雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

水の集(よ)る微熱昇りぬ六月のひとづまゆゑに我恋ひめやも

2008-06-03 18:50:06 | Weblog


 せんじつの玲瓏歌会に出した歌二首のうち、ひとつを詠いなおし。


 わたしは和歌が好きで、現代短歌の奇抜と、古典和歌のナイーヴな抒情を、どうにかして溶け合わせることができないかと、いつも考える。


 情緒べったりでもなく、技巧主義でもない、ニュアンスを、どうにかして、と。


 六月、水無月、というひびきも字面もうつくしい。

 花嫁の季節でもあるし。



 ひとづま……万葉集の大海人皇子の、額田女王への返し、ゆったりしたあの名歌から。


 われこひめやも、という本歌の語感のまろやかさ、おおらかさ、変えがたく。


 


 
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