Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

なでしこフィーバー。女子サッカーにもっと注目を !!

2011-07-31 | FIFA Women's World Cup
なでしこ達が凱旋帰国を果たして2週間近くが経とうとしている。
今やマスコミの話題は彼女達無くして語れない様だ。決勝戦の翌週にはなでしこリーグがCSで無料放送された。
INAC神戸レオネッサ対ジェフ市原・千葉レディース戦はスタジアムに17,000 人もの人達が脚を運んだ。スタジアムにはサッカーをしている少女達の姿もちらほら。 すばらしい出来事ただ思う。
まぁこの試合のメンバーを観れば当たり前か….首位を行く INAC 神戸にはGK 海堀、DF 田中明日菜、近賀、FW 大野、高畑MF川澄そして澤穂希そして千葉の方には丸山が、なでしこジャパンのメンバーがこれだけ並んでいたのだ。今のJ-League で代表がこれだけそろうのはどのチームの対戦だろう....

だけど澤が前にテレビで言っていた、“私達は勝たなきゃ注目されない。注目されないと競技を続けていけない…”
数年前駒場競技場になでしこリーグの観戦に行った。我が故郷からスペランツァFC高槻がやってきたからだった。
なでしこリーグのプログラムを見て少し驚いたのは殆どの選手達がしかも代表クラスの選手も含めて“副業”を持っている事だった。いや言ってみればそちらが“本業”だったのかもしれない……

意外と知られていない なでしこジャパン“極貧”残酷物語
日刊ゲンダイ 7月15日(金)  勝利給、日当、ボーナスも雀の涙
サッカー女子W杯ドイツ大会4強で時ならぬ「なでしこブーム」である。中でも主将のMF沢穂希、強豪ドイツ相手に決勝弾を決めたFW丸山桂里奈がメディアからも大注目だ。
W杯ベスト16止まりの男子に比べ、確かに女子のベスト4は快挙のひと言に尽きる。しかし、待遇面は大きな隔たりがある。さらに所属クラブの待遇も「プロ契約は数えるほど。無報酬が当たり前の世界」(マスコミ関係者)と大半の女子サッカー選手は、極貧生活に喘いでいるのである。
「丸山と美人SBとして人気急上昇中の鮫島彩は東京電力マリーゼでプレーして、身分は東京電力本社の社員で勤務先は福島第1原発。各サッカー部員には年俸500万円前後が保証され、女子リーグの中では群を抜いて待遇が良かった。しかし、原発事故でチームは休止となり、鮫島は米国女子リーグに移籍。サラリーは月額30万円のようです」(前出の関係者)
丸山は09年に東電マリーゼを離れ、米国リーグを経て10年9月に移籍したジェフ千葉での収入は微々たるものとみられている。練習が午後7時45分からというのも「選手たちはコンビニのレジ打ちなどバイトが忙しく、夜にならないと全員が集まれない」(サッカー記者)からである。
今季前に沢と右SB近賀ゆかりが日テレ・ベレーザから神戸に移籍したが、これはベレーザが昨季限りでプロ契約を廃止したから。もっとも好条件の沢でも年俸360万円程度といわれている。
サッカー協会からの報奨金は、W杯で男子は優勝3500万円(女子150万円)、準優勝2500万円(100万円)、3位1500万円(75万円)、4位800万円(50万円)と決められ、8強400万円と16強200万円は男子のみ。勝利ボーナスも、男子は南アW杯で1勝当たり200万円が支給されたが、女子の場合は「勝利ボーナスは10万円しか出ない」(前出の記者)ともっぱら。
男子には、W杯予選でも勝利ボーナス50万円が出た。南アW杯総額ボーナスが2000万円超が「7人いた」(放送関係者)といわれている。
なでしこにも男子と同額のボーナスを払ってやるべきではないか――。

大会後なでしこ達の報奨金はいくらになったのだろうか…仮にも世界一のタイトルを勝ち取ったのだ。それ相応のものはあげても良いのではないか? 
また原発事故が原因でチーム活動が休止となった東電マレーゼ。鮫島や丸山の様に代表クラスで次の所属先が決まった選手達はいいだろうけど、全員がどうなったのだろう… レベルの違いこそ大きく隔たりがあるが学生を卒業してからも競技を続けた経験のある私はそちらの方が心配になるなぁ…..

今回で6回目となる女子のワールドカップ。今大会は欧州で開催された事もあり世界に結構なインパクトを与えた様だ。

Women’s football has improved hugely over the years but it lacks exposure

女子ワールドカップが本日始まった。私は心から England がどう戦うかを見るのが楽しみでならない。ここ数年私がみた女子サッカーは果てしなく変化している。例え国内リーグ戦の Bristol Ladies 対 Chelsea Ladies の試合でさえ6,7年前に観戦した England の国際試合よりもハイクオリティーな内容だった。それが将来への良い前兆だ。
しかし私の試合内容が変わっていると言う認知にも関わらず多くの仲間達が同調するかは解らない。男子選手達が本当に女子サッカーに就いて語るとは思えないし彼らの多くが今週から始まる女子ワールドカップを観るとも思えない。
問題はずっと今も繰り返して言われる様なマスコミへの露出が欠けている事だ。もし男子選手に女子サッカーに就いてのコメントを求めても賞賛の意を表さないだろうがそれは彼らがゲームを観た事がないからだろう。

シーズン開幕中、新しい Super League が始まっても最も入場しやすいスポーツイベントでは無い。ESPN で生中継される2,3の試合や FA Cup の決勝戦は別にして試合中何が起こったかを調べるのが大編困難だ。明らかにわたしこそ Sky Sports News の結果をしっかりと見る人間であろうが試合を観るどころか普通の人達は結果を知る事だけが容易だろう。

数週間前私は Bristol Ladies の試合の経過を探っていたがどこにも見つからなかった。 FA の Web Site を見ても何もなかった。私は Twitter でもなく試合結果を知る為だけに登録もしたくないのでギャンブルのサイトにアクセスしてようやく途中経過を少し知る事が出来た。しかし試合終了のホイッスルが吹かれるや否やそのサイトは閉じられてしまったので最終結果を知るには Bristol Ladies のGK Siobhan Chamberlain のテキストを偶然見つけるまで待たねばならなかった。
私からすればそれはたるんだ考えだ。 協会は女子サッカーの試合を宣伝したい。しかし彼らはファンがフォローし易い様に充分な宣伝をしていない。

宣伝プロモーションは1つのカギだ。私は翌シーズンに向けて Bristol Ladies をより知らしめるべく機会を創りたい。今年女子 FA Cup 決勝戦に進出した事は我々にとって彼女達をハーフタイムにピッチに送り出しファンにゲームを観戦してもらう事を促す完璧な機会である。
何人かのドイツ女子選手達は Playboy に写真を載せる等もっと過激なアプローチを行っている。これは肝をつぶすほどの驚きだったそうだ。 私は男子選手が同じ様な写真を撮った事で何か問題になったなんてここ数年見た事が無い。選手達の名声を高める為の一部である。


このコラムはトップスター達は男子選手であってもマスコミの触媒の働きをするものであって Eric Cantona も同様にPaco Rabanne の為にファッションショーの張り出し舞台に立った事や、David Beckham やFreddie Ljungbergがブリーフ1枚姿での被写体になったり昨年のワールドカップの宣伝の為にDidier Drogba や Cristiano Ronaldo が雑誌のカバーページにパンツ1枚でおのおののセクシーさを前面に出していた事も指摘しており、この女子ワールドカップもドイツ選手達のセクシーショットの宣伝のお陰か700,000 枚の前売り券が販売済みで決勝戦をはじめ売り切れの試合もあった事を後述している。
そして女子サッカーのレベルアップの象徴として数年前まではピッチの中盤からのシュートがそのまま直接ゴールインする事が多々あったが今はフィジカルもずっと向上し Briston のGK Siobhan Chamberlineは180cmと非常に長身で Arsenal ( もちろん女子)GK Emma Byrne も183cmありVan der Sar の様に見えるとも述べられていた。
今大会で選手達のスタンダードがかなり向上した事も特筆すべき事の一つであったらしい。



England がなでしこを破り準々決勝進出を決めそのフランス戦の中継を巡り英国国会議員を巻き込んでの騒動があったらしい。

BBC under pressure to show women's World Cup quarter-final

労働党のAndy Burnham国会議員は BBC の放送編成委員長であるMark Thompsonに番組の再編成を促す書簡を送ると発表したらしい。
フランスとの準々決勝戦は午後5時からで BBC は tele text で試合の経過を知らせるが BBC1, BBC2 は共に中継せず午後10時45分にハイライトを放送する事になっていた。  BBC1 はゴルフの Scottish Open を BBC2 はコメディー番組の Porridge と Flog It の再放送を予定していた。BBCは同じ系列で同時にスポーツ中継は行わないと言っていた。
“Mark Thompson は TELE TEXT とWEB SITEのサービスでは不充分であると言う事を理解すべきだ。この事に就いての私の観点は若い人達がよりスポーツに関心を持ち多くの女の子達がスポーツを始めるきっかけになると言う事だ。国を代表する放送局としてBBCは適切な戦略を持つべきだ。キックオフまでまだ24時間ある。番組を再編成する時間はある。少なくとも生中継を放映すべきだ。 Porridge や Flog It が放映されるなんて信じられない。”
BBCのスポークスウーマンは 93%の国民は TELE TEXT で経過が解る上に契約上ゴルフ中継を行わねばならないと述べている。”
またこの番組編成に就いては WSFF (Women's Sport and Fitness Foundation ) も黙ってはいなかった。
“ワールドカップ準々決勝戦を通じてファンが増える事を考えればもし BBC が番組再調整の方法を見つけられれば女子スポーツに於いて前例の無い大きな後押しとなる。 BBCが他のスポーツに就いての功績は尊重しよう。しかしこれはワールドカップの準々決勝戦である。女子スポーツの最高点である。 国家が彼女達を全面的に後押ししている事をHope Powell 監督へ示す最もクリアーなメッセージとなる。” こう語ったのは WSFF Chief Exective のMrs. Sue Tibballs であった。
WSFF はもしテレビがもっと取り上げさえしてくれれば61%のスポーツファンがより女性スポーツに興味を持っただろうと結果が出ていると述べている。
BBC 側は契約の問題から Scottish Open を中継せねばならないが TELE TEXT で90%の視聴者が経過を知る事が出来ると答えており BBC2 では PM11:35 からハイライトを放送すると主張するがそれまで特に小さな子供が起きているかどうか解らないとの反論も受けている。
“たった120万人のファンが 2009年の女子欧州選手権決勝戦をテレビ観戦したった70万人が日本戦のダイジェストを見たにすぎない。その一方で400万人がドイツのテレビ局が中継する試合を観戦した。これはそれだけ要求があると言う事だ。であるから BBC に再編を促す。” Tibballs氏はこう語った。 今夏から セミプロリーグ FA Women’s Super League が開幕する….

フランスとのPK戦まで縺れ込んだ激戦をBBCは中継したのだろうか….BBCの事だから自分で決めた事は絶対に?
曲げないと思う。だけど最近の England は男子でもなかなかベスト8の壁を破れない。
そう考えれば国会議員までもこう発言するのは解るなぁ…でも日本の議員さん達はどんな反応するのか??? 





前回に引き続き1次リーグ突破を果たした Australia 女子代表Matildas。16歳の FW Caitlin Foord や 17歳の MF van Egmond をはじめ20歳以下の選手が7人も含まれており将来が楽しみというより9月からのロンドン五輪予選からなでしこの前に立ちはだかりそうなメンバーが揃っている。しかし Matildas のこれまでの道のりも決して平坦では無かった。

It's been a long road to recognition as Matildas face their shot at glory

オーストラリア女子代表が結成された時はまだお粗末なものだった。1975年の Asian Cup で3位になったが3年後に Sutherland's Seymour Park で New Zealand 代表と対戦して 2-2 で引き分けたがその間1度もチームは結成されなかった。
1978年台湾で開催された World Women’s International Tournament に招待されたがここに出場した代表チームはオーストラリアだけだったのでここでの試合は代表Aマッチとしては数えられない。この当時のチームは New South Wales 州と Western Australia 州でプレーする選手が主体であった。
組織は大変ルーズなもので1983年まで New Zealand 代表 Football Ferns 以外のチームとは対戦した事が無かった。そして1986年までどの大会にも参加した事は無かった。
そして1995年5回目の挑戦で Oceania Women's Championships で優勝を果たし遂に同年のワールドカップ出場権を勝ち取った。
当時オセアニア地区では女子サッカーはニュージーランドの方が強く1991年の第1回ワールドカップにはニュージーランドが出場している。
1987年当時18歳だった DF Amy Taylor は代表に召集されたがしかしそれはひどい運営だったらしい。
“我々は男子選手のお下がりのユニフォームを着て練習していた。しかしその当時決して不平を言わなかった。 我々は殆どだれにも認知されていなかった。そして選手達の努力に対して何の償還もなかったしかしわえ我々はただ出来るだけベストを尽くした。 だれもがプロ意識を持ち続けようとした。”時が経つにつれ Matildas への期待は高まりそして要求は高まり続けた。



“スポーツは常にプロフェッショナルなコーチングスタッフと練習用具が備わっていなければならない、しかし自分の現役時代を考えれば期待のレベルは本当に高くなった。我々には今日の選手達に施される様な報酬のシステムは無かった。そしれこんなに多くの試合は組まれなかった。そしてフルタイムでトレーニングできるような環境にはなかった。今日我々が見られるようになるまでに長い道のりがあった…
費用をねん出する為に Matildas は 2000年にヌードカレンダーを発行する事もした。今は Wollongong のWIN TV でスポーツアンカーを行っている Taylor はしかめっ面をしてその時の事を思い出す。

“私は今の選手達がその功績を認められている事は素晴らしい事だと思う。”と今の選手が当時の様な芸当をする必要が無くなった事に安堵をおぼえるかとの問いにこう答えた。
今の選手達が成し得た事で主役になるのは素晴らしいと思うがその価値が報いられたのには少し時間がかかったと思う。 Taylor はこうも付け加えた。
まだ幾人かの人達はそれが充分でないと信じている。これまで何試合もの Matildas や W-Leagueの試合を見て来たベテランABC の解説者 Peter Wilkins はメディアの取り扱いがかわいそうであると述べている。
“これまでメディアが正当な扱いをしていたとは思えない。 多くのメディアが Matildas は過去に”見降した。“扱いしかしてこなかった。メディアは先を見越すよりも反作用的な反応しかしなかった。それが女子サッカーの100%であった。今でも尚女性は football なんかするべきではない、一般の人達は構わなくても良いと言う時代錯誤も甚だしい恐るべき汚名がある。”
Wilkins はオーストラリア人はここ近年で Matildas が成し遂げた事はSocceroos が成し得た事と同等の価値があると認めねばならないとも述べている。
“我々はドイツやアメリカでなくオーストラリアで彼女達がこれだけ前進したという事を誇りに思う。”とも言った。

   

シドニー五輪前に The Matildas – A New Fashion in Football というタイトルのヌードカレンダーが発売された。カバーには Amy Taylor が載り他にはTracie McGovern, Sunni Hughes, Kim Revell, Alison Forman, Sharon Black, Cheryl Salisbury, Alicia Ferguson, Katrina Boyd, Sarah Cooper, Cas Ambrose, Traci Bartlett そして Bridgett Starr らがヌードを披露した。しかしこの中で実際にシドニー五輪メンバーに入ったのは Tracie McGovern, Kim Revell, Katrina Boyd, Sarah Cooper, Cas Ambrose, Traci Bartlett の6人は五輪メンバーには残れなかった。 Sarah Cooper とTraci Bartlett の2人は前年アメリカで開催されたワールドカップメンバーだった。
このカレンダーの被写体になった選手達が日本のカゴメのCF に起用されたのを憶えている方もおられると思う。
丁度私が商用でオーストラリア大陸を行き来し始めた時だった。 Salisbury が写っていたのか….あの時探し出して購入すれば良かったなぁ……



