Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

ACL 第3節 Adelaide United vs サンフレッチェ広島 後半

2010-03-29 | Football Asia

ハーフタイム中に隣の親子連れや周囲の人達と話をする。 
“広島の7番と8番は双子だ。そのうち代表入りするんじゃないかな?”
“それは Great だ。父親はハッピーだろう。” “母親もハッピーだと思うよ。” “Adelaide は何度も来るのか?”“商用でたまに来る。2年前の鹿島アントラーズとの試合はオーストラリアにいたがここには来られなかった。” 
“次回来る時は必ず言ってくれ。スタジアムの前にバーがある。そこでビールをおごる。” 

そういえば日本の競技場の近くはビールをひっかけるところはちょっとないかなぁ…… 中の1人はセルビアからの移民らしく、広島の Petrovich 監督の話をしてきた。セルビアはワールドカップではオーストラリアと同じ組だ。 
そして今グランパスで監督をしているストイコヴィッチの話をすると“オォ!ピクシー!!”と叫んだ。そして3年前まで日本代表監督だったのがイビチャ=オシムで彼が健康の問題さえなければ彼が日本代表を率いて南アフリカに行っていただろうと話すと、それはどういう事だ?と必死に効いてきたのでそのいきさつを話すを両手を広げて残念がっていた。 

Emotions running hot for Cassio
後半 ゴール応酬。 Adelaide 3連勝。広島3連敗。 後半が始まった。

Adelaide はメンバー交代が無かったが広島は山崎に替えて高柳が投入され2列目の左サイドに入った。 Adelaide のキックオフで始まった後半、開始早々 Marcosabel からパスを受けた Dodd が入れたクロスが Robert に渡るが森脇和がマークにはいりシュートは撃てない。
そして以降、広島のボール支配率が上がってくる。ワンタッチでボールを回し、佐藤が左右ワイドに動き、相手DFのマークをひきつけスペースを作る。 51分には森崎浩、山岸、山崎と渡りPA内の佐藤が最後は振り向きざまにシュートを放つがGK Galekovic の正面に。得点には至らなかったが素晴らしいボール回しであった。 
その直後高柳がCornthwaite に左サイドで倒されFK を得た広島は 森崎浩がAdelaide ゴール前に入れるとCornthwaite が一旦はクリアーするが、森脇和の前に転がり、 Marcosabel がマークに入る前にダイレクトで放たれたゴロのシュートが右隅に決まり広島の同点ゴールが生まれた。
スタジアムには数十人の広島サポーター達の歓喜の声援が響く。Adelaide は ACL 3試合目にして初失点だった。 
Adelaide の選手達は出足の一歩が 暑さとリーグ戦が終わってからのコンディショニングの影響か、試合開始同時程早くは無くなっていた。 
それでも Adelaide のシュートシーンの方が目立つ。62分13秒には Dodd からボールを受けた Lucas がフリーで撃つがクロスバーを越える。 65分53秒には Leckie が日本ゴールに迫るが森崎和がマーク。 そして次第に Adelaide は積極的にシュートを撃たない様になり観客席からはブーイングが発せられる。
69分、広島ベンチは服部に替えて李忠成が投入される。そして山岸を右から服部のいた左サイドに回した。アウェーでの勝点1は普通守るべき価値のある勝点だが2戦2敗の広島が欲しいのは勝点3.したがって2点目を取りに行ったのは理解できる。 そして2分後 Adelaide ベンチも Marcosabel を下げて Cassio を投入し2列目の左に置き、 Leckie を上げて Van Dijik と2トップを組ませ、 Lucas に替ってBarbiero Giuseppe を投入し左のボランチに置く。こちらはホームなので当然勝点3を狙う。この試合に勝てば1次リーグ勝ち抜きに大きく前進する。

先に2点目を奪ったのは広島だった。 74分森脇からボールを受けた李忠成が Jamiesson に倒されFKのチャンスを得ると、森崎が入れたFKに高柳が倒れながら放ったヘッドが Galekovich を破って Adelaide ゴールネットを揺らし、試合を逆転した。 周囲の観客はみな頭を抱えており静まり返っている。 押し込まれる時間が続いていた広島にとっては願っても無い試合展開。
だが試合はまだまだこれでは終わらなかった。 2分後の77分。波状攻撃からCKを得た Adelaide は Dodd が入れたCKに197cm の巨漢CB Cornthwaite が走り込んでヘッドがさく裂。GK西川を破って広島ゴールに突き刺さり、同点に追いついた。 



広島の同点ゴールは Cornthwaite のクリアーが森崎和に直接渡ったもの。それを帳消しにする貴重なゴールであった。逆転したばかりの広島にとってはこのゴールは堪えただろう。残り時間は約13分。守りに入るには早すぎるし、1人少ないし….しかし勝ち点は確保したいし....
同点に追いついた Adelaide は俄然生き返る。大観衆のサポートを背にガンガン攻撃に出てくる。そして81分、FK を得た Adelaide は Cassio がボールをセットする。2年前、鹿島は彼に相当掻き回された。 

 

GK西川は2年前の北京五輪メンバーで恐らくワールドカップのセカンドGKとしてメンバー入りすると思う….とハーフタイムに隣の家族連れに話をしたんだなぁ……
 頼むぞ西川…..

翌日の地元紙は Cassio の大きな写真が掲載されていた。 ACLに入ってからとシーズン終盤はスタメン機会が減り辛い時期を過ごしたが、このゴールがその溜飲を大きく下げただろう、と記事にあった。 ACLの3試合を含めて5試合連続でスタメン落ちした Cassio はこの試合も途中出場。しかしゴールを決めた時の表情はいつもの明るい表情ではなく “俺を使わないから苦戦するんだ!!”と意地の表情。

“私は怒っていた何故なら勝ちたかったからだ、プレーしたかったからだ。ここには常にプレーする為に存在をしたい。私はよく幸せな表情で自らのゴールを喜んだ。しかしたまにはそれを変えないと。それがここで行いたい事だ、何のためにプレーをするかという事だ。スタメンのポジションを確保するのは困難な事だ。私のキャリアーの中では常にスタメンで出場していた。ベンチスタートなど通常ではなかった。しかしそれは受け入れなければならない。チームは勝ち続けている。しかし今はコーチ陣がどうしたいかを見てみよう。”

決勝点の直接FKにつていは

“いつもは van Dijik がよく蹴っており、 Brisbane Roar 戦でも直接決めている。しかし今回は私が蹴らせてくれと彼に頼み、彼は譲ってくれた。そしてうまく弾んでくれたがゴールが決まって本当に良かった。私には少しばかりの幸運が必要だった。”  

広島を初め、山東、浦項は厄介な選手を目覚めさせてしまったのではないだろうか??
Vidmar 監督は“ 逆転されても挽回できると確固たる自信はあった。 今我々は飛行機に乗り込み同じ事を広島でするまでだ。” Adelaide United 一行は3月26日広島に向けて旅立った。 11年前当地でプレーをしていたVidmar 監督は試合前またノスタルジックな思いに浸ることだろう……


ACL 第3節 Adelaide United vs サンフレッチェ広島 前半

2010-03-29 | Football Asia

Purple Archers run out of arrows Adelaide United 3-2 Sanfrecce Hiroshima

2-2で迎えた 83分 Adelaide FW Leckie がドルブルで中央に切れ込む。中島が後方から入ったタックルがファールに取られる。そして71分から投入されたMF Cassio がボールをセットする。 私はGK西川の立ち位置を見たが私が Cassio に目を戻す前に彼はFKを直接広島ゴールに向けて狙って蹴ると弾道はそのままゴールネットに吸い込まれた。 大歓声が Hindmarsh Stadium を包む。 今年のACLを含めて A-League 戦から5試合連続でスタメン落ちしていた、そしてACLでは第二戦の山東魯能戦で途中出場したのみの Cassio の意地のゴールだった。

   

広島はこの試合を落とすと非常に苦しくなる。 ストヤノフ退場後 CB に入った森崎和が前に出てくる。しかし Adelaide の勢いは増すばかり。 大歓声を背に 84分 Mathew Leckie のスルーパスに Barbiero Giuseppe が走り込むが高柳がなんとかブロック。 85分Marrone Robert のクロスから Travis Dodd がヘッドを放つがポストの右に外れる。  87分、大歓声に包まれてこの日MVP級の活躍だった MF Dodd が ベンチに下がり DF Boogard Nigel が投入される。 ロスタイムを含めるとまだ5分残っていると思ったので広島にもまだまだ同点のチャンスがあると思った。
89 分 52 秒、佐藤がその Niegel の後方からのチャージを受ける。 イエローを出せと主審に迫るがここはファールのみ。そのFKから途中出場の李忠誠がシュートを放つがゴール枠は捉えられない。ロスタイムが3分と表示される。まだチャンスが残っていると思われたが、スコアーは動かないまま試合終了のホイッスルが鳴った。 

この日の観客動員数 12,841 人の中で広島から駆けつけたサポーターを除く約12,000以上の大観衆が歓喜の声援をピッチに送る。 Adelaide United はこれでACL3連勝。 決勝トーナメント進出に大きく前進した。こんな強いチームが何故昨シーズンはリーグ最下位だったのか... 後ろの若者尋ねたら “ I don’t know. Who knows ? “ と 言われてしまった。横に座っていた親子連れと、後ろの地元サポーター達から慰めの為か肩を叩かれ握手をしてその場を後にした。 


別に広島のサポーターでは無いけど、やはり日本が負けるのはさみしいなぁ....ここ Hindmarsh Stadium は日本勢にとってはまさに鬼門だ。 この日のサンフレッチェ広島、2年前の鹿島アントラーズそれからシドニー五輪での準々決勝アメリカ戦..... 次は試合前にここでお祓いをした方が良いかもしれない......

