Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

キックオフ 2時間前 Socceroos スタメンはこれだ!!….と思う

2011-01-29 | Football Asia
いよいよ…と云う感じがする…
日豪でアジアの覇権を争う舞台が来るなんてあのMCGの悲劇の時は考えられなかった。著名なオーストラリアのサッカージャーナリストがこう言っていた。
“オセアニアで優勝したってちっとも嬉しくない。ワールドカップは南米の強豪が立ちはだかり本当に遠かった….”

商用で頻繁に訪れるオーストラリア大陸ではサッカーの話をする顧客は皆無に等しい時期が長かった。欧州系の移民とは昔のサッカー談話が楽しめたけど…
わずか10年前,今のオーストラリアでのサッカー人気なんて誰も想像できなかった。 2005年 A-League の発足、そしてウルグアイとのプレーオフで勝利を収め、決定的な転機になったのはあのカイザースラウテルンでの日本戦だった。ラスト8分のあの夢の様な、日本にとっては悪夢の、逆転勝が無ければその後の興隆は絶対に起こらなかった。云ってみれば日本はサッカー人気そして Socceroos 人気の育ての親ともいえるだろう… 

 

地元サポーター達は代表チーム Socceroos が Oceania Nations Cup の様なレベルでは無く AFC に加盟した事から Asian Cup に出場し、ワールドカップ予選でアジアの列強と対戦する等ハイレベルな国際試合の激増に熱狂し、それにつれてSocceroos ファンも激増。 Qantas 航空がスポンサーになる等オーストラリア大陸でのサッカーを取り巻く環境は大いに改善されている。

しかし“育ての親”の役目はそれだけでは無い事を知る人は少ないか? 
オーストラリア、ニュージーランドのサッカーと言えば“サッカー識者”達は判で押したように“フィジカルの強さと高さ。”ばかり強調するが現実は異なる。 A-League を見ても上位常連のチームはきちんと中盤でボールを繋ぎ、ボールを直接やり取りしない選手はスペースを作る動きを怠らない。そしてバックアップも忘れない。まだ雑なプレーや試合展開に応じてフォーメーションを細かく替える様な戦術は頻繁に見られないがそこに高さと強さが交わり J-League とは異なった特徴がみられる。
その変化の表れは現地のサッカーフリークに云わせれば “ジャパンスタイルを取り入れたんだ。”との事らしい。
2006年のワールドカップ、翌年 Sydney FC と戦った浦和REDS そしてAsian Cup , ワールドカップ予選と日本サッカーとの関わりが急速に多くなり日本サッカーの長所を取り入れる傾向が有る様だ。
それは2008年ACL準々決勝で 試合終了時に地元テレビアナウンサーが “Historical !! “ と叫んだAdelaide United が鹿島アントラーズを破った試合が良い事例だった。
代表監督も前任の Pim Verbeek はかつて愛する京都サンガの指揮を執り(短期間だけど)そして今は浦和レッズで ACL タイトルを勝ち取った Holger Osiek が監督に就任してる…

スタメンはこれで決まり…?
ワールドカップ予選と異なり集中開催で約3週間で、6試合目となる Asian Cup の決勝戦ともなればスタメンは予想し易い。
唯一問題になるのは左サイドハーフであるが、これは準々決勝を累積警告で出場停止だった Brett Emerton の代役で出場した Matt McKay を使うと Osiek 監督は明言している。 だからスタメンは下記で決まりだろう…と思う。           

           4 Cahill 178/65    10 Kewell 180/77      


      17 McKay 171/69             14 Holman 177/72


          16 Vareli 175/70    15Jedinak 189/88   


3 Carney 180/70  6 Ognenovski 195/95  2 Neil 185/80  8 Wilkshire 178/71


             GK 1 Schwarzer 194 / 85

ただ日本攻撃を警戒し右サイドバックに Brett Emerton を使うかもしれない。
左SB の Carney は本来は攻撃的な選手。Wilkshire はMFの選手で日本のSB長友、内田の攻撃力を考えれば Emerton の守備能力を置いておきたくなるかもしれない。 
GK Schwarzer はまさに鉄壁。
今大会のオーストラリアの決勝進出は Schwarzer のファインセーブ連発を無しに考えられない。それは今大会だけでなく前回、前々回のワールドカップ予選、多くの対戦相手がSchwarzer の軍門に下っている。アジアのレベルをはるかに超えているがもうアジアと云うよりも長年プレーする Premiership でも高い評価を受けている欧州でも屈指のGKからゴールを奪うのは容易ではない。
日本が勝つためには絶対に先制点を与えてはいけない。リードしたオーストラリアは逃げ切り方をしっている…



DFラインは両サイドバックの裏が狙い目か…

今大会オーストラリアが失点を許したのは1次リーグの韓国戦の1点のみ。
前回のワールドカップ最終予選でも失点は8試合でわずかに闘莉王のヘッド1発しかも予選通過を決めた後のメルボルンでの最終戦のみだった。
ワールドカップ終了後 Craig Moore が代表から引退し Lucas Neil とコンビを組むCB探しが急務だったが、大会直前のエジプト戦で召集された Sasa Ognenovski が今大会は定着している。
これまでのDFラインは高さというよりも Neil – Moore の絶妙のラインコントロールが特徴だった。( 確かに Moore も185cmあったけど ) 城南一和所属の Ognenovski は高さはあるが左右の動きに何があると韓国のマスコミに韓国戦の前に指摘されていた。両サイドバックの Carney , Wilkshire は元々中盤、攻撃的選手。 Wilkshire は2006年大会の日本戦ではMF ( ただあの試合は3バック ) 2010年大会では3試合ともスタメンで右SB だった。
Carney はもっと攻撃的な選手。 2007年ACL では Sydney FC の一員として浦和 REDSと戦ったがMFで起用されており攻撃に絡んでいた。特に左サイドの Carney と McKay は守備の面ではまだまだ難があるので対峙する岡崎、内田が積極的にがんがんついてくれば良いと思う。

      

2006年ワールドカップでの得点は中村俊輔の得点は本来はSchwarzer にぶつかった高原がキーパーチャージを取られてもおかしくなかった幸運な得点。
2009年ワールドカップ最終予選の最終戦での得点は CK からの闘莉王のヘッド。2007年 Asian Cup で高原が決めた様な流れの中でのゴールが観たいものだ…
出来れば2回以上..でもゴールならどんな形でもいいか

新ボランチは…
これまでは Jason Culina , Vincze Grella がボランチを組み、攻撃的なのが Culina , 1対1に強い Grella が守備的 MF と役割が決まっていた。
Carl Vareli はワールドカップで3試合ともスタメン出場。 劣勢の中攻撃にはよく絡んでいた。 しかし一緒に組んだのがドイツ戦こそ Grella だったが以降ガーナ戦、セルビア戦は Culina だったので役割が中途半端だった。ドイツ戦は Culina が左SHFで起用されると言うサプライズがあったのだけど…. Jedinak の特徴は 189cm の上背だ。 セットプレー、パワープレー時には前線に上がるだろうがその分守備を埋めるのは誰だろう? 

  


攻撃時にはこの2人が上がって来てこぼれ球を拾ったり、数的優位を作ったりするだろう。 しかし守勢に回った時には上手く対応出来るだろうか? 格が落ちる相手では攻め続けられるが今回の対戦相手でアジアトップクラスの韓国戦では韓国MF陣にボールを回されるシーンも少なくなかった。 ウズベキスタン、イラク戦でも押し込まれるシーンも。
ワールドカップ予選そして今大会のオーストラリアの特徴は守備ブロックを構成し、バイタルエリアを狭める守備戦術だ。日本はこのブロックの外でばかりボールを回し決定機をなかなか造らせて貰えなかった。
前のワールドカップ予選のMF,FW陣はスピード系の選手ばかりで強引に中に割って入れる選手がいなかった。しかし今大会は当たり負けしない本田がいる。彼が中に割って入りボールキープをし次への起点になる事が出来るのではないか?そして空いているスペースにどんどん入りドリブルで切れ込む事だ。 
ワールドカップでドイツがオーストラリを切り刻んだ様に…

サイドハーフは好クロスを配球する…
イラク戦では Kewell の決勝点を演出した素晴らしいクロスを上げ、ウズベキスタン戦では何度もスルーパスを通しチャンスを作り、得点を導いた。決勝トーナメントに入り Matt McKay 無しに決勝進出は語れない。しかし対戦相手は彼へのマークはやや甘かった。( ウズベキスタン戦は相手がリードされリスクを追ってでも前線に人を送る必要があったけど。) だけどウズベキスタン戦でのスルーパスを通すそのセンスはこれまでの Socceroos にはあまりいないタイプだ。
Holman はワールドカップで2得点を上げ今や Cahill に続く Socceroos の得点源と言われている。ロングレンジからのシュートが得意だが最近はクロスも上げる。
そして2トップの動きばかり気に取られていると Kewell , Cahill が2列目に下がって来た時にはよく前に飛び出してくる。前線の2トップを生かす動き、配球をサイドハーフ2人はこなしている。反対に日本のMF陣がこの2人を抑えれば前線の攻撃力が低下すると思われる。 香川が出られない分細貝を入れてサイドハーフ2人をケアーさせると言う手もあるか….

好調の2トップ
こんなに生き生きとした Harry Kewell を見るのはいつ以来だろう…
2006年ワールドカップではクロアチア戦で起死回生の同点ゴールを決めて以来怪我で泣かされ続け、 Socceroos のユニフォームを着た Kewell がこれだけ縦横無尽に走り回るのは….昨年のワールドカップでは不運なレッドカードを突きつけられ…もしワールドカップで納得のいくプレーが出来ていたらきっと Asian Cup には参加しなかったのではないかな…
ワールドカップ南アフリカ大会でのオーストラリアは前線は1トップだった。その為に Scott McDonald まで最後はメンバーから外された. Kennedy が1トップに使われる事もあったがワールドカップでは初戦が Cahill のワントップ。Cahill を出場停止を失ったガーナ戦は Kewell 。その Kewell を失った最後のセルビア戦では遂に Kennedy の1トップに Cahill のシャドー。この戦術に Verbeek 監督は地元マスコミに“消極的な守備的。”と言われた。しかしオーストラリアとは言えワールドカップでは格上との対戦になる。前線を減らして守備を強化すると言う戦術が最優先で取り上げることは不思議ではないと思っていた。
だが Osiek 体制になり2トップを採用する事をいち早く“公言”。これはRugby Union, Rugby League , Aussie Football が盛んなオーストラリア大陸で歓迎された。彼らは 1-0 で逃げ切る事は誰も期待していない。何点取られても相手よりも多く点数を取ってくれる攻撃的な試合を期待しているのだ…
しかしおそらくOsiek 監督の描いていた2トップは Josh Kennedy と Kewell または Cahill の2トップでそのどちらかは中盤から…であったと思うが Kennedy の負傷で思惑は崩れたと思う。
それでも今大会はこの2人がポジションチェンジを繰り返しながら素晴らしい動きを見せている。対日本戦4試合4得点の Cahill は最も警戒すべき選手だけど、足首の調子が懸念されるらしいが、ウズベキスタン戦の試合内容がこの2トップを途中でベンチに下げて休ませる事が出来た。これも大きいと思う。
日本がリード、あるいは同点の場合、投入される前線は McDonald かそれとも193cm 長身DF浦和レッズ所属の Spiranovich が入れられて前線に高層建築を施すか….

  


何度も云うが勝つためには先制ゴール. これさえ決まれば今回はかなり主導権を握れると思う。
前の試合で日本は120分+PK戦、オーストラリアは最後は余裕のあった90分。 共にインターバルは中三日だけど、3日あればかなり回復しているのではないかな…

キックオフまであと2時間。 明日はすがすがしい朝を迎えられる事を祈るよ。

決勝戦は日豪対決

2011-01-29 | Football Asia
Asian Cup もいよいよ大詰め。最後まで日本が残っていると言う非常に喜ばしい大会経過だ。そして迎える日豪対決の決勝戦は1次リーグを終えた時点で最も望んでいた決勝戦のカードとなった。こういう日が来るなんて Socceroos フリークとしてはたまらない、というか信じられないと言うのが正直気持だ。

終了直前エースの一発。Australia 1-0 Iraq 23. Jan.

2大会連続で準々決勝進出を決めた Socceroos の対戦相手は前回1次リーグで 1-3 で完敗した相手で大会覇者のイラク。今大会では初戦のイラン戦では逆転負けを喫したが UAE, 北朝鮮を連破して実力を示し1次リーグを勝ち上がってきた。
オーストラリア戦はメンバーを3人替えて来た。前大会の重鎮 Younus Mahmood Khalaf 得点者の MF Nashat Akram Abid Ali Hawar Taher Zeebari らがスタメンに名を連ねた。

一方のオーストラリアは怪我で離脱していた Wilkshire と Carney が戻って来たが、Jason Culina は怪我の為に戦列を離れ Emerton が累積警告で出場停止だった。
Jedinak と Valeri が前の試合に続いてボランチを組むこととなった。

試合は Socceroosが支配率ではリードしながらも90分を経ても勝敗は決まらず無得点のまま時間は過ぎてもうPK戦突入かと思われた118分、左サイドの Matthew Graham McKay が素晴らしいライナーのクロスを送り Basem Abbas と Ahmed Ibrahim の間に割って入った Harry Kewell がドンピシャのタイミングで頭で合わせて GK Mohammed Kassid の守るゴールを破り劇的な決勝ゴールを決めた。
Kewell は2008年6月に Brisbane で行われたワールドカップ予選のイラク戦でもヘッドで決勝ゴールを決めている。

上半身裸でユニフォームを振り回す Kewell を見ていると25分の出場で終わった不本意なワールドカップの無念さを少しばかり晴らす事が出来たのではないだろうか…と思わずにいられなかった。
オーストラリアの立ち上がりは素晴らしく開始から4分間イラクはハーフウェィラインを越える事が出来なかった。
それは地元紙の表現を借りれば  “あたかもイラクに試合開始から前回バンコックでの 3-1 の勝利は今は何の役にも立たない、今夜新たな歴史を描くのは前回王者ではなく我々であると言う事を知らしめてやろうと決めた様な” スタートだった。
そして明らかに1次リーグ最終戦のバーレーン戦の時と試合の入り方は違っていた。 
Lucas Neil から Kewellに入れられたロビングは Ali Ethaima が何とかクリアー、Holman はあわやのシーンを引き出した。
しかし対戦相手は前回王者。次第に落ち着きを取り戻し Nashat Akram を中心に中盤でボールを回し始めた。彼がボールに近づく度に Valeri または Jedinak がマークに入る。序盤この二人のマークが無ければオーストラリアはもっと苦戦していただろう。そして McKay が前線に上がって来る回数が増え、放ったボレーシュートを何とか戻った Saeed Mejbel がヘッドでクリアーするシーンも。 
そして CB Sasa Ognenovski が Carney の FK に飛び込むがそのヘッドはサイドに外れて行った。前半終了直前には連続でチャンスを作る。 McKay が Holman のスルーパスに走り込んでフリーでシュートを放つが GK Mohammed Kassid の正面に。 Kewell が Erhaima Al-Kaabi を振り切りGKと1対1になり GK Kassid の頭越えを狙ったループはゴール上に外れた。 そしてSchwarzer のゴールキックを受けた Cahill が Kewellにボールを送り決定機を演出するが Kewell のシュートはまたもポストの右に外れてしまった。

後半に入ると今度はイラクが攻勢に出る。55分にYounis Mahmoud が右サイドを上がった Emad Mohammed に絶妙のスルーパスを送り GK Schwarzer と 1対1になるが逆サイドを狙ったシュートはわずかにポスト左に外れていった。 60分を過ぎて相手へのプレスに拍車をかけたのはオーストラリア。 Jedinak のロングシュートは GK Kassid がナイスセーブでストップ。 Cahill のクロスに Ognenovski がヘッドで狙うがここは GK Kassid の腕に収まる。延長戦に入り両チーム決定機を掴むが オーストラリア Schwarzer, イラク Kassid の両GKがファインセーブを連発し得点を許さないまま試合はPK戦の様相を呈していた…. PK戦になったら面白そうだなぁ….と思っていたら McKay のクロスが上がった………

やはりベテラン頼りか…
Vince Grella, Craig Moore, Mark Bresciano そして Scott Chipperfield 昨年のワールドカップまで10年以上に亘って Socceroos,を支え続けていたベテラン達の名前は今大会のメンバーリストにはなかった。 
ワールドカップでの成績を見てオーストラリアのジャーナリストたちは世代交代を急ぐ論調が強い。ワールドカップ 大会期間中はベテラン選手達は地元紙に“ use-by-date : 賞味期限切れ “ と比喩された。 
だが Neil, Kewell, Schwarzer , Cahill , Holman, Wilkshire怪我で大会途中離脱した Jason Culina …何人かの2006年組はまだ中心選手。今大会の結果次第では平均年齢の高い人選が問題視されただろう。
しかし Kewell の決勝ゴールはベテラン選手の存在感を示した。 “ゴールを決める事が重要だった。何が起こるか分からないPK戦だけは避けたかった。アジアでは楽なゲームが無い事が今日証明された。 ”試合後 Kewell が語った。

”ベテラン選手達は懐疑主義者達の多くが間違っていたと証明できただろう。
私は今日の選手達のパファーマンスには大変満足している試合は延長戦に入ったが90分間でももっとやれたと思う。もし私が間違っていなければイラクの決定機は1度だけだった。他は決定的なチャンスでは無かったと思う。90分間で終えられるべき試合だったと思う。
“ ウズベキスタン戦に就いては“最初に我々はエネルギーをリチャージせねばならない。次の試合までの休息と準備の時間は対戦相手より1日短い。 そして今、選手達は適切な治療を受けてよく睡眠をとり適切な回復を施す事である。” 試合後こう語った。 

 

次のウズベキスタン戦では Emreton が戻って来るがイラク戦では Neil, Kewell そしてCarney が警告を受けてしまった。
代表デビューとなったOgnenovski だけど31歳。2年前はマケドニア代表のオファーもあった選手。 Emerton の累積警告で出番の回って来た Brisbane Roar の Matt McKay は28歳。初代表キャップは2006年8月の Asian Cup 予選のクウェート戦だった。  ( 鍼灸さんの情報では Hiddink 政権前の Frank Farina 政権下で招集歴があるそうです。)

ベテラン頼りは変わらないか?しかしGK Schwarzer を脅かす若手GKがまだ現れてこない現状もある…

 

ウズベク倒して決勝は日豪対決 25. Jan Australia 6-0 Australia

日本が激戦の末に韓国を降して先に決勝進出を決めた次の準決勝戦で Socceroos はウズベキスタンを 6-0 で粉砕し決勝進出を決めた。
オーストラリアはイラク戦と同じスタメン。Osiek 監督は出場停止明けの Emerton は起用せず McKay をこの試合もスタメンで左SHでスタメン起用した。
一方のウズベキスタンは GK を含めて5人も選手を入れ替えて来たけど GK まで替えた Abramov Vadim 監督の意図はなんだったのだろうか…