なでしこ達はさすがにカレンダーにはなっていないが世界中でサッカーを続けようとする女子選手達がこの様に苦労を重ねて来たのだ….と誰もが知るべきだろう。



Quality of play in Women's World Cup takes the sport further
女子サッカーの為にこの次は?それは早く、ネアンデルタール人達が“誰が気にする?”とぶつくさ言う前に、我々がここで声高にそして明確に述べる事が重要で。ここ数週間 Louisa Necib や Lotta Schelin や Lauren Cheneyらが繰り広げる素晴らしい技術を映し出したテレビの前に座っていた小さな女の子達にとって重要で。
Abby Wambach そして Alex Morgan そして Hope Solo らが日曜日の試合で勝利を挙げる事を見ようとしていたアメリカ大陸中のファン達にとって重要で。澤穂希や海堀あゆみそして宮間あやらが優勝のお立ち台に上がっているのを見て“ 私が今日出来たはずだったのに。”と思う世界中の全ての選手達にとって重要で。
Martas 、Kelly Smiths そして Maribel Dominguezes と言った世界の間で重要で。ここに将来があると言う事を望んでいる。彼女達はワールドカップや五輪の金メダルを目指していると言う事を世界の人達に知って欲しい。
誰も女子サッカーが衰退しつつある事を示唆されていない。その反対が事実だ。しかし知って欲しい。経った20年前には女子のワールドカップは無くてたった15年前五輪には女子サッカー種目が存在しなかった。
まだ比較的幼児期にあるスポーツではあるが今栄光の賞が追加された既に豊かな多彩な歴史を持つスポーツで有ると言う事だ。
ドイツ国内9都市で32試合が行われ日曜日に閉幕した第6回女子ワールドカップで最も有望で有った事はトーナメントのプレーの質であった。
アメリカ代表 MF 選手として1991年大会優勝メンバーで2003年大会にはアメリカチームのコーチとして参加したApril Heinrichs はこの3週間ドイツで“今まで見た中で最高のサッカーを見た”と述べた。
それはかつてCarin Jennings, Michelle Akers, Mia Hamm, Kristine Lilly そしてアメリカを代表する伝説の選手と共にプレーした事のある女子選手からの言葉だった。
何よりもバラエティーに富んだフォーメーションやプレースタイルがあった。と Heinrich は FIFA.com に述べた。
“日本を見れば卓越したパスサッカーがありフランスチームはほぼ2タッチでボールを回しアメリカにはダイナミックなダイレクトプレーがあった。”
恐らくより良いコーチの存在が、恐らくより多くの国々がスポーツに対して真剣に取り組みだして多くの人達が関心を持ち始めたから、恐らくチーム間の競争が激しくなったから選手達の質は飛躍的に向上したのであろう。
2003年大会で優勝したドイツチームの Tina Theune コーチによればそれは続くであろうとの事である。
私はペースを読んだりプレーの質を上げる事がだんだんと選手達にとって重要なことになると思う。 Thenue はFIFA.com でこう語った。そして“フィジカルの強さは単にこれ以上伸びない。”
“最初のタッチを向上させたりそれを予想したりと言ったインテリジェンスフットボールがこれから結果を左右する重要な要素となるだろう。しかし同時に困難な場面でいかに自信を持つかとか最初に良い動きをすると言った技術も重要である。”
これが現在の何分の1秒かで状況が変わる今日のゲームでだんだんと重要になるであろう。そしてそれらが状況を変えてしまう。
日本が勝利した日曜日、スウェーデン人の Pia Sundhageアメリカ代表監督は悲しそうにうなずきながらもある事を認めていた。
日本のプレーは何かがあった。 彼女達は例えリードされていてもボールさばきに自信を持っていいた。それは女子サッカーに於いては好ましい事の1つだ。"



不運な事に次回のワールドカップでは少しプレーの質が落ちるだろう。 事実 FIFA は次回のワールドカップから出場枠を 16に増やす事をほぼ決定している。恐らく中国やデンマーク、イタリアと言ったチームがワールドカップに出て来るだろう。 16カ国から20カ国に増やす方がより懸命だと思われるがそうでない。
“今や出場枠を16から24に拡大する適切な時期に来ている。それが女子サッカーの為に新しい市場を開く事となる。” FIFA の会長でマーケティングとお金に就いて偉大な人間である Sepp Blatter 氏はこう述べている。
悲しい事に男子も女子もワールドカップに於いては2004年に女子のゲームではショートパンツをはくべきと示唆した事が唯一の貢献といわれている Blatter の災いは避ける事が出来ない。
フランクフルトで土曜日に述べられた事に就いては Blatter は何とか無意味な事の為に自分のスタンダードの限界を越えようとする。
“女子サッカーは今やグローバルになった。決勝戦は日の出る極東のチームが西に遠征して来ており両陣営の観客の為に繰り広げられる。”と述べた。
残念な事に Blatter 自信の太陽は何のサインも示しておらず、フランスチームを4位に導き Bulatter と異なり自分の考えを発言に組み込む Bruno Bini 監督の話を聞いている方がずっとましな事だ。
“それは非常にファンタスティックな冒険であった。何においても私が持ち帰りたかったのは我々が繰り広げた女子サッカーは興味を示される事であると言う事だった。
“この様な厳しい時代の中でチームを見て- 21人の組まれたメンバーと目立たないコーチによって- 彼女達がハートを掛けてピッチで繰り広げた事は本当に多くの人達に影響を与えたと思われる。”
今や2011年の女子ワールドカップは歴史である。そして人々に影響を与えたそのやり方が来るべき次の大会でも見られるだろう。



今大会では32試合中4点差以上の得点差がついた試合は全32試合中 France 4-0 Canada, Japan 4-0 Mexico の2試合のみ。
1991年の第一回大会では出場国が12カ国全26試合中 Sweden 8-0 Japan 筆頭に4点差以上の大差のついた試合が7試合もあり準々決勝戦ですら USA 7-0 台湾という試合があった。 翌95年大会も Norway 8-0 Nigeria を筆頭に5試合、参加国が16に拡大され試合数が32と現行の通りとなった99年大会も8試合が4点差以上ついた試合で 2003 年、2007年大会はそれが5試合まで減った。
だが2007年大会は1次リーグでドイツがアルゼンチンを 11-0 で破った試合があった。
今大会は大陸予選を突破してきた参加国間の差が劇的に縮まっている事が証明された。
だがそれが24カ国になるとどうなるのだろう....

欲しかったSports Illustrated 7月25日号を商用先のニュージーランドで入手した。
女子ワールドカップの事が書かれており澤の同点ゴールの写真が見開きで掲載されている。この写真おそらくスポ・イラ誌の独占ではないか???
なでしこ達は海外の方が高く評価されているのか...でもその方が彼女たちの価値をさらに高めるものと思う。

でも彼女たちはもう次の大会ロンドン五輪予選を見据えているだろう。

試合終了のホイッスルは次の試合開始の合図でもある.... 彼女たちが一番知っていることだと思う.....


なでしこ戴冠 !! 素晴らしき日本女性よ五輪も金で二冠達成だ!!  Japan 2-2 ( PK 3-1 ) USA 17 July

2011-07-24 | FIFA Women's World Cup
なでしこが世界女王の座に就いて1週間が経った。日本列島はなでしこフィーバー。3月に襲った大震災と津波以降閉塞感から解放されない日本に素晴らしいニュースを齎してくれている。彼女達の快挙に勇気付けられたと語る被災者の方々の声も…
佐々木監督が“日本からの声援が力になった。”と試合語っておられたが力を貰ったのはテレビを見ている側だと思う。
日本時間18日早朝からの生中継が終わり、何故かとてつもない疲労感と虚脱感と安堵感に包まれこの試合のDVDを再び見る事が出来たのは約1週間経ってからだった。そして今日もテレビはなでしこ達を映し続けている…..

スウェーデンを降して決勝戦進出を決めた翌日に行われた準決勝戦のもう1試合でアメリカがフランスを降し決勝戦の日米対決が決まった。 あぁ…アメリカか…1次リーグ最終戦でスウェーデンに敗れた為決勝戦までアメリカとは当たなくて済むと思ったけど(その前にドイツとの対戦があったが。)やっぱりアメリカが来たか…と思った。北京五輪では1次リーグと準決勝戦で2連敗。それでなくても過去24回対戦して未勝利。アメリカこそ世界の女子サッカーを牽引していた国。五輪は2連覇中。ワールドカップは1991年と1999年大会に優勝しており前回、前々回は3位。だからそろそろ優勝する“順番”かな..と思っていた。
ただ今大会は北中米地区予選でカナダ、メキシコに次いで3位となり欧州大陸予選5位のイタリアとの大陸間プレーオフを制してようやく6大会連続のワールドカップ出場を決めた。 1次リーグでもスウェーデンに敗れる等今一の評価だった。準々決勝のブラジル戦ではリードを許し延長ロスタイムで Abby Wambach のゴールで追い付きPK戦の末勝利を収め準決勝のフランス戦でも結果は 3-1 であったが試合内容はフランスの方が良いゲーム運びであった。
日本はドイツを破っているのでこのアメリカ戦は過去の日米対決よりはチャンスありと胸算用していいた。

試合中継のあった日本時間の7月18日は海の日で祝日だったがもし祝日でなくても私は会社をやすんでまでこの試合をテレビ観戦したと思う。 
注目のスタメン。日本は川澄、安藤の2トップでスウェーデン戦と同じスタメン。アメリカはフランス戦スタメンだった Amy Rodrigez ではなく Megan Rapino を起用し2列目右に置いた。おそらく 163cm のRodrigez よりも Rapino の上背170cmを生かしたかったのだろう。アメリカはCBの Rachel Buehler 164cm, 大ベテランChristie Rampone が168cm とスウェーデン、ドイツと比較すると“小柄”であるが前線の FW Wambach 181cm をはじめ上述した Rapino, Lauren Cheney 173cm そしてボランチ Carli Lloyd 172cm、Shannou Boxx 173cm と中盤より前に長身選手を並べた布陣。 
北京五輪準決勝の日本戦にはGK Solo, DF Rampone, MF Boxx, O’Reilly, Lloyd, FW Cheney ら 6選手が出場していた。
Wambach は北京五輪直前のブラジルとの親善試合で脚を骨折し北京五輪はプレー出来なかったが Wambach 抜きでも優勝したのか…と思った。



なでしこは澤をはじめ安藤、大野、宮間、阪口、近賀そして岩清水が北京五輪準決勝戦出場経験者。他に永里そして丸山が交替出場をしており海堀は控えGkだった。
監督も Pia Sundhage , 佐々木則夫 共に同じ監督が引き続き指揮をとっており、お互いに手の内を知っている….と思った。

試合前のセレモニーが終わっていよいよキックオフ。こういう試合まで我が代表が残っているなんてと感慨にふけりそうになた。
なでしこのキックオフで始まった決勝戦は開始早々に Rapinoのロングフィードに走り込んだ Cheney が岩清水を振り切りシュートに持ち込んだのを火ぶたにアメリカの猛攻が始まる。そのシュートはCKとなりそこから Wambach がヘッドで狙う。1分39秒には Boxx がドリブルシュート。 7分56秒、右サイド Boxx から Rapino に渡り近賀と競りながら Wambach に送られ岩清水と競りながらミドルを放つがバーの上に越えてくれた。8分56秒には Cheney, Lloyd と渡りまたも Wambach が熊谷がマークに入る前にミドルを撃つ。11分38秒, 16分37秒には連続して Rapinoe に危ないシュートを撃たれる。後に撃たれたシュートはポストに当たった。 アメリカは Rapinoe ( 左 ) O’Reilly ( 右 ) がそれぞれワイドに開きボランチの Lloyd, Boxx が前にどんどん出て来る。そしてDFラインの押し上げも早く前後をコンパクトに保ち常に数的優位を創る。
セットプレー、特にCKでは 181cm のWambach にボールが飛ぶと 171cm の熊谷をはじめ3人くらいで止めにかからねばならない。
なでしこは横パスは繋がるが縦パスが入らない。そしてマイボールになるとそこに数人のアメリカ選手がすぐに寄って来る。特に澤に対するマークは厳しい。 28分4秒、近賀から安藤に通そうとしたパスがカットされカウンター攻撃に移られ一旦は岩清水が Cheney を止めたがこぼれ球を Wambach に拾われ放たれたシュートは海堀を破った。しかし弾道はクロスバーを直撃してくれた。
劣勢のなでしこは21分30秒に大野がミドルを放ったのが最初のシュートらしいシュート。だが立ち上がりからのアメリカの攻撃を何とか凌ぎ続け30分には右サイドでルーズボールを拾った大野が川澄に送り安藤に絶妙のスルーパスを送るがここはGK Hope Solo がキャッチ。 Solo は36分48秒に阪口から DF の背後に回った安藤に送ったミドルパスを判断良く前に出て掴む等さすが代表歴101試合というところを見せた。
この日のアメリカのスタメンンの中で代表歴が100試合を越えたは GK Solo の他に FW Wambach ( 163 試合 ) MF O’Reilly ( 149 試合 ) ボランチ Lloyd ( 117 試合 ) Boxx ( 151 試合 ) そしてCBの Ramponic 主将が何と241試合とベテラン揃い。
しかし立ち上がりからの猛攻にの関わらずこれまで負けた事の無かったなでしこ相手にゴールを奪えず逆に35分を過ぎてからなでしこの方がボールを回すようになったという経過に終了前には Kriger が澤を , Cheney が岩清水を連続してファールで倒すなどかなりフラストレーションが溜まった様だった。    
なでしこは前半ロスタイムに近賀がこの試合初めてオーバーラップを見せる等無得点に終わったが後半は何とか期待出来そうな前半の終わり方だった。

後半に入りアメリカベンチは Cheney を下げて準決勝のフランス戦でダメ押しの3点目を決めた Alex Morgan を投入し1トップの Wambach の後方、トップ下に置いた。 Morgan はこれで今大会コロンビア戦を除く全ての試合に途中出場を果たした事になった。その Morgan は47分に早速仕事をする。右サイド O’Reilly がスローインを Wambach に当てて返して貰い鮫島をかわして入れたクロスに Morgan がネアーサイドに走り込みシュートを放つとポストを直撃する。こぼれ球に Wanbach が突進するがその前に澤がクリアー。 後半開始早々の危ないシーンだった。51分澤と競りながらボランチの Lloyd が放ったドリブルシュートがサイドネットを直撃。その直後には大野のドリブルをストップした Rapinoe が前線に送ると Wambach が熊谷と競りながらシュートに持ち込むがゴールインには至らない。
アメリカは攻守の切り替えが早く後半に入り Krieger ( 右 ) と Le Peilbet ( 左 ) の両サイドバックが高い位置を取り始めた。なでしこも近賀が上がって来る様になったのだけど….
63分にはまたも Wambach が CB Buehler のクロスにヘッドで合わせる。ここは海堀が後方に上手く飛んでクリアーしたが何とかWambach は止められないか…と思う。
劣勢のなでしこは66分安藤、大野に替えて永里、丸山を投入し2トップに置く。そして川澄を2列目右に置く。 前線で永里を起点にする為だろう…と思ったが、遂にアメリカが均衡を破ってしまう。
永里がアメリカゴール前にドリブルで持ち込むが複数のアメリカ選手達に取り囲まれ奪われる。そして Rapinoe が前線に大きくフィードするとバウンドを利用して Morgan が上手く熊谷の前を遮りながら左斜め前に走り込みフリーで放ったミドルが海堀の守るゴールの右下のネットに吸い込まれ攻勢を続けていたアメリカが先制ゴールを挙げた。後半から出来ていいたとはいえ元短距離選手だった Morgan の俊足にやられた。 Morgan は長髪でなかなか可愛らしいと思っていたけどここは要らん事をしてくれたなぁ…と思った。 



先制ゴールを喫したなでしこは澤が高い位置を取る。そして両サイドバック(右、近賀。左、鮫島) が上がって来る。前に出なければならなくなっていたのだ。 そしていつ3人目、恐らく岩渕であろう、が投入されるのだろう…と思った。
早い時間に同点にしないと試合巧者のアメリカは自軍ゴール前に幾つも鍵をかけて来る。早いうちに…と思っていると81分、川澄からボールを受けた永里が右サイドを上がり低い弾道のクロスをアメリカゴール前に送る。そこに Buehler と丸山が縺れ込みボールがこぼれる。一旦は先に立ちあがった Buehler が蹴り出すとそこに戻った Kriger に当たり走り込んだ宮間の前に。宮間は落ち着いて左足のアウトステップで Solo の守るゴールに押し込みなでしこが遂に同点に追い付いた。 
相手PA内での素晴らしい粘りであった。 



残り試合は10分程度。両チームとも延長戦は避けたかっただろう。お互いに次の1点を目指す。アメリカは Wambach を前線に残しロングボールを放り込む。なでしこはサイド攻撃が顕著に。 89分には近賀が右サイドを抉りライナーのクロスを入れるが僅かに走り込んだ丸山に合わない。リプレーを見ると Kriger がユニフォームを引っ張っている。 
アメリカもロスタイムに入り波状攻撃を見せるがなでしこも必死の守り。そして2分あったロスタイムも過ぎ試合は延長戦に突入した。 

延長に入ると有利なのはなでしこだと思った。準決勝戦から間隔が1日長くしかも準決勝戦もフランクフルトで試合をしており移動も無い。先にリードすれば….と期待するが現実は甘くは無い。
開始からアメリカがエンジンを入れ直したかのごとくロングボールを多用して攻勢に出る。攻撃の中心となっているのは Wambach と Morgan 。94分54秒には Wambach からのボールを受けた Morgan が岩清水、熊谷のマークを受けながらもシュートに持ち込み99分7秒には Lloyd からのボールを受けた O’Reilly がドリブルで上がり鮫島、澤のマークを引きつけ中の Lloyd に送るが熊谷がタイトにマークに着いてシュートを撃たせない。ただなでしこ達も脚が止まって来たか中盤でドリブルに入られてもなかなか当たりに行けなくなって来た。
そして104分なでしこPA内に侵入を許すが外にクリアーする。だがそのボールを拾われ再び左サイドから Morgan にクロスを上げれれるとフリーで構えていた Wambach か頭で押し込み再びアメリカにリードをもたらした。



それまで上手くマークに着いていた熊谷だったが、そのマークを外す為に後ろにポジションをずらした Wambach の位置取りが良かった。 残り試合は15分強。この時点で多くの合衆国国民がアメリカの優勝が決まったと思っただろう。



延長後半に入るとアメリカは脚の早い Morgan を1トップにして Wambach は2列目に下がった。そして前線から当たらずゆっくりと左右一杯にボールを回す様になった。 何とか追い付きたいなでしこは108分54秒澤からボールを受けた川澄が上がりそこから丸山に繋ぎシュートを撃つがクロスバーを越える。 
111分35秒、左サイド宮間が上げたクロスに川澄と澤が飛び込むが当たらない。だが Lloyd と Buehler が交錯して右サイドにボールがこぼれたところを近賀が拾って逆サイドの永里に折り返す。永里はフリーだったけど放ったヘッドは外れてしまった。
残り時間が10分を切った。なでしこベンチはいつ岩渕を入れるのだろう。あのマラドーナの様なドリブルでアメリカゴールに…これしかもう残されていないのに…と思うが….
113分アメリカベンチは Rapinoe を下げて Tobin Heath を投入する。岩渕はまだ入らないのだろうか….
114分38秒中盤の澤からロングフィードがアメリカゴール前に送られる。そこに近賀が走り込むバウンドを利用して GK Solo をかわすが少し弾み過ぎたか最後のステップが追い付かずベテラン Rampone 主将にクリアーされる。 先ほどの永里のヘッドにしろこのシーンにしろ…これでなでしこの運も尽きたか…と私は半ばあきらめに入った。
そしてピッチサイドにはようやく岩渕が現れた。 マラド~ナ とつぶやくが、ちょっと遅いンとちゃうか…とも思う。
だがここからドラマが始まった。ピッチ上では Solo と Boxx が倒れて動けない。さっきのプレーで交錯したらしい。治療の間宮間、阪口、澤がなにやら話している。そこに Wambach が近寄って来る。おそらく治療の為にもう少し待ってくれ…と声をかけたのだろう…そして116分ようやく宮間がCKをセットする。そしてニァーサイドに低い弾道で蹴ったボールがどう躍り上ったかそのままアメリカゴールに突き刺さった。



