Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

1分2敗 2得点。 結果は8年前と同じ・・・・さて4年後は。

2014-06-28 | FIFA World Cup
73分。本田が右サイドに回り、柿谷と大久保の2トップになった。だったらボランチを1枚減らしてトップ下に本田を入れて….
あぁ、岡崎がベンチに下がっているのか。それともボランチを遠藤にして・・・あと2点取らないと、1点では日本のワールドカップは終わってしまう。いつ博打を打つ?今でしょ!!ってなことをテレビに向って言う。
日本はなかなか相手PA付近に迫れない。 80分PA付近、本田にボールが入ったところをボランチ Fredy Guatin が厳しいマークに入り本田は倒れてボールを取られる。しかしホイッスルは鳴らない。今大会、本田に入ったところをよく狙われ素早くマークに入られていた。対戦相手もよく研究しているなぁと思った。カウンター攻撃に移られそうになるが長谷部がここはクリアー。しかしそのクリアーボールを拾われて一気に前に繋がれる。山口が必死に戻るが右サイドに流れた Rodriguez に繋がれ走り込んだ Jackson Martinez に渡る。マークに入った内田がかわされ、戻った吉田がマークに入る前に放たれたショットはGK川島をいとも簡単に破って日本ゴールネットに突き刺さった。


 
これでリードは2点に拡がった。 Fartaleza で行われている Greece 対Cote D‘Ivoire はまだ1対1のままだけど、あと10分足らずで日本が3連続ゴールを奪うなんて考えられない。 この時点で日本の次のラウンド進出の夢は霧散してしまった。

それでも何とか意地を見せてほしいと思う。 83分、左サイドの長友から中央の長谷部に渡り香川にスルーパスが入る。
相手DFと競り合いながら香川はシュートに持ち込むが惜しくもポストの右に外れる。 
香川が悔しさを隠さずに天を仰ぐ。




そして日本ベンチは香川を下げて清武を投入する。清武は今大会初出場だ。 香川は今大会フル出場することは無かった。 そしてコロンビアサポーター達から大歓声が上がる。 コロンビアで唯一ワールドカップを経験する43歳の GK Faryd Mondgran が David Ospina に替わって投入され、ワールドカッププレー最年長記録を更新した。



Jose Pekerman 監督の思い描いた通りのシナリオだ。 2006年大会の1次リーグ最終戦のブラジル戦でも82分にセレソンは Dida に替えて Rogerio Ceni を投入した。 あの時の交替とはまた意味が違うけど・・・・
85分48秒、長谷部がゴール前に抜け出そうとする柿谷に縦パスを送るがカットされる。 
遠藤がいればなぁ~とここでも思う。 88分56秒、左サイドに流れた柿谷がクロスを入れるが誰にも当たらず逆サイドに流れる。そしてそのこぼれ球を拾われ前線に繋げられ Martinez に入る。 ほぼ中央の位置から Martinez は左前方に走り込む Rodriguez に送る。 Rodriguez はまたも素晴らしいドリブルを見せ日本ゴールに迫る。 吉田がマークに戻るが切り替えされて放たれたシュートが日本ゴールに決まりついに 4-1 とされてしまった。



Rodriguez は後半から入ったとはいえ、いとも簡単に日本代表のDFが切り替えされたのがショックだった。
もうスタンドは黄色のコロンビアサポーター達のフィエスタが波打っている。 もしここに Radamel Falcao がいたらどうなっていただろう? いやキックオフからレギュラーメンバーだったら・・・・・
何とかあと1点取って欲しいと思う。コロンビアサポーター達のオーレ!オーレ!の歓声の中、ロスタイム3分が過ぎた93分1秒、柿谷が CB Camilo Zuniga からボールを奪って意地のドリブルシュートに持ち込むが Mondragon がストップ。 




左にこぼれたところを清武が拾って中に入れるが跳ね返される。 そして93分11秒。ポルトガル人の Pedro Proenca 主審のホイッスルが鳴り響き日本の Mundial 2014 は終わった。 
1-4 。試合内容は異なるが8年前のフィナーレ。ブラジル戦も同じスコアーだった。GKも途中で交替して来たし・・・・

