Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

ようやく振り返る WBC 神様 仏様 岩隈様 日本 5-0 キューバ

2009-05-11 | World Baseball Classic
ある著名な野球評論家のコラムを思い出す。 
エースとは何か?ただ年間20勝をコンスタントに挙げる投手ではない。重要な試合で、ここ一番と言う試合で必ず好投してくれる“頼れる投手”をエースと言う。 と書かれていた。その評論家は今は楽天ゴールデンイーグルスの監督を務めている人なのでその行には重みを感じた。

3月17日。日本が奉重根義士に再び捻られ準決勝進出の為にはキューバに勝たねばならなくなった時。悲観主義的な私は下記の様な思いが頭上を巡っていた。

キューバは過去40年、世界選手権、五輪と言った主要大会で決勝進出を逃した事がないらしい。 Game 1では 6-0 で完勝しているとはいえ、相手は世界大会を何度も勝ち抜いてきた兵。あぁ今度は…..日本がキューバに負けたら….韓国地元紙の見出しを想像した。“日本野球は終わった。” “韓国の時代”  “やはり野球も韓国が日本を支配……”   あぁ岩隈、頼むぞ岩隈。 こんな時だけ頼るとは本当にいい加減な神頼み…だな…と悔いた。

しかし、彼はやってくれた。正に日本野球界を救ってくれた快投を披露してくれたのだ。 昨シーズン28試合に登板し21勝4敗防御率 1.87 文句なしの沢村賞受賞。そして投球回数は201回 2/3 昨シーズン、12球団最多投球回数はクラシンガーの 206回。他に200回以上投げた投手は岩隈の他にはダルビッシュしかいなかった。この投球回数の評価は分かれるだろうが、参考までにあの江川卓の全盛期 1980 年は 261回 1/3 , 81年 240回 1/3 82年が263回  1/3 年間に投げていた。その当時でさえ彼の事をマスコミはこぞって“週休5日制投手”と表現していた。 

この日のキューバのスタメンは捕手がペスタノ。Game 1 ではスタメンマスクを被り、
3打席目で代打メリーニョが送られ続くメキシコ戦ではそのメリーニョがスタメンであったがこの日本戦ではまたスタメンに。 メキシコ戦では11安打を放ったキューバチームの中でメリーニョは3打数無安打。4打席目にまたペスタノが代打に送られた。
1塁手はアンデルソンがそのまま7番に入る。この前の試合まで .143 だったのが気になるが。 2塁にはGame 1 ではグリエルであったがこの試合はオリベラが1番で出場。オリベラは前のメキシコ戦では2安打1打点。そしてグリエルが3番で3塁に入った。遊撃手はパレが9番。外野はレフトがセペタ。 Game 1 では3番で3安打そしてメキシコ戦では4番に座り3安打4打点。この日本戦では4番に。中堅はセスペデス。Game 1は1番だったが次のメキシコ戦は6番。そしてこの日本戦はグリエル、セペタに次いで5番に。 右翼はGame 1 と同じ6番に入るデスパイネ。 Game 1 では4打席無安打2三振だったせいか続くメキシコ戦では出番が無かった。メキシコ戦の外野陣は左翼セペタ、中堅マーティンそして右翼がセスペデス。 
Game 1 では出番のなかったマーティンがメキシコ戦で1番打者としてスタメンし2安打2得点。しかし日本戦はベンチスタート。メキシコ戦の2安打よりも3三振が響いか? そして指名代打にはエンリケ。 Game 1では3塁に入っていた。 日本戦に向けて守備位置と打順をいじって来た。 

        

一方の日本は1番のイチローは変わらず、2番に中島が風邪から復帰。3番には青木前のキューバ戦、前日の韓国戦に続いて入り、4番には稲葉が抜擢され。そして前の2試合4番だった村田は5番に。小笠原も打順が一つ下がり6番。そして下位打線、福留、城島、岩村がそれに続いた。 

         

キューバの先発はマヤ。 Round 2 では最初のメキシコ戦に4番手として登板し2回を投げて1失点。久々の右投手と対戦する事に。 イチロー、中島を討ち取った後青木がカーブをうまく掬いあげてセンター前に弾き返す。マヤはどちらかと言うと技巧はらしくストレートはボール球以外は140kmが出ない。 攻略のチャンスはあるなぁ..と思うも稲葉のカウント 0-1 から青木を牽制で刺す。またも嫌な立ち上がりとなった。

しかし岩隈はそれに動じない。オリベイラ、エンリケスを変化球で内野ゴロに仕留める。この間わずか投入数は4球。続くグリエルは初球の外角変化球をセンターに打ち返し出塁する。 Game 1でもグリエルは岩隈からヒットを打っている。ここでこれまで20打数12安打3本塁打の4番セペタを迎える。北京五輪では日本戦ダルビッシュからタイムリーを放っている。しかしここは初球外角変化球、2球目インサイドのストレートで 2-0 と追い込み最後は外角低めの変化球でピッチャーゴロに打ち取った。キューバの打者は早打ちが目立つ。初回は打者4人に対して9球。2回も2死までわずか3球。それだけ岩隈のコントロールがいいのか…. しかし次のアンダーソンに 0-1 からインコースのスラーイダーを上手く腕を畳んで右翼線に打ち返され2塁打とされ、ベテラン捕手のペストロを打席に迎える。今大会はこれまで11打数4安打であったが日本戦は2打数内野安打1。北京五輪では4打数1安打であった。ここは岩隈が 1-1 からインコースを詰まらせてショートゴロに討ち取った。 その前のインコースのフォークで空振りを取ったのが大きかった。

        

一方のキューバ先発のマヤも立ち上がりは悪くない。初回は12球、2回は9球で無失点。3回は先頭打者の福留に7球を要したがレフトフライ、続く城島はセカンドゴロに打ち取られ、岩村はピッチャー返しの内野安打で出塁し続くイチローに期待がかかるが外角のボールを当てただけのショートゴロに倒れた。イチローまだまだ調子が出ないか…. と言う印象。でもこの回はマヤに23球を投げさせた。

        

そして岩隈は更にエンジンがかかったか3回は11球で3者凡退に抑える。打順が一巡して上位に回ったがオリベイラ、エンリケを内野ゴロに打ち取った。そして4回に日本が先制する。先頭打者の中島が倒れた後、青木、稲葉の連打で一死二、三塁とする。青木は 2-3 まで粘ってストレートをセンターに弾き返し稲葉は 0-1 からストレートをライト頭上に打ち返した。 マヤはコントロールが良いが変化球ではきわどいストライクが取れない。しかし続く村田は力み過ぎたか初球を打って浅いセンターフライ。 マヤがガッツポーズをとる。これでチャンスが潰えたかと思ったが小笠原が2-2 から6球目の落ちる球を打ち返す。打球はセンターセスペデスの頭上を襲う。セスペデスは一旦は足が止まり捕球態勢にはいるもボールを落とし2者が還った。霧に目測を誤ったか…. マヤも 2-0 から外角に3球続けストライクが入らず変化球を投じたがそこを小笠原に捉えられた。 

         

ここでマヤは降板。63球を投げた。 その直後の4回裏、3番グリエル、4番セペダを3球でそれぞれ内野ゴロに仕留めた後、続くエラーをしたセスペデスをストレートで歩かせてしまう。更にデスパイネに 1-1 からのアウトコースをセンター前に運ばれ、前の打席で2塁打を放ったアンデルソンを迎えた。初球ボール。 2球目をインコースに落として空振り。ここで1塁に牽制を入れ、外角のフォークボールで空振り、顔の前を通過する 143km のストレートでのけぞらせ、外角とインコースのフォークをバットに当てられファールとされた後更にフォークを投じて空振り三振に仕留めた。 この対戦は見ごたえがあった。
こうなると追加点が欲しい。5回表は先頭の岩村が四球で出塁。続くイチローは何と初球をバントを試みる。打球は小フライとなりグリエルがダイビングキャッチ。すかさず1塁に送球されるがここは岩村が何とか戻りゲッツーは免れた。不振をかこうイチロー。送りバントは解かるが2番手 Y ゴンザレスはコントロールが悪かったのでもう少し球を見てもよくは無かったか…. 続く中島は9球投げさせ四球を奪う。 牽制球を3球も投げさせた1塁走者の岩村のリードも効果的だった。 そしてこれまで2安打の青木を迎える。 ここでキューバベンチはY ゴンザレスに替えて右腕のヒメネスをマウンドに送るが青木は 1-1 からのストレートをセンターに打ち返す。セスペデスの守備位置からみてホームはクロスプレーとなるかと思われたが返球がやや右にそれ、岩村のスライディングも良く追加点が入った。

          

この1点は岩隈にとっては大きな追加点だったと思う。5回裏は2死からオリベイラに安打を浴びたが後続を10球で断ちこの回も無失点で終えた。 5回から登板して1点を失ったキューバ3番手のヒメネスは次の回も続投し小笠原、福留そして岩村を3者凡退に切って取ったが日本の3者問題はこの回だけであった。それでもこの回だけで32球を投げさせている。
5回まで57球無失点の岩隈は6回も先頭打者の3番グリエル、4番セペダの2人を8球でそれぞれ内野ゴロに仕留める。ただグリエルには落ちる球を2球見送られ3ボールにまでなった。そして続くセスペデスには 0-1 から外角低めの変化球がやや中に入りライトに流し打ちをされ3塁打を許す。先ほどの痛恨のエラーを取り返したかったのか猛然と2塁を回るセスペデスが印象的だった。そして前の打席でセンターにシングルヒットを打たれたデスパイネを迎える。岩隈が一度構えに入ってから打席を外す駆け引きを見せたデスパイネであったが初球はアウトコースボール球を空振り。
前の打席で安打した外角に手を出したがそれよりボール一つ外に外したバッテリーにまず軍配があがると2球目はインコースに食い込むシュートに中途半端にバットが出て1塁線に緩くボールが転がると落ち着いて岩隈がマウンドを降り自らボールを掴みデスパイネにタッチをしピンチを脱した。 
7回、キューバのマウンドには3番手のヒメネスが引続き上がったが先頭打者の岩村を歩かせイチローを迎える。1塁走者の岩村が気になるか牽制を3度も投げる。そして1-1 から真ん中低めに落ちるボールをイチローが叩くとボールは大きく弾み1塁手アンダーソンの頭上を越えてライト前に転がる。岩村は好走で3塁を陥れる。 1塁にランナーがいた為1塁手のアンダーソンがベースに着いかねばならなかった故のヒットであった。打球の勢いもあまりなかった。ツキがあったがイチローのアメリカラウンド13打席目にしての初ヒットであった。
マウンドにはまだヒメネスが残っているがそれは続く青木が右打者だからだろう。しかし青木は 1-1 からレフト外野まで“運ぶ”フライを打ち上げ岩村が生還。これで4点差になった。 2点を先制後1点ずつ追加点を挙げる展開にこれでキューバはもう日本を追い上げる力は残っていなかった。 

                        

7回から登板した日本の2番手杉内は先頭打者の代打メリーニョを 2-3 から外角ストレートで空振り三振に打ち取ると残りの3イニングを岩隈と並ぶ投球内容を見せる。32球で4三振そしてランナーを一人も出さなかった。 北京五輪の準決勝韓国戦では先発するものの4回に突然連打を浴び 2/3 でマウンドを降りただけにこの大会に賭ける意気込みも強かった事だろう。

          

打線の方も最終回にはイチローが5番手ガルシアからセンター越えの3塁打を放つなど復活の狼煙を上げる。復活したのはイチローだけではなく、前日奉重根義士に抑えられた打線そのものが8安打そしてそつのない繋がりで5点を挙げ、今後も期待される事に。

           
だがこの試合の立役者は先発の岩隈だ。6回を投げて被安打5も無失点。奪三振2ながらアウトカウント18のうち内野ゴロが15。霧にむせぶ大気にボールを飛ばさないピッチングは見事の一言。さすが沢村賞投手だ。

               

だがキューバ打線も早打ちが目立ち過ぎた。岩隈は肘や肩に不安があるので球数は限られている。もう少し待球作戦に出てもよくは無かったか? スポーツの世界にアマチュアリズムがなくなりつつありプロと対決する機会が皆無に近くなることによりアメリカ、日本、韓国とは徐々に水を開けられて来るのだろうか??キューバが野球の世界大会で2位以内に残れなかったのは1951年のワールドカップで3位に終わって以来のこと。1952以降40の国際大会で33回の優勝を誇る、1939年に初めて世界選手権に参加して以来49の大会で38のタイトルを勝ち取ったキューバの落日の始まりか……. キューバのペレス監督は試合後の記者会見に姿を現さなかったとのこと。 そしてカストロ議長は大会後“嘆きのコメント”を出したらしい。

勝ったから言うのではないが、キューバには弱くなって欲しくない。もっともっと強いキューバでいて欲しい。さもなくば野球の世界選手権がなりたたなくなる......少なくとも野球選手の世界では “開放” してくれないかな………. そして次は今大会4度目の日韓戦だ。 だが韓国は次は本気で来るかな??…….

         

ようやく振り返る WBC 宿敵倒してさぁ準決勝戦 !! 日本 6-2 韓国

2009-04-13 | World Baseball Classic

4点リードの最終回。 代打李晋映の打球を片岡がさばき今大会の対韓国戦を2勝2敗とした。

日本が3者凡退に終わった直後の1回裏韓国の攻撃、この日初めてスタメンマスクをかぶる阿部慎之助は外角主体の配球。それは初先発と言うよりも今季初実戦の内海の立ち上がりを気遣ってか? それとも慣れないボールに内海がコントロール出来なかったか? 

先頭打者の鄭根宇にセンター前安打を喫し、続く李容圭に送りバントを決められ、3番金賢泌にエンタイトルツーベースを打たれ先制を許す。この間わずか6球。 さらに続く今大会対日本戦本塁打を含む4安打2四球の4番李泰均を歩かせ、一昨日の韓国戦同様立ち上がりに失点を重ねるのでは??外角主体の阿部―内海の愛するジャイアンツバッテリーの立ち上がりが…と心配された。

  
   

しかし5番李大浩には強気の攻めでサードゴロ併殺打に討ち取った。昨年の北京五輪では本塁打を打たれた“残像”があるのか、今大会はこの試合の前まで対日本戦無安打ではあるが本塁打を警戒して敬遠を含む5四球を許していた。 

2試合連続韓国に先制を許した日本だがその直後の2回表、すぐに追い付く。昨シーズンは本塁打14本を放っているが .日本プロ野球史上右打者最高打率の .378 で首位打者となった横浜ベイスターズの強打者内川が1号同点ホームランを放った。初球、2球目、外角のボール球インコースを上手く打ってのスタンドインであった。第2ラウンド最初の本塁打を放った内川。昨季両リーグ最高の得点圏打率 .449 、14本塁打67打点とは言え長距離打者の印象ではない内川の本塁打は意外であった。しかし、今考えてみれば彼が昨年北京五輪に選ばれなかった方がもっと以外か??

韓国先発はヒーローズ所属の左腕投手の張洹三。2006年のアジア大会、北京五輪アジア予選、世界最終予選と続けて代表入りし、北京五輪では先発したオランダ戦では、8回を散発4安打、無四球で0点に抑え、完封勝ち(8回コールド)。中国戦でも好投し、格下相手とはいえトータルで12回1/3を無失点に抑えた。
昨シーズンは12勝8敗そしてシーズンオフ、思わぬ形で注目を浴びる。それは、三星(サムソン)へ30億ウォン(約3億9,000万円)での金銭トレードが発表されたからだ。その金額は張ウォン三の昨季の年俸、8,000万ウォン(約1,040万円)の37・5倍にもなる高額。これは、球団を維持するため、大金を手にしたいヒーローズと、左腕エースが欲しい三星の利害が一致したものだった。しかし、この移籍話にKBO(韓国野球委員会)が待ったをかける。ヒーローズは消滅した球団に代わって発足した経緯から、トレードにはKBOの承認が必要で韓国球界は、球団維持のため大物選手を「人身売買」し挙句は消滅という過去もあり、結局、このトレードはご破算となったが、これで張の評価は一気に上がったらしい。
今大会はこれまで東京ラウンドで日本がコールド勝ちした試合に3番手として登板し 2回 1/3 を投げ中島に2塁打を打たれるなど3失点を喫した。

   

同点に追いついた日本は、続く村田は初球の外角低めを逆らわずに右中間にはじき返す。岩村は 1-2 から打ってショートゴロ、第2ラウンド崔延がワンバウンドの送球、1塁手金泰均が取れずに1死1,3塁とする。 阿部は三振に終わるも9番片岡が初球外角高めのストレートをライトに打ち上げた打球が右翼手李容圭の前に落ち幸運な逆転打となった。
前の韓国戦と異なりこの試合は日本にもツキが回ってきたが、村田の打球をファンブルした中堅手の李宅根、そして崔延、金泰均といった内野手の失策はこれまでの韓国らしからぬところだった。 前の韓国戦では立ち上がりの連続失策で先制を許した日本守備陣であったが、この日は逆転直後の2回裏1死で頭部に死球を受けた李容圭の代走李鐘旭を1塁に置き3番金賢泌がフルカウントからチェンジアップをライト方向に叩きた打球を1塁手村田が軽快にさばき李鐘旭を2塁に封殺する。村田の動き、村田からのワンバウンドの送球を走者と交錯しそうになりながら上手く受け取った中島の動きが光った。
そして続く3番、昨シーズン115試合31本塁打92打点の李泰均に対し日本ベンチは内海からオリックスの小松にスイッチ。バッテリーは今大会対日本戦本塁打を含む4安打2四球の李泰均に対し変化球で攻め最後は大きなカーブで見逃しの三振をとり無得点で切り抜けた。 このイニングに失点しなかったのは大きかった。 
そして2番手小松の巧投が光った。2回 2/3 を李大浩の四球1つに抑え無安打5三振に抑えた。 ただジャイアンツファンとしては内海の中途半端なピッチング内容は少し気になるところ。 上原が抜けジャイアンツでもそして日本代表でも投手陣の中心となってほしいのだけど….

