Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

南半球を徘徊中 急発展都市 Brisbane にて

2008-03-09 | Aussie & Kiwi
New Zealand 一の大都市Auckland から3時間少しのフライトでオーストラリア大陸、Queensland 州の州都 Brisbane に到着した。ここでまた数日過ごす予定だ。
New Zealand で過ごした1週間弱の期間はあまりよく寝られなかった。今は夏の南半球、夏時間を採用する New Zealand と日本では時差が4時間もある。オーストラリアの東海岸の都市とでもメルボルン、シドニーとは2時間 ブリスベンとは3時間の時差がある。従って現地時間の夜中の2時ごろにならないと寝られないのだ。それでいて朝は6時か7時には起きねばならない。歳のせいか時差への順応もなかなか時間がかかり今回は慣れた頃にそこを離れねばならなかった。
ここでは現在ラグビーの国際リーグ、 Super 14 が開幕したばかり。Wellington に行った時には Super 14 の試合があった。おかげでホテルがなかなか取れなかった。昨日もここ Brisbane で Super 14 のゲームがあり、地元の Reds は今季まだ勝ち星の無い南アフリカの Cape Town Stormers に 16-34 で敗れてしまった。 ラグビーは興味はあるがサッカーほどでもないので昼間に顧客と会った時に試合があった事は聞いていたが競技場まで足は運ばなかった。ラグビーファンなら勿体ない話と受け止められたかも知れない。
当地で Four For Two Australia を購入した。先々週終了した A-League の総括特集があった。興味を引いたのは Team of the Year に最下位に終わった Wellington Phoenix が選ばれたこと。その理由はまず他のチームは2シーズンの経験と実績があったがPhoenix は昨シーズン開始前からチーム作りを始めたこと。名匠 Rickie Herber の目指すスタイルが魅力的であった事。そして Wellington にサッカー人気を作った事が理由に挙げられている。前にあった Auckland をホームにした New Zealand Knights は最後のシーズンとなった 2005-06 では最後の4試合は頑張って3勝1分けとしたもののそれまでは17試合で2勝しか上げられず、開幕シーズンではわずか1勝しか出来なかった。そして平均観客動員数も4,000人に達する事は無かった。新星 Phoenix はデビューシーズンとなった昨シーズンは Perth Glory と同じ勝点20ながら得失点差で最下位に甘んじた。勝点20は昨シーズンの Knights より勝点が1つ上回っただけだが平均観客動員数は 11.683人に達し,ここのサポーター達は “ Yellow Fever “ と言う名前が定着した。これは Knights のホームグランドだった North Harbor Stadium が街の中心からかなり離れており、しかも交通手段が車しかなかったのに対して、Phoenix のホームスタジアムの Westpac Stadium が街の真ん中にあり非常にアクセスが良かった事も大いにあるが、チームオーナーの Terry Serepiosos の経営手腕も大いにある。ニュージーランド代表ストライカーの Shane Schmelz, ブラジル人MF Daniel 等のレベルの高い選手を積極的に取り、そしてサッカー人気を定着させるべく David Beckham のいる Los Angels Galaxy を招待し Exhibition Match も行った。




しかしシーズン終了後はPremiership の Fulham でもプレーした Ahmed Elrich, ブラジル人MF Felipe Campos FWの Royce Brownile そして Adelaide United からシーズン途中に移籍してきたKristian Rees らはチームを去ることに。しかしオーストラリア五輪代表候補でもある Vince Lia, Newcastle Jets の Andrew Durante ルーマニアの FC National Bucuresiti, Politehenica Timisoara でプレーしていたオーストラリア U-20,23 そして代表歴もある Jon McKain そしてPerth GloryのFW でNew Zealand 代表のFWでもある Leo Bertos らを獲得。来シーズンの開幕が非常に楽しみな陣容となりつつある。これまでの Knights の様に欧州、特に England の下部リーグでプレーしていたロートルばかりを取るのではなく、上記の様な即戦力や若い将来性を先取りしたり、2月8日から Herner 監督をはじめチームの重鎮3人が3週間にわたって新選手発掘の為に世界を行脚させるなどこう言った投資が来シーズンに結びつけ非常に面白いリーグをなると思う。