期待した分、残念だったなぁ~。 と思うと力が抜けてきた・・・・・・





期待された Greece 戦。

“我々はそこからドラマを創るべきでは無い。何が足らなかったか、何が良かったか、我々の考えと実際に繰り広げられた事とのバランスを分析せねばならない。3-0 と言う結果に就いては“それは悲劇だ。 状況を複雑にする敗戦だ。選手達には、我々は次からの2試合でそれを正す為にミステークを直視するように言った。 3-0の敗戦では良いも悪いも話すことは無い。
”コロンビア戦を 0-3 で失ったギリシアのポルトガル人Fernando Santos 監督は怒りを隠さず地元紙にこう続ける。
こういう試合のあとはまず勝利した対戦相手のコロンビアを祝福せねばならない。なぜなら彼らは素晴らしかったからだ。
最初の5分、10分は試合に集中できなかった。それは驚く事では無かった。そうなることは予想できていた。選手達に我々はどういうチームと対戦するのかを話していた。コロンビアの普段の戦術からするとそれは変わりない事であった。
我々はゴールを決めるチャンスがあった。ピッチ上のパフォーマンスはスコアー程差は無かったはずだ。我々はチャンスも創ったしボールを支配する時間も長かった。“と地元紙に語った。


メンタルの問題に就いては “何人かの選手は、今どんな試合に臨んでいるかを忘れている様だった。全員ではないが何人かは試合に参加していなかった。しかしその中の何人かはそれが途中で解った様だった。 しかし1~2分の間は充分に集中していなかった。 それが事態を悪くし3失点に繋がった。それらは我々が招いたもので我々はその罰を受けたのだった。“
とコメントした。

試合は開始4分半、左サイド コロンビアMF Guilermo Cuadrado がギリシア右SB Holebas をかわして入れたセンタリングを Jamez Rodriguez が上手くスルーし、外から走り込んだ Pablo Armero がシュートに持ち込み GK Costas Manolas を破ってあっさり先制ゴールを決められてしまった。 これでギリシアは出場したワールドカップ3大会連続で先制を許すことに。
94年アメリカ大会は開始1分、Argentina の Batistuta に、前回は7分韓国の李正秀に。 開始10分以内に開幕戦で先制を許している。そしてそれまでまだワールドカップでは無失点に抑えた事が無かった。
先制ゴールに就いては “それは Holebas の問題だ。 Cuadrado は素晴らしい選手だと熟知しているが、それは Holbes の問題で、ミステークは失点に繋がった。この早い時間の失点はギリシアイレブンをパニックに陥れ落ち着くまでには20分は掛かった” と Santos 監督は語っていた。

ギリシアの攻撃の起点は右サイドからの Salpingidis と Samaras のクロスであったが Gekas を狙ったクロスはことごとくコロンビアDFに跳ね返され続けた。 前半終了間際に右SB Torosidis が入れたクロスから Panayitis Kone がシュートを撃つが GK Ospina がファインセーブでストップ。これが前半唯一のチャンスであった。
後半の立ち上がりはギリシアがよくボールを回したが58分右CKからボランチ Aguilar を経て Teofilo Gutierrez に渡り放たれたシュートが決まりリードを広げられる。
63分、 Gekas の決定的なヘッドはクロスバーを直撃したがこのシーンが最も得点に近かったシーンで負傷で調子の出ない
Costas Mitroglou、Yiannis Fetfatzidis, そしてGiorgos Karagounis らが投入されるがゴールは最後まで遠かった。
コロンビアはロスタイムに入り左サイドを破った Cuadrodo が絶妙のヒールパスを James Rodriguez に送りダメ押しの3点目を決めた。 
“我々はこの点差で敗れるほどでは無かった。我々もチャンスを創る事が出来た。そしてゴールポストにも阻まれた。しかしそれが Football だ。” GK Karnezis は勇敢な顔つきでこう語った。

COLOMBIA (Jose Pekerman):
1. Ospina, 7. Armeria (74 4. Aryan), 2. Zapata, 3. Yepes, 18. Zouningka, 8. Aguilar (68' 15. Mejía), 6. Sanchez, 10. Rodriguez, 11. Cuodrado, 14. Ibarbo , 9. Gutierrez (76 21. Martinez)