まさに起死回生。夢の様な同点ゴールだったけど決めたのは誰だろう?アメリカの選手に当たったか?と一瞬思ったが決めたのは澤だった。 CKに向かって走り込み慌ててマークに入った Buehler よりも一瞬早く出した右脚に当たって角度が変わってそのままゴールネットを揺さぶったのだった。 Solo は同じくマークに入った Lloyd とHeath が一瞬ブラインドになったのではないだろうか?? でもあんな角度からゴールを決めるなんてどんな技術を持っているんだろう?そしてこういう時間帯に。こういう場面で、こういう舞台で…と後に何十回とテレビで映し出されるシーンを見る度にそう思う様になった。
118分34秒、遂に岩渕が丸山に替って投入される。 よし、マラドーナ、ドリブル突破で3点目だ…と呟くがその直後アメリカは攻撃に転じて右サイドからのクロスに Wambach が岩清水を背負いながらダイレクトでシュートを放つが僅かにクロスバーを越えてくれて胸をなでおろす。120分を過ぎあとロスタイムは…と思い始めた時に中盤から Lloyd が前線にフィード。そこに Morgan がフリーで中央から走り込む。あぁやられる…と思うと岩清水が必死のタックルを入れて止める。そしてホイッスルが鳴る。あぁいやな位置で..と思うとドイツ人の Steinhaus 主審は何と岩清水に一発レッドを提示してしまう。おい嘘やろ?ボールやろ?と声をだしてしまう。



恐らく最後のワンプレーであろう。そこに Boxx, Kloyd, Rampone が集まる。 Steinhaus 主審は壁を下げさせる。 何とか凌いでくれよ..と思う中ゴール前に入った Wambach の足元にボールは入るが何とかクリアー。だがその前にオフサイドがあったらしく122分23秒 延長後半の終了のホイッスルが鳴り響いた……

PK 戦に入る前に円陣を組むなでしこ達。佐々木監督の表情をみると微笑んでいる。選手達も。こりゃぁ行けるぞこのPK…と期待をした。 そしてここからは海堀が主役だった。



アメリカ1人目 Boxx のPKを左に飛んで脚でストップすると2人目の Lloyd は上に大きく外す。3人目の Heath は右に倒れ込んでまたもストップ。 なでしこは最初の宮間がゆっくりと右下に決めると GK Solo は一歩も動けない。思わず“エンド~”と声が出る。2人目永里のPKは右に飛んだSolo に止められたが3人目阪口は左隅に蹴り込む。Solo は動きを読んでいたのでちょっとアブなかったが…そして続くアメリカ4人目 Wambach は失敗すれば終わりなのだけどほぼ中央にライナーで蹴り込み執念を見せる。そしてなでしこ4人目の熊谷は前に出て威嚇する Solo を無視してやや右にライナーで蹴り込んで激戦に終止符を打った。

テレビ画面に映っている映像が本物だろうか…としばらく信じられなかった。 
表彰式に主役になっているなでしこ達を見て、これまでワールドカップでは他国が優勝した時の表彰式しか見た事がなかったが今は我が日本代表が表彰されているのだ…と思うと女子サッカーの積み重ねて来た事を思い出した。
1990年アジア大会ではベスト8止まりの男子に対してメダルを獲得し1991年男子より先にワールドカップの出場権を勝ち取り北京五輪では準決勝に進出。昨年のアジア大会では金メダル。なのにマスコミや“サッカージャーナリスト”達は彼女を知らない。
なでしこリーグの存在すら知らせない。 
北京五輪での女子ソフトボール金メダルに続いて今度は女子サッカーがアメリカの牙城を切り崩した。

何と素晴らしき日本女性…

連日のなでしこ報道が続くが9月には中国でロンドン五輪予選が開催される。また中国かよ???? アジアからの出場枠は僅かに2カ国のみ。 是非とも出場権を手に入れ五輪金メダルを勝ち取り2冠達成を実現して欲しい。

そして今の思いは…. 早くなでしこリーグを観に行きたい…….



Matildas 準々決勝で散る だけど五輪予選では強敵となりそう Sweden 3-1 Australia 10.JUL Augsburg

2011-07-17 | FIFA Women's World Cup
なでしこがドイツを破った翌日 Augsburg でスウェーデンはオーストラリアを 3-1 で降し準決勝を決めた。
前回に続いて2大会連続で1次リーグを突破したオーストラリア女子代表 Matildas としてはドイツが日本に敗れた事により準決勝に進出出来れば昨年の AFC Asian Cupで勝っている日本が相手なので決勝進出がかなり現実味を帯びて来る。
女子サッカーを興隆させる絶好の機会となるのは日本だけでは無く大会参加国全てが思うところ。
それだけに準々決勝での敗戦は残念であっただろう。
試合後地元紙にドイツが日本に敗れた事によりオーストラリアが決勝進出への道が大きく拓かれたがその道はスウェーデンが替りに歩む事に…. と言う行を見つけた。 
まぁそれを胸算用と言うのだろうし、なでしこがスウェーデンをあれだけ圧倒したのを見てみなどう思ったのだろうか….

あの Matildas が小さく見える….

スウェーデンの第一印象は何と言っても“背が高い..” だった。あの Matildas の選手達を大きいと思わせない様な体格で、Matildas が攻勢に出ている時は彼女達の”スピード“が目立っていた。 
だからスウェーデンとの準決勝戦が決まった時は早いパス回しと運動量という当たり前の“特徴”が“武器”になるかと思った。

Matildas はノルウェー戦からメンバーを2人替えて来た。 ボランチの1人 Clare Polkighorn に替えて179cm長身の Emily van Egmund を。ノルウェー戦では右SBに起用された16歳の“FW選手”Caitlin Foord が2列目に上がりSBにはEllyse Perry がそれぞれスタメンに起用された。
対戦相手によってフォーメーションを大きく替える Matildas の Tom Sermanni 監督だがこの試合はノルウェー戦とあまり変わらない布陣。ノルウェー、スウェーデンともに Scandinavia の強豪であるがノルウェーは攻撃陣は Pedersen ( 173cm ) , 得点を決めた Thorsen が176cm と長身の選手もいるがDFラインはみな170cm以下の選手。スウェーデンはエース Lotta Schelin が179cm をはじめ CB Charlott Rohin , Sara Larsson ( 共に174cm ) ボランチの2人 Lisa Dahlkvist 173cm , Caroline Seger 176cm と170cm以上の選手が8人揃っていた。平均身長ではオーストラリアを 6cm も上回っていたらしい。

オーストラリアにはショッピングモール等の開発を手掛けている Westfield 社がスポンサーになっている7つのクラブチームで編成されている全国女子リーグ Westfield W-League が発足しており Matildas には登録メンバー21人のうち19人が国内リーグのメンバー。 Westfield 社は女子代表 Matildas のスポンサーにもなっておりオーストラリア女子代表チームは Westfield Matildas と呼ばれている。



スウェーデン戦で2列目左でスタメン出場した Heather Garriok が海外組の1人でスウェーデンの LaB Malmo でプレーしてる。
前日のオーストラリア地元紙では Garriok からスウェーデン選手達の情報が得られるのではとの記事があったが
今大会のスウェーデン代表メンバーでは Lisa Nilsen が彼女と “ Team Mate “ であったがオーストラリア戦はベンチスタートであった。そしてエースの Schelin はフランスの Olympique Lyonnais でプレーをしており他に5人の選手が“海外組”オーストラリア戦では他に2人 ( MF Sjogran : Sky Blue USA, 右 SB Thunebro 1 FFC Frankfurt ) がスウェーデン国外でプレーする選手だった。



Defensive lapses cost Matildas dearly as luck finally run out
Matildas は 1-3 で敗れて前回の成績を上回れなかった。4年前は準々決勝戦でブラジル戦は2点を先に失いながらも一旦は同点に追いつく等死闘を演じた。敗れはしたが史上初めて1次リーグを突破し Women’s World Cup に何かを残した。その前年にはドイツで Socceroos が日本を破り1次リーグを突破しオーストラリア大陸にサッカーをアピールする事が出来た。
今大会も1次リーグを突破したが準々決勝の敗戦は少し悔いが残るものでは無かったか….



立ち上がり16分で2失点。 

Matildas の立ち上がりは悪くは無かった。しかしゴール前に入れたロブが簡単に跳ね返され、そこから繋がれて自軍ゴール近くまで持って来られるシーンが続きなかなかリズムを掴めなかったと思う。そして11分Schelin が左SB Segar からのロングフィード受けドリブルで左サイドを上がりマークに入った Ellys Perry をかわして中に入れると走り込んだ Sjogran がフリーで受け GK Barbieri の右を破ってゴールポスト付近に蹴り込みスウェーデンが先制ゴールを上げた。オーストラリアの CB Kim Caroll と Servet Uzunlar は完全にスウェーデンの FW Oqvist, MF Forsberg がPA内に走り込んでおりマークに気を取られ走り込んで来た Sjogran をフリーにしてしまっていた。 



その直後にも Forsberg が右サイドから上げたクロスに Sjogran がシュートに持ち込むが Perry が身体を張ってクリアー。しかしその前にバウンドを合わせ損なって Sjogran にシュートを許したのも Perry だった。
不安定な守備は追加点を許す。 16分GKを Dahlkuvist がヘッドで左サイドに流すと走り込んだ Sjorgen が Perry を振り切りクロスを入れると中盤から走り込んだ Dahlkuvist が正面からフリーでヘッドを今大会3ゴール目を叩きこみリードを広げられた。 この時スウェーデンは Oqvist と Schelin もゴール前に走り込んでおり誰もマークが付いていなかった。 守備的能力を買われてスタメンに起用された Perry だが立て続けに失点に繋がるクロスを上げられてしまった。



ゴールを決めた後にスウェーデン選手達が輪になって踊るのであるが日本戦でも踊られるのか..とこの時不安に思った。 



Schelin はその直後にも右サイドに回りファーサイドでフリーでいた Oqvist に早いクロスを入れヘディングシュートを導く等シュートだけでなく良いクロスを上げるところも披露した。
Matildas は1次リーグで得点に良く絡んだ16歳の Caitlin Ford, 20歳の Kyah Simon, そして Lisa De Vanna がPA内になかなか入れないし大柄なスウェーデンDF陣に抑え込まれてしまう。思い通りに行かない Simon はイエローカードを受けてしまった。
それでも30分頃を過ぎると午後1時キックオフの高温下の試合のせいかスウェーデンの運動量が落ちて来た様に見えた。そして観衆はオーストラリアがチャンスになると手拍子で後押しをするのに勇気付けられたかオーストラリアがボールをキープする時間が増える。 De Vanna にボールが入るとボールがキープできるのでフォローが入れば…と思う。そして両サイドバックの裏のスペース突けば…と思った。そしてちょっと縦パスが目立ち過ぎ、その割にはスウェーデンの攻撃を警戒してかボランチの2人 McCallum と van Egmond がなかなか上がって来なかった。
そして40分CKを得た Matildas はMcCallum が入れたショートCKをフリーで受けた Perry が左足を振り抜くとファーサイドの上隅に直接放り込み1点差とした。スウェーデンDF陣は誰もショートCKを警戒していなかったが素晴らしいシュートだった。初先発の Perry は2失点に絡んでしまったが自ら1点を還した。





スウェーデンはCKやFKの相手セットプレー時もゾーンで守っていた。体格差のもっとある、なでしこ相手でもこういう守備をするのか…と思った。
その後も観衆はオーストラリアがボールを持つと大歓声を送り後押しをした。 
前半を終わってボール支配率ではオーストラリアが56%でスウェーデンを上回りシュート数もスウェーデン6に対してオーストラリアが5.枠内シュートもスウェーデン3, オーストラリア2と健闘していた。



後半の Matildas に期待が出来るとこの時思った。どちらかと言えばこの時準決勝の相手はオーストラリアにならないかな…と思った。

またもミスから失点….

後半は Matildas が左サイドを良く突いてスウェーデンゴール前に迫るシーンが演じられる等主導権を握りつつあった。そして運動量でスウェーデンを上回りスウェーデンボールとなっても2人、3人で相手を取り囲んでいた。
だがまたもミスから失点をしてしまう。 53分 Svensson のスローインに走りこんだ Oqvist に競った Kim Carroll が GK Barbie にバックパスを送るがこれが中途半端で Schelin に拾われてしまい、そのままフリーでドリブルシュートを決められリードをまた2点差に広げられてしまった。
オーストラリアは開始早々にもバックパスからあわやのピンチを招いていたが今大会バックパスからの失点が本当に目立つ勿体ない試合展開の連続だった。それが準々決勝戦でも出てしまった…..



判官贔屓?の観客はこの失点で一層 Matildas 達を後押しする。ピッチ上でも Garriock, De Vanna にボールが入ると期待が出来る。
17歳の Van Egmond を下げて Polkinghorne をそして右SB の Perry を下げて Tameka Butt を投入する。
これで 16歳のFoord を右SB に下げてブラジル戦では先発した Butt を2列目右に入れた。
62分には Polkinghorn からボールを受けた Butt がクロスを入れる。ファーサイドの Simon がフリーでヘッドを放つがゴール枠を外れる。ファーサイドをヘッドで狙った方が良かったか….
66分にはGarriock のスルーパスに走り込んだ De Vanna がキャッチに入ったGK Lindahl を外して放ったシュートが外れる。中には Simon がフリーでいたのだけど….
スウェーデンベンチのこのピンチの直後に2列目右のForsberg を下げてボランチの Nilla Fischer を入れる。どうやらアンカーの位置に入れボランチはSeger, Dhalkvist と2人とも残す様だ。
70分にはCKから Butt がヘッドを放つがGK Lindahl の正面に。オーストラリアは175cm CBの Carroll がセットプレー時には上がって来る様になった。彼女が一番ゴールを決めたかっただろう。



78分オーストラリアは最後の交替選手 Sally Shipard が McCallum に替って投入され CHFに入る。今大会のオーストララリア代表は4年前の経験者が6人いるが Shipard はその1人。ブラジル戦以来の出場。怪我が完治していなかったらしい。髪型もショートに変えたなぁ…
スウェーデンも82分 FW Oqvist を下げて Edlund を入れる。同じFW選手の交替だった。
試合終盤になってオーストラリア Garriock, スウェーデン Fischer にイエローがそれぞれ出され次の日本戦には出られなくなた。
87分FKに Simon がGK Lindahl とLarsson と縺れながら飛び込むがゴールネットに届かない。オーストラリアは Foord のドリブルが冴えて来るがPA外からのシュートが目立つ。5年前は日本相手に Socceroos が8分で3連続ゴールを上げたのだけど….
ロスタイム3分を終わってもスコアーは動かず、日本との準決勝戦の相手はスウェーデンとなった。



準決勝戦はもっともっと苦戦をするかと思ったけど.. それだけに決勝戦が楽しみだし、心配でもある….

敗れたオーストラリアはミスにより失点が目立った大会だった。しかし平均年齢は21.9歳と若く、Perry,Butt, Simon らは20歳、Kerry は17歳。そしてFoord は16歳。 
大会後に中国で行われるロンドン五輪予選では最も強敵となる事は間違いない。 それから今後数年間も…..

今度オーストラリアに行ったときには女子の試合も見てみようかな…でも1人で観戦していたら怪しい人と思われるか?? 


なでしこ決勝進出  すばらしき日本女性の快挙  Japan 3-1 Sweden 14. JUL.