試合は開始からオーストラリアが攻勢に出てくる。3分 Holman が右サイドでこぼれ球を拾い前の Cahill に預けそのまま逆サイドに走り込むと Cahill がぴたりと Holman にクロスを上げる。フリーの Holman はそのままボレーを放つがGK Juraev が右に倒れ込んでストップ。攻撃シュートも見事だっだけど Juraev もファインセーブだった。その1分後左サイドで Valeri からボールを受けた McKay が上手くターンをしてDFをかわして左から走り込んだ Kewell に絶妙のスルーパスを送ると Kewell は Ismailovがマークに入る前に左足を振り抜き先制ゴールを決めた。
Kewell のドリブルも早かったが Valeri からボールを受けた McKay の相手DFのかわし方 Kewell へのスルーパスを出すタイミング、素晴らしい一連の動きだった。

Osiek 監督の起用に応えたプレーだった。
16分Wilkshire がUlugbek Bakaev をPA付近左サイドで引き倒したプレーにイエローカードが出されてFKを献上する。そのFKを Djeparov が蹴ると見せかけ Shatskikh が直接狙ったがポストの右に外れて行った。, Kewell とCahill は頻繁にポジションチェンジを行い2列目の Holman, McKay らはナイスパスを終始供給し続けた。 そしてサイドバックの Carney ( 左 ) と Wilkshire のオーバーラップが効果的。
ボランチのJedinak, Vareli は攻守に良く動いていた。しかしウズべキスタンもショートパスを繋いでビルドアップをはかる。21分にはビルドアップから左から右にボールを繋いで Djeparov がゴロのミドルシュートを放つがGK Schwarzer が右に倒れてキャッチ。多くのサポーター達が“ウズベッキスタン !! “ と何度も声援を送る。それに後押しされる様に26分に Ahmedov のミドルが炸裂するがクロスンバーを大き
く越えた。 ウズベキスタンはしきりにオーストラリアの右サイドを突いてきた。 しばらくウズベキスタンの攻勢が続いたが左サイドで35分 McKay がShatskikh に倒されて得た FK をCarney が中にいれるとファーサイドに送ると Cahill が中に折り返したところを Ognenovski が左足でウズベキスタンゴールに蹴り込み追加点を挙げた。
代表初ゴールを決めた Ognenovski は天に視線を挙げ無くなった父親にゴールを捧げた。上腕にキスをしたがそこには子供の名前が書かれていたらしい。

     

何とか1点を返したいウズベキスタンは時折 Shatskikh がトップ下に入る等Djeparov とポジションチェンジを行い得点機を狙うがオーストラリアはしっかりとブロックを形成し得点を許さなかった。
オーストラリアベンチは53分 Kewell を下げて Robbie Kruse を投入し前線に置く。準々決勝は延長戦120分戦っているので決勝戦の為に消耗を短くする為だった。
後半に入ってもウズベキスタンがよくボールを回す、と云うよりも早い時間からリードを奪ったのでしっかりと守備ブロックを形成し無理に前線からプレスを掛けずある程度ウズベキスタンにボールを持たせていたので“ボール支配率”は高くなっていた。 そして64分この試合を決めるオーストラリアの3点目が決まるがこの得点も McKay から。中盤でボールを持つと相手DFを引きつけ左サイドを上がった Carney にスルーパスを通し Carney がフリーで放ったシュートがウズベキスタンゴールに突き刺さった。

そしてこの直後相手DFの厳しいマークに手を焼いていたヨルダン戦2ゴールの Bakaev が Wilkshire を引き倒したプレーに UAE 国籍の Albadwawi 主審からこの日2枚目のイエローカードが出され退場になってしまった。

      

1人少ない人数で3点のビハインドを残り20分足らずで追わざるを得なくなったウズベキスタンにはもう勝ち目はなく堤防が決壊した様に失点が重ねられるのは目に見えていた。
それでもこの日起用されたGK Juraev Temur は懸命に相手の決定機をファインセーブで防ぐ。Cahill のスルーパスを受けた Kruse そしてその直後の Emerton のフリーでのシュートをストップしたが73分に Emerton, 82分に Vareli 最後は Kruse に83分に連続してゴールを割られ終わってみれば6点差がついてしまった。

    

ウズベキスタンの Abramov 監督はこの試合結果に“競技場にまで来て声援を送ってくれたサポータ達に申し訳ない。この日の我々の試合内容は言い表せない。我々は準備をしてきたがこの日のプレーは悪かった。多くのミスをしてしまった。”とサポーター達に謝罪を表明。
そして“今までオーストラリアとの差はそれ程あるとは思えなかった。我々も攻撃に転じようとしたがこの日は守備面でのミスが多く、それが問題となった。“と試合ぶりを総括した。

オーストラリア代表の Osiek 監督は“ファンタスティックであった。勝利の秘訣はピッチ上で自分達の力を発揮できた事だ。調整も上手く行き多くのチャンスを作る事が出来た。” と結果に満足していた。 そしてこの大勝を国民に贈る、と語った。

ウズベキスタンとは前回のワールドカップ最終予選で同じ組となりアウェー ( 1-0 ) ホーム ( 2-0 ) 共にオーストラリアの勝利に終わったが共に接戦だった。

決勝戦の日本戦を前に…
日本戦通算3ゴールの Tim Cahill は決勝進出を決めた後に 
“次の日本戦は選手達のキャリアーにとって最も偉大なゲームの一つとなるだろう。 日本戦には良い思い出がある。我々は決勝に進出する事を期待されていた。 そしてファイナリストになる為に努力を惜しまなかった。 我々にはゴールライン(フィニッシュライン ) が見えているが、日本戦に向けてやらねばならない事がたくさんある。” と語りOsiek 監督は Premiership でプレーするBrett Holman ではなく A-League の Matt McKay を起用した事に就き“経験は考慮しないパファオーマンスが大事だ。” と答えた。 

Japan intimidated by us, says Socceroos defender Sasa Ognenovski 

2010年 Asian player of the year を受賞した Sasa Ognenovski は日本を知らないわけではない。 代表経験は無かったが A-League Adelaide United の一員として、また現在は城南一和のメンバーとして ACL でJ-League 勢と戦った経験がある。 
“私は日本が我々の試合のやり方を見て我々を恐れいてる事を良く解っている。 我々が出場した ACL の試合でさえ我々の体格とオーストラリア選手がみせる攻撃的な当たりに恐れをなしていた。だから同じやり方を決勝戦で取り入れ勝利を得たい。 我々は準決勝戦のウズベキスタン戦よりもプレーの質を上げようとしている、日本は運動量も多くパス回しの優れたチームだからだ。

 


Ognenovski は昨年の AFC 最優秀選手賞だけどその選考理由が“表彰式に参加出来る人。”が条件の一つ。当然本田圭祐か遠藤、または李正秀か朴智星といったワールドカップや所属先の欧州で活躍した選手に送られるべきだと思っている。

確か大きなオーストラリア選手達のフィジカルの強さはアジアの域を大きく越えている。 Ognenovski 自身Adelaide 時代は鹿島と城南時代は川崎Fとそれぞれ相対し好成績を残している。特に2008年ACL準々決勝ではマルキーニョスをストップしチームの勝利に貢献した。
しかし1次リーグでの韓国戦を前に韓国の地元紙は彼のスピードを問題視していた...
まぁ恐れているかどうかは別にして、これからじっくり Socceroos を分析してみようと思う。(誰も頼んでいないか??)

    

宿敵倒して日豪対決 !! 日本 2-2 ( PK3-0 ) 韓国 25 Jan. 2011

2011-01-28 | Football Asia
昨日から何度も同じニュースが…
でもこういうニュースは何度見ても良い。 PK戦まで縺れ込んだけど日本は韓国を振り切り2大会ぶりの Asian Cup 決勝進出を決め、アジア王者の覇権をオーストラリアと競う事となった。
韓国に勝って次のラウンドに進出するなんてあったかな….2003年 FIFA U-20 の決勝トーナメント1回戦くらいかな…

日韓対決が決まってからと云うよりも最近は日本でも韓国との対決を煽る傾向がある。日韓ワールドカップ以降、所謂韓流ブームが沸き起こり ( 私もけっこうはまっているけど )最近は KARA , 少女時代、4 Minuets 等のK-POPブームも…
しかし韓国を知れば知るほど韓国社会が日本の事を日本人が想像していた以上に嫌っている事が明らかになり “嫌韓流”の動きも出てきた。
日韓併合( 韓国では植民地 ?? ) 竹島( 獨島 )問題 そして従軍慰安婦問題 ( 私は軍や日本国家が関与していないありもしない“問題” と調べがついているけど..) 。
しかし私には韓国人の友人が多く、スポーツや生活の事を何度も楽しく話した。
そしていつも ”個人だとこんなに仲良くできるのになぁ…..”と思う。
ある韓国人が私にこう言った。“韓国人なんて口では日本の悪口を言っているけど本当は日本が一番気になっているんですよ….”

サッカーとなると私の様な70年代からのサッカーファン(オールドファン??)は韓国戦となるとまず勝てる気がしなかった。1959年ローマ五輪予選から 1974年の日韓定期戦まで15年間勝てない時期もあった。あの釜本を擁しても韓国戦の勝利はこの試合だけだった。その“恐韓症”は今でも拭い去れない。例え日本のホームゲームでも、韓国の主力が数人離脱していても…最低でも引分けに持ち込む勝負強さ….それが韓国戦の印象だ。いつの日か私と同じ年頃で同じ期間、“濃く、熱く” サッカーに興味を持ち続けている韓国人と話をして、対日本戦の印象の変遷を訊いてみたいなぁ…と思っている。出来れば日本語か英語を話せる人と、…そして一晩語りつくしたいなぁ…

韓国のスタメンは出場停止の李正秀の替りのCBに趙容亨が起用された以外はイラク戦と同じメンバー。愛するサンガの郭泰輝はベンチスタートだった。
日本のCB出場停止の吉田の替りはベテラン岩政が起用された



                 GK 1 鄭成龍
 
      22 車ドゥリ   3黄載元  4趙容亨   12李栄杓

           16 奇誠庸        6 李英来
 
     17 李青龍        13 具滋哲     7朴智星

                   19池東元

                   11前田

     10 香川         18本田圭       9 岡崎

           7 遠藤         17 長谷部

     5 長友      4 今野    3岩政    6内田

                   GK 1 川島




両チームの力はほぼ同じ、例え前の試合からのインターバルが短いとはいえ1人で局面を変えられる朴智星がいる韓国がやや有利か..と
そして“日本を恐れた事がない現役時代も今も..” というコメントが発された様に日本が圧倒されていた時代にまさに現役だった趙広来氏が監督である事が精神的に優位にたてている…最後はそこが結果を左右するんじゃないかな…と思った。

日本のキックオフで始まった一戦。開始から体力温存の為か韓国は日本の出方を見る動き、1分28秒本田からのパスを受けた内田が右サイドを突破しCKを得る。
2分13秒には前田にボールが入り韓国DF4人が対応して何とかコーナーに逃れ、そのCKから岩政がヘッドを放つがポストの右に惜しくも外れていく。
日本は内田が積極的に上がり対峙する李栄杓は少し対応が後手になっている。
6分13秒に岡崎の突破からCKを得て遠藤がいれたCKに岡崎が趙容亨とせりながらヘッドを放つが惜しくもゴールを捉えれない。
日本は前線の4人がよくセカンドボールを拾っていた。中盤では朴智星に長谷部がマークに付いていた。
しかし立ち上がりのローギアーからテンポアップさせたのはやはり朴智星。11分には右にまわり中にドリブルで切れ込むがここは長友がクリアー、14分58秒には左サイドでボールを受けて中に相対した内田をまた抜きでかわして中に切れ込もうとしたのを内田が倒してFKを与える。
そのFKから奇誠庸がゴールを狙い川島がパンチングしたクリアーボールを趙容亨が直接ヘッドでゴールを狙われるが今野がヘッドで弾きだす。この時間帯から韓国の中盤でのワンタッチパスが回り始めた。
序盤から何度も朴智星を倒しては笛が吹かれて朴智星を止めるのはカード覚悟でなければ止められないか…と彼の存在を感じさせられた。
だけど17分には長谷部への朴智星のチャージにイエローが出された…

     

しかし次のチャンスは日本。16分50秒に本田を経由して長友にボールが送られ一気に左サイドを突破し上げられたクロスに岡崎がヘッドを放つが惜しくもポストを叩きその跳ね返りがGK鄭成龍のところに収まり惜しくもゴールラインは割らなかった。
18分53秒には前田がボールを受けドリブルで中央を突破するが最後は何とか黄載元がコーナーに。再び主導権を握り出した様に見えたが先制ゴールは韓国だった。21分53秒後方から入れられたロングボールに朴智星が走り込むそこに今野が競りに入りPA内で朴智星が倒れたこころでサウジアラビア人の Khalil Al Ghamdi 主審の笛が鳴った。今野はしきりに肩でブロックしては出していないとアピールするが判定は変わらない。Ghamdi 主審は今大会韓国対インド戦でも主審を務め“ファール無しでは朴智星を止められない” という印象を試合前から持っていたのか…この試合も何度も日本DF MF 陣にファールで止められていたから…
このPKを奇誠庸が右側にライナーで蹴り込み日本ゴールネットに突き刺した。
押されている試合展開でもゴールを奪うところはさすがに韓国だった。(褒めている場合でもなかったけど。)

   


だけどこの後の奇誠庸のパフォーマンスが物議を醸す事に。

先制ゴールを奪われた日本だったが再開後も攻勢に出て来る。22分57秒、香川から内田に渡り上げられたクロスに本だがヘッドで合わせるがGK鄭成龍の正面。
早い時間に追い付いてくれよ…と思うも中盤戦で劣勢に立たされた韓国はスタミナの配分を考えてかロングボ-ルを多用し始めた。
ワントップの池東元は 187cm 。178cmのCB今野の方によってボールを貰いに行く。 他にも奇誠庸が 187cm , 具滋哲が 183cm と長身揃い。
28分にはFKを与え180cmの李青龍を経て具滋哲に渡るが今野がマーク、その直後にもロングボールが池東元に渡りファールでストップし奇誠庸の蹴ったFKから具滋哲が長友と競りながらヘッドを放つがバーの上に。
33分43秒には池東元が今度はドリブルで突破し今野をかわしてシュートにもちこむが長友が必死のスライディングでコーナーに。池東元は足元の脅威も示す。厄介な若者が出て来たなぁ…と思った。
空中戦に対抗できるMF陣は本田くらいだなぁ…だけどあまり後ろに下げたくないなぁ…とおもっていると日本がチャンスを掴む。36分中央で本田がボールを持つとドリブルで上がり相手DFを引きつけたところで左サイドを上がった長友に。長友は車ドゥリを振り切り中に送ると走り込んだ前田の奇誠庸がマークに入る前に放ったシュートがGK鄭成龍を破り同点ゴールが決まった。

      



韓国戦4試合ぶりのゴールだった。本田のドリブル、そして周囲との連動から生まれた見事な攻撃だった。本田が右サイドの長友にボールを出した後に中央に動き何人かの韓国選手がそれに釣られた。本田は立ち上がりからボールキープの強さを見せており、頻繁に左右に動いていた。ボランチの奇誠庸と李英来が彼を捉えられないのでそこを起点に両サイドにボールがよく出る。右SBの車ドゥリはもとより左SBの李栄杓も内田を捉えられないシーンが続く。41分17秒には内田から香川を経由して岡崎に渡り放たれたショットは惜しくも決まらず、その直後には今度は岡崎から香川にボールが渡り撃たれたシュートはクロスバーを越えた。43分には本田が前線にロビングを上げ前田が趙容亨を背負いながら反転して振り切りフリーで放ったシュートはクロスバーを越えてしまったがここは決めて欲しいシュートだった。
日本は前線の4人が起点になったりシュートを放ったりと多彩な役割をするので韓国DF陣は完全にマークがずれていた。しかし前半はこのまま 1-1 で終了した。劣勢でも追加点を許さない韓国のタフさを見たけど、カタール戦同様、同点に追いついてからのチャンスをものにできなかった事が苦戦を招いたと言えよう。

   


後半に入り韓国は両サイドを固めて来た。日本の右サイドは李栄杓が本領を発揮し守備に何のある車ドゥリの左サイドには黄載元と李栄来がケアーして来る。
こうなると真中で本田、香川、岡崎が連動してボールを回せばと思ったけど後半からマンマークに替えて来たのでスペースに走り込んでボールを自由に受けられなくなって来た。
韓国も連動し動きは乏しく朴智星をはじめとした個人能力に頼る攻撃ではあったがシュートシーンは日本より多かった。
52分パスミスを拾った池東元が放ったミドルはクロスバーを越えて、57分20秒李青龍からのパスを受けた具滋哲が正面から撃つがこれもバーを越えた。
57分には池東元がドリブルで切れ込み左サイドに寄った具滋哲がまたもシュート持ち込むがサイドネットを直撃した。
58分、韓国ベンチが動く。具滋哲を下げる動きがあったがその間に池東元が交錯して倒れて起き上れないので交替に待ったがかかった。池東元は一旦ピッチに戻ったが結局64分にベンチに下がり替りにDF洪正好が投入された。洪正好の役目は本田を徹底的にマークする事だった。でこれで日本の攻撃は供給される起点が激減したことから日本はシュートに持ち込めなくなった。
韓国は具滋哲がワントップ。左に李青龍、左に朴智星が入り(たまに朴智星は右にも移って来たけど) アンカーに洪正好が入った。65分ごろから車ドゥリのサイド突破が顕著になりだし 69分には車ドゥリからのクロスに朴智星のヘッドが捉えたがクロスバーを越えてくれた。こうなると車ドゥリの上がった裏を長友が入り込めればいいのだけど…と思った。
71分左に寄った具滋哲からパスを受けた李青龍のシュートがクロスバーを大きく超えたが李青龍が倒れて動けない。Ghamdi 主審が駆け寄りイエローカードを遠藤に出す。遠藤の李青龍へのタックルが late tackle に取られた様で真正面で距離もあまりないいやな位置でのFKだった。あぁこれが日本のチャンスだったら遠藤か本田が決めてくれるのになぁ…と思っていると李英来が直接狙ったFKは右ゴールポストをかすめて行った。GK川島は全く反応出来なかった。そして私も硬直してしまった。
チャンスらしいチャンスを造れない日本は80分に左サイドに回った本田が入れたクロスを岡崎のヘッドが捉えるがゴール枠を外れた。これが後半初めて韓国サポーターをヒヤリとさせた瞬間だったのでないか??

