市の星月夜日記

織江市の短歌、エッセイ

三芳野の風おほらかに夏を呼ぶ光りのさやぎ森から森へ

2023-05-16 20:10:00 | Weblog

 三味線弾き語り芝居、青柳ものがたり、ギャラリーリハーサル。

 






 この作品は、一般にほとんど知られていないようだ。
 人間と妖精の異類婚姻譚という物語の話素は、雪女とほぼ同じなのだが、知名度の差は何故なのだろう?

 純白の雪の妖精お雪さんと、若い柳の聖霊青柳を比較すると、お雪さんの方が恐怖度と迫力、行動力に置いて勝る。
 どちらも美女なのだが、ヒロイン独自の活躍は青柳には少ない。人気がないのは、そのためかもしれない。

 けれども私はあまり活発には動かない青柳の、ものがたり後半、柳の精霊と正体を明かした彼女が、夫の前から、ゆるやかに、すうっと、消えてゆく場面の情景描写の繊細に惹かれる。
 民話伝説を原型にしていても、この優美なくだりはきっと小泉八雲のオリジナルに違いない。

 あまり話すとネタバレになってしまう。

 今日は晴れやかな真夏の陽射しに恵まれ、緑潤い花が咲き揃う房総の風景は美しかった。


 愛と感謝。
 


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アルファポリス