていいたが既に残留を決めてていたせいか全体的にラインは引き気味。その為か HSV は人数を割いて相手PA付近まで攻め上がってこれるがそこから足元へのパスばかりでしかもその後もボールタッチが多いのですぐに Mainz DF 陣にマークされてしまう。もっとワンタッチパスを使って相手を撹乱しないと決定機は創れないと思う。
54分には2列目左の MF Marcell Jansen がドルブルシュートを放つが孫興民と Jansen のドリブル突破を結構頼りにされていた。55分 Mainz はボランチの Polanski を下げてオーストリア人MF Julian Baumgartlinger が投入される。 Baumgartlinger は前節も83分に Polanski に替って投入された。
Mainz は前節では Adman Szalai の1トップで2列目に3人のMFを並べたらしいがこの試合はカメルーン系ドイツ人FW Eric Maxim Chopou-Moting と ハンガリー人FW Szalai が2トップ。 中盤はトップ下に Zidan が入り、中盤左にSoto 、左には前節は Zabavnikに替って途中起用された Marco Caligiuri。上述した通り Polanski が4バックの前に入りダイヤモンド型の中盤を形成していた。 

60分と61分に HSV は連続してチャンスを迎える。孫興民が素晴らしい中央からのドリブル突破を見せ左サイドの Jansenにボールを送り Jansen はファーサイドにクロスを上げる。しかしフリーで飛び込んだ Guerrero と Petric らは僅かに届かない。
続いて中盤からの浮球のパスを抜け出した Petric がフリーでシュートを放つが GK Christian Wetklo の正面に。 Petric 絶好の惜別のゴールチャンスだったんだけど.... Petric は69分にも FW Guerrero が倒されて絶好の位置で得たFKを直接狙ったが壁に当ててしまった。 その度に周囲の人達は頭を抱えてしまう。だけど残留争いのなかこの状況では先制を許さないだけましか... 
そして73分大歓声を浴びてイタリア人FW Jacobo Sala と替ってベンチに下がった。 最終節アウェーの Augsburg 戦で出場機会はあるだろうか、そしてゴールチャンスは....だけど Augsburg は好調の細貝がいるぞ...( 関係無いか?) 



これで HSV はGuerrero と Sala の2トップとなり2列目左に Jansen はそのままで真ん中に孫興民そして右に Jarlom が上がり Tomas Rincon の1ボランチとなったがこれはその前に Mainz ベンチが行ったシステム変更に対応する為と思った。 

63分 Mainz ベンチは何故か攻撃の起点になっていた Zidan を下げて Yunus Malli を投入し、55分に投入された Baumgartlinger の1ボランチとなりその前に左から Soto, Malli, Caligiuri の3人が中盤に並び 4-1-3-2 の布陣となっていた。
これは守備を固める戦術かと思ったが中盤に厚みが出てしかもBaumgartlinger が攻撃時にはけっこう上がって来るので HSV PA付近でもボールが繋がる様になる。 65分には Malli が強烈なシュートを放つが HSV DF Denis Aogo に当たりCKに。72分には右サイドを崩し Caligiuri がフリーでシュートを放つがゴール枠を外してしまう。 
77分には Baumgartlinger からボールを受けた Malli が今度はシュートを撃たず左サイドの Soto にパスを出してしまった。 Malli は完全にフリーだったのに何故撃たなかったのだろう... と思った。 そして Mainz ベンチはその直後に Soto を下げて Nicholai Müllar を投入した。 これでまた Müllar と Baumgartlinger の2ボランチとなった。 そして HSV は孫をトップに挙げ再び Guerrero との2トップに戻し、Jarolim もボランチの位置に戻した。

その直後 HSV が連続して左サイドを突破しチャンスを創る。78分29秒には Aogo が上がり入れたクロスに Rincon がシュートを放つが惜しくもポストの左に外れて行く。 79分7秒、今度は Jansen が Müllar と競りながらシュートに持ち込むが弾道はクロスバーを大きく越えてしまった。
83分 HSV ベンチは Guerrero を下げて Robert Tesche を投入し孫興民との2トップに戻す。その少し前には Guerro の1トップにし2列目を左から Jansen – 孫興民 – Sala にしていた。 その直後いくらシステムを変更してもゴールが遠い HSV サポーター達から大歓声が沸き上がる。 SC Freiburg とのアウェー戦に臨んでいた 1FC Köln が 1-3 でリードされている事が場内アナウンスされた。 残り試合は5分足らず。この時点でKölnが勝点3を挙げる事はほぼ考えられなくなり、試合終了後両チームの勝点は3以上のままである事が確実視されたのだ。 細貝のいる Augsburg ( と言ってもこの試合は出場しなかったけど ) も上位を行くMönchengladbach とは 0-0 のこう着状態が続いていたがこちらも何とか残留を決められた瞬間でもあった。



その数分後、更なる大歓声と拍手が沸き上がり Jarolim がピッチを後にしそしてタイムアップ。 



一時は降格の危機に晒されていた HSV Hamburg は何とか残留を決めた。 まだ1度も降格をした事が無い名門チームとは言えここ数年はちょっと優勝争いから御無沙汰気味だ。 胸のチームマークの上に星印があるがそれは 1982-83 シーズンに勝ち取った Europe Champions Cup のタイトル。あの時はその後 TOYOTA CUP で来日したなぁ~..... あの時は Maghat が現役選手だった。かつて England の英雄 Kevin Kegan も HSV でプレーした。 そんな話を周囲の人達と少しして荷物を預かって頂いた G さんのお店に急いだ....



その夜は G さん宅で有難い日本そばとトンカツの夕食を御馳走して頂き色々な話をさせて貰った。
上海 - ハンブルグ間の直行便が就航する等ここハンブルグでも中国人移住者は増加の一途らしい。最近欧州ではアジアと言えば政治、経済の点ではもう日本では無く中国と思われて久しいがここ1年さらにその傾向は高くなっている。
現地で購入した28日付けの日本経済新聞で国連決議により日本の主張する大陸棚の“日本領域”が認められたと報道されたが(何故か朝日新聞には載っていないんだなぁ )中国がここハンブルグでも影響力を増す中、当地の日本領事館の年内閉鎖が決まったらしい。 Gさんから領事館絡みの色々な面白い話を聞かせて貰うのも楽しみだったのだけど当地に在留される邦人の方にとってはもっと深刻な問題に違いない。 
確かにここ10年で和食、特に寿司の人気はかなり上昇しその相乗効果で寿司ネタや日本食材の流通が飛躍的に良くなったらしい。昨年の震災前は日本産秋田小町が入手できるようになりそれが在留邦人の方達をはじめ和食ビジネスをされている方にとって非常に良い効果を齎していたらしいが....東電はここでも責任とってやれよ !!電気料金を上げるのであれば....
石原東京都知事の尖閣諸島購入発言はここハンブルグでも拍手で迎えられている。こう言う事もマスコミは報道してくれよ。

ならば解った。 ロンドン五輪後日本の若いタレントたちが一斉に欧州市場を圧巻すると思われるがここHSVでも高原以来の日本人選手が入団する事を願う。 そして欧州にサッカー観戦に訪れた日本人達は例え日本人選手がいなくても HSV の試合をここ素晴らしい Arena で観戦すべきだ。 Die Bunbdesliga で多くの日本人選手が話題になる、これだけは現在の中国がどう頑張っても出来ない事だし今後も難しい事だ。

なんて事を考えながら私は翌日 ICE で Suiss のGeneve に向かった。 車中 G さんに作って頂いたトンカツ弁当を頂きながら。トンカツ弁当を食べながら欧州を国際列車で移動しながら地元の新聞で日本人選手のプレーぶりを読むなんて俺は何て幸せなんだろう...  子供の時国際列車に乗る事が夢だったんだよなぁ~ 

それとも俺はただ厚かましいだけか???    Gさん本当にいつも御馳走様です。ありがとうございます。 



Iceland 代表。遥かなる思い出。 Japan 3-1 Iceland 25th Feb.

2012-03-05 | EURO Football
ワールドカップ予選、ウズベキスタン戦の4日前。その“準備試合?”としてIceland を招いて親善試合が行われた。Iceland と言えばサッカーではなかなか馴染みが無いが Handball では欧州でも列強。そして日本と同じ捕鯨容認国として Norway と共に欧州では叩かれる事がしばしば。
ただし私は何故捕鯨問題がこれだけ世界で叩かれるかのは不思議でならない。 今年初め英国紙に“欧州での捕鯨高は日本のそれよりずっと高い。”と言う記事があった。イギリス人から言わせれば“それは Norway と Iceland のみの漁獲高で英国は関係ない。”と言う事らしいが…..
2008年10月。リーマンショックの最初の影響を受けたのが Iceland 。しかし2月17日の英国紙には
“ Iceland’s Viking Victory “ と言う見出しがあった。そして文頭には “ Congratulations to Iceland. “ と言う行で始まっていた。
一時は同国の GDP と同額の債務があり同国の国債の格付けも BBB+ であったのが BB- に格上げされたとの事。そして OECD の発表によると年間経済成長率は 2011年は 2.9% であったと発表され、 2012年は 2.4% となり2連連続のプラス成長となる見込みで2010年は 7% だった失業率は2011年は 2.9% となり 2012年は2.4% に下がると見られている。
そして対外債務は 2010年は GDP比 11.2% であったのが今年は 3.4% に下がり更に翌年は無くなる見こみとの事であった。
その要因は色々あるが EU に加盟していながら通貨は €を採用せず Icelandic Kroner を採用を続け Kroner 安になった事から輸出製品の国際競争力が付いた事となり輸出が伸びた事等が要因となっているらしい。ギリシア、スペインと異なり輸出アイテムがある国はやっぱり強いと言う事か…..


Iceland 代表と言えば70年代日本が“対戦する事が出来た”数少ない欧州の代表チームだった。
1971年7月に2カ月後にソウルで開催されるMünchen 五輪予選の強化合宿として日本協会は代表を欧州に遠征させ当時欧州でも列強だった Borssia Mönchengladbach や Southampton 等と7試合を行い Copenhagen ではデンマーク代表(メンバーは五輪代表であるがデンマーク協会では A マッチとして認定 ) との試合も組まれた。デンマーク代表戦では世界の釜本が2ゴール で健闘するも 2-3 で惜敗する。
そしてこの遠征は6戦6敗であったがデンマーク戦の好勝負がアイスランド協会に評価され予定されていた遠征が終わり帰国する前にアイスランドに招待されAマッチが組まれた。
そして日本は杉山隆一の2ゴールで Iceland 代表を降したのだった。
この様子は当時、専門誌で報道された記事を立ち読みして知ったのを思えている。もう40年以上昔の話だ。


この試合に就いて Iceland ではどの様に報道されたのだろう….

Experienced players of Japanese team ( 遠藤はスーパースター )

今日の試合で日本代表は国内リーグでプレーする選手達で臨むがそれでも大変経験に富んだ選手がいる。

世界をリードする男 Yasuhito Endo は同国でも屈指の選手だ。 ガンバ大阪でプレーする彼は代表試合出場数 112 を数える国際的な選手だが日本のクラブチームでしかプレーした事が無い。 遠藤はワールドカップ 2006年大会と2010 年大会にメンバー入りし2010年南アフリカ大会ではデンマーク戦で貴重なゴールを決め決勝トーナメント進出の立役者の一人となった。 
遠藤はこれまで歴代日本代表出場100試合以上を記録した4選手のうちの1人だ。

遠藤は Mainichi Daily News 紙に2月29日にワールドカップ3次予選の最終戦ウズベキスタン戦を控えているが
その試合はあまり気にかけていないと語った。

“2月29日の試合はあまり気にしていない。我々は Iceland 戦に集中し好結果を残す事に集中している。この試合には多くの新しい候補選手が選ばれている。彼らはまだ未経験だが経験を重ねる事は良い事だ。 彼らはコーチが彼らに期待する事を理解するのに時間が必要だ。” 31歳の遠藤は語った。



そしてビッセル神戸でプレーするストライカーの Yoshito Okubo は久々の代表選出となった。しかしかれは2010年ワールドカップ南アフリカ大会でプレーしている。  その後彼はドイツの Wolfsburg でもプレーをした。
29歳の大久保はこれまで日本代表で53試合出場を果たし, Wolfsburg では9試合に出場しその後スペインの Mallorca でもプレーをした。

“選手とされた事を知った時は驚いた。 これは私にとってはまさにラストチャンス。しかしそういう事は考えずにただ出来る事をアピールしたい。” 大久保は The Mainichi Daily News に語った。

イタリア人のAlberto Zacchereoni 日本代表監督は25人の選手の中で5人の初選出の選手を選んだ。 その中の1人が昨シーズン J-League で12ゴールを上げた10代の Hidetake Kanazono だった。

世界ランク30位の日本は既にワールドカップアジア最終予選に進出を29日に対戦するウズベキスタンと共に決めている。しかし次の試合はグループ1位を決める試合となる。
Iceland 戦に出場した選手の何人かはウズベキスタン戦にも起用されるだろうがその試合には欧州でプレーする14選手が合流すると考えられる。

この試合は日本代表との3回目の対戦となり40年以上前の夏に Reykjavík の Laugardalsvellinum 競技場で対戦した時は日本が 2-0 で勝利を収め、2004年 England の City of Manchester Stadium で対戦した時も日本が3-2 で勝利を収めたが当時ここでプレーする ( Manchester City 所属の ) Heidar Helguson が2ゴールを挙げた。

当時のメンバーは下記の通りだった。

In 1971: Thorstein Olafsson, John Atlason (captain), Olafur Sigurvinsson, Gudni Pham, thru Stephen's son, John Edvaldsson, Matthias Excellency, Eyleifur Hafsteinsson (Steinar Jóhannsson 85th), Hermann Gunnarsson, Asgeir Eliasson, Thomas Palsson.

In 2004: Arni Arason, Ivar Ingimarsson, Peter Marteinsson, Hermann Hreidarsson, Out: 'John Karl Gudjonsson, Brynjar Bjorn Gunnarsson, Arnar Gretarsson, Indriði Sigurdsson (Marel Baldvinsson 77th), Heidar Helguson, Eidur Gudjohnsen (captain).


