Mr.コンティのRising JAPAN

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Nakata ist auf der Team der Runde その2

2007-03-07 | EURO Football
コイントスの結果最初に並んでいた時とエンドを替えてそれぞれのチームが相手サポーターの前で守ることとなった。が選手がポジションに着く最中両ゴール裏からものすごい口笛が響く。そしてGCサポーター達のゲーツェー(GC)と言う
合唱がスタジアムにこだまする。キックオフから GC のスペイン人MF Leon がドリブルで前線に持ち込む。Leonはかつて Real Madrid B でプレーをし、昨シーズンまでの2シーズンはブンデスリーガの Bielefeld に所属した。
4分には中田が Ailton をペナルティーエリアのすぐ外で、しかもゴール正面で倒してFKを与える。これにセネガル人 MF Papa Malik Ba が激しく抗議したのでイエローカードをもらってしまう。その危険な位置からのFKは Wesley が壁に当てて事なきを得た。GCは Leon の中央からのドリブル突破から前線にボールが出てくる。しかし、先制点は Basel だ。左サイドをドリブルで上がる Chipperfield の更に左脇のタッチライン沿いを中田が疾走。
Chipperfiled が中田にはたき、中田はそのまますばやくクロスを入れると Rakitic がドンピシャのヘッドがColotini を破りあっさりと先制点を叩き出した。中田のサイドの良い動きとクロスが先制点を演出した。何とか早い時間に挽回したい GC 、15分には Ristic が Sweden 人DF Majstrovic に倒されまたFKを得る。Ailtonは今度はゴール枠内に蹴るがGK Costanzo がキャッチ。何とか Leon を基点に同点にと言う気勢をそぐ事が起こる。中盤で Salatic が Malik Ba を蹴り上げて一発退場になる。セネガル人MFの Malik Ba はアフリカ人選手らしからぬ小柄な選手だが細かくて早い動きを見せ、相手ボールの時もしつこく足元に飛び込んでいくシーンがあった。Salatic はそれが耐えられなかったか?GCは残り70分近くを10人で戦わなければならなくなった。そして主審の笛もGCには厳しく、Basel には甘くなる様に見えた。それでも27分にはFKのチャンスから Ristic が惜しく
もポスト左に外れるヘッドを放ったり、続いてロングパスが前線の Wesley に繋がりその撃たれたシュートはGK Coatanzo ファインセーブを呼ぶ。一人少ない GC はロングを長身の Ristic に当てそのこぼれダマを狙う。そこにもっと早く、多くの選手を寄せたいのだろうが。34分には中田が Ristic, Ailton と相次いで激しいボールの取り合いを演じるが最後は中田のファールを取られ、中田は両手を広げて不満を隠さない。そのFKからピンチを招くがゴールは割れない。中田もほっとしたか?38分には Leon が久しぶりに左サイドを上がるが Ailton が放ったシュートはペナルティーエリアの外から。至近距離から中田が撃たせない。左サイドは中田と Chipperfield がカバーするのでGCは右半分でしか勝負に出れない。この日の中田は、前半終了間際に1度だけ Sutter に振り切られただけで完璧にサイドを押さえた。チャンスをものに出来ない上に主審の判定がだんだんとのしかかってくる。40分にはカウンターからLeon, Ailton と繋がったところを Rakitic が倒すがお咎めなし。そしてその直後に Rinald が中田を倒すとイエローカードが出た。そのいらいらは前半終了直前に最大につのることとなる。中盤でボールを得た Rakitic が 左に回った Petric に送り、そこから入れられたセンタリングに Sterjovski が詰めてBansel が追加点を上げ、前半終了のホイッスルが鳴った。ホームの Grasshopper はボランチの Salatic を退場で失った後は Leon が神出鬼没にどこでも現れ、縦横無尽に動きチャンスを作った問題は前線の Ailton に送られた後、周りのサポートが遅いこと。