ただリーグの発展となると不可欠なのがチーム数の増加。これまでの8チームでは試合数も限られ収益も限られる。そしてオフシーズンが長すぎてしまう。まぁその間に Joel Griffiths の様にアビスパ福岡に“出稼ぎ”に来るのも良いかもしれないがJリーグの“居心地の良さ”に日本に渡ってしまうかもしれない。ただ地元のサッカーファンは“日本だと時差がないし移動も10時間以内だからワールドカップ予選にも影響がない。それにアジア各国への合流も問題無い。”と昨日会った顧客は語っていた。でも中東などの西アジア地区なら欧州の方が近いし、選手なら欧州でプレーしたいだろう。 3月7日付の地元紙によると来シーズン A-League のチーム数が現状の8チームもままになる可能性が出て来たとの事。Gold Coast Galaxy と Townsville Thunder が新加盟を目指していたのが Thunders の資金調達がメルボルンの投資家Millissa Fischer-Massa が投資から身を引いた事により怪しくなって来たらしい。 FFAとしては奇数チームでリーグ運営をしたくないのでこうなると既に何人かの選手と契約を結んでいる Gold Coast Galaxy の加盟も危なくなって来た。 Thunder の新監督にはかつての New Zealand の英雄で JEF United でもプレーした Wynton KIWI Rufer 。それに Gold Coast は仕事でも良く行くので楽しみにしていたのだけど……

リゾート地の Gold Coast はいつも周りが観光客ばかりで仕事には向かない街だけど A-League があればとおもっていたんだけどなぁ……新加盟についてはもうすぐ最終決定がなされる。
Brisbane では時差もなく本当によく眠れた……久しぶりによく眠れたわ……….


南半球を徘徊中 Christchurch にて

2008-03-05 | Aussie & Kiwi
クライストチャーチ2日目はやはり雨が降って来た。初日の昨日は終日雨だった。おかげでスーパーマーケットの入っているショッピングモールはものすごい人だった。雨でどこにも行けない時ほどこう言った Shopping Complex がはやるそうだ。そこは車社会のニュージーランドでの特徴だ。
ここに在留している邦人の方に色々現地事情を尋ねる。ニュージーランドと言えばラグビー。3年後の次回のワールドカップはここが開催国。第一回目以来の開催となるがそれももう21年前。あぁそんなに経ったのか……..
でも良く考えれば ALL BLACKS は地元開催以来ワールドカップでは優勝した事がないのだ。昨年あれだけ期待されたワールドカップは準々決勝でフランスに敗れた。あの時はオーストラリア、ニュージーランドと南半球の強豪が相次いで敗れ、商用にオーストラリアにいた私は地元の人たちの落ち込みぶりが手に取る様に解り非常に気の毒に思った。 ALL BLACKS は大会後の誰が監督に就任するのかが地元では大変注目さていたらしいが、協会の決定は昨年のワールドカップに続いて Graham Henry の続投。その決定を受けて本命視されていたCanterbury Crusaders の監督であった Robbie Deans はライバル国 Wallabies の監督にしかも4年契約してしまった。 Henry の契約は2年。3年後地元開催のワールドカップでは優勝が至上命令のはず。なのに監督人事のこの一連に流れに地元の人達は怒りを通り越して疑問しか湧いて来ないらしい。
Henry は2003年のワールドカップ終了後、ALL BLACKS の監督に就任したのだが大会直後、2003年大会覇者の England に2連勝し株を上げたがその後の 2004 Tri-Nations では2勝2敗の最下位に終わる。2004年末の遠征ではフランスをパリで 45-6 で破るなど成果を上げる。2005年に入ると British and Irish Lions 戦そして 2005 Tri-Nations での優勝する。さらに翌年の Tri-Nations でも優勝を果たしこの年の欧州遠征では England, France そしてWales を撃破。この年は Tri-Nations で南アフリカに敗れただけであった。そしてこの年IRB から Coach of the Year に輝き、2007年のワールドカップではALL BLACKS こそニュージーランド国民にもならず世界のラグビーファンから優勝候補最右翼とされた。しかし準々決勝のフランス戦ではまさかの逆転負けを喫しベスト8で姿を消してしまった。
大会後、次の監督去就が注目されたが結局 Graham=Henry が続投。本命視された Robbie Deans はオーストラリアに行く事となり3年後の地元開催のワールトカップの結果が早くも不安視され出した。
もしこの Graham=Henry が契約延長期間の2年間で結果を出せなければ誰が地元開催のワールドカップで ALL BLACKS を24年振りの優勝に導いてれるのだろう………
今年の6月には Ireland, England がニュージーランドに遠征しテストマッチを組む予定らしい….
3年後に行われるラグビーのワールドカップ。出場枠が16に戻されると言う事で日本は大会に出場できるのだろうか?ニュージーランドの在留邦人は“アジア枠”が確保される事を願っている….とのことであった。

