みつおくんは開会の時刻から2時間近く遅刻してやってきた。
チエ:仕事(だったの)?
みつお:ううん、あそび。ロードバイク。今日、大会があったの。
チエ:ロードバイク?
みつお:自転車だよ。80Kmとか100Kmとか、走るわけ。
すごく気持ちいいんだぜ~
そう言って笑ったみつおくんは、もうすぐ還暦だというのに、いまだに悪戯っぽい少年の顔を宿している。
私なんか、何か運動をしなければと思いつつも、実行に移せないでいるというのに、自転車で100キロってすごいよ!
二次会になると、みつおくんは私の隣にちゃっかりと座る。
みつお:なあ、チエ。おれ、おまえのこと好きだったの知ってたか?
チエ:うん。知ってたよ。
みつお:そっかぁ~(笑)
それから、みつおくんは酔っぱらった振りをして、私の膝枕で寝てしまった。
まったくもう~、止めて!
などと、野暮なことを言う年齢でもなくなったので、私はみつおくんをそのままにしておいた。
シンイチ:まったく、みつおは得な性格だよな。
きぬ:いいんじゃないの。チエちゃんも大目に見てやってることだし。
(画像の左側で胡坐してるのがみつおくんです)
つづく