GREECE (Fernando Santos):
1. Karnezis, 20. Holempas, 4. Manolis, 19. Papastathopoulos, 15. Torosidis, 21. Katsouranis, 8. Kone (78 10. Karagounis) 2. Maniatis, 7. Samaras, 14. Salpingidis (57' 18. Fetfatzidis), 17. Gekas (64 9. Mitroglou)


コロンビア対ギリシア戦を見た時はギリシアには充分に付け入るチャンスはあると想像したんだけどなぁ~。 



香川がスタメン落ち・・・・・

日本時間の6月20日午前7時にキックオされた日本対ギリシア戦。 これまで日本はギリシアに敗れた事が無い。4年前も韓国は初戦でギリシアを破った。ワールドカップ前も韓国はギリシアを破っている。 GK Karnezis 達は出ていなかったけど。
韓国に敗れた相手に勝てない事は無いし、勝って貰わないと。 と思った。

ギリシアはコロンビア戦では途中出場だった予選で5得点を挙げている Konstantinous Mitroglou ( Fullham ) を1トップで起用。2列目は右に Feteatzidis ( Genoa ) 左に Samaras ( Olimpiakos ) を置いた。Mitrogloと Feteazdis はコロンビア戦は途中出場。 Samaras は出場が無かった。 この3人以外はコロンビア戦と同じメンバーだった。
中盤以降はKatsoranis をアンカーに置き、欧州地区予選で2試合しか出場していない Kone ( Bolgna ) をボランチに置き Manatis ( Olimpiakos ) と組ませる。DFラインを強化して失点を防ごうという事か。



一方Cote D‘Ivoire に逆転負けを喫した日本はCBに今野をスタメンに置き、香川をベンチスタートととし2列目左に大久保を起用した。 





日本のキックオフで始まった試合は、開始1分31秒、大久保が右サイドを上がり Samaras, Holebas をかわして切れ込み中に入れ、山口が強烈なミドルを放つがここはギリシアDFに当たる。
6分20秒、山口から受けた本田が大迫にスルーパスを送るがシュートには至らない。 6分37秒、長谷部から岡崎に入るが Holebas がマークに入りシュートは撃てなかった。まだゴールの予感はしなかったがCote D‘Ivoire と比較するとボールも人もよく動いていた様だった。ボールを取られてもすぐに相手の動きを遅らせたり、ボールを奪い返したりとピンチには至らない。10分57秒には Holebas がドリブルシュートに持ち込むが、コロンビア戦同様に右サイドからが起点になる様だった。
11分52秒、長谷部がカウンターに移る Mataris へのチャージがファールに取られる。この判定に長谷部は Aguilar 主審に抗議の姿勢を見せる。 今大会、主審は手を使ったプレーには厳しいジャッジを降していた。開幕戦の西村主審のあの“疑惑”のジャッジもその方針に沿ったものだったらしい。
そしてこのプレーの直後から雨が降って来た。 ギリシアのFK,ちょっと嫌な気がした。 Kone が入れたFKはPapastathopolosに入るが日本DFと競り合った際のプレーがPapastathopolosのファールとされ安心をする。
ギリシアの前線には Samaras がよく上がって来て Mitroglou との2トップになることが目につくが、どうもMitroglou の調子が今一つの様だ。 
17分37秒、内田がその Samaras をかわして右サイドを上がり上げたクロスを大久保がヘッドで落とし大迫がシュートを放つ。大迫は20分36秒にも Manatis からボールを奪いドリブルシュートに持ち込む。いずれもゴールネットには届かなかったが、大迫にはワールドクラスのストライカーとして育ってほしい。4年後のワールドカップでは得点を量産してくれれば・・・・・
その直後、前半はギリシア唯一の攻撃であった Holebas がまたもドリブルで上がり3人に囲まれてもシュートに持ち込む。中央から走り込んだ Mitroglou には合わなかった。もし Mitroglou が本調子だったら失点のピンチになっていただろう。
その Mitroglou は30分に接触プレーで倒れて立ち上がれない。外に運び出されるが結局そのままリタイアーとなりコロンビア戦でスタメンだった Theofanis Gekas ( Konyaspor : Turkey ) が投入される。Santos 監督はもう少し Mitroglou が持ってくれると思っていたのではないか? 



