試合の行われた Commerzbank-Arena は昨年のワールドカップでも使われた競技場で60,000 人収容可能だ。しかし、この試合の公式入場者数は 40,038 。空席もちらほら。翌々週のホームゲーム、Bayern München戦のチケットは既に完売との事。さすがバイエルン人気だ。ワールドカップでは England vs Paraguay を皮切りに5試合行われ、最後にブラジルがフランス相手に散ったのもここの競技場だ。その試合後は多くのブラジル人がここで涙に暮れたのではないかな? 後半が始まった。立ち上がりは前半の25分以降、ミスが多くてボールが繋がらなかった Hannover が少し押す展開。ワントップのスタイネルが横に大きく動く。特に右に寄って Frankfurt の左サイドを突くときにゴール近くまで持ち込める。ただ右の2列目シュレーターの出来が今一なので決定機には至らない。それでも49分にはスタイネルが右を崩してブルヒンクの強烈なシュートを導くが危なくサイドネット。51分にはシュレーターからのスルーパスがスタイネルに通るがシュートはルスがブロック。シュレーターがこの試合で唯一見せた仕事じゃなかったな?そのCKから跳ね返りを押し上げていたフスティがそのままミドルを放つがクロスバーを越える。後半やや劣勢のフランクフルトは53分2度目の超決定的なシーンが生まれる。高原が左サイドを突破し逆サイドのシュトライトに展開する、そしてシュトライトはファーポストに構えるマイヤーに完璧なクロスを上げる、しかし全くフリーのマイヤーのヘッドは真正面の Frankfurt 大サポーター陣の見守る中ゆっくりとクロスバーを越えてしまった。2度の決定機を逸し、地元サポーターからは何やら声が飛ぶ、こんな展開でもし、先制されたらいやな流れを汲んでしまう。しかし、そんな不安を払拭したのが高原だった。56分、 Frankfurt はツルク、シュトライト、高原そしてマイヤーが絡んで波状攻撃を見せる、一旦はクリアーされたかに見えたがそのクリアーボールがペナルティーエリア脇のシュトライトに渡り、そこからファーサイドにシュート、そこに高原が走りこんで押し込み待望の先制点をホームの Frankfurt が挙げた。高原は前節の HSV, 水曜日DFB 杯での Kickers Offenbach そしてこの試合と3試合連続ゴール。場内は Naohiro Takahara Takaha~raaaa の大合唱が続く。尚も Frankfurt はマイヤーの上がり、シュトライトの切れ込み等でゴール前に迫る。56分には追加点の決定機を迎える。ヴァイゼンベルガーから高原に良いボールが渡りそのまま高原は左サイドを突破、そして完璧なクロスをファーサイドに送るが、そこにいたツルクは足に当てることが出来ず追加点の決定的なチャンスを逃してしまった。するとその直後、アメリカ人右サイドバックのチェルンドロが鋭いドリブルを見せてそのまま切れ込んでシュート、あわや同点ゴール?と思われたがGKニコラフがファインセーブ。これでさっきのマイヤー、ツルクらのミスを帳消しにした。何とか追加点をと願う地元サポーター達は殆ど全員が手拍子を打ちながら立ち上がる。67分両チームのベンチが動く。 Frankfurt はヴァイセンベルガーが下がりプロイスが入るこれは中盤の守備を強化する狙いか?一方の Hannover はMFシュレーターを下げて日本でもお馴染みのイラン人FWハシュミアンを投入する。そしてボランチのヤシコフを下げてアイスランド人FWのトールヴァルドソンを入れてこの二人をツートップに据えて、2列目を左からスタイスル、ブルヒンク、そしてローゼンタルを置くが、これまでヤシコフのスルーパスに手を焼いていたので彼が引っ込んだのは Frankfurt ベンチにとっては良かったか?それともそれに勝る戦術が Hannover ベンチにあるのか?この時間から Hannover は大きなサイドチェンジを見せる。71分には右のローゼンタールから左のスタイネルにサイドチェンジ、そして中のハシュミアンに渡りシュートにつながるが、同点ゴールにはならなかった。そして左サイドバックのチェルンドロも上がってくる。しかし、効果的な追加点がFrankfurt に生まれる。中央のシュトライトから前方のツルクに渡りドリブルで中央突破を図る、右にいた高原が更に右に流れて相手DFを外におびき出すとそのままツルクはドリブルシュートを放つ。ライナーで飛んだシュートはGKエンケを破ってゴールイン。見事なミドルシュートだった。すると2点目の突き刺さったゴール裏に陣取る大サポーター軍団からはツルクのナイスシュートを作った高原の動きを賞してだろうか? Naohiro Takahara Takaha~raaaa の大合唱が起こる。