82分韓国ベンチは李青龍を下げて18歳 HSV Hamburg 所属の孫洪敏を投入したこれで具滋哲と2トップになるのか孫洪敏がトップに残り具がトップ下か右サイドハーフにさがるのか..と思っていた。
準々決勝を120分戦いしかもインターバルが1日短い韓国は是が非でも90分で決めたかっただろう。こうなると日本ベンチの対応は..と思うも立て続けに韓国が日本ゴールに迫る。ここで失点してはこれまでの努力が水泡と化す、と思っていたら87分日本ベンチが選手交代を。香川がベンチに下がって細貝が投入された。
後半は時間を追って目立たなくなって来ていた香川だけど翌日右足中指第五間接を骨折していたと報道された。決勝戦というよりも今シーズンの香川が心配になった。 

   

そして2分あったロスタイムも過ぎ 1-1のまま延長戦に入った。
後半韓国は中盤を厚くし日本の攻撃を封じたがFWを少なくした分猛攻撃にさらされることは無かった。しかし後半は終始攻められていた印象はぬぐえなかった。
延長戦に入りベンチ全員で円陣を組む日本。1997年ジョホールバルでのイランとのワールドカッププレーオフを思い出した…
ここはドーハ。1988年のここで開催された Asian Cup で日本は黄善洪、金鋳城に決められ0-2 でやぶれたけどあの時の日本は学生主体のチーム(フル代表でも勝てなかっただろうけど ) ドーハの悲劇の時は韓国には勝ったんだと勝手に自分に言い聞かせてテレビ画面を見ていた。(俺も小心だなぁ…)

延長戦も立ち上がりから奇誠庸がシュートを放つなど韓国が攻勢に出て来る、最初に失点したくないなぁと思っていると97分中央でボールを受けた本田がスルーパスを送り岡崎が突破を図ったところを黄載元がマークに入って倒す。Ghamdi 主審がペナルティースポットをさす。黄載元は明らかに岡崎の行く手をさえぎるオブストラクションだったけど倒した場緒が微妙だった。
この絶好のチャンス、この人なら大丈夫だろう…と思われた本田がボールをセットし…蹴った弾道は何とGK鄭成龍にぶつけてしまう…しかしこのこぼれ球に脱兎のごとく走り込んだ細貝が韓国ゴールに蹴り込んでついに日本がリードを奪った。 

 

韓国から2点を奪うなんて…と思わず記憶を辿った。
それにしても Ghamdi 主審はこの試合を面白くするのに一役買ったなぁ…
しかし時間はまだ20分以上も残っている。もう1点取ってくれれば試合は決まると期待したと同時に1982年ワールドカップスペイン大会の準決勝戦を思い出した。1-1 で延長に入りフランスは2ゴールを上げたが西ドイツも連続ゴールで同点にしPK勝ちしたあの伝説の一戦。思えば西ドイツは本当に強かったんだなぁ…と関係のない事を再認識した。
101分日本が自陣でボールを奪うと長友が左サイドを駆け上がる。そしてボールを受けた長友は更に韓国PA付近に迫ったが入れられたクロスがポストを直撃してしまった。長友の無尽蔵のスタミナが頼もしく思えた。

  

103分韓国は最後の交代選手 FW金信を入れて趙容亨を下げ、洪正好がDFラインに入った。 これで本田がまたボールを受けられると考えたけど試合時間を考えれば前半の様に都合よく行くわけはなかった。
日本リードのまま韓国のキックオフで突入した延長後半も1点ビハインドの韓国の攻撃で始まる。
日本はもうカウンター狙いだ。108分には本田、岡崎を経由して長友が走り込んで受けて、110分には岡崎がドリブルで持ち込みシュートで終わらせる。
韓国も107分交替出場の18歳孫洪敏がポストのわずか右に外れるシュートを放つ。 日本のラインが徐々に下がって来るのが気がかりだけど韓国も朴智星の動きが止まってくるなど疲労感がましている。お互いに中3日、2日で4試合を消化して来ての準決勝、最後は本当に精神力の勝負だけどリードしているのは日本、早く時間が過ぎてくれ.と思う。
116分長谷部が倒れて動けない、韓国サポーターからは早く立てとばかりにブーイングが。一旦は車で外に運び出されピッチに復帰したが結局本田拓也と替ってベンチに下がった。そしてその前に準備をしていた李忠成はベンチに戻った。
長谷部の離脱はちょっと痛いなぁ..と思った。日本は前線にボールが出ると岡崎と本田がボールをキープして時間を稼ぐ。
そして時計は120分に近づく、ロスタイムがあるからあと2,3分だと思ったら左サイドで李栄杓が本田拓也に倒されFKが与えられるが李栄杓の倒れ方はちょっと演技賞ものだった。
韓国としては最後のチャンスだっただろう。ほぼ全員がPA前に集結するけど日本もほぼ全員がエリア内に入る。ラインが深すぎるとしきりにNHKの解説をしていた早野氏が指摘する。そして中に放り込まれたボールに赤と青のジャージーが犇めく、何度もクリアーするがPA外にボールが出ないそして最後に日本ゴールネットを揺すられてしまった。 延長前半にPKを与えた黄載元が蹴り込んだ執念のシュートだった。

あぁ何しとんのやぁぁぁぁ、 これで5年ぶりの日本の公式記録の勝利が潰えてしまったと思った。 女性韓国サポーターが感涙を流しているシーンが映った。 韓国の底力を見せられた気がした。そして勝負はPK戦に委ねられた。

PK 戦はルーレットの様なものと多くの専門家が云う。だからPK戦に持ち込まれた試合は引分けと記録されるのかな…
勝負は1人目で決まると思った。本田圭祐が決めて韓国は具滋哲が外した。この時点でかなりの確率で日本が勝てると思った。
マスコミは前回の Asian Cup での3位決定戦を繰り返すが私は1992年北京で開催されたダイナスティカップを思い出した。あの試合も鄭在権に先制されて中山のゴールで追い付き延長戦に入り高木のゴールで逆転してその直後に金正赫に同点ゴールを許したがPK戦で韓国を破った。
得点経過はこの試合と同じだった。だから今度も…と思った。そして願った。

この試合MVP級の活躍をした長友が失敗し、先制のPK戦を与えるきっかけを作った今野のPKで終止符が打たれた。
黄載元、今野、共に試合で負った負債を償還出来たのでは、と思った。

そして試合に勝ってくれた嬉しさと120分で勝てなかった事が複雑に絡み合った。
でもじわじわと“韓国に勝った。”と云う実感が沸き上がり、次の試合オーストラリア対ウズベキスタンの試合を何の気無しに “眺めていた。”
そして気がつけば前半が終わり後半も半ばにさしかかっていた。日豪対決が実現すると言う嬉しさがこみ上げて来た。 

試合翌日でも、奇誠庸、香川、話題は尽きない。
最終日まで日本が残るその喜びが再浮上する。
相手はオーストラリア、これから私と“サッカー識者” “サッカージャーナリスト”との一戦が始まる。そして睡眠不足の日々もあとわずかとなった………



  
  

日韓対決今度こそ……

2011-01-25 | Football Asia
昨年11月、商用先ではアジア大会で日本選手団の好結果が届くのを糧に仕事をこなしていた。云うまでも無く男女のサッカーの結果を知る度に力が湧いてきたが25日、驚きのニュースを朝鮮日報の日本語版で目にした。

ア大会ハンドボール:韓国女子、日本にまさかの敗北
広州アジア大会では25日、女子ハンドボールの準決勝が行われ、韓国は日本との準決勝で接戦の末、28-29の1点差で敗れ、大会6連覇を逃した。韓国が日本に敗れたのは、2007年の北京五輪アジア予選に続き2度目。韓国はハンドボールがアジア大会の正式種目に採用された1990年の北京大会以来、06年ドーハ大会まで22戦無敗だった。
韓国は前半10分、5-5から連続5得点を許し、前半を11-15で折り返し、後半18分には17-25と最大8点差をつけられた末に敗れた。韓国は後半にオ・ソンヒが4得点を挙げるなど猛追したが、及ばなかった。 韓国はこれまで五輪で金メダル2個、銀3個、銅2個を獲得するほど、世界トップクラスの実力を誇るが、この日は守備が崩壊し、攻撃もノーマークチャンスを何度も逃すなど、拙攻が目立った。
イ・ジェヨン監督は、「慢心してはいけないと戒めたが、ミスが多すぎた。責任を痛感する」と話した。

それまで日本女子ハンドボール代表は韓国代表に対して3勝しかしたことがなかった。(はずだけど…) その3勝のうちの1つが昨年8月カザフスタンで開催された北京五輪アジア予選。しかしこの勝利は “カザフスタンを勝たせる為の中東の笛が日本に有利に働いたもの” と日本協会関係者も認めている。

日韓女子ハンドの力関係は日本が韓国を苦手にしているというよりもソウル、バルセロナ五輪で金メダルを勝ち取り、欧州の列強と堂々と肩を並べる韓国とは完全に“格が違う”と言える関係だ。
その韓国を相手に勝利を収めた女子ハンド代表チームの快挙を相変わらずマスコミは取り上げない。
9得点の藤井紫緒、6得点の植垣、5得点の中村香理、東濱裕子に早船愛子姫、3年前の北京五輪予選で覚えた名前が…. 彼女達の快挙に私は“全ての球技に置いて恐韓症はもう取り除かれたのだ….”と勝手に自己宣言した……

      

Asian Cup の準決勝戦は日韓対決となった。この2年間で4回目の対戦となるが、そんなに立て続けに対戦するなんて有ったかなぁ….とまず思った。
イランとの準々決勝を見た時には両国ともちょっと調整、仕上がり具合が日本と違うなぁ…どちらが勝っても.苦戦するやろなぁ….と思った。
そして70年代からサッカーを見て来た私はあぁ韓国かぁ…(さっきの自己宣言は何じゃ? )とやや悲観的になった。
Asian Cup での直接対決は確か4回目。それまでは1勝( 2-1 1968年大会 )1敗 ( 2-0 1988年大会 ) 1分 ( 0-0 2007年大会 ) 以外に対戦が少ないのは日本がこの大会に積極的に代表を送らなかった時期が長かった事と日本が本格参加を始めた時は日韓両国シード国となり決勝トーナメントに入らないと対戦機会がなかったからだろう。

アジア杯サッカー:日本戦に向け課題山積み 朝鮮日報より (1)
終盤の体力と集中力韓国はイラン戦で、前半のゲームを支配した。中盤で強いプレスを掛け、主導権を握った。
だが、後半に入ると動きが目に見えて重くなった。体力が低下してプレスが甘くなり、イランに頻繁にカウンターを許した。シュート数は、前半は6本対1本で韓国が上回っていたが、後半は12本対13本でイランが優勢だった。
日本との準決勝は、体力が鍵となる。韓国は準々決勝で120分の死闘を繰り広げた上、試合スケジュールも不利だ。準決勝まで中3日の日本に対し、韓国は中2日しかない。趙監督は、23日には練習をせず、終日オフとすることを決めた。

かつては韓国に90分間力で押し切られる事が常だった。
しかし1992年のダイナスティカップ以来、試合終盤になると韓国選手達ががっくりと運動量が落ちる試合が多く目に就く様になった。 日本の個人技術の高さと戦術が韓国の独特の強さをフェードアウトさせられるようになった。
しかしこれは対日本戦に限らずアジアの中でも80年代で既にイランやサウジアラビアそしてクウェートと云った西アジア、中東の列強を相手にした時に既に見られていた。さきのイランとの準々決勝もそうだった。
日韓共に日本が1日インターバルが長い事が日本有利なポイントと指摘しているがそれはどうだろうか…メンタルも大事なスポーツ。勝った後の疲労感は敗戦後のそれとはまったく違う。 韓国の疲労をあてにしている様では勝てないと思う。

(2)不正確なクロスと低い決定力 
「スペイン式のサッカー」を目指す趙監督は、速いテンポのパスゲームを強調する。イラン戦では精密なパスワークで休みなくイランのゴールを脅かした。クロスの数では韓国が37本で、イランの18本を上回り、コーナーキックも韓国の6本に対し、イランは2本にとどまった。左右サイドからの攻撃はイランより圧倒的に多かったが、ゴールに結び付くものはなかった。決勝ゴールは、ユン・ビッカラムの個人技から生まれたものだった。現代サッカーでプレッシングが強調されるのは、結局はゴール前でチャンスをつくるためだ。韓国は、ボールを持つ回数は多かったが、決定的なシュートチャンスをつくれなかった。
趙監督は「シュートのタイミングが少しずつずれており、シュートに対する欲が足りなかったのが残念」と語った。また、日本戦については「より速く緻密なサッカーをしなければならない。決定力も上がると信じている」と話した。

サイド攻撃は日本も課題だ。得点をみるとセットプレー(レバノン戦の吉田)やシリア戦の岡崎が貰ったPKやカタール戦の3得点の様に中盤からのワンタッチでの展開や長谷部のスルーパス等から創られたチャンスからだった。サイドの崩しが少なかったのは引いた相手が中を固めて来た為だ。 韓国は対等な相手。かえってサイド攻撃の機会が増えるかもしれない。それは韓国も日本をそう見ている事だろう。

(3)李正秀の抜けたセンターバック
韓国の「アキレスけん」といわれるセンターバックは、課題を抱えたままだ。最も信頼の厚いセンターバックの李正秀(イ・ジョンス)は、警告累積で日本戦に出場できない。李正秀はイラン戦終了後「仲間たちがよく戦ってくれるはずだ」と話したが、表情は暗かった。
センターバック二人の組み合わせは、いっそう難しくなった。イラン戦にフルタイムで出場した黄載元(ファン・ジェウォン)は、守備全体をリードするには力不足だ。郭泰輝(クァク・テフィ)は1次リーグの2試合で相手にPKを与えており、洪正好(ホン・ジョンホ)は大舞台での経験が足りない。ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で韓国のセンターバックを統率した趙容亨(チョ・ヨンヒョン)は、今大会では出場機会がない。
日本は、準々決勝のカタール戦で2ゴールを決めた香川真司らFW陣のスピードが優れている。センターバックの吉田麻也がカタール戦で退場処分を受け、準決勝には出場できないが、韓国も李正秀が出られないため、条件は同じだ。 これも日韓共に当てはまる課題。 

韓国は愛するサンガでプレーした李正秀が累積警告で出られない。
愛するサンガから唯一 Asian Cup に参戦している郭泰輝はどうも趙広来監督から信頼を得られていない様だ。趙容亨 と洪正好ではないかな…個人的には郭泰輝が観たいんだけど….
日本のCBは誰だろう。カタール戦で雪辱ゴールを決めた伊野波を吉田の替りに使っても面白くないかなぁ…

      


アジア杯サッカー:準決勝を制すのは?=韓日戦 朝鮮日報より
似たスタイルの日本を破るには?優勝まであと2歩というところまで来たが、決して容易な戦いではない。韓国は25日午後10時25分から、カタール・ドーハのアル・ガラファ・スタジアムで、決勝への切符を懸けて日本と対戦する。
通算対戦成績は40勝12敗21分けで韓国が勝ち越しているが、韓日戦には常に張り詰めた緊張感が漂う。ライバルとの一戦に負ければ「逆賊」になるということは、選手たちも分かっている。だから日本戦は気持ちの戦いなのだ。
「憎む者同士は似ている」という言葉がある。今大会の韓国と日本は、似たようなチームカラーで優勝を目指している。ショートパスを重視する基本的なプレースタイルをはじめ、要となる選手、弱点などもそっくりだ。

■どちらが「バルサ」に似ているか基本フォーメーションは4-2-3-1だ。
韓国はチ・ドンウォン、具滋哲(ク・ジャチョル)が攻撃をリードし、日本はワントップの前田遼一をトップ下の本田圭佑が支えている。中盤で短いパスをつなぎながら、相手にプレッシャーを掛ける攻撃スタイルも似ている。
趙広来(チョ・グァンレ)監督は「日本はパスがいいため、より速く精密なプレーで相手を抑えたい」と語った。両チームとも、速く正確なパスを主体とした「スペイン型サッカー」を目指している。スペインのスポーツ紙「マルカ」は「韓国はアジア・カップで、FCバルセロナに近づいている。ショートパスと速いポジション移動を武器に、攻撃を展開している」と報じた。
一方の日本も、同様の称賛を浴びている。カタールのブルーノ・メツ監督は「日本は『アジアのバルセロナ』といえるほど、組織力が優れている」と評価した。

日本の勝利数を12としていたのは意外だ。 
“私の記録”では11勝だ。1992年と 1995年のダイナスティカップでの勝利はPK勝。公式記録では引分けとされるところ。また 1995年のダイナスティカップで派遣されたのは韓国五輪候補チームだった。先述した 1968年の Asian Cup 予選での勝利を入れたら12勝になるけど。
まぁ2005年の東アジア選手権以来日本は韓国に勝っていないんだけど…

ワントップの池東元は19歳。先のAFC U-19 で日本 U-19 は彼に翻弄された。
今大会2得点だけど共に格下のインド戦。しかし怪我で合流出来なかった朴主永の代役と云うよりもこれからも充分に起用されるのではないか?
今大会3得点の具滋哲はイラン戦ではアジア大会では“ライバル”尹比家林 ( ユンピッカラム ) にポジションを奪われた感じだったがこの Asian Cup では起用に応えていた。イラン戦までは。
そのイラン戦で決勝ゴールを決めたのが尹比家林。このどちらがスタメンだろう? 具滋哲がスタメンか…
韓国は4試合で8得点。日本は11得点。しかしインド戦と無気力だったサウジアラビア戦は割り引いた方がいいだろう。そうすると韓国が4得点、日本が6得点。韓国がオーストラリアと対戦した事も考慮すれば互角の実績か…
日本が気をつけたいのは立ち上がり。サウジアラビア戦では開始数十秒であわや失点のピンチがありカタール戦でも立ち上がりに失点を喫した。
中2日の韓国は全力で先制を奪い、あとは守りを固めるか….

