Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

REDS 強さは本物….    19th May 浦和 1-0 清水

2012-05-28 | 京都サンガ J-League
後半44分になろうとしていた。FC東京ゴール前の右サイド宇賀神がスローインを入れるとマルシオ=リシャルデスがDFを背負い身体を張ってボールを前に落とすと走り込んだ柏木が拾って椋原, 谷澤 をかわして中に入れると原口が徳永と競りながらワンタッチで戻しマルシオがダイレクトで放ったショットが東京ゴールに突き刺さる。 これでこの試合もレッズが手堅く 1-0 で勝利….と思った。
しかしロスタイムに入った直後FC東京はCKのチャンスを得る。そして石川の上げたCKに森重が槙野と競りながら放ったヘッドが浦和ゴールネットを揺らしホームの FC 東京が同点に追いつく。 
しかしロスタイムは5分ある。まだまだ勝敗がつけられるだけの時間が残っている。 そして95分、東京ゴール前でボールを回した浦和は右サイドの宇賀神にボールを送りそこから上げられたクロスに原口のヘッドが炸裂する。 しかしボールはポストを叩き…そしてタイムアップのホイッスルが鳴った。 この勝点1。両チームにどういう意味を齎したのだろう? J League はこれからワールドカップ予選の為に約2週間ブレークとなる。 FC東京はACLで優勝候補、広州恒大と対戦する。この試合が良いイメージなればいいなぁと思った…..

5月19日、埼玉県地方の早朝は快晴だった。さいたまスタジアム2002で開催される浦和対清水戦。どうしようかなぁ~。観に行こうかなぁ~。テレビ中継もあるしなぁ….翌日はなでしこリーグの高槻FC戦があるしなぁ…..
息子は既に友人とこの試合を観戦に行く事になっていた。結局….好天気と相手がエスパルスと云う事でさいたまスタジアムに行く事にした。見たかった選手は何と言っても今や Socceroos には欠かせない選手となったアレックスこと Alex Brosque。
あとは….土日連ちゃんでサッカー観戦に出掛ける事を何て嫁ハンに説明すればよいか・・・・

競技場に向かう途中のコンビニでこの日のチケットを購入した。@\2,000 プラス手数料。しかし競技場では当日券も¥2,000円で販売されていた。だったらここで買うべきだったなぁ~と後悔する。 普通“前売り券”は“当日券”よりも額面は安いんだけど。
JSL時代は1000円でどの試合でも見られる共通券が販売されていた。

天気の良いのでこの日はゴール裏のエスパルスサポーターのすぐ近くに座った。 エスパルスの応援は統率もよくとれており見ているだけで楽しい。この試合を観戦しに来たのもそれが理由の一つだった。 2002年安貞桓のJリーグデビュー戦、そして翌年に続いて3度目のエスパルス戦観戦だったけどアウェーのサポーターゾーンとの間に設けられた緩衝地帯が広げられたみたいだったので柵越しに聞こえる彼らの声援は前に来た時よりも少し迫力が…



この日のエスパルスは3日前のナビスコカップ神戸戦から右SB吉田、CBヨン・ア・ピン、アンカーの村松以外メンバーを8人替えて臨んで来た。出場停止のCB岩下敬輔に替って平岡と組むCBはヨン・ア・ピン。だからナビスコカップ戦で起用されたのか?お目当てのアレックス、そして久々五輪代表候補に選出されたアンカーの村松、そして吉田。更に専門紙では伊藤のワントップと予想されていたがかつて浦和でもプレーした高原がスタメンに。彼の名前がスタメン紹介されるとレッズサポーターからは一斉にブーイングが。あと小野伸二の負傷欠場が残念でならなかった。



一方のレッズはトップにポポが入り柏木とマルシオが2列目と云った予想通りのスタメン。3日前のナビスコカップ川崎F戦で2得点を挙げた宇賀神のスタメン入りを予想したけど、息子によれば“宇賀神は今はスーパーサブ的選手。”、スピラノビッチは“3バックだからベンチにも入らないと思う。”と息子の予想の方が当たった。
第8節で名古屋を2-1 で破り続く横浜FM戦に 1-2 で敗れ磐田( A 2-2 ) 新潟( H 1-1) と引き分けたが息子によれば試合内容は“安定して来た。”との事であった。
従って第11節を終えて勝点4差で2位を行く清水を破り、そして続くFC東京戦に連勝すれば2008年以来下降線をたどる浦和が久々優勝戦線に長期に亘り参戦出来ると言うきっかけになる、とは息子の分析であった。お前も大きくなったなぁ~。

エスパルスサポーター達の声援とレッズサポーターの声援がシンクロナイズドする雰囲気を楽しみながら清水のキックオフで始まった試合、開始早々35秒浦和がCKを得る。柏木が入れたCKに槙野がCB平岡と競りながら飛び込むがここは槙野のファールを取られた。 槙野は開始から積極的に上がって来ていた。そして槙野が上がると阿部が後方に下がり守備に備える。
7分34秒リシャルデスが相手パスをインターセプトすると前線のポポにスルーパスを通す。ポポは村松、ヨン・ア・ピンがマークを受けながらもシュートに持ち込むがクロスバーを越える。15分には阿部が起点となりポポにボールが渡り今度はポポが柏木が阿部にスルーパスを送るが右SB吉田がマークに入る。 結構中盤でもボールが回っている気がした。
18分19秒には後方からのロビングをリシャルデスが上手く身体を入れ替えて左サイドに流れてボールを持ち込み入れたクロスに柏木がヨ・アン・ピンのマークを振り切り放りヘッドの態勢に入る。周囲の人達が一斉に立ち上がるが柏木のヘッドは惜しくも外れる。
前半はレッズがこちらのゴール側に攻めて来る。その迫力はさすが球技専用競技場さいたまスタジアムと思わされる。
清水は前評判通り両サイド、これまで5得点の右の大前、4得点の左の高木のドリブル突破を含めたサイド攻撃が何度も試みられる。左SB李記帝も比較的高い位置を取っていたがこれは平川対策か?本当はここに宇賀神かと思っていたんだけど。
両サイドが上がるとサポーター達から選手名が連呼される。しかしなかなか前線の高原にボールが入らない。“日本で”タカハラを見るのは久し振りだ、というか初めてか? Die Bundesliga でプレーする時の高原は 181cm FW , 体格よりも瞬時の早さで相手DF陣の間に割って入るプレーが目立ち、ドイツ人達から Schnell !! (早い)と何度も賞賛の声が漏れていた。 30歳になった事もあるがJリーグではスピードよりもゴール前で体格を生かすプレーが。それが日独間の違いだろう。
高原だけではなく、これまで4得点のアレックスもなかなか良い位置でボールを持てない。23分には鈴木啓太を倒してFKを与えてしまいポポにあわやの直接FKを撃たれる。アレックスは20分にもイエローカードを受けるファールを。



浦和はボランチの啓太と阿部が攻守の切り替え早く前後に動き平川、梅崎の両サイドが相手のサイド攻撃をしっかりとケアーし中にボールをいれささない。 ボールが入らねば高原でもアレックスでもシュートを撃てない。
そして41分、平川から前線にフィードされリシャルデスが上手くトラップしてシュートを放つがGK林がブロックしてCKに。そのCKはリシャルデスとヨン・ア・ピンと競り合う上を越えて阿部がフリーで飛び込みヘッドを試みるがボールはジャストミートせず右に流れ身体に当たり清水ゴールに飛ばずに阿倍の足元に。だがその“落ちた位置”が良くそのまま清水ゴールに蹴り込み浦和が先制ゴールを挙げた。ヨンア・ビンは阿部のハンドをアピールしていたけど。帰ってビデオを見てみると手に当たった様にも。