今年2月に終わった 2009-10 A-League。前年 Grand Final まで進出した Adelaide United はまさかの最下位。そしてクラブの経営は現在 FFA オーストラリアサッカー協会に一時的に委ねられており、直に地元 Adelaide 出身の新オーナー Alan Young 氏に引き継がれるらしい。シーズン終了後、 中心選手の Christiano がアメリカ MLS の Real Salt Lake City への移籍が決まる等主力選手の流出が危惧されたがVan Dijik, Lucas Pantelies と云った選手は来シーズンも Adelaide に留まる事になった。そして Aurelio Vidmar 監督が引き続き指揮を執る事が出来た事が何よりの“戦力補強”だっただろう。
このサンフレッチェ広島との一戦は誰よりも Vidmar 監督が楽しみにしていたと思う。 かつては Feyenoord, CD Tenerife 等の欧州クラブに所属し 1998-99 のシーズンにはサンフレッチェでもプレーをした。 広島一行がここ Adelaide に到着した時はチームから当時の Year Book を渡されサインをして返したらしい。
“昔広島でプレーしていた時は考えた事も無かった事だ。 今度は監督として広島と対戦するだなんて。しかし football の世界ではよく起こりうることだ。”とコメントを残した。“勝つ事がまず第一”と指揮官らしく手綱を締めながらも“サンフレッチェの文化は素晴らしかった。彼らはファミリーの様にフレンドリーでチームの周りの人達はファンタスティックで、素晴らしい12ヶ月間だった。”とノスタルジックに浸るシーンも。

そして地元紙では最も警戒すべき選手として FW の佐藤寿人を写真付きで下記の様に紹介していた。 Pocke-Rocket Skipper ( 小さなゲームケーカー ) Hisatoshi Sato は2001年の FIFA U-20 でYoung Socceroos ( オーストラリア U-20 ) と対戦し敗れたメンバーであった。その後2006年以来日本代表Cap 30を数え、2007年ベトナムでの Asian Cup 準々決勝のオーストラリア戦にも出場し、今シーズン3試合を終えた J-League の得点王争いで Josh Kennedy と並んで3得点でトップにならんでいる. “ここには得点を挙げる為にやって来た” と述べている.....

   

One-times hero wears Black Hut
前半 立ち上がりの猛攻に耐えきれず失点。 そして退場......

心配されたのはここ Adelaide の気候。 広島を出た時、平年より気温は低く、 Adelaide に到着した時は平年より気温が高く、試合のあった日の最高気温は29度もあった。この試合のフォーメーションは下記の通りであった。

                                       GK 1 Eugen Galekovich

5 Mullen Daniel    2 Cornthwaiite Richard    4 Iain Fyfe    14 Scott Jamieson

               17 Marrone Robert                         7 Pantelis Lucas

           13 Travis Dodd        24 Flores Marcosabel     
19 Mathew Leckie

                                         9 Serginho van Djik


                                             11 佐藤寿人 

                       33 山崎雅人                                7 森崎浩司
 
                 17 服部公太                                                      16 山岸智

                             8森崎和幸                     35 中島浩司 

            22 横竹翔                  2 ストヤノフ                 24 森脇雅人

                                                Gk 21 西川周作

Adelaide は試合当日の地元紙の予想通り ACL 3戦連続同じスタメン。それだけ好調なのだろうか? GK Galekovich は2007-08 A-League Grand Final で主審に手を出し退場となったうえに5カ月後の北京五輪出場をフイにしてしまったA-League No.1 のGK. 翌シーズンから Adelaide United に移籍しチームを ACL Finalist に導く立役者の一人に。 現在 Socceroos では Schwarzer に続く第2GK の筆頭候補だ。 
他にもCB 197cm の Cornthwaite, 左SB の Jamieson ( 2005年 FIFA U-17メンバー ) , Travis Dodd そしてベンチスタートの Cassio が2008年ACL メンバー。そしてCB の Iain Fyfe は2008-09 シーズンまで Sydney FC に所属しており浦和 REDS ともACL で対戦した経験を持つ。 
一方のサンフレッチェ広島は、地元紙のスタメン予想は4-4-2 のフォーメーションになっており、4日前の湘南戦と同じメンバーがスタメン予想であったが、右DFに横竹が槙野智章に替って起用された。ACL前節の浦項戦でも槙野がスタメンだったのだけど怪我でもしているのかな?
こうして観ると勉強不足の私は広島よりも Adelaide の方が良く解るなぁ……

広島のキックオフで始まった試合は開始3分に山岸のシュートが Jamieson に当たりCKとなり早速チャンスを掴む。しかしそのCKは得点には至らず、それから堰を切った様な Adelaide の猛攻が始まる。 
4分9秒に、 Mullen から Dodd にスルーパスが通り左サイドを突破され、Leckie のミドルにつなげられるがこのシュートはポストの右に外れる。 6分6 秒には Jamiesonのスルーパスがまたも Leckie に通るがここはストヤノフがマークに入りシュートを撃たせない。 Leckie は U-20 Young Soceroos の候補選手。そしてACLでは2戦連続ゴールを決めている。 
7分30秒、Dodd が横竹からボールを奪い更に森崎和をかわしてドリブルシュートを放つがここは必死に戻った横竹がコーナーに。そのCK,に長身185cm Fyfe がヘッドで狙うがGK西川がパンチでクリアーしかしそのこぼれ球を繋がれ Mullen が右サイドから入れたクロスに再びフリーの Fyfe が飛びこむが空振り。 早い出足と強い当に防戦一方の広島。こりゃぁ早く何とかしないと先制を許すぞと思った11分、左サイド Jamieson のスローインを Marcosabel がダイレクトで中にクロスを上げファーサイドに走り込んだ Dodd が横竹が飛び込んで来る前に頭で合わせて広島ゴールに放り込み先制ゴールを挙げられてしまった。 

私の周囲の人達を含め殆どの人達が立ち上がり大歓声が沸き上がる。 広島は苦しい立ち上がりとなった。そして Adelaide の攻撃は更に増すばかり、得点の直後には Dodd のスルーパスが入るがここはCKに。14分には右サイドから中央に切れ込んだ Dodd が服部をかわして入れたクロスに Marcosable がヘッドで狙うがGK西川の正面に。20分16秒には Dodd から逆サイドの Leckie にボールが渡り森脇、やまぎしをかわして放ったシュートはGK西川が弾いてCKに。 22分には分厚い波状攻撃を見せ Van Diki, Leckie が連続してシュートを放つが西川がなんとか防いでCKに。27分には Dodd のクロスから Leckie のヘッドが飛ぶがこれは西川の正面。この間広島が Adelaide ゴールに迫れたのは18分と26分に佐藤がシュートに持ち込んだ時くらい。
Adelaide は Dodd の素晴らしいゲームメークで広島ゴールに何度も迫る。“オーストラリアサッカー”は“専門家”の間ではフィジカルとロングボールを主体にした Aussie Football の様な試合運びが特徴とされているが、それはもうずっと過去のもの。特に A-League が発足され、中盤からボールを繋いで相手ゴールに迫ろうとする戦術がかなり浸透しており、ゴール前では欧州選手並みの体格の選手同士のぶつかり合いがあり迫力もある。 特にゴール前の空中戦は見応えがある。 
守備も組織的だ。広島ボールとなると中盤の Dodd, Robert, Lucas , Leckie の4人がラインを作り最終ラインとの間をコンパクトにし広島攻撃陣にスペースを与えない。 Adelaide は1対1でも上手さと強さをみせ、簡単に突破させない。4日前に湘南戦で MVP 級の活躍をした山岸が何度も右サイドの高い位置に張りだしボールを受けるがそこからが続かない。 まるで9月のオランダ対日本戦を見ている様だった。スピード系の選手ばかりだと大きな体格選手が乱立する相手DF陣を掻い潜ってシュートを放つのは至難だ。ようやく本田圭祐の台頭によって代表はそれが解消されつつある。しかしこの試合では…

 

29分広島は更に事態が悪化する。 カウンターに転じた Adelaide は Leckie がフリーで中央をドリブル突破していく。そこにストヤノフのスライディングが後方斜めから入ってしまい、このプレーに対してマレーシア人の Subkhiddin Mohd Salleh 主審は一発レッドを示す。この判定、少し厳しい気がした。 A-League ではこのくらいのタックルは普通だ。そしてオーストラリア人の主審は東アジア選手権のデロフスキー主審の様にアドバンテージを見た時、相手ボールになると笛を吹き、位置を戻して反則を受けた方のボールにする、いわゆるラグビー式の笛を吹き、見ている我々も戸惑った。 この試合はマレーシア人主審だったのでそういう事は無かったのだが、この“後方タックル”の判定は“日本側”に悪い方に出されてしまった。
ストヤノフは20分あたりから攻撃参加をする気配を見せており、彼の損失は攻守にわたり痛手となったと思った。広島DFラインは横竹を左SBからCBに回し、森崎和をMFから左サイドに下げた。 
Adelaide はその直後にもサイドチェンジから Leckie のクロスに Van Dijk にヘッドを撃たれるがここはゴール枠を捉えられなかった。 広島は前半終了間際に佐藤が立て続けにミドル、ロングシュートを撃つが GK Galekovich を脅かすほどではなかった。 そして広島は1人少なくなっても追加点を何とか凌いで前半が終わった。

                                           後半に続く 


Hyndai A-League Grand Final 後半 Sydney FC 戴冠 !!