    

こうなると早く追加点が欲しい展開。 しかし3回表2死2塁の好機、内川のフルカウントからの6球目、センター前に抜けようかという強烈な当たりも、セカンド鄭根宇のファインプレーで阻まれる。7回には先頭打者の阿倍が 2-1 からチェンジアップを中堅前に弾き返し出塁。続く片岡はバント失敗もあり 2-0 と追い込まれるがファールで粘り9球目の高めのカーブを選んで1塁に歩き無死1,2塁と絶好のチャンスを迎える。しかし韓国3番手李在雨は後続のイチローをセンターフライに、そして中島を併殺打に打ち取り追加点を阻んだ。さすが昨シーズン中継ぎだけで11勝3セーブを稼いだ右腕投手だ。
6回途中から登板していた3番手の田中将大は7回先頭打者の李机浩に 0-2 からストレートを打ち返されセンター後方に飛び込む同点打を打たれた。

   

   

ペトコパークは右中間が 400 ft 左中間は 401ft センター後方は 396 ft 。変化球でストライクが入らずストレートを投じた所を狙い打たれた。続く李宅根には 2-2 からサードに大きく弾むゴロを打つ。3塁の深いところで掴んだ片岡の送球はわずかにそれて李宅根を塁に残した。 片岡は本来三塁手では無いにもかかわらず好守を見せてきただけに、ここは片岡を責め難い。
3番手投手の田中将大は登板直後から韓国の誇る長距離砲、李泰均、李大浩を変化球で連続三振に打ち取っていただけに李机浩に変化球で入ってストレートを打たれた。

    

2回に逆転してから5回を除く毎回走者を出していたが追加点の好機を逃し続けたツケがここに回ってくるのかと不安にさせられる展開であった。
ここで韓国ベンチはメンバーの中で唯一のメジャー選手秋信守を代打に送れば日本ベンチは田中を下げて左キラーのジャイアンツの左腕投手山口をマウンドに送った。 山口は初球変化球後の2球目をインコースにストレートを投じ秋信守のバットをへし折るシュートゴロ併殺打に打ち取った。山口は東京ラウンドの韓国戦では李宅根に四球を与えただけで降板しただけに準決勝戦以降に向けて、またペナントレースに向けて自信が回復しただろう。日本ベンチは続く右打者の朴基赫を迎え、山口に替えて西武ライオンズの涌井を投入。 涌井は期待に応えて朴基赫を低めのスラーダーで三振に討取り後続を断った。 山口、涌井の見事なリレーだった。特に本来先発投手の涌井には難しい場面でのワンポイントリリーフだったが見事に責任を果たした。涌井は昨シーズンクライマックスシリーズでMVPに輝いたが北京五輪では出来も今一つ。シーズン成績も北京五輪での離脱はあったが10勝11敗でチーム内の勝星数では帆足(11勝6敗)、山岸(12勝4敗)に次いで3番目。しかし今回のWBCでは西武投手陣のなかからただ一人選出された意地を見せた。

それにしても金寅植韓国代表監督は併殺に倒れた秋信守の不振というよりも“体調不良”には頭が痛いだろう。前回は李承、朴賛浩ら“海外組”がチームを引っ張っていただけに…….

8回表、韓国ベンチは4番手呉昇桓を投入する。前回のWBC,北京五輪そしてドーハのアジア大会にも選ばれた右腕投手だ。昨シーズンは39セーブを挙げて3年連続セーブ王になった。 57回 2/3 を投げて51個の三振を取った。しかしここは“適所”ではなかったせいか先頭の青木にセーフティーバントを決められ、続く城島には何と代打の稲葉が送られ 1-3 からライト前に打ち返す。エンドランがかかっており青木は3塁に進んだ。そして続く内川には左打者の小笠原が代打として送られた。ここで呉昇桓は降板し左腕の金廣鉉が登板。韓国ベンチとしても金廣鉉の復調無くしてWBCの優勝は難しいと思うところだろう。しかし日本ベンチも小笠原の打棒復帰(特に原監督は)には必至だ。 小笠原はそれまで対韓国戦8打数1安打4三振と不振だったがここは左腕、金廣鉉の外角低めのスライダーを膝を折ってライトに打ち返す勝ち越し打。1塁ベース上での喜びようが印象的だった。

  

更に続く途中出場の亀井が送り、岩村の2点タイムリーを呼ぶ。これでこの試合は決まったと言えた。北京五輪では日本キラーであった金廣鉉はこの試合もスライダー、ストレートをそれぞれタイムリー打され2失点。今大会初スタメンで北京五輪ではマスクをかぶった姜眠鍋はベンチに下がっておりベテラン朴勍完がマスクをかぶっていた。それも今大会不振に関係あるか? 東京ラウンドでは全く不振だった岩村は第2ラウンドで完全に復調。この試合は初めて7番で起用され2安打、アメリカラウンドで12打数6安打となっている。こうなればあとはイチローの完全復調が待たれる。前日のキューバ戦では最後の2打席で連続安打を放ったがこの試合ではなかなか韓国投手陣から最初の打席では 1-0 からストレートをレフトフライ、2打席目は2回2死1,3塁から初球を打ってファーストゴロ。第3打席は4回2死2,3塁から2番手李承浩に変化球で揺さぶられながら 2-2 からストレートを打ち返すもあとひと伸び足らずライトフライとブレーキになっていた。しかし最終打席は右腕投手の林泰勲の内角カーブを振り抜き右中間を破る2塁打を放ち青木のタイムリー打でダメ押しのホームを踏んだ。 これで次のアメリカ戦で完全復調してくれればよいのだけど。 

  
    

韓国最終回の攻撃は藤川が抑えて今大会の韓国戦の連敗を2で止めた。藤川が三振を一つも取れなかったのが気にかかるが…..

これで今大会の日韓対決は2勝2敗となったが共に準決勝進出を決めた後の試合で韓国側は “勝負にこだわらなかった”という内容の報道が多かった。 もし韓国が勝っていたらどういう報道をしたのだろう….. こうなれば準決勝に勝って決勝でもう一度韓国に勝って対戦成績を3勝2敗として終えてほしい…. そう強く思った。 

  

ただ途中で負傷した村田が心配になった。 横浜ファンはもっと不安だろうなぁ..... 

  
    


ようやく振り返る WBC あぁ日米決戦 日本 9-4 アメリカ

2009-04-12 | World Baseball Classic

3月21日。Doger Stadium で行われた準決勝戦。韓国がベネズエラの “お株を奪う” 秋信守、金泰均の本塁打を含む長打攻勢で2回を終わって 7-0 と大量リード。
3月14日 Round 2 Game 1 オランダ戦で7回1失点と好投した Mariners の Carlos Silva は先頭打者の李容圭を歩かせ次打者鄭根宇 は打ち取ったからに見えたが右翼手の Bob Kelly Abreu が落球。以降大量失点を招いてしまった。 
エラーをした Abreu は昨シーズンまで New York Yankees に所属し、今シーズンから Angels に移籍するが今大会のメンバー28人中22人が MLB 選手。大会前は優勝候補だったけど韓国の前に決勝進出は阻まれた。 
金寅植監督としては不振だった秋信守に一発が出た事を喜んでいたことだろう。 これでもう一度韓国と対戦する可能性が決まった。勿論日本が準決勝戦の日米対決を制すればの話だが。

小学校の時 “読書週間” が毎年あり学校の図書館にある本を読んで読書感想文を書くことが義務付けられた。 私を含めて男の子達はとにかく“偉人伝”の棚にある“ベーブ・ルース” が “ルー・ゲーリック” の伝記を争って借りようとした。退屈な本を“読まされないように。” 
残念ながら私はそれらの伝記の感想文を書くことが出来なかったが、期間外には読むことが出来た。本の解説の部分に当時来日した大リーグ選抜チームのメンバーが紹介されていた。そしていつの日かこういった日米対決が見られないかなぁ…と想像をした。

1971年、愛するジャイアンツが7連覇を達成したシーズンオフ。ボルティモアオリオールズの来日と主力選手が紹介された。 

“さぁ日米決戦だ。王や長島がホームランやヒットを打ってくれるぞ。堀内、高橋一三がアメリカのバッターを抑えてくれる。” 

そういうシーンを想像しわくわくした。しかし蓋を開ければ後楽園球場での開幕戦でジャイアンツは 4-8 で敗れ、以降も当時の主力選手、Bロビンソン、F. ロビンソンそしてパウエルらが日本の投手陣をガンガン打ち込み。堀内、高橋ばかりか日本選抜チームの先発として登板した江夏も打たれた。 ある試合で一度堀内が好投したのを覚えている…
投手陣ではジム=パーマー、マイク=クウェイヤーら20勝投手を4人擁したらしく、そのローテーションの前に日本打者の打球の飛距離、勢いがアメリカの選手とまったく違った。そんな中、ミスタージャイアンツ、長島が攻守にハッスルしていたのを覚えている。 アールウィーバー監督時代の全盛期にあったオリオールズは18試合中、12勝2敗4分と強さを見せつけて帰国した。 その来日メンバーに後にジャイアンツに入団したデーヴ=ジョンソンがいたらしいが覚えていなかった。 

あぁやはり日米決戦なんて….

とひどくがっかりした。

その3年後、今度は New York Mets が来日した。 Orioles の強さを覚えていたので “またぼろ負けだろうなぁ。”と思っていた。 
しかしこのシリーズ、私の神様、王貞治が絶好調。初戦は逆転満塁本塁打をかっ飛ばしたのを覚えている。 さらに以降の試合ではチャンスで王様が打席に立つと捕手が立ち上がり1塁に敬遠をする。それが1度や2度では無かった。
時差等のコンディション不良もあったのだろうが開幕当初は日本側の連戦連勝。結局、終盤は Mets が底力を見せ勝ち越しを決めたが、3年前の Orioles 戦とは比較にならない健闘を見せてくれた。
そしてこの日米野球のもう一つの楽しみはこのシーズンオフに引退を表明したばかりの長島茂雄の最後の現役雄姿だったけど、代打出場が多く“スタメンでガンガン使ってくれればいいのに….” と思った。 でもそれは無理なお願いだったのかなぁ….

以降1978年には Cincinnati Reds, 1981年には Kansas City Royals が来日。その間 1979年に American League と National League の選抜軍が来日し何試合か行い、“連合チーム”が日本選抜チームと2試合行った。1勝1敗だった。1敗後の第2戦では当時阪急ブレーブスの内野手だった島谷が 0-2 とリードされた終盤代打逆転3ランを放ち“歴史的な勝利”を挙げた。 
しかしもう高校生になっていた自分は昔ほど“嬉しい!!” とは思わなかった。 
その後何度かメジャーリーグ選抜チームが来日しているが、日本選抜チームとほぼ互角の試合が続いた。ただ彼らもプライドを見せる年もあり 1986 ( 6勝1敗 ) 1992 ( 6勝1敗1分), 1998 年 (6勝2敗)は日本選抜を圧倒した。おそらく何人かの日本選手側も “シーズンオフに真剣勝負なんて…” と思っていただろう。

2006年にスタートした World base Ball Classic 、ついに野球の World Cup が始まった….と期待した。確かに日本、韓国そしてキューバを含む中南米諸国は大いにハッスルするが肝心のアメリカ側はどうもこの大会を“シーズン前の招待試合。”程度しか考えていないみたいだ。 
それは大会ルールの設定に見られる。 まず日本側が主張した球数制限撤廃案に対しては第1ラウンドは70球、第2ラウンドは85球、準決、決勝は100球と前大会よる5球ずつ増やされだけに留まり、WBC公認球に就いては北京五輪でも使用された “ミズノ150”と呼ばれる IBAF (国際野球連盟)公認球でなくコスタリカ製のMLB公式球が今大会も採用されたがそれは”参加選手の半数以上が MLB の選手であるから。“と言う 滅茶苦茶な理由から。 
そしてもっと不可解なのが主審。 第2ラウンド、即ち舞台がアメリカ大陸に移されて以降球審は全てアメリカ人。理由は”半数以上がメジャーリーガーでメジャーのストライクゾーンに慣れているから。“との事。とても国際大会とは思われない理由からのルール設定だ。 
その背景には大会を運営がメジャーリーグとメジャーリーグ選手会が50% ずつ出資して設立された WBCI によるもので出場チームの交通費、滞在費そして賞金を提供しているからだ。しかしこの大会は30%以上を賄う読売グループを筆頭とするジャパンマネーのスポンサー無くして開催できないと言う事実、大会開催、運営を見ても日本がここでも国際社会でおなじみの “ ATM 役 “ を押しつけられていると言う事実を忘れてはならない。

前回、ボブ・デービットソンによって負けさせられたそのリベンジを果たすべく準決勝戦。日本の先発松坂がプレーボール後の初球を振りかぶる。先頭打者、Baltimore Orioles の Brian Robert は全く打つそぶりをなく見送り、2球目、真ん中に入ったストレートを一閃すると打球はセンター後方に向かって延び福留の頭の上を越えてスタンドに入ってしまった。

  

前大会はイチローの本塁打で始まった日米対決。今度はアメリカ側の先頭打者本塁打で幕が開けた。松坂は前大会の決勝戦のキューバ戦でも初回先頭打者本塁打を浴びた。 昨シーズンの B. Robert は155試合に出場し .296 ,9本塁打 57打点。40盗塁で長距離打者のイメージは低かった。しかし昨シーズンは松坂に対して .500 以上の戦績を残したらしい。 松坂の昨シーズン18勝を挙げた松坂は 167.2 回を投げて 2.90 被本塁打は12本だった。

先頭打者本塁打に私はアメリカ野球のすごさを見せつけられるのでは….と思った。続く注目の対決 Yankees のJeter は内野ゴロに討ち取り、後続を抑えたがストレート思う様に走らず変化球のコントロールにやや苦しんでいる様に見えた。 それでも今シーズンから Washington Nationals に移籍し昨シーズンCincinnati Reds で32本塁打を放った Adam Dun を見逃し三振に打ち取った変化球は見事であった。

アメリカの先発は MLB 通算 129勝 Astros の Oswald Roy 。昨シーズンは 208.2 回を投げて 17勝 10敗 防御率3.54 。 シドニー五輪では金メダルを勝ち取ったアメリカチームのメンバーだった。 Oswald はイチロー、中島、青木の3者を凡退させる上々の立ち上がり。昨シーズンは奪三振 165 与四死球 47 まだ3月なので剛速球を投げるというよりもテンポ良く投げ込んでいた。

    


一方松坂は2回に入ってもボールは先行する。 McCan ( Atlanta Braves ) を歩かせDeRosa ( Chicago Cubs →Cleveland Indians ) には 0-3 まで追い込まれレフトへあわやという大飛球を打たれた。何とか無失点に切り抜けたが最初の2回で35球を要した。
初回は3者凡退に倒れた日本打線だが2回に同点に追い付く。先頭打者の稲葉が選んで出塁した後小笠原が 2-3 から低めのストレートをレフトへ流し打ちそしてヒットエンドランが成功し無死1,3塁のチャンスに福留が倒れた次の城島がライトに犠牲フライを打ち上げ稲葉が同点のホームを踏んだ。 昨シーズン与四死球47とコントロールには定評のあった Oswald だったがこの回はボールストライクがはっきりしておりストレートでしかストライクを取れないので3ボールからのストレートを日本打線に狙い打たれた。