■中盤を守るベテラン対決 
ベテランMFが攻守の要となっている点でも、両チームは似ている。韓国は、国際Aマッチ100試合目となる朴智星(パク・チソン)、日本は、すでに代表100試合を超える遠藤保仁が戦術の核となる。背番号は二人とも「7」だ。 朴智星は左サイドのMF、遠藤は中央の守備的MFとポジションは異なるが、中盤で攻守のラインの間隔やプレスを統率する点では似ている。遠藤は「京都でチームメートだった朴智星との対決が待ち遠しい」と話した。 両チームの得点源となっているのは、共に21歳の具滋哲(ク・ジャチョル)と香川真司。具滋哲は今大会4ゴールで得点王争いに絡んでおり、一方の香川も準々決勝のカタール戦で2ゴールを決めている。二人ともアシストも2本決めており、チャンスメークの能力も高い。


何と言っても朴智星。
かつては愛する京都サンガでプレーし天皇杯優勝を置き土産に渡欧したアジア屈指の選手。今大会の彼を見ているとやはり役者が一枚上手。ポジショニング、局面を好転させるワンタッチパス、強いドリブル、早い攻守の切り替え。イラン、オーストラリアの選手達は誰も彼を止められなかった。彼を止める事よりも、彼の仕事量を最小限に食い止めねば。 どうすればよいのだろうか…
イラン戦では具滋哲が無得点だった。 尹比家林の個人技で決勝点を奪ったけどサイド攻撃なくして大会制覇は考えられない。( もっとも日本に勝ってほしくないけど。) 香川がようやくゴールを挙げられる様になった。これで彼への警戒が強まり他の選手のマークが薄くなれば更に得点のチャンスが生まれる。日本は韓国戦3試合無得点。5年ぶりの勝利に繋がる得点をここで見せて欲しい。 

  

■センターバック、サブGKが弱点 日本の弱点はセンターバック。アジア・カップを前に、DFの要だった田中マルクス闘莉王、中沢佑二がけがで離脱した。準々決勝ではセンターバックの吉田麻也が退場処分を受け、韓国戦には出場できない。世宗大のイ・ヨンス教授(KBS放送・解説委員)は「チ・ドンウォンがDFの間でスペースをつくり、李青竜(イ・チョンヨン)や朴智星のスピードでサイドを揺さぶる『陽動作戦』に出れば、日本のDF陣の組織力を崩せる」と語る。
韓国も、李正秀(イ・ジョンス)が警告累積で出場できないため、センターバックのコンビに頭を悩ませている。また、ゴールを守る守護神が、共にW杯南アフリカ大会で正GKに昇格したという点でも共通している。
日本は、正GKの川島永嗣を除くサブGK2人に、国際Aマッチの出場経験がほとんどない。韓国も、鄭成竜(チョン・ソンリョン)の代役を務められるGKの人材が不足している。


日本DF陣が感じる脅威は朴智星もそうだけど平均身長で4cm日本を上回る高さ。キムシンウォクの様に 190cmを越える選手もいる。 それにしても韓国の若手はタレント揃いだ。 李青龍 ( Bolton ) 寄誠庸 ( Celtic ) 、池東元 洪正好  HSV ハンブルグのソンフンミン( 孫興民 )。だけど 2002年組も朴智星 ( Manchester United ) と車ドゥリ ( Celtic ) 李栄杓 が残っている。 バランス結構取れていると思う。 
それにしても本当に欧州のクラブはよく選手達を放してくれたと思う。
それが無ければ大会の面白さは半減しただろうし、中東、西アジア勢が上位を占めていただろう。

 

私の予想するスタメンは下記の通り

                        10 池東元

  7 朴智星          13 具滋哲      17 李青龍
                       ( 尹比家林 )

             16寄誠庸         6李容来

 12李栄杓    4 趙容亨      3 黄載源    22車ドゥリ
                ( 5 郭泰輝 )

                       GK 1 鄭成龍 

    

何人当たるか解らないけど、結果は我々の希望通りになって頂きたい…..

そして決勝戦は日豪対決になることを祈る。

伊野波、雪辱の逆転ゴール Japan 3-2 Qatar 22 Jan. 2011

2011-01-25 | Football Asia

70分日本は香川のゴールで 2-2 の同点に追い付いたが以降も相手ゴールに迫るのは大歓声に後押しされる地元カタール。 この日のNHKの解説をしていた福西氏は何度も “日本は1人少ないので延長戦には持ち込まれたくない…”と云っていた。

こういう大会では勝ち抜くたびに総合力、それは選手層だけでなく怪我、体力の温存が大事になってくる。 87分攻撃参加した長谷部が中央を上がると Hasid Ismael, Wesam Rizik が挟むようにタックルをいれファールを貰う。
ほぼ正面距離もそれほど遠くない。セットしたボールに遠藤と本田が寄る。 どちらでも良いから決めてくれ…と思う。しかし本田の蹴った弾道は落ち切れずにクロスバーを越えて行く。あぁそんなに思い通りにならないか… 
1人足らない日本は長谷部が上がると言う事はそれだけリスクを負うと言う事だった。89分、今度は長谷部が中盤から前線に送るが相手MFに当たり CB Bial Mihamed が足元に納める。しかしそれを本田がかっさらいドリブルで中に切れ込むが Khaled Muftah がタックルでブロック。そのこぼれ球を遠藤が拾うが Hamid Ismael が遠藤を倒してクリアー、その左を上がった長友も相手MFに倒されているが笛は鳴らない。しかしクリアーボールを拾ったのは長谷部、前線にグランダーのスルーパスが香川に通りゴール前にフリーで抜け出す。 Ali Am Alhamad が後ろからタックルに入るが香川は倒れない。続いて Khaled Muftah が後ろからタックルに入り香川は転倒する。笛は鳴らないのかよ…と思うとこぼれ球を拾ったのは右SBで起用されている伊野波。 伊野波は落ち着いてそのこぼれ球をカタールゴールに蹴り込みついに日本が終了間際にこの試合初めてリードを奪った。 

2007年10月17日。 北京五輪予選で日本はカタールと同組になり9月12日に国立で行われたホームゲームでは 1-0 で勝ったものの試合内容はカタールに押されていた。そしてドーハ Al Saad Stadium で行われたアウェーゲームでは43分青山直晃のゴールで先制するも77分に追い付かれ、ロスタイムに入り献上したPKを決められ勝点を逃したがその痛恨のハンドを犯したのが伊野波だった。 
結局日本は北京五輪出場権を勝ち取ったが、五輪メンバーには伊野波の名前は無かった。 最終予選6試合中5試合フル出場を果たしていたのだけど……
その伊野波が決めた勝ち越しゴールだった。
それにしてもこのシーン、何度も日本選手が倒され、特にPA内で香川に入れられたタックルはその時点で笛が吹かれても良かったと思ったけど、マレーシア人のSUBKHIDDIN MOHD SALLEH 主審はアドヴァンテージでも見ていたのかな…

これでスタジアムの雰囲気は完全に変わった。大歓声は消え日本人サポーター達からの声が目立つ。 しかしロスタイム4分と表示され再び地元サポーター達から歓声が上がる。 日本は92分香川が下がりDF永田が投入され逃げ切り態勢に入る。 
93分, ロスタイムに入って Alhamad に替って投入されたFW Al Marri からのパスを受けた右SB Al Ghanim が放ったシュートは GK 川島がパンチで弾きカタールのCKに。 そのCKを本田がヘッドでクリアーし再び Fabio Cesar がショートコーナーのパス交換から左足で入れたクロスに Sebastian Quintana がシュートを放つがサイドネット。 川島のGKから大きく前線の本田に送られるがカタールも最後の力を振り絞りそこからカウンターに転ずるが日本ゴール前に入れられたロングボールは永田がクリアー。そして91分40秒試合終了を告げるホイッスルが鳴り日本が4大会連続の準決勝進出を決めた…. 最後まではらはらしたけど、日本の底力を見せつけた試合でもあった……

  

無気力のサウジアラビアを撃破して準々決勝進出を決めた日本の対戦相手はカタール。私の希望は日本がGroup B を首位で勝ち抜き、 Group A はカタールに1位で抜けて貰い、中国が2位で抜けて準々決勝で対戦し、中国を殲滅してくれる事だった。しかし初戦でカタールがウズベキスタンに敗れたので“思惑”がすっかり狂ってしまった…
ホスト国のカタール相手に主審の“ホームアドヴァンテージ”な判定をされたり、PK 戦に持ち込まれそうな気がしてなるべく当たって欲しくなかった。
ワールドカップや五輪予選と異なり何試合もの試合結果で勝点数を競う試合の1つではなく、トーナメント戦の1発勝負。負けても残り試合で取り返しましょう…なんて事は出来ない。

カタールと言えば私にとってはワールドカップへの出場経験こそないがイラン、イラク、サウジアラビアに並んで中東の強豪国と云う印象が消えない。ロス五輪、バルセロナ五輪にはアジア地区予選を勝ち抜き出場権を獲得している。 U-17 U-20 となると日本がメキシコ五輪以来初めてアジア地区予選を勝ち抜いた1994年の AFC U-16, U-19 の前に何度もFIFAの大会に進出している。
確かにロス五輪予選以外の年齢制限のある大会では常に“年齢詐称”疑惑が点いて回ったけど… ただバルセロナ五輪予選は圧倒的な強さでアジア地区最終予選を1位で通過し五輪でもベスト8に進出した。

試合の前日FW HUSSAIN YASER M ABDULRAHMAN が監督の起用方法に不服を唱えたのでチームから追放された事が報道された。
しかし Sebastian Quintana とコンビを組む2トップは中国戦でスタメン起用され2ゴールを上げた Yusef Ahmed Aliだと思っていたのでそれほど“吉報”でもないと思った。一方の日本はGK 川島が復帰するが松井が怪我で離脱し内田が累積警告で出場停止。前線は岡崎を起用、内田のポジションはサウジアラビア戦で途中出場した伊野波 だった。
サウジアラビア戦で出て来た時にあの北京五輪予選のカタール戦を思い出した。 その試合に出場したメンバーで再びこのカタール戦に出場を果たしたのは他に本田圭祐がいた。李忠成、柏木が五輪予選ではスタメン起用され内田とGK西川は控え選手だった。
また前回大会のカタール戦に出場した選手は遠藤1人だった、というよりも今大会のメンバー自体、2007年大会経験者は他に今野、伊野波そしてGK川島の4人のみ。
それだけ世代交代が進んでいるのか?

一方のカタールは前のクウェート戦からメンバーとほぼ同じスタメン。試合終了2分前に投入された 本来DFのMesaad Ali Alhamad が起用され2列目右に入った。
これは香川、長友対策か?
GK は不動のQasem Abdullhamed Burhan 。左SB Hamid Ismaeil Khaleefa はと CB BilalMohammed Rajab左SB Ibrahim Abdulla Al Ghanim らは北京五輪日本戦に出場。そしてもう1人のCB Ibrahim Majed は前回の Asian Cup 日本戦のスタメン。DFラインはみな“日本戦” 経験者。ボランチにガーナからの帰化人選手 Lawrence Awuley Quayne が前大会の日本戦にも出場した Wesam Rizik Abdulmajid と組む。
2列目右は上述した Hamid Ismaeil 左にはMohamed Elsayed AM Sayed 。
そして2トップはお馴染みの Sebastine Quintana と中国戦2ゴールのYusef Ahmed M Ali 。 Bruno Metsu 監督が日本と相対するのは確か4度目。どういう対策を講じて来たのだろう…

  

選手入場の際にまず審判団が映し出されマレーシア人の Subkhiddin Mohad Salleh 主審とわかりちょっと安心した。
2004年 Asian Cup のヨルダン戦で宮本の抗議を聞き入れてPKのゴールを替えてくれた主審だ。他にもACL等の国際試合で何度か主審を務めたのを見た事がある。この Asian Cup を最後に国際試合の審判から身を引くとの記事を見た。

  

日本のキックオフで始まった試合はまず日本が攻め込む。2分36秒には本田のパスを受けた香川がシュート体勢に入るが Hamid Ismael がCKマークに入りCKに。その前にマークに入った Mesaad Al Hamad の手に当たった様に見えたが.. 4分41秒には岡崎が本田とのパス交換で抜け出すが倒される。しかしここも笛はならない。 Salleh 主審ここは笛を吹いてくれても…と思った。
8分に今度はカタールがチャンスを作る。 Quintana のシュートが今野の足にあたりこぼれたところを Al Hamad がシュートを撃つが川島がナイスセーブで防ぐ。
11分、CB Ibrahim Majed が岡崎と交錯して倒れて動けずピッチの外に運び出される。 かなり傷んでいるらしいがなかなか交替選手が出てこない、と云うよりも準備が出来ていなかった様だ。 
しかしその1人少ない間にカタールが先制ゴールを挙げた。 中盤で吉田から岡崎のへのパスを拾った Al Hamad が前の Sebastian にフィード。そしてそのままドリブルで持ち込み最後は吉田をかわして中に切り返して日本ゴールにシュートを蹴り込んだ。今大会 Sebastian の初ゴールだった。
リプレーが何度か出たがSebastian にボールが出る時に逆サイドの伊野波が上がり切れておらずオフサイドにならなかった。 元々CBの伊野波にとっていきなり厳しい場場面に遭遇してしまった。

  

地元サポーター達の大歓声が上がる。その歓声の中、失点を許した川島の表情が映し出されるが唇が異様に紫色だったのが気になった。前の試合に出場停止だったので試合勘がちょっともどっていないと自身がかんじているのか…

日本はサウジアラビア戦でも開始早々あわや失点..という場面があった。この時期 Jリーガー達はシーズンオフ中。まだ試合モードに入るには時間が掛かるか??

そして試合再開のキックオフ時に交替選手 18歳のKhaled Muftah がピッチに入った。 先制点を挙げたカタールは攻撃に転ずるとボランチの2人の押し上げが早く前線の Sebastian と Ahmed M Ali の2人にどんどんボールを入れて来る。そして Sebastian はDFを背負いながらうまく相手を抑えたり転んでファールを取ろうとしたり。ドリブルの速さと力強さはやはりアジアでもトップクラスだ。
また両SB も高い位置をキープし攻撃に絡んでくる。そして日本選手がボールを拾うと早くに守備態勢にはいり攻守の切り替えが早い。こういうときにはDFの裏にボールを放り込んでラインを下げさせるなどすれば良いと思うのだけどパスは足元ばかりに。 その足元への縦パスが何度もカットされた。
24分24秒、右サイドで得たFKからカタールゴール前にボールが入るがクリアーされる。そのこぼれ球を拾った長友がミドルを放つがポストの右に外れて行った。これが日本が撃ったこの試合最初のシュートだった。だがようやく落ち着きを取り戻したのか前線でもボールが回る様になった。 
そして日本に同点ゴールが生まれる。前線で香川からのボールを中央で受けた本田が相手DFの裏に飛び出した右の岡崎にボールを送るとフリーで抜け出す。 そして逆サイドにループ気味にボールを上げるとそこに香川が Al Hamad に後ろから押されながらも身体ごとボールと一緒にカタールゴールに飛び込んだ。 

  

バイタルエリアでの見事なボール回しと岡崎、香川の裏への飛び出しだった。
大会前 AFC のホームページで Goal Machine と比喩された香川の大会初得点でった。
25分あたりから相手コート内に入ってワンタッチでボールを回す攻撃が非常に効果的だった。中東では天候のせいもあってかショートパスを速く回されたりワンタッチ、ツータッチのパスを回す動きに対応するのは苦手とするチームが多い。同点にしてからも試合の主導権は日本が握り本田が相手ゴールに御迫るシーン等何度かあったチャンスは得点に結びつかずに前半を終えた。 
それにしても日本サポーターの数も少なくない、あぁ見に行きたかったなぁ....

    

後に調べた公式記録では気温は17度だった。後半は日本の運動量が更に勝り優位に試合を進めるだろう..と思った。雨が降ってくれればカタールに不利になるのに…と思うもこの日は降雨の気配は無かった。

後半開始直後 Sebastian と吉田が交錯して転倒し吉田にイエローが出される。 ちょっといやなスタートだったが思えばこれが災難の始まりだったかもしれない。 Sebastian は前半にもまして日本DF陣に身体を預け何度も倒れる様になった。そして Yusef Ahmed とのコンビネーションも徐々に時間が経つにつれて脅威となる。 50分には Yusef Ahmed が右から中に切れ込んでシュートを撃つが川島の正面に。 52分には Sebastine がYusef Ahmed からのパスを受けフリーで日本ゴールに迫るが伊野波が必死に戻ってシュートを撃たせない。 開始からこの2トップめがけて放り込まれるロングボールを警戒してDF陣が押し上げられず中盤との間が空いてきていた。 そしてボランチ遠藤、長谷部が相手ボールになった時に入るマークがやや後手になっておりその分DFがマークに腐心する時間が続く。 ただこういう状況で攻守に渡って…と云うのは酷だろう。まずは相手の攻撃を抑えて…と思った。

  

57分に長友がサイドを上がりいれたクロスに岡崎が飛び込み CB Ibrahim Majed の前でヘッドを放つが惜しくもポストの右に。60分にはようやく前田にボールが入り左に振り走り込んだ長友がミドルを撃つがGK Qasem Abdull の正面に。
これで日本もペースを掴むか…と思った63分、とんでも無い事が起こる。 
カウンターから Yusef Ahmed がドリブルで上がったところに吉田がスライディングでストップ。両者ともに脚をぶつけた様で立てないところに Salleh 主審が歩み寄り胸ポケットからカードを取り出そうとする…あぁ吉田退場か。厳しいなぁ…と思うと案の定この日吉田に対して2枚目のイエローカードを提示しすぐにレッドカードを出した。 
大歓声が沸き上がる厳しい判定に見えたがリプレーを見るとスライディングで倒した Yusef Ahmed が起き上ろうとした時に吉田の脚に再びカニばさみの様に脚がはさまり吉田が故意に行く手を阻んだと取られたのだろう。日本はこれでシリア戦に続いて1人少ない状況になりカタールは絶好の位置でFKを得た。しかも4分前にブラジルからの帰化人選手 Fabio Cesar Montesin が投入されたばかりだった。
左足得意の Montesin がボールをセットする。上げられると吉田がいないのでちょっと...と思うと直接日本ゴール目がけて蹴り込まれた弾道は両選手の間を縫う様にそのままゴールネットを揺らした。

ベンチ裏に引き上げる道中だった吉田の表情がアップになる。
Montesin の見事なFKだった。そしてナイスタイミングの投入だった。でも壁が香川1枚だけというのも…人数が減ったから仕方なかったか… Montesin はワールドカップ予選にも出て来た選手なので特徴は解っていたと思うんだけど…

スタンドはもう大歓声にお祭り騒ぎ。 流れは完全にカタールだ。 こんなに苦戦するとは…やはりホームゲームは特別な力が備わるのか…
試合再開直前にCBに岩政を入れてトップの前田を下げ、岡崎の1トップに。この劣勢はどう挽回するのか… 再びリードを奪ったカタールは日本が攻撃に転じてもファールでプレーを止めて守備を整える。 Sebastian も前線からプレスに入る。それにしてもこの大会の Sebastian は必要なことなのだけど攻守に献身的だ。
2006年アジア大会で“衝撃のデビュー”を飾って以来こんな Sebastian は前のワールドカップ予選ではお目にかかれなかった。
まさか 2022 年の地元開催のワールドカップに出場しようとは思っていないだろうが次のワールドカップ予選も本当に要注意だ。
このまま負けてしまうとは思わなかったけど、相手もなかなか研究しているかなぁ…と思った。ワールドカップ予選でも2試合対戦しているし….