Iceland のある中心選手が日本代表では遠藤を知っていると話していた事がテレビ中継で報じられたがそれは地元紙が遠藤を取り上げたからか? しかし改めて彼の偉大さが解る気もした。
更に 1970年代初めの釜本、杉山の偉大さも。
1971年対戦時の日本代表のメンバーはよく解らないらしいが2004年対戦時のメンバーは下記の通りだった。

GK 楢崎、 DF 坪井、宮本恒、中澤、加地、稲本 ( HT 福西 ) 小野 ( 60’ 遠藤 ) 三都主、中村俊輔 ( HT 本山 )
FW久保 ( HT 鈴木 ) 玉田 ( HT 柳沢 )
0-1 5’ Hreidarsson , 1-1 21’ 久保、2-1 36’ 久保、2-2 50‘ Hreidarsson , 3-2 58’ 三都主 
82’ Gunnarsson 退場

この試合の翌々日同じ競技場で欧州選手権前の England と対戦し日本は小野伸二のゴールで 1-1で引き分けた。England のゴールはオーウェンだった。

歴史を紐解くには対戦相手の報道を調べた方が良い事も再認識した。




Japan - Iceland 3-1
Iceland 代表チームは大阪で行われた日本代表との親善試合に 1-3 で敗れた。日本のゴールは全て Iceland のDF陣を破ったもので Iceland はArnor Smarason のPKで1ゴールを還したに留まった。この試合はLars Lagerbäck監督のデビュー戦でもあった。

Iceland イレブンは開始わずか94秒で悪夢を見た。 Ryoichi Maeda が Gudmundur Kristjánsson と競りながらヘッドを Iceland ゴールに捻じ込んでしまった。



Iceland イレブンは前半日本に脅威を与えられなかった。目立ったビルドアップが出来なかったが何度も危険地帯ではボールを奪ったがゴールは遠かった。

Icelandは前半を 1-0 で終えた。フィールドプレーでは対等にプレーしたが空中戦では主導権を握られた。
後半Iceland は良い立ち上がりを見せたが、いけないミステークを犯した。
中盤で Steinthor Frey がボールを奪われ右サイドにワイドに開いた Jungo Fujimoto にボールを送られた Arnor Sveinn Adalsteinsson は誰も藤本にマークに付けずシュートを許しスコアーを 2-0 とされた。
その直後から Iceland も攻撃に転じる場面が創られ何度も CK とスローインが見られたが得点には至らなかった。

79分に再び攻勢に出た日本は3点目を決めた。 FKがPAの右外にいた Tomoaki Makino に送られそのまま槙野が放ったショットが Iceland ゴールに突き刺さってしまった。
後半は調子よく試合を進めていた Iceland イレブン達にとってこのゴールは堪える失点であった。



試合終了間際に PK を得た Iceland はArnor Smarason が決めて 3-1 として試合が終わった。

Iceland の選手達はよくファイトし突破もここ大阪で見せた。Olaf Johannsesson の突破からよくチャンスを掴み掛けたがそれはよく見られる試みでこの試合は結果に結び付かなかった。
Lagerbäck 監督の目指すところはまだ浸透していない様であったがこの試合だけでは判断できないだろう。

両チームとも “B代表チーム”であった事は注視すべきで日本はほぼ全員が国内でプレーする選手で Iceland も
昨秋ポルトガル戦で 3-5 で敗れた試合に出場したHallgrímur Jonasson のみがこの日の代表レギュラー選手であった。
右サイドバック選手の発掘が急務であるがこの日開始94秒に失点の原因を創った Gudmundur Kristjánsson はDFの選手とは言い難く後半から投入された Skuli Jon の方がやや良いプレーを見せ今後のオプションとなると思われた。



結果は 3-1 で日本の勝利であったが、出来れば完封勝をして欲しかった。
しかし相手もわざわざ日本に遠征に来ているので“手ぶらで帰りたくない。”と言う気概はテレビを見ていても伝わって来た。それが最後のPKに結びついたか。
当初、Iceland も国内クラブチーム所属の選手で来日の予定であったが数人の北欧でプレーする選手も召集した。
欧州選手権予選でレギュラーだった FW Gudmunsson ( AZ Holland : 7試合 ) H. Helguson ( QPR England : 5試合 2ゴール ) R. Gislasson ( QB Denmark : 5試合 ) MF B. Bjarnason ( Standard Liege Belgium 6試合 ) A> Gunnarson ( Coventry City England 5試合 ) G. Sigrudsson ( Swansea Wales 5試合1ゴール )
DF : Saevarsson ( Braun Norway 7試合 ) Sigrudsson ( Honefoss Norway 7試合 ) E. Johsson ( Wolves England 5試合) I. Sigurdsson ( Viking Norway 5試合 ) らは来日しなかった。
もしアウェーでフル代表と試合をしたらどんな結果になっていただろう?

Arnor: Would show me and prove
“試合開始時は我々は前に出ようとはしなかった。ゴールに向かうには時間が掛かった。” MF Arnor Smarason は試合後に語った。

Gardar Johannsson がPA内で(槙野に)倒されて得たPKを決めた Smarason はこの試合、 Iceland の選手の中では最高のパフォーマンスを披露した。彼の得点は代表13試合出場で2得点目となった。

“前半の中盤迄もっと我々はやれると思ったが日本は素晴らしいチ-ムだった。後半は日本とは何とか対等にやれるシーンもあったが前半の2失点は大きかった。 この日は経験に乏しいメンバーが主体だったので勝負どころで上手く出来ない場面があった。” Smarason はこう語った。

新監督にこの試合でアピールする事は出来たか?の問いに就いては。
もちろんだ。 完璧に準備を行った。私は自分自身に証明したかった。 昨年は減退した年だった。しかし長期間に渡りコンディションを上げて良いフォームを固め完璧に復帰して来た。この試合の雰囲気は大変良く、こう言う機会を持てた事を充分に楽しめた。 こう言うムードを充分に楽しめた。“  新監督に就いてはの問いには
“新監督と共に良くやれたと。彼は良き仲間達を準備した。 彼は何をやりたいか解っている。そして選手には良いメッセージを発信し、私は将来良くやれるとだろう。” と語った。


Lagerbäck: true overall

試合後の記者会見で Lars Lagerbäck 監督は日本のメディアにチームと個々のパフォーマンスと何故若手中心のメンバーとしたのかと言う問いにこの様に回答した。

Lagerbäck 監督は守備的に試合に入ったばかりの開始2分の失点を悔やんだ。

“開始の20分~25分のプレーには満足していない。しかしその後は徐々に試合に順応して行けたと思う。そして最終的には選手達のパフォーマンスには満足している。 もちろん我々は敗れたくは無かった。 
しかし我々は殆どの選手達がこんな大観衆の前でプレーした事が無い事に注意せねばならなかった。 何人かの選手はパフォーマンスの高い日本チームを相手にした代表デビュー戦であった。“

Arnor player of the future

日本では後半から登場したFreyr Thorsteinsson とスタメンで MF だった Arnor Smárason の評価が高かった。

“いや、我々はハンドスプリングスローの練習は特にはしない。しかし彼が必要な時は試合中に半戸スプリングスローを行う。観衆の反応は楽しかった。そして試合には良いスパイスとなった。しかし我々はエンターテイナーでは無い。 試合中は可能な限りボールをキープしていたい。そしてもしこう言う事が必要であればハンドスプリングロールをやらせるだろう。それはコーナーキックの様によく飛ぶからだ。  Arnor はゲームでは新鮮感があった。彼は将来のある選手だ。いかなる攻撃のバリエーションも恐れずにトライしていた。

スウェーデン人のLagerbaeck 監督の代表監督デビュー戦は黒星となった。
これで Iceland 代表監督のデビュー戦は3連敗となったらしい。



Olafur Johannesson - 0-3 loss to Denmark (outside)
Young Lions - 0-2 loss to Trinidad (outside) Dwight Yorke の2ゴール !!
Asgeir and Blaze - 2-1 victory over the Faroe Islands (home)
Atli Edvaldsson - goalless draw with Norway (outside)
Gudjon Thordarson - 0-1 loss to Norway (home)
Logi Olafsson - 1-7 loss to Slovenia (outside)
Asgeir Eliasson - 2-0 victory over Spain (home)
Bo Johansson - 2-1 victory over Luxembourg (outside)
Sigfried Held - 1-2 loss to Bahrain (outside)
John Atlason - goalless draw with Kuwait (outdoor)
Gudni Pham - 0-4 loss to Wales (home)




この試合の4日後 Iceland は Montenegro と対戦し 1-2 で敗れた。日本戦が参考になったのかな?
また Montenegro 戦もこの試合の詳細を探す事としよう。


長谷部フル出場 その評価は… HSV Hamburg 1-1 Vfl Wolfsburg

2011-10-24 | EURO Football
このスタジアムにはもう何度脚を運んだ事だろう…
欧州クラブの“地元”サポーター達は日本人選手が在籍している時は大挙して押し寄せいなくなると潮が引く様に来なくなる“日本人観光客”の事をどう思っているのだろう….
10年以上前に初めて来た時はイランのマハダビキアがいた。そして高原が入団し、彼が Frankfurt に去ってからも。ここには何度も来た。2006年のワールドカップの時には2度もここで観戦した。そしてそれからも…..
2004年シーズン開幕前に商用で訪れた時。この時はまだ高原が在籍していた。 Fan Shop に寄ってお土産を物色していた時全ての店員さんが私に。“ Takahara Olimpisch !! “ と非常に嬉しそうな表情で私に声を掛けて来た事。それは”我々の選手がオリンピックに出るんだ。“という喜びを感じているんだとすぐに解った。
この人達の事を思い出し、その後高原が会った事もない医師が五輪派遣には健康の保証が出来ない、と不可解な決定を降した事が残念でならなかった。
アテネオリンピック開幕時にそのシーズンの Budesliga が開幕した。高原は途中出場を果たした。それは当時の監督がこの決定に対し抗議をしているかのように思えた。私は少し溜飲の下がる思いがしたけど HSV のサポーター達はもっと胸がすかっとしたのではないか……
今、HSVはここしばらく見られなかった程に喘いでいる。 今シーズン9試合を消化して2勝1分6敗で最下位に甘んじている。まだリーグ戦4分の1強を消化しただけであるがこれまで二部リーグに陥落した事のないチームの低迷ぶりにドイツ入りした約10日前からほぼ連日チーム周辺の報道新聞紙上等に見られた。
そしてついに10月18日、Thorsten Finke 新監督を迎える事となった。しかし Finke 氏はスイスの強豪チーム FC Basel 1893 の“現役監督”であり今は UEFA Champions League に参戦中でもあった。
その Champions League の Benfica Lisbon 戦の日に HSV への“移籍”が発表された。 
“現役監督”に声をかけるクラブ幹部もそうだけどそれを快諾する Finke 氏の胸中もちょっと….と思ってしまう。
それが売った買ったのプロの世界と言い切ってしまえばそうなのかもしれないけど…
確かに今 Basel は11試合を消化して勝点19。首位 Luzern とは5勝点差の5位と“低迷”してはいるが…
キックオフ前なのにずいぶんTVカメラとマイクが集中していると思ったらそれは Finke 新監督へのインタビューだった。







スタジアムに向かう電車内は勿論 HSV サポーター達で埋め尽くされていた。それでも私の周囲には緑色のマフラーを巻いた Wolfsburg サポーターが数人。しかし HSV サポ達とは非常に平和的に会話がはずんでいる。
高原がいた時は HSV サポーター達から“タカハラ ! タカハラ!”と声を掛けられたが今は誰も声を掛けない。(当たり前か…)
女性のWolfsburg サポの1人と目があったので
“貴女は Wolfsburg から来たのですか?”と訊ねると
“Wolfsburg 出身だけど今は Hamburg 郊外に住んでいる。”と答えたので
“私は日本から来た。そして今日は Wolfsburg と Hasebe を見に来た。”と言うと周囲の Wolfsburg サポ達が一斉に私に親指を立てながら長谷部を称え始めた。
電車は停車駅ごとの混雑が増しある HSVサポが“ Wolfsburg は aussteigen ( 下車 ) してくれ。”と言うと話していた女性が “ Ausstigen ( 降格 ) はそちらのほうよ。“と返し車内に笑いが。
すると他の HSV サポが“こちらはまだ2部でやった事は無いぞ。”といったので彼女は“我々は2009年の シーズンのチャンピオンよ。”と返す。
彼女の耳元で“ 2008-09年は長谷部がプレーする Wolfsburg が優勝した。昨シーズン優勝した Dortmund は カガワがいた。日本人のいるチームは優勝する可能性がある。 HSV は今いない。”というと非常に受けて周囲の Wolfsburg サポ達に教えてだした。
彼女は前に週に私が Basel にいて Champions League を観戦したけど Basel の人達はみながっかりしていたよ、とか 38年前Alex Magath が現役時代 HSV のメンバーの一員として来日し TOYOTA CUP を戦った事等を話した。 もっとドイツ語がわかればもっと多くの人達ともっといろんな話が出来るのになぁ…いつもそう後悔する….
HSVのスタメンは前節 Freiurg 戦で2トップであった韓国代表の⑮孫興民と38.Zhi Gin Lam を2人ともベンチスタートとしペルーの⑨ Paolo Guerrero とクロアチアの ⑩Mladen Petric を2トップに置いた。Freiburg 戦は孫興民の先制ゴール等で 2-1 で今シーズン2勝目を収めていたので孫興民が見られると少し楽しみだったのだけど….







その他はベネズエラの Tomas Rincon をスタメンに起用しボランチに置いていた。 Rincon はこの試合の前ワールドカップ予選でベネズエラ代表としてアルゼンチンを降した歴史的ゲームのメンバーでもあった。
Wolfsburg は前節 2-1 と勝利を収めた Nurnberg 戦のスタメンから選手を4人替えて来た。後半から途中出場であった⑬長谷部が右サイドバックのポジションにスタメン起用され、⑤韓国代表の具滋哲がなんと ⑱Mario Mandzukic と組む2トップに起用されていた。長身の Mandzukic のやや後方という感じではあったが…
日韓両選手本来のポジションでの起用では無かったがそこは Magath 監督の考えがあっての事だろう。
選手紹介の後で Finke 監督が映し出されると大きな拍手が沸いた。








HSV のキックオフで始まった試合は65秒、前節では出番のなかった2列目右の② Patrick Ochus がサイドをドリブルで上がり入れたクロスに中央で待ち構える長身の Mandzukic ヘッドで合わせてあっさりと Wolfsburg が先制ゴールを挙げた。 Ochus にも Mandzukic にも全くマークがついておらず練習でも見られない様な綺麗なドリブルからクロスそしてヘッドだった。 








HSVというよりもここの雰囲気はホームチームの選手達に試合への入りを遅らせる何かを作っているのか?と錯覚させられる。こういう失点は私でさえ3度は観ている….
その後は目が醒めた如く HSV のシュートシーンが連続して演出される。4分にはトルコ人の右MF⑰ Gökhan Töre のFKにGuerro がヘッドで合わせるがゴール枠を外れ、9分40秒に後方からのパスに Töre が左SB④ Marcel Schäfer と競りながら放ったシュートはSchäferの脚に当たり惜しくも外れ、その後のCKから Guerro が再びヘッドで狙うが惜しくも外れる。
だけど以降 HSV はシュートに持ち込めなくなってしまう。パスをやり取りする選手だけで動いているのでコースが簡単に読まれてしまう。だから何度も容易にパスカットされてしまう。 長谷部の動きを見ると顕著に上がる Ochus の後方を上手く埋めて、相手が攻撃に転じると自分のサイドに入ってくるボールを持たない選手でもうまくマークしている様に見えた。またCBの⑮ Christian Träsh と連携して攻守の切り替えに対応している様だった。
そして時折見せるミドルパスも効果的に思えた。
20分を過ぎると再び HSV のシュートシーンが続く様になった。 23分にはCKのこぼれ球を拾ったTöreがミドルを放ち24分にはセルビア人ボランチの44.Gojko Kacar が撃ったミドルは GK ① Diego Benaglio が弾き出す。
左SB④ Heiko Westermann がサイドを上がって来て攻撃の良い起点になっていた。25分には Westermann が左サイドを上がり入れたクロスに合わせた Petric が放ったシュートはGK Benaglio の正面に。26分には Westermann が自ら放ったミドルは惜しくもポストの右に外れ、27分には Westermann のクロスに Kacar が⑯Kyrgiakos と競りながらヘッドで狙うが Kyrgiakos に当たりCKに。
HSVの連続攻撃にスタジアムが沸くがシュートが外れたり止められたりする度に大きな溜息が洩れた。
30分を過ぎるとTöreが Ochus の上がった後の右サイドに流れて来る様になる。更に Rincon 、左SB Dennis Aogo らがドリブルで上がってくる。41分には二列目左の⑦ Marcell Jansen がドリブルで上がってくると長谷部がマークに入る前に外から上がった Aogo に送る。 Aogoの入れたクロスに Guerrero がヘッドを放つがゴール枠を外れてしまったがこれまでで一番良い攻撃が演じられた。
先制後劣勢続きでシュートに持ち込めない Wolfsburg は何度もピンチを招いたがGK Benaglio がファインセーブを連発したりDF陣が必死のカバーを見せ HSV の決定力不足にも助けられ何とか前半は無失点で終える事が出来た。

後半に入り HSV ベンチはセルビア人 CB 23 Slobodan Rajkovic に替えて左 SB だった Westerman をCBに置きオランダ人 CB⑤ Jeffrey Bruma と組ませ右SBに Aogo を左から回して来た。そして前半は足元へのパスばかりであったが後半は選手がスペースに入る動きや相手DFを引き付けスペースを作る動きが顕著に見られ開始から圧倒的に試合を支配し始めた。
そして55分遂に同点ゴールが生まれる。波状攻撃を見せ最後は Kacar からボールを受けた Petric が中央から放ったシュートがゴール右隅に突き刺さった。
失点後から攻勢を続けるも今一決定力に欠けていたHSV攻撃陣が遂に同点ゴールを奪った。








大歓声が場内を包む。そしてその余韻が残る1分後 Jansen がドリブルシュートを見せGK Benaglio が弾いてCKに逃れるとそのCKから Kacar がヘッドを放つが惜しくも外れる。 59分にはスルーパスを受けた Guerrero がシュートを撃つがDFに当たってこの時点で8本目のCKに。 Wolfsburg はこの時点でまだ2本しかCKを得ていなかった。その直後に右サイドでFKを得た HSV はTöreが直接狙うがここもGK Benaglio がパンチで弾き出す。 観客は逆転ゴールが決まるのが今か今かと Wolfsburg ゴールに迫る度に乗り出しては外れる度に大きな溜息と拍手も送っていた。








守戦一方の Wolfsburg は63分に具滋哲が中央からドリブルで突破そして Mandzukic にボールを送り久々のシュートを導き出すが GK Jaroslav Drobny がファインセーブを見せ大歓声を引き出す。
しかしこのシュートを機に HSV の一方的な攻撃の手が緩み始めた。同点ゴールの前に 2列目左の 24 Dejagah に替って投入された前節 Nurunberg 戦ではスタメンだった⑪ Hasan Salihamidzic がフィットして来たのか中盤とDFがしっかりと2ラインを構成する様になり HSV のパスがこの“網”に掛かる様になって来た。そして Ochus が右から左に入っていたがこれは相手右SBに入った Aogo 対策だったかもしれない。
パスがカットされる度に場内のサポーター達からは大きな失望の溜息が洩れる。 HSV ベンチは79分に Kacar を下げて前の Freiburg 戦ではスタメンだった⑬ Robert Tesche を投入し84分には Jansen を下げて孫興民ではなく Zhi Gin Lam を投入する。これで少し楽しみにしていた孫興民のこの試合の登場は無くなった......