2011-07-17 | FIFA Women's World Cup
なでしこ達がやってくれた。原発問題から来る節電ムード漂う酷暑続く日本列島、その暑気を吹き飛ばしてくれる快進撃だ。
勿論大会はまだ終わっていない。大事な決勝戦が残っている。だが日本中で遅まきながら“なでしこフィーバー”が吹き荒れ出した。

なでしこ達の準決勝の相手は北欧と言うよりも世界の列強の1つスウェーデンだった。
現在の世界ランクは日本に次ぐ5位。かつては女子サッカー界を牽引していたスウェーデン。
1988年 Punya で行われた親善試合で初めて対戦し 0-3 で敗れて以来全く歯が立たず1991、1995年のワールドカップでは 0-8, 0-2 。勝星どころか得点も挙げられず1996年7月15日 Fort Laudedale で行われた親善試合でようやく得点を挙げる事が出来た。( 試合は 1-3 で敗れる。)
その次の直接対決は2004年アテネ五輪。そこで日本女子は史上初めてスウェーデンを1-0 で破る快挙。以降この試合を含めて4戦2勝2分。 2007年ワールドカップ中国大会では、1次リーグ最終戦で北朝鮮に1-2 で敗れて準々決勝に進出出来ず、そして翌年の北京五輪では準々決勝でドイツに敗れてベスト8止まりだった。この時のドイツの得点者があの Garefrekes とLaudher だった。
しかしスウェーデンとは歴史的にベルリン五輪で勝利するなど相性のいい相手と自分で勝手に楽観?もしていた。



スウェーデンはオーストラリア戦で警告を受け累積警告で出場停止となった⑤ Caroline Seger に替って⑳ Marie Hammarstrom,が起用され⑰ Lisa Dahlkvist とボランチを組む事となった以外はオーストラリア戦と同じメンバー。
準々決勝戦後に体調不良が伝えられていた注目のエースストライカー⑧ Lotta Schelin はスタメンで出て来た。もうひとりのFW ⑭Josefine Öqvist は 168cm 。スウェーデンのFW登録4選手の中で170cm以下は Öqvist だけであったがオーストラリア戦もアメリカ戦も Schelin のパートナーはÖqvist か Antonia Gröransson と言った170cm以下の選手だった。
そして主将のCB Linda Sembrant はスタメンシートに名前が載っていたが実際にピッチに居たのは⑳ Marie Hammarstroem 。アップの時に負傷をしたらしい。

4試合連続で同じスタメンだったなでしこは5試合目にして初めてスタメンを替えた。2トップの1人を永里に替えて⑨川澄が起用された。
この試合もナイトゲーム。そして日本の方が準々決勝戦から1日インターバルが長い。この試合でも幸運がなでしこ達に..と期待した。 

スウェーデンのキックオフで始まった準決勝戦。スウェーデンはオーストラリア戦と異なり前線は Schelin のワントップ。もう1人の FW Öqvist は中盤の位置に下がったのはなでしこの中盤のボール回しに対応する為か。それとも Schelin の守備の負担を軽減する為か。 だけど6分には Schelin が中盤に下がり⑮ Therese Sjögran にボールが出てクロスが上がった。ここはGK海堀がキャッチした。
8分にはこんどは川澄から宮間に渡しスウェーデンゴール前に迫り一旦後方の鮫島に戻すと鮫島はスウェーデンゴール前にロブを上げる。澤と安藤が飛び込むが179cm GK Hedvig Lindahl がキャッチ。だがこのシーンを見てドイツ戦よりはゴールチャンスが生まれると思った。しかし先制ゴールはスウェーデン。10分、中盤の真ん中でボールを持った澤が岩清水にボールを戻したところを Öqvist にインターセプトされそのままなでしこゴールに迫られる。熊谷が必死に戻るがその前に放たれたドリブルシュートはそのままなでしこゴールを破られ、スウェーデンが今大会5試合連続で先制ゴールを上げた。
ドイツ戦勝利から続く良い雰囲気に冷や水を浴びせられた様な失点だった。



しかしなでしこは6分後に同点に追いつく。 澤から岩清水に渡り右サイドの大野に送られドリブルで上がり左サイドの宮間に送られ、宮間はファーサイドにクロスを入れる。そこに川澄が飛び込んみスウェーデンゴールネットを揺らした。 ボールの繋ぎも見事他だったが⑫に後ろから押されながら川澄も身体ごとボールに飛び込んだ川澄の粘りも見事だった。 ドイツ戦に続いて抜擢された選手が結果を出した。 スウェーデンは今大会初めて同点ゴールを許した。



以降主導権を握り続けたのはなでしこ。 35分の時点でボール占有率はスウェーデン39にたいしてなでしこは 61 だった。前半終了前に3分間にのボール回しにスウェーデンの選手達は全くボールが触れない等なでしこ達のボール回しに完全に翻弄されていた。 それでも前半は 1-1 のまま終わった。

なでしこのキックオフで始まった後半、開始早々大野のミドルシュートが惜しくもポストを叩くなどなでしこの逆転ゴールの期待が高まるスタート。 51分には阪口から安藤にボールが渡りシュートに持ち込むが④ Annica Svennsson がコーナーに逃れる。そのCKから安藤がヘッドで狙うがGK Lindahl の正面に。
58分39秒大野が近賀とのパス交換で抜け出し右サイドから中に入れる。ボールを受けた澤が後方の阪口にを経由して左サイドにいた川澄に渡りシュートを放つ。そのこぼれ球を拾った鮫島が再び中に送る Larsson と安藤が競ったその後ろから澤が② Charlotte Robinson の前で頭で合わせて遂に試合をひっくり返した。




澤、前半の失点に繋がる横パスをこれで帳消しにした逆転ゴールであった。。そしてこれで澤は今大会4ゴール目でブラジルの Marta と並んだ。
この日のスウェーデンは準々決勝のオーストラリア戦後半の様に身体が重いのか動きがややスローに見えた。
それでもロングシュートやハイボールは脅威になる。 早く追加点が欲しいと思った。
その追加点もあっさりと4分後に決まった。左サイド宮間がゴール前に入れたところをGK Lindahl がPAの外に出て来てクリアしー。そのクリアーボールを拾った川澄が直接無人のスウェーデンゴール目がけて放ったミドルが決まり2点差とした。
新たに起用された選手が結果を残すという流れが明日にも続けばと思った。



スウェーデンベンチは3点目を喫してからすぐに Öqvist をFWに上げて Schelin と2トップを組み次ぐのゴールを狙う。そしてその直後に Forsberg を下げて⑩ Sofia Jakobsson を69分には Hammarstrom を下げて 180cm の長身FW Sofia Jakobsson を投入し Schelin と2トップを組む事に。そして Öqvist は2列目左サイドに入りそこにいた⑮ Linda Forsberg はボランチの位置に下がった。
だが選手交替は効果なく日本がボールを待つ時間が長くなる。 選手交替も74分に川澄から永里、86分大野から高瀬。そして終了直前には宮間を下げて上尾野辺を投入する。 なでしこ達が交替でピッチを後にする時、フランクフルトの競技場内の観客から暖かい拍手が送られていた。
そしてロスタイム3分を過ぎた93分、カナダ人の Carlos Anne Chenard 主審の笛が鳴り、なでしこが決勝進出を決めた。



終わってみればなシュート数が日14に対してスウェーデンは4. うち枠内シュートが日本8 に対してスウェーデンは1だった。そして日本の女子世界大会の決勝の檜舞台にでられるのは史上初めての快挙。 
4年前の大会ではアジア勢では唯一1次リーグで敗退し、言われなく中国の観衆からブーイングを浴びて帰国の途に就いたなでしこだが今年は決勝にまで進出する事に。


決勝戦がいよいよ楽しみになって来た...そして私も今日は早く寝て決勝戦に備えよう....



なでしこ準決勝進出 !! それを歴史的勝利と云うのは失礼か…

2011-07-13 | FIFA Women's World Cup
7月10日早朝。目が醒めたのは午前4時半ごろ。“最悪でも1点ビハインドで…” と願いながらテレビをつける。
試合は後半始まったばかりだった。スコアーは0対0.ほっと胸をなでおろす。地元ドイツの攻勢にひやひやしつつも時間が経つにつれて“これは行けるのでは…” と希望が。でも延長に入れば運動量で勝負するなでしこは苦しくなるなぁ…と悲観的に。そして延長戦に入ってしまった。先制点を…それともPK戦に入った方がいいのか…でも相手のGKはでかくて上手そうだしなぁ、そんな思いが交錯するなか108分澤からのスルーに走り込んだ丸山が見事なシュートを逆サイドのネットに蹴り込む。
喜びが大爆発したが本能的に時間を考え必死に大声を出すのを抑える。
だけどここからドイツはいつも強いのだ。1982年ワールドカップの準決勝のフランス戦、昔は1966年大会の決勝戦。リードされていても終了直前にキチンと追い付く。それがドイツの印象だ。
残りの12分がとてもとても長く感じた。あと3分、2分、まだまだ油断しては(なでしこは誰も油断なんかしていないか??)
ロスタイムが1分。まだ1分あるのか、45秒、30秒….ボールを大きく出せよ、キープしてくれ…ロスタイム1分過ぎた。
審判、笛だ、笛を吹けよと叫びたくなるのを早朝と云う時間を考え必死に抑える。
そして121分6秒、待望のホイッスルが鳴り響いた。 思わず両手が上がった。



“やった~、終わった~、勝った~” 

小声で“叫んだ”。窓の外は快晴だ。今の私達の気分を表している様に思えた。この日は強烈な暑さになった。
しかしこの瞬間からこれまで物凄く幸福な気分で過ごせている。昨年も今頃(少し前か…)本田のゴールでワールドカップ初戦のカメルーン戦で勝利を収めた日からも同じ気分に浸った。 

日本列島はようやくなでしこ達の快進撃を報道し始めた。でも少し“大袈裟”過ぎないか…..
見出しは“奇跡の….” とか”ミラクル・・・・“とかの副詞、形容詞のオンパレード。確かにワールドカップ2連覇中、世界ランク2位、そして何より地元ドイツ開催…どの要素をとっても苦戦は必至だった。だけど佐々木監督をはじめなでしこのメンバー達がこの”狂想曲“を聴くと心の中でこう思うのではないか…?

“私達はそんなに弱くは無い….”

日本の女子サッカーは世界ランクで4位。北京五輪4位。世界の女子サッカーでは決してレベルの低くないアジアの大会でも昨年の Asian Cup で金メダル。 AFC Women’s Cup でも3位。現在の男子サッカーの FIFA ランクに当てはめると4位の England が2位のオランダにアウェーで勝利を上げればそれを奇跡の勝利とする人はどれだけいるだろうか….(でも最近の England はちょっと勝負弱いからなぁ…)
だけど勿論彼女達が挙げた勝利は歴史的な痛快極まる快挙。丸山のゴールシーンを思い出しては嬉しさがこみ上げてにたにたと笑いがこぼれる。
他人が見たら頭のおかしい人間に見えただろうなぁ…

注目のスタメン Birgit Prinz はいなかった…
ドイツはフランス戦のスタメンからメンバーを3人替えたがなでしこは4戦連続同じメンバー。
スタメンの中で北京五輪での直接対決を経験している選手はなでしこが永里、澤、宮間、阪口、大野、岩清水、近賀そして丸山 ( 交替出場 ) 。安藤とGK 海堀は出番がなかった。



ドイツも GK Angerer, CB Krahn, 左 SB Oeter, ボランチ Laudehr 2列目右の Garefrekes と 左の Behringer トップ下の Mbabi ( 交替出場 ) 共に7人ずつ。 注目のドイツ史上最高の選手と云われる代表試合214試合出場128得点の Birgit Prinz はフランス戦に続いてベンチスタート。
初戦のカナダ戦、続くナイジェリア戦では精彩なく60分もしないうちにベンチに下がってしまい、フランス戦では遂に出番がなかった。この試合に途中から出て来るのか…が注目の一つだったけど….



4試合連続スタメンのなでしこ達。疲労も溜まって来ているであろう彼女達の運動量が心配だった。




猛攻凌いで..の印象の前半 しかしシュート数は同じだった…
ドイツのキックオフで始まった試合。キックオフ時刻は午後8時半だと言うのにさすがに欧州はサマータイムを採用しているとはいえ明るい。
だけどこの時刻の時間は運動量が命のなでしこにとっては良い時間と思った。そしてこの試合会場は長谷部が所属する Vfl Wolfsburg のホームスタジアム。この試合のNHKの中継では長谷部が特別ゲストに招待されていた。
試合の前の日になでしこ達の陣中見舞いに行ったそうだ。長谷部のパワーがなでしこ達に宿る…と勝手に想像した。

開始早々中盤の⑥阪口から⑪大野にボールが出てドイツゴールに迫りCKを得る。そのCKに⑩澤がネァーに飛び込むが惜しくも外れる。
メキシコ戦でのゴールシーンを思い出した。4年前ドイツは無失点で優勝を飾ったが今大会は1次リーグで既に3失点。そしてフランス戦ではセットプレーから2失点。 CK, FK ではチャンスを掴めると期待した。
その直後なでしこPA内に侵入した ⑧Grings にボールが入りシュート体勢に入られる。②近賀、③岩清水が必死にマークに入ってCKに逃れる。
そのCKに⑭ Kulig が阪口と競りながら飛び込むがゴールには至らない。膝から落ちた Kulig が立てなくなりピッチ外に運び出される。結局 Kulig はプレーできず6分後に② Bianca Schmidt と無念の交代。 Schmidt がフランス戦同様右SBに入りこの試合は右SBのスタメンだった⑩ Bresonik が Kulig のポジション、ボランチに入った。 



10分36秒、左サイド④ Peter から⑬ Mbabi にフィードされマークに入った④熊谷が押し倒してFKを与える。PA内に6人のドイツ選手達が入ってくるが最後は熊谷がヘッドでクリアー。ドイツのセットプレーも長身選手が多いので非常に脅威を与えられた。
20分にもFK を与え長身⑱ Garefrekes が走り込むがボールが膝に入り上手くトラップが出来ずこぼれたところを岩清水がクリアーしCKに逃れる。 セットプレーで得点をと胸算用していたが失点の心配が大きくなって来た。



ドイツ攻撃陣はPA内でボールを持つと体格に任せて強引にドリブルシュートを狙う。
30分には⑦ Behringer が近賀、澤のマークを引きずる様に強引にシュートに持ち込むがポストの左に外れてくれた。
PA内ではマークがきつすぎると倒れられてPKを与えかねない難しいエリア。それでもこの日のなでしこはファールをせずに上手くタックルに入って相手を止めるシーンが目立った。
ドイツは阪口、澤の上がったところも狙っている様だった。20分には横パスを拾われて Mbami にシュートを放たれた。
そしてこの時間から前半終盤まで澤は攻撃参加を自重したみたいだった。
30分56秒には Garefrekes から縦パスがフリーの Mbami に入るがトラップが大きくシュートは撃てずにほっと胸をなでおろす。長身の Garefrekes はゴール前に現れるだけではなくスルーパスもよく出して攻撃の起点にもなっていた。
37分頃から再び澤が前線に顔を出すようになりなでしこがPA付近まで迫るシーンも出て来た。
日本は開始からシュートに持ち込まれるシーンもあったが前線からのプレスが良くルーズボールもよく拾っていた。
特に澤は自軍の攻撃が跳ね返されてもそのクリアーボールをよく拾い相手の速攻、カウンターの芽を良く摘んでいた。
全体的に劣勢の時間も長かったが England 戦と異なり縦パスが良く通っていた。
29分10秒には③ Bartsiak のクリアーボールが小さく⑰永里が拾い⑦安藤に渡して中に切れ込み安藤から戻されシュートを放つがフォーサイドを狙った弾道は惜しくも右に外れる等シュートシーンも前半だけで5本創った。これはドイツと同じシュート数だった。 England 戦ではシュートに持ち込めなかったがドイツ相手に攻撃でもこれだけやれた。



ドイツ猛攻開始...

後半に入り佐々木監督は早々と永里を下げて丸山を投入し安藤と2トップを組ませた。 永里ちょっと見せ場少なかったか..
開始早々宮間から安藤にスルーパスが送られるが先にGK Angerer が掴む。
後半も幸先良く…と思うがその1分後に今度は Grings からボールを受けた Mbabi が右の Garefreks に送り上げたクロスに Grings がヘッドで狙うがクロスバーの上をわずかに越えてヒヤリとさせられる。 Garefreks へのマークが甘かった。
なでしこの後半の立ち上がりはトップへ目がけてのロングボールが目立った。丸山を走らせる作戦か?そして相変わらず澤のルーズボールへの反応が鋭い。だけど後半から主審の“ドイツ贔屓?”がちょっと目立ちだす。51分36秒岩清水が Mbabi へ入れたタックルにイエローが出されたがリプレーで見ると足はボールに入っていた。そのFKから繋がれ熊谷がボールの無い所で倒されてもホイッスルはなら,ボールを拾った Kulig が中に戻し最後は澤がクリアーをした。失点には結び付かなかったが。あれはファールだろうと思った。なでしこは1次リーグは警告は1人も受けなかったがこの試合はメキシコ人の Alvardo 主審に4枚のイエローカードを提示された。


 
61分には宮間が Krahn がマークに入る前にミドルを放つ。弾道はクロスバーを越えたが中盤でボールを繋いでのシュートであった。
64分両チームのベンチが動く。Bresonik に替って⑳ Gösslig が投入し右SBに入れて Schmidt をボランチの位置に上げれば上田監督は大野を下げて⑱岩渕を投入した

“よし頼むぞ。マラドーナ岩渕。“

と呟く。ここでいうマラドーナは勿論1986年大会の西ドイツ戦のマラドーナだ。その4年後でもマラドーナは決勝戦の同じ西ドイツ戦でも最も良いプレーをした選手と思っているけど….
岩渕はトップに入り安藤と2トップを組み、丸山が2列目右に回った。岩渕に入ればドリブルで….と思うがなかなかそういうシーンが起こらない。逆に選手交替効果が出て来たはドイツか?なでしこゴールに迫るシーンが続く。76分には Behringer に強烈なミドルを放たれる。だけどこれも主審にもうちょっと良く見てくれよと云うシーンが直前に。 ⑥ Laudehr が澤をかわして中央から突破をはかるが食い下がった澤が後方からボールにナイスタックルを入れこぼれたところを岩清水がフォローに入るが Grigs が岩清水を押してこぼれたところを繋がれシュートに持ち込まれた。
明らかにファールだと思った。
そしてここからドイツの猛攻が続く。77分 Garefreks からフリーの Behringe にボールが渡り近賀が必死に戻ってマークに入りこぼれた所を Grigs が詰めてシュートを放つが岩清水が上手くシュートコースを消してポストの右に外れる。
82分には Mbabi からパスを受けた Garefreks が Grings にスルーを送るが熊谷がノーファールタックルでストップ。
ちょっと Garefreks へのマークが甘くなっている。この試合のドイツ選手で最高のパフォーマンスを見せたのは主将バンドを巻いた Kerstin Garefreks だった。



残り5分になると今度はなでしこゴール前にボールを放り込み前線に長身選手達が雪崩込む。86分には澤の Lauder へのチャージにイエローが出され(これも厳しいと思った。) PA内に6人のドイツ選手が入る中入れられたFKは 180cm の Garefreks がヘッドで狙うがクリアー。そのこぼれ球を繋がれ今度は 173cm のMbabi がヘッドで狙うがこれは右に外れてくれた。88分のCKのピンチにはドイツ選手が7人エリア内に入るがここも跳ね返し、ロスタイムに入っても波状攻撃を受けたが最後は 171cm の熊谷を背負った 180cm の Garefreks が反転して放ったシュートはポストの右に外れてくれて試合は延長戦に突入した。
終盤のなでしこは80分に岩渕のドリブル突破から丸山を経由し宮間がシュートを放った場面くらいしか見せ場が無かった。猛攻を受けている時もカウンターで裏をとって…と思うも相手PAが非常に遠く感じられた。
延長に入るとどうしても運動量が落ちて来るので90分でケリを付けて欲しいと思ったけど、試合が終われば恐らくドイツ側もそう思っていたのかもしれない…



先制ゴール ! 耐えた !! そして勝った !!!