2010-03-25 | Aussie & Kiwi
後半にはいり、49分、Hernandez がドリブルで上がったところを Colosimo がファールで止める。これが Sydney 10個目のファール。そして Melbourne はまだ3回しかファールが無かった。  Sydney は今シーズン Fair Play Award を受賞したんだけどなぁ…
Melbourne は後半から Hernandez がやや中盤に下がりゲームメークの役割を。
そして MF の Broxham, Ward らが上がるシーンが目立ちだした。 
48分41秒 Broxham のボールを受けた Hernandez が上げたボールを 184cm のCB Vargas がヘッドで合わせポストを叩いたがその前にオフサイド。50分14秒にはカウンターから Vargas がドリブルで上がったところを Colosimo がファールで止めてイエローが出される。 51分31秒には Broxham のCKから Ward がヘッドでゴールを狙うが GK Bolton がキャッチ。 その直後にも Hernandez から絶妙のスルーパスが Kruse に通るがオフサイド。 61分10秒には Ward に Colosimo が激しくチャージ。しかし Delokovich 主審は笛を吹かずに Muscat が激しく抗議をするとその Muscat にイエローが出された。
劣勢続きの Sydney はDFラインのコントロールで何とか Hernandez からのスルーパスを防ぐべくオフサイドトラップを敷いて決定機を防いでいたが、その Sydney に Dramatic な先制ゴールが生まれる。 61分、 Hernandez の右からのスルーパスを左サイドで受けた Vargas が Sydney ゴールに蹴り込み、先制ゴール !! と誰もが思ったがそれがオフサイド。そして GK Bolton がすぐさまボールをセットし前線に送りだし最後はBrosque が左サイドでボールを受け Vargas を振り切り入れたクロスは Sukha に当たって大きく弾みそこに走り込んだ Bridge が Melbourne ゴールに押し込んだ。Melbourne の選手達は一斉に線審を見るがオフサイドは無く Sydney が先制ゴールを決めた。

 

Victory サポーター達にとってはまさに天国から地獄への展開だった。
先制ゴールを挙げた Sydney はここから一気に攻勢に出る。 65分には Mascut を振り切った Brosque が入れたクロスを受けた Payne がフリーで撃つが外してしまう。その1分後にカウンターからまたも Payne が Melbourne ゴールに迫るがここはCBの二人が戻ってシュートを撃たせない。 36歳の Muscat は振り切られるシーンあ続きだした。  
Melbourne ベンチは71分 Sukha を下げて Evan Berger を投入し3バックにして CB のVargas を中盤に上げる。そして75 分には Sydney がFW Payne を下げて 左サイドバックの Shanon Cole を入れるが、時間はまだ早くは無かったか?
ただ Cole は攻撃力があるので MF の位置に置かれた。 
75分には再び Melbourne ベンチが動く。 MF Ward に替えて 19歳の Aziz Behich を投入する。その直後に Sydney は決定機を作る。 Brosque が Vargas からボールを奪い入れたクロスに Kisel がヘッドを撃つが僅かにクロスバーを越えた。 
これが決まって入れば勝負は90分で決まっていただろうに。
その3分後 右サイドで FK を得た Melbourne は Muscat と Hernandez が蹴る態勢に入り、Muscat がゴール前に放り込むと右サイドバックの Leijer が Ryall と競りながら走り込んで放ったヘッドが Sydney ゴールネットを揺らし同点に追いついた。 



Etihad Stadium の大観衆の待ちに待った同点ゴールが生まれ大歓声が沸き上がった。 Sydney DF 陣は恐らく Hernandez が蹴ると思ったのではないだろうか? 
このゴールは2分前の決定機を Kruse が空振りしたミスを帳消しにした。 
そして選手交替で攻撃力をアップしていた Melbourne が怒涛の攻撃を展開する。 84分には Kruse が Keller を倒してFKを得ると、今度はHernandez がFKを蹴るが壁に当たってCKに。その Broxham が入れたCKに Leija が今度はフリーでヘッドを放つが惜しくもバーを越える。 87 分 Behich がドリブルシュートを放つがDFに当たってCK. そのHernandez が入れたCK を near に走り込んだ Leija が角度を変えて far side に流すとそこに走り込んだ Behich に当たる。ボールがこぼれ誰もがゴールインと思ったがゴールライン僅か手前で Bolton が抑えた。 完全に決まったと思われたシーンだったが、これが結局試合結果を左右する事に。



勝負は90分では決着がつかずに延長戦へ。 延長戦では Brosque が足を痛めてベンチに下がるなど Sydney は劣勢が続いたが MF McFlynn そして GK Bolton がセーブを連発し、勝敗はPK戦に委ねられる事となった。

PK戦はまずSydney 1人目 Colosimo が左下隅決め、Melbourne の Muscat が登場する。アナウンサーが “ 2001年ワールドカップ予選のウルグアイ戦で PK を決めた事を話すが、 Muscat の蹴った弾道は左ポストを直撃してしまった。 Etihad Stadium が静まりかえる。 
しかし続く Sydney 2人目の Cole のPKを今度は Melbourne GK Langrek が右に飛んでファインセーブ。 静まり返った Stadium に大歓声が再び沸き上がった。
続く Melbourne Brebner, Sydney Foxe が連続して決めた後、 Melbourne 3人目の Angulo のPKを Bolton が右に飛んでセーブ。 再び Sydney がリードを奪う。 
そして Sydney 4人目 Foxe が GK Langerek が右に飛ぶのを予測してか真正面に蹴り込み一気に Sydney が優位に立つ。 
後が無くなった Melbourne は4人目 Broxham が GK Bolton が飛んだ反対の右方向に蹴り込み望みをつなぐが、Sydney 5人目韓国人DF 卞 盛煥 がゴロで右に流し込み死闘に終止符が打たれた。 

Sydney の選手達、サポーター達が喜びを爆発させる。決勝戦は Steve Corrica , John Aloisi のベテラン勢を怪我で欠き苦戦が予想されたが Brosque と2トップを組んだ、この大舞台で抜擢された代役の Chris Payne ががんばり、怪我が心配された Mark Bridge が間に合い、 Terry McFlynn が攻守に活躍しベテラン2人の穴を埋めた。そしてGK Clint Bolton がゴールをよく守った。 しかし Sydney はこのベテランGK Bolton とは契約を延長せず、 Bolton は来シーズンから A-League 入りする Melbourne Hearts との契約が噂されている。2007年の ACL ホームでの浦和REDS 戦で痛恨の落球をし永井に同点ゴールを喫した Bolton であるが一時は Schwarzer に次ぐ Socceroos の第二GKの座も射程距離だった。今年のワールドカップは…少し難しいか?そして試合翌日ベテランMF かつてはサンフレッチェ広島でプレーした Steve Corrica の引退が発表された。来年 ACL で彼のプレーを見られるか?と思ったんだけどなぁ…..




敗れた Melbourne はPK戦に持ち込まれた事が敗因だろうが Thompson の負傷退場が全てだった。 結果論だがThompson に替って投入された Angulo がPK戦で失敗してしまった。しかしそれ以上に中盤に下がって Game Make も出来る Thompson がベンチに下がった事が痛かっただろう。 Thompson の怪我は全治10カ月以上と診断されたらしいが、彼に替るFWとして Mark Viduka の Victory 入りが噂されたが後日契約に至らなかったと発表された。 Viduka は同じ Melbourne でも Hearts と契約するかもしれないらしい。
Melbourne は今シーズン Ernie Merrick 監督が Manager of the Year, Hernandez がMVP に当たる Johnny Waren Medal を獲得、Thompson が第16節の Wellington 戦で決めたゴールが Season of the Goal ( シーズンベストゴール ) に選ばれる等表彰ラッシュだったが、Regular Season そして Grand Final の2大タイトルは Sydney FC に譲った。気になるのは Kevin Muscat の去就なんだけど、現役を続けてるくれるのか? この試合の3日後に等々力競技場で行われた ACL の川崎フロンターレ戦では 0-4 と完敗。ちょっとモチベーションが上がらなかったかな? これでACL は3連敗。 今年も決勝トーナメント出場は難しくなった。




そしてこの Grand Final に Surat Skah ( タイ ) 卞 盛煥 ( 韓国 ) の2人のアジア人選手が出場していた。いつの日か日本人選手が Grand Final でプレーするとは…. ちょっと考えられないか? そうすれば日本のマスコミも駆けつけるか?
そしてまた無知のオンパレードだろうなぁ....


しかし、私はまず来年の Grand Final を観戦できないかな? と試合後にそう想った。 

A-League Grand Final 前半 Thompson 負傷退場....

