チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
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続6年1組クラス会~仮面夫婦~

2016年12月23日 | チエの玉手箱
ハイ!みんなぁ~! 写真撮るよ~
こっち見て~ 摂るよ、撮るよ、撮るよ~
パシャ!


きぬだ。 いつの間にか場を仕切っている。

きぬ:私ね、職場ではお局様だから、若い子たちに相談受けること多いんだよ。
   それとね、この前、フォークリフトの免許取ったんだ!
   私の職種には関係ないけど、挑戦するの好きなんだよね~
   男子に交じって取っちゃった!
   あたし、がんばってるんだよねぇ~

ユミコ:へ~ぇ、すご~い!

きぬ:お休みの日には娘とよくランチするの。

ケイコ:ふ~ん。娘さんと、仲いいんだね。旦那さんは?

きぬ:旦那は留守番。でも、旦那の分のご飯は作るよ。ご飯はちゃんと与えてるから・・・

チエ:(与える? 与えるって・・・犬や猫じゃないんだから!?)

きぬ:あたしたち、仮面夫婦なんだよね。
   私ね、子どものために離婚は絶対にしないと誓ったの。
   子どものために、がんばることにした。

ユミコ:・・・
ケイコ:・・・

きぬ:明日ね、娘がマラソン大会に出るから、私、明日の朝速攻で帰るわ。
   お昼までに帰れば応援できるから。


正直、驚いた。
子どもの頃はおとなしかった彼女が、キッパリとこんなことを言うなんて・・・

きぬ、それは違うよ。
私なら、夫とうまくいかなくなったら、子どものためにも我慢なんてしない。
夫婦間がぎくしゃくすれば、家庭は壊れていく。
そんな中での子育ては無理だと思う。
それに、いくら仲が良い母娘でも、子どもはいつか巣立ってゆく。
また、そうでなければならない。
その後、支え合う相手がいなければ、さびしいよ。

でも、あなたの選択を他人がどうこう言うべきではないものね。
どうぞ、あなたの今後の人生がすばらしいものとなりますよう祈ります。

つづく