日本のキックオフで遂に延長戦に入った。開始47秒澤がピッチにうつ伏せに倒れて立ち上がれない。そして担架で運び出される。澤が抜けている間に Mbabi が Behringe からボールを受け岩清水がマークに入る前に身体を反転させシュートを放つがポストの右に外れて行く。 
解説が“澤は内転筋を傷めましたかね..” と心配そうに話す。澤が抜けてしまえばこの試合の勝ち星はかなり遠のくと思ったがピッチ外に運び出されたがドクターはOKのサインを出したとのことで恐らくテレビ中継を見ていたなでしこサポーターは安堵の嘆息を漏らした事だろう。Laudehr に踵で蹴飛ばされたみたいだった。
100分46秒阪口のバックパスを Grings に拾われてシュートを撃たれたが大きく外してくれた。時間が経つにつれ集中力も緩くなる。出来れば“その幸運”が日本に…と思った。
だが延長前半は全体的に日本が攻める時間が長かったと思う。特に岩渕のドリブル、ボールキープからいくつかチャンスを掴んだ。102分には岩渕から右サイドの丸山に渡り中央に走り込んだ安藤に送られるが僅かに合わない。105分44秒には岩渕のドリブルを Peter がファールで止めイエローカードが出される。宮間のFKに期待が懸ったがGKに。
岩渕がボールを持つと2人、3人で囲んでドリブルを止める。 岩渕がボールを受けるのは中央が多いのでサイドに寄るか複数のDFを引きつけフォローに入ったフリーの選手に渡せばチャンスが生まれると思った。
しかしドイツも110分に ⑪ Alexandra Popp が投入された。 スピードに定評ある彼女が入る前に何とか先制ゴールを挙げられればと思っていたのだけど….そして Prinz の出番はあるのか….とも思った。



延長後半に入り、なでしこは川澄がアップを始める。どのタイミングで投入するのだろう…と思うと38秒に後方からのボールを受けた Mbabi が強烈なシュートを放つが外れてくれた。 
1分後にも左サイド Garefreks から Mbabi にボールが渡りシュートに持ち込まれるが熊谷が上手くコースを消してGrings が走り込むもGK海堀に。延長後半頭からドイツがエンジンを上げて来た。その為に延長前半は自重していたのか…と思った。
しかし先制ゴールがなでしこに生まれる。108分中盤で岩渕からボールを受けた澤がノートラップで右前に送ると丸山が走り込み Bartusiak がスライディングタックルに入るが右に倒れ込みネァーサイドを防ぎにかかったGK Angere の左に蹴り込んだシュートがサイドネットの内側に突き刺さり劣勢だったなでしこにゴールが生まれた。丸山のドリブルシュートも見事だったがそれまでの繋ぎも見事だった。後方の⑮鮫島から、熊谷、岩清水と中に繋ぎ中盤の岩渕にフィードをし一旦ためを作って澤に送りそのまま丸山に繋いでのシュートだった。 このシーンは後で何度も繰り返し見た。







スタンドは何もなかったような静寂。しかしピッチではなでしこ達が狂喜乱舞する。 だけどまだ残り時間は12分もある。ドイツは勝負強い。このまま絶対に終わらせてくれないと多くのなでしこサポーター達が思っただろう。
先制ゴールの直後に Behringa が強烈なミドルを放ち海堀がパンチングで防ぐ。その直後にも中盤からなでしこゴール前に放り込まれ大きく弾んだボールは Popp と熊谷がかぶってしまい Mbabi が近賀、岩清水にかこまれながらヘッドを放つが海堀が外にはじき出す。 そのCKは一旦は跳ね返すが左サイドに流れ Behringa に拾われなでしこゴール前にアーリークロスが入る。 ドイツの Schmidt , Garefreks なでしこの 熊谷、岩清水、阪口がなだれ込みゴールラインを割り CK が与えられるがリプレーをみると明らかに Schmidt の頭に当たっていた。そのCKから Mbabi が放ち丸山がクリアーし今度は Schmidt が拾ってゴール前に放り込むが海堀がキャッチ。
113分16秒には阪口の Grings へのチャージが反則に取られFK を与え Behringe が狙うがここも海堀がキャッチ。
そこからなでしこはカウンターに入り岩渕がドイツゴール前に迫る。 マラドォ~ナァ~、と叫ぶが Bartusiak が完全に岩渕を手で押して倒したのにホイッスルが鳴らない。そしてそこから繋がれPA付近で Popp に渡るところを熊谷が倒して止めたプレーにイエローが出される。 だったらさっきのプレーにもカードを出せよ、と思うがそのFKからのヘッドはゴール枠を外れてくれた。
115分16秒。なでしこベンチは最後の交代選手を岩渕に替えてフランスでプレーする宇津木を投入する。 宇津木も北京五輪でのドイツ戦経験メンバーだ。今大会は初出場ではなかったか? 
18歳の岩渕は満足なプレーが出来なかったかもしれないが準決勝以降、マラドーナを見せてくれるものと期待する。
ドイツはもう4トップで総攻撃をかける。 174cm Popp, 180cm Garefreks, 173cm Mbabi そして 172cm Behringe がなでしこゴール前に乱立する。SBの 173cm Schmidt も上がってくる。
117分16秒 CK から Mbabi が放ったヘッドは大きく浮き、118分17秒 Schmidt のシュートは海堀がキャッチ。その1分後 Garefreks から Mbabi にボールが送られるがその前にまたも海堀が掴む。 なでしこ達はボールをサイドに蹴り出し流れを断ち切り、時間も稼ぐ。なでしこDFラインは兎に角 Asian Cup ( 男子 ) の韓国戦の様にラインが下がり過ぎ無くなる事を祈った。ロスタイムに入った121分に右サイド Behringe のクロスが Popp に飛ぶがその前に海堀が掴む。 先制ゴールからの約13分間海堀は何度ファインセーブを披露しボールを掴んだか?



そして121分6秒。待ちに待った試合終了のホイッスルが鳴り響いた........

Aus Aus Aus !! Die Spiel ist Aus !!

もしこの試合を現場観戦していたらこう叫んでいただろうなぁ....と思った。 
観衆からはピッチの選手達に暖かい拍手が送られていた。みなドイツやなでしこのサポーターである前に女子サッカーを愛する人達だっただろう。 
勝ったから言えるのだけどPrinz を見ておきたかった。でも彼女が万全の調子だったらこの試合どうなっていただろう.....

佐々木監督そして選手達は試合終了のホイッスルが鳴った瞬間から次の試合の事も考えていたに違いない。

勝った瞬間は夢か奇跡か幻か?と思ったけどそれはなでしこ達に失礼な表現とも後で気が付いた。
FIFA Women’s World Cup にまだまだなでしこが残っている。
まだまだ寝不足な日々が続く事がどれだけ素晴らしく、幸せな事か。 感謝感激。
そして最後に言わねばならない。

日本女性は本当に素晴らしい。 


の一言を。 あぁ眠たい。でもそれが幸せだ。





なでしこと対戦できるか Australia Matildas ....

2011-07-10 | FIFA Women's World Cup
なでしこ達が素晴らしい事をやってくれた。この強烈な日差しの日曜日。彼女達のおかげで幸福感いっぱいに過ごす事が出来る。本当に感謝感激だ。このドイツ戦の分析はじっくり行うとして(誰も待っていないか?)次の対戦は今日行われるスウェーデン対オーストラリアの勝者。どちらが相手でも難的なのは変わらない。だがこんなチャンスは滅多にない。この際世界の頂点に立ってほしいものだ。

Matildas 2大会連続で1次リーグ突破

なでしこが England に完敗を喫した翌日 AFC 代表のオーストラリアがなでしこに続いてアジアから2カ国目の準々決勝進出を懸けて古豪ノルウェーと対戦した。

両チームとも選手5人を入れ替え特にオーストラリアフォーメーションも大きく替えて1次リーグ最終戦に臨んだ。
オーストラリア代表Matildas は GK を 初戦のブラジル戦同様Melissa Barnieri に戻し右SBもLauren Colthorpe からCaitlin Foord に戻しブラジル戦と同じDFライン。Collette McCallnum と組むボランチは Calre Polkinghorne を今大会初起用。赤道ギニア戦では3人だったが2列目は Lisa De Vanna をブラジル戦同様に戻してトップ下に置きトップには20歳の Kyah Simon を置いた。



心配なのはDFライン。 CB Carroll 以外の3人は全てFWかMF登録。時にFoord はまだ16歳。ブラジル戦の決勝ゴールそして赤道ギニア戦でもDFラインとGKとの連携ミスから失点をしている。
そして私のお気に入り⑮ Sally Shipard はこの試合はベンチスタートだった。赤道ギニア戦はスタメンだったけど…



ノルウェーはフォーメーション自体はあまり変更なかった様だが今大会無得点のエース Isabell Herlovsen がベンチスタートとなり20歳の Cecilie Pedersen が1トップに。2列目も Emilie Haavi を左から右に配置替えをし残りの2人を入れ替え、Inglid Stensland と組むボランチも前のブラジル戦では Trine Bjerke Ronning だったが Ronning を CB に下げて Gry Tofte Ims を初スタメンに起用。 DFラインは右SBを 22歳の Skammeksrud Lund から28歳のHedda Strand Gardsjord に替えた。 だがGKは Ingrid Hjelmseth が3試合連続スタメンでゴールを守る事に。



ノルウェーと言えば最近はかつての栄光は陰りを見せ北京五輪では1次リーグ最終戦でなでしこに粉砕されベスト8進出を阻まれたが80年代から欧州でも屈指の女子サッカー強豪国。ワールドカップでは1991年第1回 FIFA Women’s World Cup では準優勝、続く1995年大会では優勝。これまで6大会連続で欧州地区予選を突破しており本大会でも1次リーグで敗退した事は無い。
前回の1次リーグでも両チームは対戦しておりこの時は1-1で引き分け、共に準々決勝に進出を果たした。
この時のメンバーでノルウェーは Stensland, Ronning , Kunsten そして Mykjaland がそしてオーストラリアは GK Barbieri, Garriock, McCallm そして4年前は同点ゴールを決めた De Vanna が前回のワールドカップでの対戦の経験者。


立ち上がりはオーストラリアが押し込む時間帯もあったが15分を過ぎると中盤を支配し始めたノルウェーが優位に立ち始める。 そして ⑯ Elise Thorsnes が前半の終盤の6分間で3度も枠内にシュートを放つ。オーストラリアの前半の最大のチャンスは39分。 Simon からボールを受けた De Vanns がフリーでシュートを放つが大きくゴール枠を外してしまった。
前半は両チームとも得点は挙げられず 0-0 に終わった。そして接触プレーで負傷を負ったノルウェー GK Hjelmseth は Guro Kuntsen Mienna に替って前半終了でベンチに下がってしまった。
オーストラリアはこれまでノルウェーには勝星を挙げた事が無かったらしい…

後半もノルウェーが優勢に試合を進めている様だった。試合が動いたのは56分だった。 中盤で④Ingrid Stensland からオーストラリアゴール前に張る⑩Cecilie Pederse にロングフィードが送られる。ボールは Pedersen には当たらずそのまま GK Barnieri の方の向かい流れるが丁度マークに戻った⑨ Caitlin Foord と⑩Serve Uzunlar との間に落ちる。 Uzunlar がクリアーすればよかったのだけどそのまま GK Barbieri に任そうとボールを追うのを止めたその隙を突く様に左サイドから 176cm 長身 FW ⑯ Elise Thorsnes が走り込み Barbieri の直前でボールをかっさらいそのまま無人のゴールに強烈に蹴り込み勝たねばならないノルウェーが先制ゴールを挙げた。
今大会これで Matildas は4失点目となったがいずれもDFラインの連係ミス、しかもそれらに Uzunlar が絡んでいた。このプレーでお見合いをした Foord は本来FW選手。 Uzunlar もMFの選手。守備に不安があった事は最初から解っていたと思う。

後半も立ち上がりからノルウェーは DF MF の動きが良く中盤以前を制しておりオーストラリアは⑭Collette McCallum からのロングフィードが目立っていた。
しかし失点直後Leverkusen に駆けつけた多くの Aussie Supporter 達が歓喜するシーンが演出される。
左サイド奥深くに入り込んだ⑪ Lisa De Vanna にパスが通ると De Vanna は⑤ Martia Skammelsrud Lund と ⑦ Trine Bjerke Ronning をかわしてゴロのセンタリングを入れ、それを Kay Simon がノートラップで放ったグラウンダーのシュートがノルウェーゴール左隅に決まり、あっという間に Matildas が同点に追い付いた。Simon は20歳ながら大会前で既に代表出場18試合を経験している選手。



同点ゴール後(それとも先制ゴールを喫してから?)オーストラリアはフォーメーションを 4-4-2 から 4-3-3 に替えて来てサイド攻撃が目立つ様になった。特に左サイドから⑦ Heather Garriock が良く起点になっていたが68分には中に入り De Vanna からのセンタリングを受け⑱ Guro Kuntsen Mienna をかわして惜しいシュートを放つなどこの試合では前線で存在を見せていた。 De Vanna は2007年大会もメンバー入りし4得点を挙げている。
そして3トップに替えてから70分に McCallum, 71分には⑧ Elise Kellond Knight が連続でミドルを放つなど完全にオーストラリアが主導権を握る様になった。
それでも連係に不安のあるオーストラリアDFを見越してかノルウェーは時折ロングボールをオーストラリアPA 内に入れて来たり、CK等のセットプレー時は形勢が変わってしまう。75分にはCKから164cmのMF ⑪ Leni Larsen Kaurin が惜しいヘッドを放ち、76分には長身 Thorsnes がヘッドでPA内に落としたところを Pedersen が拾ってDFを引きつけてシュートに持ち込む。ただこの時は右にFW⑰Lene Mykjaland がフリーだった。

残り時間が10分になった80分両チームのベンチが動く。 引分けで良いオーストラリアは MF⑤ Laura Alleway を下げて186cmの長身⑳Samantha Kerr を投入しDFラインに置く。そして勝たねばならないノルウェーは2007年大会2得点、今大会の代表メンバーの中ではトップの代表通算19得点を挙げているエース⑨ Isabel Herlovsen を投入して勝ち越しゴールを狙う。
82分には Pedersen が Uzunlar に倒され絶好の位置でFKを得るが代表歴114試合を誇る Ronning が直接狙ったFKは惜しくも右上隅のクロスバーに当たってしまう。 85分には右サイドから中に入れられたボールが Uzunlar を抜けて Herlvocsen の前に転がるが身体で Foord のマークを抑えるもバウンドが合わずにシュートに持ち込めない。 
そして86分左CKを得た Matildas は⑭ McCallum が上げたボールが逆サイドの流れ Alleway が拾い③ Kim Carroll に戻しノルウェーゴール前に上げ Simon がヘッドで叩きこみ Matildas がリードを奪った。 長身のノルウェーDF陣もゴール前に居たのだがSimon をフリーにしてしまい Stensland がマークに入った時は遅かった。 Simon 殊勲のこの日2ゴール目だった。

準々決勝進出の為にはあと2ゴールが必要となったノルウェーはもう4トップにして総攻撃をかける。対するオーストラリアも5バックにして、88分には右SBを Foord に替えて ⑥ Ellyse Perry を投入し必死の守り。両チームとも当たりが、特に空中戦では激しくなる。女性同士とはいえ170cm台選手同士の攻防は迫力がある。



89分には Harlovsen がオーストラリアゴールに迫るがゴールネットには届かない。 そして3分あったロスタイムも過ぎオーストラリアが前回同様ベスト8入りし、ノルウェーは初めてワールドカップの1次リーグを突破出来なかった。



“失敗を帳消しにするたくさんの失敗があった。我々は大変難しいゲームになるであろうと皆が予測していた。ノルウェーは明らかに激しいプレーを仕掛けて来た。そしていつもは我々が見せるリズムを崩しに来た。そして我々は堂々と受けて立った。それは私に選手達を誇れるものとした。時に物事は思い通りに運び、時には思い通りに運ばない。私は選手達そして彼女達の努力を大変誇りに思う。 1-0 とリードされてから勝利を収めた。これは選手達に大変な自信となる。それは今大会に限った事では無く、この次に参加する大会にも通じる。先制ゴールを許した時は本当に自信を無くしたが、すぐに同点に追い付いた。それが重要であった。” 試合後 Tom Sermanni Matildas 監督は語った。 
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この日2ゴールの Simon は “ 大会に入ってからずっとゴールを上げられる事を待ち望んでいた。 そして遂にゴールを決められて自信が付いた。2ゴール目はボーナスだ。“ この様に語った。 

Match Details:
FIFA Women’s World Cup – Group D
Australia 2 (Kyah Simon 57’ 87’)
Norway 1 (Thorsnes 56’)
Wednesday 6 July 2011, Leverkusen
Referee: Estela ALVAREZ (Argentina)
Assistant Referee: Maria ROCCO (Argentina) & Yoly GARCIA (Venezuela)
Fourth Official: Silvia REYES (Peru)

Westfield Matildas starting-lineup: 1.Melissa BARBIERI (gk)(c), 3.Kim CARROLL, 4.Clare POLKINGHORNE , 7.Heather GARRIOCK, 8.Elise KELLOND-KNIGHT, 9.Caitlin FOORD (6.Ellyse PERRY 89’), 10.Servet UZUNLAR, 11.Lisa DE VANNA , 14.Collette McCALLUM, 17.Kyah SIMON, 20.Sam KERR (5.Laura ALLEWAY 81’)
Substitutes not used: 18.Lydia WILLIAMS (gk), 2.Teigen ALLEN, 12.Emily van EGMOND, 13.Tameka BUTT, 15.Sally SHIPARD, 16.Lauren COLTHORPE, 19.Leena KHAMIS 21.Casey DUMONT (gk)
Yellow cards: Kim Carroll 45’, Heather Garriock 68’ Red cards: Nil

Norway starting line-up: 1. HJELMSETH (gk) (12. SKARBO 46’), 3. MJELDE, 4. STENSLAND (c), 7. RONNING, 10. PEDERSEN, 14. TOFTE IMS (9. HERLOVSEN 82’), 15. GARDSJORD, 16. THORSNES, 17. MYKJALAND, 18. MIENNA, 19, HAAVI (6. W HEGLAND 46’)
Substitutes not used: 2. HOLSTAD, 5. S LUND, 8. VIKESTAD, 11. KAURIN, 13. GISKE, 20. RYLAND, 21. KNUTSEN (gk)
Yellow cards: Gardsjord 90’ Red cards: Nil

準々決勝の相手は1次リーグ最終戦でアメリカを破ったスウェーデンと現地時間7月10日に Augsburg で対戦する。
そしてその勝者がなでしこと準決勝で対戦する。

この試合のポニーテールにした線審、可愛らしかったなぁ….. 準々決勝以降登場するかな….