2010-03-23 | Aussie & Kiwi

Sydney FC 1 - 1 Melbourne Victory ( PK 4-2 ) 20th March
Melbourne Etihad Stadium

A-League 発足5シーズン目にして遂に実現したtwo tribes 間の頂上決戦。
Grand Final で初めての対決と云うのも非常に意外な気がした。これまでの4シーズンで A-League debut year に Sydney FC が優勝して以来宿敵 Victory は2度 Grand Final 優勝を果たしている。その間、 Sydney FC は Final Series に進出したのが1度だけ。しかし今シーズンは巻き返しを見せ見事に Regular Season で優勝を飾り、 Major Semi Final で Melbourne に敗れたものの Preliminary Final で Wellington を降し、4シーズン振りのGrand Final 進出を決めた。 
この大一番が行われた日、私はオーストラリア大陸にいながら現場観戦が出来なかった。Melbourne から 遠く数百キロ離れた Brisbane にいた。どうしても外せない仕事が入っておりテレビ観戦を余儀なくされた。

試合は FOX SPORTS で生中継された。最近のオーストラリアのホテルは FOX SPORTS が見られる様になっている。このホテルも1年半前からようやくそうなった。 ホームの Melbourne Victory はこの Grand Final には Archie Thmpson が
昨年11月26日の Wellington 戦以来6試合ぶりにスタメンに起用された。
そして MF Tom Pondelijak が負傷の為ベンチ入りできなかった。
それ以外は約2週間前の Sydney 戦と同じメンバー。その Sydney 戦でスタメン起用されゴールを挙げた Robbie Kruse もスタメン入りし、 Thompson と2トップを組む事に。 

      21 Robbie Kruse              10 Archie Thompson

                 16 Carlos Hernandez

       22 Nick Ward                 6 Leigh Broxham

                   8 Grant Brebner

23 Adrian Leijer    2 Kevin Muscat   12 Rodrigo Vargas   5 Surat Sukha

                   GK 1 Michell Lagerak



3バック+ 両ウィングバクの布陣でなく、最終ラインは4バックだった。
心配されたのは Asia Champions League とのスケジュールの兼ね合いだった。
Final Series が気になったか 2月23日の北京国安戦、3月9日の城南一和戦で連敗。 Final Series に関係なかった Adelaide United が連勝スタートを切ったのとは対照的だった。

一方の Sydney は John Aloisi が前の Wellington 戦で追った脚の負傷が治らずメンバーから外れ、Steve Corica も怪我が治らず Grand Final に間に合わなかった。
そして Aloisi が負傷退場した後に疑惑のゴールを含めて2ゴールを挙げた Chris Payne がスタメンに抜擢され Alex Brosque と2トップを組む事に。
GK Boltonと Brosque が3年前 ACL で浦和 REDS と対決したメンバー。( あと怪我の Corica も )

          16 Chris Payne    14 Alex Brosque

     15 Terry McFlynn  19 Mark Bridge   6 Karlos Kisel

               8 Stuart Musialik

22 卞 盛煥  4 Simon Colosimo   3 Stephan Keller  2 Sebastine Ryall

               GK 1 Clint Bolton

注目は右サイドバック。攻撃力に長けた Shanon Cole のスタメンも予想されたが、安定した守備の Sebastian Ryall が名を連ねた。

試合は中盤での潰し合いから始まった。Muscat が攻撃参加すると Sydney MF, DF 陣は激しく当たりに来る。8分にはロングフィードを受けた Brosque が左に流れながらドリブルシュートを放つがファーサイドを狙ったシュートはポストの右に外れた。 
12分、この試合を左右する出来事が起こる。 Muscat から Broxham を経由しThompson がPA内の右サイドでボールを受けると マークに入った卞 盛煥をかわして切り返したところに Colosimo がマークに入り交錯して倒れ、左太股を抑えて立ちあがれない。ピッチの外に運び出されて手当てを受けるが結局ベンチに下がり Marvin Angulo が投入された。 翌日の報道で Thompson は今年いっぱいプレーが出来ない事が発覚。わずかに望みを持っていたワールドカップメンバー入りの夢も絶望となった。しかし32歳はすぐに引退する年齢ではないので今後の復帰を祈った。




Angulo は昨年9月に契約したCosta Rica の Club Sport Herediano に所属していた team mate の Carlos Hernandez 同様Costa Rica 国籍の選手。 Final Series では2試合とも途中出場であった。
しかし以降は Melbourne の攻勢が続く。 20分には Kruse が Kisel に倒されへのファールでFKを得ると Hernandez が蹴ったFK は惜しくもポストの左に外れる。 
33分、Kurse が Musialik をかわして上がって来た Nick Ward に繋ぐが Colosimo がコーナーに逃れる。そのCK から Hernandez が放ったミドルはバーを越えて行った。 Sydney DF ラインは Melbourne のスルーパスを警戒してか引き気味なのでかえって自軍PA付近までボールを運ばれてしまう。

そして徐々に双方当たりが激しくなる。 23分、中盤で Hernandez と Ryall が競って落ちたこぼれ球にMusialik がクリアーに入るが態勢を崩した Ryall が頭から突っ込んだ形になり Musialik は Ryall の頭を蹴ってしまいファールを取られれば、Leijaer がドリブルで上がったところを Bridge が激しくタックルに入りイエローを受ける。Sydney DF 陣は今シーズン最少失点で定評が高かったが、この試合は少し荒っぽすぎると思った。


43分には Hernandez が右サイドで卞 盛煥を振り切り Ward に送り Kruse がスルーをしノーマークの タイ人DFSukha がミドルを放つがクロスバーを越えてしまい頭を抱えた。
おされ気味の Sydney は39分22秒に FK のチャンスを得て卞 盛煥のFKから波状攻撃を見せ、 ロスタイム直前の 44分33秒、Colosimo がWard がマークに入る前にドルブルシュートを放ったのが数少ない見せ場であった。 

ロスタイム2分が過ぎ、前半は両チーム無得点に終わったが、ボール支配率は Melbourne 53, Sydney 47 、CK , Melbourne 5-5 Sydney, SH Melbourne 5-5 Sydney であったが相手PA内侵入回数は Melbourne 10 – 6 Sydney となっており Melbourne の攻勢が目立った。特に Hernandez のボールキープに手を焼くシーンが多くみられた。  

                                           後半に続く


A-League Grand Finalist 決定 !!

2010-03-21 | Aussie & Kiwi
Sydney FC 2-2 Melbourne Victory 7th March Sydney Football Stadium
Victory Grand Final 進出

23,818 人集まった観衆の8割は Sydney FC のサポーター達だった。COVE と呼ばれる Sydney のサポーター席は2週間前のリベンジが果たされるものと信じて疑わなかった。彼らの多くは2007年4月 ACL で対戦した浦和REDSサポーター達の熱狂的ながら非常に統制の取れた応援に“真のサポート”を見たと今でも語る。この年に地元テレビ局 SBS が The Great Club と題して浦和REDDSの特集まで行ったがその半分はサポーター達の様子やリーダーたちの事だった。

試合は90分を終えて 2-1 で Sydney がリードしていた。しかし 1st Leg では Melbourne が 2-1 で勝っていたので得失点差で並んでおり、延長戦へと突入していた。そしてPK戦に突入かと思われた 113 分。 Melbourne は FKのチャンスを得る。 そしてボールをセットした Kevin Muscat がボールをセットするや否や、すぐにエースストライカーの Archie Thompson にボールを出す。 そして Thompson はそのままドリブルで持ち込み放ったシュートは GK Clint Bolton を破りゴールネットに突き刺さる。 あっという間の出来事だった。 
頭を抱える Sydney の選手達、そしてサポーター達。 Melbourne からやって来た Victory サポーター達の狂喜乱舞する歓声だけが Sydney のホーム、Sydney Football Stadium にこだました。 


 

アウェーの Melbourne が Grand Final 進出と地元での開催権獲得を決めた瞬間だった。怪我でプレーできるか解らなかった 2006年ワールドカップメンバー(出場記録は無かった)の Archie Thompson はこの試合65分からの途中出場だったが見事にその責務を果たした。さすがエースストライカーと思われた。

 

今シーズン5回目の直接対決。そして通算では17回目の対戦となりこれまでMelbourne の6勝6分4敗。ただでさえヒートアップするMelbourne, Sydney と云うオーストラリア大陸を2分する大都市同士の戦いはこと A-League に関しては他のスポーツ以上にエキサイトする。それは Rugby Union, Rugby League, そして Aussie Football League ではこの大都市周辺にクラブ数がいくつかあるのに対し、 A-League だけは今シーズンまで1つずつしかフランチャイズにするクラブが存在しないからだ。
今シーズンでも Regular Season では観客動員数上位3試合はいずれもこの両者の直接対決。

第10節 Etihad Stadium 30,668 人、Melbourne 0-3 Sydney
第20節 Etihad Stadium 27,344 人 Melbourne 0-0 Sydney
第27節 Sydney Football Stadium 25,407 人 Sydney 2-0 Melbourne.  

ただこの Final Series ではまだこの観客数を上回れていなかった。
ホームの Sydney FCは2週間前の Melbourne 戦からDF Shannon Cole に替って Sebastian Ryall, 右 MF Brendan Gan に替って 北京五輪メンバーだった Mark Bridge が起用された。この二人は怪我の為の長期離脱後の復帰戦となった。
一方の Melbourne は前の試合で得点を挙げながら退場となったに替り21歳の 2005年FIFA U-17 Peru 大会に出場した Robbie Kruse がスタメンに。そして Archie Thompson が何とかベンチ入りを果たした。
1st Leg で黒星を喫した Sydney は開始早々 Karol Kisel の CK に Alex Brosque がヘッドで合わせるがゴールラインぎりぎりのところで Melbourne DF Tom Pondeljak がクリアー。先制ゴールが欲しかったのは Sydney であったが15分、 Nick Ward のパスを受けた Robbie Kruse が2シーズンぶりのゴールを決め、アウェーの Melbourne が先制をした。元 Brisbane Roar のスター選手だった Kruse がこの大舞台の抜擢に見事に応えた。そして Ernie Merrick 監督の起用が当たった。これで Sydney はあと最低2ゴール挙げねばならなくなった。 更にその直後には Carlos Hernandez がドリブルシュートを放つがここは GK Clint Bolton がセーブ。これを決められていたら Sydney は5ゴール必要となっていたので貴重なファインプレーであった。

ホームの歓声を背になんとか早い時間に追い付きたい Sydney は35分、幸運が訪れる。PA 付近でドリブル突破をはかった Brosque が Adrian Leijer に倒され Strebre Delovski 主審はすかさずペナルティースポットを指す。 ゴール裏の Melbourne サポーター達のブーイングが止まらない中 Karol Kisel が左隅に決めてこの試合を振り出しに戻した。 




