半世紀にわたって死刑囚の教誨師を続けた浄土真宗の僧侶の記録。
長い時間をかけた、後にも先にも語られないだろう貴重なドキュメント。
いろいろな死刑囚たちの生きかた、死にかたが等身大で浮かんでくる。
重い本、精神的に。
------- 備忘メモ ---------------
58 三鷹事件 弁護士から「罪を認めても大した刑にはならない。必ず近いうちに人民政府が樹立される。ひとりで罪を認めて他の共産党員を助ければ英雄になれる」と説得された果ての死刑囚
81 戦後は法務省の役人になる教誨師たち
85 文盲の強姦殺人の死刑囚
101 突撃一番、ゴムで遊ぶ戦中の中学生
127 死刑囚が花を植える
204 後藤田法務大臣 江田五月議員
205 ロング・ドロップ方式
241 死刑は人殺しというと、法務省職員は嫌がるが
250 ドンゴロスから木の箱へ、そして土へ
211 アルコール依存症になった教誨師
------- 目 次 ---------------
序章 坂道
第一章 教誨師への道
第二章 ある日の教誨室
第三章 生と死の狭間
第四章 予兆
第五章 娑婆の縁つきて
第六章 倶会一処
終章 四九日の雪