ブラジル戦、赤道ギニア戦のメンバーは下記の通りだった。
Match Details:
FIFA Women’s World Cup – Group D
Australia 0
Brazil 1 (ROSANA 54’)
29 June 2011
Borussia Park, Mönchengladbach
Local kick-off: 6.15pm (30 June, 2011 - 2.15am AEST / 1.45am ACST / 12.15am AWST)
Referee: Jenny PALMQVIST (Sweden)
Assistant referees: Helen KARO (Sweden) and Anna NYSTROM (Sweden)
Fourth official: Thalia MITSI (Greece)

Australia starting line-up: 1.Melissa BARBIERI (gk) (c), 3.Kim CARROLL, 7.Heather GARRIOCK, 8.Elise KELLOND-KNIGHT, 9.Caitlin FOORD, 10.Servet UZUNLAR, 11.Lisa DE VANNA, 12.Emily van EGMOND (15.Sally SHIPARD 61’), 13.Tameka BUTT (4.Clare POLKINGHORNE 86’), 14.Collette McCALLUM, 17.Kyah SIMON (20.Sam KERR 79’)
Substitutes not used: 18.Lydia WILLIAMS (gk), 2.Teigen ALLEN, 5.Laura ALLEWAY, 6.Ellyse PERRY, 16.Lauren COLTHORPE, 19.Leena KHAMIS, 21.Casey DUMONT (gk)

Brazil starting line-up: 1.ANDREIA (GK), 2.MAURINE, 3.DAIANE, 4.ALINE (C), 6.ROSANA, 7.ESTER, 8.FORMIGA (15.FRANCIELLE 84’), 10.MARTA, 11.CRISTIANE, 13.ERIKA, 14.FABIANA
Substitutes not used: 12.BARBARA (GK), 21.THAIS (GK), 5.RENATA COSTA, 9.BEATRIZ, 16.ELAINE, 17.DANIELLE, 19.GRAZIELLE, 20.ROSEANE

ブラジルの Marta のドリブルは凄かった。ペレみたいだった…




Match Details:
FIFA Women’s World Cup – Group D
Australia 3 (Leena Khamis 8’, Emily van Egmond 48’, Lisa De Vanna 51’)
Equatorial Guinea 2 (Anonman 21’ 83’)
Sunday 3 July 2011, Bochum
Referee: Gyoengyi GAAL (Hungary)
Assistant Referee: Cristina CINI (Italy) & Natalie ASPINALL (England)
Fourth Official: Bibiana STEINHAUS (Germany)

Westfield Matildas starting-lineup: 18.Lydia WILLIAMS (gk), 3.Kim CARROLL, 7.Heather GARRIOCK, 8.Elise KELLOND-KNIGHT, 10.Servet UZUNLAR, 12.Emily van EGMOND, 14.Collette McCALLUM (c) (4.Clare POLKINGHORNE 77’), 15.Sally SHIPARD (11.Lisa DE VANNA 46’), 16.Lauren COLTHORPE, 19.Leena KHAMIS, 20.Sam KERR (2.Teigen ALLEN 69’)
Substitutes not used: 1.Melissa BARBIERI (gk), 5.Laura ALLEWAY, 6.Ellyse PERRY, 9.Caitlin FOORD, 13.Tameka BUTT, 17.Kyah SIMON, 21.Casey DUMONT (gk)
Yellow cards: Lisa De Vanna 71’  Red cards: Nil

Equatorial Guinea starting line-up: 1. MIRIAM (gk), 2. BRUNA (21. LAETITIA 82’), 3. DULCIA, 4. CAROLINA, 5. Ana CRISTINA, 6. VANIA, 7. DIALA, 9. DORINE, 10. ANONMAN (c), 14. JUMARIA (12. SINFOROSA 65’), 15. CHINASA (17. ADRIANA 57’)
Substitutes not used: 8. EMILIANA, 11. NATALIA, 13. YAO (gk), 16. LUCRECIA, 18. Maria ROSA (gk), 19. FATOUMATA, 20. CHRISTELLA
Yellow cards: Anonman 40’, Ana Cristina 46’, Sinforosa 78’  Red cards: Nil

この試合ではハプニングがあった。
オーストラリアが Leena Khanis のゴールで先制した8分後の16分、 Khamis が放ったシュートがポストを叩きそのリバウンドを何と赤道ギニア DF Bruna が手で掴んでしまった。しかもそれから2~3秒も掴んだままでようやく2~3秒後に地面に落としたらしいが。この明らかにオーストラリアにPKを与えるべきプレーにハンガリー人の Gyoengyi Gaal主審は何も笛を吹かなかったらしい。この判定は試合結果を左右するものでは無かったが FIFA も本当に副審を増やす事を決めればいいのに… と思うんだけどなぁ……





Matildas か Sweden か。相手にとって不足なし。 この試合結果も楽しみである。

それにしても日本は暑いなぁ....ドイツに行きたかったなぁ......

北朝鮮2選手が陽性反応... FIFA Women's World Cup

2011-07-07 | FIFA Women's World Cup
Two North Koreans test positive for steroids at womens World Cup

7月7日 FIFA は Women’s World Cup において北朝鮮の2選手、 Sun Song Jong と Sim Jong Pok がドーピングテストの結果陽性反応が出て禁止薬物アナボリックステロイドを使用していたとの事を発表した。
FIFAは北朝鮮代表の2選手、Song Jong Sun と Sim Pok Jong の2人がドーピング検査に於いて A サンプルが陽性反応を示していたので暫定的に6日 Bochum で行われたコロンビア戦を出場停止とする処置をとったと発表した。
“これはワールドカップでは珍しい出来事だ。しかし二つの陽性反応サンプルが同じチームの選手から出たと言う事は我々は調査せねばならないと言う事だ。”この様に語ったのは FIFA Chief Medical Officer の Jiri Dvorak 博士だ。
2選手は初戦のアメリカ戦、第二戦のスウェーデン戦の試合後に検査を受け彼女達のサンプルは東ドイツの Kreischaにある世界反ドーピング研究所とケルンの German Sport University に送られた。
“今日は大変悲しい日だ。” Dvorak 博士はこう話した。
Theo Zwanziger DFB 会長は “この出来事はスポーツ選手の成功はいかなる事も可能であると言う意味を持つ北朝鮮における非人道的な印象を強調させるものだ。スポーツの成功は政府のプロパガンダに使われる。FIFA の検査過程はアンチドーピング運動には有効に思われる。”と北朝鮮を批判。そして FIFA の検査方法はステロイドを使った選手を捕まえるのに有用だと認めている。
FIFA は北朝鮮の2選手の前に、6月25日に薬物使用の疑いがあり大会出場停止にしているコロンビア GKの Yineth Varon の処分等の結論はまで出していない。



1次リーグの全日程が終え、この新聞記事を見つけた。 Sun Jong Song も Pok Sim Jong 昨年の AFC からの代表メンバー。 このワールドカップが終われば9月から中国でロンドン五輪予選が行われる。アジアからの出場枠はワールドカップより少ない2カ国。 オーストラリア、北朝鮮、地元中国、そして若手の成長著しい韓国を相手にせねばならないがこの薬物使用の事で北朝鮮はどうなるのだろう..... チームが処分されるとは考え難いが、DFのレギュラーを失う事となると....



ところで澤は果たしてロンドン五輪までなでしこでやってくれるのだろうか....



なでしこ3連勝ならず…厚い?欧州勢の壁….

2011-07-07 | FIFA Women's World Cup

昨日 Augsburg で行われたなでしこのグループリーグ最終戦 England 戦は残念ながら 0-2 の黒星。
2連勝で準々決勝進出は既に決めていたものの England に次いでグループ2位に留まった。
この試合中継を観終わって真っ先に思ったのは…..

フランスがドイツに勝つか引き分けてくれないかなぁ…..

この試合の後にテレビで放映された Group A のドイツ対フランス戦を起きてテレビ観戦する元気はなかったけどドイツはやはり強かった。準々決勝の相手は大会2連覇中の優勝候補でしかもホスト国のドイツとなってしまった。
少しでも上位に進出する為には、少しでも大会を早く後にしない為にも出来ればドイツやアメリカ、ブラジルと言った“格上”には最後まで当たって欲しくなかったなぁ….
ドイツは4年前のワールドカップの1次リーグそして北京五輪の3位決定戦でも対戦し敗れている….

しかしドイツ戦のフランスの戦いっぷりを見ているとそんなに easy な相手でない事が良く解った。でも反対に世界ランク6位のフランスがここまで出来たのなら4位の日本も…と少し勇気付けられた。
でも世界ランク10位の England にこういう負け方をするとなぁ…….

England face tough test against skilful Japan at World Cup

England は5日火曜日 Augsburg で“女子サッカー界のバルセロナ”との準々決勝進出の為に必要な勝点1が必要な対戦に臨む。日本ブランドの技術は New Zealand 戦そして特に続くメキシコを 4-0 で粉砕した試合で充分に証明された。
しかし Hope Powell 監督率いる England 代表はハイテンポで強引にシュートを放つその態度は何かをもたらすと感じている。
“日本はサッカーの世界で列強の1つと思っている。彼らの小回りが利きシャープなプレーは偉大で大いに見るに値する。我々のプランはタイトにそして間を詰めてプレスをかけてすこしの蹴りを入れる。彼らが肉弾戦を好むとは思えない。我々は対戦相手に何をすべきかを解っている。そして出来ればその日に勝利を収めたい。” England の左 SB Rachel Unitt は Group B の首位を行くチームの事をこう語った。
大会前Jon Herdman New Zealand 代表監督はカタルーニャのチームと比較をしていた、そして反対に日本戦では他のチームではされなかった様にポゼッションを奪われ試合を支配された。しかし Herdman のチームは England 戦の最後の30分にその溝を埋める事が出来た。

“あの時は…ここに来る前に私達はアメリカとスウェーデンと試合をし非常に良くプレー出来た。そしてこここにやって来た、私は何がどうなったか全くわからない。 恐らく緊張感が我々を良くしたのだろう。”
Dresden で0-1 の劣勢から重要な勝利を収めた Unitt はこの様に語った。

“第二戦も再び私達の立ち上がりは今一だった。しかし私達はいつもすぐにペースを掴み結果を出せると信じていた。 New Zealand 戦も私達は上手くやれるとは思っていなかった。 私達は2つのクロスとルーズボールを拾ったところから2ゴールを奪った。私達はそれから学んだ。 我々に就いては、もし我々が格下であるならばよくプレー出来そして結果を得られる。そして勝利が期待出来そうな試合は苦戦する。 だから我々はどうすべきかを学ぶ必要がある。
日本戦に就いては我々は格下であると自覚して試合に臨む‐日本は世界ランク4位で我々は10位だ。私達は彼女達を格上に見ている。

引き分けても充分にグループ2位で準々決勝戦進出に充分である。勝てばグループ首位で Group A の2位チムと準々決勝で対戦する。 大会前に優勝候補であった開催国でグループ首位になる為にはフランスを破らねばならないドイツと準々決勝で対戦するとまだ決まった訳ではないがしかし結果はどうであれ England の地位は格下であり大会の残りを充分に自信を与えられたように試合に臨める。それは恐らく悪い事では無い。

“私達はフランスかドイツと対戦する。かつて彼女達を破った事が無いと思うが我々が対戦した相手はみなタフな相手ばかりだ。どこが相手であろうとタフな試合になるだろう。グループ首位になる事は私達だけでなく次のラウンドで対戦する相手にとっても大変な手助けとなる。少しばかりの自信と強みを私達に与えるだろう。” Unitt はこの様に語った。

試合前の英国紙やメディアの論説を見ると日本をかなり警戒する記事ばかりだった。グループリーグ初戦で 1-1 と引き分けたメキシコを 4-0 で粉砕するところを見せつけられたらこういう印象を持つのは当然だろう
しかも既に勝抜けを決めている日本に対して負ければグループリーグ敗退もある England 。私もなでしこは少なくても引き分けるだろうと“楽観”していた。

また FIFA のホームページでは England 戦を前に Kelly Smith と 宮間あやのインタビュー記事が掲載されていた。4年前も1次リーグで日本と England は対戦している。その時は 2-2 で引き分けた。そして England は Smith が日本は宮間がそれぞれ2ゴールずつ挙げた。 
インタビューの内容は両者とも相手をかなり respect していた。(まぁ当たり前か….)
宮間のFKはこの時から有名で England 戦の得点も FK から。特に2得点目は試合終了直前の直接FKからの“一蹴り”が決まった貴重な同点ゴール。 その瞬間を Smith は“ England女子代表 史上ワールドカップでの初勝利を逃した瞬間”と述懐しており、宮間の FK を “ どこでも自分の思うところにボールを蹴る事が出来る。それは大いに見るに値するものであるが出来れば私達が相手でない時に見たい。“と語っている。
宮間も Kelly の事を“チームのベテランのDFがあっさりと振り切られそしてゴールを決めた。 彼女のプレーのレベルには本当に深く印象付けられた。明日の試合も彼女を個人では止められないから組織で対応せねばならない。”この様に語っていた。 
そして Smith はここまでベストな football をしてない、日本は限られたタッチで上手くボールを回して前線へ上がって来る。そして特に前線の動きが良い。彼女達はマークするには難しい。そして大変に早い….となでしこ達を称賛。
そして宮間は今のなでしこは海外でプレーする選手が増えテクニックが上がっており4年前よりチーム力が上がっているNew Zealand, Mexico 相手に試合を支配していたが England はより上のランクにいるただ上背があるだけでなく戦術的にも技術的にも優れている。これは大きな挑戦になるだろうと語っている。

こう言ったインタビュー記事を読んだ時は日本に分があると思ったのだけど…



England reach World Cup last eight with impressive win over Japan

“チームの良いパフォーマンスの一端を担ったとは思わない。全ての選手達は大変なハードワークをこなした、今夜選手達の疲れた脚が多くあるだろうがそれがチームパフォーマンスだ。我々全てが必要だったものだ。”中盤の真ん中でプレーした Jill Scott はこの様に試合後語った。

労をいとわないのはゲームプランの一つだった。 しかし日本のバルセロナスタイルは成果を見せなかった。これまで敗れた事の無いなでしこは長時間に渡りボールを支配した。しかし堅いバックラインと後方から前線までの称賛に値する粘り強さがボールを支配されている間もチャンスを作らせなかった。
“我々にはゲームプランがあった。選手達はそれを遂行した。我々はグループの首位で通過したがそれは我々の自信を高めてくれたにすぎない。我々は very very good で選手達を本当に誇りに思う。我々の野心は1次リーグ突破だった。我々はまだ大会に居る。まだ国には還っていないそれが England にとって素晴らしい事だ。我々は何人か選手を入れ替えた。それが功を奏した。しかし我々はこれがチームで戦うゲームであると常に解っている。これからの対戦相手が誰でも。 Sophie Bradley は素晴らしかったそしてJess Clarke の前半も素晴らしかった。数人の選手交替を行ったが選手達は本当に良くやってくれた。”

Hope Powell England 代表監督は試合後こう語った。

Powell 監督は4年前中国で準々決勝戦でアメリカに敗れたメンバーよりも強いと感じている。



試合は3試合同じスタメンで臨んだなでしこに対して England はスタメンを4人替えて日本戦に臨んだ。
なでしこは近賀、岩清水、澤、宮間、大野、安藤、永里の7人が4年前の England 戦を経験しており England はJill Scott, Stoney, Smith そして White が4年前の日本戦に出場していた。この試合でスタメンだった Anita Asante は4年前は出場機会が無かった。

それは日本対策だろうがこの前に対戦した New Zealand Ferns と方策を替えて来るのも当然だろう。その Ferns には先制を許し終盤の連続ゴールで逆転勝利を収めた。