43分中央から柏木のダイレクトパスを右サイドに回ったリシャルデスが受け前線のポポに送るが今度はヨン・ア・ピンの激しいマークでシュートを撃てず。柏木は山本主審のバックチャージをアピールするがここはノーホイッスル。先ほどの“ハンド”が効いていたのか?そしてロスタイム1分も過ぎ浦和リードで前半を終えた。



浦和キックオフで始まった後半46分30秒柏木が中央から左前方に大きく前に出すとポポが走り込む。GK林が釣りだされポポが上手く中へ折り返すが無人のゴールにシュートをする為に走り込んだ柏木に僅かに合わない。
49分村松からミドルパスを左サイドで受けたアレックスが高木に縦パスを通し中に折り返すがここは槙野がコーナーに逃れる。51分には李記帝が素晴らしいミドルを放つがクロスバーの上。しかしそれまでの繋ぎが良く、そろそろ清水にリズムが出るかと思われた。
そしてこの時間帯、少し試合が荒れ出す。52分に村松からのパスを受けた高木が前線にロビングを送るとそこにアレックスが坪井と競りないながら走り込み最後はPA内で転倒するがホイッスルは鳴らない。アレックスは両手を広げて主審にPKをアピールするが帰宅後録画を見てみると坪井は触れてはいなかった。 その直後柏木が右サイドから大きく逆サイドの梅崎に振ると吉田を振り切り入れたクロスに平川が走り込んでダイレクトで合わせ清水ゴールネットを揺らすがオフサイドの判定でノーゴール。
そしてその直後のリスタートから左サイドで高木がドリブルで突破、柏木をかわすが坪井、平川がマークに囲む。そして後ろに戻したところアレックスとリシャルデスが競り合いリシャルデスが交錯して倒れるとホイッスルが鳴り山本主審はすぐにこの日2枚目のイエローを出しレッドカードを示す。 このプレーでイエローは厳しいと思ったがこの前にもアレックスは阿部を倒し、その時山本主審はアドヴァンテージを取った。アレックス今シーズン2度目の退場となってしまった。そして私のこの試合の興味もかなり薄れてしまった。



1人少なくなった清水相手に浦和は59分阿倍が大前のミドルパスをカットし左サイドの柏木に送りそこから前線にロングフィードを。そこにヨン・ア・ピンの背後に上手く回ったリシャルデスがシュートを放つがクロスバーを越えた。 

攻勢を続ける浦和は60分、ポポを下げて原口を入れトップに置く。そして61分30秒、坪井のインターセプトと右サイド突破をきっかけに浦和が波状攻撃を見せ、最後は右サイド高木がファールで梅崎を止めイエローが出された。
劣勢の清水ベンチは63分、高原を下げ187cmの長身ジミー・フランサ。更に李記帝を下げて小林大悟を入れる。これでフランサの1トップとなり小林がトップ下に入り河井が李記帝のいた左SBに入った。
昨シーズンは浦和相手にさいたまスタジアムでゴールを決めた高原だったがこの日は2列目からボールが来ない上にセットプレー時には坪井のタイトなマークを受け見せ場が無かった。 



だが替って投入されたフランサが全く機能しなかった。 FKのチャンスを掴んでも阿部や槙野にマークを着かれることを嫌ってかずっとサイドにサイドにと動きっぱなしでターゲットにならない。しまいには浦和ゴール付近でスローインを得ると自ら投げるべくボールを拾い上げる始末。 
反対に冴えたのが原口。 77分には相手DF3人に囲まれてもシュートに持ち込み、80分にはドリブルで中に切れ込み存在を見せつける。 原口は何故か五輪候補チームのトゥーロン国際大会に選出されず日本代表に選ばれながらアゼルバイジャン戦には起用されず、ワールドカップ予選メンバーにも入れなかった。 彼の立場を考えれば気の毒な1週間であったが五輪代表にはなくてはならない存在だと思う。 浦和ベンチは75分に宇賀神が梅崎に替って、79分にデスポトビッチがリシャルデスに替ってそれぞれ投入されるがこうして見ると選手層が厚くなった気がする。と云うよりも選手の質が上がり層が厚くなったのか?
それでもエスパルスは退場者を出した試合は全部勝っている、そして前節セレッソ大阪戦ではロスタイムに同点に追い付いた。この試合も何かあるか?と思う。 86分には吉田豊が下がってFW伊藤翔が投入される。
しかしこの日のDF陣を含めた守備は安定しており4月14日の神戸戦以来の完封勝ちを収めた。 

浦和の勝利を観戦するのは久し振りだなぁ~、と思った。そして何だか強さが安定してきた様に思った。

5月24日、ワールドカップ予選に臨む代表選手25人が発表された。浦和からは槙野だけが選出され阿部、原口そして柏木の名前は無かった。 柏木は入ると思ったんだけど。 しかし息子に言わせると“レッズの為に頑張ってくれればそれでいい。”と。

あぁ~お前も大きくなったなぁ、身長も考え方も。 



さいたまスタジアムから帰途に着く途中、私は家内に何か買ってくる物はないか?とメールを送った。

そしてすぐに返事が来た。 ビールとおつまみ。 帰りはイオン経由にしたのだった。


大阪高槻 ! 大阪高槻 !! 浦和レッズレディース 5-0 高槻FC  20th May 2012

2012-05-26 | Women's Football
久々に土日共に好天に恵まれた週末。土曜日はさいたまスタジアムに,日曜日のこの日は鴻巣競技場にまで脚を運んだ。
待ちに待ったこの日。しかしうっかり忘れるところであった。息子と Go Go Reds を見なかったらこの試合を見過ごすところであった…..
我が故郷、大阪府高槻市をホームにするフットボールクラブ、スペランツァ高槻FCが浦和レッズレディースと対戦する日をどれだけ心待ちにしていた事だろう。 昨年 FIFA Women’s World Cup でなでしこジャパンが優勝し、女子サッカーを取り巻く環境は劇的に向上した。テレビに雑誌に代表選手を見ない日は無いくらい。そしてなでしこリーグの観客動員数はどれだけ増えたのだろう。 そして我が故郷の高槻FCは昨シーズン、なでしこリーグの一つ下にあたるチャレンジリーグ WEST で2位に入り、プレナスなでしこリーグへの昇格を決めた。 

今シーズンのプレナスなでしこリーグは昨シーズン原発問題で頭部マリーゼが休部となった為9チームで行われたが、今シーズンは10チームでのホーム&アウェーの総当たりを行い総勝点数で優勝、順位を決める。

前になでしこリーグの試合を観戦したのは2006年9月24日に駒場競技場で行われた浦和レディース対高槻FC。
この試合は 1-0 で浦和Lが高槻FCを破った。このシーズンは8チーム中7位に終わり、 Division 2 2位の大原学園 JaSRA 女子に入れ替え戦で敗れて Division 2に陥落。2008年には Division2 で8チーム中2位になり Division 1 最下位の伊賀 FC を入れ替え戦で破り Division 1 に復帰したものの Division 1 の壁は厚く最下位に終わり1年で降格。2010年は チャレンジリーグ WEST で1位となったが今度は Division 1 10位の伊賀FCくの一に入れ替え戦で敗れ昇格を果たせず、昨シーズンはチャンレンジリーグ WEST で2位になったがこの時入れ替え戦出場規定条件を満たすチームが高槻FCしかなく、更に原発問題で東電マリーゼが休部となった為になでしこリーグに自動昇格となった。