この判定には Melbourne の Merrick 監督は全く納得せず、前半終了直後、審判団が控室に戻る際に Delovski 主審に詰め寄るシーンが見られた。後半開始間もない53分、 Sydney が遂に“追い付く”。元蔚山現代のスター選手で韓国代表歴もある左サイドバック 卞 盛煥 から上げられたクロスを Kisel が後ろに戻し走り込んだ Bridge が Melbourne DF Grant Brebner をかわして Melbourne ゴールに蹴り込み、 2-1 とリードを奪い2試合合計得点を 3-3 とした。その12分後の65分、Merrick 監督は遂に Archie Thompson を Kruse に替えて投入する。その投入直後、PA内に侵入した Thompson が倒されるが Delovski 主審はノーファールのジェスチャー。 
更に Hernandez, Pondeljak, Thompson と繋いでフリーの Brebner に渡るがシュートはクロスバーを越えてしまった。その直後に卞 盛煥 が至近距離からボレーを放つが僅かにポストの外に外してしまう。87分には McFlynn からボールを奪った Thompson がフリーでシュートを放つ。誰もが決まったと思われた弾道は GK Bolton がファインセーブで凌ぎ、勝負は延長戦へともつれ込む事になった。

Regular Season では Sydney に対して勝星どころか得点すら挙げられなかった Melbourne だったが、この Major Semi Final では見事な勝負強さを発揮し、2シーズン連続の Grand Final 進出を決めた。一方の Sydney は Grand Final 進出というよりも Melbourne へのリベンジの挑戦権を掛けて6日後の Wellington Phoenix との Preliminary Final に ホームの Sydney Football Stadium にて臨む事となった。 

Sydney FC 4-2 Wellington Phoenix 13th March Sydney Football Stadium
Wellington の進撃はここまで Sydney 4シーズン振り Grand Final 進出

今シーズン快進撃を見せた Wellington Phoenix の Grand Final 進出の夢は実現できなかった。多くのサポーター達あこの快進撃に満足し、そして来シーズンこそ Grand Final 進出と云う夢がシーズンオフから新シーズンが開幕しても見られるだろう。と試合後少しの満足感に浸ることのできたサポーターはどうも多くは無い様だ。

Wellington の Riki Herbert 監督は試合後も怒りが収まらなかった様だった。
1-1 で迎えた31 分、卞 盛煥の FK に走り込んだ Chris Payne がそのままWellington ゴールに蹴り込み再び 2-1 とリードを奪ったのだが、 GK Liam Reddy を始め Wellington の選手達から Payne にハンドがあったと激しく抗議。しかし Peter Green 主審はゴールを認めた。Wellington 側は11月にフランス代表の Thierry Henry の Handball Goal を彷彿させる“事件”と捉えられている。 

 

“酷い事だったと思わないかい? 誰がこの件で詫びるというんだ? 最終日に、ただこのレベルの試合で許されない事だ。一顧だにしない結果だ。大変に残念で選手の事を考えると同様に受け入れられない。
世界中で起こった事と比較して観ればいい。 もしあなたが敗れようとしているならそれでいい。我々も多くを失った。しかし大変に残念に思う。アイルランド戦でのゴールと何ら変わらない。クラブとしてどれだけの損失かそしてそれが受け入れられる事か考えられるか?"

その失点がどれだけWellington に影響を及ぼしたかの問いに就いては
“誰が解る?それは100万ドルの質問だ。 しかしただそれは起こるべきでは無かった?なぜ他のゴールの様にリプレーがスクリーンに映らない? 私は公式には訊ねていない、彼らが何を言おうとしている? それが全てより明らかだ。競技場にいた多くの人が何が起こったか見たと思う。
結果に就いてではないが、 Sydney FC にとっては素晴らしいシーズンだっただろう。 だが誰が事実を釈明する責任があるのだろうか? もし 1-1 のままだったら結果はもっと変わっていただろう。しかし今や誰も解らない。” 

ゲームメーカーの Durante は FFA に専門のレフリーを要求した。 
“ラインズマンも主審も素晴らし型が彼らは full-time, 専属の審判ではなかった。  A-League はその事に注視する必要がある。 ナイトゲームの試合の練習と教育を受けさせるべきだ。私はまさにそこにいた。そしてそのシーンを見た時に真っ先に線審のところに駆け寄った。私はハンドがあった事を解っていた。しかし線審も主審も見ていなかった。ハーフタイムの時に尋ねると主審は”これは intentional ( 故意) では無いから。と云った。何とも滑稽な話だ。 “
"まさに試合を変えてしまった瞬間だった。もし 1-1のままだったら我々の自身は高く持ち続けられただろうに。 この様なビッグゲームでこの様な大きなことが起こり試合の流れを変えられてしまった本当に残念だ。” Sydney は我々を圧倒していたが 1-1 の同点に追いついた。そしてまた力が湧いてきたところだったのにこんな目にあってしまった。”

Sydney FC の Vitezslav Lavicka 監督はハンドボールを認めたそしてそれが故意的でない事も。 “私は見なかったが試合後控室でその事に就いて話し合った。” と彼は言った。
“Payne は彼はボールを見失い故意でなくボールが当たりゴールに入ったと語っていた。彼はいいプレーをしたそして2ゴールを挙げた。2点目は物議を醸す得点であったがあれは故意的ではない” Alex Brosque は“それはコンマ何秒の間に起こった事だ。私が観たところからでは彼は故意的にやったとは言えなかった。しかし彼はボールを突いた様に見えた。そして故意的にも見えた。ただ不運だったが我々は他にも3ゴールを挙げた。” と語った。

Sydney FC は前節の Melbourne 戦と同じスタメン。
一方の Wellington は All Whites の Ben Sigmund がベンチスタートで Jon McKain が Perth 戦以来のスタメン。 Regular Season の直接対決では Sydney が3戦全勝で得点6、失点はわずかに1.Wellington はかなりの劣勢が予想された。
しかし19分、 Sydney は得点源の Aloisi がハムストリングを痛めて退場してしまう。
Aloisi 自身Grand Final への出場がこれで厳しくなった。

そして替って投入されたのが20歳の Chris Payne 。その Payne がわずか2分後に先制ゴールを決めた。今シーズンは出場13試合のうちスタメン出場はわずか1試合。それでも3ゴールを決めると言う勝負強さを持っている。 

しかしその5分後 Wellington は Durante のゴールで同点に追い付く。 Sydney にやって来た Phoenix のサポーター達は大喜び。 




さぁこれから、と云う時に Handball 事件が起こってしまった。追い付いた直後の失点、しかも疑惑のゴール。まだ時間があるので焦る必要はないと思われたが、結局62分に Alex Brosque, 70分には Mark Bridge がそれぞれ追加点を挙げ、 Wellington は81分に Eugene Dadi がゴールを挙げ一矢報いるのが精一杯であった。
選手交替も58分に Troy Hearfield に替ってDaniel, 65分にTim Brown に替って Dadi と攻撃的選手が投入されたがその直後に失点を喫し点差を広げられ苦しい展開となってしまった。 

Wellington は最後は後味の悪い試合内容となったが、今シーズンの New Zealand Football 界を象徴する様な快進撃を見せた。 All Whites は24年振りのワールドカップ出場を決め、 Auckland City FC は Club World Cup で2勝を挙げ、そして Wellington Phoenix はPreliminary Final にまで進出した。


 

これらは All Whites 監督を兼任する Wellington の Riki Herbert 監督の手腕によるところが非常に大きい。 2007年のシーズンから新たに誕生した Wellington Phoenix の指揮を任されたが同時に就任した代表チーム All Whites も見事にワールドカップに導いた。 私は個人的にワールドカップでの All Whites のプレーに非常に興味を持っている。

そして Grand Final は A-League 5シーズン目にして Sydney と Melbourne の対決が遂に実現した。 この試合を現場観戦出来ない事を非常に残念に思った……     http://www.plus-blog.sportsnavi.com/daihyou/tb_ping/44

A-League Grand Final への道

2010-03-20 | Aussie & Kiwi
Melbourne Victory 2 Sydney FC 1 21st February Melbourne Etihad Stadium

A-League 屈指の好カードがついに Final Series で実現した。昨シーズンまでの直接対決は12試合で Melbourne の5勝5分け2敗。 ライバルと言うには Sydney FC の奮起が必要な結果だった。しかし今シーズンの直接対決は Sydney の2勝1分け。 第10節ではアウェーの Etihad Stadium で Alex Brosque そして, Mark Bridge の2ゴールで 3-0 で宿敵を下し第20節でのアウェーでの直接対決はスコアレスドローそして最終節ホームでの Regular Season での優勝の掛かった Melbourne 戦は 2-0 の快勝を収め宿敵の前で Season 優勝を飾った。そして通算の直接対決でも4勝6分5敗とほぼ五分に星勘定を戻してきた。
しかしこの試合はホームの Melbourne Victory が 2-1 で勝利を収め今シーズン対 Sydney FC 戦初勝利を挙げた。チームの重鎮である Kevin Muscat の復活が大きかった。  Melbourne の2ゴールはいずれも Muscat から作られたチャンスだった。16分には Sydney DF Stephan Keller と Simon Colosimo の間に割って入った Nik Mrdja に絶妙のパスを出し先制ゴールを演出し、40分には Alex Brosque からボールを奪いカウンター攻撃に繋げ最後は Hernandez のゴールを引き出した。先制ゴールの Nik Mrdja は A-League 創設以来 Central Coast Mariners に所属していたが今年2月5日、突然 Melbourne Victory と契約し物議を醸した。これは負傷した Melbourne のFW Billy Celeski の戦線離脱の補充とされている。そして来シーズンから再び Central Coast でプレーするらしい。 