試合は終盤になるにつれ両者当たりが激しくなりイエローカードも出される。HSV の選手にカードが出されたり Wolfsburg の選手に出されなかったり、倒れても起き上らないとものすごい口笛とブーイングが沸き上がる。
82分に映し出されたボール支配率を見ると HSV が51%であったが地域占有率でみると HSV が60% も占有していた。これだけ攻勢に出ているのだから観客は逆転ゴールを見たかっただろう。
87分にはDFのクリアーボールをそのまま Aogo がシュートを撃つが GK Benaglio がまたもやナイスセーブ。88分にはTöreからPaolo にボールが入り HSV サポーターは一斉に立ち上がるが Kyrgiakos, Träsh が必死に身体を寄せてシュートを撃たせない。ロスタイムに入りWolfsburg ベンチは具滋哲を下げて DF 23. Marcos Russ を投入し逃げ切りを図る。 そして久々に攻撃に転じた Mandzukic が倒されてなかなか起き上れない、大ブーイングを浴びてもいや起き上らない?
競り合いでは身体的強さを見せつけていたのに...








そして結局2分あったロスタイムも過ぎ試合は終わった。
HSVは前節に続いて勝利を挙げられそうな試合内容だっただけにサポーター達は少し不満が残るか...それとも上昇気流の兆しと考えるか....
Wolfsburg の Maghat 監督としてはアウェーとはいえ低迷する相手から勝点3を奪い、4勝ち点差で5位の Werder Bremen に迫り Europena League そして Champions League 争いに割って入りたかっただろう...
キックオフ前に試合を終えた Dortmund は 1FC Köln を 5-0 で粉砕し香川がゴールを決めた。そして長谷部は先発フル出場であった。
翌日以降の地元紙での長谷部の評価は何故か今一だった。 WELT am SONNTAG , Die Bild 紙は4.Kicker 誌にいたっては 4.5 であった。 確かに後半はあまり目立っていなかったけどなぁ.....
具滋哲は Kicker が3.5 で他は3だった。そして Kicker 誌が選ぶ Spieler des Spliels は当然のごとく Wolfsburg の GK Benaglio だった。試合終了後孫興民と具滋哲が何やら立ち話をしていた。









肝心の Magath 監督の評価はどうだったのだろう。次節 Wolfsburg は Herta Berlin をホームに迎える。
その試合で先発起用される事を願いながらスタジアムを後にした。いや、その前に怪我をしないでくれよと願うべきだろう。







11月にはワールドカップ予選が2試合あるから....


今度はアウェーの連戦だ。平壌に観に行きたいなぁ.........


Barcelona 強し 地球上でどこのチームが…..

2011-06-01 | EURO Football
“あんなサッカーをされたらこの地球上で勝てるチームは無い….”
1994年5月18日 Athens Olympic Stadium で行われた UEFA Champions League 決勝戦後に Barcelona の Johan Curyff 監督が蒼白でこう語ったらしい。 
決勝戦は前年の Finalist AC Milan と前々年の王者 Barcelona 。試合前の予想では Barcelona が有利だった。しかも Milan は Baresi が怪我で出場出来なかった。 楽しみにしていた決勝戦、当時は今の様に日本でもテレビで生中継があるわけでもなく当然インターネットなど無い時代。もちろん日本のテレビニュースでは取り上げられない。試合翌々日の英字新聞で得られる結果が“速報”だった。 しかし仕事で英字新聞をかいそびれ約10日後くらいに発刊された専門誌でようやく結果を得られた。

そして AC Milan が 4-0 で Barcelona を降した事を知った…..

少なからずショックだった。約4か月前、その3年前からスペイン語の勉強を始めた家内を“スペイン旅行”を口実にバルセロナまで連れ出しクラシコ観戦に行った。 そして Romario Stoichkov, Koeman Bakero らを擁するバルサは Real Madrid を 5-0 で粉砕した。試合後カタルーニャ広場をはじめ街の至る所で繰り広げられたフィエスタは深夜まで続いた。
そのバルサがあっけなく粉砕されたのだった。
試合のあった日から数週間して放映された試合を見た。 バルサ自慢の Romario Stoichikov はDesailly をはじめ屈強な Milan の守備陣に子供扱いされ Milan の攻撃陣 Savicevic , Massaro は完全にバルサ守備陣を手玉に取っていた。
Capello 監督指揮下の Milan は90分間最前線と最後尾がコンパクトに保たれ常に数的優位を保ち、それでなくても1対1では全く引けを取らない選手が揃っていた。
バルサの Cruyff 監督の云う“あんなサッカーをされたら…” と云うコメントもわかり易い試合内容だった。
今年の UEFA Champions League で“敗戦の将”となってしまった Sir Alex Ferguson 監督はこの日のバルサのサッカーを見てどう思ったのだろう…. そして今バルサを率いるのは15年前 Milan に惨敗を喫した時のバルサのメンバーの1人 Josep Guardiola だった… 歴史は回っている気がした…



Giggs も朴智星もスタメン入り….
試合前、英国紙で話題になっていたのは Ryan Giggs と朴智星。 The Independent をはじめアジアを代表するそしてかつて愛する京都サンガでプレーをした朴智星の事を取り上げる英国紙があった。また 1992-2004 まで United に在籍し England 代表 Cap数 39 を誇る英雄 Nicholas Butt は “ 今シーズン驚くべき活躍をした朴智星こそスタメンで使われるべき選手。“とのコメントを残した。
そして Giggs 。The Sun 紙をはじめ英国タブロイド紙に28歳モデルの Imogen Thomas 嬢との交際をぶち抜きで掲載され彼女のコメントを総合すると“自分は彼が Manchester United の Ryan Giggs とは知らなかった。交際を始めて半年間で彼は奥さんと別れて私と結婚すると言っている。 ”
Thomas は 2003年に Miss Wales に輝いた美人モデルで2人が知り合ったのはある United の重要なアウェーゲームの前夜らしい。そして Thomas 嬢のコメントでは“あたしは彼が妻子持ちだと解っていて最初は交際に否定的だったんだけど….”
そこまで言っておきながら今は Twitter の中傷に“自殺も考えている”ほどおびえているとの事…



だが United の Sir Alex Ferguson 監督は彼をかばう立場をとる。 5月24日の記者会見では Giggs がどれだけ重要な選手かと質問した記者の質問に“全ての選手が重要だ。”と答え、Press Officer の Karen Schtbolt 氏に“彼を金曜の記者会見から締め出せ”と云ったのが Sky News のマイクに拾われてしまった事が Guardian をはじめ英国四大紙にも記事になって掲載されるほどに。また同日の練習を Giggs が休んだ事も報じられた。しかしこの日の練習には他にも GK van der Sar, Berbatov, Scholes そして Rafael らも最初の10分間は顔をださなかった。 そして当然の様に Giggs はスタメンに名を連ねた。

14人が2年前と同じスタメン…
2008-09 のChampions League Final で顔を合わせた両チームのスタメン。バルサは6人が今回も同じスタメン。2年前に最後の1分だけ出場した MF Pedro Rodriguez もスタメンに。 United は朴智星、Rooney を含めた8人がスタメン。前回は Cristiano Ronaldo は Real Madrid に去ったがバルサの David Villa は“Ronald 抜きの United に脅威を感じるコメントを。
”Ronald が いなくなったせいか United はよりボールを回す様になった。“ Dani Alves も “ Manchester United は Ronald 抜きでより予測出来ないチームになった。 バランスの構成がより良くなり年前よりも強くなった様だ。” とのコメントを。
Anders Iniesta は “ United はチームとして成長している。 England でずっと勝ち続けており Champions League でも戦い続けている。 Cristiano Ronaldo は去ったがそれでも彼らは大きな変化はなく常に強豪であると言える。” と語っていた。
今回は聖地 Wembley 。前回は負けているだけに今回 Manchester United がリベンジを…と思っていたんだけどなぁ…



Barça 先制 Rooney 同点弾
United のキックオフで始まった大一番。 立ち上がりは“地元”の大歓声を受けて United が攻勢に出る。 中盤を省略して Javier Hernadez と Rooney に直接当てて来る。 朴智星も対峙する David Villa, Xavi Hernandez に良く対応する。5分33秒には Messi に果敢にタックルを入れてボールを奪った。 6分51秒 Giggs から Hernadez からナイスミドルパスが入るがオフサイド。7分40秒には Rooney がゴール前に迫るがこれは GK vander Sar から直接受けたゴールキック。 何とか先制ゴールが入ると試合は面白くなる…と期待したのだけど、United の優位はここまでだった。
10分に Villa からボールを受けた Messi がUnited ゴールに迫ったのを機にBarçaが一気に攻勢に出だした。直後には今度は Messi からボールを受けた Villa がシュートに持ち込むが Ferdinand が身体を入れてゴール枠に入れさせなかった。 
15分には Villa , Xavi と繋いで Pedro Rodriguez が強烈なミドルを放つがポストの右に外れた。 
United はトップに残るにHernadezにボールを入れるが CB Pique Mascherona の2人ラインを高く上げ、フォローが遠いのでそれ以上繋げない。 24分を過ぎるともう Ferguson 監督がピッチサイドまで出て来て大声で指示を出す。Barçaが 71% のボール支配率と出た。こりゃ前半無失点で終えるのは厳しいかな…と思った29分中盤で Iniesta とVilla がボール交換をしてXavi にボールを出す。ゆっくりとボールを持って上がり United の選手を注意をひきつけるとさっと右サイドに走り込んだPedro に。 Pedro に Vidic がマークに入る前に放ったシュートはそのまま United ゴールに吸い込まれBarçaが先制ゴールを挙げた。 
あぁこんなに早く失点するなんて…. Manchester United をしてこれだけ翻弄されるのか…と思った。



しかし34分 United が同点に追い付く。Barçaのスローインを奪い Rooney に繋ぐとドリブルで上がって来る。そして対峙する Pique がマークに入ろうとした瞬間に右から上がった Giggs に浮球のパスを送り Giggs は腰でトラップし中に入れると走り込んだ Rooney が Alves がマークに入る前に放ったショットはBarçaゴールに突き刺さり試合を振り出しに戻した。 
大歓声とチームメイトの祝福の嵐の中表情を変えない Rooney が印象的。素晴らしいエースの同点ゴールだった。 



これで試合は…と思うも、再開後も試合を支配したのはBarça。37分には Xavi, 39分にはIniesta がシュートを放ち Iniesta のシュートは Van der Sar の正面に飛び、41分17秒に得たFK では Xavi が中央に送り Bousquez がゴール前に走り込んだ Busquets にダイレクトで送ると言うトリックプレーを見せたが僅かに合わず42分54秒には Messiが高速ドリブルを見せ中央突破 DF を引きつけ右に走り込んだ Villa に送り Villa が中央に折り返したところを Carrick と縺れながらゴール前に走り込んだ Messi には当たらず何とか凌ぎ同点のまま前半を終えた。 
Barçaのボール支配率は66% になっていた。シュートはBarça 8 に対して United 2 United の枠内シュートはRooney のゴールのみで結局これがこの試合 United の唯一の枠内シュートとなった。 

Barçaの猛攻。よく2点差で終わったなぁ...
両チームメンバー変更無しで Barça のキックオフで始まった後半もBarçaの攻勢が続く。
Iniesta , Xavi が連続してPA の外からシュートを放つ。 48分には Xavi から攻撃参加した Pique にクロスが上がるが Vidic が必死のクリアー。その直後に Rooney がドリブルでBarçaゴールに迫り Pique を振り切るが最後は Mascherano がクリアー。サポーター達からは “ United ! United ! “ の声が上がる。 United が次のゴールを奪う為にはベンチにいる誰かを投入した方が良いかな..と思う。 でもBerbatov はベンチにいない。上背のあるFWもいないか…. 頼れるのは Rooney のドリブルだけか….
52分 Alves が右サイドからドリブルシュートを放つが Van der Sar がスラィディングセーブでクリアー。こぼれ球を拾い Messi が撃つが Evra がヘッドでクリアー。 立ち上がりからこんなに United が猛攻に晒されるなんて…
と思った直後の 54分 Xavi, Villa とボールが渡正面やや右の Messi にボールが送られると Messi はドリブルで上がり Evra がマークに入る前にそのままエリア外からミドルを放つと低い弾道のシュートは Van der Sart の守るゴールに吸い込まれBarçaが再びリードを奪った。



喜びを爆発させる Messi 。これで Champions League 12得点目で Van Nistelrooij に並んだ。これでももうこの試合の興味は勝敗よりも Messi に新記録となる次のゴールが生まれるかどうかに絞られた気がした。
63分には中盤 Iniesta から左を上がった Pedro に送られ再び Iniesta に戻されゴール前の Ferdinand を背にしたMessi に。 Messi は上手く Ferdinand を抑えてドリブルシュートを放つが Van der Sart が意地のストップ。 同じオランダ人 FW の記録を死守したかったか…. Van der Sart は65分にも Xavi のミドルを素晴らしいセーブでストップした。



チャンスを創ろうとRooney が左右に動くがボールを持ってもBarça MF, DF 陣の包囲網に次にボールが出せない。朴智星もピッチを駆け回るが簡単にボールを散らされて奪えない。



選手個々の技術が高くパスの精度そしてポジショニングが早く優れている。全ての指導者が目指すサッカーをしているのではないだろうかと思った。それを Manchester United 相手に演じるのだから…..
Barçaは面白い様にUnited ゴール前に雪崩込みチャンスを創る。 そして69分 Messi が右サイドからドリブルで中央に切れ込む。一旦は United DF に止められるがこぼれ球を拾った Pique が中央に戻し Villa が Ferdinand が当たりに来る前にゴール右上隅を狙ったシュートを放つと試合を決定付けるゴールが決まった。
 
意地のファインセーブを連発する van der Sart も3点目を喫した。 Van der Sart が3回もゴールを破られるなんて2008年の FIFA Club World Cup のガンバ大阪戦以来何回あったのだろう…

3失点目を喫した United はその直後に Giggs からのパスを受けた Rooney がループ気味にシュートを放つが僅かにクロスバーを越えた。これが最後に United サポーター達が沸いたシーンだった。 画像では成す術なしと云った表情の Ferguson 監督と United サポーター達の表情が映し出される。
77分36歳ベテラン Paul Scholes が投入される。Giggs と並んで1998-99 のシーズン大逆転で Manchester United が Champions League で優勝した時の中心選手だ。ただ Scholes はBayern München との決勝戦は準決勝戦の Juventus 戦で受けたイエローカードの為に出場出来なかった。  Giggs も Scholes もこれが United のユニフォームでのChampions League Final になるのだろうか…
残り10数分間 Iniesta のシュート等 Barça の攻撃が続くもスコアーは動かず 3-1 でBarçaが完勝を収め2シーズン振りの欧州王者に輝いた。 

聖地 Wembley は F.A. にとってどういう舞台なのだろう。 1953年11月22日 Magic Magyar ( 3-6 ) 戦, 1973年10月17日 西ドイツワールドカップ予選の Poland 戦 ( 1-1 この引分けで England は初めてワールドカップ予選落ち ) …。
まぁここをホームする England のチームが敗れた時にクローズアップされるのだろうけど….
Manchester United がここで Barcelona に敗れた事も Wembley と云う舞台が主役になることもあるだろう。


1992年5月20日。 European Cup の決勝戦を生れてはじめて生放送で見る機会に恵まれた。商用でポーランドにいた。あの決勝戦。舞台は Wembley そして優勝したのも Barcelona 。European Cup が始まって36年間、ライバルの Real Madrid が既に6度勝得たタイトルに無縁だった Barça が延長戦で Koeman の 30m FK で遂に欧州王者の称号を手に入れた試合だった。
その事を思い出した。

 


2年前は商用で欧州滞在中にこの決勝戦をテレビ観戦した。その前にも何度か…競技場で生観戦出来るか機会があれば一番いいんだけどこの試合がある時は少なくとも“地元欧州”に居たいなぁ….

