市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

月光は声なき鎮魂死者照らす桜のまつり墨染めにして

2011-03-19 16:26:47 | Weblog



 昨夜月明かりが美しかった。星も。


 明けて今日いちにち、あたたかな弥生の風が流れた。気温は四月とか。


 植木鉢の植物も、このところ急速に若芽をふくらませて。



 薄雲女院が薨去された春、源氏は歎きくらして桜に向かい、「今年ばかりは墨染めに咲け」と詠った。



 数日、早くもちらほらと近隣の桜祭りの予告が入ってくる。


 季節はめぐり、こちらもじきに爛漫を迎える。



 魂鎮め……古代の言霊が、桜への想いにまつわって、今年は深い。

 被災された方、いまも苦しんでいる方のいたみは、遠くからいのるばかり。



 墨染め、という言葉は古風かもしれないけれど……。
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2 コメント

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Unknown (リーベ)
2011-03-20 01:01:53
雪香様

もう、4月。

復旧の努力は続きます。

今日も心に訴える歌を読ませていただきました。
返信する
Unknown (雪香)
2011-07-09 10:16:10

 時の流れ……。

 さまざまな思いがこころをかすめます。

 リーベさんにとって、よき日々でありますよう。
返信する

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