   
  
だが松坂は3回も調子が上がらない。 Robert, Jeter を討ち取った2死から2007年シーズンMVPのRollins ( Philadelphia Phillies ) に 2-2 からファールで2球粘られた後の7球目、甘く入ったカットボールを左中間に打ち返された。そして次打者4番 David Wright ( New York Mets ) の初球に盗塁成功。昨シーズン47盗塁の健脚を見せる。 そして Wright は 2-3 からの8球目の外角スライダーをライトフェンス直撃の2塁打を放ち、 Rolling が追加点のホームを踏む。その前のきわどい球をボールと判定されたのが痛かった。 Wight は昨シーズン160試合に出場し .302 33本塁打 124打点。 Mets の大スター。1塁が空いたので歩かせる手もあったが続く Adam も昨シーズンは32本塁打なのでそうそう歩かせられなかったのだろう。そして Adam は敬遠気味に歩かせ、続く Braun Ryan ( Milwaukee Brewers ) との勝負となった。151試合出場 37本塁打106打点 .333 のBraun に対して松坂は 1-3 まで追い込まれたが最後は外角ストレートで空振り三振に打ち取り失点を1に抑えた。2死無走者からの失点はやはり痛かったか….がこの回だけで松坂は30球を投げた。

         

    

しかしこの日の日本打線は好調だった。4回裏稲葉、小笠原の連打で掴んだチャンス、福留が 1-1 から引っ張った内野ゴロを Roberts がはじき稲葉が同点のホームを踏むと続く城島がこの日2つ目の犠牲フライをライトに打ち上げ試合をひっくり返した。城島は 0-3 から次の球を思い切り振りファールとなったがその積極的なバッティングが犠打を呼んだ。この日の Doger Stadium はライト方向の打球が良く伸びた。それを狙った外角低めの球をうまく運んだ外野フライだった。尚も続く岩村が初球を引っ張りライト方向に打ち返した打球は Adam の頭上を襲う3塁打。小笠原が追加点のホームを踏み、続く川崎は緩いカーブをひきつけライトに打ち返し岩村を還して あっという間にスコアーを 6-2 とした。  

   
この回のOswald はストレートのスピードが鈍り、変化球ではストライクにならずのピッチング内容。更に青木が 0-3 から右中間にはじき返す2塁打を放ち更に1点を加えるなど日本打線が 0-3 からもバットを出す積極的なバッティングにアメリカバッテリーもかなり戸惑い模様。 日本に6点目が入ったところで先発 Oswald はマウンドを降り2番手に Pittsburg Pirates の Jhon Grabow がマウンドに上がった。

     

時折アメリカの Johnson 監督が映し出される。 
現役時代は読売ジャイアンツで2シーズンプレーをした。マスコミは彼の事を
“ポスト長嶋の期待に応えられなかったジョン損”と表現するが、これは完全には正しくない。 
1975年長嶋ジャイアンツの1年目にデーヴ=ジョンソンは入団するのだが、それはシーズンの途中から。元々2塁手でシーズン43本と言う2塁手としては年間最多本塁打の MLB 記録を持っていた。しかし彼が起用されたポジションは三塁手。ここは前年から“ポスト長嶋”として期待されていた富田のポジションだったが、このシーズンの富田はさっぱり打てず打率は1割台で代わりにジョンソンが “あてがわれた。” 慣れない守備にジョンソンのバットも快音はなかなか聞かれず、連続三振の記録を樹立したり、打率が1割以下に落ち込んだ時に、ジョンソンに替って送られた代打の大北が逆転本塁打を放つなどマイナスイメージばかりが目立つシーズンであった。
ジャイアンツも最下位に沈みまさに“ジョン損”な1年であった。

しかし翌シーズン張本、が富田、高橋一三らとトレードでジャイアンツに入団。高田が左翼から三塁にコンバートされ、ジョンソンは“得意な”2塁手に戻った。2年目のジョンソンは打撃も好調でしばしばファインプレーを見せ攻守にわたってチームに貢献。長嶋ジャイアンツはシーズン最後の広島戦で優勝を決めたがその試合でもジョンソンはホームランを放った。1年目は 91試合に出場し .197 13本塁打 38打点 71三振だったのが2年目は 108試合 .275 26本塁打 74打点 62三振であった。 
オロナミンCのCFにも起用され“ボク、ジョンソン…” と言う台詞は当時のジャイアンツファンには微笑ましく響いた。
しかし阪急との日本シリーズではジョンソンは全く活躍出来なかった。初戦、第二戦と連敗のジャイアンツの中でジョンソンも2試合連続で4打数0安打2三振。ついに第三戦はスタメンを外れジャイアンツも3連敗。第4戦にジョンソンはスタメンに復帰するものの4打席1死球2三振無安打。チームは勝ったが以降ジョンソンのスタメンは無くシリーズ13打数6三振無安打に終わり、シリーズ終了後再びジャイアンツのユニフォームを着る事は無かった。原因は起用法と複数契約を希望するジョンソン側との折り合いがつかなかった事と記憶している。 
確かに日本シリーズの起用法は少し不運でもあった。このシリーズは2番サード高田も不振で第5戦までで15打数2安打。1番柴田が好調で3番張本、4番王につなげる為に他の2番打者が必要となった。 高田に替る三塁手はおらず適任な2番打者として土井正三が浮上してきた、事実ジョンソンに替ってスタメン起用された第三戦で試合には敗れたが土井は1安打1打点。 そして第5戦以降は11打数3安打。ジョンソンに替って結果を残した。

帰国後はNew York Mets を World Series 優勝に導くなど指導者としても成功を収め、MLB選抜チームの監督として“凱旋来日”を果たした。 その時の日本マスコミの手のひらを返したような対応は滑稽であった。その後北京五輪代表監督として星野ジャパンを破り銅メダルを勝ち取ったがこの WBC は少し気の毒であった。

   

日本が2月、韓国が1月に始動したのに対し、アメリカチームは3月になってようやく選手達が“練習”を始めた。それは所属先のチームからの“強い要望”だったらしい。また選手選考も各球団から横やりが入る等昨シーズン39セーブの San Francisco Giants のリリーフエース Joe Nathan, 30セーブのAngels の Brian Fuentes らが相次いではいり辞退。 
大会に入っても Boston Red Sox のDustin Pedroia ( 157試合 .326 17本塁打 83打点 ) Atlanta Braves の Chipper Jones ( 128試合 22本塁打 74打点 .364 は昨シーズン National League の首位打者 ) Boston Red Sox の Kevin Youkilis ( 145試合 .312 29本塁打 115打点 ) らが故障で離脱。
しかも国民から絶大な声援があった訳でもなく、球団経営者達は過敏な反応を示しクレームを付けまくる。 それでも故障を抱えながら必死に戦う David Wright や Ryan Braun そして2大会連続で大会に参加した Derek Jeter を見ると試合終盤は彼らに心の中で拍手を送った。8回には Braun, McCan の2塁打で2点を返し意地を見せたがその裏に Diter のエラーやイチロー、中島の安打で3点を追加した日本に最後はダルビッシュにしめられ決勝戦に辿り着く事が出来なかった。

日本は2大会連続で韓国の待つ決勝進出が決まった。 しかし私はまだまだ日米間の野球に大きな実力差があると“信じている”。 
もしシーズン中に今年選ばれる“オールスター”チームと対戦すれば世界中の代表チームを一蹴してしまうのではと思う。例えそれが日本でも韓国でもキューバでも。 真の日米対決…..私が元気なうちに実現する事を願う。


ようやく振り返る World Base Ball Classic 決勝戦 日本 5-3 韓国

2009-04-08 | World Baseball Classic
熱戦 激戦 粘戦  宿敵倒して日本連覇

1点リードの9回裏。この回からマウンドに上ったダルビッシュ有は先頭打者の代打鄭根宇をスライダーで三振に打ち取ったが、続く金賢洙をストレートの四球、そして金泰均も歩かせた。日本投手陣が今大会金泰均に与えた4個目の四球だ。
初戦で松坂が2ラン本塁打を打たれており、また準決勝のベネズエラ戦でも本塁打を放っているせいか金泰均には外角中心の配球だ。この試合はこれまで無安打だったがこの打席はスライダーが外に外れて歩かせた。

そして韓国チーム唯一の MLB 選手秋信守を迎える。5回には岩隈からセンター越えにソロホームランを打っている。しかしここはスライダーがうまくコントロールされ三振。大会連覇まであと一人となり打席に李机浩を迎える。前の打席では岩隈から2塁打を放ちホームを踏んでいる。 李机浩は昨シーズン韓国リーグでは19本塁打77打点。今大会はここまで対日本戦14打数4安打、Round 2 Game 6 では田中将大から本塁打を打ち、Round 2 Game 4 ではダメ押しの押し出し四球を岩田から選んでいる。なんだか“ラッキーボーイ的要素を持った” 嫌な選手だった。
日本バッテリーは初球 130km のスライダーで入り2球目は内角に150 km のストレートでストライクを取った。前の打席では岩隈のスライダーを打ち返している。スライダーかストレートか。ダルビッシュがこの試合投じた 21 球目のスライダーは甘く内側に入り、李机浩は渾身のスイングで打ち返し三遊間を破る。 金賢洙の代走の2塁走者 李鐘旭が駆け抜け同点ホームを踏んだ。 李机浩の一撃も見事だったが代走を送った金寅植監督の起用も見事。北京五輪の準決勝戦で李大浩の代走として起用された鄭根宇が代打李鎮万のタイムリーで同点ホームを駆け抜けた事を思い出した。 
あぁ藤川はどうした、涌井を続投させても良かったか….. 9回表のチャンスに追加点が入っておれば….. 韓国ベンチ、韓国応援団が大騒ぎのなか高永がボックスに入る。ダルビッシュは続投だ。 高永とてここでサヨナラを打てば日本が3回に先制点のきっかけとなった失策と5回同点後2塁で狭殺された借りが帳消し出来る。
しかし日本バッテリーは150kmを越えるストレートを3球続け 2-0 からの1球ファールの後の4球目、スライダーを空振りさせ逆転は阻み決勝戦は延長戦に持ち込まれた。 土壇場で追いつかれたのは痛かったが韓国も3,4番に代走を送って勝負をかけたイニング。このまま延長にもつれ込めば総力戦では日本が有利になると思った。 

  

10回表の日本の攻撃、先頭打者の内川が 2-1 から右翼方向に打ち返し出塁を果たし、続く稲葉が初球を送りバントを決め岩村を迎える。東京ラウンドでは不振であったがアメリカに来てから準決勝を終えて14打数7安打。この試合では7回に韓国2番手鄭現旭から犠打を打ち追加点の3点目をもたらした。この打席ではレフトに流し打ち1,3塁とし川崎が代打に送られる。しかしここはマウンド上のヤクルト所属のリリーフエース、林昌勇が踏ん張り初球を内野フライに打ち取る。見逃せばボールではなかったか?? 
だが次に迎えたのは世界のイチロー。この試合はこれまで3安打。 バッテリーが勝負に出るかが見どころ。初球を147kmのストレートを投げ込みここは勝負。 続く2球目に岩村が2塁に走るがバッテリーは無警戒。ここで1塁が空くも次の一投は 149km のストレートをアウトハイに。イチローの打った打球は3塁側スタンドに入る。ここは勝負と決めたか? 2-2 からの8球目、それまでストレートで押していたバッテリーが選んだ球種はスライダー。それが高く入った。イチローのバットがその甘い球をセンターに打ち返し2者を迎え入れた。 日本列島が歓喜に沸いた瞬間だ。
でもバッテリーはどうしてイチローとの勝負に出たのだろう?? 9回からベテラン朴勍完から若い姜鍋に替ったのも影響したか?? 
イチローには最高の場面が巡ってきて最高の結果を出す。正に千両役者のひと振りだった。 そして韓国にはもう追い付く力は残っていないとも確信できた。 

 

緊張の日韓対決。球技の世界一決定戦を日韓で争うなんてこれまであっただろうか…。一足先に韓国が決勝進出を決めた時に、実にいやな予感がした。 80年代に入りスポーツ界において韓国の台頭は非常に顕著になり “サッカー以外は韓国に勝てる”といった概念が次第に薄れて来るようになった。貧困の70年代を経て1980年代に入り経済状態が向上したことが最大の要因と思う。
そして1981年のIOC Congress で名古屋を抑えてソウルが1988年の五輪開催都市に選ばれスポーツの強化が始まった。強化の過程はアジア大会、五輪のメダル数に顕著に表れるようになった。 1982年ニューデリーで開催されたアジア大会、日本は中国に金メダルの数で抜かれてしまいスポーツ界での“アジアの盟主”の座を明け渡した。2年後ロス五輪の前、当時学生だった私は韓国からの留学生達が
“日本はスポーツが強い国です。韓国はこれまで五輪で金メダルを2つしかとった事がありません。”と話してくれた。
私は“でもソウル五輪が近いからこれから韓国も強くなりますよ。”と応えたのを覚えている。本音は日本サッカーにもっと韓国といい勝負をして欲しいと言う事だったけど…..
ロス五輪でのメダル数こそ日本は韓国を上回ったが(日本:金10 銀8 銅14 韓国:金6 銀6 銅7 )1986年ソウルで開催されたアジア大会では金メダル数で韓国の後塵を拝するようになり以降は下記の通り、ソウル五輪以降完全に日韓の立場は逆転した。
ソウル      日本:金4 銀3 銅7  
         韓国:金12 銀10 銅11  

バルセロナ   日本:金3   銀8 銅11 
         韓国:金12 銀5 銅12  

アトランタ      日本:金3 銀 6  銅 5  
         韓国:金7 銀15 銅 5  

シドニー      日本:金5 銀 8  銅 5  
         韓国:金8 銀10 銅10 

アテネ五輪で5大会ぶりに日本がようやくメダル数で上回る事が出来た
(日本:金16 銀9 銅12韓国:金9 銀12 銅9 ) しかし昨年の北京五輪ではまたも韓国がメダル数で上回っている。 ( 日本:金9 銀6 銅10 韓国:金13 銀10 銅8 )
そんな中でも野球だけは絶対に日本が優位と思い続けていたが第一回 WBC では2敗を喫し、北京五輪でも韓国は金メダル、日本は4位で韓国戦2連敗。ソフトボールを五輪に戻してラグビー、アメリカンフットボールを種目採用してくれないと永遠に韓国にメダル数で勝てないのではないか?と本気で考えた。 

   

韓国の先発はこの大会日本キラーとなった奉重根。今大会登板は日本戦のみで 10 回1/3 被安打6無失点。意外だったのは奪三振が3。しかし四死球も3。快速球で討ち取るタイプに思えたが数字だけを見るとそうでもないようだ。 99年前ハルピン駅で伊藤博文を暗殺した日本ではテロリスト、韓国では英雄である安重根にあやかり韓国マスコミは“義士”の“称号”を与えている。朝鮮日報紙ではイチローの“イ”を伊藤博文の“伊”に例えて両者を比較している。 
そしてベネズエラ戦ではDHだった秋信守が5番右翼手でスタメン。李大浩はスタメンを外れ、なぜか守備の良い李普映がDHで2番に入った。そして2塁にはベネズエラ戦で先発だった鄭根宇に替って高永がスタメンで7番に入った。 
李大浩は北京五輪でこそ日本戦で和田から本塁打を放ったが、その後は北京五輪でもWBCでも日本戦は日本投手陣が警戒し過ぎてか無安打に抑えるも9四球を与えていた。
高永は北京五輪での日本戦にも出場しGG佐藤の落球をさそうレフトフライを打ち上げ準決勝のベネズエラ戦では途中出場だが2塁打を放つなどした。所属先の斗山では2年連続全試合に出場しているその堅実さが買われたか?
日本を破った3月17日 Round 2 Game 4 のスタメンと比較すると打順、守備位置の違いはあるが高永と鄭根宇が入れ替わっただけであった。

    

一方の日本は先発が岩隈。キューバ戦から中4日のマウンド。奉重根義士が中5日。その1日が気になった。アメリカ戦と比較すると、打線は奉安根義士からは今大会通算3安打している4番に城島が入り、緊急招集された栗原が7番DHでスタメン。福留が外れ外野は左から内川、青木、イチロー。そして9番サードには川崎に替って片岡が入った。