それにしてもBarcelona の圧勝だった。 Manchester United の戦力を持ってしてもこれだけ差をつけられた。
“今Barçaに勝てるチームはこの地球上にあるのだろうか….” 誰か云わないだろうか….. この6シーズンで3回目の欧州王者。
Barça黄金期を終わらせるチームが出てくるのが次の楽しみかもしれない。


共産圏時代の名残 Leipzig ….

2011-05-29 | EURO Football
北欧のノルウェーから空路フランクフルトに渡りDeutsche Bahn 御自慢の ICE で陸路を約4時間。
旧東ドイツ(もう誰も云わないか?)の Leipzig 入りしたのは夜の8時を過ぎていた。歳のせいか?列車の中で新聞や雑誌を読みふけり目を疲れさせたせいかチェックインを終えて部屋に入った途端にそのまま眠ってしまった。そして目が醒めたのは午前3時だった。 まだ時差は取れていなかった…
空腹は我慢できるが喉が渇いてたまらない。たまらずホテルの外に出るが Convenience Store なんかは無い。ガソリンスタンドでもあればと思うがそれもない。 仕方が無いので徒歩数分しか離れていない中央駅に向かう。 
欧州の大都市の中央駅は24時間営業の“ショッピング街”となっているところが多く。ここ Leipzig もそうだ。
“ショッピング街”はまだ開店前だったが遠距離列車はもう発着しているのでそれらを利用する人の為にサンドイッチやコーヒーを販売しているスタンドが2,3有ったのでそこでコーラとミネラルウォーター1本ずつ買ってホテルに戻った……
そして再びベッドにもぐった…

Leipzig に来たのは5年振り。ワールドカップ観戦以来だった。あの時は1次リーグのイラン対アンゴラを観戦した。
ずいぶんとアンゴラのサポーター達が多く。試合のあった日の朝から太鼓や楽器を打ち鳴らし街中を歩きまわっていた。
そしてアンゴラの国旗を彩ったマフラーを配っていて私も1つもらった。
しかしドイツにはイラン系の移民も多く、スタジアムはイランサポーター達の歓声がやや多かった様に思えた。
試合は1対1の引分け。私の目当てであったイランの英雄アリ=ダエイは試合終盤何度かシュートチャンスはあったがゴールは割れなかった。 全盛時だったらどれか一つ入っていたんじゃないかなぁ…と思った。
試合後はスタジアムの前にある芝生の広場で世界各国のサポーター達が入り混じってサッカーの試合を行った。ワールドカップ観戦旅行のものすごく良い思い出の一つだった…..
あれから瞬く間に5年近くが過ぎて行った…..
あの大会で使われた競技場は12。そのうち旧東ドイツで開催された都市は Leipzig だけで、Bundesliga の1部チームのホームスタジアムでないのも Zentralstadion だけで大会後はスタジアムを後にしてホテルに戻る時、あの立派な競技場はこれからも有効に使われるのだろうか…と思った。

Mauerfall ( 東西統一 ) 前の東ドイツサッカーを調べてみると面白い。
私が知っていたのはモントリオール五輪でハンガリーを逆転で降し金メダルを勝ち取った事(この決勝戦は幸運にもテレビで見たなぁ…)と伝説化?している1974年ワールドカップ西ドイツ大会での1次リーグ最終戦で東ドイツが 1-0 で西ドイツを破った事。(この試合もDVDで見た。)あとは日本がボイコットしたモスクワ五輪の決勝戦でユーゴスラビアに 0-1 で敗れた事くらいだった。

戦後間もない1949年から東ドイツでは DDR-Oberliga と云う全国リーグ戦が既に創設されてカップ戦 Pokal と並行して行われていた。 1963年に今の Die Bundesliga が全国リーグとして統一される前の事だ。DDR-Oberliga では東ベルリンをホームとする Berliner FC Dynamoが強く 1978/79 シーズンから10季連続で優勝しているがおそらく共産党の息が強く掛かっていたのだろう…そして当時の東ドイツでは Dynamo クラブは五輪メダリストを多く育成するクラブとして潤沢な予算と設備が備わっていたので選手達もここで競技をする事が1つのステータスで有ったと思われる。
他には統一後も Bundesliga に所属した Dynamo Dresden ( 現在は 3 Budesliga ) 1950年代は SC Wismut Karl-Marx Stad が強く1970年代半ばまでは 1FC Magdeburg が強かった。
1974年ワールドカップ西ドイツ大会。東ドイツが唯一ワールドカップに出場した大会の代表チームでは DFの中心は FC Carl Zeiss Jena に所属する Bransch, Weise, そして攻撃陣は 1FC Magdeburg でプレーする Hoffman , Sparwasser が FC Carl Zeiss Jena でプレーする Vogel とともに構成されていた。
FC Carl Zeiss Jena所属の選手は他にも MF でレギュラーだった Irmscher を含め22人のメンバーの中に7人の選手が含まれていた。そして Jürgen Sparwasser は1次リーグ西ドイツ戦で決勝ゴールを決めた選手。大会後しばらく東ドイツスポーツ界では英雄だったが1988年西ドイツに亡命をした。壁が崩れる1年前だった。
この頃東ドイツのクラブチームは欧州のカップ戦でも好成績を挙げていた。
1973-74 の European Cup Winners Cup では Magdeburg は決勝まで進出し Rotterdam で開催された決勝戦でも Gianni Rivera, Romeo Benetti そして K.H. Schnellinger らを擁した AC Milan を2-0 で破り優勝を収めている。
このシーズンの東ドイツ勢は欧州でもその存在を知らしめており UEFA Cup でも FC Locomotive Leipzig が決勝まで進出した。( Tottenham に 1-2, 0-2 で敗れる。)そしてChampions Cup でも Dynamo Dresden が Capello らを擁する Juvenrus Turin を破り2回戦で Bayern München と対戦する。München Olimpic Stadion で行われた 1st Leg では Hansen のOwn Goal で Dresden が先制するとホームのBayern München が連続ゴールで逆転すれば Dresden も2ゴールを連続で挙げて再逆転。そしてBayern München は 71分 Franz Roth のゴールで追い付き最後は80分 Gerhard Müller のゴールで再々逆転勝利を挙げた。
しかし Dresden は 2週間後のホームゲームでは自信を持って Bayern München を迎える。試合は連続失点で Bayern München に2点のリードを許すも3連続ゴールで試合をひっくり返す。このままいけばBayern München 相手に歴史的な勝利を収めるところであったがリードを奪った直後に Müller に同点ゴールを許し準々決勝進出はならなかったがこの死闘は長く東西両ドイツの Football ファンの間で語られる事になったらしい。

Lepizig にあるワールドカップでも使われた立派な競技場 Zentralstadion は中央駅から徒歩でも15分程度で到着できる。この競技場はワールドカップ時は FC Sachsen Leipzig と云うチームのホームだったが今はRB Leipzigのホームスタジアムとなっている。数年前から清涼飲料水で著名な Red Bull がこのチームのスポンサーになり競技場も“命名権”を駆使して Red Bull Areana と名付けられている。
ここは 1956年10万人収容の欧州最大の競技場としてスタートしたがすぐに警備上の理由から入場規制がかかったりしたらしい。ワールドカップ予選や欧州選手権予選等東ドイツ代表の熱戦が繰り広げられたらしい。私が憶えているのは(観戦したわけじゃないけど) 1979年11月21日に行われた欧州選手権予選。オランダ、ポーランドと云った当時の列強と同組 ( 他にスイス、アイスランド ) になり激戦を繰り広げグループ最終戦 Leipzig で行われたオランダ戦に臨んだ。
前半 Streich, Schnuphase の連続ゴールで主導権を握るが前半終了間際にオランダ Thijssen のゴールで1点差に詰めると後半 Kiest のゴールで追い付き最後は ワールドカップ1974, 78 年大会を経験する Rune van de Kerkhof の逆転ゴールが決まりオランダが逆転勝利を収め本大会進出を決めた。
当時の欧州選手権予選の経過を英字新聞や専門紙で追い掛けていた。 日本のマスコミが誰もサッカーを振り向かない時代だった…



現在ここをホームにする RB Leipzig は Regionalliga Nord にいる。Regionalliga は長谷部 ( Wolfsburg )
香川 ( Dortmund ) 内田 ( Schalke 04 ) 岡崎 ( Stuttgart ) らのいる Bundesliga Ⅰ, 鄭大世の所属する Bochum が Budesliga Ⅱ、更にBudesliga Ⅲがありその下に文字通り地方( Regional ) リーグが北部 ( Nord ) 西部 ( West ) 南部 ( Süd ) の3つの地域に分かれて存在している。行ってみればBayern München ら世間で知られるチームが所属するリーグを1部リーグとすると RB Leipzig がいるのは4部リーグと言う事だ。 
RB Leipzig の RB は Red Bull の略称かと思っていたが Rasen Ballsport の略称らしい。訊いてみたら会社名や商品名はチーム名には付けられないらしい。
RB Leizpig の前身はSSV Markranstädtと云う戦後間もなく設立された Leipzig のチームで 2009-10 に RB Leipzig となった。
Leipzig には他にも前身は1903年初代 Deutsche Meister に輝いた伝統のクラブチームVfb Leipzig ( 2年後も優勝を収めた ) というLoKomotive Leizpig と云うチームもあるがこちらは更に下の Oberliga Süd に属している。

この素晴らしい競技場の入場料金は€8.00 ワールドカップの時は€ 100.00 もチケット代がした。
ここは共産圏時代の多くの競技場がそうだったように掘り下げ式だった競技場をベースに再建築されたもので印象的なのは昔の木材製の長椅子が“モニュメント的に”残されている事だった。



対戦相手は何度か Bundesliga 1部にも所属し今は Budesliga Ⅱ部にいる Energie Cottbus の下部チーム Energie Cottbus Ⅱ。入場時に無料配布されていたパンフレットを見ると Regionalliga Nord では 10位であった。今シーズントップを走るのは Chemitzer FC で2位 Vfl Wolfsburg Ⅱ4勝点差 をつけていた。 RB Leipzig は間に Vfb Lübek を1チームはさみ首位 Chemitzer FC と13勝点差の4位につけていた。
しかし Regionalliga から 3 Liga に上がれるチームは各3地区の首位チームにみなのでシーズン残り5試合で RB Leipzig が首位に立てる可能性はほぼ無かった。それでも今シーズンから Regionalliga に上がれた事を考えれば上出来か? オーナーは10年で Budesliga の定着を目指しているらしい。 
両チームのメンバーを見ると20歳前後の若い選手が多く何人か30歳以上のベテラン選手もいる。ベテラン選手はチームとして、プロ選手としての骨格、見本とすべき契約をしているのだろう。でもこのご時世選手が中心選手に育つとすぐに上のチームに行ってしまいチームとしてはなかなか強化が進まないのかなぁ.. でも若い選手を育成してビッグクラブに“売って”行かないとクラブ経営は成り立たないのかなぁ...と思った。

観客はばらばら。それでもチームのグッズを販売するスタンドもあり子供達がボールや帽子そしてシャツ等を買ってもらっていた。そして熱心に声援を送るサポーター達も。





私の注目は RB Leipzig の FW Daniel Frahn 。この試合の前までシーズン14得点はリーグ2番目だった・
試合は序盤アウェーの Cottbun がやや押し気味。13分には右のクロスから FW Marc Zimmermann がボレーを放ち GK Sven Neuhaus の ファインセーブを引き出す。Zimmermann はまだ21歳だが一時トップチームにも登録されていたらしい。
GK Neuhaus は33歳のベテラン。Ⅱ部にいた Augsburg でプレーしていた。Leipzig は中盤でボールが繋がらず前線の FW Frahn そして190cm の長身 Stefan Kutschke に直接ボールを入れた時の方がチャンスに繋がりそうであった。
それでも Cottbus の 21歳のCB Robert Zickert が184cm 19歳のクロアチア人 DF Christian Bubalovic が 191cm と長身でなかなか空中戦でタフな守備をする。 Regionalliga とはいえさすが欧州CB はこのくらいの上背が当たり前か? Leipzig のCB 2人 34歳の Thomas Kläaener 22 歳 Fabian Franke らは共に187cmだった。
優勢に試合を進めていた Cottbun は19分にも右サイド Fernand Lenk からのロングフィードを GK Neuhaus がファンブルしたとろを Zimmerman がシュートを放つがクロスバーの左に僅かに外れた。
20分を過ぎるとやや劣勢だった Leopzig はペースを握り出す。2トップの Kutschke と Frahn がポジションを替えながらロングボールを受け2列目の3選手がそのこぼれ球を拾いにラインを上げる。特にブラジル人 MF 26歳の Thiago Rockenbach Da Silva がボールを持つとCottbus DF陣はなかなかボールを奪えない。Rockenbach は昨シーズンまでⅡ部の Fortuna Düsseldorf でプレーしていた。ここでもブラジル人選手は存在感があるなぁ...と思った。
35分クロスボールが Cottbus ゴール前に上がると Frahn が胸でトラップ。そして落としたところをKutschke がシュートを放ちそのまま Cottbus ゴールに突き刺さり、ホームチームの先制ゴールが生まれた。
Cottbus DF陣とすれば 194cm の Kustschke に注意が引かれたか....