 

しかし Mrdja は73分に Sydney の Shanon Cole に肘を入れて一発退場となってしまう。これで次のSydney FC とのMajour Semi Final, には出場出来なくなってしまった。それでなくとも Melbourne のFW は Robbie Kruse, Archie Thompson の二人が負傷で離脱中なのだが。 この Mrdja のプレーには伏線があった。 先述した離脱中の Kruse だがの負傷は Regular Season 最終節で Terry McFlynn からの後方タックルを受けた為。 試合前からホームの Victory サポーター達は異様な雰囲気を醸し出していたらしい。
そして2点ビハインドの Sydney FC は43分、 Brosque のヘッドを受けたワールドカップ、Asian Cup の日本戦でゴールを決めた John Aloisi のボレーシュートが Melbourne ゴールに突き刺さり1点を還した。今シーズン自身5ゴール目。そして A-League 通算10ゴール目であった。 Aloisi のアウェーゴールは敗れたとはいえ次のホームでの一戦を大いに楽にしてくれる得点と思われた。

“我々は次の試合で何をすべきかを解っている。 先週の日曜日(シーズン最終戦)で行った事をすればいいんだ。そこには大観衆がいる。日曜日と同じ雰囲気を作ってくれるだろう。 Melbourne は素晴らしいチームだ、我々を撃ち負かすことが出来る。しかし我々がしっかりと守れば、我々がゴールを挙げる事が出来る。”
試合を振り返った Aloisi は“我々は日曜日の試合よりもいいスタートを切る事が出来た。そんな中で Melbourne が先制をし、更にその後の20分主導権を握られ、2失点目を喫した。1点を還した時に何とか挽回できると思ったが相手が1人少なくなった事に乗じる事が出来なかった。我々はもっとやれたはずだった。” と語った。
そして試合後噂される来シーズンからA-League に加盟する新チーム Melbourne Hearts との契約に就いては“まだ何も決まっていない。”とコメントした。

一方 1st Leg で勝利を収められなかった Sydney FC の Lavicka 監督は試合を振り返りまず。 “ Disappointed ( 失望した)“と2点失点を悔いた。
“我々はもっといい結果を望んでいいた。2nd Leg に向けてのアウェーゴールは良かった。ゲームはまだ続いており Sydney での 2nd Leg は非常に興味がある。”
DF陣が何度もスルーパスを通された事に就いては、 “相手攻撃陣は素晴らしい攻撃を見せた事は解っている。彼らは2度我々をスルーパスとロングボールで危険な目にあわせた。 ハーフタイム中に相手の攻撃に就いて確認仕合、後半はそれに対応できたと思う。”
勝利を収めた Melbourne のErnie Merrick 監督は “アウェーゴールは気にならない。この試合は勝った試合だ。次の試合では我々がアウェーゴールを記録できる。” とのコメントを残した。
次の試合もライバル心むき出しの好ゲームが期待されると思った。 

 


Wellington Phoenix 3-1 Newcastle Jets 7th March  Wellington Westpac Stadium

All Blacks から All Whites そして Yellow Fever

万年最下位。まさにその言葉がぴったりだったのは一昨年までだった。
A-League 発足後の New Zealand のチーム、New Zealand Knights そしてWellington Phoenix 。しかしそれも今シーズンから無縁になりそうだ。
Cake Tin と呼ばれる Westpac Stadium には 32,792 人の大観衆が集った。そしてその9割以上は地元 Wellington Phoenix を後押しする。 そして彼らはその大観衆の期待に応えた。シーズンの成績は Wellington が3位、Newcastle が6位。そして直接対決では開幕戦で当たった Jets に Phoenix はアウェーで敗れたが ( 2-3 ) 続く11月4日の第10節ではホームで 3-0 の快勝を収め、11月22日の第14節でもアウェーながら Paul Ifill のゴールで勝利。シーズンは2勝1敗であった。
しかし1発勝負の 試合では前節の Gold Coast 戦の様にしぶといところを見せて勝ちに繋げるのが 2007-08 の Grand Final 覇者の Newcastle Jets であった。

Wellington のスタメンは Perth 戦で警告を2枚受け退場になった DF Jon McKain に替って All Whites の Ben Sigmund がスタメンで起用された。他にも Tim Brown, Tony Lochhead そして Leo Bertos が All Whites のメンバーだが彼らは Los Angels で行われたメキシコとの Friendly Match を終えて2日前に Wellington に帰って来たばかりであった。その主力選手達の移動時間と時差がコンディションにどれだけ悪影響を与えるかが心配された。
Newcastle のスタメンは Gold Coast 戦でスタメンだった攻撃的MF Labinot Haliti に替って2008-09 シーズンに 16歳208日で A-League 最年少記録デビューを飾った Ben Kantarovski が起用された以外は同じメンバーだった。
そして先制したのはアウェーの Newcastle だった。20分、 Wellington ゴール前に入れられたボールは Sigmund がヘッドでクリアーするもそのこぼれ球を Mat Thompson に拾われそのまま放たれたシュートは Wellington のゴールネットを揺らしてしまった。
先制点を許した Wellingtonであったが大歓声を背に次第にペースを握る。特に Manny Muscat がスペースを作る動きをしてチャンスを作る。そして37分、Greenacre がNewcastle のDF Ljubo Milicevic を振り切り入れたクロスをファーサイドの Tim Brown が Newcastle ゴールに蹴り込み同点に追い付く。 Gold Coast 戦では奇跡のファインセーブを繰り返した GK Ben Kennedy だったがこのシュートは止められなかった。 そして以降、90分を終わって Ball possession が Wellington 56-44 Newcastle , そしてシュート数が Wellington 10-5 Newcastle と数字が物語るようにホームの Wellington が攻め込むシーンが続いた。
しかし最も得点に近い決定機を作ったのは Newcastle だった。 Tarek Elrich が GK と1対1になるシーンがあったがシュートを Wellington ゴールに捻じ込む事は出来なかった。
延長戦に入っても先の決定機を迎えたのは Newcastle . 交替出場の Sasho Petrovski のシュートはゴールポストを激しく叩いた。 
しかしながら試合を決めたのは地元の大歓声を受けた Wellington Phoenix のストライカー Paul Ifill 延長前半ロスタイムに Adam D’Apuzzo のマークを外して放った低い弾道のシュートがKennedy の手を掻い潜って Newcastle ゴールに突き刺さり遂にリードを奪う。Ifill は Newcastle 戦3試合連続ゴールとなった。
更に115分、交代出場のブラジル人 コンビ Daniel と Diego のコンビでチャンスを作ると もう1人の交替出場選手 Eugene Dadi がダメ押しのゴールを決め Preliminary Final 進出を決めた。

  
試合後 Wellington のRiki Herbert 監督は “ 全くもって素晴らしい“と試合結果を喜んだ。 ”選手達にはこういう事もさせることもある。 彼らは私を失望させなかった。 誰も疲れを見せなかったと思う。 Leo Bertos は試合にやや入り切れていなかった様だったが Tim Brown の疲れを感じさせない動きは驚くべき称賛に値する。 延長戦に入ればあとはメンタル勝負以外の何ものもでもない。最後まで走り続けた事が決勝の2得点に繋がった。“

メキシコ戦を終えたばかりのAll Whites 達のスタメン起用に就いては、
“彼ら代表選手をどうしてクラブチームで使いたくないんだ? クラブが選手を育てておりこういう強行スケジュールは起こりうることだ。精神的に我々は疑っていない。この試合での選手達は素晴らしかった我々は多くを行わなかったが、彼らは本当によくやってくれた。この試合結果はまだ一つのチャプターに過ぎない。” 
名匠 Herbert 監督 の次の狙いは Grand Final 進出だ。  続く

 

5シーズン目の Hyundai A-League

2010-03-20 | Aussie & Kiwi
オーストラリアの A-League 。Final Series も終わりGrand Final 進出の2チームが決まった。来る3月20日、メルボルンの Etihad Stadium で行われる Grand Final は地元Melbourne Victory が Regular Season の覇者であり宿敵 Sydney FC を迎える。 5シーズン目にしてこの両者が Grand Final で対戦するのは初めて。サポーター同士はこの“世紀の一戦”にむけて早くもヒートアップしていると思われる。
5シーズン目に入った Hyundai A-League は今シーズンから Gold Coast United と North Queensland Fury の2チームの新加入が認められ10チームで覇を競う事となった。シーズン序盤はGold Coast United が好スタートを切った。開幕戦で Brisbane Roar を3-1 で降しいきなりデビューイヤァー初勝利を飾ると North Queensland, Adelaide United を破り3連勝。そしてシーズン後半になっても優勝争いに留まった。 その原動力となったのが昨シーズンまで Wellington Phoenix でプレーした New Zealand All Whites のエースストライカー Shane Smletz。昨シーズンまで弱小チーム にいながらゴール数は2007-08 が 9. 昨シーズンは12と得点王に。そしてシーズン最優秀選手賞ともいえる Johnny Warren メダルをも受賞した。 Gold Coast に移籍した今シーズンはなんと 19 に跳ね上がりリーグの2年連続得点王に。そして昨シーズンまでPSV Eindhoven でプレーしたSocceroos のDF Jason Clina の活躍も見逃せない。 Debut Year の快進撃は2009年8月現在 Queensland 州でもっともリッチと認定された、オーナーのProfessor Clive Palmer 氏の潤沢な資金に依るところ大きい。やはり資金力は重要な戦力か?
第14節を終わっても勝点26は2位 Sydney, 3位 Melbourne を抑えての首位だった。しかし昨シーズンの覇者 Melbourne も黙ってはいなかった。第15節、11月21日、アウェーで Brisbane Roar を Archie Thompson のゴールで 1-0 で降すと Gold Coast が Adelaide と引き分けた為首位に立ち、15節から5試合3勝2分けで首位を走る。
だが今シーズンは久々に好調なところを見せる Sydney FC が12月5日、第17節の North Queensland Fury 戦で 4-1 の快勝を収め、12月23日の Central Cost Mariner 戦まで3勝1分けで Melbourne を追走。 そして12月27日、第21節でベテラン Steve Corica のゴールで Adelaide を破り North Queensland に敗れた Melbourne を抜いて単独首位に立った。 
ここで再浮上してきたのが Gold Coast United 。第21節時点では Brisbane Roar を 5-1 で粉砕し Melbourne を抜いて首位 Sydney と2勝点差の2位に上がると、そこから5試合3勝2分けで23節ではSydney , Melbourne を従え再び首位に立つ。そして第25節まで首をキープした。
しかし第26節で敗れ、 Sydney, Melbourne が勝利を収めた為3位に転落。最終節を残しての上位の順位は下記の通りだった。