サポーター達はよくわかっている。この日の高原を。得点だけではない、サイドによってナイスクロスを上げたり、やや下がって絶妙のスルーを通したり、子の様に相手のDFを引っ張る動きを見せたり。そして得点こそならなかったが前半には豪快なオーバーヘッドシュートを見せた。2点差のつけられた Hannover は78分にMFローゼンタールを下げてスロヴァキア人FWイエンドリシェックを投入して3トップに。 しかし、Hannover からやって来たサポーター達を沸かせることは時折伝えられる他球技場での途中経過以外は出来なかった。86分にハシュミアンが倒されてFKを得たが、直接狙ったショットはGK正面であった。90分にFrankfurt は4試合振りの完封を狙ってか、ケラーがシュトライトに替わって投入された。そして約1分後タイムアップ。大歓声が沸き起こり、Frankfurt にとって9試合ぶりの勝利と7試合振りのホーム白星、そして4試合振りの完封勝利が達成された瞬間であった。高原はリーグ2試合得点に連続フル出場のおまけつき。試合終了後、サポーター席に挨拶に向かう Frankfurt 選手達。ひととおりの歓声が送られる、選手達がピッチをあとにしようとすると続いて Naohiro Takahara Takaha~raaaa の大合唱が沸き起こる。高原は1人サポーター席の前に戻りその合唱に合わせて飛び跳ねて躍り上がる。さらにボルテージは上がった。 こういうシーンを見ると自分も“日本人でよかったぁ~”と思ってしまう。帰りのトラムの中でも、中央駅でもNaohiro Takahara Takaha~raaaa の合唱が聞かれた。
翌日の新聞各紙では TAKAHARA を絶賛。東京スポーツ的な?Bild 紙はTakahara のスコア( Weltklasse :World Class )としたのは褒め過ぎとしても Die Welt は2を点けた。 こんなに溌剌とした高原をドイツで見たのは初めてでは無いかな?しかし、ドイツで得点を続けている様に代表で行くとは少し考えにくい。高原とて1人でがんがん突破してゴールを決められるわけではない。そういう選手はこれまでマラドーナとクライフとペレくらいであろう。中盤から彼の好むボールが出されてこその事だと思う。世界のトッププレーヤーがクラブレベルと同等の結果を代表でも残すのは共に同じ、しかも高いレベルが周囲を覆っているからだ。しかし、アジア大会には召集すべきFWだろう。最後の厳しい局面を1人で突破してゴールを生む能力は今高原が一番だろう。一昨年のワールドカップ予選のアウェーでのイラン戦やホームでの北朝鮮戦のよりかは良い動きを見せるだろう。
日曜日に Aachen と Cottbus が勝ってしまったので Frankfurt はまた降格圏内の16位に下がってしまった。
しかし、9位 Wolfsgang との勝点差はわずかに3。この3勝点差の中に8チームがひしめく。チームの残留に貢献し、OKUDERA に続いて TAKAHARA の名前が長くドイツ人の記憶に残る選手になることを期待する。
翌日の新聞各紙では TAKAHARA を絶賛。東京スポーツ的な?Bild 紙はTakahara のスコア( Weltklasse :World Class )としたのは褒め過ぎとしても Die Welt は2を点けた。 こんなに溌剌とした高原をドイツで見たのは初めてでは無いかな?しかし、ドイツで得点を続けている様に代表で行くとは少し考えにくい。高原とて1人でがんがん突破してゴールを決められるわけではない。そういう選手はこれまでマラドーナとクライフとペレくらいであろう。中盤から彼の好むボールが出されてこその事だと思う。世界のトッププレーヤーがクラブレベルと同等の結果を代表でも残すのは共に同じ、しかも高いレベルが周囲を覆っているからだ。しかし、アジア大会には召集すべきFWだろう。最後の厳しい局面を1人で突破してゴールを生む能力は今高原が一番だろう。一昨年のワールドカップ予選のアウェーでのイラン戦やホームでの北朝鮮戦のよりかは良い動きを見せるだろう。
日曜日に Aachen と Cottbus が勝ってしまったので Frankfurt はまた降格圏内の16位に下がってしまった。
しかし、9位 Wolfsgang との勝点差はわずかに3。この3勝点差の中に8チームがひしめく。チームの残留に貢献し、OKUDERA に続いて TAKAHARA の名前が長くドイツ人の記憶に残る選手になることを期待する。
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