今シーズン、開幕戦はテレビ中継もされた女王 INAC 神戸戦。多くの観客、視聴者の前で 0-7 で大敗してしまった。中継では澤をはじめ INAC の選手の事ばかりアナウンサーは連呼していた。我が高槻 FCは丸山桂里奈以外の選手の事は殆ど話題に上がらなかった。しかし6年前に購入したなでしこリーグのプログラムを紐解くと奥田亜希子、松田望そして伊丹絵美の3選手の顔写真があった。彼女達は6年も経った今も高槻でプレーしていると言う事に感激を憶えた。 
そして以降、浦和L戦の前迄5戦して2分3敗。前節、ホーム高槻萩谷で行われた ASエルフェン狭山FC戦では終了2分前に松田望のゴールで引分けた。なでしこリーグ残留を目標とするならばホームで開催される福岡、狭山戦は勝利を納めて貰いたいところであったのだけど、4月28日のホームでの福岡戦もロスタイムに柳田詩織に同点ゴールを決められ引き分けてしまった。

観客席には多くのレッズサポーターがこの日も。なでしこジャパンがワールドカップで優勝する前からレッズのサポーターは多く試合に駆けつけている。そのあたりはさすがと言うほかない。
高槻の方は…青いシャツを着た人が3人いるだけだった。6年前には旗を打ち振る人達もいたんだけど….しかしこの人達を見て俄然、自分がここに来て良かったと思った。そしてこの日自分が来ていたのは赤いシャツだったので青色のガンバのレプリカを持っていた人がいたので試合終了まで借りて着た。 
これまで高槻FCは対浦和L戦8戦7敗1分得点4失点23。しかもスタメンを見ると…浦和LはGK 山郷のぞみとCB矢野喬子がワールドカップ優勝メンバー。現役なでしこジャパン。更に右SB土橋優貴、ボランチ柳田美幸そしてFW 新川恵理子らが代表歴がある。柳田、新川は北京五輪メンバーだった。



前節狭山戦と同じスタメンの高槻FCは丸山以外、代表歴のある選手はいない。MF浜田遥が2008年ニュージーランドで開催されたFIFA U-17に日テレに所属するマラドーナ岩渕と共に出場した。ここは何とか粘り強く守って最後は丸山に….と淡い期待を抱いた。



浦和Lのキックオフで始まった試合。 まずは高槻が浦和Lゴールに迫り我々を喜ばせる。
開始早々は左サイドから縦パスが丸山に通りそうになるがわずかにタイミング合わずGK山郷に。4分にはボランチ豊田奈夕葉から再び丸山にナイスパスが通るがここはオフサイド。 その直後にも左SBの虎尾直美からチャンスを作るがシュートには誰も持ち込めない。しかしこの時PA内で浦和L選手のDFの手にボールが当たった気がした。我々からいっせいに
“ハンドだ!ハンド!!”と叫ぶ。 開始からピッチに向かって“大阪高槻 !!”と声援を送るけど選手たちはそれに答えてくれているみたいだった。
10分には左サイド虎尾からMF伊丹絵美に縦パスが通りそこから入れられたクロスに173cmの浜田遥が飛び込むがわずかに合わない。 私たちも思わず天を仰ぐ。
“まだアウェーでゴールが決まっていないんですよねぇ~。”とサポーターの一人が教えてくれたけど、この時点では何だが得点の期待を感じた。
だけど我々の期待も一気にしぼんでしまう。12分に右SB和田奈央子からクロスが新川に渡りシュート体勢に入られる。ここはCB奥田がマークに入りクリアーするが14分中盤から浮きダマの縦パスが見事にフリーの吉良知夏に入りそのままシュートを高槻ゴールに蹴り込まれ先制ゴールを許してしまった。 吉良にパスを出したのは誰だろう?恐らく柳田美幸ではないだろうか?さすが元日本代表….と感心してしまった。



その後も浦和Lの攻勢は続き18分には右MFの新発田華絵がドリブルシュートを放つ。ここはゴール枠を外れてくれて安堵の嘆息を漏らす。
だがここから高槻DF陣、特にCBの奥田と平野聡子が必死に守りリズムを作ると次第に中盤で浦和Lのパスをカットし攻撃に繋げられる様に。2度中盤でボールを持った浜田からボランチ壷井綾子にボールが渡り惜しいシーンが演出された。
何とかここに丸山が絡めばなぁ…と思う。しかし浦和L攻撃を警戒しなかなかラインを高く上げられない。
36分にはまたも和田から新川にボールが通り新川がフリーでシュートを放つ。やられた!!と思ったけどここはポストの右に外れてくれた。 そしてまた浦和Lが攻勢に出てくる。ボランチが前の方に出てきて中盤で数的優位を作られ始めた。
42分には中盤で繋がれ、またも吉良にフリーで打たれたがポストの左に外れてくれた。
これで前半は 0-1 で終わるなぁと思ったロスタイムに吉良とワンツーで抜け出した新川にあっさり左サイドから押し込まれリードを広げられてしまった。 そしてそのまま前半が終わった。

なんだか目の前でパス交換の練習を見ているみたいなシュートだった。我々高槻サポーターは一気に消沈してしまった。 



あぁぁぁ、痛い時間ですね….. 本当に痛い2点目ですね…. 口々にこんなことを話した。

ハーフタイム中にプログラムを見ながら選手を確認していると、ある人が“庭田亜樹子っているでしょ。もうそろそろ高槻に帰ってきなさいって言わなあかんなぁっておもてるんです。”と教えてくれた。 6年前は高槻FCでプレーしていた。当時jは高槻の主将じゃなかったかな? その翌年、2007年に浦和レディスに移籍した。
“それどこで言うんですか?試合後のサイン会ですか?”
“へぇ?サイン会あるんですか?そりゃ楽しみやなぁ…. “ まぁ実際は無かったんだけど。
庭田ばかりではない、ワールドカップのヒロインの1人GK海堀あゆみもかつては高槻でプレーしていた。

“事務所はグリーンプラザにあるんですか?まだグリーンプラザあるんですね。” と私が訊くと
“グリーンプラザありますよ。”とまたローカルな話題に花が咲いた。 私の他の3人のうち高槻からわざわざ見に来られた方が二人おられた。 私は故郷を後にして何年経ったのだろう….
“高槻歩いていたら丸山とすれ違いますか?”ってな不謹慎な質問もした。そして“選手の顔写真は何度も撮り直して一番良いのを採用しているんじゃないですか?” と言うと一同それには納得していた…まぁそういう目だけで彼女達を見ているのではないが。

後半に入り、リードしている浦和Lの方が選手を替えて来た。室園彩乃に替えて岸川奈津希が投入された。共に20歳、166cm(プログラムによると)の選手。岸川はCBに入って来たけど前半は向こう側に浦和Lゴールがあったので土橋は前半も右SBにいたのかは解らなかった。
何とか2失点目の事は切り替えて…と願うも49分30秒にあっさりと3点目を決められてしまった。奥田の新川へのチャージがファールに取られFKを与えると早いリスタートから吉良にスルーパスを通されそのままゴールを割られてしまった。
あぁやはり2失点目が….と溜息が出てしまった。
高槻ベンチは53分CB平野を下げてMF亀岡夏美を投入する。プログラムには彼女の名前が無かった。帰って調べると東京電力マリーゼに所属し、2010年ルネサンス熊本に移籍し、今シーズンから高槻に入って来た選手。彼女も2008年 FIFA U-17 ニュージーランド大会のメンバー。マリーゼ時代は恐らく丸山や浜田らと一緒にプレーしたのかなぁ….