しかし次のゴールを奪ったのは日本。70分香川が相手から奪ったボールを本田に送り、本田は前線に出す。そこには岡崎、香川、Bilal Rajab 、Muftah が犇めいているがボールはピンボールの様に選手間に当たって最後は右前方にこぼれ、香川が抜け出しフリーでコントロール。最後は左足で振り抜いたシュートがカタールゴールに突き刺さり、日本は再び同点に追い付いた。 
   

フリーで抜け出たとはいえ香川の落ち着いて放った見事なシュートだった。
再び追い付かれたカタールは3点目を狙いボランチのドリブル得意の Lawrence が前に出てくる。そしてその度に大歓声が後押しをする。82分Montesin がドルブルでPA内に切れ込んでくるが伊野波がクリアーでCKに。そのCK に Bial Rajab が岩政と今野の間に割り込んでヘッドを放つが外れて行く。
Sebastian はサイドによってチャンスメークを試みる。これも彼のプレースタイルが変わった一面。前はそういうプレーが見られなかった。83分には Montesin がシュートコーナーを Bial Rajab に送り、そのままシュートを撃つが川島がキャッチ。 Lawrence がしっかと詰めていた。 85分には Montesin から右サイドでボールを受けた Sebastian が岩政がマークに入る前に放ったミドルはサイドネットを直撃。一瞬ひやりとさせられた。 1人少ない日本は前線に人がいない。香川が中盤より後ろに下がって来ている。延長戦に入るとさらに劣勢を強いられる。こうなるとワールドカップで見せた良い位置でのFKに期待するしかないか…
87分長谷部が倒され絶好に位置でFKを得た………

何とかカタールを振り切った日本だった。
この3年半で3回日本と対戦している Metsu 監督はかなり研究をして試合に臨んだのではないかな….

Semi-Finalist は他にウズベキスタン、オーストラリア、韓国。 中東、西アジア勢は全滅となった。この結果をみて湾岸諸国そして西アジア諸国は五輪、ワールドカップ予選に向けてどう巻き返して来るだろう..

  

日本は準決勝で韓国との対戦が決まった。 
韓国はカタールよりの力があると思う。苦戦は免れない。昨年は2敗1分。

今はでも韓国戦よりもカタール戦の勝利の余韻に浸りたい…

そして睡眠不足はどこで穴埋めしようか…

そして一言云わせてくれぃ。 伊野波 ナイス雪辱ゴールだったぞぉぉ…


   


日豪対決 実現するかなぁ.....

2011-01-22 | Football Asia

Asian Cup はやはり面白い。ワールドカップ、五輪に並んで面白い。
UEFA Champions League, 欧州選手権も面白しろいがまた違った面白さがある。
いやそれ以上の面白さが。それは日本が参加できる大会だからだ。
その Asian Cup 開幕からあっという間に2週間が経った。そして日本がカタールを激戦に末に破り、ウズベキスタンが今大会“台風の目”となったヨルダンを振り切り Semi Finalist となった。そして大会はあと6試合を残すのみとなった。
参加国はワールドカップの半分の16。従ってワールドカップと異なり大会期間は約3週間。
でもワールドカップ本大会出場枠が16しか無かった時、憶えているのはアルゼンチン大会….もっと長かった気がしたけどその大会(と、その前に西ドイツ大会 )は1次リーグを勝ち抜いた8カ国が4カ国ずつ2つのグループに分けて決勝進出2カ国を決める為に総当たりを行う2次リーグが行われた。だから1次リーグ以降トーナメント方式を採用した今回のアジア対かよりも 6試合も多かったんだなぁ…

1次リーグが終わって上位8カ国が残って始まった決勝トーナメント。
いよいよアジアの強豪同士の激突が始まるとなると思うとわくわくする。それは3年前 EURO 2008 の決勝トーナメントを前に感じたものとは異なった楽しみだ…
今日の準々決勝はオーストラリアvs イラク、 韓国 vs イラン。 キックオフ時間が楽しみなカードだ。
最終戦のバーレーン戦を 1-0 の勝利で飾り、韓国がインドに1失点を喫したおかげでSoccoeroos は Group C を首位で通過したので準決勝の対戦相手は前回の覇者イラクになった。 
イラクとは前回1次リーグで対戦。しかし高温多湿のバンコックの中で全く動く事が出来ない Socceroos は 1-3 で完敗した。
そして両者は翌年から始まったワールドカップ3次予選でも相対し Brisbane で行われたホームゲームは Kewell のヘッド1発で勝利を収めたもののアブダビで行われたイラクの“ホームゲーム”ではスコアーこそ 0-1 だったが内容は完敗だった。しかしホームで勝った試合も試合内容はイラクに押されており Schwarzer が連発するファインセーブが無ければイラクの“ホームゲーム”と同じ結果になっていただろう….. 

 


Jedinak scores as Australia make quarter-finals

バーレーン戦の Soceroos のスタメンは肩の負傷の David Carney に替り Jonathan McKay, 負傷者ボランチ Jason Culina に替って Carl Valeri , Luke Wilkshire に替って Jade Northらが起用された。 Valeri はワールドカップメンバーだったが North, McKay はメンバーから漏れたもののこれまで何度も召集されAマッチ出場経験のある選手。一方のバーレーンは韓国に敗れインドに勝ったがインド戦では2失点を喫した。引き分けると得失点差でオーストラリアが1次リーグを勝上がる。しかし勿論バーレーンが勝てば準々決勝進出を決める。
オーストラリアは 2試合を終えて韓国と同じ1勝1 分。韓国は最終戦、誰も勝利以外予想しない今大会最弱のインドが相手。(まぁ何が起こるか解らないのがサッカーだけど。)  Group 1位で勝上がらないと準々決勝の相手はイランが確実。
今大会のイランはかなり調子が良い。初戦のイラク戦での鮮やかな逆転勝。第2戦の北朝鮮を見て大会参加16カ国 No.1 じゃないかなぁ…と云う印象だった…だからまず当たりたくないだろうなぁ…と云う相手と思った。

したがってこのバーレーン戦は負けられない試合でもあった。
バーレーンとはワールドカップ最終予選でも同組となっている。マナマで行われたアウェーゲームは徹頭徹尾押しまくられており終了直前 Bresiano のゴールで辛勝をした相手。GKが Premiership でも屈指の Schwarzer でなければ負けていた試合内容。 この前のワールドカップ予選の Socceroos のMVP は何と言っても Schwarzer だったなぁ…

試合開始からサポーターの歓声に後押しされるのはバーレーン。
選手がボールを前に運ぶ度に大歓声が沸き上がる。それでもオーストラリアは Brett Emerton, Tim Cahill が惜しいシュートを放つ。だがバーレーンにこの日スタメン起用された左サイドバックのMatt McKay を狙われHamd Rakae, インド戦で4ゴールを挙げたIsmaeel Abdulatif, Abdulla Fatadi Abdulla Omar ら日本でもなじみのある選手が前線に上がって来る。 CB にベテラン Lucas Neil で無ければとっく失点してしていただろう。 
しかし中盤で徐々に主導権を握りだした Socceroos はKewell Holman からのクロスを受け強烈なシュートを放つ。このショットはGK Mansoor のファインセーブで防ぐがJedinak が37分に相手クリアーボールを拾いそのままハーフボレー気味に放ったロングシュートがバーレーンゴールに吸い込まれこのゴールが決勝点になった。
これでトルコのGencelerbirligi でプレーしている Jedinak は韓国戦に続いて連続ゴール。 A-League Central Coast Mariners 時代からパワフルなロングシュートは定評が高かった。



先制直後にも Jedinak はロングシュートを放つが今度は GK Mansoor がファインセーブを見せる。前半終了前に Emerton が今大会2枚目のイエローを受け次の準々決勝戦には出られなくなってしまった。
後半に入り最初のチャンスを掴んだのはバーレーン。Abdulatif の強烈なミドルシュートは Schwarzer がストップ。
52分オーストラリアは決定的なチャンスをものにできなかった。 カウンターからKewell がドリブルで突破し上手く GK Mansoor をかわして右サイドに走り込んだ Cahill に素晴らしいクロスを送るが力が入りすぎたか Cahill はこれをミスショット( いやミスヘッド ) 地面を蹴りあげて Cahill は悔しがる。 
57分今度はバーレーンがカウンター攻撃に転じOmar が中央をドリブルで上がり Fatadi が Ognenovski がマークに入る前にミドルを放つがまたも Schwarzer が弾き出す。Jaycee John の動きにDF陣がつられて Abdul Fatadi にボールを持たせすぎた。 66分 バーレーンは更に大きなチャンスを掴む。右サイド Isa から入ったアーリークロスが逆サイドのフリーの Fatadi に渡りシュートを放つが Schwarzer が足でクリアー。 更にそのリバウンドにバーレーン選手達が飛び込むがオーストラリアDF陣も必死のディフェンス。
Fatadi は68分にも絶妙のスルーパスを受けるがここは Ognenoski が長い脚を入れてシュートを撃たせない。この試合前半からカタールでは珍しい雨が降り続いていたが60分過ぎからバーレーン選手は雨のピッチに慣れて来たのか収まる様になった。それに両チームとも中盤のマークが甘くなりミドルシュートの応酬となった。
ただ優位に攻めるバーレーンは高さではオーストラリアDF相手では苦戦を強いられCKでも Ognenovski らに跳ね返される。前のワールドカップ予選では Mohamed Adnan と云う長身のヘッドの強い選手がいたがこの大会には招集されていなかった。
77分オーストラリアベンチは Kewell を下げ Scott McDonald を投入し Cahill と2トップを組み、更に2分後 Jade North が下がり Neil Kiljenny が投入され 中盤に入り Emerton が右サイドバックに入り、 Valreri が右の2列目に入った。
試合時間が無くなり85分にバーレーンは Omar が強烈なミドルを放つがGK Schwarzer の正面。最後の数分、両者得点を狙い当たりがきつくなって来る。西村主審もゲームコントロールに忙しくなる。 87分 Cahill を下げ、 Melbourne Victory の若い Robbie Kruse が投入される。脚を痛めてしまった様だ。 そしてロスタイムが4分と表示される。92分 Omar からのパスを受けた Malood が Ognenovski をかわしてシュートを撃つがポストの右に外れる。終了間際にOmar がドリブルでオーストラリアゴールに切れ込む。 Neil がマークに入り転倒するが、ここは西村主審が“私は見ていたよ”というジェスチャー。 そしてスコアーはそのまま動かず試合終了のホイッスルが鳴り響いた……

中東で珍しい雨がこの日も降った。これが無ければもう少しバーレーンが優勢に動けただろうか…..

怪我人続出…

決勝ト-ナメント進出を決めたオーストラリアだが、怪我人と出場停止選手がいてメンバー構成がどうなるのか.. Luke Wilkshire と David Carney は戻って来れそうだが Jason Culina は膝の怪我がまだ完治せず練習を切り上げている。Holger Osiek 監督も Culina はイラク戦には起用出来ない見通しと漏らす。
更に深刻なのは Tim Cahill の怪我と Brett Emerton の出場停止。バーレーン戦では終了間際に相手DFとの空中戦で肩を痛めた Cahill は若い Kuruse と交替でベンチに下がった。まだイラク戦でのプレーに就いては言及されていないが、 Cahill 抜きだと攻撃は….

ドイツ人のWolfgang Sidka イラク代表監督は同じドイツ人監督である対戦相手の同じドイツ人Holger Osieck 監督に就いては 
“彼を良く知っているが残念ながらお互いのドイツ人監督は準々決勝で直接対戦するので大会が終わってから会いたいね。” この様に語った。

“試合は難しいものになるだろうが、我々は充分な準備を行いそして何を次にすべきか解っている。 重要な事は自分達の試合を心配する事で、対戦相手に就いて考えすぎると次に何をすべきかと云う事を忘れがちになる。”
Kewell 同様ワールドカップ予選のイラク戦、ホーム、アウェー共にプレーした Jade North は “イラクと対戦した時は、彼らはあまりにも動きが早くて流動的であったということ。彼らは良いサッカーをするチームの一つで彼らは前回の Asian Cup 王者でそれを皆に証明しようとしている。”
この様に述べた。
Emerton の不在に就いては“これが最初では無い。彼の出場停止は残念だがしかし我々は最後の日曜日もまだ残っているだろう。我々のプラン通りには事が運ばないだろうが、大会でも良いチームの動向を見て彼らは必ずしもいいプレーをしていなくても勝つ事があると言う事を思い出すだろう。”
DFの要 Lucas Neil はこう話した。 

 

ここまで来たら今年の Asian Cup の決勝戦は日豪対決にならないかなぁ.... その前に日本は準決勝で韓国かイランに勝たねばならない.....


近畿一丸の全国高校サッカー 準決勝第2試合から

2011-01-20 | 五輪 U-20, U-17

準決勝第2試合 滝川第二高校 0-0 ( PK 7-6 ) 立正大淞南

両チーム得点機は多かった。決定機第1試合よりもずっと多くあった。しかし第1試合では4ゴールも決まったのに第2試合は共に無得点のままPK戦に縺れ込んだ。

PK戦は共に譲らない。“先攻”の滝川第二は樋口君、濱田君、香川君、谷口君と4人連続で決める。
一方の立正大淞南は池田君、徳永君、加藤君が決めた後の4人目小田君が左上に外してしまう。1番手池田君のシュートがポストに当てて失敗したかに見えたがGK下出君が池田君が蹴る前に先に前に出たとのことで蹴りなおしとなった幸運があったのだけど…
次に蹴る土師君が決めると滝川第二が勝利を収め関西対決が実現する。そう胸算用しているとGK三上君が左に倒れ込んで土師君のショットをストップする。
こうなると次の滝川第二5人目中村君に多大なプレッシャーがかかるがその中を中村君は右上に決め、6人目、サドンデスに入る。 滝川第二 本城君、立正大淞南
竹内君、共に決めた後、白岩君のシュートは左ポストを直撃して滝川第二が一転大ピンチに陥る。 
しかし今度は滝川第二GK下出君が稲葉君のシュートを右に倒れ込んでナイスセーブでチームを救う。こうなって来るとPK戦で勝敗をつけるのは酷だなぁ…再試合…出来ないかぁ…と思いを巡らせる。
滝川第二8人目高原君が決め、続く福島君がボールをセットしている時、テレビ画面は急に“この番組は…”と何と中継終了を告げ出したではないか…

    おいおいこんな良いところで…

こういう経験、高校サッカーの中継では何度かあったなぁ…
昭和51年に開催された時の準決勝戦、浦和南対帝京….昭和55年に行われた1回戦の旭対北陽…. あの時は(何十年前や…)今の様にインターネット等無い時代。結果は夕方のスポーツニュースまで待たねばならなかった。
私は慌ててIモード(今はこう言わないか??)とPCのスイッチを入れた。 ネットを繋いで…. YAHOO に繋いで速報を見ると“滝川第二がPK戦を制す”という文字が… あぁこれで関西対決が決まった…と思った直後、今度はテレビ画面から最後のシーンが伝えられる。 椎屋君のシュートが入らんかったんやなぁ……

    

それにしても日本テレビ、( 関西に居た時は読売テレビ ) ええかげんにせぇよ….

と私は呟かざるを得なかった…

嫌韓流本が世間に出まわった頃韓国ではこれに対抗して反嫌韓流本が発行され日本語版も日本で発売された。
そこには当然竹島(獨島)問題の事も取り上げられており、“竹島”が自分の県に属していると主張する日本の島根県は 2005年に県議会が“竹島の日”条例を可決したのは日本の都道府県の中でも最も財政の苦しい県の一つである島根県が国から“竹島”絡みで補助を受ける為の一環である….てなとんでも解説が述べられていた。 

この本は他にも昭和天皇が極東軍事裁判に召喚され発言した等まったく出鱈目な事を並べている笑える本であり素人の私でもいくらでも論破できる事がつづられていた。そ

れにしても島根県の財政と竹島を結びつけるとは…こういう発想も必要なんかいな??? 
そして竹島問題に就いて静観を続けている日本政府にも領土奪還の“発想”をはやく持ってもしいものだけど…

   

今年の選手権は関西勢もそうだけど島根県代表の立正大淞南の躍進も後世に語り継がれるのではと思う。
島根県はかつて西中国地区代表として山口県代表と選手権の代表を競っていた。だけどどちらかと言えば山口県の高校が優勢だった記憶がある。
1都道府県1代表制となった第62回大会以降、初戦の壁は厚くしかも大量得点差で敗れた年も何度かあった。そして第67回大会、ようやく大社高校が真岡高校(栃木県)を破り悲願の初戦突破を成し遂げた…
それだけに今大会は立正大淞南が勝つたびに、野洲高校を破り新潟西高校を破って島根県勢初のベスト8に残り更に準々決勝戦で西武台高校をPK戦で破り国立の舞台に勝ち進み、勝つたびに地元では大いに沸いたに違いない。

個人的には久御山高校が勝ったので関西対決実現の為に滝川第二に勝ってほしいと思っていたんだけど、ここ10年はここまで来たらどっちにも負けて欲しくないし、負けても国立のピッチに立てたから満足かなぁ…と思う様になった。そして今年も… この試合の見所は両チームの得点力。立正大淞南の加藤君は7得点。滝川第二の樋口君は6得点、浜口君が5得点。点の取り合いになれば面白いかなぁ….第一試合では合計4得点入ったのだからこの試合はもっと入るかな…と思った。スタメンを見ると立正大淞南は前の西武台戦と同じスタメン。 
滝川第二はDFを2人替えて左SBに島君CBに高橋君が左SHには恵君がそれぞれスタメンに起用された。そして樋口君と浜口君の強力2トップはこの日も健在だった。

立ち上がりは立正大淞南が攻勢に出てくる。
3分57秒には右から池田君が切れ込み入れたクロスにわずかに加藤君が届かない7分27秒には右SB椎名君がドリブルで上がり池田君に送りシュートを演出するがDFに当たる。9分40秒には加藤君がドリブルで切れ込み恵君と島君をマークに引きつけ中に入れると池田君と新里君がなだれ込むがシュートは打てない。
だが10分を過ぎたあたりから滝川第二はボランチの谷口、香川両君が高い位置に出て来る様になり前線へのボールが繋がるようになる。12分には椎屋君がヘッドでクリアーをしたところをボランチの谷口君が拾って放ったミドルが立正大淞南を襲うがGK 三山君がナイスセーブで防ぐ。
その直後にも後方からのロビングを浜口君が椎屋君と競りながら落としたところを竹内君を上手く抑えた香川君がシュートに持ち込むがここも三山君が好セーブ。
滝川第二は守っても左SHの恵君とボランチの谷口君が巧みな連携で相対する立正大淞南のこれまで7得点の加藤君をマークする。
それでも時折逆サイドの池田君がドリブルで突破を図る。だけどシュートになかなか持ち込めない。 37分恵君が左サイドを上がり入れたクロスにCB竹内君と競りながら樋口君がヘッドを放つがまたもGK三山君がナイスセーブを見せる。