Basel のCB Smijanic, Majstorovic もしつこくマークに着くのでなかなかAilton も抜けられない。後半に入ると GC ベンチが動く。 Wesley を下げて Renggli を 右ボランチのポジションに入れ、 Rinald を左に置きダブルボランチに。そして Leon を2列目の真ん中に、Ailton のすぐ後ろに置いた。しかし、この日は全て Basel の思い通りになる。2点リードを背に守備を固めてカウンター狙いの方策をとるとそれが追加点に結びつく。 51分には 中央のRakitic から Petric にボールが渡りそのまま中央突破した Petric のシュートはゴールネットに突き刺さり、更に5分後の56分には右サイドを上がった Zannni から逆サイドの Petric に渡りそのまま4点目。クロアチア人FWの Petric はこれで17得点目。リーグダントツの得点王を疾走して中だ。 昨年のワールドカップには代表入り出来なかったが欧州選手権予選には召集されている。中田、 Chipperfield, Sterojvski, Petric あとブラジル人選手がピッチに出てくれば ( Crisedo か Eduardo ) ワールドカップの Group F が揃うのだけど? 残り時間は30分以上あったのであと Basel は何点入るのだろう?と思われた。中田を注視すると非常に良い位置に出てきてそこに出せば更にチャンスが生まれるのにと思いながらも、みな中へ中へと入っていく。中田も両手を広げて“ここがフリーだろ?”と言いたげだ。GCは Leon のドリブルと Ailton への繋がり以外に可能性が感じられない。 Leon のドリブルも時間が経つにつれてDFに取られる様になる。61分、GCは2人目の交替選手 Vosser が MF Rinald に替えて入るが Vosser はDF選手じゃなかったか? そして Basel は64分に Sterojvski を下げて エクアドル人FW Caicedo Felipe Salvador を入れて2トップにする。前節も Caicedo は Chipperfield に替わって途中出場している。今季シーズン途中からエクアドルから加入し13試合目の出場だ。その直後に GC も Ristic を下げて セネガル人 FW Toure を入れてこちらも2トップにする。しかし Basel の方がボールがどんどん繋がり GC は触ることすら出来ない。 一度だけ Toures が左に流れてボールを貰い中に入れて Ailton のシュートにつなげるがDFにブロックされた。74分には Rakitic が大歓声の中 南アフリカ人MF Buckley と替わってベンチに下がり、 85分には Chipperfield が フランス人DF Marque Francois と替わり着々と守備固めが続く。もうこのまま終わるかと思われた88分、またもBaselに追加点が。 Zannni からのCKをいとも簡単に Majstorovic が合わせてついに5点差が着いた。目の前でとどめを刺されて静まり返る GC サポーター。そして呆然とする GK Coltori 。Coltoli Fabio はスイス代表第三GKとして昨年のワールドカップメンバーに入ったがドイツでの出場はなかった。この大量失点から早く立ち直れば良いが。代表の正GKは昨年まで Basel の守護神で今年から West Bromich Albion に移籍した Zuberbuhler Pascal 。2002-03 の UEFA Champions Legue では Juventus, Manchester United, Liverpool 相手に健闘し立てて役者だが、今はスイスリーグ2部の Neuchatel Xamax に移籍している。それだけに第二GKの Benaglio Diego ( CD Nacional Poltugal ) も含めてチャンスなんだけど?
これでおしまいと思われたロスタイム、GCサポーター達から突然の大歓声が、 Ailton がペナルティーエリア内で倒されPKを与えられた。これを Ailton が決めてようやく1点を返し、GC側のバックスタンドからは大歓声が。でもこのPKは何だか“ Consolation „ の様な気がしたな.....
これで Basel は Grasshopper を抜いて3位に浮上。 Grasshopper とは Grann ( 芝生 ) を hop ( ぴょんぴょん跳ぶ ) 文字通りバッタ(キリギリス)と言う意味。夏にはここのピッチにどんなキリギリスが跳ぶのだろう?

高原や中村の様に得点を求められるポジションで無い中田浩二には派手な報道は着いて回らない。彼の活躍はこの日の様に90分通して評価されるべきもので、日本のテレビ番組でダイジェストで伝えきれるものではない。ましてやスイスと言うメジャーでないリーグだ。来シーズンもUEFA Cup ( 今シーズンはグループステージで敗退 ) にチームが出場できればと思うのだが。

翌朝の地元紙で彼の名前を Team der Runde に見つけた。やはりスイスもFootball の国だった。