ギリシアにとっての災難、日本にとっての幸運は更に続く。 38分、Katsouranis が長谷部の後方からタックルに入りスロヴェニア人の Joel Aguilar 主審はイエローカードを出す。 Katsourianis は27分にも警告を受けておりこれがこの試合2枚目。 退場となってしまった。 



41分、この退場を受けてギリシアベンチは Feteazdis を下げて大ベテラン37歳の Georgios Karagounis ( Fullham ) を投入し Gekas のワントップに中盤を4人に増やし 4-4-1 の布陣に。
このフォーメーションチェンジのおかげでギリシャは自軍中盤で数的優位が起きて日本はスペースが少なくなりボールが回らなくなってしまった。
44分38秒にはFKから Gekas にヘッドを撃たれるがここは川島がキャッチ。 46分にはまたもFKから Gekas がヘッドで狙うがここはオフサイド。しかしリスタートからボールを奪われオフサイドラインの裏を突かれ Papastathopolos ( Borrsia Dortmund ) にミドルを撃たれるがここは外れてくれた。 そしてロスタイム1分が過ぎ、前半をスコアレスで終えた。 ボール支配率では日本が69%もあった。 
37歳の Georgios KaragounisはEURO2004 の優勝メンバーで2005年6が19日、 FIFA Confederations Cup で日本戦にスタメン出場した選手。 歴史を感じた。

後半に入り、日本ベンチは長谷部を下げて遠藤を入れる。 ここまで今大会日本のボランチは何試合もコンビを組んだ長谷部、遠藤のボランチがまだ並んでいない。
ギリシアのキックオフ直後、川島がまだ前に出ていたのを見た Samarasがセンターサークルから日本ゴールに向けて大きく蹴り込んできた。幸い弾道はゴール枠を外れてくれたけど、もし枠内に飛んでいたら確実にゴールインしていただろう。
危ないシーンだった。 
遠藤の投入で前線にいいボールが入るようになった。 49分には岡崎、53分には本田がシュートに持ち込むがいずれも遠藤のパスから。 50分には長友が Kone のファールで倒され FKを得る。遠藤と本田がいることから相手DFも的を絞れない。ここは遠藤が蹴り右サイドに走り込んだ岡崎には合わなかった。54分にはインターセプトから遠藤に繋ぎ本田を経由して長友へ相手DFを引き付け中の大久保を狙うがここは Samaras がファールでストップ。このプレーにイエローカードが出された。
そして日本ベンチは大迫を下げて香川を入れる。 そしてワントップには岡崎が入った。 本田がトップに入って香川がトップ下に入って二人の縦のやりとりを見たかったんだけどなぁ・・・・



しかしこの直後から、ギリシアがチャンスを迎える。CKのチャンスに Gekas, Papastathopolos Torosidis ( AS Roma )  
ら長身選手がエリア内に入る。 Gekas のヘッドは川島がファインセーブで防ぎ、3本目のCKは最後は本田がヘッドでクリアーした。 63分には大久保が Samaras を倒し献上したFKは何とか吉田がクリアーした。
ギリシアの選手は1人少ないこともありだんだん足が止まってくる。そこへ香川のドリブルが入る。 
68分、香川から右サイドの内田に渡り、入れたクロスにファーサイドに走り込んだ大久保がダイレクトで放つが枠を捉えられない。中央から岡崎がフリーで走り込んでいたんだけど・・・・・・
71分には長友から中央の岡崎に渡る。Papastathopolos、Holebes のマークを引き付け右から走り込んだ内田が放つが惜しくも外れる。 まだ交代枠は1つ残っている。柿谷、清武、誰を入れる?ここはドリブル得意の斉藤を入れても面白いと思う。77分には香川から受けた大久保が正面からミドルを放つがGK Karnezia がナイスセーブでストップ。
79分CKのチャンスを掴んだギリシアは Kone を下げて予選9試合4得点の Salpingidis ( PAOK ) を投入する。コロンビア戦では2列目右で起用された。ここは長友対策か? このCKから 193cm の Samaras が放ったヘッドは外れてくれた。 Samaras は Celtic 所属でかつては中村俊輔とプレーしたらしい。
ギリシアは交代枠を使い切った。 日本はまだ1つ残っている。 いつ使うんだろう。前線に人を増やして連動した動きで足の止まった相手を・・・・と思ったのだけど・・・・・。

