市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

小夜深くいかに滲むや晩秋の雨冷ゆる椿の手に絵筆あらむ

2008-10-14 18:09:40 | Weblog


 今秋、また椿さんの作品展示がある。


 詳しくはホームページを御覧ください。


 彼が、あまりに気丈で、弱音をはかないので、わたしはすっかり忘れている。

 
 彼の手のこと。

 苦しい骨折から、ひたすらリハビリにはげみ、ふたたびチェロを演奏できるまで回復した日々のこと。

 わたしは、いったい彼から何を、どれほど教わったろうか。

 音楽、絵画、文章、どれもいたらない。


 今、どんなにかわたしが現実にさらされて痛んだとしても、チェリストにとって致命的ともいえるあの事故ほどではない。

 でも、彼は愚痴ひとつこぼさず耐えて、復帰した。

 わずか二年前のこと。


 離れていても、こころから慕っている。

 
 彼は、たぶん今夜も画布に挑むだろう。



 画像は椿さんの過去の作品のひとつ。展示とは無関係です。







 
 
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