“樋口君は右足首をねん挫している…プロ志望だけどまだ進路が決まっていない。”てなことをアナウンサーが云っていた。ならば是非京都サンガに….と思っていたけど大会後清水エスパルスと仮契約をかわしたとの記事を見つけた…あぁ残念。

滝川第二は35分から中盤を飛ばして一気に前線にボールを入れる様になって来た。しかしそのロング、ミドルのパスも正確だ。最近は本当にパスのレンジも長くなって来たなぁ…

45分17秒には左からの樋口君のクロスに香川君がフリーでヘッドを放ったがクロスバーを越えてしまった。そして2分あったロスタイムも終えて両チーム無得点のまま前半が終わった。立正大淞南の南監督は引き上げて来る選手達に向かって控室に入る前になにやらカツを入れていた。 
前半を終わってシュート数は滝川第二が9本に対して立正大淞南は4本、CKは滝川第二6に対して立正大淞南は1つも取れなかった。

   

専門誌を見てみると立正大淞南の選手達の前の所属先はほとんどが大阪を始め関西地区。2009年に野球部が全国大会に出場をした時も山陰地区出身の選手がいないと話題にされたけど山陰地方の私立高校はこういう事は今更珍しくないだろう。私は悪いとは思わない。高校生たちが充実した学園生活を送れるのであるならば…

後半に入っても早々に滝川第二が攻勢に出る。
21秒には浜口がミドルを放つが弾道はクロスバーを越え、46分25秒には左SB島君がゴール前に入れたハイボールを浜口君が頭で落とし拾った本城君が中央から左に寄りながらドリブルシュートを放つが中村謙吾君がクリアー。
後半立ち上がりはロングボールをどんどん入れて来る。

劣勢の立正大淞南ベンチは現状打破を図る為に52分新里君を下げて福島君を準々決勝同様投入し、右SHに入り加藤君をFWに置き池田君と2トップを組む。
そしてそれが功を奏したか一気に立正大淞南が攻勢に出て来る。52分51秒には左サイドを上がった加藤君がスルーパスを送ると池田君が相手CBの間に走り込んで放ったシュートはわずかに左に外れる。 56分22秒には再び加藤君が相手のパスをカットし左の小田君に送ると小田君はドリブルで持ち込みクロスを入れるとそこに走り込んだ加藤君がダイレクトでショットを放つ。しかしここは相手DFに当たりゴールには至らない。
58分34秒にはサインプレーを見せる。池田君のCKから徳永君に送るが徳永君はスルーして後方で受けた小田君がヒールで戻したところを中村謙吾君がシュートを放つここは相手DFに当たりこぼれ球を前線に上がっていた右SB濱田君が中に入れる竹内君を走らせるがその前にGK下出君が掴む。立正大淞南のサインプレーというよりもトリックプレーは定評があるらしい。
滝川第二とは練習試合をした事があったらしいがそこで見せなければよかったなぁ…と南監督は試合前に報道陣に語っていたらしい…

今度は劣勢続きになった滝川第二は60分過ぎから本城君(右)と谷口君(左)両サイドいっぱいに開く様になった。62分49秒には本城君福島君からボールを奪ってドリブルで上がり相手選手3人に囲まれながら谷口君に戻してシュートを撃たせるがポストを叩く。66分には浜口君がヘッドで落としたところを谷口君が拾って放ったシュートはバーを越えた。谷口君は紫光クラブでプレーしていたらしい。
ならば将来はサンガに入ってくれぃ。 

67分スローンを受けた浜口君が右サイドから入れたクロスに樋口君がGK三山君と競りながらヘッドで落としたところを浜口君がフォローに入るがここも決まらない。
71分竹内君が浜口君を倒したプレーにイエローカードが出される。そして得たFKに樋口君が胸でトラップをして放ったシュートは相手DFに当たりリバウンドを浜口君が撃つが決まらない。 75分には右サイド本城君が上がり後方から走り込んだ濱田君に戻し上げられたクロスに樋口君が椎屋君と競りながらヘッドを放つがゴールをとらえられない。78分30秒にはセットプレーから樋口君が中央をドリブルで上がり右サイドの本城君に送りファーサイドの恵君に送るがそこから放たれたショットはGK三山君がファインセーブでストップ。 今日の三山君は何失点防いだのだろう…

再び攻勢に出て来た滝川第二ベンチは80分にFW浜口君を下げて常峰君を投入し83分には恵君に替って鹿島学園戦でゴールを決めた白岩君をピッチに送る。浜口君は怪我の状態が心配だ…
だが残り時間10分を切ってから立正大淞南が猛攻を見せる。対戦相手のストライカー浜口君が下がった事が選手達に勇気を与えたのだろうか…
85分加藤君が中央でボールを奪い左前方の小田君に送る。そして上げられたクロスにドンピシャのタイミングでFW池田君がヘッドで合わせるが僅かにクロスバーを越える。 フリーだったのに….
しかし2分後更に決定的なシーンが立正大淞南に訪れる。白石君のシュートが相手DFに当たって跳ね返ったところを池田君が拾ってドリブルで中央突破をはかる。 そして滝川第二DF陣の裏に走り込んだ加藤君に絶妙のスルーが通る。そして左サイドからドリブルで滝川第二ゴールに迫る加藤君はGK下出君も振り切り無人のゴールに左足でボールを流し込む….が、無情にもボールはポストの左を通過していく。

このシーン、しばらく両校の選手達の脳裏に残るだろうなぁ…
今大会7得点の加藤君、8得点目を決めていれば立正大淞南が今大会優勝していたかもなぁ…

その後4分あったロスタイムに両校1度ずつチャンスを掴んだが得点は生まれず勝敗はPK戦で決められる事になった… PK 戦は8人目まで縺れ込んだ….

エースの加藤君は卒業後プロには進まず大学に進学してから自分に足らないものを身に付けてからプロを目指すらしい…ならば京都に来てくれ。

大学も関西方面らしいから…       決勝戦に続く 

  


近畿一丸の全国高校サッカー 準決勝第一試合から

2011-01-20 | 五輪 U-20, U-17
後半は47分になっていた。1点差とされた滝川第二高校は坂本君がドリブルで左サイドを上がり倒され得たFKを足立君が中に入れる久御山ゴール前に上がったCB山本君のヘッドはGK中尾君の正面に。ロスタイムは5分と表示されたが滝川第二GK中尾君が89分に久御山MF坂本君と交錯した際に負った負傷を治療していた時間があったのでもっと時間があると思った。久御山が同点に追い付くチャンスも時間もまだまだある、同点になれば歴史的な試合になるぞ…と思った。
51分に滝川第二ベンチは本城君を下げて3年生の田中君が投入される。最後に一瞬でも卒業前に決勝のピッチに立てて良かったなぁ…とおもっていると滝川第二が攻撃に転じ、久御山CB松下君がクリアーをしたボールが樋口君にあたりそのまま大きく久御山ゴール前に弾む。そのボールに追い付いた樋口君が久御山ゴールに流し込み滝川第二がリードを広げた。そして主審の試合終了のホイッスルが鳴り激闘に終止符が打たれた。 時計は51分56秒を示していた…

準決勝第1試合 久御山高校 2-2 ( PK 3-2 ) 流通経済大柏

今年の選手権は関西勢がなかなか調子よく、準々決勝には3校が関西から残りその中からに久御山高校(京都 ) と滝川第二高校(兵庫)の2校が準決勝に残った。
昨年は大阪代表の関大一高が準決勝まで残り私を初め多くのファンを沸かせた。 その関大一高は準々決勝で敗れたが、その相手が京都府代表の久御山高校。
3年振り5回目の選手権出場だ。1980年に創設された京都府立高校、所謂公立高校だ。そう紹介されるのを聞いて自分の記憶を手繰り寄せてみた。
久御山高校が創設された時、私はまだ高校生だった。当時サッカー部には友人が多く確かインターハイ予選だったと思うけど友人から
“1回戦で当たるところは出来たばかりの学校で1年生ばかりだからうちが勝てそうや。観にきぃへんか?(観に来ないか?:解説しなくても解るか??) ”
こう誘われどこかの高校のグランドで行われたこの試合を観に出掛けた。
そして確か母校が勝ったと記憶している….あれから30年、母校のサッカー部はまだ選手権出場は無いが久御山は既に5回目の出場となっている。

準決勝の組み合わせが決まった時、真っ先に“関西対決が決勝で実現しないかなぁ….”と思った。高校野球では関西勢が上位を占める年は何度もあったが首都圏開催となった高校サッカーはまだまだ関東勢に押されっぱなし…そういう印象が残っている。
関西対決が実現するためには準決勝戦を勝ち抜かねばならないが(当たり前か…) どちらかと云うと準々決勝で昨年覇者山梨学院大付属を破った流通経済大柏高校を相手にする久御山の方が苦戦するのでは…逆に久御山が勝てば大きく一歩関西対決に前進する…と思った。
流通経済大柏高校は3年前に全国制覇を果たした強豪。激戦の千葉県大会をインターハイ王者の市立船橋高校を決勝戦で破り全国選手権に進出して来た。今年は公式戦37勝4敗。そのうち高校サッカー部に敗れたのは1度だけ。この年齢で日本国内最高の大会と言われている全日本ユース大会ではベスト8に残った。
そして全国制覇した年に初戦で対戦したのが久御山高校だった。そして久御山を 2-1 で破った。 久御山としては雪辱戦ともいえる準決勝戦だった。だけど本当に苦戦するだろうなぁ….と不安に思った(俺が不安になってどうする?)

久御山はCB山本君が累積警告で出場出来ずスタンドからの観戦。1年生の東松君がCBに入った。だけど流経大柏は大会に入って怪我をしてしまった右SBの中西君だけでなくCB増田君そしてMF吉田君を怪我で欠く。ボランチだった熊田君をCBに入れアンカー古波津君の前には富田君の1ボランチにし、前の試合では途中出場だった田宮君がFWに入り宮本君と2トップを組んだ。選手権も日程が深まるとレギュラー選手だけでなく総合力が問われて来る。

試合開始から劣勢が危惧された久御山が攻勢に出てくる。流経大柏のマンツーマンマークを上手く外すシーンが続いた。そして11分、東松君のスルーパスに上手く相手DF陣の間に走り込んだ安川君がドリブルシュートを決めて久御山が先制点を挙げた。安川君のボールの受け方というよりもDFラインの間には入り込む走り方も素晴らしかったが1年生CB東松君のスルーパスも見事だった。

    

先制を許した流経大柏ベンチは早くも右SB鈴木君に替えて2年生の竹原君を投入する。久御山にDFラインとボランチの間の両サイドに侵入を許していたせいかMF川本君をボランチに下げ古波津君と組ませた。そして富田君が2列目右に入りゾーンでプレスを掛ける様にした。流経大柏の本田監督は準決勝戦でも先制を許すと21分、31分に選手を入れ替え、逆転勝利を呼び込んだ。そしてこの試合もこの選手交替を機に序盤の劣勢を挽回して行った。
25分には古波津君が右サイドを上がり川本君に出しそこからクロスが上がる。一旦はCBがクリアーするもその跳ね返りをFW宮本君がボレーで叩き相手DFに当たってCKを得る。そのCKには本橋君と竹原君が上がって来る。そして竹原君の放ったヘッドは僅かに右に外れた。
31分12秒には宮本君にドリブルを右SB山田君がファールで止めてイエローが出され、与えられたFKをから富田君がシュートに持ち込むがクロスバーを越えた。
中盤での支配権を奪われた久御山はそれでも坂本君、林君のドリブル突破が顕著であるがトップの安川君になかなかボールが回らない。37分には宮本君が左サイドをドリブルで上がり真ん中で富田君が囮となりDFを引きつけ逆サイドに走り込んだ新藤君がヘッドを放つがGK絹傘君の正面だった。 
同点ゴールがなかなか訪れない流経大柏ベンチは41分、名古屋入りが決まっている吉田君を川本君に替えて右サイドハーフに投入する。早くも2人目の交替だ。
吉田君は千葉県大会の決勝戦では決勝ゴールを決めた選手。選手権では左足小指を骨折したが前の試合に続いて前半から途中投入された。トーナメント方式そして準決勝ならではの選手交替だろう。前半は終了間際に進藤君がミドルを放つなどしたが久御山リードのまま終えた。

   

後半、開始早々に久御山のボランチ足立君がドリブルで持ち込み竹原君をかわして放ったショットは僅かに外れる。そしてその後はまた流経大柏が主導権を握る。特に左サイドハーフの進藤君の突破からチャンスが生まれる。そして富田君の攻撃参加が顕著になり、熊田君も中盤まで押し上げ数的優位を作る。
古波津君もよく前線にからむ。そして何より縦パスが繋がりだす。それだけ前線に張り出す選手が増えたのだろう。
それでもゴールが生まれない流経大柏ベンチは53分にFW宮本君を下げてFW杉山君を入れる。これで流経大柏の布陣は田宮君のワントップに杉山君がトップ下。
2列目左に進藤君。右に吉田君が入りボランチに富田君と古波津君が組む。

劣勢の久御山は56分に右サイドハーフの鍋野君を下げて177cmの塩田君を投入し彼を前線入れターゲットとするのか..と思うもポジションはそのままの様だった。今時177cmじゃそれほど長身とは云わないか??
だが流経大柏の攻勢は続き72分遂に同点ゴールが生まれる。
交替出場の吉田君がドリブルでPA付近に迫る塚本君と松下君がマークに入ったところを左にはたくとそこに杉山君が走り込み東松君がマークに入る前に久御山ゴールに流し込んだ。
それにしても吉田君のドリブルとパスは素晴らしかった。グランパスが狙ったその片鱗を見せつけた。

これで一気に流経大柏が勢いに乗り逆転ゴールも….と思うも同点ゴール直後、CKを得た久御山は一旦はクリアーされるが二上君がこぼれ球を中にゴール前に入れそれを受けた坂本君が八角君をかわして放ったシュートが流経大柏ゴールに突き刺さり再びリードを奪った。
八角君は一瞬塚本君の動きに惑わされマークを僅かに外してしまった。流経大柏は再びリードを許したが失点前同様攻撃に転ずるシーンを演出する。
82分には富田君からスルーパスが進藤君に亘るがCB塚本君がシュートを撃たせない。86分熊田君の放ったミドルはGK絹傘君の正面に。87分には杉山君から右サイドに開いた吉田君を経由して中央の田宮君に渡りシュートを撃つがここもGK正面に。
久御山は81分に途中出場の塩田君を下げて準々決勝戦でも途中から投入された沼田君を入れたがこれは中盤の運動量を高める為か?そして88分古波津君がスルーパスを送るとこの日流経大柏で最も活躍していた進藤君が走り込みそのまま同点ゴールを叩きこんだ。 
さすが3年前の覇者だ。 こういう流れになると一気に逆転されそうな気がした。
89分ナイスクロスが杉山君に入るが叩きつけ過ぎたか大きくワンバウンドして弾んでクロスバーを越えた。 
そしてロスタイム4分と表示された。観客席からはどよめきが沸き上がったが共にゴールは挙げられず勝負はPK戦に委ねられる事になった。

流経大柏の“先攻”で始まったPK戦は共に1人目の吉田君、山田君のPKを緒方、絹傘両GKがストップするスタート。その後流経大柏は富田君、杉山君が、久御山は足立君、坂本君が決め流経大柏4人目田宮君のショットはきに絹傘君が再びセーブ。 絹傘君は中学時代空手で活躍したらしいがそこで培われた反射神経が準々決勝戦に続いて威力を発揮しているのか。

            

久御山4人目二上が右下隅に決め、外せば万事休すの流経大柏5人目田宮君のPKは左ポストを直撃し京都府勢としては第72回大会の山城高校以来の決勝進出を決めた。

試合後のインタビューでは松本悟久御山高校が部員達に感謝をしたい…と答えていた。 京都商業高校出身らしい。おそらく元日本代表の柱谷幸一の先輩として一緒にプレーしたのではないかな… あの時は京商が強かったんとちゃうかなぁ….

スタンドではメンバー入り出来なかった流経大柏の3年生部員達が涙にくれている。 君達も MF 富田君同様流通経済大に進学するのか?だったら競技を続けろよ、そうでなくても続けられるなら続けろよ…、18歳で辞める理由なんてどこにもない高校で頑張ったんだからこれからもがんばれるはずだ….

そんな事を思いながら彼らを眺めていた…..

そして何とか関西対決が実現する事を祈った….

Asian Cup 2011 開幕1週間が経過….

