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蒼井優と高橋一生で「スパイの妻」⑦ 危険な賭に出た聡子!

2021年05月01日 | 映画の話し

前回の続きです。

満州から二人が持ち帰った機密文書を、憲兵の泰治に渡した聡子。

中味が関東軍の機密文書と知った泰治。

ドラマは、この後、同展開するのか?

場面は優作が経営する貿易会社の社内シーン。

書類をとりに倉庫に向かう。そこで、金庫の脇にある、チェス盤の駒の位置の変化に気付く。

聡子が優作の留守に、金庫から機密書類とフィルムを持ち出した際、誤って駒を倒していた。

それにしても、暗い倉庫の奥でチェスなど打ちますかね。それに勝負途中の駒の位置を記憶して、その変化に気付いて、もしや、誰かが金庫の中機密書類を? 何て、推測しますかね?

それで、金庫の扉を開け確認する優作。やはり、書類、そして、フィルムは消えていた。

ここでこのシーンは終わり。

 

次は、叫び声が響く、憲兵隊内部のシーン。

椅子に縛り付けられた文雄。周りを取り囲む三人の憲兵隊員。遠くから叫び声が聞こえて来ます。

文雄を押さえつけた憲兵隊員が、代わる代わるペンチを手にして、文雄の手の爪を剥がしとります。叫び声を上げる文雄。

逮捕されたのは文雄だけ?

次は、優作の経営する貿易会社の事務所シーン。

隊列を組み事務所に入って来る4人の憲兵隊員。

『福原優作どの。ご同行願えますか』

『理由は』

『先ほど、竹下文雄を逮捕しました。参考人として、あなたにもお伺いしたい事があります』

『わかった』

金庫から機密文書が消えていた事で、それなりに覚悟をしていた優作。持ち去ったのは間違いなく聡子。何故?どうして?総子は裏切った?

泰治から取り調べを受ける優作。

『福原優作、あなたは連合国側のスパイですか?』

『違う』

『では、竹下文雄は?』

『違う』

『なぜ、違うと云えるのですか?』

『違うものは違う。僕は文雄という人間を信じている。理由はそれ以外にない』

『しかし、残念ながら竹下文雄は、自分がスパイだと認めました。その上、彼が満州から持ち込んだ物品の中に、重要な国家機密に関するものが含まれていたと、何だか分かりますか?』

『さあ』

『尋問にずいぶん時間がかかりましたが、やっと自白しました。彼はその秘密を満州で草壁弘子と行動を共にしている時に、手に入れたと云っていました。全て、自分一人の判断であり、あなたの関与はなかったと。なるほど、信じるしかない。他に証拠はないのだから』

『君は拷問による自白を鵜呑みにするのか?』

『いいえ』

『ではどうして』

『通報があった』

『通報?誰から?』

『おかげで国家の機密は守られました。善良な市民の力です』

そして、文雄の手の指から剥がした爪を、優作の手の中に握らせる泰治。事と次第によっては、あなたも・・・、との脅し。

『誰が通報した』

『あなたもよくご存じの方だ。私は、その人を不幸にしたくない。未だ間に合います。心を入れ替えて、お国のために励みなさい。それでこの件は終わりだ』

ここまで云えば、通報者は聡子で、そのとき「文雄から頼まれて預かった、優作は知らない」と、証言したのでしょう。それなりに恭順の意を込めた和服姿で。

優作も、当然、共犯として疑はれますが、文雄は拷問されても、優作の関与を否定。でも、ふつうであれば状況証拠から、優作も拷問され自白を強制された筈。

でも、しかし、ふつうでない泰治は、聡子を不幸にしたくない為に、温情的、愛情的に、優作へ寛大な処置。

まあ、泰治にとっては、国家機密を取り戻し、犯人をも検挙したのですから、それだけで大手柄、憲兵隊内での評価は上がります。うん。これで、大尉から少佐に昇進?

それと、文雄が拷問されても、優作の関与を否定したのは、尋問内容から、

①翻訳文とフィルムは、憲兵の手に渡っていない

②優作は文雄が口を割らなければ逮捕されない

③優作を共犯と認めてしまえば、非人道的行為の記録は、この世界から葬られてしまう。

と、云うようなことを察し、翻訳文と、フィルムと、優作に、一縷の望みを託し、単独犯と言い張ったのだと、私は推測します。

でも、文雄が拷問され、優作の事を共犯と証言する可能性、また、優作も逮捕され自供を迫られる可能性。最悪、二人は死刑。

それでも通報した聡子。何を考えているのでしょう? 裏切ったの?裏切っていないの?

この後、どう展開して聡子は「スパイの妻」になるの?

本日は、ここまで。

 

それでは、また。

 


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