チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
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続6年1組クラス会~故人となった級友たち~

2016年12月02日 | チエの玉手箱
乾杯の後、それぞれの近況報告も終わると、あちこちにグループができ始めた。
私のグループでは、故人となった級友たちのことに話が及んだ。

きぬ:ねえ、一番先に死んじゃったのは、マサミちゃんだったよね。

ミノル:んだ。中学2年の時だった。

きぬ:肺炎だった。みんなでお葬式に行ったね。

私は、マサミ君はどうして肺炎になったのだろう?と思った。
マサミ君は、ちょっとお頭が弱くて、特殊学級に入っていた。
だから、身体の具合が悪いことを訴えることができなかったんじゃないか・・・

チエ:ショウタも、若くして亡くなったよね。

ミノル:ああ、20歳の時な。
    東京に出張して、酔っぱらって道路に寝込んじまって、車にひかっちゃ。
    俺ぁ、あいづの親父に会うと今でも泣がっちよ~ まったぐ、困っちまうんだ。
    んだげんちょも、孫が跡取ってから大丈夫だ。

チエ:孫???って、ショウタに子どもがいたの?

ミノル:んだ。あいづ、結婚式をあど1か月後に控えでだんだ。
    そん時は、彼女のお腹の中には子どもがいだんだ。

チエ:そうだったの。 知らなかった・・・


ケイコ:あと、誰が亡くなったっけ?

ミノル:シュウイヂだべ。

シュウイチは腎臓病で、長い間人工透析を受けながら地元の農協で働いていた。
それが、とうとう力尽きて5年程前に亡くなったのだ。

ミノル:あいづ、小学校の時、急に小便でなぐなっちまって入院したごどあったべ?
    生まれつき、腎臓が小っさくて、育たながったんだと。

チエ:(ええっ!? そんなことあったっけ?)

私はまるで記憶になかった。

きぬ:そん時、お父さんから腎臓もらったって聞いたよ。

ミノル:いや、もらってねえ。移植はやんねがった。

私はシュウイチが人工透析を受けていることを知っていたが、糖尿病などからの合併症だとばかり思っていた。彼は、子どもの頃から腎臓病と戦っていたのだ。

それから、みんなの話題には上らなかったが、シュンジも亡くなっている。
クラス一のノッポでひょろひょろと痩せていて、ちょっとジャイアント馬場に似ていた。
早くに両親を亡くし、結婚もせず一人暮らしをしていたのだが、家の中で倒れているところを発見された時にはすでに事切れていたという。

つづく