市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

母てふは薄く濃き糸もつれつつするする抜けるひとりよがりは

2021-05-01 21:10:00 | Weblog

 今月末、母を隣市の施設にお願いする。

 いろいろな家族があるだろうが、介護はやはり専門職に任せた方がいい。この数年、さほどの介護度ではない母と暮らして、それをしみじみ実感した。
 余程仲の良い、絆の深い親子でも、相手の痛みを実際に共感することはできないから、互いに苛立ちや怒りが生まれる。
 高齢になると、肉体以上に、精神的なキャパシティも狭くなりがちだ。

 母の世話をし、徐々に衰えてゆくその言動を眺めながら、自分はどんな高齢者になりたいだろう、と考えた。

 


 水彩、こころ。

 紫式部は長寿を望まなかった。光源氏は60代に入る前に雲隠れしたようだ。おそらく彼女もまた40代で亡くなっている。

 
 私は健康長寿でないなら、紫式部と同じことを願う。

 みまかるその日まで、健やかに朗らかに、神のつくりたもうた世界を賛美しながら働き、描き、奏でたい。

 全てに感謝。
 

 
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