結局1人少ないギリシアに守りきられてしまった。そしてこの試合、ギリシアが初めてワールドカップで完封をした試合となった。その相手がわが日本代表とはなぁ~。 
初戦で逆転負けを喫して第二戦でスコアレスドロー。 2006年大会といっしょの星取りとなっている。
専門誌は “奇跡を起こせ !! “ と見出しが。その見出しも8年前と同じだ。 しかし8年前はブラジル。今大会はコロンビア。
決して勝てない相手ではないとこの時は思っていたんだけどなぁ~。

1人少ないギリシアがしぶとく勝ち点1を死守したことが後に大きな意味を持った事はこの時知る由も無かった。 

コロンビア戦に続く・・・・



2戦で勝点1、得点1。8年前と同じだ・・・・・

2014-06-23 | FIFA World Cup

86分。吉田が前線に上がって山口蛍が後ろに下がった。Cote D‘Ivoire 戦に続いてパワープレーだ。
ハーフナーか豊田が、特に豊田がいればなぁ~。前の試合に続いてこう思った。 斎藤学を使わなければ豊田を入れておけよ~、と呟く。 その直後左サイドを Jose Holebas が一気に上がって来てシュートに持ち込むが川島がストップ。 今大会まともなのは川島くらいか?
89分、カウンター攻撃に移る日本。岡崎が Vassilis Torosidis に倒され、スロヴァキア人のアキラール主審がイエローカードを出す。ギリシアは途中出場の Theofanis Gekas を残して8人全員がゴール前に集まる。89分良い位置でFKを得る。
ここで決めてくれ。4年前の様に。 遠藤と本田がセットしたボールのそばに寄るが、本田がゴール前に入る。そのサイドを狙った遠藤が蹴った弾道は僅かに外れる。 惜しい弾道だったなぁ~。
ロスタイムが4分と表示される。まだシュートチャンスは2回ほどは作れるはずだ、と期待する。しかし1人少ないギリシアは更にあからさまに引き分け狙いの時間稼ぎを。 主審も線審もここに来てギリシアに有利な笛を吹く。 日本のスローインやろぅぅ~? あれがファールかぁぁぁ~?と声が出てしまう。
だけどそれだけじゃない。 攻撃の起点になるのはもう長友のサイド突破のみになっている。 更に何故かギリシアゴール前にロングボールを放り込む。 そうじゃなくて、相手はもう足が動かないんだ。ボールを早く回して空いたところに・・・・と思うが時計は49分をも過ぎた。そして川島が大きく蹴りだした瞬間にホイッスルが鳴り響いた。

このギリシア相手にゴールが決まらないのかぁ~。そんなに得点力が無かったのかな~。天を仰いだ。

そしてそばに置いてあった鞄を手にして会社に向かった。

東川口駅には青い代表のレプリカを着た人達を多く目にした。 そうか、さいたまスタジアムでパブリックビューイングが催されたのか。彼ら、彼女らの足取りも・・・ だけど俺が20代の時はそんなの無かったし、ワールドカップなんて誰も興味なかったなぁ~。 今を幸せと思うべきなんだと思い直すことにした・・・・・




黒星発進。Drogba と Lamouchi 監督にやられたなぁ~  Japan 1-2 Cote D’Ivoire

ロスタイムは3分が過ぎた。1点のビハインドは追いつきそうにないなぁ~。Cote D‘Ivoire の選手が倒れるがなかなか起き上がらない。仕舞には外に運び出される。 わざとらしい、演技賞ものだなぁ~。こんなこと日本の選手には出来ないなぁ~と思う。
ロスタイム4分を過ぎた。だけどCote D‘Ivoire の選手が倒れてプレーを止める時間があたったのでももう少し・・・と期待、いや希望する。 しかし5分を少し過ぎたところでチリ人の Enrique Osses 主審の笛が鳴り響いた。
あぁ~、黒星発進かぁ~。1998年フランス大会、2006年ドイツ大会と8年ごとに黒星発進だったので今年も危ないかな?っていう悪い予想が当たってしまったなぁ~。 
一気に疲れが押し寄せてきた。そしてそのままに日曜日の昼過ぎの惰眠をむさぼってしまい、目が覚めたのは午後3時を過ぎていた。あの試合が夢だったら、と一緒思ったけどそれは現実だった。( 当たり前か・・・・)