緊張のプレーボール。イチローがボックスに入る。奉重根義士からは今大会5打数0安打。 韓国戦は前の試合まで18打数5安打であったが日本が大勝した東京 Round の試合以降は13打数2安打であった。奉重根義士の初球はスライダーが外れボール。続くスライダーもボール。3球目にストレートでストライクを取った次のスライダーもボール。 1-3 となりストレートでストライクを取りにきた高めのボールをイチローはセンターに弾きかえしイチローは東京での韓国戦以来の先頭打者ヒットを放った。
しかし打球は詰まり気味でクリーンヒットでは無かった。続く中島が手堅く送る。初回からバントでランナーを送るあたり “世界選手権決勝戦” の雰囲気が伝わる。
奉重根義士は変化球の切れとコントロールがいまいち。特に苦手城島には9球を要し、 2-0 から粘られ歩かせてしまった。2-2 からの8球目のインコースのきわどいところをボールと判定された。 2死1,2塁のピンチは続く小笠原をセカンドゴロに打ち取り無失点で切り抜けたが この回だけで28球を要した。奉重根義士は2回にも2死から岩村を歩かせ片岡にライト前に運ばれピンチを招くと続くイチローに対する初球がボールとなったとことで韓国ベンチは早くもヤンサンウ投手コーチがマウンドに走った。 金寅植監督としても奉重根義士の出来によって勝敗が大きく左右されるので心配な表情が何度か映し出される。 イチローを今度は抑えこの回も無失点に抑えたが最初の2回で球数は51を数えた。

一方の岩隈はストレート、変化球のキレそして低めのコントロールが良く、初回先頭打者の“うるさ型”の李容圭を低めのストレートで見逃し三振に打ち取る上場の出だし。 初回を10球で3者凡退で終え立ち上がりの3イニングを30球9人で片づけた。 

   

こうなると先制点が欲しいところ。3回、先頭打者の中島が内野安打で出塁する。 0-1 から外角のチェンジアップが初めてストライクとなり奉重根義士の調子が戻りそうなところでの内野安打は大きかった。更に続く 青木の1-0 からインコースストレートを叩いた打球を名手高永が弾き無死1,2塁で城島を迎える 。城島はバントを試みるが 2-1 となり4球目を叩き3塁ゴロ。青木が2塁で封殺されるが微妙なタイミングであった。しかし続く小笠原が 1-1 から外角に逃げる変化球を引っ張ると打球は1,2塁間を破り中島が先制のホームを踏んだ。前打者の城島が1塁に残り1塁手金泰均がベースに着いていたので塁間が広がっておりその間を打球が抜けてくれた。
小笠原は Round 2 Game 4 でも奉重根義士からチーム初安打を放っていた。

 

尚も続く内川がライトに打ち返し1死満塁と奉重根義士を攻め立てる。内川は昨シーズン左打者に .439 と打ち込んだサウスポーキラー。しかし今大会は奉重根義士からは併殺を含む4打数0安打だった。続く緊急招集された栗原のバットに追加点の期待がかかる。 2-1 からきわどい外角ストレートを見たが 2-2 からの6球目警戒していたチェンジアップが外角低めに落ちた所をひっかけ併殺に倒れた。マウンドを降りる奉重根義士がガッツボーズを見せる。日本打線は奉重根義士に立ち上がり3イニングスで5安打を浴びせた。1点しか奪えなかったが74球を投げさせた。特に2ストライクから粘って何球か投げさせたことが大きかった。 
奉重根義士は3回こそ3者凡退に切って取ったが、4回は先頭の中島を歩かせ続く青木にライト前に打ち返され、しかもエンドランがかかっていたので無死1,3塁となったところでマウンドを降りた。94球を投げていた。ここで韓国ベンチは三星ライオンズ所属、昨シーズン53試合登板10勝4敗の右投の鄭現旭を2番手のマウンドに送った。今大会はこれで5試合目の登板。準決勝のベネズエラ戦も 1回 1/3 を無失点。東京 Round で日本が敗れた試合も奉重根義士に続いて2番手で登場し 1回 2/3 を無失点。大会通算はここまで 6回 2/3 無失点であった。
鄭現旭は城島を外角スライダーで三振、続く小笠原にもストレートで三振に打ち取り捕手の朴勍完が2塁に投げる。スタートを切っていた青木のタイミングはセーフだったがオーバーランをしてしまった。慌てて戻ったが高永のタッチが早かったとの事。しかしリプレーで見ると高永はベースにタッチをしており青木の体には触れていなかった。封殺プレーじゃなかったのだけど……. 青木のアピールも空しく最悪の結果となった。

5回まで6安打、3回を除く毎回走者を2塁まで進めながらまだ1点。いやな流れの5回裏。韓国が同点に追い付く。韓国唯一の MLB 選手、先頭打者の秋信守が岩隈の50球目の低めの変化球を“しばき上げる”様に掬いあげて打った打球はセンター後方に飛びさっき2塁塁上で刺されたばかりの青木の頭の上を越えてスタンドに入ってしまった。 球場の韓国人から大歓声が沸き上がる。大会3本目の安打が2試合連続の本塁打。前の打席で三振に討ち取った低めの変化球を狙ったか? 好機をものに出来なかった事を思い出させる1発だったが打った秋信守も流石 MLB 選手。昨シーズンは Cleveland Indians で160試合出場し17本塁打94打点 の成績を残した。 韓国この試合2本目の安打が本塁打。日本も松井秀樹が万全の状態で合流してくれたら….日本は長距離砲不足だと思った。
  
   

岩隈は続く李机浩が 2-3 まで粘られるもフォークで三振に打ち取ったあと続く高永にもインコースに入ったスライダーを捕らえられる。打球は内川の左を破ろうという長打コース。しかし今度は日本にスーパープレーが生まれる。内川はスライディングで打球をキャッチしすぐさま立ち上がり2塁に矢のような送球で高永を刺した。 もし内野手の内川でなく“本職”である外野手であったら基本通りに回り込んで打球を処理し、生まれなかったであろうファインプレーであった。前回は李普映のファインプレーが日本の勝利を阻止したが今大会は内川が試合を“決める”プレーを見せた。

それにしてもこの日のRon Kulpa 2塁塁審は試合を盛り上げてくれる。青木が3回に2塁で封殺されたシーン、5回に盗塁を試みた場面、そしてこの2塁塁上でのクロスプレー。全て微妙な判定だった。
しかし岩隈は前の回も金泰均に大きなあたりを打たれるなど打球の飛距離が伸びて来たのが気になった。 こうなると次の1点、そして継投が大切になって来る。
7回表、先頭打者の片岡が初球を引っ張りレフト前に弾き返し出塁すると続くイチローの2球目にスタートを切り今大会4つ目の盗塁を決めた。 そして次の投球をイチローは絶妙のバントヒットを3塁前に決め無死1,3塁とした。ここで迎えたのは中島。 0-1 からのストレートを引っ張りレフト前に打ち返し片岡を迎え入れリードを奪い返した。 続く青木は 0-1 からやや高めの球を捕えるがその大飛球は右翼手秋信守が後走よくフェンス直前で掴み、続く城島は三塁ゴロ併殺打に打ち取られた。だが1塁に駆け抜けた城島のタイミングは微妙であった。
日本は逆転したが後続が断たれてリードは1点に留まった。だが次の9回表にも小笠原三振後、内川がライト前安打で出塁すると韓国ベンチは鄭現旭に替えて3番手柳賢振をマウンドに送る。柳賢振は今大会代表監督を務める金寅植氏が監督をするハンファイーグルス所属。北京五輪の決勝戦のキューバ戦では先発して8回 1/3を2失点に抑える好投を見せた。今大会は先発登板は無くワンポイント的な中継ぎを担っていたが、2番手鄭現旭を引っ張りすぎなかったか?この回頭から柳を出せなかったか? 柳賢振は最初の打者、代打の稲葉に2塁打を打たれ続く岩村に犠牲フライを打たれ追加点を許した。この時点で日本の大会2連覇が大きく近づいたと思った。 7回1失点の岩隈は球数が84球。少しストレートのスピードが鈍り高めに浮き、変化球が低く外れるのが気になったが8回はまだ投げれる。 
先頭打者の李机浩には 0-1 から高く入った所をライトに持って行かれる2塁打を打たれた。続く高永は内野ゴロに打ち取り2塁走者の李机浩が3塁に進む。そして韓国ベンチは李大浩が代打に送られたが、接戦中で捕手の朴勍完を下げたその打順の巡りあわせは日本に幸運であった。李大浩は初球の変化球を掬いあげるように打ち返す。最後はフェンスの数メートル前で青木がジャンプして掴むがそれが犠牲フライとなり李机浩がホームを踏んだ。 
しかしまだ日本がリードをしている。そして走者が無くなった。そこで岩隈は安心したのか次の朴基赫を歩かせ球数が97を数えた事もあり今大会4試合に登板しまだ安打を許していない左腕の杉内にマウンドを譲った。 
日本ベンチは拍手で好投の岩隈を選手、首脳陣が拍手で迎えた。杉内は相対する李容圭をレフトライナーに討取り日本1点リードで最終回を迎えた。 

韓国ベンチは4番手にリリーフエースの林昌勇を送る。本当ならリードした場面で投入したかっただろうが。日本は先頭打者のイチローが初球を捕えフェンス直撃の2塁打を放つ。イチローが今大会韓国相手に見せた初めての“一発”だった。もう少し上に上がればスタンドに入り試合を決められたのに…. と思った。しかしこのチャンスに次打者の中島の強烈な当たりが高永が今度はファインプレーで押さえるなど“粘りの守り”でリードを広げさせてもらえなかった。 
そして9回裏、マウンドに杉内が上がったところで左打者の李普映に替って右打者の鄭根宇が代打に送られた事から3番手にダルビッシュがマウンドに送られた。 
藤川は調子が悪いのか?..とにかく先頭打者はあるかさないでくれよ…. と思った。

それにしても久々に見た “手に汗握る熱戦。” であった。前回、韓国のマスコミはありもしない “イチロー発言”で国威掲揚を大いに煽ったが、今回はそういう報道は少なかった。 ( 中島のスライディングを除いて )
 
     

感動するシーンもあった。試合前の優勝トロフィー返還のセレモニー後前回の代表監督を務めた王貞治氏が日韓の両選手と握手をしたのだが脳梗塞を患い足の不自由な金寅植韓国代表監督はダッグアウト前から動けなかった。すると王監督は監督チームのコーチの促しに快く応じ、金監督の元に歩み寄り抱擁を交わした。 涙が出そうになった。

更に勝ったから言う訳ではないががっぷり四つ、横綱同士が全勝で千秋楽の最後の取り組みを迎えた大一番の様な試合内容を演じてくれた日本、韓国の選手、コーチ達に感謝だ。 本当に感謝だ。 

閉塞感漂う日本の社会を大いに盛り上げてくれた選手達に本当に敬意を表します。 

  

WBC後の韓国代表選手達

2006-04-02 | World Baseball Classic
日本人は素晴らしいと韓国人が言えば、日本人も韓国人は優しいと、と交わされる会話を、オーストラリアやニュージーランドではよく耳にする。厳密に言えば、韓国人男性が日本の女の子を“ご飯を美味しく作ってくれて、掃除も洗濯も献身的にこなし、男性を立ててくれる”との事で、日本の娘達も“韓国人男性は優しくて全てがレディーファースト”と。韓国女性はこれについては“韓国人の男性がや優しいのは自分のものになるまで。後は高圧的だ。”と言う。ならば日本人男性は魅力無いのか?ときくと。“日本の男はだめ。軍隊に行かないから弱いし、いつもへらへら笑っているだけ。それに頭が悪い。” 軍隊に行かないのは徴兵制の違いで、頭が悪いといわれるのは、ここで英語を満足に話せる若者が少ないということで、韓国人は外国語に対する憧れが強いので、英語を一生懸命勉強する。その違いはある。そして言葉が出来ないから意思の伝達にとまどい、へらへら笑っているだけに終始してしまう。若い女の子がニコっとするのとは取られ方が違う。世界で一番もてないのは日本人男性だということがよくわかる。よってくるのは女性の9割以上は“日本人は金持ちだから”と言う先入観だからだ。
ただし、語学堪能な日本の若者の何人かはオージーやキーウィー女性のハートを掴んでいるようだ。頑張れ日本男児達!! 3月31日にWBCの興奮冷めやらぬ中、プロ野球セントラルリーグが開幕した。我がジャイアンツは開幕戦5年ぶりの勝利をあげたかと思えば第二戦は惨敗。開幕戦で上原と李承の投打が噛合ったところは国際的な感がした。そして新戦力の亀井の活躍など少しは期待できそうだ。 韓国では早速の李承の活躍を大きく取り上げており、本塁打50本は保証できる裏づけを下記の様に分析している。

まず、ゲーム数が多いこと。セ・リーグは正規シーズンが146試合で、パ・リーグより10試合も多い。本塁打量産に向け絶対的なプラス要因となる。 2つ目の理由は先発が左腕だとしてもスタメン落ちすることがなくなったということ。パ・リーグはゲームの前日に先発投手を予告する。昨年イ・スンヨプは左腕投手の先発が予告されると、スタメン落ちするケースが多かった。 しかし、巨人の原監督は「4番打者はむやみに動かさない」と、イ・スンヨプに引き続きチャンスを与える意向を示している。さらにセ・リーグは先発予告制でないため、投手に応じて打者を変えにくい。 最後にホーム球場にも利点がある。東京ドームには風がない。打球の飛距離は一般球場より伸びる。昨年ホーム球場のマリンスタジアムは風の影響で本塁打を量産できなかった。イ・スンヨプ自身も風のない東京ドームが気に入ったと言っている。 イ・スンヨプの本塁打王としての成長は、読売の渡辺球団オーナーや原監督の望みでもある。渡辺球団オーナーはイ・スンヨプが今年、本塁打50本は打てるものと予想している。 原監督もイ・スンヨプの入団に合わせ、王貞治監督の55本塁打の記録を破ってほしいと注文しているという。イ・スンヨプの新たな挑戦が幕を開けたのだ。

マリーンズとの最大の違いは監督の信頼度だ。原監督は李承を4番に据えて打線の軸と期待しているのに対し、バレンタイン監督は彼をそこまで中心選手と見ていなかった。それは一年目の彼の不振からみれば当然だが、この原因は韓国のマスコミにある。キャンプ中、常に彼を追い掛け回し、挙句はバッティグゲージの真後ろに陣取り、打撃コーチもおしのけるそのマナー知らずな行動に、紳士的な李承はすっかり気を使ってしまい、年間を通してリズムに乗れなかった。 だがセントラルの投手は変化球を駆使する。指名打者制が無い分、あまり思い切って勝負に来ないので本塁打が量産できる配球はそうそう組まれない。それに渡辺オーナーの50本発言は誰にでも言うことだ。しかし、我が愛するジャイアンツの為に長打を量産してほしいのだけど、第二戦はそうはいかなかったなぁ。でも次は土肥を打ち崩す自信があるらしい。頼むよスンちゃん。
この李承の大報道の裏にはWBCで大活躍をみせた韓国人大リーガーたちが、シーズン開幕を前に苦戦を強いられている背景がある。 1次リーグ、2次リーグの日本戦でも好投した朴賛浩(パク・チャンホ)は29日(韓国時間)、アリゾナ州テンピで行われたLAエンジェルスとのオープン戦で打ち込まれて早々に降板した。3回と3分の2を投げ1本塁打を含む12安打を許し、6失点。3三振、1四球という内容だった。31日(韓国時間)、サンディエゴ・パドレスの朴賛浩(パク・チャノ)はオープン戦での不振で先発ローテーションから外された。ひとまずブルペンで待機し、4月中旬以後に5人目の先発投手をめぐりウッディ・ウイリアムスと争わなければならない。朴賛浩は「WBC出場でやや疲れが残っている」としながら、「ブルペンにはあまり長くいられない」と話した。オープン戦2試合に登板し、防御率9.39と不振だった。