大会前から膝に不安を抱える Fara Williams と Faye White はベンチスタートとなり21歳の Anita Asante と チーム最年少のSophie Bradley がスタメンに。New Zealand 戦で交替出場でインパクトを見せた Jess Clarke と Karen Carney がYankey と Eni Aluko に替ってスタメン起用された。

そこにはどのチームの監督も抱える“悩み”を持っている事がここでも解った。

選手達は試合で起用される為に必至だ。選手を外す事は大変つらい事だ。選手全員は本当にハードワークをこなしており全員母国の為にプレーしたいと願っている。“

Casey Stoney は警告を受けている。日本戦に出場してもう1枚イエローカードを貰うリスクを冒すか。彼女のCBのパートナーである Faye White は膝の手術後調子が100%ではない。勝点1に留めて彼女を休ませるか?
New Zealand 戦で途中出場で結果を見せた前線のKaren Carney と Jess Clarkは日本戦はスタメン起用すべきか?そうした場合誰を外すか?
2列目の Kelly Smith は攻撃時に能力を発揮する。かれはFWとしてスタメンで起用すべきか? 
守備的 MF Jill Scott も攻撃時は相手に脅威を与える。もし New Zealand が Mexico を敗れば普段は起用出来ない選手もピッチに送り出せる….
チームのフォーメーションは 4-3-3 , Smith, Clarke の後方に Carney を置きClarke と Ellen White が両サイドに開く。 New Zealand 戦の最後のフォーメーションが本質的なフォーメーションだ。しかしいくつかの変化も興味がある。

試合後 Powell 監督は直前まで日本戦のスタメン決定を悩んでいたと地元マスコミに語ったらしい。

なでしこの試合の入りは悪くは無かった。ボール回し良く England ゴール前に迫るシーンも。しかし16分中盤から Carney から送られたロングフィードに走り込んだ White がそのままループシュートを放ちGK海堀の手をかすめてなでしこゴールに吸い込まれる。 DF鮫島と熊谷の間にうまく走り込んだ Whiteそしてバウンドしたロブだったがこの先制ゴールは試合を左右するものとなった。

“ワールドカップで得点を決める感覚なんて想像も出来ない。こんな大会でプレーする事はキャリアーにとって最高の事だ。チームを助ける為にスコアーシートに名前が載る事は嬉しい。我々はみなチーム一丸となりゲームプランを遂行する。しかし今回は本当に機能した。私達には常にハードにプレスし動き回る選手がいるそして90分それを続けた最後には成果が上げられる。我々は勝利に値する試合をしたそして勝点3を挙げグループトップで1次リーグを終えた。
私達はもしベストになりたければベストなチームを破らねばならない事を知っている。だから今我々が準々決勝に進出した事が嬉しい。日本は偉大なチームだ。そして我々はリアルにファイトした。ハードなゲームであったが我々は偉大な勝利を得る事が出来た。そしてそれは好チームのパフォーマンスだった。“

この試合の Woman of the Match に輝いたWhite はこう語った。



White は38分にもオーバーヘッドでなでしこゴールを襲ったがここは海堀がファインセーブで弾き出す。
なでしこも England PA付近まで迫るがBradley が強烈なタックルを浴びたり特にゲーム主将の Asante, Casey Stoney らのチェックはシュートシーンを創らせずm近賀のクロスを GK Bardsley が弾き出す等タフなディフェンス。ただしこの日のなでしこは GK Bardsley に見せ場をあまり創る事が出来なかった。

60分に4年前のワールドカップで日本相手に2ゴールを叩きこんだ Kelly Smith が投入される。
“彼女は自分自身に怒りを感じていただろう。 恐らく自分の知っている自分が出来る通りにプレーできていなかったのだろう。 それがフラストレーションになっていたのだろう。”  Powell 監督はこう語った。
そして66分 England に追加点が生まれる。 左サイドから Rachel Unitt のクロスを拾った Yankey がなでしこゴールに蹴り込んだ。 この時の Yankey のポジション。オフサイドでは無かったか….。しかしあの位置にいた Unitt に自由にボールを持たせすぎたなぁ….
その後もJil Scott に決定的なシュートを放たれたが海堀が必死にクリアー。さすが世界ランク10位。
New Zealand, Mexico とは違うなぁ…と感心してしまった。

なでしこベンチも75分に阪口を下げて岩渕を、82分には川澄を大野に替えて投入し前線の枚数を増やす。( 56分には安藤を下げて丸山を入れた。) しかしシュートになかなか持ち込めない。 岩渕、丸山のドリブル突破も限界があった。それにこの日のカナダ人 Chenard 主審 、ちょっと England 寄りの笛を吹いていなかったか…
2度ほどなでしこに与えられるべき CK がGKにされていた…..
だけどこの日のなでしこは最後まで得点の可能性を見せられなかった。終盤に2度ほどシュートを見せてくれたけど….
北京五輪ではノルウェーに勝利を収めたが、やはり欧州の地で欧州の代表から勝利を挙げるのは男子でも女子でも容易でない事を再認識させられた気がした。

Match details
England (4-4-1-1): Bardsley; A Scott, Bradley, Stoney, Unitt; Carney, J Scott, Asante, Clarke (Yankey 46); K Smith (Aluko 62); E White (Bassett 90).
Subs not used: F White, F Williams, Brown (g), Houghton, Susi, Rafferty, Chamberlain (g).
Goals: White 15, Yankey 66.
Japan (4-4-2): 海堀; 近賀, 岩清水, 熊谷, 鮫島; 大野 ( 川澄 82 ) , 阪口 (岩渕 75), 澤, 宮間; 安藤 (丸山56), 永里.
Subs not used: 山郷 (g), 矢野, 福元 (g), 宇津木, 上野辺, 田中, 高瀬.
Referee: C Chenard (Canada)

Women's World Cup: England out to dethrone Germany

England のストライカー Kelly Smith は自らの手でドイツの進撃を止める事を望んでいる。と日本戦の前に英国メディアに語っている。
“ワールドカップで私達が優勝する事があなたの夢かもしれないが今の私はグループリーグを突破する事に集中している。前回のワールドカップ王者で欧州選手権王者のドイツをドイツの地で破る事が出来れば素晴らしい事だ。”
“恐らくどこかの代表チームが彼らの連覇を止めるだろうが誰が解るだろうか? ホスト国のドイツは史上はじめてワールドカップ3連覇達成を目標にしている。しかし開幕2連勝を飾ったのに地元マスコミはスロースタートと評判は良くない。
日本のストライカー澤穂希も“ホスト国が勝てないと言う事は常に良い事だ。”と語っている。
England 代表歴106試合43ゴールを挙げている Smith と澤が英国メディアでも並び称される事が解った。

England vs Germany, Deutcheland vs England …. 男子サッカーでは数々のドラマを生んで何十年に渡って語り継がれる戦いを繰り広げていている両国間…まぁ最近ではドイツの方が優位だけど…
女子サッカー界でもドラマが繰り広げられようとしている。

だが女子サッカーの世界ではそのレベルに日本も堂々と並んでいる、いや少し上を行っている…

だが Kelly Smith に言わせて貰う。ドイツの大会連覇を先にストップする挑戦権を得たのは我らがなでしこで、彼女達が歴史を創る可能性があるのだと言う事を。

なでしこがんばれ。

FIFA Women’s World Cup 序盤のスキャンダル

2011-07-04 | FIFA Women's World Cup
5年前 Samurai Blue が世界の壁に阻まれたドイツの地でなでしこは2連勝のスタート。準々決勝進出を決めてくれた。
他の試合ももっとテレビ観戦したいのだけれど Copa America が“開幕したおかげ”で放映試合数が減ってしまった。
まぁ準々決勝以降のハイレベルな戦いはかなり見られそうだけど… Women’s World Cup も Copa America も準々決勝以降が大いに楽しみ。そこに我らがなでしこがいる事に幸福を感じる。出来れば今回の Copa America にもザック Japan が登場してくれればもっと最高だったんだけどなぁ….

日本のマスコミではあまり“取り上げられない FIFA Women’s World Cup “ であるが地元ドイツそして参加国であるオーストラリア、ニュージーランドそして英国の新聞では大いに報道されている。 言語がもっとわかれば南米や他の欧州のメディア報道も追い掛けるんだけど……
大会序盤。 気になる“スキャンダル記事”を他国の新聞報道で見つけた….

FIFA hits out at Nigeria coach for anti-lesbian comments

FIFA は6月29日水曜日 Eucharia Ucheナイジェリア女子代表チーム監督が同性愛を”ダーティー” なものとしチームからレズビアンを排除した事を認めたと言うコメントに批判の意を表した。
FIFA の女子サッカー大会責任者であるTatjana Haenni はドイツの地元局 ARD に“ FIFA はいかなる差別発言に反対の立場を取る”と言うコメントを残した。
そして Haenni 氏は Uche 本人にこの件を話し合いそしてナイジェリア協会に今後の対応を訊ねると話した。
“我々はここFIFAの大会は常に中立の立場を取っていると示す最高の場と考えている。” Haenni 氏はこう付け加えた。
大会開幕前の6月26日付の New York Times で Uche 監督は同性愛をダーティーで宗教上にもモラル的にも反するものと表現した。

Group A に属していたナイジェリアは初戦のフランス戦を 0-1 で落とすと Uche 監督はチームから2009年に監督に就任以来レズビアンの選手を排除していた事を述べた。
“レズビアンは我々のチームにとって本当に大きな問題だった。しかし私が代表チーム Super Falcons 監督に就任以来レズビアン選手を一掃する事に従事して来た。 今はレズビアンの選手はいない。私はレズビアン問題を黙認する事は出来ない。 
30日に Frankfurt でナイジェリアが対戦するホスト国ドイツ代表は Uche の所見にはノーコメントを通している。ドイツの第2 GK Ursula Holl は女性と結婚しており第1GK のNadine Angerer はBisexal ( 両性の心性をもつ。両刀使い ) である事をオープンにしている。



In African Women’s Soccer, Homophobia Remains an Obstacle - New York Times

2009年にナイジェリア女子代表の最初の女性監督に就任する少し前から Eucharia Uche 監督はチーム内にレズビアンがいる事が厄介な問題として問題になっていた、とあるセミナーで述べた。
2年間に渡ってドイツで開催される FIFA Women’s World Cup へ臨むナイジェリアチームの強化の一環として Uche 監督は宗教を用いてそれは “ ダーティーな問題“であり”宗教的に倫理的に間違ったものである“としてチームから同性愛抗議を排しようとした、と語った。
Uche は一度も自分の選手達が同性愛行為をしているところを見た事は無いと語っている。その替りに、彼女は噂に頼った。それはナイジェリアチーム内でレズビアン行為が通常化していたという彼女の確信をニュース等にリークしたと語った。
大会前のキャンプ地オーストリアの Saalfelden で Uche 38歳は電話インタビューで“噂が大きくなれば人々はそれが起こっていると信じ出す。”
3月に The Daily Sun 紙も同様の記事を載せている。James Paters前テクニカルアシスタントは何人かの選手を代表から外したがそれは“彼女達は良くない選手であった為では無くレズビアンであったからだ。”と語っている。
“レズビアン問題は常だった。私はそれが肉体的な戦いでは無いと理解する為にここへ来た。我々はチームをコントロールし抑制する為にあらゆる干渉を見抜く必要がある。それは過去に触れられる事の無かった事だった。
同性愛行為が広く不道徳的だと信じられている大陸では時にはレズビアン行為は村八分ものである。南アフリカやジンバブエでは時折女性が同性愛行為から“正しい道に導く”としてレイプされる事もある。
例えば2008年、南アフリカで著名な女子サッカー選手でレズビアンであった Eudy Simelane 31歳が殺害された。 例え彼女の刺殺が暴行犯の1人が強盗の為に襲ったと証言しても Simelane の死はゲイやレズビアンに対する暴力として注目されてしまった。
昨年、ワールドカップ出場6回目を決めたナイジェリアは同じ大陸代表となった赤道ギニア代表を少なくとも1人もしかして2人の男性選手を起用していると非難した。赤道ギニアの役員達は根拠の無い告発と呼びアフリカ大陸間のライバルの“劣等なコンプレックス”から来るものと述べている。
この抗議はアフリカ大陸連盟から却下されたが Uche は“その事が明らかにされるまで誰も男性か女性かどちらがプレーしたかとは言えない。”と語っている。
スポーツ界のレズビアン問題はアフリカの女子選手に限った事では無い。何人かの元米国女子代表選手達は間接的な影響を恐れてゲイスタイルの生活をいやいや公開した。そして今は男女平等になって来てもレズビアンは大学バスケットのリクルートに於いて敏感な問題として残っている。

しかし同性愛問題はアフリカでは多くの部分で大きな社会問題としてタブー視されている。ナイジェリアでは北部のムスリムと南部のクリスチャンに分けられており同性愛行為は禁じられゲイやレズビアンを自認する者は人を悩ませたり怪文書の危険にさらされていると専門家は語っている。 ナイジェリア北部ではゲイの男性達がホモの溜まり場と称され投石殺される危険がある。 ある女性選手 Tumi Mkhuma はかつてレイプされ妊娠をしてしまったと語っている。自分の赤ちゃんを亡くした後彼女は“2度自殺を”試みたそうだ。 そして今もその時の苦しみから逃れられず“時々死にたくなる。”と彼女は言った。
ナイジェリアでは Uche の挑戦に関してレズビアンの選手達はその事を明らかにして生活をしていそうにない、それは代表での地位を失うと欧州やアメリカでプロ選手としてスカウトされる機会を失うリスクがあるからだとナイジェリア人作家のAzuah氏は語っている。
“私は彼らがどの様な選択をしたか解らない。自分達を守る為に自分の生きる道を見つけた同性愛者達を知っている。恐らく何人かは性転換をしただろう。誰がわかるのだろう?最も重要な事はたとえそれが彼らを不愉快にするだろうが公的な権限を与える事だ。” Azuah は語ったている。
ナイジェリア代表チームのGK で主将でもある Precios Dede は監督の決定に就いて大会前の電話インタビューで彼女は自分はその問いに応える立場に無いと述べながら“私は何も知らない。彼女が貴女に語った事は事実だ。”と述べた。

 

Eucharia Uche 氏はナイジェリア女子代表監督に就任した最初のナイジェリア人女性らしい。
FIFAは Uche 監督の発言は“同性愛者”への差別発言とみなす立場を取っている。
ナイジェリアは結局30日にドイツにも 0-1 で敗れ2連敗を喫し1次リーグ敗退が決まった。
アテネ五輪で日本はナイジェリアに 0-1 で敗れ準々決勝進出を阻まれた苦い思い出がある……

North Korea blame lightning strike for defeat by USA

7月2日 Augsburg で行われたスウェーデン vs 北朝鮮は 1-0 でスウェーデンが勝利を収めた。
アジア地区代表の北朝鮮はこれでアメリカ戦に続いて2連敗。残念ながら1次リーグ敗退が決まった。 
何とかアジア代表として勝上がってもらいアジア地区の出場枠確保を…と思っていたのだけど….



6月28日には Dresden で優勝候補アメリカに 0-2 の黒星スタートとなった北朝鮮であったが試合後金光民監督は
“多くの主力選手達が大会出発前の平壌での合宿中に練習中に落雷に遭い今大会ではベストメンバーを組めなかった。”と試合後の記者会見で述べていた。

“前半の我々は強さを見せたが後半に入り選手のスタミナ切れがおこりそれは我々の戦術を遂行できないものにした。選手達はベストを尽くした。
“試合前フィジカルコンディションの異変があった。それは予想出来なかった異変だ。我々の選手達はあまり体調が優れなかった。我々が平壌を出発する前に行った練習中にアクシデントが発生した。何人かは病院に担ぎ込まれ大会直前に現地入りした。平壌に滞在中に予期せぬ事故に遭い我々はとても試合が出来る状況に無かった。選手達は練習試合中に落雷に遭った。そして5人の選手が入院した。その試合は6月8日に行われた。
“GKと4人のストライカー達が最も深刻な被害に遭いそして数人の中盤の選手も。チームの医師はその選手達はとても大会に参加できる状態では無かったが選手達はさいごの1分までベストを尽くしてくれた。今日の試合に就いて選手達は必要な精神を以って臨んでくれたと思う。多くの選手達は若くて経験もない。しかし我々は全ての人達にベストをつくしたところを見せられたと思う。“この様に語った。



この件は対戦した Pia Sundhage アメリカ代表監督は対戦相手にそんな事が起こっていた事は知らなかったとのコメントを発した。

昨年中国で開催されたワールドカップ予選を兼ねた Asian Cup の決勝戦 ( オーストラリア対北朝鮮 ) のメンバーを調べると DF の3選手、Yun Sing Mi, Choe Yong Sim, Ra Un Sim そして FW の2選手 Kim Young Ae, Kim Kyong Hwa が大会メンバーに入っておらず、 Asian Cup ではスタメンだった MF Kim Chung Simと DF Yu Jong Hui がベンチスタートでアメリカ戦は結局起用されなかった。Asian Cup 決勝戦でベンチスタートだった選手を見てみると実に8人の選手がワールドカップメンバーにはエントリーされていなかった。
MF Kim Chung Sim は Asian Cup 準決勝の中国戦で延長戦に決勝ゴールを決めた選手だった。

アメリカ戦と同じスタメンで臨んだ第2戦のスウェーデン戦ではボール支配率を上げて攻勢に出る時間もあったが64分に Lisa Dahlkvist に決められた失点を取り返せなかった。最終戦のコロンビア戦( 6日 Bochum ) では何とか勝利を期待したい….

ベストメンバーを組んでいたら日本に並んで準々決勝進出となっていたかもしれない…..

それにしてもアメリカ対北朝鮮戦、録画に失敗してしもた。 なんてスカタンな俺じゃ…



Socceroos All Whites 戦、そして Serbia 戦で....