初戦が大事!?
もう何か月にも亘ってこの言葉を聞いた。テレビからラジオからそして活字で・・・・ 
4年前、大会4ヵ月前の東アジア選手権、離日前の壮行試合での惨敗を見てものすごく危機感を感じた。そしてマスコミもそれを煽った。 しかし冷静に考えれば2010年東アジア選手権も2同年5月末の韓国との壮行試合もその試合の為に調整したわけではなく、韓国を含めた対戦相手は日本戦の前に調整試合を入れたりして“刺激”を入れていた。 結果は至極当たり前の事だった。だけど、それが良かった。大会開幕直前に阿部をアンカーに置く守備的なフォーメーションに切り替える事により不安の中で臨んだカメルーン戦を本田のゴールと守備陣の奮闘で1-0 で勝利し、出場4回目で白星発進となった。

今大会もその白星発進を大いに期待した。中には既に試合が終わって勝ったかのような報道まで。
だが対戦相手も初戦は負けたくない。3大会連億出場のCote D‘Ivoire はこれまでの2大会は共に“死の組”と呼ばれる列強が揃う組に入る“不運”だった。それだけに今回、国民は Elephants のlast 16 進出は大いに期待していたに違いない。
ワールドカップの初戦は見ている私も常に緊張をしてしまう。1998年大会以外は。あの時は入場する選手達を見て、あぁついにこういう日が来た。ワールドカップに日本が出るだなんて・・・・・涙が出そうになった。

予想通りのスタメン? Drogba 以外は。
Cote D‘Ivoire の最終メンバーを見た時は、ほぼコアーメンバーは選出されていた。地区予選に出場していない選手は6人入っていた。ただ代表出場歴47試合の Nadri Romaric ( SC Bastia 仏 ) と87試合出場経歴のある Siaka Tiene ( Montperiller HSC ) の二人は入るかと思っていたけど。それから201㎝、長身 Everton でプレーする Lacine Traore もメンバー入りしなかった。予選では3試合出場しガンビア戦とタンザニア戦にそれぞれ得点を決めていた。

Cote D‘Ivoire のスタメンは予想通りのレギュラー選手。ただ英雄 Drogba がベンチスタートでワントップには Wilfied Bony が起用された。 Drogba はベルギーとの親善試合でも途中出場しその存在感を見せた。 36歳と言う高齢を考えれば、むしろ途中から出てこられた方が厄介だと思っていた。 
だから Drogba がベンチスタートと解った時はリードを保ったまま、できれば2点差以上である状況を早く作れればと思った。
日本代表のスタメン。まず長谷部主将がスタメン起用され、山口蛍とボランチを組んだ。遠藤はベンチスタート。ワントップは大迫が起用された。

雨の降る中、Cote D‘Ivoire のキックオフで始まった試合は立ち上がりの2分程は日本がテンポよくボールを回していたが、それ以降、10分まではCote D’Ivoire が主導権を握った。特に AS Roma でプレーする Gervinho が左に出て来てよくボールに絡んでいた。 そしてなかなか本田にボールが入らなかった。
13分、ようやく右サイドを本田、内田、山口と渡り中央の大迫に送られそここかシュートが撃たれた。しかしここはGK Boubacar Barry がキャッチ。このプレーを境に日本が主導権を奪い返した。
16分森重が逆サイドの香川に送り長友に繋ぐ。 Serge Aurier がマークい入りCKに。本田が入れたCKは Bony と競りながら岡崎が 香川に送りArthur Boka と競りながらシュートに持ち込む。 
そして長友がスローインで香川に送り中に入った本田に送る。本田はワンタッチで Yaya Toure のマークを外しそのまま左足を振りぬくとそのままCote D‘Ivoire ゴールネットに突き刺さり先制ゴールが生まれた。
4年前と同じ、最初のゴールが本田。 これで日本の攻撃に加速がつくはずだった。