2011-01-15 | Football Asia
1月7日。中東カタールで 出開幕した Asian Cup は1週間が経過した。寒さの厳しい日本で中東の暑さを羨ましく思いながら見る Asian Cup の熱戦も後に思い出になるだろうなぁ…

初日にホスト国カタールがウズベキスタンに 0-2 で敗れ、翌日は Gulf Cup , West Federation Championshipで連続優勝したクウェートが中国に敗れ、更に9日には Group B というよりも大会優勝候補のサウジアラビアがシリアに敗れ、そして同じく優勝候補の日本がヨルダンに引き分ける等波乱のスターと。 
しかし大会4日目に搭乗したワールドカップ出場国の韓国とオーストラリアは共に白星を挙げ (オーストラリアは対戦相手が完全に格下のインドだったのでこの結果は当然だけど..) , 以降カタールが中国を降し、やや苦戦をしながらでも日本がシリアを破るなど1次リーグ勝ち抜け候補国が順当に勝点を積み重ね始めている。
そんな中サウジアラビアは2連敗で1次リーグ敗退が決まった。
1984年シンガポール大会以来2004年中国大会を除いて全て決勝進出を遂げていたサウジアラビアの1次リーグ敗退はちょっとした驚きだった。(2004年大会も1次リーグ敗退。)昨年のGulf Cup では決勝に進出。12月6日に行われた決勝戦では上述の通りにクウェートに敗れたが引き続きポルトガル人の Jose Peseiro 監督が指揮を執る事になり今大会に臨む事が出来たのだけど…

初戦のシリア戦に 1-2 で敗れその Peseiro 監督が更迭されサウジアラビア人の Nasser Al Johar 氏がチームの指揮を引き継ぐここととなった。 Al Johar 氏は2000年レバノン大会でも初戦の日本戦に 1-4 で敗れた後にあの Milan Macala 氏が更迭された後に監督の座を引き継ぎ見事にチームを立て直し決勝戦までチームを引っ張った。その決勝では日本が望月のゴール1発でサウジアラビを破った事を覚えている人も多いと思う。だから次のヨルダン戦以降はチームを立て直すと思ったのだけど…

AlJohar 氏は2002年ワールドカップでも監督として参加初戦、ドイツに 0-8 と歴史的な大敗を喫するなど3連敗0得点で大会を後にした。この大会のアジア地区予選ではセルビア人の Slobadan Santrac 氏がチームを指揮していたが途中で更迭され Al Johar 氏が引き継いだ。 
Al Johar 氏はAsian Cup 2000年大会途中で監督就任以来この10年3カ月で4回目のサウジアラビア代表監督就任となった。だけど大会後はまた替えられるのではないかな…

Asian Cup は私にとってはワールドカップの次に好きな大会だ。欧州選手権も面白いが Asian Cup は日本が参加する大会。面白さは断然違う。
1976年専門雑誌で西ドイツがチェコスロバキアにPK戦の末に敗れた記事を見つけて初めて欧州選手権の存在を知った。その時に“アジアでもこういう大会は無いかなぁ…いくら日本でもアジアの上位8カ国には入るだろう。そうすれば日本も参加できるのになぁ…韓国だけでなくて他のアジア諸国と対戦するのをみたいなぁ….” とそう思った。 

しかしそれから数年後専門雑誌に”アジアカップに今回も日本は代表を送らない決定を降した。“旨の記事が小さく紹介された。
後で調べて解った事だけど 1956年に始まった Asian Cup で日本は1968年イラン大会予選にようやく初めてエントリーをし、1967年11月に台湾で開催された予選大会では韓国を 2-1 で破る等したが得失点差で台湾に次いで2位となりに本大会出場はならなかった。しかしこの予選大会に派遣されたのはBチームらしく、Aマッチとしては数えられていないらしい。
1976年イラン大会にはAチームが派遣され1975年6月香港で開催された予選大会では準決勝戦で中国に敗れ本大会出場はならなかった。
次に日本がAsian Cup にチームを送ったのは1988年カタール大会。しかし派遣されたのは学生選抜チーム。だがこのチームが1988年4月にマレーシアで行われた予選大会では初戦こそクウェートに 0-1 で敗れたものの続く地元マレーシアを相手に 1-0で勝利を収め第3戦のヨルダン戦を 1-1出引き分けると最終戦ではパキスタンを 4-1 と粉砕し史上初めて本大会進出を決めた。
そして年末にカタールで行われた本大会にも日本は井原(筑波大)松山(早稲田)堀池(読売クラブ)ら現役A代表選手がいたもののまたも学生を中心としたチームを送った。それは学生選抜で予選をとっぱしたからか、それとも主力を天皇杯に集中させる為か…私はその両方だと思う。
当時協会は五輪出場を最大の目標としており限られた予算もそこに“つぎ込まれて”いた。そして“所属先”の企業も“五輪に出られるなら。”と云う事でチームと社員(選手)の維持を決めていた。 Asian Cup はおろかワールドカップなんて熱心なサッカーファン以外は誰も知らない時代だった……
その学生主体チームで臨んだ1988年カタール大会は1次リーグで韓国、イラン、カタール、UAEと同組。全てフル代表チームを相手にイランと引き分ける健闘を見せたが1分3敗0得点6失点で大会を後にした。 
この結果は専門誌で報道されたのみ。そして他国の報道陣が“日本は何故フル代表を送らないのか?”と非難していた事も書き加えられていた。 
しかしそのチームには井原、堀池らの他に後に代表入りする事となった黒崎久(当時本田技研所属)、ゴン中山(筑波)高木琢也(大阪商大)前田治(全日空)大嶽(順大)阪倉(順大)ら後にA代表を果たした選手らがいた。監督は当時A代表監督だった横山謙三氏。横山氏独特の将来を見据えての選考だったのかもしれない…… 今ではとても良い思い出だ。 

  

1次リーグ14試合を終えた。大会5日目のイラン対イラク、翌日のカタール対中国、なかなか見応えがあった。イラン対イラクを観ていると “日本は大丈夫かいな…” と思ってしまった。 
韓国対オーストラリアは出来れば準々決勝以降に観たい試合だったなぁ…韓国は現時点では日本より調子が良い。日本はこれからどれだけ調子が上がるだろうか…
かつて中東、西アジアで開催された Asian Cup で東アジアの代表が優勝したのは 2000年のレバノン大会で勝った日本だけとのことだけどこの時の開催時期は10月。
今大会の様に年末、年始に開催された大会 ( 1984年シンガポール大会 、1988年カタール大会:共にサウジアラビア ) ではまだ東アジア勢は勝てていない。というよりも1990年代に入るまでアジアの勢力図は中東勢が圧倒的に優勢でそれに対抗できるのが韓国だけだった。( 1984年は中国が準優勝 )

今夜19年ぶりに Asian Cup 本大会に出場を決めた北朝鮮がイラクと対戦するがこの試合も楽しみだ。 

  

ワールドカップに日本は出場出来るようになったけど、 1992年大会以来Asian Cup に毎回日本が出場してテレビ中継があるのも有難く思う。
そういえば前回は4カ国の共同開催。ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシア。 今回は全て予選で姿を消した。地元開催を全く生かせていない証拠だ。でもこれらの国々で開催してくれたおかげで現場観戦できる機会にも恵まれたんだけど…
カタールはちょっと遠かったかなぁ….時期的にも暇な時期でもなかったし。イスラエルに行ったのでパスポートを何とかしないと中東諸国にはいけないんだよなぁ……

決勝戦は1月29日。 日本がそれまで残っている事を祈るよ。

それにしても今年の冬も寒いなぁ……

 

Cash Cow の国で跳ねられるか Socceroos その2

2011-01-10 | 夏季五輪

Australia 1 Paraguay 0 Sydney 9.OCT.2010

ワールドカップが終わって約3カ月。地元オーストラリア大陸でようやく新生 Osieck Socceroos が Sydney でお披露目となった。
対戦相手はワールドカップで日本をPK戦の末に沈めたパラグアイ。9月4日にも横浜で日本と対戦しているが1カ月後のオーストラリア戦では日本戦でスタメン出場した GK J. Villa ( Real Valladolid ) や Santa Cruz ( Manchester City ) Oscar Cardozo (Benfica Lisbon ) , Lucas Barrios ( Borussia Dortmund ) らは来豪せずワールドカップメンバーでは第2GK だった Diego Baretto ( Carro Porteno : Paraguay )ら7人、うちレギュラーだったのは Nelson Valdez ( Hercules ) ら5人だけだった。
一方地元 Soccreoos はKewell ( Galatasaray ) と Kennedy ( 名古屋グランパス 8 )らがワールドカップ後初めて合流し Cahill と共にスタメン起用された。
そしてサプライズだったのは A-League Sydney FC 所属の27歳FW 選手、 Alex Brosque がこの試合に選ばれた事。 Brosque の選出に就いて Osieck 監督は
“ 浦和レッズ監督時代に ACL で Sydney FC と対戦した時の好印象が今でも残っているから。“との事であった。
試合はホームゲームとあってかこれまでの3試合と異なりオーストラリアが地元サポーター達の前で主導権を握る時間が長く, 後半に入りパラグアイも調子は出て来たが53分 かつて Sydney FC でプレーし ACL では浦和レッズとも戦ったDavid Carney のゴールで勝利を収めた。
“自信を持ったチームに蘇った事が大きい。 我々は多くのチャンスを特にセットプレーから創る事が出来た。ただ我々は不運だった。今日は相手GKの日でもあったが我々はこの試合結果を肯定的に捉えている。” Kewell は試合後この様に語った。

この試合は Lukas Neil が所属先 Galatasaray との兼ね合いでこの試合には合流せず( Kewell は来たんだけどなぁ…) 守備が心配されたが無失点で終える事が出来た。そして注目の Brosque は終了直前に Garcia に替って投入された。地元 Sydney FC のサポーターに気を使ったのかな…
この試合では Kennedy, Garcia, Cahill, Kewell と云う攻撃の選手が4人スタメン起用されたがこれは Verbeek 政権下では見られなかった陣用であった。   

Australia: Mark Schwarzer (c), Luke Wilkshire, Jon McKain, Jade North, David Carney, Richard Garcia (Alex Brosque 91), Mile Jedinak, Jason Culina,
Harry Kewell (Dario Vidosic 88), Tim Cahill (Matt McKay 76), Josh Kennedy (Scott McDonald 61).

Paraguay: Diego Barreto, Carlos Bonet, Paulo Da Silva (c), Dario Veron, Claudio Rodriguez (Cesar Benitez 81), Hernan Perez, Derelis Orue, Cristian Riveros, Victor Caceres, Newstor Camacho, Nelson Valdez Federico Santander 76)

Referee: Yuichi Nishimura (Japan) 

    

Egypt 3 Australia 0 Cairo 17.NOV 2010

Asian Cup メンバーを決める前の最後のAマッチはアウェーでのエジプト戦だった。ワールドカップ予選はアルジェリアとプレーオフまでもつれ込んだ文字通り死闘の末本大会進出を逃した。しかしワールドカップ前に行われた Africa Cup of Nations では見事に優勝を果たした。 FIFA ランクはアフリカ諸国では最高の11位。しかしワールドカップに出場したのは過去1990年イタリア大会のみ。実力の割には何故か実績が伴わない国の一つだと思う。 2003年地元開催の FIFA U-20 1次リーグで日本はエジプトと対戦し圧倒的に押されながら平山相太のゴールで勝利を収めたのを思い出すなぁ…
過去オーストラリアはエジプトとは1度だけ対戦していた。それは1987年韓国での大統領杯で、PK戦の末 4-3 でオーストラリアが勝利を収めたとの事。
このエジプト遠征には Kewell, Kennedy は怪我の為に合流を見送り、Neil, Emerton, Cahill, Holman, Schwarzer ら常連選手に並んで Michael Thwantie ( Gold Coast United ), Matt McKay ( Brisbane Roar ) ら A-League 勢に並んで ACL タイトルを勝ち取った K-League の城南一和所属の Sasa Ognenovski が選ばれた。
ワールドカップ以降 Socceroos は Craig Moore の後継者となる Lucas Neil と組むCB の発掘が急務で195cm の Ognenovski にもチャンスが巡って来た。2008年 ACL で当時在籍していた Adelaide United が鹿島アントラーズと対戦した時にマルキーニョスのマークに着いた Ognenovski が印象出来だった。

地元エジプトの立ち上がりは非常に慎重に Socceroos の出方を見ていた。その間 Wilkshire の右からのクロス等でオーストラリアはチャンスを掴みむが、25分 Wilkshire のクロスを受けた Cahill がシュートミスをするなど先制ゴールには至らなかった。
20分を過ぎるとホームのエジプトが徐々に主導権を握りだし Ahmed Abdul Zaher ( ENPI ) , Mohamed Nagy ( Al Ahly ) そして Mohamed Zidan の攻撃陣がオーストラリアゴールを襲いついに29分 Abdul Zaher が放ったシュートがブロックに入った代表デビュー戦となった Ognenovski に当たり大きく弾みそのままオーストラリアゴールに吸い込まれてエジプトの先制ゴールとなった。 Ognenovski にとっては不運なデビュー戦となった。
先制ゴールを許したオーストラリアは更に Emerton を負傷退場で失い更に劣勢に立たされ、後半に入ると完全にエジプトに試合を支配されてしまった。交替出場の Gedo が Mohamed Zidan からナイスパスを受け、5mの至近距離からのショットが決まり、終了直前には Neil が Gedo をエリア内で倒したのがファールに取られPKを献上。 そのPKを交替出場の Zidan が決めて 2008 年にアルゼンチンに敗れて以来のホームでの無敗記録を15に伸ばした。
オーストラリアは敗れたと言うよりも GK Schwarzer, CB Lucan Neil が揃いながら3失点した事に不安を抱かせた。代表デビューとなった Ognenovski に就いて Osieck 監督は  “誰でも最初の試合はとても難しいものだ。新しい環境でだれも何をどう始めれば良いか解らない。彼はACLの決勝戦を戦い日本から直行して来た事を忘れてな割らない。彼はこの経験を忘れるべきではない。彼はこういう環境でも卓越した選手でありディフェンダーであると言う事を見せてくれた。”
これで代表20試合出場となったMcDonald はこの試合も無得点に終わった。この時点では Cahill の Asian Cup 派遣が所属先の Everton からの承諾が取れるかまだ解らなかったので得点力の懸念が大いに残った。 

  

Asian Cup メンバー23人発表  28. DEC. 2010
Holger Osieck 監督は Asian Cup メンバーを発表した。メンバーの中には Kewell, Cahill, Emerton, Holman, Schwarzer らワールドカップメンバーが12人含まれていた。そしてA-League からJason Culina ( Gold Coast United ) Matt McKay ( Brisbane Roar ) Jade North ( Wellington Phoenix ) そして Melbourne Victory の FW Robbie Kruse らが選ばれたが特に Kruse の選出は第3 GK のNathan Coe ( Sonderjysk Elitesport : Denmark ) と共に初選出のサプライズだった。
それでも Kruse はU-17, U-20 ではオーストラリア代表に選ばれておりロンドン五輪候補メンバー。今後の Socceroos を担うFW選手となるだろう。

    

GK ではワールドカップ開幕直前に家族の病気を理由に出場を辞退をした Liverpool FC の Brad Jones が選出され、Leeds United の MF Neil Kilkenny も2008年3月昆明でのワールドカップ予選中国戦以来の選出となり、エジプト戦で31歳にして代表デビューを飾った Sasa Ognenovski もメンバー入りした。
その一方で名古屋グランパスの Josh Kennedy JEF 千葉の Mark Milligan は怪我の為にメンバー選考から漏れ、J-League からは浦和レッズの Matthew Spiranovic だけの選抜となった。そしてこれまで常連だった Vincenzo Grella, Scott Chipperfield そして Michale Beachamp らの名前はなかった。
またワールドカップ後エジプト戦を除く4試合で途中出場を果たしていたDario Vidosic も怪我の為かメンバーに入れなかった。

1月2日、オーストラリア協会は FW Ricard Garcia が12月初旬のCrystal Palace 戦で痛めた膝の怪我の回復が思わしくないので替りに Utrecht 所属の 19歳の Tommy Oar の召集を発表した。
Oar は Young Socceroos こと U-20 では29試合の出場経験があり2ゴールを決めており、これまで Soccoeroos のユニフォームを3度着た実績があった。そして Europe League の Liverpool 戦で好パファーマンスを見せた事が今回の召集に繋がったと言われている。 Rukavytsya じゃなかったなぁ.....

      

最終メンバー23人は下記の通りとなった。

GK
Mark Schwarzer ( Fulham FC ) , Nathan Coe ( Sonderjysk Elitesport ) , Brad Jones ( Liverpool FC )

DF
Luke Wilkshire ( Dinamo Moscow ) , Jade North ( Wellington Phoenix ) , David Carney ( Blackpool FC ) , Jon Mckain ( Al Nassar ) , Lucas Neil ( Galatasaray ) Sasa Ognenovski ( 城南一和 ) Matthew Spiranovic ( 浦和レッズ ) Carl Valeri ( U.S. Sassuolo Calcio )

MF
Jason Culina ( Gold Coast United ) , Harry Kewell ( Galatasaray ) , Matt McKay ( Brisbane Roar ) , Brett Holman ( AZ Alkmaar ), Mile Jedinak ( Gencelerbirligi ), Neil Kilkenny ( Leeds United ) Tommy Oar ( Utrecht ), Brett Emerton ( Blackburn Rovers )

FW
Tim Cahill ( Everton ) , Scott McDonald ( Middlesbrough ) , Nathan Burns ( AEK Athens ) Robbie Kruse ( Melbourne Victory )

赤字はワールドカップメンバー

オーストラリア代表は1月3日、合宿先の UAEに入り5日に UAE 代表と調整試合を行い6日からカタール入りをしたらしい。それにしても日本もそうだけど欧州のクラブチームがよく選手達を放したなぁ…

UAE 0 Australia 0 Sheikh Khalifa 5.JAN 2011 Asian Cup
開幕を3日前、最終調整を兼ねて Australia はUAE と親善試合を行い 0-0 で引分た。試合前、 Osieck 監督は “是非とも全ての選手を見る必要がある。そして全ての選手達はどんあ試合であれ起用されれば戦術に慣れる必要がある。選手達は何を期待されているかを理解し準備せねばならない。起用された選手達は我々が準備した戦術を理解し慣れなければならない。”この様に語っていた。

試合は Cahill, Kewell, Emerton, Culina そしてGK Schwarzer ら主力となるであろう選手達がベンチスタートとなった。 57分に Lucas Neil のシュートが UAE ゴールネットを揺らしたがその前に Ognenovski の位置がオフサイドとされゴールは認められなかった。
UAE もいくつかのチャンスを掴んだが後半から投入された N.Coe がファインセーブを繰り返し、Fares Juna ( Al Ain ) のシュートがポストを叩くなどアラーの神の御加護もいまいちだった。
“この試合ではスタメン選手出ない選手が必要とする時間帯でプレーする事が出来た。これは貴重な機会だった。そして多くの事を学んだ。” Ognenovski はこう語った。
この試合も前線は McDonald が Burns と2トップを組み、Holman が2列目からサポートをした。22分に McDonaldからボールを受けた McKay が放ったシュートがクロスバーを越え、後半も終了間際に McKay が放ったヘッドが僅かに外に外れる等得点は挙げられずエジプト戦に続いて無得点に終わった。

  

しかしながらこの試合フル出場したNeil主将は “もっとやれたかもしれないが、怪我人が出なくて良かったと思う。何試合かを通じて混乱を振り払う事が出来た。最初の30分は良くやれたがおそらく疲れのせいでボールを何度も失ってしまった。もしベストなコンディションなら勝たねばならない試合であったが無失点で終えられて良かった。まだやらねばならない事があるがこれまでの事は肯定的に捉えている。”
この様に語った。

GK B.Jones ( 46' N. Coe ), L.Neil, D.Carney, S.Ognenovski, B.Holman ( 57' T.Oar )
L. Wilkshire ( J. North ) C. Valeri, M. Jedinak ( N. Kilkenny ) M. Mckay, S. McDonald ( R. Kruse ) N.Burns  

なによりも Osieck 監督が就任後の5試合を通じてで選手達と信頼関係を築き上げられた事がもっとも大きな成果であると思われた。
Tim Cahill は“彼 ( Osieck 監督 ) と素晴らしい関係が築けた。かれがここで行った事は非常にオープンで実直であった。不思議なことだけど彼には Guus ( Hiddink ) を思い出させる。そして彼は選手と相互作用させる何かを持っている。 ”と語った。 Guus Hiddink の様な成果を残す事が出来るかと云う質問に就いては “それは難しい質問だ。これは Holgar のチームだからだ。彼はチーム戦術の土台作りに従事している様に思われるが限られた時間内でよくやっていると思う。それは難しい事でトレーニングを積むことにより成就していくと思われる。”
ベテラン選手達と新任監督との信頼関係が大会前短い期間で結べたことが Socceroos にとって一番の成果では無かったか…

オーストラリアは10日にインド戦を向けた後、14日に韓国。18日にバーレーン戦を迎える。 

   


Cash Cow の国で跳ねられるか Socceroos

2011-01-09 | Football Asia
12月2日。FIFA公式サイトの動画で2018年と2022年に開催されるワールドカップのホスト国の発表を見ていいた。2018年大会の開催地はロシアに決まった。 
あぁ…England だめだったのか…. そういえば数時間前の英国のブックメーカーの最新の予想では2018年がロシアで 2022 年がカタールがそれぞれ本命視されていたなぁ….. 2022年大会は日本も立候補していたけど、共同開催とはいえ2002年に既にワールドカップを開催したばかりなのでちょっと難しいかな…まだ未開催国にということとなればオーストラリアが有力でそれが平等かな・・・と思いつつ、固唾をのんで凝視していたディスプレィを通してブラッター会長が封筒から出した白い紙に書かれていた“開催国名”は QATAR だった…

  


オーストラリアに票を投じたのはドイツの皇帝ベッケンバウアーだけだったらしい….. 翌日から英国と豪州の落胆ぶりはそれぞれの地元紙の社説やコラムを含む報道記事をみれば手に取る様に解った。ある英国紙はカタールの事を Cash Cow ( 金のなる木 ) と比喩するなどそして怒りの矛先は FIFA にも向いていた( また詳しくアップします…誰も見ないか….)