また福留に代打2ランを浴びたコロラド・ロッキーズの金炳賢(キム・ビョンヒョン)はベースランニング中に太ももを痛めた、結局、負傷者リストに名を連ねることになった。 これにより、金炳賢はチーム先発の4本柱として4月8日に予定されているサンディエゴ・パドレス戦に登板する予定だったが、見送られる形となった。金炳賢は少なくともシーズン開幕後、2回の登板機会を逃がす見込み。ロッキーズのクリント・ハードル監督は30日、ロッキーズ・ホームページとのインタビューで、「右腕投手金炳賢と1塁手Ryan Shealyは15日間の負傷者リストに登録されたままシーズンを迎える」と発表した。 金炳賢は2001年のワールドシリーズでダイヤモンドバックス時代にNYヤンキースを相手に連日本塁打を許したことに言及し、「金炳賢のビッグマッチ・ジンクス」と伝えた。そして2003年にレッドソックスに移籍後、地区シリーズのアスレチックス戦でもリリーフで登板した9回にランナーを二人残して降板し続く投手が打たれて逆転されてしまった。レッドソックスはシリーズに勝ったもののプレーオフには登録されず、帰国後(韓国の)新聞記者に殴りかかったといわれている。これは金炳賢によると新聞記者にしつこくその登板の事を聞かれ更にプレーオフの登録抹消をつつかれたからとの事だが、暴力は否定していた。金炳賢は福留に一発を浴びた直後に小笠原にぶつけているが、なるほど納得できる前科があるのだ。
しかし、同僚(ロッキーズ)の金善宇(キム・ソンウ)も練習中に太ももを痛め、オープン戦で登板できなかったながら投球に差し支えなく、開幕ベンチ入りは問題ないものとみられる。  続く

WBC後の韓国代表選手達 その2

2006-04-02 | World Baseball Classic
そしてアメリカ戦で3ランホームランを放った韓国の4番打者ボストン・レッドソックスに移籍した崔熙渉(チェ・ヒソプ)はマイナーリーグでシーズンを迎える見込み。 ボストン・レッドソックスの崔熙燮(チェ・ヒソプ/27)が29日(韓国時間)、フロリダ州サラソタで行われたシンシナティ・レッズとのオープン戦に先発1塁で出場した。 崔熙燮は3打数ノーヒットに終わり、ボストン移籍後4試合連続ノーヒット。 試合後、崔熙燮は右太ももに張りを訴え、30日に精密検査を受ける予定だ。ヤンキースの松井が移籍1年目は本塁打が量産出来ず、一時崔熙燮の後塵を拝していた。韓国のマスコミはその時“韓日4番対決は韓国に軍配”と随分喜んでいたのだが。 

一方、準決勝の日本戦で先発して5回を無失点に抑えたLAドジャースの徐在応(ソ・ジェウン)はオープン戦で1勝1敗、11イニングで4失点で防御率3.27と安定した投球をみせ、5人目の先発投手の座を確保した。24日にセントルイスとのオープン戦初登板で5イニングを投げ、8安打3失点で敗け投手になった徐在応だったが、29日、米フロリダ州ベロビーチで行われたデトロイト・タイガースとのオープン戦に先発で登板、6イニングを6三振3安打1失点に抑える好投。与四球は1つで投球数は72球。この2試合の好投でチームの先発5人に入ることが当確となった。徐在応はマイナーリーグでの生活が長かったが、昨年大復活を遂げた。ニューヨーク・メッツで14回先発登板し、8勝2敗(防御率2.59)をマークしたほか、90と1/3イニングで与四球はわずか16とコントロールに定評がある。

日韓のアスリート達、国境を越えて切磋琢磨してもらいたい。それにしても11月に本当に再戦するのかな?

最後に日本戦でファインプレーを連発したライトの李晋暎(イ・ジンヨン/26/SK)のダイビングキャッチを韓国球界は今でも忘れられないのだろう。 東京ラウンドで試合の流れを変えるダイビングキャッチ、2次リーグで見せた正確なホームへの返球も、いまだに話題に上がる程、幻想的なプレーで所属チームのSKでは「国民的右翼手」として脚光を浴びている李晋暎を、プロ野球を代表するスター選手として育てるため、野心を燃やしている。 李晋暎はオンラインゲームの主人公として誕生し、歓喜の瞬間を再現する。SKはオンラインゲームメーカー「エムゲ」と手を結び、李晋暎のスーパープレーを再現したオンライン・フラッシュゲーム「ナイスキャッチ李晋暎!(仮称)」を4月下旬にお目見えする。 ゲームは、キャラクター化した李晋暎が難しい打球を捕球するものと、ホームに突っ込む走者をホームへの鋭い返球で刺す2種類からなっている。 ゲームは無料で、SK球団のホームページ(www.skwyverns.com)、またはエムゲ・ホームページ(www.mgame.com)で楽しめる。 韓国野球史に残る最高の名場面となった李晋暎のホームへの返球は、グラウンドでもよみがえる予定。SKはゲーム参加者のうち高得点者を対象に、SKのホームゲームに招待し、実際にグラウンドで「李晋暎のホームへの返球」を同じようにやってみるイベントを準備した。 李晋暎が2次リーグの日本との試合で見せた矢のような返球は「レーザービーム」、または「鉄砲玉返球」と呼ばれ、いまだに各種ポータルサイトの動画ベスト10にランクされているらしい。

しかし、岩村を捕殺した返球は確かに素晴らしかったが、3塁を廻ったところで岩村が足を痛なかったらホームインしていたのではないかと思う。 岩村の早期の完治を願うのだが。 李晋暎に並んで地味だったがショートの朴鎮万もなかなかの守備だったけど韓国では話題にならないのかな? 私も上記のホームページからゲームに参加し招待してもらおうかな? その時はシアトルマリナーズ 51番のユニフォームを着ていこうかしら?

WBC後の韓国での報道 その2

2006-03-23 | World Baseball Classic
しかし自国の今大会での反省点も下記の通り示している。

期待以上の好成績を収めた韓国。しかし、残念な点、補うべき点も目立つ。
まずは機動力。韓国はアジア予選から準決勝まで7試合を闘った。このうち、盗塁に代表される機動力が目立ったシーンはゼロに等しかった。印象的な走塁も見られなかった。 機動力で武装した日本に比べ素速い選手が不足した。低い出塁率が主な原因だ。昨年の盗塁王朴龍澤(パク・ヨンテク)は主に代打出場となり、出塁機会に恵まれなかった。これに比べ日本は1番イチローから9番川崎宗則までスターティング・メンバー全員が盗塁できる選手たちだった。 偏った攻撃力も改善されるべき点だ。李鍾範(イ・ジョンボム)、イ・スンヨプ以外の打者はほとんど元気がなかった。これでは得点のポイントが限定されるほかなかった。 李鍾範がチャンスを作れば、中心打線の一振りでこれを返すパターンが生まれた。1次リーグの日本戦、2次リーグのメキシコ戦はイ・スンヨプ、2次リーグの米国戦は崔熙渉(チェ・ヒソプ)の一発で決着がついた。 本塁打は豪快ではあるものの、可能性の低い得点方式だ。 走者が出れば、進塁打や適時打が後に続く着実な得点パターンが不足した。一方、守備はいくら誉めても褒め足りない位だった。今大会に参加した16か国中、最高のレベルだった。

守備はすばらしかった。投手陣もチーム防御率 2.00 は参加チーム中最高だった。それよりも国の為に、後押しする国民の為にと言う意識は日本も見習うべきであろう。日本で最初から戦っていたのはイチローだけであった。韓国に連敗し、メキシコのおかげで3度目の対戦が決ってようやく全選手に火が点いた。もっと早くそうなっておれば、韓国に連敗などしなかったであろう。

そしてベストナイン(投手は3人)には日韓仲良く3人ずつの選手が選出された。
李承は打率0.333にホームラン5本と10打点を記録し、ホームランと打点部門で1位にり最高の1塁手に選ばれた。 打率0.400、2塁打6本で抜群の活躍をした李鍾範は、ケン・グリフィー・ジュニア(米国)、イチロー(日本)らと共に最高の外野手に選ばれる栄冠に輝いた。 3セーブ、防御率0で大会を締めくくった朴賛浩、ヤデル・マルティ(キューバ、1勝2セーブ)WBC最優秀選手(MVP)松坂大輔(日本、3勝、防御率1.38)らと共に最高投手に選ばれた。 国別では、韓国と日本、キューバが共にポジション別で最多の3人のスターを輩出した。

そして金寅植(キム・インシク)韓国代表監督が21日、WBC日本代表がキューバを下し優勝したことについて「日本はもともと実力がある上に、今回は運まで伴い結局優勝した。8回で投手を代えるタイミングを逃し追撃を許したが、やはり立派な戦力を持ったチームだ」と感想を述べた。 
今後日本、韓国、台湾でもっと公式の試合を積めないものか?メジャー組にこだわらなくても、それだけで充分に魅力的な大会と思うが。そこにキューバを呼んでも面白い。  最後に本日22日、取って置きの朝鮮日報の報道を。 

韓国が独ワールドカップでベスト8に進出するというシミュレーション結果が出た。思わず耳を傾けてしまうこのニュースは、日本で伝えられたものだ。スポーツニッポンは特集企画で独ワールドカップ仮想シミュレーションを行っている。スポーツニッポン独自のデータをもとに「ワールドサッカー・ウィニングイレブン」というゲームで仮想対決を行えるようにしたものだ。 韓国はG組2位でベスト16に進出、H組1位のウクライナとベスト16戦を行った。韓国は李栄杓(イ・ヨンピョ/トッテナム)の決勝ゴールで1対0で勝利する。前半のロスタイムに李栄杓が左側サイドを破ってシュートを飛ばした。ウクライナのゴールキーパーは突然のシュートにやられた。特に韓国はウクライナの‘得点マシーン’シェフチェンコを完全に封じる鉄壁の守備を誇った。一方、日本はチェコとのベスト16戦で延長のあげく0対1で負け、ベスト8進出はならなかった。 スポーツニッポンのシミュレーションでのベスト8進出チームは韓国、ブラジル、ドイツ、アルゼンチン、チェコ、フランス、イングランド、セルビアモンテネグロだ。韓国とブラジルのベスト8戦シミュレーション結果は来週出る予定。あくまでもシミュレーションだが、気持ちのいい話だ。

これは上記の通りスポーツニッポン紙が PS2ソフト「ワールドサッカー ウイニングイレブン9」 に自社独自のデータを打ち込みシュミレーションをおこなった企画だが、これを気持ちのいい話だと満足してもらうとは。スポニチ、ニッカン、まぁサッカーを知らないデスクや記者の巣窟と言うことはこの際黙っておきましょう。 これでWBCの結果に満足して頂けるなら。
この記事は下記のサイトをご参照下さい。
http://www.sponichi.co.jp/wsplus/column_j/03838.html

王ジャパン 戴冠

2006-03-22 | World Baseball Classic
日本代表が球技で世界レベルの大会で優勝するなんていつ以来だろう?1976年のモントリオール五輪、1977年のワールドカップ これらは女子のバレーボールでの快挙だ。男子となると1972年のミュンヘン五輪でのバレーボール。それ以来ではないかな?1984年のロス五輪で日本野球代表は広沢の本塁打等でアメリカを 6-3 と降し、金メダルを勝ち取ったがそれは公開競技であった。子供の時、王や長嶋が大リーグの投手相手にどんな打棒を振るうか?堀内や江夏、高橋一三は打者相手にどんな投球をするだろうと夢を膨らませていた。その夢が本当に叶った気がする王ジャパンの優勝だった。 World Baseball Classic キューバとの決勝戦を前に、私は1980年8月に日本で行われた世界選手権を思い出した。当時の日本代表は当然アマチュア軍団。東海大の原辰徳、プリンスホテルの石毛等がメンバーだった。日本の最終戦の相手はキューバ。キューバは全勝。日本は韓国に敗れて1敗。この試合に勝ったほうが優勝と言う試合であった。試合はキューバが 1-0 で勝利を収めたが、点差以上にライナーのスピードや内野手の動きなどかなりの差を感じた。それから四半世紀以上が過ぎ、日本はようやくプロ軍団でキューバと戦えることになった。

日本代表は韓国戦の1番青木と9番川崎を“入れ替え”引き続き3番にイチローを。8番ながら2安打の里崎と6番の今江のロッテコンビを入れ替えた。一方キューバはドミニカ戦と同じオーダー。先発投手、日本はアテネ五輪でもキューバ相手に好投した松坂。キューバは38歳ベテランのロメロ。前日投げたマルティとラソが球数の関係で登板出来ないのが痛い。しかし国内リーグがシーズン中で選手コンディションは日本よりはいいはず、影響するのは国交の無いアメリカに来て選手達は母国とアメリカから亡命をされないかとホテルでの軟禁状態。
試合はロメロの立ち上がりを日本が捕らえる。先頭打者の川崎は投手ゴロに終わるが西岡が内野安打で出塁、打者イチローの4球目に2塁を落し入れ、イチローも歩く。4番松中は内野安打でたちまち満塁のチャンス。ここでキューバベンチは早くもロメロを下げてオデリンがマウンドへ。先発のロメロに対し、2番西岡は7球を3番イチロー、4番松中は6球ずつ投げさせしかも外野に一本も打球が飛ばずに満塁のチャンスを作る。これにはベンチも守備陣も堪えただろう。オデリンも準備不足ではなかったか?最初の打者多村に死球を与えて先制を許し、里崎を三振に討ち取った後の小笠原は8球粘られて四球を選び追加点。続く今江にはセンターに運ばれ更に2点を追加。ここで早くも3人目ゴンザレスを投入。キューバは投手3人をつぎ込みようやくスリーアウトを取った。
日本先発の松坂はその裏、先頭打者のパレットにレフトスタンドに運ばれるが、以降3人の打者を11球で討取るテンポの良さ。これも初回の4点が効いている。2回の松坂は二死から準決勝では3安打のガルロボにヒットを許すが続くペスタノを三振に切って取る。松坂はこの回全てのアウトを三振で取るが25球投げたのが気になる。3回表の日本も松中の安打と里崎の四球で1死1,2塁とチャンスを迎え好調の下位打線に廻るが今度は小笠原、今江が討取られる。しかしゴンザレスにはこの回21球を投げさせる。3回裏の松坂は準決勝でも打点1の先頭打者ラミレスに二塁打を浴びて本塁打を放ったパレットを迎える。松坂はパレットを三振に仕留め、後続を断つ。 そして5回、4イニングス目に入ったゴンザレスを攻略する。先頭打者はこれまで2打席2四球のイチロー。ファールで粘った7球目のスライダーを流し打ちレフト線を破る二塁打。続く松中がセンターにはじき返すとゴンザレスは降板し5番手ペドロソがマウンドに。しかし、多村も粘って6球目を3塁線に強烈な打球を。サードエンリケが横飛びで抑えるがこの間にイチローが生還して待望の追加点。続く里崎が送りバントを決めるとキューバは5人目のパルマにスイッチ。しかし小笠原が犠牲フライを打ち上げ6点目が入る。日本は犠打に盗塁、そして相手投手に多く投げさせると言う小技が非常に効いている。一方のキューバは大味な攻撃が目立ち、打線が繋がらない。日本は5回から2番手に韓国戦で好投した渡辺俊介がマウンドに。三振を二つ含む3人で切って取る。しかし、6回はショート川崎のエラーをきっかけに2点を失い 3-6 に。尚も続いた1死1,3塁のピンチはガルロボを併殺に討ち取り、それ以上の得点は許さない。キューバはウルティアのタイムリーで2塁走者が還れなかった次打者のガルロボが初球を併殺に討ち取られるとちぐはぐな攻めだ。前日3安打しているとは言え、ここはランナーを進めるバッティングで粘られたほうがいやだっただろう。川崎は7回もエラーで先頭打者ぺスターノの出塁を許すが、続くラミレスが併殺打。3点差とはいえ、ここはスコアリングポジションに送るバッティングをすべきではと思う。8回のキューバは4イニング目の渡辺から3番グニエルが内野安打で出塁。そると王監督は藤田にスイッチ。藤田は続くボレロを討取るがセペタにレフトスタンドに運ばれ1点差に。王監督はここで守護神大塚を投入する。大塚は続く二人を討取り1点差のまま最終回に。1点差に迫られた日本は9番途中出場の金城から。先程攻守を見せたエンリケがエラーで今度は金城が出塁。川崎のバントは失敗に終わるが西岡はプッシュバントを決める小技を。これはキューバ内野陣には効いたと思う。続くイチローがライト前にタイムリーを打ち7点目を。キューバは松中を歩かし満塁策を取るが準決勝の殊勲者福留が代打で登場しレフトへ2点タイムリー、続く里崎が10球粘って再び満塁とすると、7番手ゴンザレスから小笠原がこの日2本目の犠牲フライで10点目を挙げた。 最終回のキューバの攻撃を守護神大塚は1点を失うが三振2個を奪う力投で後続を断ち日本が初代王者に輝いた。 日本は挙げた10得点のうち押し出しで2点、犠打で2点と小技が冴えた。 キューバは先発ロメロの不調が大誤算。主導権を握られて投手継投、好機を併殺で潰すなど打線の繋がりが後手後手に廻った。2001年台湾で行われたワールドカップでの準決勝の日本戦。先発はヤクルトの岩村。行き詰る投手戦であったが途中から岩村の投球に逆らわない打ち方に変える等工夫が見られたが、点差を追いかける展開ではそうはそうする余裕もなかったであろう。 また日本打者は球数を多く投げさせた。キューバにこういう発想が見られない?のは野球の捕らえ方が違うのか?また初回の攻撃に見られるように日本は足を使った攻撃も見せるが、キューバはそれがなかった。いや日本がださせなかったと言う事が適切か? 
1978年モスクワで行われた女子バレーボールの世界選手権決勝戦、日本はキューバに敗れた。それ以降、球技で世界に君臨することはなかった(と思う)。再びそのタイトルをキューバを倒して勝ち取った事に因縁を感じる。 野球で世界一にならねば、野球で金メダルを取らねば他に何でとるというのだ?まず野球がそのタイトルを取ってこそ、他の競技が続くと言うものだ。 これからも日本スポーツの発展を願って止まない。

日韓 野球実力の差は??

