市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

色身(しきしん)は月光の下(もと)あをざめて玲瓏さんたまりあとならむ

2008-03-02 20:02:22 | Weblog

 400年前に、九州かくれキリシタンの共同体には、助け合いの組織があったそうだ。

 たとえば「サンタマリアの組」「ミゼリコルディアの組」

 ミゼリコルディア……慈悲。

 「慈悲の組」のなすべき所作をまとめた七つの教えの中に、色身、という言葉がありました。

 しきしん。色の身。肉体のこと、と。

 一時、椿さんに勧められて「徒然草」を読みふけった時期があり、そのなかの言葉を思い出す。

 耐ウベクモアラヌ業に耐ウルハタダ色ヲ思フユヱナリ……

 こころはいろいろ、からだもいろいろ。

 奥深い単語と思いました。


 色々さまざまに思い乱れる色身も、蒼白な月光のなかでは、半透明な天女に見えるかもしれない。

 あるいは、サンタマリアか。




 

 
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