しかし次にゴールを決めたのも浦和L. 。亀岡が投入されて2分も市内うちにまたも吉良に決められてしまった。これで吉良はこの試合3点目。ハットトリックを達成されてしまった….そして58分には御役目御免とばかりに後藤三和と交替でベンチに下がった。
こうなると試合の希望は高槻がアウェー初ゴールを挙げてくれる事に絞られる。4点差がついてから前に出て来るシーンが増えた気がした。 55分には右サイドで松田が相手DFに囲まれでも粘り、58分には浜田が中央からドリブルで突破してくる。最後にシュートタイミングが合わずGK山郷の手中に。 浜田は60分にもドリブルで切れ込み矢野をかわしてクロスを上げ、中に亀岡、伊丹、丸山が雪崩れ込むがGK山郷がキャッチ。 



62分、虎尾から縦パスを受けた浜田が入れたクロスはわずかに丸山が被ってしまう。 後半は高槻がこちら側に攻めて来るので目の前に選手達が迫ってくる度に思わず声が上がる。
しかし流石に浦和LのDF陣も堅い。丸山がボールを持つと矢野、土橋ら代表経験組がタイトにマークに着いてくる。
そして63分新川からボールを受けた柴田のシュートが決まり 5-0 とされてしまった。



5点差とされてもアウェー初ゴールを目指し高槻は攻撃を試みる。 特に左サイドから突破を試みるシーンが何度か。丸山もサイドによりドリブル突破を見せる。また両SBも上がってくる。84分には伊丹のパスを受けた浜田が惜しいシュートを放つ…



そして85分丸山が島村裕子と替ってベンチに下がる。 昨年五輪予選で負傷してからロンドン五輪出場を目指して必死のリハビリ、プレーを続けるがメンバー入り出来るだろうか….ワールドカップメンバーよりも狭き門なんだよなぁ。



そして同時に伊丹も下がりMF浅野美希が入った。これで前線は浜田、島村の2トップとなった。2列目は右が松田、左には浅野が入った。それより後ろはちょっと遠くて確認出来なかった。 メインスタンドで見れば解っただろうに…
残り5分、高槻は何度も浦和Lゴールに迫る。 87分には浜田のFKに島村が岸川と競りながらシュートを撃つがGK山郷が掴む。 90分には浅野から浜田に縦パスが入るがオフサイドフラッグが上がる。 そしてロスタイムも過ぎ主審のホイッスルが鳴った。 前半高槻のシュート数は1本だったけど後半は浦和L5本に対して4本のシュートを撃ったんだけどなぁ…



試合が終わり選手達はそのまま控室に向かおうとした。
“あぁ、こっち来てくれないんかなぁ~。”と言うというとこちらに向かい出してくれた。そしてベンチの選手達や井上監督、チームスタッフもこちらに向かって来た。そして我々の掛け声と共に一礼をしてベンチに…と思ったらGK鈴木理沙をはじめ数人の選手がこちらの観客席で観戦していた人達のところに、きっと身内の人達だろうなぁ…



“それじゃぁエールの交換しますか?“
“アウェーの方からせなあかんねやろ?”…. と話すがヒーローならぬヒロインインタビューが始まり、
“インタビュー終わってからしよか?” と話すもなかなかインタビューが終わらない。 だから先に横断幕を片づける事にした。
そして借りていたユニフォームを返し何度も御礼を言った。今度は青色のシャツを着て来ます…ってな事を言いながら。
しかしインタビューはなかなか終わらない。新川、吉良は2度もインタビューされ、2度とも“ここに来て頂いたサポーターの方達に一言お願いします。”と言われていた。2人とも困っていたンとちゃうか?
すっかりタイミングを失してしまった私達は“さっきもおんなじこと訊いていたやないか?”って横断幕を片付けながらぶつぶつと…



そしてレッズサポーター達から選手達のコールが始まり、最後に “高槻FC!高槻FC!!”とコールが始まった。
“ほら、コール始まりましたよ。私達もエールかえしましょう!”と私は声を掛け、3人だけであるが精一杯に“うらぁ~わレッズ !! うらぁ~わレッズ!!“ とありったけの声を張り上げた。
すると浦和Lサポーター達から拍手が返って来て“ありがとうございまぁ~す!”と言う声援も聞こえた。

あぁ良かった。無事にエール交換が出来ましたねぇ~、と皆で話した。 
また今シーズン中に再会しましょう。何とか残留を果たして欲しいですね、萩谷にも見に来ぃやぁ~、っと挨拶をかわし、高槻まで気を付けて…と頭を下げて帰途に着いた。

そしてレッズサポーターの方に向かい、自分は高槻のサポーターと自己紹介し、インタビューがなかなか終わらずこちらからせねばならないエールをなかなか送れませんでした。と説明をした。 
“そうですね、本当に延々とやっていましたね。”と答えてくれ、試合の事や活動等色々話をしてくれた。女子サッカーを盛り上げたいという気がひしひしと伝わる。
“昨日はさいたまスタジアムに行ったんですよ。”と話し、 “連勝ですね。羨ましい。”と云い、丁寧に挨拶をして歩いて鴻巣駅まで向かった。来年も浦和レッズレディスと試合が出来るように高槻が残留する事を願いながら。
そして週末2日間ともサッカー観戦に出掛けた私を嫁はんはどうおもってるかなぁ~と思いながら….

そしてあと今年何回高槻FC戦を観戦出来るかなぁ..と思いながら。 それにしても良い天気の週末だった。.


バルサ も レアル もいない決勝戦  FC Barcelona 2-2 Chelsea

2012-05-20 | EURO Football
あぁぁぁ、決まったぁ。テレビの中では Schweinsteiger が上半身裸になってユニフォームを振りまわしている。
Barcelona, Madrid は相次いで敗れてしまった。この試合結果に一番安堵感を憶えているのはカタルーニャの人々か….
そうして私はまどろみ始めた。夕食時に御客とのんだおいしかった赤ワインが回って来た。あぁおいしかったなぁ。
今度はサッカー中継を見ながら飲みたいけどどこの国の何と言うワインだったかなぁ…… お客とは何を話したんだっけ…
EURO2008 で圧倒的な強さを見せ優勝し2年後のワールドカップでも念願のタイトルを勝ち取り、世界一レベルの高いサッカーを演ずるのはスペインと世界中で多くの人達が認めていると思う。
今のスペイン人の誇りは Mundial でそして EURO で示したサッカーの実力ではないだろうか。
しかしそのスペインが今本当に危機に瀕している。



Spain faces crisis 'of huge proportions' over unemployment and banks

失業率25%と言う数字が示す様にスペインの銀行は約1億ポンドの融資を必要としている。
José Manuel García-Margallo外相は25%にも及ぶ失業率、更には国の銀行が €1億2千万( 約£9,800万 : 約126億円 ) の融資が今年末までに必要とされていると発表し、その数字は“大変は割合に晒されている。”スペインは危機的状況にあると語った。
18歳以上の失業率は 24.4%にもなっており、560万人の人達が職を失っている。失業問題は今やこの国では政治家達が案じる消費、税収入の定価による債権増加の悪循環に陥る事が懸念されている。
Mariano Rajoy に率いられる右派勢力の批判は政府の政策が部分的に状況を悪くしたと言及しており、この失業率の高騰は容易で費用の掛からない人員清算からくるリストラによるものとされている。今年最初の3カ月で 約374,300人が職を失い €9億5,300万 ( 約100億6,500万円 ) の所得税が消えたと見積もられている。
また Luis de Guindos 経済大臣は €80億(約8,400億円 )の税収を捻出する為にVAT やその他の間接税率を引き上げなければならないだろうとも語った。