2006-03-21 | World Baseball Classic
日本時間の19日に行われたWorld Baseball Classic の準決勝の日韓戦は日韓の実力差がそのまま出た結果と信じている。 朝鮮日報紙は敗戦を以下の様に分析する。

■投手陣の崩壊
この日の試合前までは、投手陣は韓国野球の柱だった。6試合のチーム防御率1.33、1ゲーム当たり平均2点も許さない鉄壁の守りを見せた。 その反面、打線は平均以下だった。この日の試合前まで、参加各国のなかでチーム打率10位(0.262)、平均得点も4.33でしかなく、平凡なレベルだった。言葉通り「守りの野球」でベスト4入りを果たしたのだ。 そこまで信じていたマウンドの崩壊は、ただちに敗戦につながった。 イ・スンヨプ、李鍾範(イ・ジョンボム)に依存し過ぎた打線は、結局ほころびを招いた。この日のスタメンのうち、イ・スンヨプ、 李鍾範(イ・ジョンボム)、趙寅成(チョ・インソン)を除く6人は、1割台の貧困な打率で大会を終えた。

2次リーグの日韓戦での韓国は日本の守備のほんのわずかな乱れをついて得たチャンスをものにした。韓国チームはショートの朴鎮万(パク・ジンマン)、ライトの李晋暎(イ・ジンヨン)らの攻守が目だった。この日も李晋暎は2回に小笠原の飛球を好捕。そして朴鎮万はイチローの第三打席目、センターに抜けるあたりをうまく回りこみ3打席連続安打を阻んだ。 守備を基準に代表選手を選んだコーチングスタッフの判断は正しかったのだ。良い守備は仲間の集中力を高める効果もある。 しかし準決勝では2点を先行されてから金炳賢の暴投から追加点を与えてしまった。 そして投手陣も先発徐在応は5回を日本の決定打不足から無失点に抑えたが2番手以降全炳斗以下が乱調。日本はこの試合、福留の代打2ラン、上原の7回3安打無失点と攻守の活躍が大いに目立ったが、私は勝敗のターニングポイントは福留の本塁打で均衡を破った直後の打者、小笠原への初球の死球と次打者里崎へのワイルドピッチと思う。これが追加点に繋がったが福留に打たれた後の3番手金炳賢は明らかに浮き足立っていた。本来ならここで脇腹を痛めて登板できなかった具成晟が投入されるべきか内野陣が集るなどして間を取るべきであった。ロッキーズ所属の金炳賢は2番手投手全炳斗が先頭打者の松中に二塁打を許した後を引き継いでの登板であったが、こういう場面での登板は苦手だったのか?この継投は2次リーグでの日韓戦と同じだが、2点差のままなら試合展開は違ったものになっていただろう。

■雨降るペトコパーク
試合の前に振った雨が、有利に働くかそれとも不利に働くかをめぐって、意見が拮抗していたが、結果は雨は日本の味方になった。日本の先発投手、上原の得意なフォークボールは、「水を得た魚」のようにくねくねと動いた。ペトコパーク中に満ちた湿度の高い空気のためだった。湿度の高い場合、投手の手にボールがよくフィットし、変化球投手には有利に働く。 打者たちが上原との勝負に粘りきれなかったのも惜しかった点。上原は韓国の打者たちの性急な攻撃のなかで、投球数を調整しながら7回までマウンドを守った。踊るように揺れ動くフォークボールを打ち崩せなかったなら、せめて粘り強さを発揮して踏ん張るべきだった。

この解説は的を得ているとはいえない。確かに上原が好投を見せるときはフォークが冴える。しかし、それはストレートの伸びがあるからこそだ。2次リーグの米国戦では7安打を喫したが、それはアメリカ打線が試合途中でフォークを見極め出したのとストレートの伸びが今一だったこと。それでも1失点に抑えたのはさすが上原だった。準決勝の上原はフォークよりもストレートの走りが目立った。それの2ストライクと追い込んでからの遊び球も少なかった。これは規定投球ルールのせいでもあるが、里崎の強気なテンポの良いリードも冴えた。

■兵役免除の早期発表
あまりにも早くシャンペンを抜いてしまった。17日の与党と政府の協議会で、WBC代表選手に対する兵役免除措置が決定されると、一部では懸念の声が強まった。「準決勝を前にして、選手たちの闘志に水を差すのではないか心配だ」という声だった。無用の心配だった。代表チームの選手たちは、この日もベストを尽くしたが「どうせなら大会が終わった後、決定した方がよかったのでは?」とのわずかな心残りがあるのもまた事実だ。

兵役の問題は徴兵制の無い我々には言及できない問題だ。韓国は今休戦中。一昨年多くの韓国の男優のみならず野球選手までが徴兵を逃れる為に身体検査に細工をしたりした。これが大いに社会問題になり、有名な男優ソン=スンホがその経緯を釈明し公式に謝罪。今兵役に服している。 兵役を終えたある親しい韓国人は兵役逃れを絶対許せないと語った。プロ野球選手は兵役問題が生じたのにサッカーは日韓ワールドカップベスト4の好成績を残したと比較されプロ野球界は少なからず悔しい思いをしたに違いない。それが今回の好成績にも繋がったのではないか?

だが韓国マスコミ界はこの大会から自国代表が退場してしまうことを受け入れられない様だ。下記の論調が朝鮮日報にあった。

アメリカが主導した今回のWBC。世にも珍しい試合方式のせいで韓国は最大の犠牲者となった。韓国は1次リーグ(アジアラウンド)で日本に3-2で勝った。ベスト8に入った2次リーグでもう一度戦って2-1で勝利した。韓国の2次リーグ成績は3勝。1組の1位として準決勝に進出。一方、日本は1勝2敗で脱落が予想されたが、2次リーグ最終日に米国がメキシコに敗れる波乱があり最小失点の原則によって漁利の利で準決勝に上がった。 ほとんどすべての国際大会では組を2つに分けて進行し、ベスト4が決まったらクロストーナメントで決勝に進む2チームを決める。しかし大会初めての年に無理に欲を出した米国は、同じ組のチーム同士を再び準決勝で戦わせる日程を採択した。2組の最強チーム、ドミニカ共和国に決勝戦まで会わなくて済むように、という意図以外に説明のしようがない。 その結果、韓国は準決勝で日本とまた戦うことになった。1つの大会で同じチームと三度も戦うという、失笑するしかないようなことになった。すでに二度勝った韓国だ。もう一度勝ってあたりまえ、負ければ脱落という滑稽なプレッシャーを抱えて三度目の対日本戦を行った代表チーム。

日本は韓国よりプロ野球の歴史が50年も長い。高校だけで約4700チームもある日本と、50前後しかない韓国では、基本的な資源からして相手にならない。だから客観的な戦力に優れた日本に二度連続で勝ったことさえも奇跡のような出来事だった。

前半の論評は正しいとは言えない。準決勝でキューバあるいはドミニカが相手なら勝てたとでも言いたいのであろうか? 今大会のこの方式は米国と敵対関係にあり、経済封鎖までかけられているキューバの存在が難しかったのだ。キューバを米国に上陸させる機会を可能な限り少なくする為に子の様なフォーマットになったのだ。
だが、後半は納得できる。日本はプロ野球の歴史も、高校野球の選手層も韓国とは比較にならないはずだった。従い、最初に連敗を喫すること自体、3度目の正直がある事自体、韓国の方が頑張ったといわざるを得ない。夏の全国高校野球選手権後、高校選抜チームが何度か韓国に親善試合に訪れた。しかし、日本選抜が韓国代表に勝てない時期があったことも。 今韓国の高校球児達の指導者に多くの元プロ選手が就いている。これは日本には無いことだ。1991年シーズンオフに宣銅烈ら韓国選抜チームが来日し日本選抜と試合を見てまだまだ野球ではとの思いがあった。しかしこの15年の進歩は想像以上で、今後も更に後ろから響く韓国の足音は大きくなるのではないか?  次に続く

日韓 野球実力の差は? 続き

2006-03-21 | World Baseball Classic
韓国の英雄達のコメントは非常に紳士的だ。

準決勝戦後、朴賛浩(パク・チャンホ)の談話
 「今回の大会に心残りはない。努力と準備しただけの良い結果を得ることができた。尊敬する金寅植(キム・インシク)監督と宣銅烈(ソン・ドンヨル)コーチの決定が国家の指示という思いで、先発でもリリーフでもベストを尽くした。私の人生で最高の贈り物だ。できれば大塚やイチローなど親しい選手の多い日本が頂上に立ってくれればと思う。彼らは私とは国籍は違うが、トップになるため同じ道を歩んでいる選手たちだ」

李承 (イ・スンヨプ)の談話
「上原からヒットを打てなかった。次の試合では絶対に負けない。私は今大会で個人を捨て、チームために戦った。実力のある選手たちと一緒に試合ができて良い経験になった。周りでメジャーリーグ進出の話が出ているが、もうマスコミは信じないことにしている。外国メディアが国内よりもっとひどかった。メジャーリーグ進出が決定する前までは決して浮かれるようなことはないだろう」 「ジャイアンツに戻ったらまたレギュラー争いが始まる。原監督は今日の試合を観ていたと思うが、日本戦で打てず言うべき言葉が見つからない。チームに戻ったらレギュラーの座を勝ち取ることに集中する」

アジア諸国が世界のトップ4に複数入る球技が他にあるだろうか?人工芝が導入される前のフィールドホッケー(インド、パキスタン)以外何があっただろう?(後は卓球か?それとバトミントン?これは球技じゃないか?)
台湾を含めてアジア諸国だけで真剣勝負が成り立つ。これからもっとアジア間だけでも国際試合が増えないか?年初に亡くなった近藤貞雄氏が“台湾や韓国籍の選手は外国人選手枠内から外すべきだ。それが日本の与えられたアジアでの使命”と語っていた。一考の余地はないものか?
またかつて中日に在籍した李鐘範の活躍も見事だった。2次リーグでは決勝の二塁打。この日も初回、上原から二塁打を放ち先制のチャンスを造った。李承、ドジャーズ所属の崔熈渉の後続が上原に討ち取られて先制ホームを踏めなかったが、いつも立ち上がりに不安のある上原から掴んだこの好機を逸したことも敗戦に繋がっただろう。李鐘範が中日に在籍した2年半を彼自身は成功と思っていないらしいが、よくジャイアンツ戦では何度もいやなところで打たれた記憶がある。守備も悪くなく、彼が韓国に帰国し、安堵のため息を漏らしたことを憶えている。日本相手に並々ならぬ闘志をみなぎらせていたに違いない。
そして闘志といえば、日本選手でこの試合でも最も戦っていたのはイチローだ。最初の2打席では共に安打で出塁し2塁を陥れている。イチローこそプロフェッショナルと言うよりも国家を代表する戦士だ。韓国戦のみならず米国戦で受けたブーイングをかれは心地よいBGMにしたことだろう。7回の5点目となるタイムリー安打はイチローだから打てたコースだ。キューバ戦でもその存在を見せ付けてもらいたい。

最後に日本野球界ともなじみのある人から、「あのときイ・スンヨプを連れてこなかったことを後悔している」 と語った(朝鮮日報が言うところの)のは 大リーグきっての“野球ビジネスマン”、ロサンゼルス・ドジャーズのトミー・ラソーダ副社長が、大樹に成長する若木を見分けられなかったことへの後悔の念を率直に吐露した。ラソーダ副社長は19日(韓国時間)、サンディエゴのペトコ・パークで韓国メディアと会見し「イ・スンヨプがここまでいい選手になるとは思わなかった」と打ち明けた。 ワールドベースボールクラシック(WBC)広報大使としてペトコ・パークを訪れたラソーダ副社長は、韓日戦が始まる前、「イ・スンヨプを目にしたのは、サムスンでプレーしていた頃に大邱で見たのが初めてだった」とし「イ・スンヨプが海外進出の権利を得たとき、ドジャーズに連れて来ることができず、日本に行かせたのは大失敗だった」と話した。 同氏は「イ・スンヨプが日本に行く前、ドジャーズからもイ・スンヨプに関心を示していた。しかしドジャーズの提示額は、イ・スンヨプにとっては屈辱的な金額だった」と率直に語った。
しかし、今となってはイ・スンヨプが格段に成長したことから、イ・スンヨプをチームに入れようとするなら「多額の契約金(a lot more money)」を払わなくてはならないとも付け加えた。今シーズン後、ドジャーズがイ・スンヨプ獲得に積極的に乗り出すことを早くも宣言したようなものだ。 一方、ラソーダ副社長は「親韓派として名高い」同氏らしく、今度の大会で“養子”同様の朴賛浩の善戦と韓国の無敗記録に満足げだった。
 「WBCは本当に予測不可能な大会だ。米国やドミニカ共和国が決勝に進めないとは、誰も予想できなかった」とし「韓国のように、投手陣、特にベンチ陣が強いチームと守備が強いチームが好成績を残している。戦略ミスの少なさが勝敗を左右している」と話した。 また“養子” 朴賛浩については「実の息子のように思っている朴賛浩が、韓国代表で活躍しており、うれしい」とし「今期、サンディエゴでもきっと好成績を残すだろう」と期待を寄せた。

ラソーダ氏が1995年、野茂を日本から連れてきた事には言及していない。しかしその前年に既に朴賛浩がドジャーズと契約をしていた。朴がメジャーで活躍するのはその2年後であったが、ラソーダ氏(正しくはドジャーズ球団?)がアジア市場開拓の先駈けであった事は間違いない。

21日に行われる決勝戦。残念ながら私は楽しむことが出来ないのだ。今私はオーストラリアのケアンズにいます。 ここでもWBCが楽しめる様になるのはあと何年後だろう? オーストラリアはアテネ五輪銀メダル国。キューバとは決勝戦で戦った。そのよしみでなんとか中継してくれないかな?? 録画でもいいけど。

グラシアス メヒコ 日本 三度韓国戦へ

2006-03-19 | World Baseball Classic
“ Gracias ! Grasias !! Mr.Hilsen !! Thanks you very much !! “ 1998年6月30日。サンテティエンヌで行われたワールドカップ フランス大会の決勝トーナメント1回戦の好カード アルゼンチン対イングランドの後半開始早々、ベッカムとシメオネが小競り合いになりベッカムに対して1発レッドを出したデンマーク人ヒルセン主審にこの試合を中継放送する地元アルゼンチンテレビ局のアナウンサーが叫んだフレーズだが、昨日サンディエゴで行われた WBC の2次リーグ アメリカ対メキシコの試合結果そして日本の準決勝進出が決ったと解った瞬間に思い出したフレーズでもあった。 韓国に敗れ、準決勝進出の望みがほぼ潰えかけた時にメキシコの奮起を祈った。かつてアメリカ白人に“サッカーなんて中南米のみるもの。私は(アメリカン)フットボールしか興味ないね”と言われた事がある。アメリカには数多くのヒスパニック系移民がおり、合法な移民も多いがその一方で今でもメキシコから、あるいはメキシコを経由して不法に入国する人が絶えない。その影響かアメリカに在住するヒスパニック系移民と白人達との間では微妙な問題が長年介在する。私の聞いた白人のコメントはこの微妙な問題を集約しているのではないか? メキシコとは言え、2打点のカントゥ(デビルレイズ)を始めアメリカ戦のスタメン6人が、8人の投入された投手のうち先発のペレス(パイレーツ)を含む7人は現役メジャー選手だ。アメリカという自由の国の中で、そのアイデンティティを示すためにも、また自国からやって来た移民の為にも惨敗だけは、とメキシコの選手達は思っていたのではないか? やはり国際大会になるとそのアイデンティティは大切だ。今回快進撃を続ける韓国と日本の差はそこにあると思う。トリノ五輪で荒川静香が優勝を決ると日の丸を背負って行ったリンク内でのビクトリーランをNHKは左翼連中に気兼ねしてそのシーンをカットしたと言う。 その韓国と明日3度目の対戦となる。連敗を喫し3度目が無いと思われていたのに、その機会がもたらされた事に選手達は深く感謝して貰いたい。16日、日本を破り、マウンド上に大極旗を立てたドジャース所属の徐在応が明日は先発予定だ。その徐在応は韓国新聞紙にこう語る。

 「日本選手の立場まで考える必要はないと思います。もし、日本選手のことを思って行動していたとしたら、わざとそうやったように見えたかもしれませんね。うちらが勝ったからうちらのお祝いをしたまでで、日本選手たちのことまで考えていられません」
     中略
「アナハイムでの日本戦が終わった後、マウンドに太極旗を立てたセレモニーに対し、日本選手が非常に気分を害しているが、明日登板する決意について聞かせてほしい」という取材陣の質問に、「日本を意識する必要は全くない」と言い切った。
「明日の試合(日本との準決勝)では韓国チームも最善を尽くすつもりで、日本も最善を尽くすだろう。勝ったチームはまた勝利を喜び、自分たちの祝い事をするわけで、負けたチームは首をうなだれて家に帰っていくだけだ。首をうなだれないためにも最善を尽くして投げ切る」と話した。

 また、「韓国と日本はアジアで最も野球のうまい国だ。過ぎ去った歴史になるが、昔から先祖たちがライバル、あるいは被害者意識を持っているし、いまだに私たち世代もその影響を受けている。それで日本を見ると必ず勝たなければならない、という思いに駆り立てられる」と、韓日戦の特別な関係について説明した。

 徐在応はインタビュー後、「すばらしいコメントでした」という記者の言葉に、ユニホームの胸に刻まれた太極旗を指差しながら「大韓民国ナンバーワン」と言ってみせた。

さてこの発言を受けて奮起を出来ないスポーツ選手がいるだろうか?

