母からまた字が届いた。
『海の器』を上梓する出版社の名前を書いてもらった。
先日、娘馬鹿、と書いたけれど、この人との間にもさまざまなことがあった。理想的な母とは、たぶん言えない彼女だけれど、わたしも理想的な娘ではなかった。
母にとっては娘馬鹿ならぬ、長年のばかむすめ、であったろう(今はどうなのさあね
でも、今はわたしを頼って、彼女なりに思いやってくれる。このひとの後半生を覆った長い病歴と起伏を経て、このかかわりはありがたいことと思う。
書家のような芸術性はない平凡な楷書だが、何度もお稽古して、丁寧にわたしのために書いてくれた。
今の彼女のよい姿が現れていると見えるので、ネットにあげておきたい。
知命に近づく娘としては、何かの成果を見せて病身の彼女をよろこばせてあげたいものなんだけれど、どうもね、まだまだ(う~ん
みなさまどうぞあしからず。
葛藤というものは、手をこまねいているだけでは時間が解決するということは、あまりないのだけれど、何かの転換があって、母とは幸せなかかわりをいただいている。
感謝。
高齢社会、多くの人が家族問題について悩みを抱いている世相だろうと思う。
共感のキャパをひろげてくれるいろいろなことに、改めて感謝する。