Melbourne   47 47-30 +17
Sydney       45 32-23 +10
Gold Coast  44 38-33  +5
Wellington    37 34-29  +5
Perth          36 38-24  +4
Newcastle    34 32-43 -12

最終節、首位の Melbourne は2位の Sydney と直接対決というしびれるカードが残されていた。勝つか引き分ければ Melbourne は2シーズン連続の Regular Season 制覇となる。Sydney FC が勝てば、初のタイトルとなる。そして3位の Gold Coast は7位の North Queensland Fury との対戦。 この時点で Gold Coast の優勝は皆無に等しかったが2位に入れば Major Semi Final からの登場となり Grand Final への道がぐっと近くなる。
2010年2月14日。 Sydney Football Stadium で行われた優勝のかかった大一番。ホームの Sydney は 25,407 人を集めたホームの声援を後押しに受けライバル Melbourne を 2-0 で破り5シーズン目にして初めて Regular Season のタイトルを奪い、来年の Asia Champions League 出場権を勝ち取った。今のシーズンは守備の強さが特徴。失点23はリーグ最少失点で堅実に勝星を重ねた。
Gold Coast は最終戦では North Queensland に 1-2 で苦杯を喫し3位に留まった。しかしその躍進は特筆される結果。 North Queensland Fury はかつての Liverpool の英雄 Foweler の入団等で話題をさらったがシーズンの成績は8勝8分11敗で7位。 最後は同じリーグ新加盟の Gold Coast を破り意地を見せた。
3位以下では今シーズンは Wellington Phoenix と Perth Glory が大健闘。毎シーズンこの東西両端のチームは最下位争いを続けていたが、今シーズンはこれまでと異なり上位争いに加わることも。 特に Wellington は最後の3試合を3連勝で締めくくりシーズン4位に滑り込んだ。 最終節、 Central Coast Mariners を 3-0 で破った事は大きく、 Final Series をホームで戦える事となった。
低迷したのは昨シーズンの Grand Finalist でもあった Adelaide United 。 Pre Season Match が始まっても全オーナーの Nick Bianco氏の後任は決まらず Sasa Ognenovski ら主力選手の流出で序盤から勝ち星が伸びず10月24日アウェーで Melbourne Victory に 1-3 で敗れる引分け2つを挟んで4連敗。ようやく第18節、アウェーで Brisbane を 1-0 で破ったがその後も第25節まで3分4敗。最後の2節に連勝したものの最下位に終わってしまった。最後の19試合で3勝5分8敗、勝点11しか上げられなかった。だがシーズン後の Asia Champions League では好調。来シーズンは期待出来るかもしれない。

Gold Coast United PK 戦で沈む Minor Semi Final 2月20日 
Gold Coast United のホームグラウンド Skilled Park で行われた Newcastle Jets との Minor Semi Final は90分を終わっても両チームゴールは決まらず延長戦に入っても決着はつかずPK戦にまでもつれ込んだ。Regular Season での順位は Gold Coast 3位。そしてNewcastle Jets は6位。しかし今シーズンの対戦成績は Newcastle Jets の2勝1敗だった。その直接対決の結果の方がこの試合に反映されたのかもしれない。 試合は Gold Coast が立ち上がりから主導権を握る。22分には All Whites のエースストライカー Shane Smeltz が Charlie Miller のスルーパスを受けフリーで Newcastle ゴールにシュートを放つが GK Ben Kennedy が右足でクリアー。決定的な先制のチャンスであった。その直後にも Miller が Newcastle ゴール前でボールを浮かせて相手DF陣の背後にボールを入れ Gold Coast FW Joel Porter が走り込むがここはかつて Sydney FC のメンバーで浦和 REDS のワシントンをマークした北京五輪メンバーの Topor Stanley がカバーに入る。劣勢だった Newcastle は38分、2007年 Asian Cup 優勝のイラク代表のメンバーだったAli Abbas のスルーパスから Matthew Thompson が抜け出し強烈なショットを放つが Gold Coast  GK Jess Vanstrattan がストップ。その1分後、再び Gold Coast は Newcastle ゴール前に迫り Smletz  が Caravella のスルーパスを受けてシュートに持ち込むが低く抑えられた弾道は、またもGK Kennedy がストップ。前半は両チームのGKのファインセーブで締まった試合となった。
しかし Kennedy の快進撃は後半になっても止まらない。 65分には Socceroos のレギュラー Jason Culina が攻撃参加してシュートを放つが Kennedy がナイスセーブでクリアー。 Jason Culina の父親、 Branko Culina はかつて Sydney FC を率いて ACL で浦和 REDS と対戦。そして今は対戦相手の Newcastle Jets の指揮を今シーズンから担っている。 83分には 交替出場の Dino Djulbic のクロスに逆サイドに走り込んだ Porter が合わせたヘッドは遂に Kennedy の守るゴールを破るかと思われたが僅かに右上にそれた。試合はスコアレスのまま延長戦に入る。開始早々には ブラジル人 MF Anderson Alves da Silva が100分には Smletz がそれぞれ強烈なショットを放つがゴールネットは揺らせられない。 逆にその直後、 Anderson がボール処理を誤り 交替出場の Gold Coast FW Mirjan Pavlovic がボールを奪いフリーでドリブルシュートに持ち込むが必死に戻った Gold Coast DF Bas Van Den Brink のタックルが失点を防ぐ。延長後半に入っても Gold Coast の攻勢は続くが Smeltz のシュートは 守備に入った Newcastle のFW Tarek Elrich がクリアー、その後の James Brown, Smletz の連続シュートも GK Kennedy がファインセーブを連発しついにスコアレスのまま勝負はPK戦に委ねられた。
PK戦では5人ずつが決め、 サドンデスに入ったNewcastle 6人目、かつては韓国 U-17, U-20 代表選手だった Song Jin Hyung を迎えた。しかし Song 撃ったシュートはクロスバーを越えてしまった。 これで試合内容が圧倒的に押していた Gold Coast は続く Kristian Rees が決めれば勝負はついたのだが Ress のシュートも Song 同様クロスバーを越えてしまった。 Newcastle は7人目の Topor Stanley が決めたが Gold Coast は Caravella のPKはこの試合の “MVP” Kennedy に防がれ万事休す。 相手のシュート数を12本も上回る29本のシュートを放った Gold Coast のデビューシーズンの挑戦は 2007-08 シーズン覇者の Newcastle Jets と言うよも GK Ben Kennedy の前に終わりを告げた。シーズン得点王となった Smeltz は最後の6試合は得点を挙げられずこの試合も無得点で終わった。そして観客数は天気が良かったにも関わらず僅かに 4,109 人。これは昨シーズンの Adelaide vs Brisbane 戦の 8,472 人を大きく下回る Final Series のワースト記録であった。

  
 

Wellington Phoenix  PK戦の末に次ラウンド進出を決める 

Minor Semi Final Minor Semi Final のもう一つのカードは Wellington Phoenix vs Perth Glory 。A-League 加盟10チームで東 ( Wellington ) と西 ( Perth ) の両端に位置する都市をフランチャイズにおくチームの対戦となった。これまでは最下位を争う両チームだったが今シーズンは Final Series 進出を果たした。 Regular Season での直接対決は1勝1敗1分け。 しかしここ Westpac Stadium では Wellington の1勝 ( 2-1 ) 1分け ( 1-1 ) であった。
そしてこの Minor Semi Final も試合はPK戦にもつれ込み Wellington Phoenix が勝利を収めた。試合は開始4分にPhoenix の MF Tim Brown が額の負傷で一旦ピッチの外に運び出されれば Perth FW Steven McGarry が交錯プレーでピッチで倒れて運び出される両選手とも現場に戻ってこられたが激しい肉弾戦の応酬となった。そして Perth がやや攻勢に試合を進める。 23分には Scott Neville が右サイドを突破、 Phoenix 左サイドバックの Tony Lochhead を振り切り放ったシュートは GK Liam Reddy がストップ。開始から Neville は何度も対峙するAll Whites の Lochhead を振り切るシーンを見せチャンスを作った。 Wellington はAll White のエースストライカー Leo Bertos が執拗なマークにあいなかなか動けない。
しかし先制したのはホームの Phoenix 。今シーズン対 Perth 戦では2ゴールを挙げているPaul Ifill の素晴らしいヒールパスに走り込んだ Manny Muscat がエリア内にボールを送ると Chris Greenacre の右足を振り抜き Perth ゴールネットを揺らした。 そして観客 24,267 の9割以上が地元サポーターと思われる大歓声の後押しを受けて一気に Phoenix が主導権を握り攻勢に出る。 前半ロスタイムには Ifill のミドルシュートが Perth ゴールを襲うが GK Tando Velaphi がファインセーブでクリアー。51分には再び Velaphi が Vince Lia の至近距離からのショットをセーブ。 
Perth ベンチは57分、 Wayne Srhoj, Todd Howarth を下げて Scott Bulloch そして Soccreoos の Mile Sterjovski を投入し挽回をはかる。そして遂に67分、 Jacob Burns のFKがファーサイドでフリーの Neville を捉えて Neville が押し込んで Visitor のPerth が同点に追いついた。 
そして 1-1 のまま試合は延長戦にはいり 104分、 Wellington DF Jon McKain が Perth FW Danny McBreen の背後からタックルを入れこの試合2枚目の警告を受け退場となりホームの Phoenix は1人少ない状況となってしまった。 ここで Wellington ベンチは得点者の FW Greencre を下げて All Whites の DF Ben Sigmund を投入し守備を固め、Brown, Lochhead のAll Whites メンバーがしっかりと守備に入り残りの約16分間を守り切りPK戦へと突入していった。
PK 戦は3人目まで Wellington が Ifill, Durante, Brown と連続で決めたのに対し、Perth は2人目 Sekulovski, 3人目Bulloch のショットが連続して GK Liam Reddy に止められ、Wellington 4人目 Adrian Caceres が決めて大観衆の集った Cake Tin ( ケーキ鍋 ) の愛称の Westpac Stadium の大歓声を引き出した。 この大歓声は3か月前、ワールドカップ予選のプレーオフで All Whites が歓喜の予選突破を決めた試合を彷彿させた。 