公式戦での日本戦連勝に喜びを隠さない元韓国代表選手もいた。1982年、地元で開催された野球の世界選手権で日本をサヨナラで破り、世界選手権優勝に導く原動力となった人物、現代の金在搏(キム・ジェバク)監督。金在搏氏は今回中日でプレーした宣銅烈(ソン・ドンヨル)氏と共に今回は金寅植(キム・インシク)監督の補佐役として活躍している。 今回は勝負強い韓国打線がクローズアップされているが、鉄壁の守備も韓国の特徴だ。その“クモの巣のような”守備網を築き上げ、1次リーグの台湾戦と2次リーグではパク・ジンマン(サムスン)、キム・ジョングクらが安打性の打球を次々と抑えたのも、金在搏コーチの作り上げた「作品」ともいえる。
そして韓国がアメリカ、日本を連覇した事に目頭を抑える人たちも、韓国プロ野球元年の1982年、朴哲淳(パク・チョルスン/当時OB)は、米大リーグのミルウォーキー・ブルワーズのマイナーリーグでつちかったパームボールなど多彩な変化球を駆使し、韓国で22連勝という空前絶後の記録を打ち立て、そのその翌年の1983年に日本プロ野球界を引退し、サンミに入団した張明夫(チャン・ミョンブ/日本名:福士敬章)がずば抜けた制球力で韓国打者をほんろうし、30勝(そのうち26試合は完投)をマークした。両選手の活躍は、当時の韓国プロ野球の現住所をまざまざと物語っていた。 張明夫は韓国社会に溶け込むときの苦労もかつて語っていた。

しかし 韓国代表金寅植監督はさすがに冷静だ。 日本戦連勝、アメリカ戦の勝利にも

 「今回の大会出場国はそれぞれ毎シーズン100試合以上を行っている。今回の大会はリーグ戦だが、事実上はトーナメントの性格の試合だ。2~3試合勝ったからといって水準が上がるというものではない。日本は今回の代表チーム水準のチームを3~4チーム作ることができるが、韓国はこのようなチームを1つ程度しか作れない。韓国が1~2度勝ったからといって日本より優位に立ったとは思わない。先進野球に近づくためには、若い指導者が海外で野球を学び、子どもたちを指導しなければならない。
と新聞記者のインタビューに応え、今回の大会を機にメジャーリーグに進出する韓国選手が増えれば韓国野球としての損失はないか? との問にも
 
「韓国の選手が日本や米国にスカウトされ現地で活躍するのは良いことだ。できるだけ多くの選手がそうされる必要がある。そして韓国に戻った後、若い選手たちを指導してくれれば韓国野球はどんどん発展するだろう」

と応える。楽天の野村監督が現役選手のメジャー嗜好に苦言を隠さないのとは対照的だ。この大会で今まで韓国優位なのがうなづける。 だが韓国のマスコミはまだまだ新聞発行部数を伸ばしたいようだ。ドーピングで陽性反応の出た朴明桓(パク・ミョンファン/斗山)の報道を

日本のマスコミはドーピング検査で陽性反応を示したWBC韓国代表朴明桓(パク・ミョンファン/斗山)投手を取材するため、韓国代表の宿所のホテル付近に陣取り取材合戦を繰り広げている、と聯合ニュースは19日付けで報じた。 聯合ニュースは、韓国代表選手の間では「日本が韓国相手に3連敗した場合、ドーピングしたとケチをつけてくるかもしれない」との声が上がっている、と報じた。

もうすぐプレイボールが宣告されるWBCの準決勝韓国戦。 韓国に負けるなというよりも、同じ相手に国際試合で3タテを喰らうことが許される、許されないのレベルではない。 3度目の挑戦権を得られた事がどれだけありがたいことか?スポーツを経験した選手なら、競技性を追及した選手ならだれもが理解するところだ。アメリカに在留するのは韓国系の人々だけではない。日本人も多くいるのだ。彼らは日本に住んでいる私達よりずっと国を思う気持ちが強い。 彼らをこれ以上悲しませる様な結果だけは残して欲しくない。いや残すことなど考えられない。

日韓戦 敗北の事実を受け止めよ

2006-03-06 | World Baseball Classic
世の中には絶対負けたくないライバルを作ると言うことは非常に大切だ。何も敵愾心をむき出すと言うことではない。試験の点数,スポーツの出来等、競争する相手がいなければ人間なんて弱いもの、すぐ自分に妥協してしまう。昨夜の日韓戦を観ていてその大切さが身に沁みた。試合は日本が序盤に松中の内野安打で先制し、川崎のソロホームランで2点をリードする優位な展開。次の1点目、日本が追加点を挙げるか、韓国が1点を返すかが大事であったが勝敗の分岐点となった4回裏が全てであっただろう。1死2,3 塁と先発キム・ソンウを攻め立て2番手ボン・チュングンを引きずり出す。ここで前打席で本塁打を放った川崎がバッターボックスへ。2ストライク1ボールからの4球目を打つも、ショートゴロ。岩村が本塁に突入するもタッチアウト。そしてイチローを迎えるが最後は5球目の外角のストレートを見送り四球となり満塁に。続く西岡が1ボールからの2球目、外角のストレートをとらえると、鋭い打球がライトへ。しかし、韓国のライト、イ・ジンヨンのダイビングキャッチが追加点を阻む。 そしてその直後にはイ・ビョンギュ がライトへ犠牲フライを上げて韓国は1点を返した。この2イニングの攻防が勝敗を分けた。7回表の韓国は、1番イ・ビョンギュからの好打順。日本は4番手、左腕の石井を投入。イ・ビョンギュを空振り三振に討ち取ったが続くイ・ジョンボムには初球をセンター前に運ばれ続くイ・スンヨプのライトスタンドへ飛び込む逆転2点本塁打に繋がった。打たれる前の4球目のアウトコースのきわどいところをボールに取られたのが影響し、次のやや中に入ったところを打たれた。しかし、打ったイスンヨプは流石韓国の大砲と言うひとふりだ。第一打席では投手ゴロ、第二打席では2死満塁の好機にサードフライ。第三打席にも二死1塁3塁の好機に二番手藤田に三振に切って取られ、いいところがなかったのだが最後の見せ場で結果を出した。彼がジャイアンツの選手で本当に良かった。以降8回は具台晟が最終回は朴賛浩が登板し2イニングを無安打リレー。イスンヨプの本塁打で逆転し朴賛浩が最後の打者をイチローで討ち取るという韓国にとっては最高の勝ち方でWBCアジアラウンドを終えた。大喜びの韓国選手達とレフトスタンドの韓国応援団。韓国の選手達の方がはっきりとこの試合に勝ちたい、という意思、レフトスタンドの応援団や国民を悲しませてはならない、と言う使命が強かった。最近は日の丸の為にと言うと無知な左翼連中が“軍国主義の復活”と学校でもはばを聞かせているがそんな事から改めないと国際試合では勝てないと再確認した。このさい日本も徴兵制を試行し“勝てば徴兵免除”とする事が韓国に勝つ最善策なのかも知れない。 翌日の韓国スポーツ紙の見出しは想像通りであった。

凡鉉(チョ・ボムヒョン)バッテリーコーチ=この前はいつ日本に勝ったのか記憶が定かでない。監督やコーチングスタッフ、選手、応援団全員が心をひとつにした結果だ。今日をきっかけにこれから日本との試合では恐れることなしにいい試合ができるだろう。
金在搏(キム・ジェバク)コーチ=日本が韓国野球を見くびりすぎたのではないかと思う。米国ラウンドでも現在の好調さで韓国野球の実力を見せてやる。李晋暎(イ・ジンヨン)のダイビングキャッチが全選手の闘争心に火をつけた。

そしてイチローに矛先が向けられる。

3対2という僅差リードで迎えた9回裏、勝利まであとアウトカウントは1つだけ。日本の誇るイチロー(33/シアトル)が荒い息遣いで打席に入った。 時速142㎞のストレートが真ん中に入ってきた。待ってましたとばかり、イチローのバットが唸った。しかし、すぐに内野フライとわかる平凡な打球。遊撃手の朴鎮万(パク・ジンマン)が3塁手後方に移動しながら余裕をもって捕球。その瞬間、3塁側のベンチで息を殺しながら見守っていた韓国選手たちは一斉に歓声を上げた。10イニング無安打・無失点セーブ。韓-日戦で歴代最高の名勝負を「メジャー100勝」朴賛浩(パク・チャノ)は見事に締めくくった。 これまで朴賛浩とイチローは韓日両国を代表するメジャーリーガーとして対決するたびに関心を集めてきた。メジャーリーグで朴賛浩はイチロー相手に通算24打数8被安打(0.333)3四球2奪三振を記録している。メジャーリーグ5年連続200安打を放っているイチローであることを考えれば、さほど悪くない成績を収めているわけだが、そこからくる自信が溢れていた。

と最後の打者になった詳細を。それから

「“向こう30年は日本に手は出せないな”という感じで勝ちたいと思う」と息巻いていたイチローは、朴賛浩を相手に「穴があったら入りたい」ハメになった。     との付け加えも忘れない。さらに、 

イチローは試合後のインタビューで選手団の雰囲気を問われると「屈辱的だ」と答えた。笑いが消えた顔には、これまで見せてきた傲慢さも消えていた。 イチローは敗因について「得点のチャンスは何回もあった。すべて活かすことはできないだろうが、もう少し活かすべきだった。あと1点だけでも追加点を挙げていれば、試合の様相は変わっていたはず」と悔しさを現わした。     と、彼が悔しがってくれることを強調している。

だが、最後はこの日ご観戦された皇太子御夫妻にまで

5日のWBC韓日戦は、日本の皇太子夫妻が出席し注目を浴びた。皇太子が東京ドームを訪れるのは今回が初めて。 この話を聞いたペ・ヨンスなど韓国の選手らは「日本がこの試合に相当力を入れているみたい」と話した。

これを国辱と考えることは右翼的なのだろうか?それともこれを左翼的に受け入れねばならないのだろうか? 日韓友好を思ってご観戦にとは韓国のマスコミは誰も思わないのが現状なのだと言うことは少なくとも理解せねばならない。

だが、敗戦は国家意識の差だけでは無い様だ。相手は徹底して日本投手を研究してきたらしい。そした韓国は徐在応(ドジャース)、金炳賢(ロッキーズ)の二人を温存。本塁打後、イスンヨプの「1-2から直球がボールになった。打者有利のカウントで、日本では変化球勝負してくる」とスライダーを狙い打ったと打ち明けたのは里崎の配球を研究し尽くされた証拠だが、本来なら大会が終わって言えばいいのに… また先発の渡辺俊介もわずか3安打に封じた一方で、3死球を与え、「すべて抜けたシンカー。同じ失敗を3回やった。自滅です」と、1失点での5回途中“KO”シーンを悔やんだが韓国サイドは右打者が右狙いを続ける下手投げ対策を徹底。打ち崩せはしなかったが、意思統一されていた。だからこそシンカーを内角へ落としたかったが、これが抜けてしまって3死球を与えた。 渡辺自身は15日の2次リーグ第3戦(日本時間16日、アナハイム)での韓国との再戦で、リベンジを誓い、王監督は「投手陣の再編は試合前の時点では考えていなかった。この結果をふまえて12日までよく考える」と、ローテーションの再編に含みを持たせた。韓国は右の大砲の金東柱が離脱し、クリーンアップは左打者が並ぶだけに、3番手で好投した杉内、ひじの張りで1次リーグは登板回避した和田毅の両左腕に先発を切り替える可能性が高い。   昔はサッカーだけが五輪に出られないと言われた。イコールサッカー以外は日本が韓国に負けることは稀であった。(ただ韓国もソウル五輪前24年間はサッカーで五輪には出ていなかったが。)男女バレーボール、男女ハンドボール、男子バスケット、男子ホッケー、この10年間の韓国との対戦成績は? 女子ソフトボール、女子サッカー,女子ホッケー日本が球技で勝てるのは女子の種目だけか?男子はアイスホッケー(これは球技じゃないか?)か? スポーツで負けたと言っても経済状態が下降するわけではないし生活レベルに影響するわけではない。しかし、それは敗者が言うことではない。やはり負ければ悔しい。アメリカで3月13日から二次ラウンドが始まるが当地には日本人、韓国人は多く在留する。彼らの顔を上向かせるような結果を期待する。何人の日本選手達がこの日観戦に訪れた日本の子供達が昨夜の敗戦後レフトスタンドから繰り広げられるアリランを初め韓国の歌やワールドカップでも聞かれた“テ~ハミングッ”の歓声をどんな思いで見たり聴いたか考えただろう?