国の4つの自治領では失業率は30%越え25歳以下で職が無い割合は52%となっており172万世帯が職の無い1人暮らし世帯となっている。
Engracia Hidalgo 労働大臣は“肯定的な指標”は全くなく García-Margallo はこの数字を“誰にでもそして政府にでも恐ろしい数字”と表現しておりスペインの人口4,700 万人に対して17,433,200分しか就職口が無いと表現している。
García-Margalloはラジオのインタビューで EUに援助の増加を促している。“ 我々にとって悪い事は彼らにとっても悪い事である。それはタイタニックの様なものでもし沈んでしまえば First Class の乗客も一緒にそうなると言う事だ。” 彼は政府の方策を支持しておりもう選択肢はないと語っている。
“患者に強い治療を施す時、最初は弱るがもしその治療を施さねば回復はしない。”と言っている。しかし緊縮経済だけでは充分ではないと付け加えている。
スペインの銀行は長きに亘りある地域では不動産価値が60%以上も下がり何10億ユーロ単位での不良債権が出てくるのではないかと思われている。 多くの家族がこの危機的状況下でも自分の不動産ローンを支払い続けているがこの失業率の急上昇から多くの不良債権が出て来ると案じられている。
スペインの債務の格付けを A から BBB+ に下げた S&P 社は“多くのスペインの銀行は市場で資金調達をする事は容易ではないと思われる。そしてある時点で国は公的寄金を求められるであろう。しかし今は少なくともそれをしようとは思っていないだろう。”と語っている。
この危機的混乱状況はマドリード株式市場の下落に更に追い打ちを掛け、10年物の長期金利率を6%近くにまで引き上げる状況を創っており S&P は今年のスペイン経済成長率は -1.5% となり2013年には -0.5% となると見込んでいる。同社は2015年までスペインでは新しい雇用が創造されるとは期待していない。 
Fernando Jiménez Latorre 経済相は今年中に失業率が 25% にもなるとは予想しなかったと語った。
彼は S&P 社は地方自治の歳出を規制する等の政府が講じた対策を考慮していない数字と不満を表している。そしてその分析は短期間なものと分析している。
マドリードのIESEビジネススクールのエコノミストである Alfredo Pastor は“その大きな数値を2013年前迄、労働市場改革においても硬貨は見られないだろう。事実スペインは効果的にそして生産性の質を高めるより突っ込んだ改革を必要としている。 現在の不況、労働改革も同様に政府は他の方策を取る必要がある。例えば新たな仕事を創る為のキャッシュフローの手助けとか…..
以上の記事は4月27日付のある英国紙の記事からの抜粋だ。
日本でもメディアは連日欧州経済危機を報道し続ける。 Iceland の様にリーマンショックから始まった国家の経済危機から短期間で立ちなおった国もあるがスペインの場合は“復興”出来る要因が無い。 まず Iceland の様に機械類や高度組立産業といった付加価値のある輸出アイエムが乏しくさらに通貨が統合され€になっているので“自国通貨安”の恩恵にあやかれない。 そういう意味ではドイツのほぼ1人勝だ。さすがに工業先進国のドイツはユーロ安を武器に自動車をはじめ付加価値の高い機械類の輸出を伸ばし続けているのだ…




昨年も UEFA Champions League の準決勝戦が開催されている時に商用でベルギーの Brussels を訪れていた。
今年はEURO2012 が開催されるので大会は昨年より9日ほど早く進められている。
テレビでみた El Clasico そして内田の Schalke が Manchester United と対戦した試合.. あぁあれからもう1年経ったのか…

Barcelona 2 Chelsea 2 MAGNIFICO
4月25日付けのある英国紙には上記の見出しが Fernando Torres の大きな写真に添えられていた。
そして FA set to name Boss というやや小さめの見出しに難航している England の代表監督が Harry Redknapp か Roy Hodgson に絞られた事も説明されていた。
私がお客さんとの食事を終えホテルの戻った時はまだ10分近く試合時間が残っていた。丁度 Drogba がベンチに下がり Torres が投入されたばかりだったか….スコアーは 2-1 で Barcelona リードだった。しかし The First Leg は Chelsea が 1-0 で勝利を納めている。このままでは Chelsea が決勝進出となる。 Barcelona は総攻撃を仕掛けていた。 Chelsea は完全に自軍ゴール前に蓋をするようにひきこもっていた。ゴールに近づくべくその要塞をこじ開けようとその周囲をボールを回すそのパスワークは流石だと思った。しかしエリア内に侵入すると白色のユニフォームの選手達が2人、3人と取り囲む。そして…..縦パスが Torresに渡るとそのまま爆発的なドリブルで Torres はBarçaゴールに迫り最後は GK Valdes をかわしてボールをゴールに流し込んだ。



EURO2008 決勝戦で唯一ゴールを決めたのが Torres 。それ以来2010年ワールドカップでは無得点に終わり、Liverpool から Chelsea に移籍をし Liverpool サポーター達からは裏切り者と、Chelsea サポーター達からは“月給泥棒(っていうのかな?)”と両サポーター達からブーイングを浴び続けた男の意地のゴールに見えた。
“あの時の Torres のユニフォームは Atletico に見えたんじゃないですか…..?” 職場の同僚が翌日こう語った。
Camp Nou はこの時、本当に静かだった。その前にオフサイドか何かファールがあったんじゃないか?と思うくらいだった。それは大会2連覇の潰えた瞬間であった….

The most Stupid of red card ……
4月18日、Chelsea は Stanford Bridge でBarçaを 1-0 で破った。しかしそんな点差はセーフティーリードでは無かったはずだった。Camp Nou でBarçaが2点差以上を付けて Chelsea を…..カタルーニャの人達だけではくそう思った、いや願った人達も多かっただろう。特に日本の“ジャーナリスト”諸氏は。
Chelsea は 1st Leg と同じスタメンでBarcelona 戦に臨んだ。4日前 Emirates Stadium での Arsenal 戦は GK Cech, CB John Terry, Gary J. Cahill 達こそスタメン起用されたが他の8人、 Dorgba, Lampard, A. Cole, Ramires らはベンチスタート(またはベンチからも外れた)Arsenal 戦で“スタメン起用された Torres ”は
“屈辱”だったかもしれない。 しかしそれでもArsenal 相手に 0-0 で引き分けるのだから大したものだ。
一方 1-2 で Real Madrid 戦で敗戦を喫して中2日で臨んだBarçaは Real Madrid 戦でベンチスタートだった Pique, Fabregas, Sanchez そしてベンチ外だった Cuenca をスタメン起用。ホームゲームとは言えEl Clasico と言う大一番から中2日での試合。選手達の消耗が気になった。
この日は右SBだった Adriano を外して4バックから Mascherano, Pique, Puyol の3バック。Messi を2列目左からトップ下に置き2列目右サイドには Cuenca を置き Sanchez の後ろに3人(左サイドは Fabregas )を置く布陣。 これは攻撃的な布陣か?

試合は開始6分に Cahill が左脚のハムストリングを痛めて Bosingwa との交替を余儀なくされる Chelsea 苦しい立ち上がり。しかし26分には Dorgba と交錯した Pique が脚を痛めてAlves に替りベンチに下がる。だがこの交替はBarçaに一時は吉と出た。35分CK を得ると中途半端なクリアーを拾った Alves が左サイドの Cuenca にボールを送り Cuenca は低い弾道のクロスを入れる。 そのクロスを受けたBusquets が先制ゴールを叩きこみ 2試合通算 1-1 とする。 
更に2分後の37分信じられない事が起こる。 John Terry が Cuneyt Cakir 主審の目の前で Sanchez の背中を膝で蹴り一発レッドが提示される。 試合後 Terry は後ろの下がった時にバランスを崩し膝が上がった時にSanchez が下がって来て偶然に膝が彼の背中に入った…..と弁解していたが英国紙は Terry を集中砲火。

    

Needlessly and with unfathomable stupidity kneed …..とかMadness と表現されたり、 Daily Express 紙の彼の評価は何と“0”。 さすがに Times は同じ評価点ではなかったがこちらは3。 Terry’s sending-off was a betrayal ( 裏切り行為 ) . Terry’s brainlessness ends up damaging no one but himselfと書かれていた。Kicker 誌は最低点の6だった。代表監督問題の発端ともなった John Terry は EURO2012 で名誉回復出来るだろうか..