その2分後 Leipzig に追加点が生まれる。右SB Sebastian Albert のクロスを Fhahn がヘッドで合わせ今シーズンの15得点目を決めた。 Albert がクロスを上げる前にドリブルで突破して来たのは Rockenbach だった。 

後半開始早々にも Leipzig は GK Rene Renno が前に出たとことろを Kutschke がループ気味に Ranno の後ろに落としリードを3ゴール差に広げた。 186cm の GK Renno はかつて Bundesliga の Bochum に所属していた33歳のベテランGKだった。
ホームの Leipzig が3点差をつけたことでこの試合の興味が薄れつつあった。 Cottbus の攻撃は殆どが左サイドからばかりで 21歳の 左MF Nils Miatke にボールが収まった時にだけ何かが感じさせられるだけだった。しかし59分にはその左サイドの崩しから最後は22歳の MF Andy Hebler のヘッドが決まって Cottbus が1点を還した。今シーズン5ゴール目だった。Miatke はこの直後にも素晴らしいドリブルシュートを見せた。
67分 Cottbus はまたも Miatke がドリブルで上がりゴール前の Zimmermannに送ると Albert がストップするがそのタックルがファールに取られPKを献上してしまった。 そのPKは Zimmermann が蹴り一旦は GK Neuhaus が止めるが詰めた 21歳のオーストリア人 MF Markus Obernosterer が押し込み1点差に詰め寄った。


 
向こう正面の数少ない Cottbus サポーター達の歓声がここまで聞こえて来た。
リードを詰められた Leipzig ベンチは73分2トップの2人を一気に替えて 21歳の Carsten Kammlott と33歳のベテラン FW Nico Frommet を投入する。そして75分今度は Leipzig がPKを貰い追加点のチャンスを掴むが ベテラン GK Rennno がストップ。後方の Cottbus サポーター達が狂喜乱舞する様子が印象的だった。Frahn か Kutschke のどちらかが残っていれば...と思った。



そして今度は Cottbus ベンチがFW2人を下げて 19歳の MF Kai Reuer と 20歳の Severin Mihm を投入する。そして 長身CB Zickert をトップに入れ Reuer と2トップを組み Mihm は2列目右に入った。
そうすると追うものの有利が俄然 Cottbus が攻勢に出る。 投入直後に Reuer がカウンターからドリブルで左サイドを突破しクロスを上げ Zickert がフリーでヘッドを放つがゴール枠を外してしまった。
Leipzig は88分 27歳の Tom Geißlerに替って31歳ベテランの Daniel Rosin が投入される。 Leipzig はリードしているのだからボールキープの出来る Rockenbach に集めれば良いのにと思うが何故か “4点目”を目指して攻撃に転じようとする。裏を取られたら危ないのになぁ...と思うと90分スローインから Zickert がシュートを放つがポストの右に外れてしまった....
そして91分15秒。 試合終了のホイッスルが鳴った。ホームの Leizpig が何とか逃げ切った試合だった。

試合が終わってトラムの停留所に向かう。途中で思い出の広場が。ワールドカップの試合観戦後ここでサッカーをしたなぁ... この歳でサッカーの“国際試合”が出来るなんて...とものすごく良い思い出の詰まった芝生の広場だ...

この広場も共産圏時代の名残だ。 中央駅前は今巨大ショッピングモールの建設中だ。共産圏時代の匂いがどんどん薄くなっていくみたいだけどそれも時代の流れなのか....

いつの日かこの立派な Red Bull Stadion ( Leipzig Zentralstadion ) が Budesliga の試合で一杯になる日が来るだろう......



Bundesliga 復興の狼煙となるか....

2010-05-24 | EURO Football

1970年代欧州の著名な footballer はみな Bundesliga を目指していた。
EC 欧州共同体の中でも経済力は図抜けており football のレベルは更に抜きんでていた。1974,78 年と2大会連続でワールドカップ欧州地区予選落ちしていた England のManchester United, Liverpool , Leeds United の中心選手達は Scotland の選手達。 England の英雄 Kevin Keegan は HSV Hamburg に移籍してきた。
スペイン代表は1970,74年大会は欧州予選を突破できないでいた。
イタリア、スペインの選手達は代表クラスの選手達でも自国のリーグに留っていた。クライフ、ニースケンスら欧州で最高のプレーの質を見せていたオランダ人選手達そしてミケルス監督らはスペインでプレーし、ドイツに渡るのを拒絶していた様に見えたのはまだ戦争の影響が残っていたか?

そんな時代日本代表とはいえ、古河電工のサラリーマンであった奥寺が当時欧州でも屈指のverien ,1FC Köln にスカウトされてしかもレギュラーで Budesliga のゲームに出ているのだ。そのシーンをテレビで見た時は本当に映画を見ている様だった.....

1978年ワールドカップアルゼンチン大会が終わって Serie A はようやく再び外国人選手への門戸を開いた。そして1980年代末頃マスメディアの発達によりベルルスコーニ会長の経営手腕から AC Milan が世界で最も実力、人気のあるチームとなり Serie A が選手達にとって最も稼げる“仕事場”となった。そして Premiership も  Manchester United , Liverpool, Chelsea といったクラブを武器に世界市場の“開拓”に成功。東南アジア圏でも最も人気のある欧州のリーグは Premiership。
タイのタクシン元首相が Manchester City を買い取りタイ人選手を“獲得”した事は記憶に新しい。アジア諸国の街中には Manchester United や Liverpool の“ユニフォーム”を着て歩く老若男女が年々増え続ける。
日本でも die Budesliga を語る“専門家”は激減した。 長谷部がプレーしこれから内田、香川が参戦しようと言うのに…..Budesliga の好きなものは“オタク”の部類に編入されるらしい??

4月末日、商用で訪れたオーストラリアの Perthにて仕事を終えて街を歩いていた私に声をかけて来た白人がいた。彼はドイツからの移民で私が来ていた Bayern Muhcnehのポロシャツのエンブレムを指差した。 Champions League 決勝戦に進出した事に話がはずむ。聞けば出身は Munich では無くBremen。それでも欧州 football と言えば Premiership 一辺倒のオーストラリアで Manchester United を破った事で母国の Die Budesliga がその存在感を示してくれた事がとてもうれしかったらしい。 決勝戦の相手はどこだ?楽しみでたまらない。もちろんテレビで観戦する。出来れば Barcelona に勝って Champions League も持ち帰って欲しい。
こんな話をした… でも決勝戦の相手は Barca では無かった。

“Typical Germans “ Sir Alex Ferguson
4月8日。前日 Manchester United が Bayern Munich の前に UEFA Champions League 準決勝への進出を阻まれた試合に就いて Rafael Da Silva の退場劇を “typical Germans“ と厳しく振り返った。 United は3点をリードしながら 50分に Rafael を退場で失ってから2点を失い、大会から退く事となり 7年ぶりにPremiership 勢が UEFA Champions League の準決勝を前に全滅した。
Ferguson はこの試合右足首の負傷から出場の危ぶまれていた Wayne Rooney をスタメンで起用した。Rooney は週末の Blackburn Roovers 戦の出場が危ぶまれている。 Ferguson は Rafael がファールを犯した後バイエルンの選手達がイタリア人のNicola Rizzoli 主審を取り囲みその後主審が Rafael に対してこの日2枚目のイエローカードを提示し、そしてレッドカードを出した事に怒りを隠さなかった。 
しかし Ferguson が指摘するようにこの日のバイエルンのスタメンの中でドイツ人は5人だけだった。
“退場はゲームの流れを変えた。バイエルンはもし我々が11人いたら勝てない事を知っていた。 だから退場を仕立て上げた。典型的なドイツ人だ。 彼らは主審を取りかこみ退場を促した。 彼らは対戦相手を観て、主審に何をさせるべきかと言う点については典型的なプロフェッショナルだ。主審は彼らの促されるままにカードを出さざるを得なかった。しかし我々はそんなチームを観た事がある。”
Fergusonはまた Rooney がラフプレーに恐怖を感じたと述べた。それは 21分 Daniel van Buyten がRooney に対するプレーで痛めていた右足首を悪化させたシーンだ。 Rooney はバイエルンDF陣の標的となったかという問いに対しては
“勿論そうだ。 主審はそれに対応していた。けっして深刻な怪我にはならなかったが不運にも同じ個所を悪化させてしまった。彼は何度か厳しいマークを受けた。そしてそれは防げなかった。しかしそれは予想できたことだった。彼には何度か怪我の状態を試合中に尋ねたが彼は all right と答えた。”

しかし Bayern のLois van Gaal 監督は Ferguson のコメントを一蹴した。
“彼の意見には同意できない。 それは football の試合をコントロールする為のものだ。全ての選手達は知っているはずだ。1回目の警告にはイエローカードが出されて、2回目の警告にはレッドカードが出されて選手は退場となる。 あれはイエローカード級の反則だからそうなったものだと信じている。 我々はけっして11人対11人だったらUnited が勝っていたかどうかはわからない。なぜならもう再試合出来ないからだ。敗戦後とやかく言うのは容易なことだ。 Sir Alex は落胆したのだろうと思う。 England はフェアーに就いて考えていたのではないか?



English supremacy in Champions League is over, says Uli Hoeness

Mitchel Platini UEFA会長は今後3シーズンに亘って financial fair play 規則を導入する計画がある事を表明した。
今後England の Big Four Club はポンドがユーロに対して下落していき、有望選手達が税制のより有利なスペインに渡る事が予想されかつての様に好選手が集まるようにはならないと予想される。
かつてのドイツの名選手 Uli Hoeness は Bayern との試合後
“ England のチームはこれから Champions League をこれまでの様に勝ちぬけなくなると思われる。 それは財政問題が以前の様なチーム経営を続けられないからだ。ポンドは約25%下落し、税率は切り上げられる。 クラブチームと会長は以前と同じ額の予算を使えないだろう。もし England のクラブチームが以前の様な栄光を手にするに値するかと聞かれれば YES と答えられる。ここ3シーズン内に施行されるであろう新しいルールは最も被害を被るのは England のチームだ。もし貴方の成功が多額の負債の上に成り立っているのであればそれでも良い。 Budesliga ではもし League 戦で多額の負債を作ってしまったらたちまちライセンスは剥奪される。 私は別に Manchester United の事を指摘しているのではない。 しかし多くの England のクラブチームが負債を抱えてチームを運営している様だが私から見ればそれは正しいとは思えない。”

1992年に Champions League のフォーマットが変わってからEngland からはのべ3チームのみがタイトルを勝ち取る事が出来た。 ( Manchester United が2回, Liverpool ) そして更に2チームがベスト4以上の成果を挙げている。( Chelsea , Arsenal ) しかしかつてとは比較にならないほどの大金を投じなければChampions League で好成績を収められない時代になっている。
昨シーズンの移籍を観ても Cristianop Ronald, Kaka, Xabi Alonso, Karim Benzema らが Real Madrid に移籍し Zlatan Ibrahimovic が Barcelonaに、Lucio と Wesley Sjeider がInternazionale に Arjen Robben が Bayern に England 勢のピッチ上での優位性がチャレンジである事は大きなサプライズでは無い。
だが最近の Premiership 勢の Champions League での快進撃は大金の上に成り立ってのものである事には間違いがない。


Sir Alex Ferguson defiant over Bayern “ bullies “
Champions League から敗退後、 Sir Alex は自らの “ typical Germans “ 発言についての謝罪を拒否した。そして
“もし彼らが認めないのであればそれに就いて私が何も出来る事は無い。 それは完全にアンフェアーな事で彼らは私の選手を追い出した。 そして彼らは審判を称賛した。私はそういう態度に就いて失望している。 Lois van Gaal がいかに England の football がフェアーであるかを述べていたがそれは正しいと思う。世界のフェアーなものの一つだ。しかし我々は English Fairness に就いて述べたのではない。問題はドイツ人達がどんな態度をとったかだ。彼らは既に私の選手がイエローカードを受けていた事を知っていた。その上で主審を取り囲みその事が起こった。 残念ながら主審はそれに屈しもう一枚イエローカードを出した。 それは欧州でよくみられるシーンだ。 ただ1カ国で観られるものではない。 もし誰かが虚空のカードを見せてもそれは警告を出された事だ、しかしそれでイエローが出されるのなら6人のバイエルンの選手達は警告を受けても良かったはずだ。しかし残念ながらそうはならなかった。“Ferguson の怒りが収まるにはまだ時間を要すると思われた。

Robben gives Bayern slim lead
Bayern Munich は Arjen Robben のゴールで Lyon を 1-0 で退けまず準決勝 1st Leg を終えた。試合は両チーム1名ずつの退場者を出すゲームとなった。 
37分 Frank Ribery が自分が受けたファールに対して 主審がすぐに Free Kick を与えなかった事に腹を立て Lisandro Lopez の足首を踏みつけ、イタリア人の Robert Rosetti 主審は一発レッドを出し先に Bayern が1人少ない人数で戦わねばならなくなった。しかし後半開始早々、今度は Lyon の Jeremy Toulalan が2枚目のイエローカードを受けて10人対10人の試合となった。
試合は立ち上がりお互いの出方を探る展開から12分 Ivica Olic からのクロスを Daniel van Buyten がボレーで合わせたが大きくゴール枠を外した。 Van Buyten はかつて HSV Hamburg 時代には高原と共にプレーをした。その直後のRibery のCK は GK Hugo Lloris がパンチで弾いてクロスバーを越えさせる。その後の Bastine Schweinsteiger の至近距離から放ったヘッドも大きく外れた。
18分、今度は Lyon がチャンスを掴む。 Anthony Reveillere が Ribery をかわして出したスルーパスを受け Cris に繋ぐがそこから20m余りのショットはポストを外れて行った。  Olic が絶好機をミスした後の30分、劣勢であった Lyon はボールを繋いで最後は Ederson がシュートに持ち込むもゴールポストを大きく外した。
37分、 Ribery が一発退場となったが、彼を退場にしたRosetti 主審はドイツではあまり評判が良くないEURO 2008 の決勝戦で笛を吹いた主審。
しかし後半 Toulalan も退場にしてこれで帳消しとしたか? それとも前の Manchester United 戦の主審もイタリア人のNicola Rizzoli 主審。Ribery の時に取り囲んでも良かったか? 
試合は Bayern が押す展開が続く。 Philipp Lahm が落としたところを Thomas Muller が撃つがゴールネットには届かない。 68分 Mario Gomez が Robben のクロスからのシュートをミス。決定的なチャンスだった。しかしそれから1分もしないうちに Robben が自ら25m のミドルを Lyon ゴールを捻じ込み決勝点を挙げた。
85分に Altintop と替ってベンチに下がったが、やや不満げな表情。 Van Gaal 監督が彼をなだめるシーンも。

絶好調の Robben をテレビで観て、“こういう選手をワールドカップで相手にせねばならないのか…”と溜息ばかりが出た…



From Bad to Worse
Frank Ribery にとっては災難な日だった。フランス警察に買春の容疑を掛けられ、そして1発退場。更に結局 Champions League Final もピッチに立つ事は出来なかった。 もっとも買春容疑は Lyon の Sidney Gouvou も同じだが、 Bayern 首脳陣は Ribery をマスコミからまずは遠ざける事に。 それでなくても Ribery は故障の影響でこの試合の出場を危ぶまれていた。
“ベンチから見ている限りは相手の足の上に立っている時間が少し長かったようだ。私は思うにあれは1発レッドの反則では無い。 ピッチ内では起こりうる事で、故意的なものではなかった。それは挑発された事であったが主審から見れば Ribery は Lopez の足首の上に立っていた時間が少し長く見えたのでレッドを出したのだろう。もし近くで観ていたならばあれはレッドでは無くせいぜいイエローカードであったはずだが。彼の為にも Bayern の為にも Ribery の出場停止は1試合のみであるべきだ。” 試合後 van Gaal 監督はこう語った。

試合後 Robben のコメント
まだ、何も決まっていない。我々は少しばかりのアドヴァンテージを得ただけだ。 前半を終えて 0-0 のスコアーはそんなに良いものでは無かったので後半は更に10%か20%ペースを上げるべきと思った。 そして我々はそれが出来た。 後半は我々はより良くプレーをしより良いチ-ムとなった。

試合後のLyon DF Aly Cissokho のコメント
Robbenは予想もつかない選手で高い技術を持った特別な選手だ。Cesar Delgado は彼を追い掛け回したが得点を阻止する事は出来なかった。 2nd Leg に向けて彼は要注意人物だ。

試合後の Lyon Claude Puel 監督のコメント
私は言い訳を探さない。我々はまだチャンスが残されている。たとえ必要なアウェーゴールは奪えなかったが。 立ち上がりは良かったがボールを簡単に失いすぎた。 後半はボールに対して弱すぎた。