21分右サイドを内田がドリブルでCote D‘Ivoire DFを二人かわしてフリーで放ったシュートはポストの右に僅かに外れる。
22分本田のミドルは何とかGK Barry がコーナーに逃れ、そのCKにネァーサイドに岡崎が飛び込むが僅かに合わなかった。
この連続攻撃の間に追加点が決まっていれば試合は決まっていたのだった・・・・
23分Cote D‘Ivoire はカウンター攻撃に入りボランチの Serey Die がドリブル突破をしてくると事を吉田がファールでストップ。このプレーにイエローカードが出された。このプレーを境にまたCote D’Ivoire が攻め込む時間が続く様になってしまった。
ここで与えたFKを背番号19番の Yaya Toure がセットする。直接狙える距離だけに緊張をするがここは外してくれた。
今シーズン Liverpool を逆転でかわして English Premier League 連覇の Manchester City の中心選手である Yaya Toure であるがこの試合の立ち上がりはやや精彩を欠いていた。 5月13日の誕生日にチームの首脳陣から何の祝辞が無かったことを始め、チームに愛着を失っていて来シーズンは移籍を示唆しているとの報道が大会直前に英国紙で見られた。
代表ではポジションはトップ下。  Manchester City ではボランチのポジション。そこらへんも不調の原因か?
それでも29分には Yaya Toure から Gervinho に渡りマークに入った岡崎のチャージがファールとされ FK を与える。今度は Boka が狙うがここは右上隅にわずかに外れ、胸を撫で下ろす。
34分には縦パスから Gervinho にまたもドリブル突破をはかられ吉田がマークに入りCKに逃れる。そのCKからのクリアーをPAの外で Bokaに拾われミドルを放たれるが川島が右に倒れ込んでクリアー。そのこぼれ球を Bony に拾われて撃たれるがここはオフサイド。 
セカンドボールを拾われ、素早いミドルパスで前線に繋がれピンチを招く。最後は体を張って、ファールで止めているという状態になっていた。Yaya Toureがまともな状態だったら、そしてYaya Toureがボールを持った時に他の選手が Manchester City の様に動き出しておればとっくに失点を喫していたに違いない。
36分本田がドリブルでDF二人をかわしてシュートに持ち込むが CB Souleymane Bamba に当たってゴールには至らない。
このシーンが久々我々日本人が沸いたシーンだった。
その後もCote D‘Ivoire の攻撃に晒される時間が続く。 39分には波状攻撃を受け左サイドから Serey Die が入れたクロスに Bony が合わせるが外れつ。42分には右サイド Aurier からのクロスが山口を越えて逆サイドの Solomon Kalou に渡りヘッドで狙われるが外れる。44分には Gervinho にシュートを放たれるがここも外れてくれ、その直後には Gervinho が二人のマークを受けながらも左サイドを上がった Boka に渡し Boka はシュートを撃つがここは川島の正面を突いた。
こうして先制後は何度もピンチを招いたが何とかゴールは死守しリードを保ったまま前半を終えた。
ボール支配率はCote D‘Ivoire 59に対して日本は 41 であった。

まだ両チームベンチの動きが無いまま後半が始まった。 Cote D‘Ivoire はいつDrogbaを入れるのか?日本はいつ遠藤を。
後半開始早々、本田のスルーパスが香川に入るが Serey Die がマークに入りシュートは撃てない。 その直後にはCote D‘Ivoire がカウンター攻撃に移り Bony がヘッドを放つがここも外れてくれた。
日本ベンチ横では大久保と柿谷がアップを始めた。 49分44秒、長谷部が相手のミスパスを拾ってドリブルシュートに持ち込むがここはゴール枠を外れてしまった。 決めてほしいシーンだった・・・・
50分には香川がドリブルで持ち込み CB Didier Zokora を外して中央に走り込んだ山口に送るが山口のシュートは大きく外れた。 立ち上がり日本がやや優勢の中、日本ベンチが動く。53分長谷部を下げて遠藤を投入した。 長谷部がキャプテンマークを遠藤に渡す。 長谷部が動ける時間はここまでという事か。しかし遠藤が入ったことでCKは少なくとも遠藤が蹴るだろう。そうなると本田が中に入れるとも思った。
57分Yaya Toureのドリブルを吉田がノーファールでストップ。この判定に Kalou が主審に詰め寄るが反対にイエローカードが出された。 追加点をまだ挙げられないが日本のペースだ、とこの時は思えた。

