前回に引き続き江國香織さんの著書のご紹介。
「なつのひかり」は1995年に出版された長編小説です。
この本はわたしが初めて読んだ江國さんの小説でした。
今回は、本のレビューというよりも、
本との出会い、みたいなことを書きたいなと思っています。
わたしがこの「なつのひかり」と出会ったのは、下北沢の古本屋さん。
この頃、下北にはとてもよく行っていて、
ミスドでホットミルクとドーナ . . . 本文を読む
江國香織さんの著書「ぬるい眠り」を読みました。
9編の小説が収められた短編集です。
江國さんの本は日々の生活の傍らにいつもあるような気がして、
読み返すと“そのときのわたし”が鮮明に思い出されて
時には懐かしく、時には切なく、時には悲しくなったりします。
どの小説もそれぞれに魅力的なのだけど、
一番印象に残ったのは
「ぬるい眠り」の最後の一言。
『私は、逝ってしまった夏を思った』 . . . 本文を読む
「最低で最高の本屋」
題名だけでぐっと心を掴まれるこの本の著者は、
中目黒の古書店 COW BOOKS のオーナー松浦弥太郎さん。
去年の秋、『暮らしの手帖』の編集長に就任されて、
話題になりましたよね。
この本には、松浦さんの“いまに至るまで”が書かれています。
例によって読み終わったこの本は付箋だらけで、
まともにレビューを書いたらかなり長い
「連載」になってしまいそうなので . . . 本文を読む
遅ればせながら。
リリー・フランキーさんの
「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」
を読みました。
この本を貸してくれた人には、
何度も「電車の中では絶対読んじゃダメ!」と
念押しされたのだけど。
その通り。電車で読まなくてよかった。
と読み終えた今、ほんとうにそう思います。
だってね。
後半にさしかかった頃から、号泣だもの・・・☆
わたしはまだ親になったことがないから、
想像の . . . 本文を読む
村上春樹さんの「アフターダーク」を読みました。
「風の歌を聴け」から25年。
もちろんその頃からリアルタイムで全ての著書を
読んでいるわけではないけど、
それでもずっと以前からわたしの記憶の端々に
村上さんの本はそっと、それでいて確実に結びついている。
時々。
ひどく泣きたくなる時がある。
それはふとした瞬間に、
鳥の羽が空から落ちてくるみたいにやってくる。
例えば。
住み慣 . . . 本文を読む
深澤直人さんの「デザインの輪郭」を読みました。
“工業デザイナー”の深澤さんは、
auのインフォバーや無印良品の壁掛式CDプレーヤーを
デザインした方です。
混雑する電車の中で付箋を片手に一気に読みました。
あまりに「付箋だらけ」なので、
付箋で印をつける意味がないくらいです☆
いいふつうがつくれたら本当にすごいと思う。
ふつうのことを「いいふつう」にすることが
生 . . . 本文を読む
『デッドエンドの思い出』(よしもとばなな著)を読みました。
切ない5つの短編集。
秋フェチなわたしとしては、
表紙だけですでにこころは鷲掴み、です。
なんだか、胸がきゅんとします。
あとがきに、
読んでくださった皆様も
「なんでこんなつらいものを金を出してまで読んでいるのだ!」
と思ったかもしれないけれど、
この切なさは、きっとなにか必要なものなのだと、
私はなんとなく思っています . . . 本文を読む
江國香織さんの
『スイートリトルライズ』を読みました。
本の帯にはこんな台詞が。
「恋をしているの。
本当は夫だけを愛したいのに。」
これは、ある一組の夫婦の物語。
この本を読んでいると、
一見穏やかなのに、ひどく息苦しさを感じるの。
閉じこめられた、空間。
張り巡らされた、見えない壁、っていうのかな・・・
夫婦それぞれに別に“愛しい”人がいて、
それでもお互いに嫌いなわ . . . 本文を読む
小川洋子さんの「博士の愛した数式」を読んだ。
この本を読むのは何度目だろう。
小川さんは、
わたしが“迷うことなく本を買える”
数少ない作家の一人。
小川さんの本を読むと、
わたしはいつも
小学生の頃通ったお習字教室を思い出す。
お習字教室は、
竹林の中に息をひそめるように建っている
先生の自宅で開かれていた。
先生の家の門をくぐると
空気がすこしひんやりとして
竹の葉がさわさわ . . . 本文を読む
谷川俊太郎さんの「生きる」という詩を、
ひさしぶりに読みました。
きっと、誰でもそうだと思うのだけど。
わたしは、
ひとが生きていく姿勢や、
生きていく道のり、みたいなものに、
とてもこころ惹かれてしまう。
映画でも、
「ライフ・イズ・ビューティフル」とか、
「ニュー・シネマ・パラダイス」とか、
生き方、生きる日々を切り取ったような映画がすきです♪
(正確に言えば、“映画も”かな・・・)
. . . 本文を読む
「東京タワー」 江國香織 著
(何度も言うようですが)東京タワーがだいすきです。
東京タワーがあるから、東京もすきです。
電車の窓から、小さくも、ものすごい存在感でひっそりと見える、
東京タワーもいいし。
間近で見上げる、東京タワーもいい。
でも、いちばんすきなのは、
高速道路から見る東京タワーかも知れない。
すぐ横を通り過ぎる瞬間をどきどきしながら待って、
やっぱり、かっこい . . . 本文を読む
岡本敏子さんと、吉本ばななさんの対談集。
それは。
賭けなきゃ。
自分を投げ出さなきゃ、
恋愛なんて始まらないじゃない。
っていう、岡本敏子さんの、言葉で始まる。
敏子さんと、ばななさん。
このお二人の恋愛のかたちって、とても、憧れる。
同じような恋愛をしたい、っていう憧れではなくて、
自分にしかできない恋愛をしていることに、憧れる。
オリジナリティー。
誰も、まねのできない . . . 本文を読む
「神様のボート」 江國香織 著
この本を手に取るのは、2度目。
はじめて読んだのは何年前だろう…
待ち合わせの時間にあまりに早く着きすぎてしまって、
品川のカフェで読んでいたのは覚えているんだけど。
そのときはどんなふうに感じたのか、さっぱり思い出せない。
きっと、“思い出せないくらい”だったんだと思うな。
その時のわたしは。
とても、憂鬱で生ぬるい、窮屈で平和な日々を送っていたから( . . . 本文を読む
我が家のトマトも色づいてきました。
と~っても、かわいい♪♪
…でも、食べちゃうんですよね………
今日。
「恋愛の格差」(村上龍 著)を読み終わりました☆
読むのは2度目で、
初めて読んだのはちょうど去年の今頃。
1年経つと、自分の受け止め方が全く違うことに驚きます!
恋愛の本、というより、
経済とか社会現象とか、そんな関係の本を読んでいるよう。
でも、たしかに。
恋愛って社会情勢に影響は . . . 本文を読む
きのうの夜はいろいろあって、
睡眠時間が『0』に近い…
なので、今日は一日ずっと眠かった☆
気持ちもちょっぴり停滞気味だったので、
なんだかじっとしていられなくて、
職場の「コーヒーコーナー」をきれいにした。
拭き掃除と、整理整頓。
お茶の種類も充実させた。
職場って、どうしても殺伐としてしまうときがある。
そんなときに。
すこしでも「息抜き」してもらえたらいいな、と思って。
辻仁成の . . . 本文を読む