試合後の Bayen Loius van Gaal 監督のコメント
大変満足している。 今夜欧州に我々がいかに強いかを示す事が出来た。 我々は10人で11人のチームを支配した。

Lyon look to pull off Bayern upset
“我々はやり方やメンタリティーを改めねばならない。我々は守備的に戦いすぎた。 もっと攻撃的な意識を持たねばならない。もし決勝に進出したいのであれば戦術を変えねばならない。” アルゼンチン人の Lisandro はこう語った。
Lyon は Champions League 1回戦の Real Madrid 戦で 1st Leg を 1-0 で勝利した後に乗り込んだ Bernabeu では1-1 に引分け強豪 Real Madrid を破った。
“我々はもう一度前にやった事を再び出来るのだ。その日我々が成し遂げた事を。  Puel 監督は Lyon は 1st Leg よりかは良いチームになっていると語っていた。 “我々はこういう状況を望む。なぜなら結果を出して次に進む為にはより良いプレーが必要だからだ。しかし試合を前にして DF ラインが案じられている。CB の Chris が臀部と膝の痛みがあり Mathieu Bodmer は怪我で Jeremy Toulalan は出場停止。Jean-Alain Boumsong も怪我で出場が不安視されている。
だが怪我人は Bayern も心配の種。Martin Demichels と Daniel van Buyten は先の Budesliga M’Gladbach 戦で故障。しかし Christian Nerlinger sports director は2人の出場に自信を見せている。そして前の試合累積警告で出場停止中であった主将のオランダ人DF Mark van Bommel が2nd Leg に登場する。
こうして考えるとやはりアウェーとはいえ、 Bayern の優位は変わらなかったのだ。

Olic fires Bayern into Final
Ivica Olic の3ゴールが Bayern を9年振りの Champions League 決勝戦に導いた。 ホームのLyon は 出場停止の Toulalan を含む4人の選手を 1st Leg のスタメンから入れ替え、 Bayen は Ribery を含めて怪我の Demichels を含めた3人の選手を入れ替えて2nd Leg に臨んだ。 Van Buyten はスタメンに名を連ねたが van Bommel の復帰も大きかったようだ。
Ribery の穴はトルコの英雄 Altintop が埋めたが Toulalan の代役は見つからなかった。そして前節 Ribery の退場により交替を余儀なくされたOlic が3ゴールを決めた当たりその総合力の高さも Lyon を圧倒した要因だった。
26分に先制ゴールを Olic が挙げるとLyon はなかなか同点ゴールが奪えない。そして 0-1で迎えた59分に Cris が Olic へのタックルでイエローを出されると審判に抗議をし更にイエローを出されて退場に。ピッチを後にする時、主審に拍手を送る態度を見せるもこれで Lyon の Champions League は事実上終わった。
67分 Altintop の素晴らしいスルーパスがオフサイドトラップの裏を突いた Olic に渡り追加点が決まり、78分には Philipe Lahm のクロスを中央からヘッドで合わせハットトリックを達成。Bayern の9年振り決勝進出が決まった。
Cris の退場は Sidney Gouvou のこの試合初めての枠内シュートが飛んだ直後の出来ごと。確かにイエローカードと云うよりもファールと取られる様なプレーで無かったが、それでなくても枠内シュートがこれ1本では勝利を奪うには不十分過ぎただろう。 
試合後の Bayen Loius van Gaal 監督のコメント
Ivica Olic が3ゴールを決めたが彼はピッチ上でよくプレスを掛けていた。それは我々には重要な事で3ゴールを挙げた彼にまた頼る事が出来る。

試合後の Ivica Olic のコメント
こんな勝ち方が出来ただなんて信じられない。3ゴールも決められるだなんて驚きだ。Manchester United 戦の様に人生を掛けてプレーをした。しかしこの Semi Finalは重要の一言だった。今日の我々は素晴らしかった。チーム全体が非常に優れていたので前線で実に楽に動けた。コンパクトに保ち、DFとMFが非常によく多くのチャンスを創れた。



試合後 FC BAYERN MUHCHEN FINAL MADRID 2010 のTシャツを着てピッチ上で喜びを爆発させる選手達が非常に印象的であった。 あのTシャツ、手に入んないかなぁ……


UEFA Champions League Barcelona 連覇ならず

2010-05-23 | EURO Football

もうすぐキックオフされる UEFA Champions League 決勝戦。
今シーズンの欧州シーンを締めくくる大一番への参加が許されたのは FC Bayern München と Internazionale Milano 。

ここ数年の“日本のサッカージャーナリスト“達の動向を見ると Premiership と Barcelona 偏重が大いに目立つ。しかし70年代から football を追いかけているものからすればこの2チーム、特に Inter. の決勝進出は”ようやく“と云う懐かしくも安堵の感傷が否めない。

4月中旬から5月上旬、商用でアジア諸国と西オーストラリアを巡回したがその間、Champions League 準決勝が行われていた。訪問先でも Champions League は話題になっており、テレビ観戦も楽しめた。
地元紙及び欧州の新聞社の UEFA Champions League の準決勝そして決勝に向けての報道ぶりをまとめてみた。

Better than Hiddink, Fergie, Wenger
Barcelona はプレー出来ないと彼らは考えた。 
確かにラストシーズンでもなく、今シーズンの事だ。 Guus Hiddink の Chelsea は昨シーズンの準決勝で Sir Alex Ferguson も Manchester United は Final でそして Wengel の Arsenal は今シーズンの準々決勝でBarcelona に屈した。しかし Jose Mourinho は冷静に彼らがなしえなかった事をやった。あの強い Barcelona をバラバラにした。先制点を許すも 3-1 で退けた。 
Pep Guraudiola が2008 年のシーズンからチームを引き継いで以来の完敗と言えよう。 Group League の対戦では1分1敗であったが Inter は止められなかった。 Lionel Messi に対しては Esteban Cambiasso が1インチのスペースも与えなかった。 Xavi Hernadez の前には何人もの選手を置き前線と切断をした。世界でもトップクラスの FB Daniel Alves は凡庸なDFに見えた。 Zlatan Ibrahimovic は最も危険な選手に見えたが Mourinho の最大の成就は Barcelona を完全に止める事ではなく選手達に Barcelona と対等であると思わせる事であった。 
バルサ DF 陣が高く保つ最終ラインの裏に幾度もロングボールを放り込む事でバルサの弱点を引き出した。 ラスト15分になっても Mario Balotelli をDiego Milton に替え投入した様に攻撃の手を休めなかった。 Inter が攻撃の手を休めなかった。 Inter が勝つべくして勝ったゲームだった。
Inter は San Siro でも4試合 Barca には負け知らずでイタリア勢は対バルサ戦ここ4試合無得点であった。

Inter が最後にEUROPE タイトル ( Champion League Champions Cup ) を勝ち取ったのは 1965年。
3-1 は Pep Guardiola になって最大の負け。
Lionel Messi は Mourinho のチーム相手に得点を続けたがこの試合は無得点に終わり6試合連続得点は成らなかった。
Barca はこれまで11試合アウェーで負け知らずだったがついにストップ。

The Guardian 紙から
Wesley Sneijder の洞察力と Diego Milton の疲れを知らない運動量が大きな勝因。 Messi がリターンマッチでどういう動きを見せるか?

The Independent紙から
Artistic なメリットに football は称賛しない。  Lionel Messi を囲みこんだことで Inter は San Siro で圧倒的な魅力を持つゲームを行い、 Barcelona から充分なアドヴァンテージを奪った。

Daily Mail 紙から
試合後 Jose Mourinho の名を叫びながら San Siro を後にするインテリスタ達が印象的。人気よりも結果を重視する。今や彼が彰会イタリアの為に成し得るべく任務の半分までやり遂げた。

Mario Balotelli は…. 後半から投入された Mario Balotelli は日曜の Atlanta 戦でもプレーさせると Mourinho 監督はコメントを出した。 19歳の Balotello の振舞いは問題がありサポーターのブーイングを浴びピッチのジャージを叩きつけたり、先月はイタリアのテレビ番組に AC Milan のユニフォームを着て出演した。

30分同点ゴール、48分逆転ゴールはロングフィードから
コンパクトな中盤、 Esteban Cambiasso, Javiter Zanetti, Thiago Motta のいずれは常に Messi をマーク。オフザボールの時でも充分なスペースを与えなかった。 Ibrahimovic も Lucio, Walter Samuel にマークさせる。 Xavi Hernandez のキラーパスは受けてをマークされ Xaviが与える恐怖は半減以下となった。 Inter は攻守の切り替えが早く、 Barca にはこれが見られなかった。 

DF Gerard Pique は2nd Leg では imperial ( 公平な ) ジャッジを望むと….
テレビを見れば Diego Milton のプレーはオフサイドで Maicon の得点は Messi をファールで振り切ってから。 Inter は我々をよく知っていた。彼らはゲームを支配した。 そして我々をどうやって止めるかを解っていた。しかし 2nd Leg では全てが可能だ。2ゴール差があるが我々は克服できると思う。 

試合後 Jose Mourinho 監督のコメント
私は失点を喫したのでそんなに満足はしていない。それは我々の失策だ。しかし Barcelona の選手達には一言言いたい。彼らは敗れても Champion の様に振舞うべきだ。彼らは Inter は強かったと言うべきだった。トンネルの中で主審に文句を言う代わりに。しかし彼らは既に昨年の Tom Henning 主審から受けた恩恵を忘れたのだろうか?この試合の判定でバルサは笑い、Chelsea が泣いた事を記憶しているはずだ。彼らは記憶が良くは無かった。 この審判が試合の結果を左右したとは思わない。開始5分に GK と1対1になった Milton に線審はオフサイドの判定を下したがあれはオフサイドではなかった。 私は負け慣れてない人々が負けたる事は受け入れがたい事とと思っている。 私でもそうだ。常に勝ち続けている人間の特徴だ。 勝ち続けているチームにそれは容易なことではない。しかしそれが Football だ。

  


試合後 Pep Gurardiola 監督のコメント
言い訳はしたくは無いが大変長い旅程であった。しかしこれは Champions League の準決勝戦だ。決勝戦に進みたいと言うその望みで充分だ。この敗戦は起こりうることだ。我々は先制ゴールを決めた。しかし前半は充分に出来なかった。我々は情熱を持ってボールを動かせなかった。我々は良いチームを相手に難しい環境下で試合を迎えねばならなかった。 しかしまだ1試合残っているのでまだトライできる。 Barcelona ではチャンスはある。我々はトライしアタックする。インテルはピッチ上に水をまきたがらないだろうが我々はそうするだろう。我々はボールを早く動かしたい。Good Game を観られるであろう。




What happened to Barca’s defence ?
Barca は敗れるべくして敗れた。多くの人々が Barcelona が勝利を収めるか少なくとも引き分けると予想した。しかし結局今シーズン初めて3失点を喫した。確かに Jose Mourinho の戦術はパーフェクトであったが、 Barca の強敵は Barca にあった。

What happened to Messi ?
多くの人達が予想した通り Messi にはマンマーク策は取られなかった。Esteban Cambiasso と Tiago Motta のMFが下がり気味のポジションをとり Messi がボールを持つと素早く取り囲んだ。それも密着では無くある程度の間合いを取りながら。 Messi は相手が飛び込んできたりマークに入った時に上手くかわしたり外したりする術をもっているが待ち構えている網に飛びこんで潜り抜けるのはそれほど得意ではない。自分の好きなスペースを埋められた Messi が10度試みた突破は6度網にかかった。

What happened to Xavi
アイスランドの火山噴火による影響で Milano まで14時間のバス移動を強いられた事は困難をもたらしたと思われる。そしてポルトガル人の Olegario Benquerenca も。そしてこの日は Xavi にとってもただ不運な日であったのかもしれない。何であれ Xavi こそ Barcelona の支柱。かれの出来が流れるような Barca のボール回しを左右する。Messi が世界最高の選手であるとしたらそれは Xavi の演出があってこそだ。この日の Xavi は Cambiasso と Motta の守備の前にボールの出しどころを抑えられた。これは Inter にとっては効果的であった70% 以上のボール支配率を奪われた時間帯がありながら決定機を作らせなかった。 
そして Samuel Eto’o ですら守備に戻る為に全力疾走するシーンが多く見られた。これはあまり見られないシーンだ。 フラストレーションが溜まる一方の Xavi は試合終了間際には両手を広げて“なす術なし”のポーズを連発するようになった。

What happened to Ibrahimovic ?
開始早々彼に上げられたクロスをヘッドで狙わず、つま先で合わせようとした Ibrahimovic を見た人達はこの日は彼の日では無いと悟ったのではないか? Ibrahimovic のコンディションは明らかにフィットしていなかった。そして63分にAbidal と替ってベンチに下げられたが、この時 DF の Abidal ではなく Henry そして Bojan といった攻撃的選手が何故起用されなかったのだろうか?

Could it have been any worse ?
間違いなく Mourinho は Arsenal との試合を観ていただろう。DF陣が高い位置を取りプレスを掛けGunnsers に自由にボールを持たせなかった。しかし Arsenal と Inter. は違った。 Pique と Puyol の後ろに出来たスペースにロングボールを入れて走り込ませる事により DF ラインを下げさせた。 30分の同点ゴールは Sneijder が左サイドから逆サイドの右前方に走り込んだ Eto’oにロングボールをいれたところから、そして48分の逆転ゴールは Pandev のミドルパスが Milto に繋がってから。

Are Barca out of the now ?
それは考えられない。 試合終盤 Pique が攻撃参加すると Inter. は押し込まれるシーンが続いた。 Barca は少なくとも1度はPK を与えられるべきであったそして Inter. の3点目はオフサイドと言えた。試合内容はスコアーに反映されていなかった。  Mourino は以前 Carlo Ancelotti のチームを打ち破った時にStamford Bridge で得たリードよりもこのリードは少ないと思っているだろう。 Barca はただ素晴らしい技術と能力だけだなく、クールな頭と鉄の規律が必要とされている。

Now for the real Barcelona
Inter は Barcelona を 3-1 で破り5月の Champions League Final まであと一歩と迫った。しかしは目下 Champions League 得点王の Meesi, Internazionale でもプレーした Ibrahimovic そして無類のMF指揮者Xavi 更に10万人に近い大サポーター達らが2点ビハインドのリベンジに後押しをする。Gerand Pique は記者会見でも“我々は野心を持って可能な限り多くの得点を狙う。
”もし我々が2点を奪っても Inter が1点を取れば彼らが決勝に進出してしまう。“  
この様に語った。 Barca にとっての希望の一つは今シーズンのベストプレーヤーと言われている Wesley Sneijder が4月24日 Serie A の Atalanta 戦で痛めた腿の怪我の為出場が危ぶまれている事だ。
そして Pep Guardiola の Barcelona は今年の Champions League ではこの前のホームでの試合は VfB Stuttgart, Arsenal 相手に連続して4得点を奪っている。 Messi に就いては Stuttgart 戦では2ゴール。 Arsenal 戦では4ゴール全てをそして11月の1次リーグでは Inter 相手にゴールを決めている。そして歴史は彼らに味方をする。 Barcelona が 1st Leg に 1-3 で敗れた後は1993/94 の Dynamo Kiev 戦、 1999/2000 の Chelsea 戦共に大量ゴールを( 4-1 Dynamo Kiev 5-1 Chelsea ) 挙げて逆転している。
Pique は地元サポーター達も重要なカギとなるとコメントしている。
“Nou Camp ではかつて見た事ない熱狂的な雰囲気を期待している。 その熱狂の前に Inter の選手達が90分悩まされ続けるだろう。 私はサポーター達がエキサイトし自信を持っている事が我々を勝たせてくれるとは思えないが、間違いなくこの試合は近年の歴史の中で重要な試合となるだろう。”
Inter が決勝進出となると1972年大会以来となるが、ストライカーの Mario Baloteli は Atalanta 戦でサポーター達と口論した事。そして Barcelona との 1st Leg で観客席にシャツを投げ入れた事で次の Barca 戦は起用されない見込み。Sneijder は怪我で出場が危ぶまれ、19歳の Goran Pandev がコンディションが上がって来ており先発出場が見込まれる。もし Javier Zanetti が中盤で起用されれば Atalanta 戦先制ゴールのCristian Chivu が左サイドバックで起用されるかもしれない。 
そして Barca の CB Carles Puyol と Internazionale の MF Dejan Stankovic は累積警告で出場停止となる。Puyol の替りに 1st Leg で途中出場だった Abidal が起用される見込みもある。
また Ibrahimovic は 2nd Leg を前に自信を隠さない。
“我々は相手にプレッシャーをかけねばならないが、もっと重要なのは自分達のサッカーをする事だ。彼らは強く積極的にプレーをするだろうが我々は自分のプレーをする事に集中せねばならない。我々はこの戦争に準備せねばならない。彼らは自分達の才芸を追求するだろうが我々はミラノでやった事を変えねばならない。 我々は自分達の football が出来なかったから負けたんだ。 彼らが自分達のやり方が良くて勝ったのではない。 1-3というスコアーは厳しい様だが我々にとっては 0-1と同じだ。 もしあなたが我々のホームでの Champions League の試合を観ていたのなら、我々が何点とったか解るはずだ。Stuttgart 戦は 4ゴール。そして Arsenal 戦でも再び4ゴール。もし決勝進出したいのなら、我々は取りたいだけ得点が取れるチームと云う事だ。
Ibrahimovich は Eto’o と入れ替わるように Inter. から Barcelona にやって来たがこの事に就いては。 “私がいた時から4,5人の中心選手が入れ替わったので私のアドヴァイスは余り役に立たないだろう。”とのコメントも残した。

