Mr.コンティのRising JAPAN

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Sydney に響く We are REDS その2

2007-03-24 | Football Asia
当日のというよりもここ数日間のシドニーは日中の気温が30度を超し湿度が非常に高く、気温が急に下がった埼玉から来た(私もそうだが) REDS 選手に取っては厳しいコンディション。しかし、その気象条件に次第に順応し始めたのか、それともA League が終了し1カ月のブランク明けでSydney 選手達の足が止まり始めたからか?後半は開始からREDS が主導権を握る。攻撃陣はワシントンのワントップの後方には右にポンテ、左に永井が配置される。小野はその後ろから前線にスルーパスを配給する。そして54分に同点ゴールが生まれる。右サイドをポンテが上がる。DFに囲まれながらも粘って中の永井めがけてクロスを上げる。それをGK Bolton が永井の面前でキャッチ。誰もが“ナイスキャッチ”と思った瞬間。方から着地した Bolton はボールをこぼしてしまいそのこぼれ球が首尾よく永井の真正面にころがり、永井はつま先で突くだけでよかった。翌日のSydney Morning Herald 紙には “ Perhaps simplest goal of his career “と表現された。Goal は Simplest かもしれないが、日本からやって来たサポーター達にとってはこの試合 happiest な瞬間ではなかったか?これで更にエンジンがかかったか?REDS 攻撃陣が自軍サポーター達が陣取る Sydney ゴールに迫る。57分には永井のドリブルからワシントンが体格を生かした得意のプレーからシュートに持ち込むがGK Bolton の正面に。62分には山田に替って平川が投入されると直後に Sydney ゴール前でのボール回しから平川がミドルを放つ。だがホームの Sydney も easy な相手では無い。66分にカウンター攻撃から Zadkovich がドリブルで正面から突破されそうになったところを闘莉王が倒して止める。当然イエローカードが出されるがまた闘莉王が激しく抗議をする。これ以上やって赤紙が出されたら事だと心配をする。闘莉王はなんとか引き下がるが危険な位置での直接FK。Corina のショットは都築が外に弾きだし3失点目を防ぐと67分には右サイドから左サイドの Rudan にロングクロスが渡り、ヘッドで落とした所を Zadokovich が撃つが、 Rudan は全くのフリーだったのでそのまま頭でゴール方向に撃たれるとわからなかった。後半開始から FW Zdrilic を下げて 元北アイルランド U-21 代表主将のMF Terry McFlynn を投入したので前線のターゲットが1枚減った為、中盤でボールを持ち過ぎる傾向になり前線にボールが出ず、後半REDS ゴールを脅かすシーンはこの時ぐらいだった。
REDS はワシントンのワントップの後ろに左から永井、小野、ポンテと並べる。試合中にフォーメーションを替えてそれがすぐに機能するあたりはさすがREDS 。まだ これを完璧に出来るA League のチームは… 最後の20分は REDS の攻撃が続くが相手もタフだ。 J League だと試合終盤にはワシントンが体格を生かしたプレーでゴールを挙げるのを何度も見たが、ここでは Rudan, Nikolai Toporu -Stanlay といった190cm を超えるDF陣に反対に抑えられてしまう。長身の Nikolai も五輪代表候補選手だ。こうなると何とか良い位置でFKを貰って小野に直接狙って貰えればと思うが、そう言うチャンスは滅多に貰えない。小野は Sydney サポーター達からも注目の選手で“何故 Shinji Ono は代表から外れているのか?”と試合中に尋ねられた。“怪我が完治すればまた代表入りするでしょう…”と答えておいたけど。確かにボール捌きは何度か観衆をうならせたけど。
86分には平川に替えて細貝が投入される。89分には永井のドリブルから阿倍がシュートを放つが(初めてこの試合阿倍を見たよ?)Milligan が必至のブロック。ロスタイムは2分と表示される。まだチャンスはある、両チームのサポーターのボルテージが上がる。CKには闘莉王が上がってきてヘッドを放ち、またも Bolton がファンブルするが今度は誰も詰めていなかった。そしてホイッスルが鳴った。公式発表21,010人の観客からは死闘を演じた両者に拍手が送られる。 REDS の選手たちも遠路はるばるやって来たサポーター達に挨拶をする。
2失点後に相手GKミスで同点に。その後は攻めまくるが逆転できなかった。ACL ではグループリーグ4チーム中1チームしか準々決勝に進出できない事を考えると非常に勿体ない試合ではなかったか?
技術、戦術に勝るREDS に Sydney FC イレブンはフィジカルとチーム予算10分の1(浦和と比較して)のハングリー精神で対応したと言えるだろう。
REDS は次節ホームに上海申花を迎え、 Sydney はインドネシアに遠征しPersik Kediriとのアウェー戦に臨む。そこではまた3人部屋なのかな? Persik はホームで上海を降した。Persik は力が劣るとはいえ、ホームでの試合は実力以上のものを引き出す。REDS, Sydney 共に次節も息が抜けない。

試合後、もう一つの A League チーム。 Adelaide United の試合を看にスポーツバーに向かった試合はもう始まっていた……