ぎこちない歌いぶりだけれど、思うことそのまま。
第一歌集の装丁がとどいた。とても美しいデザインで、うれしい。
わたしはどちらかというとシンプル好みなので、ブックデザインの間村さんはずいぶん気遣ってくださった。感謝します。
こっくりと落ち着いた桜蕊色も上品ですてきだ。
母の筆跡がカバーをはずした布表紙に彫られている。
わたしも再来年には五十代に突入。加齢を拒みはしない。昔から外見幼く見えるのはともかく、内的には年齢相応に奥行きを整えようとつとめている。
五十年前、わたしは彼女のなかから出てきた。
それから、これだけの時間と空間が経った。
心の赴くままに、十年前くらいからうたいはじめて、ようやくそれがひとつの軌跡を残す。
第一歌集出版は人生のひとつの節目になる。
ありがとう、おかあさん。