2011-07-01 | Aussie & Kiwi
Early goal leaves Herbert's men off pace

開始早々のオーストラリアの先制ゴールが滑りやすいフィールドに登場した時差ボケの New Zealand 相手に白星を得る結果となった。

試合は立ち上がり James Troisi, Brett Emerton が連続シュートを見舞う。
開始10分不慣れな左 SB のポジションを担った Brockie のバックパスを GK Glen Moss がファンブル。Josh Kennedy にそのこぼれ球を拾われそのまま無人のゴールにボールを蹴り込みオーストラリアに先制ゴールを喫した。
共にクリケットグランウンドの滑りやすいピッチでは足元にボールが落ち着かず中盤でのターンオーバーが続いた。
New Zealand も3連続CK、FK等チャンスを掴むが最後の詰めが甘くゴールを割れない。
20分 Brockie がクロスを上げたが長身 Chris Wood の直前で GK Coe がパンチングで弾いたのがニュージーランドの最初のチャンスだった。
この日 All Whites の中では最高のプレーを見せた Brockie はその直後も Shane Smeltz にナイスクロスを送るも Smeltz のシュートはGK  Nathan Coe の正面に。
38分に Troisi が左サイドからフリーで切れ込むがそこから放たれたショットは Moss の守備範囲だった。
All Whites は何とか同点に追い付くべき雨脚の激しくなった後半に臨むがノーマークの Josh Kennedy が59分ヘッドで追加点を決める。 
前半で負傷した McGlinchey と Andy Boyens を既に1ダースにものぼる“故障者リスト”に追加せねばならなくなった Herbert 監督は後半から Michael Fitzgerald とMarco Rojas を投入する。 
そして Ben Sigmund, Michael Boxall そしてJeremy Brockie で3バックを構成し Rojas が入り中盤が活性化されたが相手のゴールまで脅威を与える事は稀であった。
そしてロスタイム2分が経過しドリブルで切れ込んだ Robbie Kruse を Sigmund がファールで倒してPKを献上。終了15分前に投入された 米国 MLS でプレーするGK Jake Gleeson が Troisi のPKを止められずオーストラリアが 3-0 で勝利を収めた。 

FIFA ランクで両者は40ランクの差があるにも関わらず前の対戦では昨年ワールドカップ前にメルボルン MCG で行われた“壮行試合”。All Whites は 1-2 で敗れたものの健闘を見せたのでこの試合は2004年以来の対オーストラリア戦勝利が期待された。
しかし “アイスホッケーに適していていた。”と言われた Adelaide Oval で好結果を出せなかった。ニュージーランドはキックオフのわずか27時間前に現地に到着した、メキシコ戦のスタメンから5人の選手を入れ替えてオーストラリア戦に臨んだ。

Ryan Nelsen, Tommy Smith, Winston Reid そして Ivan Vicelichらレギュラー選手達の抜けた DF 陣は 2009年 FIFA Confederations Cup 以来の4バックを起用したが早々に失点を喫してしまい、59分にはDario Vidsic がTim Brown のマークを振り切り左サイドから上げたクロスにKennedy をフリーにし追加点を決められてしまった。
後半に Andy Boyens に替って起用されたMichael Fitzgerald はメキシコ戦とは異なり慣れた右SBで起用された為この日は良い動きを見せた。
しかしながらSmeltz, Wood そして Chris Killen ら攻撃陣は Lucas Neil のいないオーストラリア守備陣に脅威を与えられなかった。
中盤右サイドで起用されたMcGlinchery は Marco Rojas に替ってベンチに下がるまで比較的良い動きを見せていた。



Socceroos beat New Zealand June 5, 2011

Adelaide Oval で2線級で臨んだオーストラリアはそれでもSocceroos に復帰した長身ストライカー Josh Kennedy の2ゴールによって New Zealand 相手に強さを見せて 3-0 で勝利を収めた。
Neil, Ognenovski ではなくこの試合の CB は初めてMatthew Spiranovic とJon McKain が引き継ぎ Brett Emerton が Captain’s Arm Band を巻いた。 
Kilkeny は Asian Cup では途中出場で印象的な動きを見せられたが90分間機用されたこの試合ではそれほどでもなかった。
開始2分に Troisi が Wilkshire のCK から素晴らしいボレーシュートを放った。そしてそれ以降もよくチャンスに絡んだ。 Brisbane Roar でプレーをした小柄な Ditto Zullo はあまり守備で能力を発揮する機会がなかったが自分のやるべき事を行った。 むしろ Zullo は左サイドで Troisi の攻撃をサポートする場面が目立った。
Oiseck 監督には恐らく Zullo を左SB David Carney のバックアップメンバーの第一候補と映っただろう。

Asian Cup は怪我でメンバーから外れ8カ月ぶりに代表に復帰した Kennedy は豪雨の中最後までこの試合を見守った 21,281 人のサポーター達の前で9分と59分に連続ゴールを決めた。
若いJames Troisi がロスタイムにPKを決め観衆の前でTim Cahill, Harry Kewell そして Mark Schwarzer らのレギュラーメンバー抜きの Socceroos は実力を見せた。Holger Osieck監督もこの試合を選手達のテストの場と位置付けた。
3日前アメリカ Denver でメキシコに 0-3 で敗れ多くの中心選手を欠いた New Zealand に対してオーストラリアは GK Nathan Coe そして Troisi, Neil Kilkenny, Michael Zullo, Matthew Spiranovic さらに Jon McKain と言うこれまであまり起用されなかった選手達が90分間起用された。
Osieck 監督は後半に入りRhys Williams を Luke Wilkshire に替えて投入し, Robbie Kruse を Brett Holman に替えて Dario Vidosic を Emertonに替えてそれぞれ投入した。更に Rhys Williams, そして Alex Brosque らが後半からピッチに送られ、これまで御馴染みだった選手達Luke Wilkshire, Brett Holman そしてゲーム主将を任されたBrett Emerton らは次の Melbourne での Serbia 戦に向けて前半でベンチに下がった。 
Kruse はすぐにインパクトを見せVidosic もKennedy の2ゴール目をお膳立てする等存在感を見せた。Kennedyはその後Alex Brosque に替ってベンチに下がった。

All Whites 達も決して恥じる様なパフォーマンスでは無かく中盤では結構ボールをつないだがKosta Barbarouses, Shane Smeltz そして Chris Woodらが放ったシュート以外ゴール前で脅威は見せられなかった。 
Luca Neil はこの日は起用されず同様に出場機会のなかった Sasa Ognenovski と共に Serbia 戦で起用されるとみられている。

“ この試合を終えて、私は何人かの選手達が非常にポジティブにプレーしんで非常に楽しんで見る事が出来た。
何人かの選手は久々の代表でもプレーだったがそれでも個人のプレーの質に感服した。特に Michael Zullo と Troisi の左サイドでの動きは目を見張るものがあった。 私は守備陣を注視していいた。 それは重要な事であったがこの日は新たに代表に加えられそうな選手を見つける事が出来た。“
A-League 入りが噂されている Harry Kewell に就いては
“もしそれが本当ならば A-League にとっては素晴らしい事となるだろう。” と語った。



Adelaide Oval Adelaide, Australia
Sunday 5 June Crowd: 21281
Australia 3 (Josh KENNEDY 9’, 59’; James TROISI pen 90+3’)
New Zealand 0
Halftime: 1-0
New Zealand: 1-Glen MOSS (GK / 18-Jake GLEESON 77’), 4-Ben SIGMUND, 8-Tim BROWN (c / 23-David MULLIGAN 85’), 9-Shane SMELTZ, 10-Chris KILLEN, 11-Kosta BARBAROUSES, 14-Michael McGLINCHEY (19-Marco ROJAS 56’), 15-Andrew BOYENS (13-Michael FITZGERALD 46’), 16-Michael BOXALL, 20-Chris WOOD (17-Aaron CLAPHAM 63’), 22-Jeremy BROCKIE.
Substitutes not used: 12-Mark PASTON (rgk).
Coach: Ricki HERBERT
Cautions: Jeremy BROCKIE 49’
Australia: 18-Nathan COE (gk), 3-Michael ZULLO (17-Matthew McKAY 69’), 7-Brett EMERTON (22-Dario VIDOSIC 46’), 8-Luke WILKSHIRE (5-Rhys WILLIAMS 46’), 9-Josh KENNEDY (10-Alex BROSQUE 60’), 11-James TROISI, 14-Brett HOLMAN (23-Robbie KRUSE 46’), 16-Carl VALERI (13-Mark MILLIGAN 65’),, 19-Neil KILKENNY, 20-Matthew SPIRANOVIC, 21-Jonathan McKAIN.
Substitutes not used: 1-Adam FEDERICI (rgk), 2-Lucas NEILL, 4-Archie THOMPSON, 6-Sasa OGNENOVSKI, 12-Mitchell LANGERAK (rgk), 15-Mile JEDINAK.
Coach: Holger OSIECK
Cautions: Josh KENNEDY 51’



Socceroos hold their own against Serbs
All Whites 戦に快勝した Socceroos の次の相手はワールドカップでも対戦した Serbia だった。
Adelaide での New Zealand 戦からわずか48時間後にMelbourne で行われるこの試合にはかなり選手を入れ替えて臨む事が試合前から充分に予想されていた。
GKには Reading でプレーする Federic が Coe に替ってスタメン。 CB は Lucas Neil と Sasa Ognenovski の Asian Cup コンビ。ボランチも Vareli と Jedinak の“レギュラー”がスタメン起用。 右SHF Emerton, 右SB Wilkshire 左SHF Holman, 左SB Zullo らが Vareli と並んで連続スタメン。そして “地元” Melbourne Victory のストライカー Archie Thompson がトップに入ったが Robbie Kruse , Mitchaell Langerak の“地元選手”はベンチスタートとなった。



一方4日前にソウルで韓国を 2-1 で降しオーストラリア大陸に乗り込んだ Serbia 代表は Internazionale Milan でプレーする Dejan Stankovic こそ連続スタメンで起用されたが Petrovic 監督は GK Dakahiriman をはじめ6人の選手を入れ替えたスタメン起用。ワールドカップではスリリングな試合を演じオーストラリアが 2-1 で勝利をおさめたが、その時のスタメンで出場した選手は両チーム合わせてWilkshire, Neil, Emerton そして Stankovic, Kuzmanovic ら8人のみ。Beachamp、 Mark Schwarzer , Nemanja Vidic そしてBranislav Ivanovic らは不在で 3人の得点者の中でこの試合も出場したのは Holman だけで Cahill, Panteric らは合流していなかった。
開始早々 Zullo が左サイドを上がり素晴らしいクロスを上げるが惜しくもかつての Brisbane Roar 時代のチームメイト McKay はゴールを割れなかった。 更にオーストラリアはポゼッションを維持し主導権を握るもその時間帯は長くは続かなかった。
長友の僚友 Dejan Stankovic の繰り出すパスによってZoran Tosic, Adem Ljajic そして Zdravko Kuzmanovic らがオーストラリアゴールに迫ったりロングシュートを Federici の守るゴールに浴びせる。40分にはAdem Ljajicが 5m の至近距離からシュートを放つが GK Federic がストップ。

オーストラリアも地元でプレーする Thompson がチャンスを作り右サイドの Brett Holman に送り戻したところを Mile Jedinak が Damir Kahriman の守るゴールを狙うが DF 陣がクリアー。
ワールドカップでの活躍で今や Brett Holman は Socceroos に欠かせない中心選手。この試合でも Osieck 監督はBrett Emerton, Lucas Neill そして Luke Wilkshire らをベンチに下げても Holman は最後までピッチに残した。
61分には素晴らしいシュートを放ちゴールにこそ至らなかったがワールドカップでの同じ相手で奪ったゴールを彷彿させた。
後半に入り Serbia は Tosic の素晴らしいボールタッチが目立つようになるも決定機を作ったのはオーストラリア。しかし78分の Troisi が抜け出しGK Kahriman と1対1になる決定機を掴むがシュートは Kahrimanの正面に。
結局 Sebia ベンチは83分に Tosic 、89分に Stankovic ら主力をベンチに下げ両チームとも得点を挙げられず試合終了のホイッスルを聞く事となった。

ボール支配率ではオーストラリアが 53%と上回ったがシュート数ではオーストラリア 13 ( 枠内 6 ) に対しセルビア 17 ( 枠内 7 ) CKは2つずつだった。この時点で世界ランク16位のセルビアを無失点に抑えた事は評価されるかもしれない。



Melbourne Etihad Stadium Tuesday 7 June Crowd: 28000
Australia 0 Serbia 0

Serbia : 1-Damir Kahriman (GK ), 5-Slobodan Rajkovic ( 20 Neven Subotic 65’ ), 6- Nenad Tomaovic, ( 4 Milan Bisevac 75’ ), 7-Zoran Tosic, ( 13-Marko Miric 89’ ), 8-Adem Ljajic (17-Ranko Despotovic 65’ ), 10-Dejan Stankovic ( 18-Branislav Jovanovic 83’) 11-Jovan Damijanovic 15- Radoslav Petrovic, 16- Ivan Obradovic, 19-Milan Vilovic, 22- Zdravko Kuzumanovic (21-Veseljko Trivunovic 75’)

Substitutes not used: 23. Zeriko Brkic (GK), 30 Bojan Saranov (GK), 26 Dusan Petronijevic, 28 Pavel Ninkov

Coach : Vladimir Petrović

Qantas Socceroos: 1. Adam Federici (gk), 2. Lucas Neill (c) (21. Jon McKain 57'), 3. Michael Zullo (11. James Troisi 46'), 6. Sasa Ognenovski, 7. Brett Emerton (22. Dario Vidosic 57'), 8. Luke Wilkshire (5. Rhys Williams 57'), 14. Brett Holman, 15. Mile Jedinak (19. Neil Kilkenny 74'), 16. Carl Valeri, 17. Matt McKay, 4. Archie Thompson (23. Robbie Kruse 65')
Substitutes not used: 18. Nathan Coe (gk), 24. Mitchell Langerak (gk), 10. Alex Brosque, 13. Mark Milligan, 20. Matt Spiranovic

Coach: Holger OSIECK

Federici stars as Socceroos hold Serbia to draw

この試合に出場した Socceroos で最も株を上げたのは後半だけで4度のファインセーブを披露した GK Adam Federici。
特に後半 Zoran Tosic が何人ものDFをかわして放ったドリブルシュートを、そしてその直後にも 後方からはセルビア人サポーター達がものを投げ込む中 Ljajic のショットをストップ。
更に Nenad Tomovic , Radosav Petrovic のシュートも止めた。

試合後 Osieck 監督は“基本的にネガティブな事より多くポジティブな事を見る事が出来た。新戦力の発掘はまだまだ終わってはいない。チーム編成は拡張中だ。 我々は既に2,3人の Socceroos の核となる選手達を見つけた。それが最大の収穫だ。” この様に試合後答えた。
また Vladimir Petrovic Serbia 監督は“私はオーストラリアがこんな素晴らしい football をするとは大変驚いている。彼らは確かに大変強いチームで、それを我々に披露した。” こう語った。

Osieck takes positives from draw
2連戦を1勝1分で終えた Socceroos の Osieck 監督は Serbia 戦後
“エンターテインメントの点では良かったかもしれないがそれほどハッピーでもない。 何故ならこの試合で見たかった流動性に欠けていたからだ。 今我々は間違った決定をしている。我々はシンプルにボールを運ばずに複雑にプレーしているので時間が少しかかっている。”
“その一方で我々のチームは再び素晴らしい試みを行った。それがネガティブな事より多くポジティブな事を見る事が出来た、と云う事に繋がった。しかし私は常に完璧を探している。それは不可能だが決してあきらめるべきではない。”
しかしながら何人かのフレッシュな顔ぶれに手ごたえを感じている事も確かだろう。

2試合とも後半から起用されたRhys Williams、1試合半起用されたJames Troisi one match and a second half. 連続スタメンに抜擢されたMichael Zullo 、そして同様に New Zeland 戦で90分間起用され、続く Serbia 戦でも後半から投入されたJon McKain 更に2試合とも起用されたDario Vidosic 。

“恐らく彼らはかつて非主力選手だっだろうが今は全くそうではない。何人かの選手は充分に Socceroos の主力となりうる潜在能力を備えている。彼らは本当によくフィットして来ている。”
そしてワールドカップを怪我でメンバーから外れた Rhys Williams に就いては特別な賛辞を送った。
“ Rhys は様々な事が出来る素晴らしい選手だ。彼の様な選手が好きだ。彼を右SB で起用した。我々のその位置の層が薄いからだ。今は Luke Wilkshire がいるがもし彼に何かが起こったらバックアップが不在だ。彼は絶対的にそのポジションを任せられる。しかし彼は同時にCHF や中盤もこなせる多機能性を備えている。この次はそのポジションで彼を試してみたい。“

2004年のギリシア五輪で Serbia 五輪チームを率いてオーストラリア五輪チームと対戦した事のある Vladimir Petrovic 現代表監督は“現在のオーストラリアのレベルに驚愕している。”とのコメントを残し、今後 Serbia 代表チームの再建を握るのは Partizan Belgrade 所属の22歳の MF Radosav Petrovic であると語った。

個人的にはジェフ千葉でプレーする Mark Milligan に出番がなかった事が残念でならない…..
だけどかつて Sydney FC で Osieck 監督が当時率いた浦和レッズと対戦した経験のある Brosque は素晴らしいチャンスをものにしようとしている。
清水エスパルスでプレーしている事が彼にとって大きなプラスとなっただろう。
Socceroos を目指す Aussie 達にアドヴァイスしたい、J-League こそ、その近道である事を..
8月に Socceroos はウェールズと対戦する。次回は Cahill も Kewell もそして Schwarzer も同流するだろう……. でもこの2連戦、観戦したかったなぁ…..