  

10人になった Chelsea にBarçaが追加点を挙げる。 Messi のスルーパスが Iniesta に入り、そのまま放ったショットは GK Cech を破ってゴールネットに突き刺さった。

  

この時点で “ the mission had suddenly become impossible “ となった様に思われた。
しかし前半ロスタイムに入った46分、 Lampard が素晴らしいミドルパスを前線に送ると Ramiresが走り込み上手くバウンドに合わせて放ったチップキックが GK Valdez の頭を越えてBarçaゴールに吸い込まれた。
同点ゴールも素晴らしかったが同点にした時間も素晴らしかった。これで形勢逆転となり Chelsea が“リード”を手中にした。

  

後半に入ったばかりの48分Barçaが逆転の大チャンスを掴む。Dorogba がPA内で Fabregas を倒して PK を与えてしまう。誰もがBarçaの“逆転ゴール”を信じながらボールをセットする Messi を凝視した。しかし、弾道はクロスバーを叩いてしまう。



    

Lampard が Messi を慰める。 だがまだ40分以上Barçaが相手をするのは Chelsea とはいえ1人少ない10人。充分に時間はあったはずだった。
前半終了間際に“逆転”した Chelsea は守備を固める事をはっきりと決められた。それでも Dorogba が1度決定的なシュートを放ったが…
時間が経つにつれてBarçaの攻撃が強くなる。それを A. Cole, Bosingwa, Ivanovic らが必死で跳ね返す。そして Lampard も。更に英雄的な働きをするのは GK Petr Cech . 1st Leg に続いて Kicker 誌は Spieler des Spiels に挙げていた。 そしてロスタイム。もうBarçaの Champions League 2連覇の灯は 消えかけたかと思った時にA. Cole の縦パスが Torres に渡った。

Players insist miracle man Di Matteo must get job

The Times によると Chelsea の選手達は Roman Abramovic に Di Matteo の契約延長を促した…, temporally base から permanent baseへ….と報道した。
2か月前に Andre Villas-Boas からの任務を受け継いだ Di Matteo はチームを見事に FA Cup の決勝に(最終的には優勝に)そして Champions League の決勝戦にチームを導いた。 
Branislav Ivanovic は“München での試合が彼の最後の指揮になるなんて誰も思っていない。 我々は最後まで待つ。今全員が Robbi ( Di Matteo ) と一緒にいられてハッピーだ。 彼は偉大な仕事をやり遂げた。我々のマインドを替えて信頼と支持を与えてくれた。 彼はこれと同じくらいのパフォーマンスを行ったと思う。 ”
Lampard も Di Matteo の支持者だ。しかし彼は例え Champions League のタイトルを勝ち取っても Di Matteo を引き止められるか確信がないらしい。
“クラブは夏まで彼と交渉するだろう。しかし私は声高に彼が成し遂げた事を話せない。なぜならクラブが決定した事に口を挟む事は出来ないからだ。”

そして数日後、Barcelonaの Pep Guardiola 監督の辞任が報道された…….
Barçaは何故勝てなかったのだろう? 私が按ずるのは選手達の“ハングリー感”。 全盛期にあったAC Milan の凋落は選手達の勝利に対する“枯渇感”が薄れて来た事と言われていた。
この敗戦でまたBarçaは盤石な強さを手に入れるのだろうか? それにしても Champions League 連覇は難しいんだなぁ…

    

Munich may be tougher still with key players stuck onside lines
Barcelona戦で6枚のイエローを受け Terry が退場となり更に怪我人が続出し決勝戦は何人の選手が出場出来るのだろうか….
まず言うまでもなく John Terry。更に右SB Ivanovic, 左 HF Raul Meireles, MF Ramires ら3選手が累積警告で出場停止。 怪我でベンチに下がったGary Cahill はその後まだプレーする程回復しておらず、David Luiz は4月16日の Tottenham 戦以降出場出来ていない。 Cahill と Luiz が回復して初めて A. Cole, Bosingwa と合わせて4バックが組める。 それに彼ら2人のCBは Terry がいてこそのコンビネーションだ。
彼らが使えないとなると John Obi Mikel をCBに下げて Mikel のポジションには Ryan Betrand を入れ Paulo Ferreria とCBを組むと言う選択肢も。そして左 SB は17歳の Nathaniel Chalobah が抜擢か?
Ramires, Meireles を欠くMFはもっと深刻か? ガーナの英雄 Michael Essien がここで起用されるか?
そして2列目の両サイドは Mata ( 右 )と Kalou ( 左 ) になるか? 

この状況は1999年の Manchester United と類似している。 Roy Kean, Paul Scholes らが準決勝の Juventus s戦で警告を受け決勝戦は出場停止となり Sir Alex Ferguson は David Beckham と Nicky Butt を中盤で起用。
Jesper Blomqvist を中盤の左に、そしてRyan Giggs を右に配置した。
そして United は劇的な勝利を収めた。 その対戦相手は Bayern München だった……

多くの“日本人ジャーナリスト”が期待した今シーズンの UEFA Champion League の決勝戦は El Clasico の再現では無かった。
それよりもスペイン経済はどうなるのだろう? そんな中超高額なサラリーや移籍金が発生する Football Business が異様に見えて来た。 キックオフまであと数時間。 起きてみようか?録画したものを…それが迷うところだ。



雨と寒さの中2人の日本人選手の活躍を求めて 1 FC Koeln 1-1 Vfb Stuttgart

2012-05-06 | EURO Football
もう30分以上並びっぱなしだけど列は一向に短くならない。私の後ろは列がどんどん長くなる。
やがて3人、5人と私の前に並んでいた人達が離脱する。 後ろの親子連れと一体どうしたのか?と話始める。
父親が窓口に向かい様子を伺う。そして戻って来て私に Ausverkauft ( 売り切れ ) と一言。 その少し前に2人以上の並び席は無くなっていた事は解っていた。だけど1人で観戦する私にはそれは問題ではなかったのであるが、売り切れとなると….

思わず雨天の上空を仰いだ…..

6年振りに観戦に来たここKölnの Rhein Energie Stadion。あの時はワールドカップ観戦だった。よく晴れていた。チケットで並ばなかった(当り前か?)のになぁ....

この日は香川の所属する BVB Dortmund の試合を観戦しようか、それともKölnに言って佐藤高徳、岡崎のいる Stuttgart を観に行こうか…と迷っていた。 普通なら Dortmund 戦と思われるのだけど、BVB Dortmund の web site を見るとこの試合のチケットはもう Ausverkauft となっていた。優勝の掛かった試合であるから場外のダフ屋からチケットを購入するのも難しいだろうし買えても価格が高いか…そしてキックオフ時間は午後6時半。Köln対 Stuttgart 戦は午後3時半。
この試合を観戦して Dusseldorf に帰っても午後8時45分キックオフの El Clasico , FC Barcelona vs Real Madrid のテレビ観戦が可能と胸算用しKölnに向かったのだった。
それにこの試合前で16位だったKölnは残留争いの真っただ中。5位であったStuttgartは3試合を残してChampions League 出場圏内に4位Mönchengladbach とは勝点7差でまだチャンスはあった。シーズン終盤ではあるが両チーム共に“消化試合”では無い試合。
なのに無情の Ausverkauft とは…..