 
 

これで Phoenix は2週間後、再び Westpac Stadium で Newcastle United と Preliminary Final 進出を掛けて相対する事になった。

Perth Glory は敗れはしたが今シーズンの A-League を大いに盛り上げた立役者である事は変わらない。 A-League 発足前の NSL から存続するチーム。NSL 時代は Grand Final にも進出するチームだった。今シーズンの結果を今後の躍進の礎として欲しい。    続く


   
 

  

今や韓国のお家芸? バンクーバー五輪スピードスケート

2010-03-07 | 冬季五輪
バンクーバー五輪が閉幕して1週間が経った。日本選手団は前回よりもメダル数は上回ったが金メダルは勝取れなかった。(金0、銀3、銅2 ) 橋本聖子氏日本スケート連盟会長も金メダルを獲得出来なかった事に無念の意を表したとの事だった。

   

そして隣国、大韓民国 ( 金6、銀6、銅2 ) 、中国 (金5、銀2、銅4 ) の躍進も目立った。ただ意外だったのはフィンランドが今回も金メダルを取れなかった事と、ロシアが金メダル3個 ( 銀 5 銅7 ) の不振に終わったこと。冬季五輪の勢力図も変わりつつあると言う事か? 私から見れば冬季五輪ではかつて日の丸飛行隊が札幌五輪で表彰台を独占した事はあったが、“6位入賞”の記事を見て大喜びしたものだった…..

女子フィギュアースケートでは浅田真央と激戦の末、韓国のヒロイン金姸児が金メダルを勝ち取ったが、韓国6個の金メダルのうちショートトラックで2個そしてスピードスケートで3個の金メダルを勝ち取った。かつてはショートトラック以外はメダルに縁が無いと思われていた韓国の冬季五輪であったが、今やこの種目ではアジアはおろか世界の列強に肩を並べようとしている。 

前回のトリノ五輪男子 500m では李康奭が日本の及川、長島、加藤らの前に立ちはだかり銅メダルを勝ち取った。そして今回は更にパワーアップした韓国勢がこの種目、メダル独占もあるのではと思われた。 
今シーズン。五輪前迄の World Cup での結果は下記の通りだった。

11月6日 Berlin
1位 李康奭 34.80 2位李奎爀 35.02  3位 長島 35.13  6位加藤 35.32

11月8日 Berlin
 1位 Fredricks ( USA ) 35.06 2位李康奭 35.100 3位李奎爀 35.105 
 4位 芳賀 35.22  6位文俊 35.269  6位長島 35.269 
13位 加藤  35.58 15位及川 35.59

11月13日 Heerenveen
 1位 長島 34.98 2位 Fredericks ( USA) 35.00  3位 Mulder ( HOL ) 35.07  
 4位 李康奭 35.10 8位及川 35.22

  


11月14日 Heerenveen
 1位 加藤 34.98 2位 Smeekens ( HOL ) 35.02 3位 李康奭 35.13
 8位 長島 35.29 9位 及川 35.30 12位 李奎爀 35.39



12月4日 Calgary
  1位 Poutala 34.38 2位 加藤 34.452  3位 Gregg (CAN ) 34.458  
  4位 及川 34.47 5位 李奎爀34.50  7位長島 34.55 10位 李康奭 34.66

12月5日 Calgary
  1位 李奎爀 34.28 2位Poutala 34.38 3位 Fredricks 34.50
  4位 加藤 34.52  5位牟太釩 34.527 6位李康奭 34.56 7位 及川 34.71
 12位 長島 34.98

12月11日 Salt Lake
 1位 李奎爀 34.26 2位 及川 34.27  3位 Poutala (FIN ) 34.31  
 4位 李康奭 34.42 6位長島 34.45 8位 加藤 34.54

12月12日 Salt Lake
  1位 李奎爀 34.26 2位 李康奭 34.28  3位 Fredericks ( USA ) 34.35  
  4位 Gregg ( CAN ) 34.36 5位長島 34.38 6位 及川34.48 11位 加藤 34.63


韓国の李奎爀、李康奭らの躍進が大いに目立った。 昨年 Richmond で開催された距離別世界選手権では1位李康奭、2位李奎爀と韓国勢が上位を占めた。
しかし金メダルを勝ち取ったのは同じ韓国でも牟太釩だった。今シーズンのワールドカップ、500mでは12月12日の Salt Lake 大会と Calgary 大会でそれぞれ7位に入ったのが最高だった。そして1000mでは Berlin 大会が7位、 Heerenveen 大会3位。そして Salt Lake 大会は6位と4位だった。World Cup では500m のみならず 1000m にも出場していた。他の韓国選手では李康奭が Salt Lake 大会で2位、そして同じく Salt Lake 大会で李奎爀も2位に入っている。 韓国勢は 500m と 1000m を滑り切れる選手がいるのだが日本は 500m 専門であったといえるか? 五輪の 500m は1日2本滑る。そういう意味ではスタミナが必要条件となるだろう。


  

女子も韓国の李相花が金メダルを勝ち取ったが今シーズンのWorld Cup ではドイツの Jenny Wolf が圧倒的な強さをみせており8戦中6勝を挙げていた。そして中国の王北星が11月7日の Berlin 大会と 12月12日の Salt Lake 大会で1位となりそれ以外の大会は全て2位だった。李相花は12月4日の Calgary 大会から4大会連続3位であった。日本勢では小平が11月7日の Berlin 大会で3位に入ったのが最高。メダルの可能性があるとしたら李相花との3位争いかと思われたが….
1回目、 Wolf に 0.058 秒差、王北星に 0.138 秒差の 38.249 で首位に立つと2回目、 Wolf が37.838 に対して李相花は 37.850 で滑り切り 0.046 の差を付けて見事に金メダルを勝ち取った。 昨年の世界距離別選手権、世界スプリントの 500m では Jenny Wolf, 王北星の二人を破る事が出来なかったが五輪と云う大舞台で見事に金メダルを勝ち取った。 そして 500m では韓国勢が男女ともに金メダルを勝ち取った。


そして今や李相花は韓国では金姸児に続く”アイドル”らしい。




しかし韓国勢が勝ち取ったメダルは 500m だけではなかった。 1000m では牟太釩が銀メダル。
 

そして李承勲が 5000m で銀メダルそして 10000m で金メダルを勝ち取った。 李承勲は今シーズンの World Cup では Heerenveen 大会 5000m で8位、Calgary 大会5000mでは5位だった。この種目はオランダの Sven Kamera Bob de Jung ノルウェーの Havard Booko らの争いと思われていた。そこにアジアから韓国の李承勲が割って入って来た。特に 5000m はスピードスケート最初の種目だったのでこの種目での銀メダルは韓国勢に勢いが大いについたであろう。そして 10000m では12分58秒55の五輪記録で圧勝だった。

 


日本勢は女子が頑張り Team pursuit で銀メダルを勝ち取る等全種目で入賞を果たしたが、総合成績では韓国には遠く及ばなかった。 

戦前は朝鮮籍のスケート選手が多かったらしい。しかし戦後は日本もこの競技に世界レベルの選手が出て来た。1960年代には今回のバンクーバー五輪の日本チームの総監督だった、鈴木恵一が一時世界記録を保持していいた。

その後しばらく低迷期が続くが80年代に黒岩彰が出て来たことを知る人は多いだろう。以降、日本のスピードスケートは世界レベルに達してきたが、この五輪では韓国勢の後塵を拝した事は否めない。 

今ソウルには室内リンクがあり1年のうち10ヶ月間ここで選手達は存分に練習できるらしい。 一方日本はどれだけ室内リンクがあるのだろう?東京に公式の大会が行える室内競技場はあるのだろうか……?
何度も報道されるが日本の五輪振興に使われる予算は韓国の4分の1以下、ドイツの10分の1以下だ。その上さらに民主党政権に“事業仕分け”されて減らされようとしている。  新しく発足した“共産主義”政権は日本よりも隣国が五輪で勝つ方が良いと思っているのだろう。

この現実….やっぱり民主党は喜ぶ結果なんだろうなぁ………