日韓対決 宣銅烈とイチロー

2006-03-05 | World Baseball Classic
「イチローは本当に礼儀正しい」
日韓決戦?となる WBC のアジアラウンド最終戦。既に日韓両国はアナハイムで行われる2次リーグ進出を決めているが、販売部数拡張を先のイチロー発言に端を発した対日扇動報道に依存するマスコミが上記の見出しを掲げている。 大会前の2日の出来事だったらしい。

 2日、東京ドーム3塁側ベンチ前。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)韓国代表選手らの打撃練習を見守っていた宣銅烈(ソン・ドンヨル)投手コーチに、誰かがこっそりと近付いた。
 「宣さん、お久しぶりです」
 聞き覚えのある声だ。日本代表の看板打者のイチローが、多くの記者たちを伴って宣コーチのもとへあいさつに来た。互いの近況を尋ね、歓談した。もちろん報道陣のカメラのフラッシュが一斉にたかれた。
 イチローが笑みを浮かべながら「体重がずいぶん増えたようですね」と問い、それに対して宣コーチは大笑いしながら「あの時より10kgは太った」と答えた。7~8分間の談笑の後、イチローは深々と頭を下げ、その場を離れた。
宣コーチのいう「あの時」とは、韓国野球委員会(KBO)広報委員として活動していた2000年代初めのことだ。
当時、韓火イーグルスのアリゾナ春季キャンプを訪れた宣コーチは、現役引退後初めてイチローに会った。ハンファがイチローの属するシアトル・マリナーズのピオリア・キャンプに参加していたためだ。その時もイチローは先輩の宣コーチに自分から声をかけた。宣コーチが中日でプレーしていた当時、所属チームやリーグこそ違ったが、気心の知れた仲だった。 「あいつは本当に礼儀正しいヤツだ」

宣銅烈といえば中日ドラゴンズでリリーフエースを担った韓国球界屈指の至宝だ。1991年シーズン終了後初めて韓国プロ野球選抜チームが来日したと時にもエースとしてやって来た。そして2回目に選抜チームがやって来たときは日本チームのその無気力振りにわれながら失望した。“一試合30万円しかもらえない”と語った選手も。しかし30万円貰えるのであれば、もっと練習をしてプレーするべきだろう。そんななかシーズン中と替わらないプレーをしたのはイチローであった。そんな彼を国境を越え、野球の後輩の礼儀正しさに接した宣銅烈は憶えているに違いない。 また懐かしい名前も「世界中の選手たちと競う野球大会でいい成果を上げてほしい」 というのは60年代から70年代に日本では大木金太郎という名前で親しまれたレスラー「頭突き王」金一(キム・イル)だ。
金氏は、この日午後、韓国選手団が滞在している東京ドームホテルを訪れ、最後の公式練習を終えた金寅植(キム・インシク)監督、宣銅烈(ソン・ドンヨル)投手コーチらコーチングスタッフと、朴賛浩(パク・チャンホ/サンディエゴ・パドレス)を始めとする選手たちと面会した。 日刊スポーツ主催の「金一の日本大長征」の一環として、先月27日に日本に到着した金氏がスケジュールの合間をぬって訪問したもので、金氏はこれに先立ち、先月27日、アントニオ猪木と再会し、師として仰いでいた故力道山の墓を訪れた後、力道山の未亡人、田中敬子(64)さんに会ったりもし昨日韓国に帰国した。もう77歳だ。 そして日本の運営の良さを紹介する記事も。 

日本は練習試合終了後に開かれる公式インタビューで、韓国語・日本語・中国語・英語の4ヶ国語の同時通訳をする公式通訳機を用意している。取材陣は同時通訳機を通して、リアルタイムでインタビュー内容を伝えることができる。 試合終了後に不満をぶちまける監督の感情や選手達の表情が生々しく、他言語を使う取材陣にも伝わる。通訳を通しているとはいえ、選手達と取材陣はわずか2~3秒待つだけで直接質問と受け答えができる。また他の質問をすることもできるため、言葉の壁からくる誤解の解消を期待されている。
 東京ドーム地下2階のメディアルームで行われるインタビューは、タバコ1箱ほどの大きさの通訳機を通して無線でグラウンドの一部や観客席上部にある放送席でも受信することができる。試合終了間際で移動しにくい取材陣にとってこの翻訳機は、今大会での最高のヒット商品として歓迎されている。

と、最新鋭?の翻訳機を紹介。しかしそれも

第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のアジア予選開催国としてのプライドからなのか、それとも野球に対する強いプライドからなのか、日本はWBCにただならぬ情熱と誠意を傾けている。

と言う行からの紹介だ。 日本で開催されるスポーツイベントでの運営の良さは世界でも定評があるのだが。
しかし4年前の日韓ワールドカップでは空港や駅、バスターミナルでのボランティアのレベルは韓国の方が上であった。 流暢に日本語を話すオモニ、アボジ達が丁寧に交通機関の乗り継ぎ等を教えてくれ、宿泊先も手配してくれた。そこに日韓の長い歴史を感じた。

そして最後に シマムラマサツグ(25)さんという日本の方が“韓国チームの応援団長は日本人青年”と言う見出しで紹介されている。シマムラさんは1日、東京ドームで日本プロ野球千葉ロッテマリンズとの練習試合をしたWBC韓国代表チームの応援団長を務めた。らしい。

プロ野球サムスンライオンズのユニフォームを着て、今は解散したOBベアーズ(斗山(トゥサン)ベアーズの前身)の帽子をかぶっていたからだ。「サムスンのファンなのか、斗山のファンなのか」という質問には「ロッテジャイアンツのファンで引退したパク・ジョンテ選手が好きです」という予想外の答えが返って来た。しかし間もなく「本当は千葉ロッテが一番好き」と打ち明け、バッグの中から千葉ロッテのユニフォームを出して見せた。敵陣の応援団長をしていたのだった。 「千葉ロッテの応援団はたくさん来ているのに、韓国は今日応援する人がいなかったので」
シマムラさんは「応援の声が聞こえてこないと選手たちはやる気が出ないし、球場が寂しげに見える」と話した。95年韓日スーパーゲームの時に韓国の野球を初めて見たというシマムラさんは、2002年にソウルで韓国語の語学研修を受けたことがあるという。 韓国代表チームではイ・スンヨプとク・テソン選手が一番好きだというシマムラさんは、「それでも5日の韓日戦の時は日本代表チームを応援するだろう」と話した。そして再び観衆に向かって大きな声を張り上げた「みなさんご一緒に。チェ・ヒソプ頑張れ!」

韓国では日本女性が韓流ブームに乗って韓国人男性にぞっこんと紹介されているが、伝統的に日本女性は韓国男性に憧れるものとされている。 日本男性がチェジウやキムテヒら韓国女性に興味を示すことはあまりよくはおもっていないらいしい。70年代から80年代にキーセンに明け暮れる日本人男性が氾濫したせいか? 
今日の日韓対決はあらゆる意味で興味がある。韓国は初戦の台湾戦で徐在応、金炳賢、具台晟、朴賛浩 といったメジャー経験者(朴賛浩は今もメジャー)をつぎ込んだが、そのうち何人かは日本戦にでてくるか? 勝負がどうついても、異常な扇動報道がなされないことを祈るよ。

WBC 開幕直前 イチロー発言韓国では?

2006-03-01 | World Baseball Classic
そうかと思えば同じ朝鮮日報紙上では後日にイチロー発言に過敏に反応する必要はあるのか?とのコラムが。

“イチロー発言に対し、韓国代表チームの選手たちの反応は手厳しかった。彼らが口にする言葉の一言一言が記事の種となる。 ところが、一歩引いて冷静になって考えれば、この上なくむなしくなる。これまでも何度なく繰り返されてきた、お馴染みのパターンなのだ。いつどこで会ったとしても両国の間には常に何かが割り込んで来る。 (中略) 約120年前、脱亜入欧(アジアの狭い垣根を脱し、ヨーロッパすなわち先進国の隊列に加わるとの意味)を唱えた日本らしく、野球の目もアジアではなく、メジャーに向いている。 アジアは狭い。野球の世界ではなおさらだ。アジアトップは当たり前なのだ。世界トップになってこそ関心を引ける。 野球専門週刊誌「週刊ベースボール」の最新号(2月27日付)を見て驚いた。「日本はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝できるか」というアンケートに、おおよそ39.4%が「できる」と答えている。 すごい自信の現れだ。メジャーリーグの最強打者イチローや松井秀樹(ニューヨーク・ヤンキース)、黄色人旋風を巻き起こした野茂英雄を育て上げただけに、プライドを持つだけのことはある。 だとすれば、彼らが韓国を話題に上げる際、「最大のライバル」という単語を付けてくれるだけでも、恐れ多い立場なのだ。 ”と。

確かに韓国は今大会では日本の最大のライバルかもしれない。日本代表チームの鹿取義隆投手コーチも23日、読売新聞とのインタビューで、アジア予選の対戦チームのうち、韓国を最大のライバルとして挙げた。韓国を最大の難敵として挙げた理由は、金炳賢や朴賛浩(パク・チャノ)ら大リーグ選手が7人も含まれているからだ。 また、日本代表チームの王貞治監督は「33番の(パク・ヨンテク)の俊足には気を付けなければならない」と話した。23日、韓国代表チームの練習を見守った後、もらした感想だ。 韓国の戦力に対し、鹿取コーチは「昨秋のアジアシリーズはサムスンという単独チームだったが、今回はそれぞれのチームのレベルの高い選手が参加している」と評価した。 また、「各チームのレベルの高い選手たちが、母国を代表するという高い意識で戦ってくるため、覚悟して戦わなければならない」と話した。

鹿取コーチは韓国代表チームの海外派投手の中で金炳賢を最高とした。「横投げの金炳賢はいい投手だ。朴賛浩も実績がある。今回は65球という球数制限があるので、どの投手も最初から全力で放ってくるだろう」と予想した。 「韓国-日本はアジアラウンド最後の試合。力のある投手に全力で向かってこられると、そう簡単には点が取れない」と分析した。 韓国打線については、「思い切りのいい打者が多いという印象だ。初球の入り方を間違わないようにしないといけない。どちらにしても1、2点を争う試合になるのではないか」と予想した。

一方の金寅植(キム・インシク)韓国代表チーム監督もマスコミの被害者かもしれない。朝鮮日報では“金寅植監督もイチローの挑発が内心不快だったようだ。先日(22日)「“向こう30年は日本に手は出せないな”という思いになるほどの勝ち方をしたい」というイチローの言葉を伝え聞いて、見た目には平然とした態度で笑い飛ばした金監督だった。しかし、金監督は23日午前中のブリーフィングでは「昨夜のミーティングで選手たちに、“イチローの言葉はちょっとひど過ぎるが、いつまでも気にしていないで、聞かなかったふりをして無視しろ。イチロー1人と我々30人が戦うつもりか。何の価値も無い言葉に敏感に反応するな”と注文した」と語った。金監督はまた、午前中いっぱい不快感を露にしていた選手たちに「考え方によっては、意識的な発言かも知れない。静かにしていることが最善策だ」と言いながら、気持ちを落ち着けるよう求めた。「百戦練磨の兵」らしく、金監督は選手たちの士気を考え、イチローの言葉を肯定的に転換する機知も発揮した。金監督は取材陣に対して「30年と言ったが、イチローは韓-日の実力差がせばまることに危機感を覚えたようだ。我々のペースでベストを尽くせば、日本に勝てる可能性は十分ある」と語った。

もし金監督が一流というよりもごく普通の常識のある監督であれば、マスコミの扇動するイチロー発言などには乗らないであろう。来日1年目のイ=スンヨプが最後まで調子が出なかったその原因は彼がバッティング練習中にコーチ達を押しのけてケージの前にまで押しかける韓国のマスコミ陣もその1つと言うことを教えたほうがいいかもしれない。自社の発行部数しか考えないのは日韓共通かもしれない。1980年日本で野球の世界選手権が行われた。当時の日本代表には今のジャイアンツの監督、原辰徳氏(当時東海大学)や今や四国の独立リーグで有名な元西武、ダイエー所属の石毛(当時プリンスホテル)らがいた。日本はキューバに次いで2位であったが、韓国には敗れた。そして翌年、韓国で開催された同大会では優勝を賭けた日韓直接対決になった最終戦、韓国が劇的なサヨナラ勝ちで優勝を収めた。(キューバは国交の関係上韓国入りせず。)公開種目として登場した1984年ロス五輪(日本は優勝した)1988年ソウル五輪(日本は銀メダル。準決勝で韓国を破る。)では韓国は日本の後塵を拝し、1992年のバルセロナ五輪ではアジア地区予選を突破できず。(日本は銅メダル)1996年アトランタ五輪はコールド負け(日本は銀メダル)ようやくシドニー五輪では銅メダルの韓国が日本を上回った。しかしアテネ五輪では日本、台湾に破れてアジア予選を突破できず。野球は2012年のLondon 五輪からソフトボールと共に省かれてしまう。地元 London 五輪の関係者は”£5000万(約10億円)の節約“と喜んでいる。したがってアジアの国が世界に誇る球技、野球の発展の為にこの World Base ball Classic の成功を祈る。

WBC 開幕前 イチロー vs 韓国

2006-03-01 | World Baseball Classic
3月3日から始まるWorld Classic Baseball のアジア地区大会。日本ではあまり報道されていないが、韓国では相当に注目をされているらしい。その原因は日本の至宝イチロー、というよりも韓国のマスコミだ。朝鮮日報によると

“WBC日本代表チームの主将であり看板打者のイチロー(シアトル)が韓国を数段下と評価する露骨な発言をした。”と新聞報道されたからである。

事の発端はイチローがが2月21日、福岡ヤフードームで練習を終えた後、
「今度のWBCで、戦った相手が“向こう30年は日本に手は出せないな”という感じで勝ちたいと思う」とコメントした事が翌日のスポーツ報知やスポーツニッポンなどの新聞を通じて報道されたからだ。
しかし、これだけでは何も韓国の事に言及しているとは思えない。しかし、このイチローの発言に朝鮮日報の解釈は

“直接名指しこそしなかったものの、今度のWBCアジアラウンドの相手国が韓国、台湾、中国であることから、事実上、韓国に向けての発言と受取られる。日本代表チームの戦力がアジアNo.1であるという自信とともに、韓国や台湾などが日本を克服するには力不足だという考えを表明したものだ。”

と言う事らしいがどこをどう押せばイチローが韓国を数段下と露骨に評価しているのだろう???更にその発言の背景を尋ねるために韓国委員会(KBO)イ・ジンヒョン広報チームがイチローに韓国記者団のインタビューを「日本野球機構(NPB)を通じて要請したが、不可との答えが返ってきた」と話した。一選手が応じるわけ無いだろうが??しかし、韓国のマスコミはそうは受け取らない

“インタビューが不発に終わったことにより、やるべきことは韓国代表チームが日本を撃破して、イチローに韓国野球の成長とレベルを見せつけるだけだ。日本戦まであと9日。必勝の覚悟がいつにも増して必要な時点だ。”と扇動を止めない。この扇動報道は選手達にも影響を及ぼしているらしい。下記は朝鮮日報紙で紹介された韓国代表選手の李炳圭とイ・ボムホそして李晋暎の会話だ。

李炳圭「(イチローは)野球はあんなに上手いのにマナーは守らないとねえ。あいつら(日本代表チーム)どこに泊まってる?」
イ・ボムホ「(同調するかのように息巻きまがら)俺たちと同じホテル(シーホークホテル)の14階に泊まってますよ」
李炳圭 「(ひざをポンと叩いて)よし、今度会ったらビシッと一言言ってやる」
李晋暎「(ニヤリと笑いながら)でも兄貴、日本語ができないじゃないですか」
李炳圭 「(肩をいからせながら)何てことは無い。ただ、怒った顔で話せばいいことさ。野球をやる人間なら勘がいいから、話すことが全部わかるはずさ。俺たちと同じ宿所だと?でも、どうして一度も会えないんだ?どうして俺のところにあいさつに来ないんだ?」
イ・ボムホ「(あきれたように)イチローのほうが兄貴より年が上ですよ。今年33歳ですよ。むしろ兄貴のほうから行かなくちゃ」イチローは1973年生まれ、李炳圭は74年生まれだ。
李炳圭 「(ちょっと考えあぐんだ末に)イチロー、あいつはどこの李(イ)氏だ?イ・チロ(イチローを韓国語風の読みに変えたもの)だろ。族譜(一族の系図)持って来い。俺のほうが(族譜上)上に決まってる。すぐ来るように言え!」 李炳圭のこじつけにイ・ボムホと李晋暎は言葉を失う。本当に交わされた会話だとしてもなかなか笑える。また先発投手陣の1人孫敏漢(ソン・ミンハン)は

「ピッチャーがいいピッチングをすれば試合に勝てる。しかし、野球は個人スポーツではない。イチローが全打席でホームランを打ったからといって、いつも勝てるものではない。うちのチームをなめているようだが、必ず勝ってみせる」とし、日本戦に強い意欲を燃やし、また、「試合を有利に進めていくために、イチローだけはしっかり抑えた」と語り、「30年という言葉が出てきたが、30年間選手生活を続けたいもよう」と、皮肉まじりの言葉も付け加えたとか。

そして国際大会の経験の豊富な李炳圭(イ・ビョンギュ)は
「これまで日本の野球が我々より上だと思ったことはない。韓国と日本は同じようなレベルなので、いつでも勝てる」と声を荒げて語り、国際大会で何度かあたったが、大したことはないという説明。さらに、「どうせなら、アジアラウンドでは2位ではなく1位で本戦に行きたい」とし、「ベストメンバーで臨んでいるので、充分日本に勝てると思う」と語ったらしい。日本在籍3年目のイ・スンヨプは「これまで日本で培った経験を仲間に伝えたい。日本にしばらく勝っていないが、今度の大会でぜひ勝ちたい」と話したらしい。シドニー五輪の1次リーグと3位決定戦で松坂を打ち込んだ実績は本人よりもマスコミの方がよく憶えているようだ。