タクシーを拾って乗り込むと運転手は韓国人の男性であった。歳は私よりは10歳以上年上に見える。
私が行き先を告げると、“日本人の方ですね。”と大変流暢な日本語で話しかけて来た。
1972年から4年ほど日本の大学に留学していたそうだ。当時を知る私は金大中氏誘拐事件、在日韓国人青年文世光の朴大統領狙撃事件の事を話し、それが子供の時の韓国の第一印象で非常に怖い印象を持った事を話した。彼も日本に留学にやって来た時に朝鮮総連からコンタクトがあったそうで当時の情報力に驚いたそうだ。
ありきたりの話をしてみた。“2002年のワールドカップの時に韓国に行ったが行く前は不安で日本人と判れば何をされるかわからないから中国人のふりでもしようかと思ったけど、みんな優しくしてくれてよかった。”との話した。
彼は苦笑しながら、“大丈夫ですよ。日本人なら韓国人を嫌う人は徹底的にきらうけど、韓国人なんてへんなもんで植民地時代の事を出して日本を非難しながら日本人は好きなんですよ。”と話してくれた。
留学時代はいやな思いをした事は殆どなかった。あの時は楽しかった、と述懐し、南北統一なんて金正日が生きている限り、それに取り巻く一万人程度の特権階級を取っ払わないと絶対に無理とも話した。
日本人拉致問題もよく知っており、“あんなことしなくても金を払って日本人を雇って教育ががりに据えればいいものを…..”とも言っていた。韓国人も多くが拉致されているの今の韓国政府は…..とも。
本当はもっと話をしたかったけど、サッカーの話なんかもしたかったけど、車範根を知っていますよね、中学生の時にテレビで見たけど凄かったですね….と切り出せなかったなぁ……
目的地に着いてタクシーを降りた。もっと乗って話をしたかったなぁ…… 

いつの日か北朝鮮の人とも話せないかな??もちろん1966年のワールドカップイングランド大会の時、祖国ではどうだったのだろう、どんな様子だったのだろう…….. そんな日が来るのだろうか
それでもその時はどんな話が出来るかその時になってみなければわからないだろうなぁ………

南半球を徘徊中

2008-03-01 | Aussie & Kiwi
関東地方に春一番が吹き荒れた日に日本を後にして丁度1週間。今回も移動の連続で休まる日は無く New Zealand の Christchurch に足を踏み入れこれからようやく一息がつけそうだ。
Newcastle Jets の優勝で幕を閉じた3シーズン目の A- League の次の話題は Melbourne Victory と Adelaide United の出場する Asia Champions League 。日本でもようやく昨年から ACL が話題になってきたが昨シーズン初出場のオーストラリア勢は Sydney FC が浦和レッズと同じグループだったことから浦和レッズそして J リーグに対して関心が割と高いと感じた。
メルボルンに行った時ある顧客と話をした。話題は半分以上がサッカーの話題でその半分が A-League の話題。
元々はアイルランドからの移民でメルボルン在住は16年目になるらしい。メルボルンには Irish Bar が市内に40軒あるらしく中には特大のアイルランド国旗を掲げているところもあった。警察が来て何度も下ろすように指導されているらしいが降ろしても1か月もすればまた掲げるらしい。ここに来ると日本人は割と歓迎される。Ireland 人は Celtic をまずサポートするらしく中村俊輔がチームの顔となり水野晃樹が契約した事から日本人の私を歓迎してくれるのだ。これは御存知の通り Celtic はカソリック色のクラブでアイルランド人はカソリック系が多いので Celtic を支持するらしい。パースでも,ある Irish Pub が Celtic を熱狂的にサポートしておりその店に一度行かないか?と誘われた事もある。 
彼はまた熱狂的な Arsenal のサポーターでもあり昨年末には Emirates Stadium に行き Tottenham Hotspur 戦との North London Derby を観戦したらしい。試合は彼のお気に入りの Arsenal が2-1 で勝利しご機嫌だったそうだ。そして何よりも現場でしか味わえない試合の雰囲気を熱く語っていた。今シーズンは2月23日の時点で2位 Manchester United に勝点3差を付けて首位を走っており、このまま残りの11試合を戦い抜き4シーズン振りの優勝を、と願っているとの事だった。3月4日(現地時間の)には UEFA Champions League の AC Milan 戦があるがまずは Premiership でのタイトルをとの事らしい。
だがこの前の Birmingham 戦ではクロアチア人選手の Eduardo が Martin Taylor から受けたタックルで負傷退場。Taylor には1発でレッドカードが出されたがもっと深刻なのはタックルを受けた Arsenal の Eduard。全治何年何ヶ月になるかわからず今シーズンの Premiership そして6月の欧州選手権はおろか選手生命、そして負傷した左足が完治し普通に歩行できるかもわからない状態。Eduardo 本人は
”今は治療に専念する”と語ったらしいが治まらないのが Wenger 監督。
" Taylor の選手資格を剥奪しろ”と珍しく語気を荒げる。お客の彼も”あんな酷いタックルは見たことない。今はEduard が普通に歩ける事を祈るだけ。”と言っていた。 