Drogba 投入。一気に・・・
62分 Lamouchi 監督がついにDrogbaを投入する。スタンドのCote D‘Ivoire サポータ達から大歓声が上がる。
彼の存在は自国民にとっては我々の想像をはるかに上回るものであると確信した。また、Drogbaの表情を見ていると、何で俺を今まで使わなかった、と言いたげだった。 Drogba は恐らく2列目真ん中か Bony と2トップを組むポジションに入り、Yaya Toureが退いた Serey Die のボランチのポジションの位置に入った。 ここはYaya Toureが Manchester City でプレーするポジションだ。Drogba の投入もそうだけどYaya Toureのポジション変更も大きかったと思う。



そして64分右サイド Serge Aurier のアーリークロスを Wilfried Boy が森重のマークを受ける前に頭で合わられて試合を振り出しにされ、その2分後、またも Aurier が同じような位置から放り込んだクロスに走り込んだ Gervinho が吉田がマークに入る前にヘッドで決められあっという間に逆転されてしまった。 Drogba が入って僅か4分の出来事だった。









選手交替も・・・・・
それでも残り時間はまだ24分もある。日本は同点に追い付くチャンスはある、ベンチの選手はまだ残っていると思っていた。
67分、大迫を下げて大久保を投入し2列目左に置き、本田をワントップに。 これは4年前と同じ位置付けだ。
77分Cote D‘Ivoire ベンチは Bony を下げてDrogba のワントップにし酒井宏樹のチームメイト Hanover 96 所属の Didier Ya Kanon を入れる。これは日本のサイド攻撃対策か?
なかなかシュートに持ち込めない日本は85分に香川を下げて柿谷を入れてワントップに置き、本田をトップ下に戻す。
高温多湿のせいか日本選手の動きの方がCote D‘Ivoire 選手よりも少なくなってきた様に見える。パスも足元ばかりで、ミドルパスはカットされる。受け手が止まっているからか? 
そして遂に吉田を挙げてパワープレーに入る。だけどこんなプレーはしない、だから豊田やハーフナーをメンバーに入れなかったんじゃないかな・・・・・

逆転負けのスタートかぁ・・・・・8年前のオーストラリア戦を思い出した。 でもあの時の方がショックだったかな?
楽観視はしていなかったけど勝てるチャンスは十分あると思った。しかしそれと同じだけ引き分けや負ける確率があるとも思っていた。だからこの試合最低でも勝ち点1を・・・とおもったのだけどなぁ。

試合後 Lamouchi 監督は “Drogba投入後は全てが変わった。もちろん彼はスタメンでないことにフラストレーションを感じているのは解っていたが。”と語った。Drogba自身も“ワールドカップで誰がベンチスタートを望むと思う?”と話しながらも“今日はするべきことが出来た”とコメント。そしてフランスの放送局 Radio France International に“この日の日本はそれほど脅威を感じなかった。”とコメントされてしまった。
Yaya Toureも R.FI. に試合に就いて満足しているか?との問いに、“もちろん満足している。”と答え、“次のコロンビア戦を考えれば日本戦は負けたくなかった。“とも話していた。
殊勲の連続クロスを入れた右SBの Serge Aurier は "我々は前半多くの得点チャンスを作ったけど生かせなかった。 失点は防げたはずだった。しかし取り返すことが出来た。最も重要な事は我々のスタイルを続ける事だ。 もしゴール出来ればそれが我々の有利になる。それは日本よりもフィジカルにアドヴァンテージがあるからだ。 我々は先制してそのまま試合を終えたかったが、ワールドカップはそうは行かない。 “と語った。

逆転ゴールを決めた Gervinho は”御手本となる良いチームがあった。我々はそれに学んだと思う。 経験と共にプレーする事が出来た。我々はチームとしてプレーしようとした。 我々は過去の失敗を集めてこの試合に臨んだ。そして先制されても逆転する事が出来た。 おそらくそういう経験が無ければパニックになり敗れていただろう。“ この様に語った。

次はギリシア戦・・・・ まぁギリシアもコロンビアも勝てない相手ではないけど初戦はやはり勝ちたかったなぁ~と強く思った。

ギリシア戦に続く。