そこに1人の男性がチケットを1枚ひらひらさせながら列に寄って来た。私はすかさず彼の後を追い、1枚だけチケットあるのか?と訊くと彼も1枚しか無いので€43.00 の席を€40.00 で売りたいと言うのですぐに商談成立。キックオフ5分前、滑り込みで入場券いや“入場権”を確保した。
するとそのすぐ横にチケットを2枚見せびらかしている人がいたので2枚持っているのか?と訊くとそうだと答えた。私はすぐに列に戻り後ろにいた親子連れを探したけど男の子だけが立っていたので“ Ihre vater はどこだ?チケットを見つけたぞ。”と訊くと既に父親も他の人と交渉中であった。そこに行くと“商談が成立”したらしく無事に観戦できる事となっていた。お互いに Wir sind gluckrich !! と言って握手をして別れた。
そして列に並んでいた他の2人組にさっき私に2枚のチケットを見せていた男性の方を指さし、“あの男性が2枚チケットを売りたがっている。”と話した。彼らは商談が成立したのかなぁ…….

競技場に入り着席すると周囲はStuttgartサポーターが多くさっきチケットを売ってくれた男性も近くにいてStuttgartのマフラーをしていた。 “ Sakai !! Okazaki !! Stuttgart !! “ と言って握手をすると周囲の人達からも握手を求められた。 隣の男性からはビールの差し入れが来そうだったけど寒いので断ると腕時計を見せ、”もう Summer Time だぞ。“と言われた。 だけどドイツ人だけでなく欧州のサッカーファンはもっと寒い時でも冷えたビールを飲みながら良く観戦できるなぁ….といつも思うのだけど。

この試合の私の注目は何と言ってもStuttgartの右SB酒井高徳。今や Die Bundesliga でプレーする日本人選手では香川に次いで細貝と並んで確実に“現場観戦”出来る、レギュラーポジションを確保している選手。
サイドバックのタレント不足のドイツではドイツ人の母親を持つ佐藤の“帰化運動”まで地元紙で紹介された。
本人はまずロンドン五輪に興味があるらしいが。 2010年ワールドカップ南アフリカ大会ではバックアップメンバーに入っていたと息子に教えて貰った。 そして日本はサイドバックにはタレントが揃っていると指摘もしていた。
長友、内田、駒野、五輪世代でもレイソルの酒井宏樹…息子よ、もう私はお前に教えを請う様になったのか…..

前節 Werder Bremen を 4-1 で粉砕したStuttgartは前節と同じスタメン。
ただシステムは少し替っていたみたいでボスニア人FW Vedad Ibisevic のワントップから2列目右で起用されたオーストリア人FWの Martin Harnik を前線に上げて2トップに。 ボランチだった William Kvist を2列目右に上げてトップ下に起用されていたハンガリー人MF Tamas Hajnal が下がりChrstian Gentner とボランチを組んだ。4バックのDFラインは前節と同じ左SB にイタリア人DF Christian Malinano、CB はドイツ人同士、 Geong Nidermeier と Serdar Tasci 。Die Kicker 誌で 2.5 の高評価を得た酒井はこの日も右SBでスタメン。
Bremen 戦で途中出場で10分間プレーした岡崎はこの日もベンチスタート。試合前にはビブスを着ないで酒井とボール回しなんかしていたからなぁ… まぁワールドカップ予選までに怪我が完治してくれればと思う。



しかしDie Kicker 誌ではStuttgart は2シーズン連続で冬の移籍市場で良い選手を引っ張っている、昨シーズンは岡崎の加入により残留争いを行き残り今シーズンは酒井の加入で Champions League 出場圏射程内にいると途中加入の日本人選手を評価していた。

一方前節 Mönchengladbach に 0-3 と大敗を喫した 1FC Kölnは Die Kicker 誌で評価の低かった スロベニア人 FW Milivoje Novakovic ( 評価 5.0 ) と ポルトガル人 DF Henrique Sereno ( 評価 6.0 ) に替えてクロアチア人 MF Mato Jajala がトップ下に入り、カナダ系ドイツ人DF Kevin McKenna が入りブラジル人DF Pedro Geromel とCBを組んだ。 McKenna は前節 Sereno の負傷で投入され、Jajala は2列目左の Christian Clemenns に替って投入された。 この日は Clemenns はスタメンであったがボランチの位置に入り Martin Lanig と2ボランチに。前節はボランチだった  Sacha Reither は2列目左に上がった。 そしてドイツ代表の Lukas Podolski のワントップの後ろに右からポーランド人MF Slawomir Peszko, Jajal, Reither の3選手が並んだ。シーズン途中にKölnに移って来た注目の鄭大成はベンチに入っていたが出番はあるかな…と思った。
これまで鄭大成はKölnでは5試合途中出場を果たし151分間プレーしていた。



Stuttgartのキックオフで始まった試合、ずっと酒井の動きを追っていた。前節では試合終了直前に左サイドから素晴らしいクロスを上げて Cacau のヘディングでのゴールを演出。  Die Kicker 誌にも“試合は 3-1 で終わるはずであったが左サイドを Gotoku Sakai と Tamas Hajnal で素晴らしい突破を見せ Lukas Schmitz ( Bremen の左SB ) の裏を抜け出し….てなことが書かれていた。 Bremen 戦では Harnik も Die Kicker 誌は1.5 の高評価を与え反対に対峙したJunuzovic, Schmitz らは
5.0 の評価。このKöln戦でも私も前節の再現を願った。 



酒井は積極的に前線に上がって行きその際にはCBの Tasci が右サイドを埋める。しかしこの日はどうも酒井の上がった裏を狙われている様に思った。
Kölnはキックオフ直後こそ Hajnal がトップに入り Podolski と2トップを組むも10分もしない内にトップ下に下がり Podolski のワントップに。それでいて中盤でボールを繋ぐわけでもなくすぐに Podolski にボールを放り込んで来ている様に思えた。  
Podolski にボールが入っても試合前に降っていた雨のせいか何度も脚を滑らせボールが収まらない様子。 
18分、ちょっとひやりとするシーンが。  Tasci からボールを受けた酒井が前線にパスを送ろうとするもそれがインターセプトされ Jajala, Clemmens とボールが渡り一気にStuttgartゴール前に運ばれるが Clemmens のラストパスが中途半端でそのままゴールラインを割った。 周囲の人からは“サカァィィィィ~。”と私に注意を促された。 22分頃になるとKölnは再び Podolski と Hajnal の2トップになりボランチの Lanig とRiether が上がって来て中盤でボールが回る様になる。 24分には Podolski がファールを受け良い位置でFKを得るが Podolski の 蹴ったFKはそのまま直接壁に当たってしまった。

やや劣勢続きだったStuttgartは28分から酒井が連続して攻撃をお膳立てする。 28分にはナイスクロスを上げるが中では誰も触れず、29分にはもう一度上がったクロスを中に入った Hajnal が折り返し Ibisevic がシュートを放つがDFに当たってゴールには至らなかった。