Mourinho wasn’t great
Barcelona の Guardiola 監督は1990年代 Mourinho が FC Barcelona のスタッフであった時彼からその才能は見られなかったと語った。 Mourihno は当時 Bobby Robson, lois van Gaal のもと通訳としてスタッフの一員であった。
“もし彼の才能が解っていたなたチームの会長に彼を監督にするように助言していただろう。将来かれは Barcelona で指揮しているかも知れない。”

Barcelona が決勝進出すればその舞台 Madrid の Bernabeu 登場となる。それも大きなモチベーションとなると言われている。 



殆どの専門家、ジャーナリスト達の予想は Barca の決勝進出を予想していた。いや希望していたと言えたかもしれない。
しかし結果は 1-0 の勝利。決勝進出には1ゴール足らなかった。  DFラインにはヤヤ、ミリートを起用した。一方の Inter は出場が不安視された Sneijder をスタメンで最前線で起用。そして Christian Chivu をスタメンでMFに起用。 Zanetti は中盤に上げることなく左サイドバックでスタメン出場で起用された。 
84分まで Barca はゴールを挙げられなかったがその最大の理由は Ibrahimovic の不調。 
前線でターゲットマンになりうる動きも少なく、不調の彼を63分まで引っ張った事も試合後物議を醸した。 そして投入されたボージャンはDFラインの裏を突く動きを見せ、試合終盤攻撃参加した Pique は攻撃にリズムを与えたが2点目を奪うには時間がなさすぎた。
Ibrahimovic が下がってからスペースを得た Messi が本来の姿を戻しつつあったが彼の不調も敗因の一つだった。イニエスタが居れば大会の結果は変わっていただろうと言う声もあるが、逆にそうだった時のこの試合も見てみたかった…

Inter は開始からリードしている様にプレーするだろう。 イタリアのチームがいつもそうであるように後方を固める事によってチャンスとスペースを作らせない様にする….

試合前に Xavi Hernadez が地元紙に語っていた事を思い出した………

でもアジア中がバルサの決勝進出を望む声がここまで高いとはなぁ…

 


欧州でテレビ観戦 UEFA Champions League Final

2009-06-02 | EURO Football

ワールドカップ よりもレベルの高い戦いと言われている UEFA Champions League 。
その決勝戦が行われた5月27日。私は商用で西ドイツ時代の首都 Bonn にいた。 ドイツ人は有難い事に仕事は午後5時前にはさっと終わってくれる。 更にこの日の訪問先は長年付き合った代理店。 私の“事情を察して ”Arbendessen “ の招待は無かった。
ホテルまで送ってもらい、書類等を整理しこの日の Arbendessen を探しに街にでた。Bonn は仕事でも何度も来るが忘れられないのは前回の ワールドカップ。
当時、街はほぼワールドカップ一色。SAMURAI JAPAN の宿泊地となり多くの日本人と遭遇しドイツそして世界の football junky 達と触れ合った。 あれから3年か…… Wasser Mineral 等をスーパーで買い、“行きつけの” Sushi Take Away Shop に。 ここの Take Away を経営しているのは結構若くてきれいな長髪さらさらの韓国人女性。3年前丁度私が Nürnberg で行われた日本対クロアチア戦の帰りにここの前を通った時に大極旗がこの店の前に掲げられていた。寿司を買おうかと中に入ろうとしたらここの女性主人が申し訳なさそうに „ Ausverkauft  売り切れ “ と私に説明した。私が着ていた日本代表のレプリカを指差し、そして彼女が韓国人だと想像できたのでお互いの代表チームのワールドカップでの戦いを少し立ち話した.......

今回はその女性主人はいなかった。しかし親切なドイツ人の店員さんが “ Donburi の Take Away も始めました。” と教えてくれ、寿司と YAKITORI DON を勝って帰る事にした。でもこの日のドイツは前日の雨のせいか少し肌寒かった......

ホテルに戻ったのはキックオフのまだ1時間以上も前。しかし20:15 からテレビ中継が始まった。  Bayen München でも指揮を執った事のある Ottmar Hitzfeld 現スイス代表監督が解説している。 私は何故 DFB が彼を代表監督に迎えないのか未だに理解が出来ない。 一説には“彼はテレビ解説が好きだから。”との話があるらしいが.....

両チームのスタメンが紹介された。 Barcelona はDF のDaniel Alves が累積警告。
そして Eric Abidal が前節の Chelsea 戦で退場になり出場停止。 Puyol, Sylvinho がサイドバックに入る。 そして Henry がスタメンに戻って来た。

                               9 Eto’o

   14 Henry                                   10 Messi

               8 Iniesta                    6 Xavi

                        28 Busquets

   16 Sylvinho    3 Pique    24 Toure    5 Puyol

                       GK 1 Valdes Eto’o,

ただバルサの前線は試合中でも目まぐるしくポジションを変える。
Iniesta, Puyol, Valdes が3年前の Final の出場経験者。Henry は Arsenal のメンバーとして出場。
一方の Manchester は前節快勝した Arsenal 戦とほぼ同じメンバー。 Darren Fletcher に替って Ryan Giggs がスタメンに。 Gary Neville はベンチにも入っていなかった。 Neville は Champions League では準々決勝の 1st Leg の72分から途中出場して以来ピッチに登場する事はなかった。 Capello の代表では無くてはならない存在らしいが…. そしてかつて愛する京都サンガでプレーした朴智星が昨年はベンチ入り出来なかったがスタメンに名を連ねた。

                              7 Ronald

              10 Rooney                  13 朴 

        11 Giggs      16 Carrick      8 Anderson

     3 Evra    15 Vidic    5 Ferdinnand    22 O’shea

                          GK 1 Vander Sar

朴と Anderson を除く9人が昨年の決勝戦の出場経験者だ。
両チームの選手達が入場する。ゴール裏の Manchester United 側のサポーター席に違いない。  FOR SIR MATT の人文字が映し出される。試合前日1909年5月26日生まれの伝説の Sir Matt Busby の生誕100年を迎えたその祝賀イベントをここでサポーター達が行うと聞いていた。 1968年の European Cup, 1999年と昨年の UEFA Champions League に続いて4度目のタイトルを Sir Matt Busby に捧げられるだろうか。 

                   

一方対戦相手の FC Barcelona は3年振りの決勝戦進出。1992年、2006年に続いて3度目のUEFA Champions League を狙う。 意外だったのは Europe Champions Cup 時代、Real Madrid が大会創設から5連覇を含む6度も優勝したのに Barcelona は1992年 Wembley での決勝戦、延長に入ってRonald Koeman の強烈な直接FKが Sampdoria Genoa ゴールネットに突き刺さり勝ち取ったのが最初の Europe Champions Cup であった。 この試合を私は商用先の Poland Warszawa でテレビ観戦していた。 初めて見るハイレベルの試合に文字通り手に汗握るテレビ観戦であった。 今回チームを指揮するのは Josep ( Pep ) Guardiola Sala 。この時のメンバーでもあった。 他にも GK Zubizeretta, Juan Carlos, Bakero, Laudrup そして Stoichikov がいた。 監督は Johan Cruyff だった。
Guardiola監督のキャリアーとしては対戦する Sir Alex Ferguson とはまだ比較しにくいだろうが Champions League となって史上初めての同一クラブ2連覇を阻止できるだろうか……

Barcelona のキックオフで始まった大一番。 立ち上がり直後から Manchester が文字通り怒涛の勢いで Barcelona ゴールに襲いかかる。48秒には Anderson のドリブル突破を Yaya Toure が倒してFKを献上する。キッカーは Ronald 。 狙い澄ました32mのショットはワンバウンドで GK Valdes が弾きそのこぼれ球に朴智星が詰め寄るがその前に Pique がコーナーに逃げる。 そのCKからこぼれ球を拾った Rooney が撃つがこれは枠を外れる。 4分45秒には Ronald が中央からミドルを放つ。しかし右サイドで手を上げた朴はフリーだった。 Ronald は8分6秒にも左からのボールをバウンドをうまく利用してシュートを放つがファーサイドの右側に外れて行った。この時点で Manchester のシュートは5本に対して Barcelona は 0 だった。
しかし先制ゴールは Barcelona 。中盤で Messi からボールを受けた Iniesta がドリブルで中央を突破。エリア付近で右サイドの Eto’o に出すと Eto’o がマークに着いていた Vidic をかわして Carrick がタックルに入る前に放ったショットはGK Van der Sar を破って United ゴールに突き刺さった。 自分の左腕を叩きながらコーナーフラッグに走り喜びを爆発させる Eto’o 。攻め続けていた United は初めてのピンチに失点を許した。

              

この失点に動揺したのかその直後 Van der Sar はバックパスの処理をあやまりCKを与えてしまったがこのピンチは失点を逃れた。
15分36秒、左サイド後方から右サイドに流れたRonald にロブが入り中に切れ込み突破をはかろうとしたところを Pique が倒してこの試合初めてのイエローが出る。 
そして左サイドから20mのFK を Giggs が直接狙うがここはクロスバーを越えて行った。 19分58秒にはダイレクトパスをつないで朴がゴール前に迫るがここは GK Valdes がクリアー。その直後に Ronald が Toure がマークに入る前に放ったショットはゴール枠を捉えられなかった。 21分50秒には Rooney のドリブルからCKのチャンスを作り、そこから Ronald の放ったヘッドはわずかにクロスバーを越えた。
開始直後の猛攻。そしてこの時間帯の攻勢を見ると United がいつ同点に追い付いてもおかしくないと思ったが、先制ゴール後から Barcelona は低い位置取りからボールを奪うと比較的ゆっくりと前線にボールを繋ぎその間に後方から次々と人が出て来きて数的優位を作ってしまう。 特に両サイドバックの Puyol, Sylvinho の上がりが良い。 国際映像(であろうとおもう。)は比較的カメラの位置が引き気味なのでそのへんのところが良く解かる。ただやはり観客席からでは無いので両サイドバックが上がった時に誰が埋めているかはよくわからなかった。数的優位を保たれると技術力の高い Barcelona の選手網からボールを奪うのは困難だ。時間が経つにつれて United をトップの Ronald にロングボールを放り込むばかりになって来た。 
そして Barcelona は Iniesta Messi のドリブル突破が目立ちはじめる。

            
     

26分53秒には右サイドをドリブル突破をはかる Iniesta を Anderson が倒してFKを得る。 その26mの FK を Xavi が狙うがポストのわずか左に外れる。 
その直後には Messi が中央からドリブル突破をはかると Rooney, Carrick そして Vidic の3人がかりで止めにかかるが最後は Messi が Vidic のシャツを掴んでファールを取られた。

              

前半はこのまま 1-0 で終わったが後半。United はどうやって同点ゴールを狙うのだろうと思った。 後半に入り United は Carlos Tevedz を Anderson に替えて投入し前線の右に入れ朴智星を2列目の右に下げる。私は朴が替えられるかと思ったけど….
最初のチャンスを Barcelona 。48分に Xavi からボールを受けたHenry が左サイドから Vidic をかわしてシュートに持ち込むがここは Van der Sar がブロック。以降も Barcelona の攻勢が続く。 49分59秒には Eto’o のスルーに Messi が走り込もうとするが倒されるもノーホイッスル。  51分46秒には Iniesta のドリブル突破を Tevedz が倒してFK. ポジションも正面で距離もわずか18m 。  Xavi が直接狙うがポストを直撃。 Barcelona がいつ追加点を挙げてもおかしくない展開になって来た。 
United は後方でしかボールが回せず、前線にボールが出ても両サイドを抑えられてしまっている。 スタンドからは口笛が飛ぶようになった。 55分39秒には Tevedz, Rooney で右サイドを突破し中に入れるも Ronald , 朴に合わない。 60分にはロナウドが左サイドをドリブルで上がり Carrick を経て右サイドの Rooney に送られるが繋がらない。 その直後にはスルーで抜け出した Rooney がシュートを放つが Puyol がブロック。 Ronald がオフサイドを取られて天を仰ぐシーンも。
67分遂に朴智星がベンチに下げられブルガリア人FWの Berbatov が投入される。アジア人として史上初めて Champions League そして Champions Cup の決勝戦をプレーした朴智星であったが良い処は見せられなかった。開始直後のチャンスを押し込んでいれば….と悔やまれる。 でも彼は愛するサンガの卒業生だ…..
Berbatov がトップの真ん中に入り、2列目に左から Ronald Tedez Rooney の3人が配置される。 こうして攻撃のタレントが揃ってきたが、 Barcelona に追加点が入る。 70分Puyol がドリブルで上がり右に開いた Eto’o に送る。 Eto’o は中に入れるがクリアーされる。しかしこのボールを拾った Xavi がドリブルであがりアーリークロスを入れるとそこには Ferdinand と O’Shea の間に走り込んだ Messi がフリーでいた。 Messiはやや後方にジャンプしそのクロスを頭で United ゴールに叩き込んだ。 

        

1999年の Bayern München との決勝戦では奇跡の逆転勝利を収めた Machester United だがこの試合展開で2点差がついては....と思った。それでも United は71分に Giggs からのクロスから Ronald がシュートを放つが GK Valdes がブロック。そのCKから Berbatov がボレーを放つがこれは枠を捉えられない。 Ronald は焦りが生じたか Barcelona が攻撃に転じた74分にマークに手を焼いた Puyol を倒してFKを与えてしまう。 Xavi が入れたクロスに Puyol がヘッドで狙うがここは GK Van der Sar の正面。スタンドからはバルササポーター達の  “バルサ ! バルサ!! バ~ルサッ !! ” の合唱が聞こえて来る。 Ronald は78分にも Puyol へのチャージがファールに取られイエローを出される。そして Xavi が何か Ronald に叫ぶ。そしてRonald と Rooney が左右のポジションを入れ替わった。 Rooney はこの試合3度目のポジションチェンジだ。  Puyol は難攻不落だったか。

       
       
そのPuyol は84分がフリーでシュートを放つが Van der Sar がファインセーブ。 この試合 Van der Sar は2失点を許したが敢闘賞ものパフォーマンスだった。 87分 United がCK のチャンスを得る。 Ronald がおとりになりボールがかぶり後方の Berbatov がフリーで放ったヘッドはクロスバーをわずかに越えてしまった。 
これが入っておれば試合展開はまだまだわからなかったのだが... 結局3分あったロスタイムの間にも United は得点を挙げられずにタイムアップ。 Barcelona が3年振りのタイトルを勝ち取った。そして Manchester United のUEFA Champions Leageu の不敗記録は25でストップした......