彼は当然オーストラリアのサッカーにも興味はあり A- League では勿論地元の Melbourne Victory の熱心なサポーターだ。昨シーズンはホームゲームに“6試合しか”観戦出来なかったらしいが、2006-07シーズンの独走そして Grand Final での圧勝とうってかわって昨シーズンは Final Series にも進めない体たらくに溜息しか出ないと言ったところらしい。
昨シーズン契約をした2005年の FIFA Confederations Cup では Socceroos に選ばれてたLjubo Milicevic が初戦の Wellington Phoenix 戦の32分に怪我で退場するとその後シーズン中彼がピッチに現れたのは1回だけ。そして昨シーズンはレギュラーシーズンで10得点 Grand Final では5得点の Socceroos Player , Archie Thompson が6ゴールに終わったりと充分に力が発揮できないままシーズンを終えてしまった。しかし昨年末に Queens Park Rangers から獲得した Nick Wardが新シーズンに向け契約を締結いした事を喜んでいた。そしてACL に向けて Central Coast Mariners から攻撃的右MFの Tom Pondeljak を獲得。これで3月12日から始まる ACL が非常に楽しみだと語っていた。しかしその後 Grant Brebner とCarlos Hernandez の長期離脱がわかり苦戦は必至だ。
Melbourne Victory は全南ドラゴンズ、タイの Chonburi FCそして ガンバ大阪と同組だ。彼はガンバの事をしきりに訊いていたがこの組はむしろ韓国の全南ドラゴンズの方に気をつけた方がと思う。この前の東アジア選手権には GK廉東均、DF郭泰輝 MF 金致佑そして高基衢の4人がメンバー入りしていた。それでも彼は先週行われた Pan Pacific Championships の決勝戦で Houston Dynamo を 6-1 で粉砕したガンバのパフォーマンスに舌を巻いていた。 バレー、ルーカスの外国人コンビが良い上に代表メンバーがごっそり抜けていた事を考えればこの組の本命はガンバ大阪と彼は断言する。この大会は Sydney FC が出場しておりオーストラリアでも Pay TV で中継されたらしいがそれにしてもよく観ているなぁ。4月に万博競技場で行われるガンバ大阪戦は観に行けないがホームでの試合は全部観に行くとの事。その開幕戦がメルボルン Telestra Dome での全南ドラゴンズ戦だ。
彼も言っていたが A- League の開幕でサッカーの人気が高まりサッカーファンが“市民権”を得る事が出来、その効果は大きいと語る。3年前の A-League の開幕イヤァーにゲームを観戦したがそれは J-League が開幕した時の日本に雰囲気が似ていた。今は8チームの A-League だが来シーズンから2チーム増えて10チームに更に2年内に2チーム増えて12チームになる計画がある。次の Expansion では是非 Victoria 州から Geelong のクラブチームに A League 入りさせるべきと彼は言っていた。この地域イタリアやクロアチア、ギリシアと言った欧州系の移民が多いのでサッカー人気の高い地区らしい。昨シーズンの AFLの優勝チームがここをホームとする Geelong Cats だった。
仕事以外の話が随分と長くなってしまった。次にメルボルンに来るときは是非 Victory の試合がある時に来てくれ、その時は一緒に観戦し、試合後はサポーターに紹介する。出来れば Victory が ACL でベスト8に進み URAWA REDS と戦う事を願っている……… こうして私はカンタス機に乗り込みニュージーランドに向かった………