そしてKölnサポーター達から大歓声が上がる。 この日 Berlin で行われていた 17位Hertha SBC vs 18位1.FC Kaiserslautern のゲームで Kaiserslautern が先制と途中経過がアナウンスされた。最下位Kaiserslautern はこの試合の前迄で勝点20と16位Kölnとは9勝点離されており残り試合数を考えればほぼ16位以上は無理で降格は99%間違いなかった。しかし17位の Hertha Berlin と16位のKölnとの勝点はわずかに1.第32節の結果いかんではKölnが自動降格圏内に陥落してしまう。Kölnサポーター達からすれば最下位の Kaiserslautern の先制は大歓迎と言ったところだった。
この途中経過に勇気付けられたか?その直後からKölnの攻勢が続く。31分には Jajalo が正面からシュート気味にStuttgartゴール前に放り込むが右ポスト前に走り込んだ Clemmens は僅かに届かない。 32分には酒井が上がった後ろに侵入され Jajalo が今度はシュートに持ち込むが弾道弱くGK Sven Ulrich の正面に。 34分には左サイドにボールが流れ酒井と Podolski が競り合いながら追い掛けるがタッチラインの寸前で Podolski がボールを奪い中の Jajalo に入れ再びゴール前に走り込んで受けた Podolski が強烈なショットを放つがDFに当たりCKに。酒井と競った Podolski は最後は酒井を突き飛ばしていたのでファールになってもおかしくないプレーだったけど….. そして前半終了直前、またも私がひやりとするシーンが。 酒井がPA内でクリアーしようとして蹴ったクリアーボールが弱くしかもエリア内で Podolski に拾われシュートを撃たれる。幸運にもシュートはポストの左に外れて行ってくれたがゴールが決まってもおかしくない至近距離だった。またも周囲の人達から サカィィィィィ~と注意された。 これはイエローカードものの注意勧告だろうなぁ….と思った。



日本選手の活躍を期待と言うよりも失点に絡まないでくれよぉ~との思いが強くなるハーフタイムであった。
そしてハーフタイム中に伝えられた途中経過で Kaiserslautern が追加点を挙げてリードを広げたことが知らされ大歓声が上がった。



両軍交替選手無しで始まった後半。開始早々酒井がクロスを入れそこからCKのチャンスを得る。そのCKは得点にはならなかったが前節の様な活躍を期待する。そしてピッチの外でアップを続ける控え選手の中から岡崎はいつ Bruno Labbadia 監督に呼ばれるのかと何度も目を向ける。
しかしその後から主導権を握るのは後半から再び Podolski のワントップに戻したKöln。48分には左SBの Eichner が攻撃参加しシュートを放つが GK Ulrich がナイスセーブを見せる。 
そして49分52秒。  Jajala から中央でボールを受けた Podolski が右サイドにミドルパスを送るとフリーで受けた Peszko がStuttgartゴールに蹴り込みホームのKölnが先制ゴールを決めた。 
GK Ulrich もDF陣も Podolski がシュートを放つと思ったのかもしれない。 Peszko のシュートも見事だったが Podolski のパスもシュートの様に素晴らしい弾道で Peszko に渡ったので誰も Peszko にマークが付けなかった。






先制ゴールを喫したStuttgartは57分2列目左のポジションを Julain Schieber を下げてドイツ代表歴のあるCacau を投入すると早速彼の持ち味であるドリブルが冴え渡る。59分にはドリブルシュートを見せるが GK Rensing がストップ。 そして10分後の69分には Harnik に替って岡崎が投入された。いつの間に呼ばれたんだろう…



これで前線は Ibiservic と Cacau の2トップとなり岡崎は2列目左に入りボランチの Hajnal が中盤まで上がって来る様になった。 65分には Cacau のドリブル突破から右サイドを抜け出した酒井にボールが渡り至近距離からシュートを放ったが GK Rensing が身体を挺してブロック。惜しいチャンスだった….
そして71分攻勢を続けていたStuttgartは Ibisevic のスルーパスに抜け出た Cacau が右側からドリブルシュートをファイサイドに放つとポストの内側に当たってゴールラインを越える同点ゴールを決めた。
周囲の人達が一斉に立ち上がりみなハイタッチをかわす。私にも求められた。



Cacauは前節でも投入されてから3分後に上述したように酒井のクロスからヘッドを決めており、何とか負傷から復帰し6月から始まる EURO2012 の選出にアピールをしていると Die Kicker 誌に書かれていた。
しかし同誌には Ibisevic が加入後スタメンポジションを失ったらしく今のチーム事情ではドリブラーの Cacau よりも前線を張る Ibisevic の方が良いらしい。 
だけどこの試合は Cacau が投入されてから流れががらりと変わった。 
同点にされたKölnは79分 Jajalo と Peszko の2人を下げて MF Kevin Pezzoni とアルバニア人FW Odise Roshi を投入する。2列目右に Pezzoni が入り前線を Podolski と Roshi の2トップにした。
するとStuttgart ベンチもCB の Tasci を下げてメキシコ人DF Maza を投入。そして2列目の右に岡崎が左から回って来て右にはボランチの Gentner が入って来た。





岡崎は中盤を縦横に動きボールの出しどころを増やしていたそして Cacau のドリブルも冴え、特に右サイドを酒井と岡崎で突破してくる場面が増えStuttgartの逆転ゴールが期待された。
しかし自動降格圏内への陥落を避けたいKölnも必死、特に CB の Pedro Geromel が何度も身体を張って Cacauをマークする。 前半のセットプレー時には何度かStuttgartゴール前に上がって来ていた。
Pedro Geomel は翌週手に入れた Die Kicker 誌にはこの試合の Spieler des Spiels に選ばれていた。
岡崎も何度か相手PA内に侵入したのだけどシュートに持ち込めない….
そして主審のタイムアップの笛が鳴った。 岡崎がいつまでも悔しそうな表情を浮かべていたのが印象的だった。
この試合の勝点1の意味はKöln、Stuttgart 共に違ったものだろう…



私は周囲の何人ものStuttgartサポーター達と握手をして競技場を後に宿泊先に急いだ…..

ホテルの近くのバーでは Dortmund vs Mönchengladbachの試合が中継されていた。
Dortomund がリードをしていた。
そして El Clasico のテレビ中継はホテルの中で見られるチャンネルでは見る事が出来ず、近くのバーにでも行こうか…と思ったけど急に疲れが出て来た見たいで午後9時過ぎには眠ってしまった…..

翌朝、 Dortmund の優勝と試合を決定付けるゴールを香川が決めた事を地元局のニュースで知った。
こっちにしとけば良かったかなぁ….ちょっと高めに払えば観戦出来たかなぁ….と後悔の念が少し出て来た…

Die Kicker 誌の酒井の評価は4、岡崎は評価無で Cacau は2の高評価。
評価3.0 の Podolski はもう来シーズンから Arsenal への移籍は決まったと報じられていた。そして実際に正式
に発表された。 
Kölnは翌週 SC Freiburg に 1-4 で敗れたが Hertha BSC も Schalke に 0-4 で敗れ“降格争い”は最終節に持
ち越される事となった。 Hertha はHoffenheim , KölnはBayern München が相手だ。
StuttgartはアウェーでBayern München と対戦した。この試合は酒井、岡崎だけでなく前節に続いてBayern Münchenは宇佐美を先発させ日本人選手3人がスタメンに名を連ねた。
Die Kicker 誌にも Premiere : Drei Japaner と日の丸と共に見出しが出てこの事を数行報じていた。
しかし肝心の評価は岡崎、酒井が共に 4.0 宇佐美が4.5 。岡崎は80分にSchieber と、宇佐美は57分に Schweinsteiger と替ってそれぞれベンチに下がった。
試合の翌日から私はドイツを離れた。欧州内にいたけど翌週再びドイツに戻るまでだったけど Die Kicker 誌は手に入らなかった。ネットで見た日本の Web Site では香川の“移籍騒ぎ”が報じられていたがそんな時ほど隣国のドイツで情報を仕入れたいなぁ…..と思った。

それにしても何と言う寒さだろう…..

そして滞在を重ねスイスのチューリッヒに辿り着いた日、Kölnの5回目の降格を知った。 Hertha の入れ替え戦の相手はどこになるのだろう....