ベッドで寝転がってテレビ観戦していた私はまどろみ始め....... 約半時間近く寝入ってしまった。 でもテレビはまだ Roma の Stadio Olimpico の様子を映していた。 日本は何時だろう.......

翌日の欧州の新聞は MESSI の文字が一面を派手に飾っていた。
12月 UAE で開催される Club World Cup に Barcelona と J リーグのチームが戦う事が実現する事を祈りながら Frankfurut 空港に向かった........ あぁ時差が取れない。

   

      


Wolfsburg Meistershale !!!

2009-05-30 | EURO Football

5月23日ブルガリアのソフィアを後にし一路ドイツに戻る。
Munchen を経由し北の大都市 Hamburg に。空港から一直線に向かった先はいつもここでお世話になっている G さんが当地で7年に渡って経営されているの寿司ティクアウェィ店。 

“お疲れでしょう。 食事まだでは無いですか?食べてください。どうぞ。” 

昼食時の忙しい時間にも関わらずおいしいお寿司とうどんのセットを御馳走になってしまう。 私はパンも大好きだけどやっぱり毎日では…..ワールドカップの時もそうだったけど G さんのところのお寿司を食べるとこれまでの疲れなんて本当にすっ飛んでしまう。 

“今日は HSV はアウェーでここでは試合は無いんだけどよろしかったんですか?”

Football 狂の私を気遣ってくれる。 日本での出来事や最近のハンブルグ事情
(これが結構役に立つ。)の話を10分程度して荷物をお店の倉庫におかして頂き、営業に出掛ける事に。 荷物まで預かって貰うなんて本当に厚かましいんだなぁ…..俺は…….

この日は Bundesliga 2008-09 の1部リーグの最終節。9試合が全てほぼ同じ時刻にキックオフとなる。前節を終わって首位 Wolfsburg 以下優勝の可能性が残された4チームの星勘定は下記の通りだった。

1. VfL Wolfsburg     20-6-7 75-40 +35 66
2. Bayern München 19-7-7 69-41 +28 64
3. Vfb Stuttgart     19-7-7 62-41 +21  64
4. Herta BSC         19-6-8 48-37 +11 63

ただし Herta Berline は奇跡でも起きない限り優勝は難しく、その可能性が皆無に等しかった。 Wolfsburg の対戦相手、Werder Bremen は3日前にイスタンブールで UEFA Cup の決勝戦を戦っており(しかも敗れており) これまで今シーズンの Bundesliga では10位。優勝も Champions League もUEFA Cup もそして降格の可能性が無く最終戦へのモチベーションが上がるだろうかと思われていた。 

日本でも注目されている長谷部、大久保の所属するVfL Wolfsburg は初めての Meisterschale まで最終節の Bremen と引き分ければそれで充分。悲願達成まで遂にあと勝点1と迫っていた。 しかも最終節は2位の Bayern と3位の Stuttgart は直接対決となっておりこの試合が引き分ければ Wolfsburg が敗れても優勝と言う優位な立場であった。 

今シーズンの Budesliga は序盤2部から昇格したばかりの 1899 Hoffenheim が台風の目となる。11月29日の15節を終えて11勝1分3敗で首位。 このまま最後まで突っ走ってしまうのではないかと思わせた。 しかし第18節で Energie Cottbus を 2-0 で敗った後は第31節の 1FC Köln 戦を 2-0 と勝利するまでの12試合が何と7分5敗。シーズン序盤の快進撃が嘘の様に失速してしまった。
替って首位に立ったのが Herta BSC Belin かつて奥寺が在籍した事もある。第20節でワールドカップで決勝戦の舞台ともなったホームの Olimpiastadion で Bayenr を 2-1 で降し首位に立つ。次節にはアウェーで Wolfsburg に敗れて一旦は3位に落ちるも第22節で Gladbach をホームで 2-1 で降すと再び首位に返り咲いた。
だが第26節で Wolfsburg がホームの Volkswagen Arena で Bayern を 5-1 で粉砕し歴史的勝利を挙げ首位に立つ。そして第33節まで首位をキープし続け初優勝に王手をかけた。 VfL Wolfsburg は今シーズン第17節を終わって首位 Hoffenheim に勝点差9で9位であったが、第22節の HSV Hamburg を 3-1 で破り以降合せて Bayenr 戦の勝利を含め8連勝。 特に今シーズンホームでは16勝1分の圧倒的な強さを見せた。 

そして第33節アウェーの Hanover 96 戦。 この試合は2トップが爆発 Edzin Dzeko が3ゴール、Grafite が2ゴールで 5-0 でホームの Hanover を粉砕し優勝に大きく一歩前進を果たした。 今季躍進の立役者の2トップは得点王争いでもブラジル人の Grafite が26得点で首位。2位はボスニア人 Dzeko の 25得点。 これでは大久保の出番はこの試合の様に途中出場に限られるのも理解できる。 
長谷部は連勝中の Arminia Bielefeld 戦から怪我で欠場するもこの試合は長谷部誠が右サイドバックで出場。 Die Welt am Sonntag の採点は3点。 Bild 紙は2点そしてKicer 誌の採点も2点。 しかも Kicker 誌は初めて長谷部を Elf des Tages に右サイドバックのポジションで選出した。 ( Die Welt 紙は左の2列目であったけど) これには6月のワールドカップ予選3連戦に向けて大いに勇気づけられた。 頼むぞ長谷部。
一方、Budesliga では常勝軍団の Bayern München。今シーズンは Jürgen Klinsman を監督に迎え新体制でシーズンに臨むもシーズン開幕当初はなかなか波に乗れず第7節を終了して11位。 第8節アウェーで Karlsruhe を 1-0 で破り第19節の Dormnund 戦まで引き分け1つ挟んで10試合9連勝で Hoffenheim に勝点差1で2位に浮上。しかし以降は Wolfsburg に大敗を喫したり、 UEFA Champions Leageu で Barcelona に良い処なく敗れ、4月25日の Schalke 04 戦を 0-1 で落とすと2日後監督更迭を発表。 Jupp Heynckesを暫定監督に据え第節から3連勝を飾るも前節 今シーズンの台風の目 Hoffenheim 相手に 2-2 で引分けてしまい、Wolfsburg に王手を掛けられた。そしてついに今シーズンは首位に立つことはなかった..... 
32節まで首位 Wolfsburg に勝点1差で3位に着けていた Herta Berlin は 33節で FC Shalke 04 とスコアレスドローでほぼ優勝圏外に去る事になってしまった。

さて営業回りをしていると時計の針はもう5時を少し回ってしまった。 Gさんの店に戻ろうとするとあるカウンターの前で人だかりが。 カウンターの前の看板には白墨で HSV – Frankfurt 15:30 と書かれている。 20人程度の人々がビールグラスを片手に大型のテレビスクリーンに映し出されている Bundesliga の最終節の中継を見入っている。 その中の人に Woflburg はどうなったかと尋ねたら。 Vier und ein, Wolfsburg Vier と教えてくれた。 すでに Wolfsburg が 4-1 と大きく Bremen をリードしており優勝は秒読み段階となっていた。 

テレビ中継は Bayern 対 Stutgart を映しながら、他球場でゴールシーンがあればそちらを映し出している。 ここにいる人の殆どは Frankfurt で試合をする地元の HSV Hamburg の動向を知りたがっているようだった。 かつて高原が所属した Hamurg は今シーズン首位に立つこともあったが、第33節を終えて勝点58で6位。 最終節の Eintracht Frankfurt に勝つか引き分けて同じ勝ち点58得失点差で上回る5位の Borussia Dortmund が Borusia Mönchn Gladbach に敗れれば順位が入れ替わり UEFA Cup 出場権が手に入る。 今シーズンは UEFA Cup に出場し準決勝で Bremen とのNord Derby に PK戦で敗れた。 そのHSVだがこの試合はここまで 2-0 と Frankfurt をリードしていた。後で知ったが稲本はこの試合にはベンチ入りもしておらず、Friedhelm Funkel 監督が今シーズンで退団する事から来季はチームを離れ J リーグ入りが濃厚となっているらしい。 
テレビから連続して Tore ( ゴール ) の声が響いてきた。 Hanover がチェコ代表のJiri Stajner の今シーズン8ゴール目でArminia Bielefeld に追い付いた。 そして Gladbach がブラジル人DF Dante のゴールで先制した。 上記した様に Dortmund が敗れて HSV が勝つと来季の UEFA Cup 出場権が手に入るので周囲の人達から歓声があがる。 

そしてもう一つのドラマ、降格、残留の天と地の分かれ目も。最終節を残して降格の可能性が残るのは下記の4チーム。

15 Bor. M‘ gladbach   8-6-19    38-61  30
16 Arminia Bielefeld    4-15-14  27-54  27
17 Energen Cottbus   7-6-20     27-57 27
18 Karlsruher SC       7-5-21    26-54  26

下位同士の直接対決は最終節には組まれていなかったがどこのリーグでもこの争いは熾烈だ。最終節を前にどのチームも残留、降格の可能性があった。
M’gladbach は引き分ければ降格から逃れられる。 最下位の Karlsruher は Herta に勝たねばならない。その上で Bielefeld または Cottbus が負けるか引き分けるかしてくれれば自動降格の17位を上回る事が出来る。それだけに 16位 Bielefeld,
17位 Cottbus は負けられない最終戦となっている。

テレビスクリーンでは60分 Bayern が van Bommel のゴールでリードを2点とした。Bayern の追加点に一同残念そう。 しかし Wolfsburg は3点リードしている。この試合経過は選手達に伝えられていたか? 61分、今度は更に大きな溜息が。 Frankfurt で HSV が Alexsander Meier の失点を喫し 2-1とされた。 そしてその直後の62分には見慣れた選手が両手を上げていた。 Socceroos の 長身選手Joshua Kennedy だ。 ヘッドを Hertha Berlin ゴールに叩き込みリードを 3-0 に広げた。 Kennedy はこれがシーズン初ゴールだ。しかし残留争いをする Cottbus はリードしている。 63分Stuttgart の Maro Gomez の今シーズン24ゴール目が決まり 1-2 と1点差に迫る。 だが Stuttgart も Wolffusburg が勝ってしまったら優勝は無くなる。 Gomez の今シーズンの Top Scorere もほぼ不可能に近くなっている。 EURO 2008 では1次リーグ3試合に出場したが結果が残せず準々決勝からは Löwe 監督がシステムを1トップに替えた事からベンチに下がった。 決勝戦では Klose に替って途中出場したがスペインの前にゴールを挙げられなかった。来年のワールドカップではどうだろう....試合後 Bayern München 入りが発表された。 それに伴い? Podolski が古巣の 1FC Köln に戻る事となった。 

Bayern の失点に少し歓声があがったが今度は大きな落胆のため息が。 Frankfurt が Caio のゴールで HSV に追い付いた。 カウンターを叩いて „ scheisse !! „ と叫ぶ人も。 これで HSV は約3分間で連続2失点だ。 さらに1分後今度は UEFA CUP 出場権争いをする Dortmund が Poland 人 MF Jakub Blaszcykowski の今シーズン3ゴールで同点に追い付いた。Blaszczykowski はワールドカップドイツ大会のメンバー。 EURO2008 は怪我で出場出来なかった。この時点で、再び Dortmund が HSV を上回る事に。

そしてテレビから „ Tore Cottbus !! „ の声が聞こえる。 クロアチア人MF Rivic Stivenのシーズン初ゴールが決まりリードを 2-0 と広げた。 この時点で Bielefeld が同点だったのでこの時点では自動降格圏からは脱している。 Cottbus は69分にルーマニア人 FW Jula Emil の今シーズン4ゴール目でリードを3点に広げた。 Cottbus のサポーターの一人が泣きだしたのをテレビは映した。そしてたまに中国人MFの 邵佳一が映し出される。 もし Dortmund に追い付かれた Gladbach が逆転されても得失点差から Cottbus が15位まで上がる事は考えにくい。しかし16位なら自動降格を免れ2部リーグ3位のチームと入れ替え戦だ。 しかしここにいる HSV サポーターは UEFA Cup 争いをするDortmund の勝利は望んでいない。73分またも Kennedy が映し出される。 62分に続いてゴールを決めリードを4点と広げた。だが Cottbus が3点差をつけている。Kennedy は翌日は妻いされた Die Kicker 誌が選ぶ最終節の Elf des Tages に選ばれた。ワールドカップ予選要注意だなぁ.......
それにしても Hertha Berlin はどうしたのだろう? Karlsruher に勝てば UEFA Champions League の可能性も出て来るのだが......

74分 Wolfsburg が優勝を決定づける Edin Dzeko のシーズン26ゴール目が決まり 5-1 となった。大歓声がテレビから聞こえて来る。 Bremen は UEFA Cup の決勝で敗れた Shakhtar Donetsk との激戦の疲れが残っているのだろうか..... エースの Diego は来シーズン Juventus への移籍が決まったらしい。
そしてテレビから „ HASEBEeeeeee ~ !! „ と言う声が聞こえてきた。後で知ったがこの試合の先制ゴールのシーンで長谷部がインターセプトし右サイドを上がって作ったチャンスを Micimovic が決めたシーンが映し出されたのだった。

こうなると注目は残留争い。 84分 Hanover が Sergio Pinto の今シーズン4ゴール目で Bielefeld を 2-1 と突き放す。 席を立つ Bielefeld サポーター達が映し出される。 試合は徐々にタイムアップに近づく。 そして何度も Wolfsburg を映し出す。 89分 Carlos Eduardo のシーズン8ゴール目で今シーズンの台風の目であった Hoffenheim が Schalke 04 を 3-2 と突き放す。 結局今シーズンは7位に終わったがこの結果に満足する地元のサポーターは多いと思う。来シーズンはどうなるだろう? 
ロスタイムに入り大歓声が沸く。 Piootr Trochwski の今シーズン6ゴール目で HSV が 3-2 と Frankfurut に勝ち越した。 これで UEFA Cup の出場権をほぼ手中に。 そして Bielefeld がかつての Poland 代表FW Artur Wichniarek のゴールで同点とした。試合には引き分け Karlsruher と共に降格が決まってしまったが最後に意地を見せた........ 画面は替って優勝に沸くWolfsburg が映し出される。 Maghat 監督のインタビューが映し出される。
かつて HSV Hamburg のメンバーで TOYOTA Cup に来日してもう26年。
来年は Schalke 04 で指揮を執るんだけどチームはどうして引き留めないのか....

                

長谷部は....大久保は.....必死に探すがなかなか映らない...........

           

シーズンは終わったが、5日後の5月28日、初めて入れ替え戦が行われその!st Leg ではホームで1部の Cottbus が何と2部3位の 1FC Nürnberg に 0-3 で完敗してしまう。2nd Leg はワールドカップで日本がクロアチア戦を行った Franken Stadion で5月31日に行われる。 
そして5月30日には Berlin でドイツカップ ( DFB Pokal ) の決勝戦が Bayer Leverkusen と Werder Bremen の間で行われる。 勝てば UEFA Cup だ.... 

そしてドイツ代表はアジア遠征を敢行。5月29日上海で行われた中国代表との試合は Podolski のゴールで 1-1 で引き分けた。入れ替え戦がなければ邵佳一も出場できたか??

中学、高校の時に憧れた Die Budesliga 今こうして地元で視ているんだなぁ...........

そして私はGさんの店に戻った。 翌日はGさん宅で食事を御馳走になり、しかも洗濯機まで使わせて頂いた。 出張中にこうして洗濯できる事はどれほどありがたい事か....

その上、“列車の中で食べてください。”とお弁当まで作ってくれた。
車中で食べたそのお弁当。どれたけおいしかった事か........  

Jリーグでも最終節はこの様に“全試合中継”してくれないかな移動する ICE のなかでおいしいお弁当に舌鼓を打ちながらそう思った。 あぁ憧れの Die Bundesliga ........