Socceroos は2回目の挑戦となる Asian Cup 。
前回 Asian Cup に臨んだ Socceroos はオーストラリアのサポーター達絶大なる期待を背景に初出場初優勝を目論んでいた。 Gold and Green と呼ばれるオーストラリアのサポーター達も我らが英雄達の快進撃を見られると1次リーグが行われたタイに多く集った。前年ドイツので日本を撃破した事を回想しながら..
しかしそこに待ち受けていたのは大いなる落胆と経験した事無い高温多湿の気候だった。幸運にも私は現地観戦する機会に恵まれたが、ピッチ上の Socceroos 達を見て彼らは本当に前年、我が Samurai Blue を打ちのめしたメンバーなのだろうか…と眼を疑った。暑さの為に運動量は全く見られず脚元で受けるパスばかり。初戦のオマーン戦は先制を許し終盤に Cahill のゴールで追いつくのがやっと。続くイラク戦は1対1で競り負けるシーンが続き 1-3 で完敗。オーストラリアから駆け付けたサポーター達の信じられないという表情は忘れられない。
試合後当時の Arnold 監督が “いやいやここに来た選手が何にかいる。” と言ったとか言わないとかで、その発言にコメントを求められた Viduka が “ Disagree !! “ と語ったシーンを見てチーム崩壊もあると思われた。
そして剣が峰で迎えた地元タイとの第三戦は 4-0 と快勝し1次リーグ敗退の危機から逃れられたが、その勝因はこのタイ戦がナイトゲームで終盤には降雨が始まるなど“動きやすい気候”に助けられたことにも大いに寄与した。そして準々決勝戦では Aloisi のゴールで先制しながら高原のゴールで追いつかれ日本にPK戦で敗れワールドカップのリベンジを喫してしまった。

それでも大会翌年から始まったワールドカップ南アフリカ大会予選ではメルボルンで行われた最終戦で日本を逆転で 2-1 で破る等圧倒的な強さを見せてアジア地区予選を通過しその存在感を見せつけ、本大会前は地元メディアも前回大会とは比べ物にならないくらいの報道を繰り広げ前回以上の戦績が期待された。
しかし初戦、若いドイツ選手の早い動きに老齢化したMF,DF陣はさっぱり対応できず8分に Podolski 26分に Klose に連続ゴールを決められこの時点で2大会連続1次リーグ突破の期待は事実上霧散してしまった。

新監督 Holger Osieck の就任
8月11日 Socceroos のワールドカップ挑戦が終わって約1カ月後 Holger Osieck 新監督就任が発表された。日本人からすればOsieck 氏が浦和レッズを ACL 優勝に導いた監督として有名だけど、オーストラリアではそうでもなかったらしい。
地元紙ではドイツで数年プレーした後に Fenerbache と Urawa Red Diamonds で指揮を執った経験があり、1999年から4年間カナダ代表監督に就任した間、 2000年CONCACAF Gold Cup で優勝を果たした事と1990年 Beckenbauer 率いる西ドイツがワールドカップで優勝した際にアシスタントコーチとして優勝チームに従事していたことが説明されていた。
そしてワールドカップ南アフリカ大会終了後、 Socceroos の監督候補として元南アフリカ代表監督だったCarlos Parreira 氏 やカメルーン代表監督だったPaul Le Guen 氏の様に候補に入っていなかった事を述べる記事もあった。就任翌日の地元紙のアンケートでは彼の存在を就任発表前から知っていた人は11%程度であったらしい。その11%にはおそらく2007年浦和レッズと ACL を戦った Sydney FC のサポーターが多く入っていただろう…

  

Slovenia 2 Australia 0 Ljubljana 12.AUG. 2010

新監督就任の翌日、 Socceroos は Slovenia の首都 Ljubljana に乗込みスロベニア代表との親善試合に臨んだ。両チームとも6月23日、ワールドカップ1次リーグ最終戦以来のAマッチとなったが、スロベニアはベンチスタートのエース Ljubjiamkic 以外は全てワールドカップでのレギュラーメンバー。一方オーストラリアは Cahill, Kewell そして Kennedy ら攻撃的選手や RSB Brett Emerton らが遠征に帯同せずワールドカップではドイツ戦とガーナ戦途中出場だった元 Perth Glory の Nikita Rukavytsya ( Hertha Brelin SC ) とA-League Gold Coast United の Bruce Djite,らの2トップスタメン。しかしワールドカップ2ゴールの Brett Holman 。GK Schwarzer, CB Lukas Neil LSB David Carney ( Twente ) MF Luke Wilkshire ( Dinamo Moscow ) らワールドカップメンバーがスタメンに。スタメン11人中 Djite と DF Jade North ( Wellington Phoenix ) を除く9選手がワールドカップメンバーで期待された?世代交代はこの試合ではまだ見られなかった。

試合は開始からホームのスロヴェニアが押す展開。15分にはこの試合のスロヴァニアのスタメン選手の中で唯一ワールドカップでは 控え選手だったTim Matavz ( Groningen ) が決定的なシュートを放つが Shcwarzer がファインセーブで防ぎ35分にも Andraz Kirm (Polonia Warszawa ) のシュートもセーブし存在感を見せる。
オーストラリアは前半 Djite, が決定的なシュートを放つが GK Samir Handanovic ( Udinese ) の好セーブで得点にならなかった。後半に入りスロヴェニアは Matavz に替えて Dedic ( Bochum ) , 68分に Illicic ( Maribor ) そして74分にエースLjubjiamkic ( Gent ) が投入され主導権を握り78分に Miso Brecko ( 1FC Köln ) からボールを受けたDedicが 90分に Ljubjiamkic ら交替出場選手達が連続ゴールを上げた。
オーストラリアは後半 56分 Djite に替えて Vidosic ( Nurunberg ) 70分に Rukavytsya に替えて Nathan Burns ( AEK Athens ) らワールドカップ予選では起用されたがワールドカップメンバーから漏れた選手達を投入し得点を狙うがスロヴェニア DF 陣から得点を奪えなかった。
後半からはGK Federici ( Reading ) が Schwarzer に替って投入されたが2失点を喫した。 Holger Osieck “新監督”はスタンドからこの試合を観戦していたらしい…..

M. Schwarzer ( 46’ A.Federici ) , L.Neil, D.Carney, J.North, B. Holman, L. Wilkshire, C.Valeri, M. Jediniak ( 88’ J.Holland ) , R.Garcia, B.Djite ( 56’ D.Vidosic ), N.Rukavytsya ( N. Burns )

  
Switzerland 0 Australia 0 St.Gallen  4.SEP.2010

Holger Osieck 新監督の“デビュー戦”となったスイス代表との試合はスコアレスドローに終わった。この試合のスタメンも CBに浦和レッズの Spiranovic 、そしてFWに McDonald ( Middlesbrough ) が起用された以外のスタメンはワールドカップメンバー。 Spiranovic は怪我でワールドカップに選ばれず McDonald も Verbeek 元監督のワントップ起用に適していない為に最後にメンバーから外れた選手で実質“新戦力”は起用されなかった。一方のスイスはスタメン11人中8人がワールドカップメンバーであったがレギュラーだったのは Lichsteiner ( Lazio ) , Inler( Udinese ) , Frei ( Basel ) Derdiyok( Bayer Leverkusen ) の4人。これは3日後 Basel で行われたが欧州選手権予選の England 戦に向けて主力の半分をベンチスタートとさせた為。そして MF Tranquillo Barnetta ( Bayer Leverkusen ) はインフルエンザの為に試合に出られなかった。
それでも試合は地元スイスが主導権を握り続けGK Schwarzer がまたもファインセーブを連発しかなりの時間帯でピンチが続いたがDF陣が頑張り何とかドローに持ち込んだ。ワールドカップが終わり代表に復帰した Scott McDonald も何度かチャンスは有ったのだがゴールは奪えなかった。

“選手達は良くやったと思う。いくつかのチャンスも作り得点機もあったがファインプレーの為の最後のワンタッチが不足していた。選手達の姿勢は大変良かった。後半にはいりスイスは4人の交替選手を投入し他の事により我々は混乱を招き何度かミスパスを繰り返した。” 試合後 Osieck 監督はこう語った。
それでも数週間所属先の Blackburn で出番の無かった Brett Emerton が良いパフォーマンスを見せ、得点こそ挙げられなかったが McDonald も何度かチャンスを掴んだ。
しかしこの試合でもチームを救ったのは守護神 Schwarzer 、前半は至近距離からの Albert Bunjaku ( Nurunberg ) のシュートをストップし、後半開始早々の Margairaz ( F.C.Zurich ) のヘッドは指先で弾き出した。
60分にはPKを献上し、この試合で通算77試合40得点を決めていた Alexander Frei はSchwarzer が飛んだ方向と逆に蹴ったがゴールを外してしまった。 4日前の8月31日に Shcwarzer は Arsenal への移籍を断ったばかりであったが、
“先週起こった事を彼は払拭した。なぜなら彼は素晴らしいプロフェッショナルであるからだ。”と Osieck 監督は称賛を惜しまなかった。

M. Schwarzer , L. Neil, M. Spiranovic, D. Carney, T. Cahill ( 66’ D. Vidosic ) ,
J. Culina, B. Emerton , B. Holman ( 83’ T. Oar ) , L, Wilkshire, C. Valeri ( 81’ M. Jedinak ) , S. McDonald

   

Poland 1 Australia 2 Krakow 8.SEP.2010

スイス戦から4日後 Poland の Krakow で行われたポーランド代表との親善試合でオーストラリアは 2-1 で勝利を収めワールドカップ後初勝利を上げた。
試合は71分に Brett Emerton が退場になり1人少なくなったがポーランドの同点ゴールを許さず Osieck 監督が就任後初勝利を上げた。この日の最大の収穫はスタメン起用された GK Federici がRobert Lewandowksi ( Borussia Dortmund ) のPKをストップするなど他にもピンチを好パフォーマンスで防ぐなど GK は Shcwarzer だけでは無いとばかりに存在感を示した事だった。
Osiekc監督はスイス戦のスタメンから4人の選手を替えた。 GK にはFederici がMark Schwarzer に替ってスタメンに起用されMile Jedinak ( Genclerbirligi ) , Garcia ( Hull City ) そしてJon McKain ( Al Nasr : Saudi Arabia ) らがJason Culina, Emerton そして Matthew Spiranovic らに替ってスタメン起用された。そして前線はスイス戦に続いて McDonald と Cahill が2トップを組んだ。
試合は14分ワールドカップで2得点を上げたBrett Holman ( AZ ) のミドルシュートが GK Przemyslaw Tyton ( Roda JC ) が守るゴールを破り先制ゴールを上げたが18分、 Socceroos DF陣のルーズなマークを掻い潜った Lewanodowski が同点ゴールを決めた。
しかしその8分後 Holman がまたもポーランドDF陣を切り裂き最後は R.Garcia に決定的なスルーパスを送るとポーランド代表の主将Michal Zewlakow ( Ankaragucu : Turkey ) がGarcia を倒し、Ivan Bebek 主審が素早くペナルティースポットを指す。そのPKをLuke Wilkshire が冷静にGKTyton が飛んだのと反対方向に流し込みオーストラリアが再びリードを奪った。
Holman は29分に負傷の為 Emerton に替ってベンチに下がり、その4分後ポーランドは再び同点にするチャンスを掴んだ。オーストラリアゴール前に迫った Blaszykowski を McKain が倒してしまいPKを献上。しかしLewandowski ( Borusia Dortmund ) のPKはGK Federici が左に飛んでブロック。最大のピンチを救った。
71分に Emerton が2枚目の警告を受け退場となると Osieck 監督は75分に Cahill を下げて D. Vidosic をそして81分には McDonald に替えて N. Burns を投入する等守備を固め何とか逃げ切った。これで9月の欧州遠征はFIFA ランク 17位のスイスと引分け 56位のポーランドに勝利を収め1勝1分で終える事が出来た。

Lukas Neil 主将はこの欧州遠征での成果を手放しではないものの満足な様子。
“アウェーの地において1勝1分で終えられた事は大変嬉しい。まだ多くの事を学んだり行ったりする必要があるがここには才能と潜在能力が秘められている。我々は自分達の失敗から1月に向けて学んで行かねばならない。”
“まだやらねばならない事が多くある。”試合後 Osieck 監督は守備に就いてこの様に示唆した。そして前線は Verbeek 時代とは異なり2トップを起用して行く様に思われた。そしてまだこの時点ではワールドカップ後出場機会のない
Harry Kewell, Josh Kennedy そしてMichael Beauchamp らの復帰も待ち望まれた。

A. Federici , L. Neil, D. Carney, J. McKain, T. Cahill ( 75’ D. Vidosic ) , B. Holman ( 29’B. Emerton ) , L. Wilkshire, C. Valeri ( 55’ J. Culina ) , M. Jedinak, S. McDonald ( 81’ N. Burns ) , R. Garcia

     


パラグアイ戦以降に続く

うつむくなよ背番号9番…

2011-01-06 | 五輪 U-20, U-17
謹賀新年。
昨年末は大変な忙しさだった。それでもクリスマス前には仕事が大方片付いた。
だけど寄る年波に完全に飲まれてしまい帰宅したら全く何もする気が起きなかった。とは云うものの新たにはまりだした WikiLeaks だけは毎晩夜更かしをしながらその電文を追い掛けていいたけど…

年明け(その前からだけど)も冬季スポーツテレビ観戦に明け暮れた。天皇杯、ニューイヤー駅伝、箱根駅伝、大学ラグビー、ライスボールに高校サッカー、高校ラグビー。今年から春高バレーが1月開催となり3年生も参加できるようになった。(と、いうよりも何故3月に“春高バレー”が開催されるのかずっと不思議に思っていた….. ) 

“長期間”に亘りテレビ中継が続くのは高校ラグビーと高校サッカー。
開催地も手伝ってか(ラグビーは大阪開催。サッカーは関東圏開催)ラグビーは関西を中心とした西日本勢。サッカーは関東勢が例年優位に立っていた印象があったが、ここ数年はその優位性も平均化している。要するに都道府県名だけで優劣をつける時代はとっくに終わっているということか…
今年の全国高校サッカーは例年になく関西勢が勝ち進み、準々決勝戦には関東勢は流経大柏、西武台の2校が残ったけど関西から3校(久御山、滝川第二、関西第一)が進出した。
昨年も関東勢は上位に残ってこなかった気がしたけど昔は関東勢が優勝を独占し続けていた年が続いていたので本当に隔世の思いだ…

今大会は前評判の高かった優勝候補高が比較的早く消えて行った。 
静岡学園は3回戦で日章学園(宮崎)にPK戦で。
昨年活躍をした柴崎君を擁した青森山田高校も3回戦で滝川第二に敗れた。

   

そしてその滝川第二は準決勝に進出を果たした。考えてみれば滝川第二は夏のインターハイで準優勝しているのでこの快進撃は充分に予想されたものだった。

そして前回覇者の山梨学院大付属は2回戦で強豪国見高校を 3-1 で降す好スタートを切ったが準々決勝戦では流通経済大柏に逆転で敗れてしまった。 
    
    

そしてArsenal への入団が決まっている屈指の逸材、宮市君を擁する中京高校は1回戦で京都の久御山高校に 2-4 で敗れた…

    

強豪が消えゆく中、私が大いに期待したのは昨年大阪勢としては22年ぶりに準決勝に進出した関西大学第一高校だった。2回戦では山形県代表の羽黒高校を 3-1 で破り、3回戦では福島県代表の尚志高校をロスタイムに浅井君のゴールで 1-0 で降し2年連続ベスト8に進出した。昨年の準決勝戦で残り2分間の連続ゴールで同点に追い付いた様に、今年も関大一高のスローガン“月まで走れ”は健在。 
尚志高校を破った試合等はまさに日頃の走り込みが功を奏した試合結果だった。
陸上競技経験者としては関大一高の様に走り込みを重視する高校は好きだ。
それが大阪代表だと言う事が何とも言えない。 選手達は、そしてスタンドで応援していた部員達も随分走り込んだんだろうなぁ……
そして昨年、選手権に出場した選手達の名前も。 梅鉢君、井村君、浅井君、濱野君….2年生だった彼らがまた全国の舞台に戻ってきた。でも1年経つのは早かったなぁ…

   

準々決勝は同じ関西勢の久御山高校との対戦となった。京都府代表高との対戦が決まった時にまず最初に思ったのは“これで昨年に続いて関西勢がベスト4進出を決めた….” と云う事だった。自分も高校は京都の高校に通っていたのでどちらが勝っても…という気持ちはあった。しかしこの試合はテレビ中継は無かった。 
あぁこれが地元だったらなぁ….. 昨年は準々決勝から関大一高戦の試合中継があり、彼らの戦いを堪能できた。
しかしどうも今年は…この試合に限らず3回戦の滝川第二 vs 青森山田等私の見たかった試合がなかなか中継されなかった…… 結果は久御山高校のPK勝。
関大一高5人目のキッカーは梅鉢君だった。昨年も最後彼のPKが止められ決勝進出を阻まれた。 そして今年も最後に蹴ったのが彼だった。
“昨年、自分のPKが止められ、先輩たちが泣き崩れて行く姿が忘れられない….”
今大会中に高校サッカーのテレビ番組で彼はこう語っていた。
卒業後、彼は鹿島アントラーズへの入団が内定しているらしい。これからも競技人生は続くだろうけどチームメイト、スタンドで声援を送り続けた同級生達の事を思い出してほろ苦い思い出がよみがえってくると思う。
その頻度は年が経つにつれて減っていくだろうけど…
関大一高の登録メンバー25人中14人が1,2年生。来年度に向けても大いにチャンスは有るだろうけど、卒業生の事を思うと……

そして私はこう言いたい。 うつむくなよ背番号9番….( 誰も聞いてないか??)