今日は「ぼんち」を読んだ。
山﨑豊子さんの初期作品で、この時彼女は35歳。若書きというわけではないが、よく練れた内容と、濃密でしたたかな完成度には驚いた。
大阪人であることを誇りとした彼女は、人間の剥き出しの欲望とエゴイズム、関西人ならではの華麗絢爛な美の効果を冷静に計算して、文章に織りこんでいる。35歳にして、そのスケールの大きさと正確さがそら恐ろしい。
とにかく、これまで読んだ山﨑作品は全て大満足。こうした本を読み、さまざまな感動や知識を吸収するだけで、今日一日がハイレベルに思える。
感謝。